JP2002040646A - 光重合性組成物 - Google Patents
光重合性組成物Info
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Abstract
−ト時における追従性が良好で、良好な剥離性を有して
おり、高解像性、高速現像性等の特性も有するアルカリ
現像型プリント回路板作製用DFRを提供する。 【解決手段】 (a)バインダ−用樹脂、(b)下記式(I)の
光重合性不飽和化合物、 【化1】 (R1-R4:H、CH3;A、B:C2H4、C3H6;m1+m2+m3+m4:0-2
0;n1+n2+n3+n4:0-20)(c)二以上の末端エチレン基
を持つ光重合性不飽和化合物、及び(d)2,4,5−ト
リアリ−ルイミダゾリル二量体を含む光重合性樹脂組成
物を製造する。
Description
び光重合性樹脂積層体に関し、更に詳しくはプリント回
路板作成に適したアルカリ現像可能な光重合性組成物お
よび光重合性樹脂積層体に関する。
して支持層と光重合性層から成る、いわゆるドライフィ
ルムレジスト(以下DFRと略称)が用いられている。
DFRは、一般に支持フィルム上に光重合性組成物を積
層し、多くの場合、さらに該組成物上に保護用のフィル
ムを積層することにより調製される。ここで用いられる
光重合性層としては、現在、現像液として弱アルカリ水
溶液を用いるアルカリ現像型が一般的である。
には、まず保護フィルムを剥離した後、銅張積層板等の
永久回路作成用基板上にラミネーター等を用いDFRを
積層し、配線パターンマスクフィルム等を通し露光を行
う。次に必要に応じて支持フィルムを剥離し、現像液に
より未露光部分の光重合性組成物を溶解、もしくは分散
除去し、基板上に硬化レジスト画像を形成させる。この
ようにして形成されたレジスト画像をマスクとして基板
の金属表面をエッチング、またはめっきによる処理を行
い、次いでレジスト画像を現像液よりも強いアルカリ水
溶液を用いて剥離して、プリント配線板等を形成する。
特に最近は工程の簡便さから貫通孔(スル−ホ−ル)を
硬化膜で覆い、その後エッチングするいわゆるテンティ
ング法が多用されている。エッチングは塩化第二銅、塩
化第二鉄、銅アンモニア錯体溶液などが用いられる。D
FRは三層構造のロ−ル状態で保存されるため、保存時
に端面から光重合層がはみだす、いわゆるエッジフュ−
ズという現象が起こることがあり、取り扱い上好ましく
ない。
が硬いと、それを基板上にラミネートした時に密着性が
悪く、凹凸の有る基板表面においては、光重合性層が凹
凸を埋めることができず空間を生じることがある。この
ような空間が生じると、エッチング液が基板に浸透する
ため、断線、欠け等の不良が生じる。また、剥離工程に
おいて剥離片形状が大きく、砕けないと搬送ロールに絡
み付くといったトラブルが生じる。また、近年のプリン
ト配線板微細化に伴い、高解像性が要求され、生産性の
観点から現像時間、剥離時間等の高速化が望まれてい
る。
フュ−ズを改良するためには、光重合性層におけるバイ
ンダ−用樹脂の配合割合を相対的に増加させれば良い
が、そうすると光重合性層の基板への追従性が低下し硬
化膜の柔軟性が低下する。また、光重合性層の基板への
追従性を良くするには、光重合性層におけるバインダ−
用樹脂の配合割合を相対的に減少させれば良いが、そう
するとエッジフュ−ズの悪化、剥離時間が増加するとい
う問題点が生じる。また、光重合性層におけるバインダ
−用樹脂の分子量が大きい場合は剥離片形状が大きく、
搬送ロールに絡み付くといった問題が発生し、また高速
現像性、高解像性を発現することは困難である。従って
これら特性を同時に満足する光重合性組成物が望まれて
いた。
鋭意検討を重ねた結果、特定の線状重合体と一般式
(I)で表される光重合可能な不飽和化合物をDFRに
用いた場合、エッジフュ−ズ性と光重合性層の基板への
追従性が良好、剥離片形状が細片、高解像性、高速現像
性になる等の特性が得られることを見いだし、本発明を
完成するに至った。すなわち、本願は以下の発明を提供
する。(1)(a)カルボキシル基含有量が酸当量で1
00〜600であり、かつ、重量平均分子量が2万〜5
0万の線状重合体Pからなるバインダ−用樹脂、20〜
90重量%、(b)下記式(I)の光重合性不飽和化合
物、3〜30重量%、
H3であり、これらは同一であっても異なっていてもよ
い。また、A、BはC2H4またはC3H6でありこれらは
相異なる。m1+m2+m3+m4は0〜20、n1+n2+
n3+n4は0〜20の整数である。)
和化合物であって、少なくとも二つの末端エチレン基を
持つ光重合性不飽和化合物、5〜40重量%、及び
(d)2,4,5−トリアリ−ルイミダゾリル二量体を
含む光重合開始剤、0.01〜30重量%を含有し、か
つ(b)の光重合性不飽和化合物と(c)の光重合性不
飽和化合物との合計が7〜60重量%であることを特徴
とする光重合性組成物。
量平均分子量としては、好ましくは15万〜30万であ
り、さらに好ましくは18〜25万である。 (2)(a)バインダー用樹脂として、カルボキシル基
含有量が酸当量で100〜600であり、かつ、重量平
均分子量が2万〜50万の線状重合体P、及びカルボキ
シル基含有量が酸当量で100〜600であり、かつ、
重量平均分子量が3万〜9万のフェニル基を有するビニ
ル化合物を共重合成分の一つとする線状重合体Qをその
重量比率(P/Q)が、90/10〜10/90となる
ように混合したバインダー用樹脂を用いることを特徴と
する上記(1)記載の光重合性組成物。
量平均分子量としては、好ましくは15万〜30万であ
り、さらに好ましくは18〜25万である。 (3)(c)成分の光重合性不飽和性化合物として、下
記式(II)または(III)で表される光重合可能な
不飽和化合物を用いることを特徴とする上記(1)また
は(2)記載の光重合性組成物。
り、これらは同一であっても相違してもよい。また、
C、DはC2H4またはC3H6でありこれらは相異なる。
m5+m6は2〜16、n5+n6は2〜16の整数であり
m5、m6、n5、n6は正の整数である。)
これらは同一であっても相違してもよい。n7、n8、n
9は3〜20の整数である。)
たは(3)記載の光重合性組成物からなる層を設けた光
重合性樹脂積層体。
は一般式(I)の光重合可能な不飽和化合物を特定の化
合物と組み合わせた光重合性組成物を初めてDFRに用
いることによって、高追従性や高解像度等の卓越した効
果を達成することに成功した。本発明に用いられる一般
式(I)の化合物において、剥離片形状の点からAまた
はBがC2H4であり、他方はC3H6を含有しないもので
あることが好ましい。また、m1+m2+m3+m4及びn
1+n2+n3+n4が20を越えると、DFRとした場
合、相対的に二重結合濃度が低くなるので十分な感度が
でなくなる。本発明に用いるバインダ−用樹脂(a)を
構成する線状重合体Pに含まれるカルボキシル基の量は
酸当量で100〜600である必要があり、好ましくは
300〜400である。
である必要がある。線状重合体Pの分子量が50万を超
えると現像性が低下し、2万未満ではテンティング膜強
度、エッジフュ−ズ性が悪化する。本発明の効果をさら
に良く発揮するためには、線状重合体Pの分子量は、好
ましくは15万〜30万であり、さらに好ましくは18
〜25万である。ここで酸当量とはその中に1当量のカ
ルボキシル基を有するポリマ−の重量を言う。なお、酸
当量の測定は電位差滴定法により行われる。また分子量
はゲルパ−ミエ−ションクロマトグラフィ−(GPC)
により重量平均分子量(ポリスチレン換算)として求め
られる。
DFRにアルカリ水溶液に対する現像性や剥離性を与え
るために必要である。酸当量が100未満では、現像耐
性が低下し解像性、密着性に悪影響を及ぼし、600を
超えると現像性や剥離性が低下する。線状共重合体Pは
下記の2種類の単量体の中より各々一種またはそれ以上
の単量体を共重合させることにより得られる。第一の単
量体は分子中に重合性不飽和基を一個有するカルボン酸
または酸無水物である。例えば(メタ)アクリル酸、フ
マル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン
酸無水物、マレイン酸半エステル等である。第二の単量
体は非酸性で、分子中に重合性不飽和基を一個有し、光
重合性層の現像性、エッチング及びめっき工程での耐
性、硬化膜の可とう性等の種々の特性を保持するように
選ばれる。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチ
ル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ−ト等のアル
キル(メタ)アクリレ−ト類がある。また、フェニル基
を有するビニル化合物(例えばスチレン)も用いること
ができる。
密着性は良好であるが、線状共重合体Qと併用すること
により、より迅速な現像処理が可能となる。また、併用
する場合のP/Q(重量比)は90/10〜10/90
である。本発明に用いる線状共重合体Bに含まれるカル
ボキシル基の量は、酸当量で100〜600である必要
があり、好ましくは300〜400である。また、線状
共重合体Qの分子量は3万〜9万である必要がある。線
状共重合体Qの分子量が9万を超えると現像性が低下
し、3万未満ではテンティング膜強度、エッジフューズ
性が悪化する。
キシル基を有するポリマ−の重量を言う。なお、酸当量
の測定は電位差滴定法により行われる。また分子量はゲ
ルパ−ミエ−ションクロマトグラフィ−(GPC)によ
り重量平均分子量(ポリスチレン換算)として求められ
る。また、線状共重合体中のカルボキシル基はDFRに
アルカリ水溶液に対する現像性や剥離性を与えるために
必要である。酸当量が100未満では、現像耐性が低下
し解像性、密着性に悪影響を及ぼし、600を超えると
現像性や剥離性が低下する。
から選ばれた単量体を共重合することにより得られる
が、フェニル基を有するビニル化合物を必須成分とす
る。ビニル化合物としてはスチレンが好ましい。本発明
の光重合性組成物に含有されるバインダー用樹脂(a)
の量は20〜90重量%の範囲であり、好ましくは30
〜70重量%である。バインダー用樹脂(a)の量が2
0重量%未満であるかまたは90重量%を超えると、露
光によって形成される硬化画像が十分にレジストとして
の特性、例えば、テンティング、エッチング、各種めっ
き工程において十分な耐性を有しない。
(I)である化合物が3〜30重量%含まれることが必
要があり、5〜15重量%がより好ましい。この量が3
重量%より少ないと解像性に対する効果が充分ではな
く、また、30重量%を越えると剥離時間がおそくなり
好ましくない。本発明に用いられる(c)成分の光重合
性不飽和化合物としては、1、6−ヘキサンジオ−ルジ
(メタ)アクリレ−ト、1、4−シクロヘキサンジオ−
ルジ(メタ)アクリレ−ト、またポリプロピレングリコ
−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ポリエチレングリコ−ル
ジ(メタ)アクリレ−ト、ポリオキシエチレンポリオキ
シプロピレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト等のポ
リオキシアルキレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−
ト、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジ(メ
タ)アクリレ−ト、グリセロ−ルトリ(メタ)アクリレ
−ト、トリメチロ−ルプロパントリ(メタ)アクリレ−
ト、ポリオキシプロピルトリメチロ−ルプロパントリ
(メタ)アクリレ−ト、ポリオキシエチルトリメチロ−
ルプロパントリアクリレ−ト、ジペンタエリスリト−ル
ペンタ(メタ)アクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパン
トリグリシジルエ−テルトリ(メタ)アクリレ−ト、ビ
スフェノ−ルAジグリシジルエ−テルジ(メタ)アクリ
レ−ト及びウレタン基を含有する多官能(メタ)アクリ
レ−ト等がある。
I)と(III)を併用する系も好ましく、また、請求
項記載の一般式(II)、(III)以外の光重合性不
飽和化合物も1種類以上同時に使用しても良い。同時に
用いられる一般式(II)、(III)以外の光重合性
不飽和化合物としては、上記不飽和化合物の他に、β−
ヒドロキシプロピル−β’−(アクリロイルキシ)プロ
ピルフタレート、フェノキシポリエチレングリコ−ルア
クリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコ−ル
アクリレ−ト等の単官能モノマ−があげられる。
て、m5+m6及びn5+n6は16を越えると、DFRと
した場合、相対的に二重結合濃度が低くなるので充分な
感度がでなくなる。m5+m6及びn5+n6は4〜12が
好ましい。また、一般式(III)で表される化合物に
おいて、n7、n8、n9が3よりも小さいと当該化合物
の沸点が低下して、レジストの臭気が強くなり、使用が
著しく困難になる。
位重量あたりの光活性部位の濃度が低くなるため、実用
的感度が得られない。使用量は5〜40重量%が好まし
く一般式(I)の化合物との合計は7〜60重量%であ
ることが必要である。この量が7重量%未満では感度の
点で充分ではなく、60重量%を越えると、保存時の光
重合性層のはみ出しが著しくなるため好ましくない。
しては、高解像性の点で2,4,5−トリアリ−ルイミ
ダゾリル二量体を含むことが必須である。2,4,5−
トリアリ−ルイミダゾリル二量体は下記式(IV)で表
される。
アルコキシ基、ハロゲン基を表し、p、q、r、は1〜
5の整数である。)
1、1’−、1、2’−、1、4’−、2、2’−、
2、4’−又は4、4’−位についているが、1、2’
−化合物が好ましい。2,4,5−トリアリ−ルイミダ
ゾリル二量体には、例えば2−(O−クロロフェニル)
−4、5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(O−
クロロフェニル)−4、5−ビス−(m−メトキシフェ
ニル)イミダゾリル二量体、2−(p−メトシキフェニ
ル)−4、5−ジフェニルイミダゾリル二量体等があ
る。
量体とp−アミノフェニルケトンを併用する系は好まし
く、p−アミノフェニルケトンとしては、例えば、p−
アミノベンゾフェノン、p−ブチルアミノフェノン、p
−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ
ベンゾフェノン、p−p’−ビス(エチルアミノ)ベン
ゾフェノン、p−p’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾ
フェノン[ミヒラーズケトン]、p−p’−ビス(ジエ
チルアミノ)ベンゾフェノン、p−p’−ビス(ジブチ
ルアミノ)ベンゾフェノンなどがあげられる。
重合開始剤との併用も可能である。他の光重合開始剤と
しては、各種の活性光線、例えば紫外線などにより活性
化された重合を開始する公知の化合物が用いられ、例え
ば、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチル
アントラキノン等のキノン類、ベンゾフェノンなどの芳
香族ケトン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテルなどのベンゾインエーテ
ル類、ベンジルジメチルケタ−ル、ベンジルジエチルケ
タ−ルなどがある。また例えばチオキサントン、2,4
−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン
等のチオキサントン類と、ジメチルアミノ安息香酸アル
キルエステル化合物等の三級アミン化合物との組み合わ
せもある。
のアクリジン類、1−フェニル−1、2−プロパンジオ
ン−2−ο−ベンゾイルオキシム、1−フェニル−1、
2−プロパンジオン−2−(ο−エトキシカルボニル)
オキシム等のオキシムエステル類等がある。本発明の光
重合性組成物に含有される光重合開始剤の量は、0.0
1重量〜30重量%であり、好ましくは、0.05重量
〜10重量%である。光重合開始剤の量が30重量%を
超えると光重合性組成物の活性吸収率が高くなり、光重
合性樹脂積層体として用いた場合、光重合性層の底の部
分の重合による硬化が不十分になる。また、光重合開始
剤の量が0.01重量%未満では十分な感度がでなくな
る。
性、保存安定性を向上させるために、光重合性組成物に
ラジカル重合禁止剤を含有させることは好ましいことで
ある。このようなラジカル重合禁止剤としては、例え
ば、p−メトキシフェノ−ル、ハイドロキノン、ピロガ
ロ−ル、ナフチルアミン、tert−ブチルカテコ−
ル、塩化第一銅、2、6ージ−tert−ブチル−p−
クレゾ−ル、2、2’−メチレンビス(4−エチル−6
−tert−ブチルフェノ−ル)、2、2’−メチレン
ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノ−
ル)、ニトロソフェニルヒドロキシアミンアルミニウム
塩、ジフェニルニトロソアミン等が挙げられる。
の着色物質を含有させることもできる。このような着色
物質としては、例えば、フクシン、フタロシアニングリ
−ン、オ−ラミン塩基、カルコキシドグリ−ンS,パラ
マジエンタ、クリスタルバイオレット、メチルオレン
ジ、ナイルブル−2B、ビクトリアブル−、マラカイト
グリ−ン、ベイシックブル−20、ダイヤモンドグリ−
ン等が挙げられる。また、光照射により発色する発色系
染料を本発明の光重合性組成物に含有させることもでき
る。発色系染料としては、ロイコ染料またはフルオラン
染料と、ハロゲン化合物の組み合わせがある。ロイコ染
料としては、例えば、トリス(4ージメチルアミノ−2
−メチルフェニル)メタン[ロイコクリスタルバイオレ
ット]、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェ
ニル)メタン[ロイコマラカイトグリ−ン]等が挙げら
れる。
ル、臭化イソアミル、臭化イソブチレン、臭化エチレ
ン、臭化ジフェニルメチル、臭化ベンザル、臭化メチレ
ン、トリブロモメチルフェニルスルフォン、4臭化炭
素、トリス(2、3−ジブロモプロピル)ホスフェ−
ト、トリクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イ
ソブチル、1、1、1−トリクロロ−2、2−ビス(p
−クロロフェニル)エタン、ヘキサクロロエタン、トリ
アジン化合物、等が挙げられる。
トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−
(4−メトキシフェニル)−4、6−ビス(トリクロロ
メチル)−s−トリアジンが挙げられる。また、このよ
うな発色系染料の中でもトリブロモメチルフェニルスル
フォンとロイコ染料との組み合わせや、トリアジン化合
物とロイコ染料との組み合わせが有用である。また本発
明の光重合性組成物に必要に応じて可塑剤等の添加剤を
含有させることもできる。そのような添加剤としては、
例えば、ジエチルフタレート等のフタル酸エステル類が
挙げられる。
には、上記光重合性樹脂組成物を支持層上に塗工する。
支持層としては、活性光を透過する透明なものが望まし
い。活性光を透過する支持層としては、ポリエチレンテ
レフタレ−トフィルム、ポリビニルアルコ−ルフィル
ム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィ
ルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、塩化ビニリデン共
重合体フィルム、ポリメタクリル酸メチル共重合体フィ
ルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフ
ィルム、スチレン共重合体フィルム、ポリアミドフィル
ム、セルロース誘導体フィルム、等が挙げられる。これ
らのフィルムは必要に応じ延伸されたものも使用可能で
ある。
有利であるが、強度を維持する必要から10〜30μm
のものが一般的である。支持体層と積層した光重合性層
の反対側の表面に、必要に応じて保護層を積層する。支
持層よりも保護層の方が光重合性層との密着力が充分小
さく容易に剥離できることがこの保護層としての重要な
特性である。このような保護層としては、例えば、ポリ
エチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等が挙げら
れる。光重合性層の厚みは用途において異なるが、プリ
ント回路板作製用には5〜100μm、好ましくは、5
〜50μmであり、光重合層が薄いほど解像力は向上す
る。また、光重合層が厚いほど膜強度が向上する。この
光重合性樹脂積層体を用いたプリント回路板の作成工程
は公知の技術により行われるが、以下に簡単に述べる。
た後、光重合性層をプリント回路板用基板の金属表面に
加熱圧着し積層する。この時の加熱温度は一般的に40
〜160℃である。次に必要ならば支持層を剥離しマス
クフィルムを通して活性光により画像露光する。次に光
重合性層上に支持フィルムがある場合には必要に応じて
これを除き、続いてアルカリ水溶液を用いて光重合層の
未露光部を現像除去する。アルカリ水溶液としては、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム等の水溶液を用いる。
性に合わせて選択されるが、一般的に0.5〜3%の炭
酸ナトリウム水溶液が用いられる。次に現像により露出
した金属面に既知のエッチング法、またはめっき法のい
ずれかの方法を行うことにより、金属の画像パタ−ンを
形成する。その後、一般的に現像で用いたアルカリ水溶
液よりも更に強いアルカリ性の水溶液により硬化レジス
ト画像を剥離する。剥離用のアルカリ水溶液についても
特に制限はないが、1%〜5%の水酸化ナトリウム、水
酸化カリウムの水溶液が一般的に用いられる。また、現
像液や剥離液に少量の水溶性有機溶媒を加えることも可
能である。
例について、実施例で説明する。
合物を均一に溶解した。次にこの混合溶液を厚さ20μ
mのポリエチレンテレフタレ−トフィルムにバ−コ−タ
−を用いて均一に塗布し、95℃の乾燥機中で4分乾燥
した。この時の光重合性層の厚さは40μmであった。
光重合性層のポリエチレンテレフタレ−トフィルムを積
層していない表面上に25μmのポリエチレンフィルム
を張り合わせ積層フィルムを得た。一方、35μm圧延
銅箔を積層した銅張積層板表面を湿式バフロ−ル研磨
(スリーエム社製、商品名スコッチブライト#600、
2連)し、この積層フィルムのポリエチレンフィルムを
剥しながら光重合性層をホットロ−ルラミネ−タ−によ
り105℃でラミネ−トした。この積層体にマスクフィ
ルムを通して、超高圧水銀ランプ(オ−ク製作所HMW
−201KB)により60mJ/cm2で光重合性層を露
光した。続いてポリエチレンテレフタレ−ト支持フィル
ムを剥離した後、30℃の1%炭酸ナトリウム水溶液を
約45秒間スプレ−し、未露光部分を溶解除去したとこ
ろ良好な硬化画像を得た。
層体について以下の評価を行った。 (1)エッジフューズ試験 23℃、50%でロール状で保管し端面からの光重合層
のしみ出し有無により以下のランク付けにより評価し
た。 ○;3ヶ月以上端面からのしみ出し無しで保存可能。 △;1ヶ月以上3ヶ月未満端面からのしみ出し無しで保
存可能。 ×;1ヶ月未満端面からのしみ出し無しで保存可能。
ルムレジストのポリエチレンフィルムを剥がしながら光
重合性層をホットロ−ルラミネ−タ−により、105℃
でラミネ−トした。続いて、この積層体のポリエチレン
テレフタレ−ト支持フィルムを剥離した後、30℃の1
%炭酸ナトリウム水溶液をスプレ−し、未露光の光重合
性層が溶解する最小現像時間を測定し、その時間を最小
現像時間とした。実際の現像はこの最小現像時間の1.
5倍の時間で行った。
ルムレジストのポリエチレンフィルムを剥がしながら光
重合性層をホットロ−ルラミネ−タ−により、105℃
でラミネ−トした。この積層体に超高圧水銀ランプ(オ
−ク製作所HMW−201KB)により60mJ/cm2
で光重合性層を露光した。続いてポリエチレンテレフタ
レ−ト支持フィルムを剥離した後、30℃の1%炭酸ナ
トリウム水溶液を約45秒間スプレ−した。得られた積
層板を5cm角に裁断し、50℃の3%苛性ソ−ダ水溶
液に浸せきし、積層板から剥がれる時間を測定し、その
時間を最小剥離時間とした。実際の剥離工程はこの剥離
時間の1.5倍の時間で行った。また、積層板から剥が
れる硬化膜の形状(剥離片形状)を以下のようにランク
付けした。
ト状で剥離される。 L ;硬化膜が積層板から剥がれる時、亀裂が生じて剥
離された後、10mm〜20mm角程度の形状となる。 M ;硬化膜が積層板から剥がれる時、亀裂が生じて剥
離された後、5mm〜10mm角程度の細片となる。 S ;硬化膜が積層板から剥がれる時、亀裂が多数生じ
て剥離された後、5mm角以下の微細片となる。
スが1:1であるマスクフィルムを通して超高圧水銀ラ
ンプ(オ−ク製作所HMW−201KB)により60m
J/cm2で露光した。続いて、ポリエチレンテレフタレ
−ト支持フィルムを剥離した後、30℃の1%炭酸ナト
リウム水溶液を約45秒間スプレ−した。得られた画像
の分離し得る最小線幅を解像度とした。
め市販のドライフィルムレジストを使って、ラミネ−ト
−露光−現像−エッチング−レジスト剥離を行い、ライ
ン幅が100、110、120、130、140、15
0μmの線状の溝を作った。溝の深さは約10μmであ
った。
と同様の方法で上記積層体をラミネ−トした。この積層
体にマスクフィルムを通して、基板の溝に垂直になるよ
うなラインパタ−ン(ライン幅;125μm)を使用し
て、露光、現像により画像パタ−ンを得た。さらに、5
0℃の塩化第二銅溶液を70秒スプレ−し、レジストの
無い部分の銅をエッチングした。最後に50℃の3%水
酸化ナトリウム水溶液を約80秒間スプレ−して硬化レ
ジストを剥離した。こうして作られた銅ライン上で、あ
らかじめ溝のあった部分が断線していない箇所を数え、
その数をxとした。反対にエッチングされて断線してい
る箇所を数え、その数をyとし、次の計算式により断線
率(%)を計算し、以下の方法によりランク付けした。
法により、表1及び表2記載の組成の光重合性樹脂積層
体を得、エッジフュ−ズ試験、最小現像時間の測定、剥
離性試験、解像度、追従性試験を行った。結果を表1及
び表2に示す。
23重量%、アクリル酸ブチル7重量%の三元共重合体
のメチルエチルケトン溶液(固形分濃度30%、重量平
均分子量12万) P−2:メタクリル酸メチル70重量%、メタクリル酸
23重量%、アクリル酸ブチル7重量%の三元共重合体
のメチルエチルケトン溶液(固形分濃度24%、重量平
均分子量20万) P−3:メタクリル酸メチル47重量%、メタクリル酸
23重量%、スチレン30重量%の三元共重合体のメチ
ルチルケトン溶液(固形分濃度32%、重量平均分子量
5万) M−1:トリメチロ−ルプロパントリアクリレ−ト M−2:ノナプロピレングリコ−ルジアクリレ−ト M−3:ノナエチレングリコ−ルジアクリレ−ト M−4:β−ヒドロキシプロピル−β’−(アクリロイ
ルキシ)プロピルフタレ−ト M−5:平均8モルのプロピレンオキサイドを付加した
ポリプロピレングリコ−ルにエチレンオキサイドをさら
に両端にそれぞれ平均3モル付加したグリコ−ルのジメ
タクリレ−ト M−6:ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均2モル
のプロピレンオキサイドを付加したポリプロピレングリ
コールと平均6モルのエチレンオキサイドを付加したポ
リエチレングリコールのジメタクリレート M−7:ヘキサメチレンジイソシアネートとオリゴプロ
ピレングリコールモノメタクリレート(日本油脂(株)
製ブレンマーPP1000)との反応物
リレート M−9:ペンタエリスリト−ルに平均4モルのエチレン
オキサイドを付加したグリコ−ルのテトラアクリレート M−10:ペンタエリスリト−ルに平均4モルのプロピ
レンレンオキサイドを付加したグリコ−ルのテトラアク
リレート M−11:ペンタエリスリト−ルに平均4モルのエチレ
ンレンオキサイドを付加し、さらに平均4モルのプロピ
レンオキサイドを付加したグリコ−ルのテトラアクリレ
ート M−12:ペンタエリスリト−ルに平均8モルのエチレ
ンレンオキサイドを付加し、さらに平均8モルのプロピ
レンオキサイドを付加したグリコ−ルのテトラアクリレ
ート
ノン A−3:2−(ο−クロロフェニル)−4、5−ジフェ
ニルイミダゾリル二量体B−1:マラカイトグリ−ン B−2:ロイコクリスタルバイオレット B−3:トリブロモメチルフェニルスルフォン
FRは、特に保存時のエッジフュ−ズ性が小さく、基板
へのラミネ−ト時における追従性が良好で、剥離片形状
が細片となり搬送ロ−ルに絡み付くことなく良好な剥離
性を有しており、高解像性、高速現像性等の特性も有し
ておりアルカリ現像型プリント回路板作製用DFRとし
て有用である。
Claims (4)
- 【請求項1】 (a)カルボキシル基含有量が酸当量で
100〜600であり、かつ、重量平均分子量が2万〜
50万の線状重合体Pからなるバインダ−用樹脂、20
〜90重量%、(b)下記式(I)の光重合性不飽和化
合物、3〜30重量%、 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4はHまたはCH3であり、
これらは同一であっても異なっていてもよい。また、
A、BはC2H4またはC3H6でありこれらは相異なる。
m1+m2+m3+m4は0〜20、n1+n2+n3+n4は
0〜20の整数である。) (c)上記(b)成分以外の光重合性不飽和化合物であ
って、少なくとも二つの末端エチレン基を持つ光重合性
不飽和化合物、5〜40重量%、及び(d)2,4,5
−トリアリ−ルイミダゾリル二量体を含む光重合開始
剤、0.01〜30重量%を含有し、かつ(b)の光重
合性不飽和化合物と(c)の光重合性不飽和化合物との
合計が7〜60重量%であることを特徴とする光重合性
組成物。 - 【請求項2】 (a)成分のバインダー用樹脂として、
カルボキシル基含有量が酸当量で100〜600であ
り、かつ、重量平均分子量が2万〜50万の線状重合体
P、及びカルボキシル基含有量が酸当量で100〜60
0であり、かつ、重量平均分子量が3万〜9万のフェニ
ル基を有するビニル化合物を共重合成分の一つとする線
状重合体Qをその重量比率(P/Q)が、90/10〜
10/90となるように混合したバインダー用樹脂を用
いることを特徴とする請求項1記載の光重合性組成物。 - 【請求項3】 (c)成分の光重合性不飽和性化合物と
して、下記式(II)または(III)で表される光重
合性不飽和化合物を用いることを特徴とする請求項1ま
たは2記載の光重合性組成物。 【化2】 (式中、R5、R6はHまたはCH3であり、これらは同
一であっても相違してもよい。また、C、DはC2H4ま
たはC3H6でありこれらは相異なる。m5+m6は2〜1
6、n5+n6は2〜16の整数でありm5、m6、n5、
n6は正の整数である。) 【化3】 (式中、R7、R8はHまたはCH3でありこれらは同一
であっても相違してもよい。n7、n8、n9は3〜20
の整数である。) - 【請求項4】 支持体上に請求項1、2、または3記載
の光重合性組成物からなる層を設けた光重合性樹脂積層
体。
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WO2006085422A1 (ja) * | 2005-02-09 | 2006-08-17 | Fujifilm Corporation | パターン形成材料、並びにパターン形成装置及びパターン形成方法 |
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JP2012077273A (ja) * | 2010-10-06 | 2012-04-19 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 紫外線硬化型樹脂組成物 |
JP2014081440A (ja) * | 2012-10-15 | 2014-05-08 | Asahi Kasei E-Materials Corp | 感光性樹脂組成物 |
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