JPH06161040A - ストロボ内蔵型レンズ付きフイルムユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 組み立てられたストロボ内蔵型レンズ付きフ
イルムユニットを分解することなく、ストロボ回路基板
を製造した会社、製造所等を判別出来る様にする。 【構成】 ユニット本体は本体部１及びこれに前後から
爪止めされる前カバ−２、後カバ−３で構成され、内部
にパトロ−ネ４及びパトロ−ネ４から引き出されたフイ
ルム５を収納している。前カバ−２には撮影レンズ６、
ファインダ７、撮影枚数表示板８、及びストロボ発光部
９などを露出させるための穴が設けられており、また、
ストロボ回路基板１０に設けられた識別用マーク１１を
露出させるための識別用マーク窓１２が開口している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ストロボ内蔵型レンズ
付きフイルムユニットに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】本出願人より販売されている「写ルンで
すＨｉ」（商品名）のように、製造段階で予めフイルム
が装填されているレンズ付きフイルムユニットは、廉価
であることや使用が簡便であること等の理由から広く利
用されている。中でもストロボ装置を内蔵したものは室
内や夜間でも簡単に撮影が出来るため、その需要もかな
り多くなっている。

【０００３】ストロボ内蔵型レンズ付きフイルムユニッ
トを製造する際には、製造コストをできるだけ低減させ
るために、ストロボ装置をユニット化して製造してお
き、これをレンズ付きフイルムユニットの組み立てライ
ンに供給し、自動的に組み付けを行うようにしている。

【０００４】こうして組み立てられたストロボ内蔵型レ
ンズ付きフイルムユニットは検査工程に回され、各機構
部の作動テストが行われる。テストを行った結果、スト
ロボ装置に異常が発見されると、そのレンズ付きフイル
ムユニットをラインから除去し、分解作業を行ってスト
ロボ装置を取り外している。そして、そのストロボ装置
の不良箇所の解析を行うとともに、製造ロット番号や製
造元を把握してから不良対策を講じている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】一般にストロボ装置の
動作不良は、ロットごとあるいは製造元ごとにまとまっ
て発生する傾向にある。したがって、これらの情報は早
急に把握しておくことが好ましい。ところが、これまで
ではレンズ付きフイルムユニットを分解しない限り、ス
トロボ装置のロット番号や製造元が分からないため、不
良対策に手間取りがちであった。

【０００６】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、レンズ付きフイルムユニットを分解しなく
ても簡単にストロボ装置のロット番号や製造元が識別で
きるようにしたストロボ内蔵型レンズ付きフイルムユニ
ットを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、ストロボ回路基板に製造者、ロット番号等の識別用
の標識を設け、なおかつ、前記ストロボ回路基板を含む
ストロボ内蔵型レンズ付きフイルムユニットのカバーに
開口部を設け、前記標識を視認出来るようにしたもので
ある。

【０００８】

【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。図１は本発明を実施したレンズ付きフイルムユニッ
トの分解斜視図である。ユニット本体は本体部１及びこ
れに前後から爪止めされる前カバ−２、後カバ−３で構
成され、内部にパトロ−ネ４及びパトロ−ネ４から引き
出されたフイルム５を収納している。前カバ−２には撮
影レンズ６、ファインダ７、撮影枚数表示板８、及びス
トロボ発光部９などを露出させるための穴が設けられて
いる。

【０００９】さらに前カバ−２には、ストロボ回路基板
１０に設けられた識別用マーク１１を露出させるための
識別用マーク窓１２が開口している。本体部１にはパト
ロ−ネ室１３とフイルム室１４が両端部に形成されてお
り、パトロ−ネ４とフイルム５がそれぞれ収納され、ま
た、ストロボ回路基板１０が固定されている。

【００１０】図２は本発明を実施したレンズ付きフイル
ムユニットの外観斜視図である。ユニット上部にはレリ
ーズボタン１６、撮影枚数表示板８などが露出してお
り、また、ユニット前面には撮影レンズ６、ファインダ
７、及びストロボ発光部９などが露出しており、更に、
前カバ−２と一体形成された、ストロボ充電ボタン１５
が設けられている。そして、識別用マーク１１が識別用
マーク窓１２より露出している。

【００１１】次にこれらの作用を説明する。ストロボ内
蔵型レンズ付きフイルムユニットの製造時には、本体部
１に予めユニット化して製造された、ストロボ発光部
９、ストロボ回路基板１０、識別用マーク１１などから
なるストロボ装置が、本体部１の前面に取り付けられ
る。識別用マーク１１は予め製造者、ロット番号等の識
別用パターンが印刷されている。次にパトロ−ネ４及び
パトロ−ネ４から引き出されたフイルム５が収納され、
後カバ−３が組み付けられる。そして、前カバ−２を取
り付けられたのち、検査工程に送られる。

【００１２】検査工程に回されたストロボ内蔵型レンズ
付きフイルムユニットは、各機構部の作動テストが行わ
れ、テストを行った結果、ストロボ装置に異常が発見さ
れた場合、前カバ−２を取り外すこと無く、識別用マー
ク窓１２に露出している識別用マーク１１を確認するこ
とにより、簡単に製造者、ロット番号等が把握でき、迅
速に不良品対策を講じることが可能となる。また、製品
出荷後にメンテナンス等の理由で、出荷した製品のスト
ロボ装置の製造者、ロット番号等の確認の必要が生じた
場合にも、上述のように前カバ−２を取り外すこと無
く、簡単に製造者、ロット番号等が確認できる。

【００１３】これまでの実施例で説明した識別用マーク
１１は、例えば図３の識別用マーク２０のように識別用
マークを切込み穴で表示することも出来る。ストロボ回
路基板１０には識別用マーク加工枠線１７の位置に、識
別用マーク１１が切込み穴で表示されている。

【００１４】また、例えば図４に示すように、識別用マ
ーク２０をストロボ回路基板１０の下部に設け、ストロ
ボ回路基板１０の下部にある電池２２（図１参照）を収
納するスペースにある開口（図示せず）等、識別用マー
クを露出させる以外の用途の開口などを、識別用マーク
２０の確認をするための機能と兼用させてもよい。

【００１５】

【発明の効果】以上のように、本発明のストロボ内蔵型
レンズ付きフイルムユニットを用いれば、複数の会社、
製造所等で予め製造されたストロボ回路基板を組み込ん
でのストロボ内蔵型レンズ付きフイルムの製造時に、ス
トロボ内蔵型レンズ付きフイルムユニットが製造完了後
にストロボ回路基板に不具合、若しくは不良箇所が発見
された時、組み立てられたストロボ内蔵型レンズ付きフ
イルムユニットを分解することなく、ストロボ内蔵型レ
ンズ付きフイルム機構全体を掩覆しているカバーの外部
から容易に当該ストロボ回路基板を製造した会社、製造
所等を判別出来、よって製造効率を向上させ、迅速な不
良品対策を実施出来る。また、製品出荷後にメンテナン
ス等の理由で、出荷した製品のストロボ装置の製造者、
ロット番号等の確認の必要が生じた場合にも、上述のよ
うにストロボ内蔵型レンズ付きフイルムユニットを分解
することなく、簡単に製造者、ロット番号等が確認でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を実施したストロボ内蔵型レンズ付きフ
イルムユニットの分解斜視図である。

【図２】本発明を実施したストロボ内蔵型レンズ付きフ
イルムユニットの外観斜視図である。

【図３】本発明の別な実施例を示す斜視図である。

【図４】本発明の別な実施例を示す斜視図である。

【符号の説明】

２ 前カバー ９ ストロボ発光部 １０ ストロボ回路基板 １１ 識別用マーク １２ 識別用マーク窓 １７ 識別用マーク加工枠線 ２０ 識別用マーク

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 撮影機構が組み込まれるとともに予めフ
   イルムが装填されたユニット本体と、回路基板及びこれ
   に組み付けられた回路素子からなる、前記ユニット本体
   の前面に装着されたストロボユニットを覆うようにユニ
   ット本体に取り付けられた前カバーとを有するレンズ付
   きフイルムユニットにおいて、前記回路基板に標識を設
   けるとともに、この標識を前記前カバーもしくはユニッ
   ト本体に形成された開口を通して視認できるようにした
   ことを特徴とするストロボ内蔵型レンズ付きフイルムユ
   ニット。