JPH06161001A - レンズ付きフイルムユニットのシャッター検査方法 - Google Patents

レンズ付きフイルムユニットのシャッター検査方法

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JPH06161001A
JPH06161001A JP31241492A JP31241492A JPH06161001A JP H06161001 A JPH06161001 A JP H06161001A JP 31241492 A JP31241492 A JP 31241492A JP 31241492 A JP31241492 A JP 31241492A JP H06161001 A JPH06161001 A JP H06161001A
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JP
Japan
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shutter
exposure unit
lens
film
unit
Prior art date
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Application number
JP31241492A
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English (en)
Inventor
Iwao Komaki
巌 小牧
Toshiyuki Ogura
敏之 小倉
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レンズ付きフイルムユニットの露光ユニット
を再利用するに、シャッタスピードを安定に維持する。 【構成】 標準となるシャッタースピードの上限値
U ,下限値TL ,ブレ許容幅ΔTのデータを読み込
む。露光ユニットを2回作動させ、シャッタースピード
1 ,T2 の2個のデータを得る。シャッタースピード
1 ,T2 が上限値TU以下であるか、下限値TL 以上
であるか、またシャッタースピードT1 ,T2 の差がΔ
T以内であるかを判定する。全てが満足された場合にの
み、露光ユニットを良品と判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズ付きフイルムユ
ニットの検査方法に関し、さらに詳しくは、レンズ付き
フイルムユニットに組み込まれた露光ユニットの再利用
の適否を検査するための方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平3−39734号や特公平
2−32615号公報等に開示されているように、撮影
レンズ,フイルム巻き上げ機構及シャッター機構が組み
込まれた本体部に、予め国際標準規格ISOの1007
−1979年で規定されたパトローネ付きの135フイ
ルムを光密に収納させ、前カバー及び後カバーが本体部
に固着された構造となっているレンズ付きフイルムユニ
ットがある。
【0003】このようなフイルムユニットの本体部に
は、撮影レンズの左右にフイルム供給室とフイルム巻取
室とが設けられている。フイルム供給室には未露光のフ
イルムがロール状に巻かれた状態で収納されており、こ
れを購入したユーザーは、撮影毎に露光済のフイルムを
フイルム巻取室に設けたパトローネ本体内のスプールに
巻き取ってゆき、全部の露光が済むと本体部ごと現像取
扱店に現像依頼する。
【0004】現像所では、露光済のフイルムを収納した
パトローネを取出し、現行の現像処理システムを使用し
て現像及び焼付等の処理を行い、ユーザーにはプリント
写真とフイルムネガとが返却され、フイルムユニットの
本体部は返却されないようになっている。従来、この使
用済みのフイルムユニットの本体部は壊され産業廃棄物
として処分されていたが、最近、環境保全や産業廃棄物
の削減等の問題によってフイルムユニットの本体部を回
収して再使用するリユース等のリサイクルが行われてい
る。
【0005】前述したリサイクルでは、例えばプラスチ
ックで成形された部品等は樹脂ペレット等原料に戻して
再使用する再生使用等を行っている。また、撮影レンズ
やフイルム巻き上げ機構及びシャッター機構が組み込ま
れた露光ユニットは、フイルムユニット本体部に組み付
けられ前カバー及び後カバーで保護されているので汚れ
や傷等の損傷が少なく、機能的に問題がなければそのま
まリユースすることが可能である。
【0006】上記露光ユニットは、レンズ付きフイルム
ユニットを構成する部品の中でも重要な部品である。露
光ユニットにはシャッター機構が設けられており、シャ
ッタベースに回動自在に軸着されたシャッタ羽根の端部
に設けられた爪をシャッタ駆動レバーのアームが蹴飛ば
すことによりシャッタ羽根が撮影開口を解放するように
なっている。引き続きシャッタ駆動レバーのアームが回
動しシャッタ羽根との係合が外れると、シャッタ羽根は
閉じ方向に付勢しているバネにより引き戻され再び撮影
開口を遮蔽するようになっている。このシャッタ羽根の
開閉する時間、つまりシャッタスピードは前記バネの張
力により一定に保たれている。ちなみに、通常のレンズ
付きフイルムユニットのシャッタースピードは10±2
ms程度になっている。またフイルムの巻き上げに連動
してシャッター駆動レバー,係止レバーを動作させ、こ
れらを付勢した状態で係止し、シャッターチャージを行
うようになっている。
【0007】上述したようなシャッター機構を有する露
光ユニットは、レンズ付きフイルムユニットの構成部品
の中でも構成が複雑かつ高精度に作られており、部品の
僅かな変形や,位置のずれ,付勢バネのへたり,異物の
存在及び付着等で容易にシャッタースピードが変化し、
ひどい場合はシャッター羽根が動作しないこともある。
しかし最初に組み立てる場合には、このような不具合は
部品管理,組み立て条件管理を厳しくすることで防止で
きる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、市場か
ら回収されてきたレンズ付きフイルムユニットは、過酷
な条件下での使用や手荒な取り扱いを受けた可能性があ
り、このようなレンズ付きフイルムユニットの露光ユニ
ットは、十分な検査を行わないとリユースはできない。
そのため、シャッタースピードの検査を行うこととなる
が、回収されてきた露光ユニットは種々の部品ロットの
組み立て品が混在しており、このときの検査設定値を実
用上の許容範囲と同じにすると微妙な不良品を検出でき
ず、また、製品組み立て時と同じ許容範囲とすると、良
品でありながら不良品として判定されるものが増えて得
率が低下するという問題があった。
【0009】本発明は上記従来技術の問題点に鑑みてな
されたもので、市場から回収されてきた、使用条件の影
響を受けやすい露光ユニットを製造時のロットのバラツ
キに係わらず信頼性高く検査し、品質保証できるように
したレンズ付きフイルムユニットのシャッター検査方法
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、回収されてきたレンズ付きフイルムユニットを分解
後、露光ユニットを位置決めした状態でシャッタースピ
ード時間測定を複数回行い、測定値が予め設定された上
下限値以内であり、かつ最大値と最小値との差が予め設
定された許容値以内であるとき、その露光ユニットを良
品と判定するようにしたものである。
【0011】以下本発明を図面を参照して説明する。レ
ンズ付きフイルムユニットの外観を示す図2において、
ユニット本体2は主にプラスチック成形され、全体が紙
箱3によって覆われている。紙箱3には撮影レンズ4、
シャッタボタン5、巻き上げノブ6、ファインダー窓
7、残りフイルム枚数を確認できる表示窓8を露呈させ
るための穴が開設されており、これらの穴を通して操
作、観察できるようになっている。
【0012】ユニット本体2は、図3に示したように、
本体部9とそこに収納する未露光のフイルム10及びパ
トローネ11、さらに前後から覆う前カバー12、後カ
バー13とから構成されている。なお、紙箱3は図示を
省略した。本体部9にはパトローネ11を収納するパト
ローネ室14と、パトローネ11から引き出されたフイ
ルム10をロール状にしたフイルムロール10aを収納
するフイルムロール室15とが設けられている。パトロ
ーネ11から引き出されている未露光のフイルム10
は、パトローネ室14とフイルムロール室15の間に展
延され、背面が後カバー13に設けたフイルム規制面2
5によって支持され適正な露光位置に保たれる。
【0013】前記のように位置決めされたフイルム10
に露光を施すための露光ユニット16が、本体部9に設
けられている係止爪17等によって本体部9の前面に固
着されている。露光ユニット16を固着した本体部9は
さらにその前面を前カバー12によって覆われ、撮影開
口19を通った撮影光束が撮影レンズ4,露光ユニット
16を介してフイルム10に露光される。撮影レンズ4
は、露光ユニット16に設けられているレンズホルダー
20(図4参照)と、前カバー12の撮影開口19の内
面に設けられた保持部に挟持され、撮影光軸がレンズ中
心に垂直に入射するように位置づけされる。前カバー1
2は、本体部9に設けられている係止爪18等によって
係止されるが、その際ガイド部材26が設けられている
ので位置ズレすることなくスムーズに結合できる。
【0014】前記露光ユニット16の外観及び分解した
状態を示す図4及び図5において、レンズホルダー20
が形成されたシャッタカバー21とシャッタベース22
との間に、シャッタ羽根23が軸24を中心に回動自在
に軸着されている。シャッタベース22の背後には、フ
イルム10に形成されている公知のパーフォレーション
10bに係合するように8枚歯の従動スプロケット27
が設けられている。従動スプロケット27の一回転で、
フイルム10が丁度1コマ分送られる。従動スプロケッ
ト27の上部には外周に切欠が形成されたカム28が嵌
合し、従動スプロケット27と同軸に回転する。
【0015】シャッタベース22の上部には軸29を中
心に回動自在の係止レバー30が設けられており、その
折曲片に一端を係止したバネ31によって時計方向に付
勢されている。また、軸32を中心に回動自在にシャッ
タ駆動レバー33が設けられており、バネ受けに前記バ
ネの一端が掛けられ反時計方向に付勢されている。シャ
ッタ駆動レバー33の上部には同軸に回転する枚数表示
板34が、前カバー12に形成されている表示窓8から
その一部が臨出するように設けられている。シャッタ駆
動レバー33が係止レバー30の係止から外れ、バネ3
1の付勢により反時計方向に回動すると、蹴飛ばしアー
ム33aがシャッタ羽根23の端部に設けられた爪23
aを蹴飛ばしシャッタ羽根23を開閉する。
【0016】シャッタ羽根23は、一端に形成されてい
るバネ受け突起23bに掛けられているシャッタバネ3
5によって反時計方向(シャッタ閉じ方向)に付勢され
ており、常態ではストッパ36に当接して停止してい
る。この状態では、シャッタベース22に形成された撮
影窓37はシャッタ羽根23によって完全に遮蔽されて
いる。前述のように蹴飛ばしアーム33aがシャッタ羽
根23の端部に設けられている爪23aを蹴飛ばして撮
影窓37が開放されてから、引き続き蹴飛ばしアーム3
3aが回動してシャッタ羽根23との係合が外れシャッ
タバネ35の付勢によりシャッタ羽根23が撮影窓37
を完全に遮蔽するまでの時間、つまりシャッタレリーズ
による撮影窓37の開放時間は10±2msとなってい
る。
【0017】新規に組み立てられた露光ユニット16を
組み込んだレンズ付きフイルムユニットは市場に供給さ
れ、それを購入したユーザーにより使用される。全コマ
の撮影を終了したユーザーは、レンズ付きフイルムユニ
ット2をユニット本体ごと現像取扱店に提出して現像の
依頼を行う。現像所では、露光済のフイルム10を収納
したパトローネ11を取り出し、現像及び焼付け等の処
理を行い、ユーザーにはプリント写真とフイルムネガと
が返却される。
【0018】フイルム10を取り出した後のユニット本
体は、現像所からメーカーによって回収される。メーカ
ーでは、回収したユニット本体を分解して部品ごとにそ
のまま再利用するか原材料としてリサイクルするかを判
定する。分解の第1工程では、回収されたレンズ付きフ
イルムユニット2の外側を覆っている紙箱3を外す。紙
箱3は古紙として再資源化される。第2工程では、レン
ズ付きフイルムユニット2から前カバー12を外す。
【0019】第3工程では、撮影レンズ4が取り外され
る。撮影レンズ4は、露光ユニット16のシャッタカバ
ー21のレンズホルダー20に着脱自在となっているか
ら容易に取り外せる。さらに第4工程では、自動分解装
置によって係止爪17を撓ませ、本体部9から露光ユニ
ット16を取り外すことによって図4の形態の露光ユニ
ット16が得られる。こうして得られた露光ユニット1
6は、検査ステーションに移送されシャッタスピードの
検査が行われる。
【0020】図6に示したように、検査ステーションで
は保持部材50により露光ユニット16を一定の姿勢で
位置決め保持する。なお、この図では枚数表示板34の
図示は省略してある。保持枠50には、チャージロッド
51,レリーズロッド52を有するシャッタ駆動装置5
3が組み込まれている。チャージロッド51は、左方に
突出してシャッタ駆動レバー33を時計方向に回動して
チャージ位置に係止させた後、元の位置に戻る。これに
よりシャッタチャージが行われる。その後、レリーズロ
ッド52を左方に突出させて係止レバー30を反時計方
向に回動させると、シャッタ駆動レバー33をバネ31
の付勢により回動させ、シャッタ羽根23を開閉させる
ことができる。
【0021】検査ステーションには、露光ユニット16
の露光光軸54と一致するように投光器55と受光器5
6とが設けられている。受光器56にはシャッタースピ
ード計測器57が接続され、受光器56に光が入射した
時点から、光の入射が断たれるまでの時間を測定する。
したがって、レリーズロッド52によりシャッタレリー
ズを行うときに投光器55を点灯させておけば、シャッ
タ羽根23の開閉によるシャッタスピードを測定するこ
とができる。シャッタースピード測定器57で得られた
データはマイクロコンピュータ58に入力される。
【0022】マイクロコンピュータ58は、図1に示し
たフローにしたがって露光ユニット16のシャッタース
ピードの検査処理を行う。すなわち、まず標準データ格
納メモリ59から、リサイクル可能な露光ユニット16
であるか否かの基準となるシャッタースピードの上限値
U と下限値TL のデータを読み込む。上限値TU と下
限値TL の各々の値としては、例えば新規に露光ユニッ
トを製造するときのシャッタスピードの上・下限値を基
準とする。さらにマイクロコンピュータ58は、標準デ
ータ格納メモリ59からシャッタースピードのバラツキ
許容範囲ΔTのデータを読み込む。このバラツキ許容範
囲ΔTの値は、例えば1ms(±0.5ms)である。
【0023】これらのデータを読み取った後、マイクロ
コンピュータ58は投光器55に点灯指令を与え、投光
器55を点灯させる。そしてシャッタ駆動装置53に作
動信号を入力して、チャージロッド51,レリーズロッ
ド52を順次に作動させてシャッタ羽根23を2回開閉
動作させる。この2回の開閉動作により、シャッタスピ
ード計測器57は2種のシャッタスピードT1 ,T2
測定し、これらのデータはマイクロコンピュータ58に
入力される。
【0024】マイクロコンピュータ58は、シャッタス
ピードT1 ,T2 の各々が前記上限値TU 以下である
か、前記下限値TL 以上であるかを判定し、さらにシャ
ッタスピードT1 ,T2 の差がバラツキ許容範囲ΔT以
内であるかを判定する。そして、これらの判定条件の全
てが満足されたときにのみ、その露光ユニット16を良
品と判断する。良品として判断された露光ユニット16
は、良品チャッキング用のアームにより保持枠50から
取り出され、リサイクル部品供給用のトレイに移送され
る。また、不良品と判断された露光ユニット16は不良
品チャッキング用のアームにより保持枠50から外され
た後、さらに分解,破砕工程に送られ、原材料としての
再利用が図られる。
【0025】
【実施例】実際に製品に組み込まれる露光ユニットのシ
ャッタースピードの許容範囲は、10±2msと比較的
広いものになっているが、同一ロットの部品で新規に組
み立てたものは、中央値に対して±0.5ms程度のブ
レしかない。したがって、同一ロット品に対しては、中
央値に対するブレ幅を±0.5msと狭くして検査を行
うことにより、シャッタースピードを高精度に保つこと
ができる。そしてロットが変わったときには、まず中央
値を9.5〜11.5msの範囲で設定し直し、この中
央値に対するブレ幅を±0.5msにして対応すること
ができる。
【0026】一方、回収されてきた露光ユニットは種々
の部品ロットの組み立て品が混在しており、このときの
検査設定値を実用上の許容範囲(例10±2ms)と同
じにすると微妙な不良品を検出できず、また、新規な製
品の組み立て時と同じブレ幅許容範囲(例±0.5m
s)とすると、良品でありながら不良品として判定され
るものが増えて得率が低下していた。
【0027】こうした背景を考慮し、本発明の実施例に
おいては、シャッター検査にあたって標準データ格納メ
モリ59から読み込まれる基準のシャッタースピードの
値、すなわちリサイクル可能な露光ユニット16である
か否かの判定基準となるシャッタースピードの上限値T
U と下限値TL の各々の値として、新規に露光ユニット
を製造するときのシャッタースピードの中央値10±2
msを基準にし、上限値TU を12ms、下限値TL
8msに設定した。マイクロコンピュータ58は、さら
に標準データ格納メモリ59からシャッタースピードの
バラツキ許容範囲ΔTのデータを読み込むが、このバラ
ツキ許容範囲ΔTの値については、±0.5msの範
囲、すなわち1msに設定した。
【0028】上記の設定条件のもとで、連続する30個
の露光ユニットサンプルについて検査を行ったところ、
次の表1に示す通りとなった。
【0029】
【表1】
【0030】上記表1において、サンプルNo.7の※
印を付した実測データは、シャッター間に異物が存在し
ていたための偶発的なものと推定でき、たとえ1回目の
実測データが良品の範囲内であったとしても不良品とし
て扱われる。さらに上表により次の事実が判明した。
【0031】 本発明の方法で検査してサンプルN
o.7,18,22,29の4個が不良品と判定され
た。 これを、もし従来方法(実用上の許容範囲10±2
msを良品とする)で2回検査する場合は、サンプルN
o.7の1個のみを不良品として検出できるが、測定値
間にバラツキの大きいサンプルNo.18,22,29
の3個は良品として見逃してしまう。 同じく、もし従来方法で1回のみ検査した場合は、
偶発的に発生する重大な不良品をも見逃してしまう(サ
ンプルNo.7)。 また、もし製品組み立て時の中央値(10ms)に
対し、ブレ幅許容値(±0.5ms)を加味した10±
0.5msを検査設定値とすると、サンプルNo.1,
4,8,12,17,18,20,22,23,30の
10個が良品として判定され、残り20個は不良品とし
て判定されてしまう。本来良品となるべきものの大半が
不良品として判定されてしまうばかりでなく、良品とし
て判定された中にも不良品が混入している(サンプルN
o.18,22)。
【0032】このように、露光ユニット16をそのまま
再利用するか否かを決定するにあたり、少なくとも2回
のシャッタースピード測定を行うことによって、本来は
不良品であっても、偶発的に標準のシャッタースピード
で動作した露光ユニット16を排除することが可能とな
る。さらに、複数回の測定で得られたシャッタースピー
ドのバラツキについてもチェックを行うようにしたか
ら、リサイクル品であってもバラツキのない適正なシャ
ッタスピードを得ることができる。なお、シャッタース
ピードの測定回数を増やすことによって、さらに確実な
検査を行うことができるのはもちろんである。
【0033】また、本発明と同様に測定対象となる値を
複数回測定する手法を用いることにより、レンズ付きフ
イルムユニットを構成しているの他の再利用対象部品、
例えばストロボ装置を組み込んだものではストロボ装置
の発光開始電圧の検査や、電池の電源電圧の検査を行う
ことも可能である。
【0034】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明方法によ
れば、回収されたレンズ付きフイルムユニットから露光
ユニットを分解して取出した後、露光ユニットを実際に
複数回作動させて複数回のシャッタスピード測定を行
い、これらの測定値が予め設定された上下限値以内であ
り、かつ複数回の測定で得られた最大値と最小値との差
が予め設定された許容値以内であるときにのみ良品と判
定するから、シャッタースピードが偶発的に適正値を示
すような不良品も確実に排除することができ、また種々
の部品ロットが混在していても誤って判定することが少
なく、リサイクル品の品質を適正に維持するうえで非常
に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の処理を表すフローチャートであ
る。
【図2】本発明方法が適用されるレンズ付きフイルムユ
ニットの外観図である。
【図3】図2に示したレンズ付きフイルムユニットの分
解斜視図である。
【図4】露光ユニットの外観図である。
【図5】露光ユニットの分解斜視図である。
【図6】本発明方法を実施するための装置を示す概略構
成図である。
【符号の説明】
16 露光ユニット 50 保持枠 53 シャッタ駆動装置 55 投光器 56 受光器 57 シャッタスピード計測器 58 マイクロコンピュータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光ユニットを組み込んだユニット本体
    に予めフイルムが装填されたレンズ付きフイルムユニッ
    トを使用後に回収した後、前記露光ユニットの再利用の
    適否を判定する検査方法において、 レンズ付きフイルムユニットを分解した後、露光ユニッ
    トのシャッタースピード時間測定を複数回行い、測定値
    が予め設定された上下限値以内であり、かつ複数回の測
    定で得られた最大値と最小値との差が予め設定された許
    容値以内であるとき、その露光ユニットを良品と判定す
    ることを特徴とするレンズ付きフイルムユニットのシャ
    ッター検査方法。
JP31241492A 1992-11-20 1992-11-20 レンズ付きフイルムユニットのシャッター検査方法 Pending JPH06161001A (ja)

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