JP2004061981A - ストロボユニットの判別方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ストロボユニットの種類を簡単,確実に判別する。
【解決手段】ストロボユニット13のプリント基板30の回路パターン面には、ストロボユニット13の種類毎に予め決められた赤色のレジスト層37が施されている。49個のストロボユニットを同じ方向になるように整然とストロボトレイ38に配列収納する。仮にストロボユニット13と異なる種類のストロボユニット39が混入していた場合、ストロボユニット39のレジスト層の色が赤色でなく、例えば緑色をしているから、ストロボユニット39のストロボ発光部がストロボユニット13と同じであるなど、ストロボユニット39の外観がストロボユニット13ときわめて似通ったものであっても瞬時に判別できる。
【選択図】 図5
【解決手段】ストロボユニット13のプリント基板30の回路パターン面には、ストロボユニット13の種類毎に予め決められた赤色のレジスト層37が施されている。49個のストロボユニットを同じ方向になるように整然とストロボトレイ38に配列収納する。仮にストロボユニット13と異なる種類のストロボユニット39が混入していた場合、ストロボユニット39のレジスト層の色が赤色でなく、例えば緑色をしているから、ストロボユニット39のストロボ発光部がストロボユニット13と同じであるなど、ストロボユニット39の外観がストロボユニット13ときわめて似通ったものであっても瞬時に判別できる。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はストロボユニットの種類を判別するストロボユニットの判別方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
予め未露光の写真フイルムが装填されたレンズ付きフイルムユニットが周知である。このレンズ付きフイルムユニットの多くには、ストロボ装置が搭載されている。このストロボ装置は、回路パターンをプリントで形成したプリント基板に、メインコンデンサ,昇圧コイル,トランジスタなど、ストロボ回路を構成するための回路素子が実装されているほか、放電管,リフレクタ及びプロテクタなどを含むストロボ発光部や、電池保持用の電池接片も一体化(ユニット化)されている(以下ストロボユニットという)。
【0003】
レンズ付きフイルムユニットは、使用後には現像所を経て製造メーカが回収するのが通常で、製造メーカは回収したレンズ付きフイルムユニットを分解し、各種のユニット単位,部品単位で再使用し、あるいは原材料としてのリサイクルを行っている。ストロボユニットは、充電,発光などの機能検査や外観検査が行われ、検査に合格したものは、対応する機種のレンズ付きフイルムユニットに組み込まれて再使用される。
【0004】
ストロボユニットのプリント基板には、種類毎にアルファベットや数字等からなる記号がシルク印刷,銅箔,レーザー印字等によって施されており、また配線パターン上に製造マークビットが形成されている。ストロボユニットの種類を判別するには、前記記号等と外形の形状差を用いている。
【0005】
一方、特開平6−161040号公報には、レンズ付きフイルムユニットの組立直後に行われるストロボユニットの作動テストにおいて異常が見つかった場合に、レンズ付きフイルムユニットを分解しなくてもストロボユニットのロット番号や製造元が識別できるようにしたレンズ付きフイルムユニットが記載されている。このレンズ付きフイルムユニットは、ストロボユニットのプリント基板に製造者,ロット番号等の識別用の標識を設け、かつレンズ付きフイルムユニットのカバーに前記標識を視認できる開口部を設けてある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記記号等はトレーサビリティの確保や自動検査機での判別を目的としており、これらによって異種混入の目視検査を行うことは困難である。また、わずかな外形の形状差だけでストロボユニットの異種混入を判別することも困難である。また、上記公報記載のレンズ付きフイルムユニットでは、標識を視認するための開口部はカバーの表面積に対して大きくすることができないから、当然に標識そのものも小さいものとなり(例えば一辺が数ミリの矩形)、50個前後のストロボユニットをストロボトレイに並べ、目視によってストロボユニットの異種混入を判別することは困難である。
【0007】
本発明は上記実情を考慮してなされたもので、その目的は、ストロボユニットの種類を簡単,確実に判別できるストロボユニットの判別方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のストロボユニットの判別方法は、プリント基板に回路部品を実装するとともにストロボ発光部を固定したストロボユニットの判別方法において、複数個のストロボユニットをトレイに整列収納し、ストロボユニットの種類毎に異なるように予め決められた色に基づいて、ストロボユニットの種類を判別するものである。また、前記色は、前記プリント基板のレジスト層の色であるものである。また、前記色は、前記プリント基板の表面のうち特定領域に着色された色であるものである。また、前記色は、前記プリント基板に実装される部品の色であるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
ストロボ内蔵型のレンズ付きフイルムユニットの外観を示す図1において、ユニット本体2にはその製造時に予めフイルムとパトローネとが装填され、シャッタボタン3を操作して撮影を行った後に巻上げノブ4を回動操作すると、露光済みのフイルムがパトローネに巻き込まれる。ユニット本体2の前面には、撮影レンズ5,ファインダ対物窓6,ストロボ発光部7,ストロボオン/オフの切り替えノブ8が設けられている。
【0010】
ユニット本体2の上部には、フイルムカウンタ窓9,ストロボオン/オフ表示用のライトガイド10が設けられている。切り替えノブ8を図面上方へ移動させると、ライトガイド10がユニット本体2の上面から突出し、ユニット本体2の内部に設けられたLEDからの光をユニット本体2に導き、点灯により充電が完了したことを表示する。また、ユニット本体2の表面には、所要部に開口を開けた化粧用の外装ラベル11が貼付されている。
【0011】
図2に示すように、ユニット本体2は、本体部12,ストロボユニット13,前カバー14,後カバー15からなり、写真フイルム17とパトローネ18とは本体部12に形成されたフイルム室19,パトローネ室20に組み込まれる。本体部12の前面に露光ユニット21とストロボユニット13と受け板23とが組み付けられる。
【0012】
受け板23の一部はストロボユニット13の前面に位置し、切り替えノブ8が一体成形されたスライド板24を上下方向に移動自在に案内する作用を行う。受け板23の前面にスライド板24を組み付けた後、本体部12を前後から覆うように前カバー14と後カバー15とが被せられる。なお、フイルム室19及びパトローネ室20の底面は、後カバー15に一体に設けられた底蓋でそれぞれ覆われる。また、符号25は、ストロボユニット13用の乾電池である。
【0013】
図3に示すように、ストロボユニット13は、ストロボ回路を構成する回路部品が実装されたプリント基板30にストロボ発光部7を組み付けて構成され、さらに乾電池25を保持する電池接片31,32及びシンクロスイッチ33も固着されている。ストロボ発光部7は、樹脂製のフレームに放電管,リフレクタ,プロテクタ等を組み込んで構成され、プリント基板30に爪止めで取付けられている。
【0014】
プリント基板30は、前カバー14に対面する前面側に充電スイッチ34を備え、切り替えノブ8の操作とともにスライド板24が上方にスライドされたときにオンし、メインコンデンサ35への充電を開始する。プリント基板30は前面側が回路パターン面で、裏面側が回路素子の実装面となっている。回路パターン面には、ドットパターンで示すように、回路素子の端子間、あるいは電源供給ラインなどとの相互間を電気的に接続する配線部36がプリントされている。
【0015】
回路パターン面に現れている配線部36は、パターン露光及びフォトエッチングなどによる光化学的手法により形成され、図4に示すように、最後に回路パターン面の表面全体が所定の色,例えば赤色のレジスト層37で覆われ絶縁,防水処理が行われる。このレジスト層37の色は、ストロボユニット13の種類毎に予め決められており、目視による判別が容易にできる。なお、CIマークや社名など、製造元を表す識別標識を回路パターン面の一部に印刷してもよい。
【0016】
このように構成されたレンズ付きフイルムユニットは、全撮影が終了して使用済みになった後、現像取扱店に提出される。パトローネ18が抜き出された後のユニット本体2は、製造メーカに運び込まれ、機種毎に仕分けされてから分解される。前カバー14や後カバー15は、樹脂成形用の原材料として再使用される。
【0017】
ストロボユニット13は、例えば図5に示すように、49個(7個×7個)がストロボトレイ38に同じ方向になるように整然と配列収納される。ストロボユニット13の種類は、プリント基板30に施されたレジスト層37の色で分けられているから、仮にストロボユニット13と異なる種類のストロボユニット39が混入していた場合、ストロボユニット39のレジスト層の色が赤色でなく、例えば緑色をしているから、ストロボユニット39のストロボ発光部がストロボユニット13と同じであるなど、ストロボユニット39の外観がストロボユニット13ときわめて似通ったものであっても瞬時に判別できる。
【0018】
ストロボユニット13は、ストロボトレイ38ごと検査工程に移送され、ここで充電,シンクロ,発光等の動作状態の良否及び外観検査等が行われる。この検査に合格したストロボユニット13は、製造工程に移送され、対応した機種のレンズ付きフイルムユニットに組み込まれる。
【0019】
次に、ストロボユニットの別の実施形態を図6〜図9を参照して説明する。図6において、ストロボユニット40のプリント基板41には、この回路パターン面に特定の領域,本実施形態では右側中央部に三角形をした領域42を設け、この領域42をストロボユニット40の種類毎に特有の色,例えば黒色に着色してある。このため、ストロボユニット40の種類を容易に判別できる。
【0020】
領域42の着色には、シルク印刷,タンポ印刷等が用いられる。この場合、回路パターン面の全面に施されるレジスト層は、領域42の色が明瞭に判るように、透明又は薄い緑色等が用いられる。なお、図6〜図9では、図面の煩雑化を避けるために、プリント基板に実装された個々の回路素子や、回路パターン面に形成される配線部43についてはその一部だけを図示する。
【0021】
図7において、ストロボユニット45のプリント基板46には、最初に説明した実施形態と同様のストロボ発光部47が組み付けられている。このストロボ発光部47のフレーム48は、ストロボユニット45の種類毎に特有の色,例えば赤色の樹脂で成形されている。このため、ストロボユニット45の種類を容易に判別できる。
【0022】
図8において、ストロボユニット50のプリント基板51に組み付けられたシンクロスイッチ52は、樹脂製の基部53に2枚の電気接片54,55をインサート成形したものである。基部53には、大小の棒状突起53a,53bが一体成形されており、これらがプリント基板51の孔にそれぞれ挿通され、シンクロスイッチ52がプリント基板51に位置決めされる。前記基部53は、ストロボユニット50の種類毎に特有の色,例えば黄色の樹脂で成形される。このため、ストロボユニット50の種類を容易に判別できる。
【0023】
図9において、ストロボユニット57のプリント基板58に組み付けられた電池接片59,60の表面には、ストロボユニット57の種類毎に特有の色,例えば青色のメッキが施されている。このため、電池接片59,60のメッキの色を見るだけで、ストロボユニット57の種類を容易に判別できる。なお、図6〜図9に示す各実施形態は、それぞれ別個のものであるが、ストロボユニットの種類毎に適当に組み合わせることもできる。
【0024】
なお、ストロボユニットの種類毎にプリント基板の表面に施されるレジスト層の色を変えるようにしたが、プリント基板自身の色を変えるようにしてもよい。また、ストロボトレイの形状,サイズや配列するストロボユニットの個数は、上記実施形態に限定されないのは勿論である。また、電池接片の代わりに充電スイッチ等の他の金属部品のメッキの色を変更してもよい。また、金属部品を特定の色とするには、メッキの他、材質,表面処理等を変更してもよく、また染料で着色してもよい。
【0025】
また、ストロボ発光部のフレームやシンクロスイッチの基部を形成する樹脂を特定の色としたが、樹脂製であれば、他の部品についても同じように色の指定を行ってもよい。また、上記領域の大きさ,形状及び設ける場所等は、上記実施形態に限定されないのは勿論であり、例えばプリント基板の中央部に円形をした白色の領域を設けてもよいし、またイラストのようなマークであってもよい。
【0026】
また、プリント基板の種類は、通常はストロボユニットの種類によって異なるが、同じものが複数種類のストロボユニットに共通して用いられるようにしてもよい。この場合、ストロボユニットの種類毎にストロボ発光部が異なる等の相違があるが、ストロボ発光部のフレームの色に限らず、プリント基板のレジスト層の色を変えるようにしてもよい。
【0027】
また、上記実施形態のいずれもストロボユニットの再使用時に異種混入を防止するものであったが、本発明はこれに限定されることなく、製造時の異種混入防止にも適用できる。また、目視に限らず、ストロボトレイの上方からCCDカメラで撮像し、この画像に基づいて自動判別(パターン認識)するようにしてもよい。また、プリント基板の印刷色や成形部品の樹脂色が異なれば、表面の光の反射率が異なるので、反射率を測定する装置により判別することもできる。
【0028】
また、上記実施形態のいずれもレンズ付きフイルムユニットに組み込むストロボユニットであったが、本発明はこれに限定されることなく、プリント基板に回路部品を実装してストロボ発光部を固定したストロボユニットであれば、写真フイルムを繰り返し装填可能なカメラに組み込むストロボユニットであってもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上に説明したとおり、本発明のストロボユニットの判別方法によれば、複数個のストロボユニットをトレイに整列収納し、ストロボユニットの種類毎に異なるように予め決められた色に基づいて、ストロボユニットの種類を判別するようにしたので、外観上わずかに違うだけや外観上は全く同じストロボユニットであってもストロボユニットの種類を簡単,確実にしかも瞬時に判別できる。
【0030】
また、プリント基板に必ず施すレジスト層の色によってストロボユニットの判別を行うようにすると、判別用に設ける色を別手段で設ける必要がなく製造コスト等の面で有利である。また、プリント基板の表面のうち特定領域に着色した色で判別するようにすると、多種類の判別が可能になる。また、プリント基板に実装される部品の色で判別するようにすると、部品の製造工程で色付けでき、判別用に設ける色を別手段で設ける必要がなく製造コスト等の面で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンズ付きフイルムユニットの外観を示す斜視図である。
【図2】ユニット本体の分解斜視図である。
【図3】ストロボユニットを示す斜視図である。
【図4】プリント基板の要部断面図である。
【図5】複数個のストロボユニットを配列収納したストロボトレイを示す斜視図である。
【図6】特定の領域の色をストロボユニットの種類毎に異なるようにしたストロボユニットを示す斜視図である。
【図7】ストロボ発光部のフレームの色をストロボユニットの種類毎に異なるようにしたストロボユニットを示す斜視図である。
【図8】シンクロスイッチの基部の色をストロボユニットの種類毎に異なるようにしたストロボユニットを示す斜視図である。
【図9】電池接片のメッキの色をストロボユニットの種類毎に異なるようにしたストロボユニットを示す斜視図である。
【符号の説明】
2 ユニット本体
7,47 ストロボ発光部
13,39,40,45,50,57 ストロボユニット
30,41,46,51,58 プリント基板
31,32,59,60 電池接片
33,52 シンクロスイッチ
37 レジスト層
38 ストロボトレイ
42 領域
48 フレーム
53 基部
【発明の属する技術分野】
本発明はストロボユニットの種類を判別するストロボユニットの判別方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
予め未露光の写真フイルムが装填されたレンズ付きフイルムユニットが周知である。このレンズ付きフイルムユニットの多くには、ストロボ装置が搭載されている。このストロボ装置は、回路パターンをプリントで形成したプリント基板に、メインコンデンサ,昇圧コイル,トランジスタなど、ストロボ回路を構成するための回路素子が実装されているほか、放電管,リフレクタ及びプロテクタなどを含むストロボ発光部や、電池保持用の電池接片も一体化(ユニット化)されている(以下ストロボユニットという)。
【0003】
レンズ付きフイルムユニットは、使用後には現像所を経て製造メーカが回収するのが通常で、製造メーカは回収したレンズ付きフイルムユニットを分解し、各種のユニット単位,部品単位で再使用し、あるいは原材料としてのリサイクルを行っている。ストロボユニットは、充電,発光などの機能検査や外観検査が行われ、検査に合格したものは、対応する機種のレンズ付きフイルムユニットに組み込まれて再使用される。
【0004】
ストロボユニットのプリント基板には、種類毎にアルファベットや数字等からなる記号がシルク印刷,銅箔,レーザー印字等によって施されており、また配線パターン上に製造マークビットが形成されている。ストロボユニットの種類を判別するには、前記記号等と外形の形状差を用いている。
【0005】
一方、特開平6−161040号公報には、レンズ付きフイルムユニットの組立直後に行われるストロボユニットの作動テストにおいて異常が見つかった場合に、レンズ付きフイルムユニットを分解しなくてもストロボユニットのロット番号や製造元が識別できるようにしたレンズ付きフイルムユニットが記載されている。このレンズ付きフイルムユニットは、ストロボユニットのプリント基板に製造者,ロット番号等の識別用の標識を設け、かつレンズ付きフイルムユニットのカバーに前記標識を視認できる開口部を設けてある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記記号等はトレーサビリティの確保や自動検査機での判別を目的としており、これらによって異種混入の目視検査を行うことは困難である。また、わずかな外形の形状差だけでストロボユニットの異種混入を判別することも困難である。また、上記公報記載のレンズ付きフイルムユニットでは、標識を視認するための開口部はカバーの表面積に対して大きくすることができないから、当然に標識そのものも小さいものとなり(例えば一辺が数ミリの矩形)、50個前後のストロボユニットをストロボトレイに並べ、目視によってストロボユニットの異種混入を判別することは困難である。
【0007】
本発明は上記実情を考慮してなされたもので、その目的は、ストロボユニットの種類を簡単,確実に判別できるストロボユニットの判別方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のストロボユニットの判別方法は、プリント基板に回路部品を実装するとともにストロボ発光部を固定したストロボユニットの判別方法において、複数個のストロボユニットをトレイに整列収納し、ストロボユニットの種類毎に異なるように予め決められた色に基づいて、ストロボユニットの種類を判別するものである。また、前記色は、前記プリント基板のレジスト層の色であるものである。また、前記色は、前記プリント基板の表面のうち特定領域に着色された色であるものである。また、前記色は、前記プリント基板に実装される部品の色であるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
ストロボ内蔵型のレンズ付きフイルムユニットの外観を示す図1において、ユニット本体2にはその製造時に予めフイルムとパトローネとが装填され、シャッタボタン3を操作して撮影を行った後に巻上げノブ4を回動操作すると、露光済みのフイルムがパトローネに巻き込まれる。ユニット本体2の前面には、撮影レンズ5,ファインダ対物窓6,ストロボ発光部7,ストロボオン/オフの切り替えノブ8が設けられている。
【0010】
ユニット本体2の上部には、フイルムカウンタ窓9,ストロボオン/オフ表示用のライトガイド10が設けられている。切り替えノブ8を図面上方へ移動させると、ライトガイド10がユニット本体2の上面から突出し、ユニット本体2の内部に設けられたLEDからの光をユニット本体2に導き、点灯により充電が完了したことを表示する。また、ユニット本体2の表面には、所要部に開口を開けた化粧用の外装ラベル11が貼付されている。
【0011】
図2に示すように、ユニット本体2は、本体部12,ストロボユニット13,前カバー14,後カバー15からなり、写真フイルム17とパトローネ18とは本体部12に形成されたフイルム室19,パトローネ室20に組み込まれる。本体部12の前面に露光ユニット21とストロボユニット13と受け板23とが組み付けられる。
【0012】
受け板23の一部はストロボユニット13の前面に位置し、切り替えノブ8が一体成形されたスライド板24を上下方向に移動自在に案内する作用を行う。受け板23の前面にスライド板24を組み付けた後、本体部12を前後から覆うように前カバー14と後カバー15とが被せられる。なお、フイルム室19及びパトローネ室20の底面は、後カバー15に一体に設けられた底蓋でそれぞれ覆われる。また、符号25は、ストロボユニット13用の乾電池である。
【0013】
図3に示すように、ストロボユニット13は、ストロボ回路を構成する回路部品が実装されたプリント基板30にストロボ発光部7を組み付けて構成され、さらに乾電池25を保持する電池接片31,32及びシンクロスイッチ33も固着されている。ストロボ発光部7は、樹脂製のフレームに放電管,リフレクタ,プロテクタ等を組み込んで構成され、プリント基板30に爪止めで取付けられている。
【0014】
プリント基板30は、前カバー14に対面する前面側に充電スイッチ34を備え、切り替えノブ8の操作とともにスライド板24が上方にスライドされたときにオンし、メインコンデンサ35への充電を開始する。プリント基板30は前面側が回路パターン面で、裏面側が回路素子の実装面となっている。回路パターン面には、ドットパターンで示すように、回路素子の端子間、あるいは電源供給ラインなどとの相互間を電気的に接続する配線部36がプリントされている。
【0015】
回路パターン面に現れている配線部36は、パターン露光及びフォトエッチングなどによる光化学的手法により形成され、図4に示すように、最後に回路パターン面の表面全体が所定の色,例えば赤色のレジスト層37で覆われ絶縁,防水処理が行われる。このレジスト層37の色は、ストロボユニット13の種類毎に予め決められており、目視による判別が容易にできる。なお、CIマークや社名など、製造元を表す識別標識を回路パターン面の一部に印刷してもよい。
【0016】
このように構成されたレンズ付きフイルムユニットは、全撮影が終了して使用済みになった後、現像取扱店に提出される。パトローネ18が抜き出された後のユニット本体2は、製造メーカに運び込まれ、機種毎に仕分けされてから分解される。前カバー14や後カバー15は、樹脂成形用の原材料として再使用される。
【0017】
ストロボユニット13は、例えば図5に示すように、49個(7個×7個)がストロボトレイ38に同じ方向になるように整然と配列収納される。ストロボユニット13の種類は、プリント基板30に施されたレジスト層37の色で分けられているから、仮にストロボユニット13と異なる種類のストロボユニット39が混入していた場合、ストロボユニット39のレジスト層の色が赤色でなく、例えば緑色をしているから、ストロボユニット39のストロボ発光部がストロボユニット13と同じであるなど、ストロボユニット39の外観がストロボユニット13ときわめて似通ったものであっても瞬時に判別できる。
【0018】
ストロボユニット13は、ストロボトレイ38ごと検査工程に移送され、ここで充電,シンクロ,発光等の動作状態の良否及び外観検査等が行われる。この検査に合格したストロボユニット13は、製造工程に移送され、対応した機種のレンズ付きフイルムユニットに組み込まれる。
【0019】
次に、ストロボユニットの別の実施形態を図6〜図9を参照して説明する。図6において、ストロボユニット40のプリント基板41には、この回路パターン面に特定の領域,本実施形態では右側中央部に三角形をした領域42を設け、この領域42をストロボユニット40の種類毎に特有の色,例えば黒色に着色してある。このため、ストロボユニット40の種類を容易に判別できる。
【0020】
領域42の着色には、シルク印刷,タンポ印刷等が用いられる。この場合、回路パターン面の全面に施されるレジスト層は、領域42の色が明瞭に判るように、透明又は薄い緑色等が用いられる。なお、図6〜図9では、図面の煩雑化を避けるために、プリント基板に実装された個々の回路素子や、回路パターン面に形成される配線部43についてはその一部だけを図示する。
【0021】
図7において、ストロボユニット45のプリント基板46には、最初に説明した実施形態と同様のストロボ発光部47が組み付けられている。このストロボ発光部47のフレーム48は、ストロボユニット45の種類毎に特有の色,例えば赤色の樹脂で成形されている。このため、ストロボユニット45の種類を容易に判別できる。
【0022】
図8において、ストロボユニット50のプリント基板51に組み付けられたシンクロスイッチ52は、樹脂製の基部53に2枚の電気接片54,55をインサート成形したものである。基部53には、大小の棒状突起53a,53bが一体成形されており、これらがプリント基板51の孔にそれぞれ挿通され、シンクロスイッチ52がプリント基板51に位置決めされる。前記基部53は、ストロボユニット50の種類毎に特有の色,例えば黄色の樹脂で成形される。このため、ストロボユニット50の種類を容易に判別できる。
【0023】
図9において、ストロボユニット57のプリント基板58に組み付けられた電池接片59,60の表面には、ストロボユニット57の種類毎に特有の色,例えば青色のメッキが施されている。このため、電池接片59,60のメッキの色を見るだけで、ストロボユニット57の種類を容易に判別できる。なお、図6〜図9に示す各実施形態は、それぞれ別個のものであるが、ストロボユニットの種類毎に適当に組み合わせることもできる。
【0024】
なお、ストロボユニットの種類毎にプリント基板の表面に施されるレジスト層の色を変えるようにしたが、プリント基板自身の色を変えるようにしてもよい。また、ストロボトレイの形状,サイズや配列するストロボユニットの個数は、上記実施形態に限定されないのは勿論である。また、電池接片の代わりに充電スイッチ等の他の金属部品のメッキの色を変更してもよい。また、金属部品を特定の色とするには、メッキの他、材質,表面処理等を変更してもよく、また染料で着色してもよい。
【0025】
また、ストロボ発光部のフレームやシンクロスイッチの基部を形成する樹脂を特定の色としたが、樹脂製であれば、他の部品についても同じように色の指定を行ってもよい。また、上記領域の大きさ,形状及び設ける場所等は、上記実施形態に限定されないのは勿論であり、例えばプリント基板の中央部に円形をした白色の領域を設けてもよいし、またイラストのようなマークであってもよい。
【0026】
また、プリント基板の種類は、通常はストロボユニットの種類によって異なるが、同じものが複数種類のストロボユニットに共通して用いられるようにしてもよい。この場合、ストロボユニットの種類毎にストロボ発光部が異なる等の相違があるが、ストロボ発光部のフレームの色に限らず、プリント基板のレジスト層の色を変えるようにしてもよい。
【0027】
また、上記実施形態のいずれもストロボユニットの再使用時に異種混入を防止するものであったが、本発明はこれに限定されることなく、製造時の異種混入防止にも適用できる。また、目視に限らず、ストロボトレイの上方からCCDカメラで撮像し、この画像に基づいて自動判別(パターン認識)するようにしてもよい。また、プリント基板の印刷色や成形部品の樹脂色が異なれば、表面の光の反射率が異なるので、反射率を測定する装置により判別することもできる。
【0028】
また、上記実施形態のいずれもレンズ付きフイルムユニットに組み込むストロボユニットであったが、本発明はこれに限定されることなく、プリント基板に回路部品を実装してストロボ発光部を固定したストロボユニットであれば、写真フイルムを繰り返し装填可能なカメラに組み込むストロボユニットであってもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上に説明したとおり、本発明のストロボユニットの判別方法によれば、複数個のストロボユニットをトレイに整列収納し、ストロボユニットの種類毎に異なるように予め決められた色に基づいて、ストロボユニットの種類を判別するようにしたので、外観上わずかに違うだけや外観上は全く同じストロボユニットであってもストロボユニットの種類を簡単,確実にしかも瞬時に判別できる。
【0030】
また、プリント基板に必ず施すレジスト層の色によってストロボユニットの判別を行うようにすると、判別用に設ける色を別手段で設ける必要がなく製造コスト等の面で有利である。また、プリント基板の表面のうち特定領域に着色した色で判別するようにすると、多種類の判別が可能になる。また、プリント基板に実装される部品の色で判別するようにすると、部品の製造工程で色付けでき、判別用に設ける色を別手段で設ける必要がなく製造コスト等の面で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンズ付きフイルムユニットの外観を示す斜視図である。
【図2】ユニット本体の分解斜視図である。
【図3】ストロボユニットを示す斜視図である。
【図4】プリント基板の要部断面図である。
【図5】複数個のストロボユニットを配列収納したストロボトレイを示す斜視図である。
【図6】特定の領域の色をストロボユニットの種類毎に異なるようにしたストロボユニットを示す斜視図である。
【図7】ストロボ発光部のフレームの色をストロボユニットの種類毎に異なるようにしたストロボユニットを示す斜視図である。
【図8】シンクロスイッチの基部の色をストロボユニットの種類毎に異なるようにしたストロボユニットを示す斜視図である。
【図9】電池接片のメッキの色をストロボユニットの種類毎に異なるようにしたストロボユニットを示す斜視図である。
【符号の説明】
2 ユニット本体
7,47 ストロボ発光部
13,39,40,45,50,57 ストロボユニット
30,41,46,51,58 プリント基板
31,32,59,60 電池接片
33,52 シンクロスイッチ
37 レジスト層
38 ストロボトレイ
42 領域
48 フレーム
53 基部
Claims (4)
- プリント基板に回路部品を実装するとともにストロボ発光部を固定したストロボユニットの判別方法において、
複数個のストロボユニットをトレイに整列収納し、ストロボユニットの種類毎に異なるように予め決められた色に基づいて、ストロボユニットの種類を判別することを特徴とするストロボユニットの判別方法。 - 前記色は、前記プリント基板のレジスト層の色であることを特徴とする請求項1記載のストロボユニットの判別方法。
- 前記色は、前記プリント基板の表面のうち特定領域に着色された色であることを特徴とする請求項1または2記載のストロボユニットの判別方法。
- 前記色は、前記プリント基板に実装される部品の色であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載のストロボユニットの判別方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002222066A JP2004061981A (ja) | 2002-07-30 | 2002-07-30 | ストロボユニットの判別方法 |
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Publications (1)
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JP2004061981A true JP2004061981A (ja) | 2004-02-26 |
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ID=31942209
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- 2002-07-30 JP JP2002222066A patent/JP2004061981A/ja active Pending
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