JPH061602U

JPH061602U - 型わく用パイプ

Info

Publication number: JPH061602U
Application number: JP4038192U
Authority: JP
Inventors: 悦郎竹田
Original assignee: 君津企業株式会社
Priority date: 1992-06-12
Filing date: 1992-06-12
Publication date: 1994-01-14

Abstract

(57)【要約】【目的】支保工としての型わく用パイプにおいて、そ
の深部にコンクリートが侵入して硬化してしまうのを防
止する。【構成】パイプ４の両端開口には、夫々、蓋８が設け
られている。蓋８は外方に向けて開口する凹部１２を備
えている。つまり、蓋８の断面形状は、フランジを備え
て底が平坦な皿形状とされ、その深さＤは指先Ｆが入り
得る程度の深さ、例えば約２cm程度とされている。ま
た、凹部１２の側壁内周面１２ａは深部に向かって縮径
する傾斜面とされている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、型わく用パイプに関し、より詳しくは型わく支保工としてのパイプに関する。

【０００２】

【従来技術】

コンクリートを流し込む型わくは、コンクリートと直接接するせき板と、せき板を支持する支保工とで形成され、支保工としてはパイプが多用されている。工事現場でパイプを運ぶとき、このパイプの運搬は人手によることが多く、その際、４〜５本のパイプをまとめて運ぶのが通例である。具体的には、１本のパイプの開口端内部に１本の指先を差し入れ、片手の各指先でパイプを引っ掛けながら４〜５本のパイプをまとめて運ぶことがよく行われている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、コンクリートを型わく内に投入するとき、コンクリートの一部がパイプ内に侵入してしまうことが多い。このため、型わくを解体したときに、解体後のパイプには、その内部にコンクリートの硬化したもの（コンクリート塊）が存在しており、パイプの搬出作業に支障をきたしているのが現状である。この問題について具体的に説明すると、コンクリートを内蔵するパイプは重くなり、これを複数本まとめて運ぶのは労力の面で大変である。また、パイプの開口端でコンクリートが硬化しているときには、パイプの開口端がコンクリートで塞がれているため、指先を引っ掛けて運ぶことができなくなるという問題がある。

【０００４】このような問題に対して、従来一般的には、解体後のパイプをハンマーで叩いて、パイプ内のコンクリートを取り出すことが行われているものの、パイプの奥深くでコンクリートが硬化しているときには、これを取り除くのは容易ではない。そこで、本考案の目的は、支保工としてのパイプの奥深くにコンクリートが侵入してしまうのを防止するようにした型わく用パイプを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成すべく、本考案の型わく用パイプにあっては、その両端開口に、夫々、蓋が設けられ、該蓋は、外方に向けて開口し且つ指先が入り得る程度の深さとされた凹部を有し、該凹部は、その側壁内周面が深部に向かうに従って徐々に縮径する傾斜面とされている構成を採用してある。

【０００６】

【作用】

上記の構成によれば、パイプの開口に蓋が設けられているため、型わくへのコンクリート投入時に、その一部がパイプ内へ侵入することを防止できる。また、蓋には凹部が設けられ、この凹部は指先が入り得る深さとしてあるため、凹部に指先を入れることで、従来と同様に、指先で引っ掛けてパイプを運ぶことができる。尚、この凹部を設けたことにより、凹部内にコンクリートが入り込むことが考えられるが、この場合には、凹部の側壁内周面が傾斜面としてあるため、凹部内で硬化したコンクリートは、パイプの端部をハンマで叩くことによって、容易に取り除くことができる。

【０００７】

【実施例】

以下に、本考案の実施例を添付した図面に基づいて説明する。図２において、参照符号１は型わくで、型わく１は、対をなすせき板２と、せき板２を支持するパイプ４とを有している。せき板２、２間の間隔はセパレータ（図示せず）によって保持され、せき板２、２で挟まれた空間にコンクリートが投入される。またパイプ４は井桁状に組まれ、パイプ４、４は、これらが交差する部位で締結具（図示せず）により固定されている。

【０００８】パイプ４について説明すると、パイプ４は、図１に示すように、パイプ本体６と、その両端開口に夫々設けられた蓋８（図面ではパイプ４の一端のみ示してあるが、他端についても同様の構成となっている）とで構成されている。蓋８は、パイプ本体６の端面に対応するフランジ１０と、パイプ本体６の開口に対応する部位をパイプ本体６の深部側に窪ませた凹部１２とを有している。凹部１２は、その断面形状が、外周にフランジを備えて底が平坦な皿形状とされ、凹部１２の深さＤは約２cm程度としてある。また、凹部１２の側壁内周面１２ａは深部に向って縮径する傾斜面としてある。蓋８は、ここでは、金属製とされ、パイプ本体６に対してフランジ１０を溶接することにより、パイプ本体６と一体化されている。

【０００９】型わく１を解体した後のパイプ４において、仮に凹部１２内に硬化したコンクリートが存在しているときには、パイプ４の端部をハンマーで叩くことにより、そのコンクリートを取り除くことができる。パイプ４を運ぶときには、指先Ｆを凹部１２内に差し入れて、従来と同様に、指先Ｆをパイプ４に引っ掛けながら運ぶことができる。

【００１０】以上、本考案の実施例を説明したが、蓋８をパイプ本体６の開口に対してきつく嵌合させるものであってもよい。この場合、凹部１２の外径をパイプ本体６の内径に適合する大きさに設定すればよい。また蓋８は金属製に限られず、例えば合成樹脂で形成するものであってもよい。

【００１１】

【効果】

以上の説明から明らかなように，本考案によれば、支保工としてのパイプ内の深部にコンクリートが入り込んでしまうのを確実に防止することができる。また、従来と同様に、指先でパイプの端部を引っ掛けながら４〜５本まとめて運ぶことができる。更に、凹部内でコンクリートが硬化したとしても、パイプの端部をハンマー等で叩くことによって容易に取り除くことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の型わく用パイプの要部を示す部分断面
図である。

【図２】型わくの全体構成を概略的に示す説明図であ
る。

【符号の説明】

１型わく４パイプ６パイプ本体８蓋１２パイプの凹部１２ａ凹部の側壁内周面Ｄ凹部の深さ寸法

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】型わく用パイプであって、その両端開口に、夫々、蓋が設けられ、該蓋は、外方に向けて開口し且つ指先が入り得る程度の
深さとされた凹部を有し、該凹部は、その側壁内周面が深部に向かうに従って徐々
に縮径する傾斜面とされている、ことを特徴とする型わく用パイプ。