JPH049393Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は連層窓下のコンクリート腰壁の施工装
置に係るものである。

（従来の技術） 連層窓下の腰壁コンクリートを打設する際、従
来は第５図に示すように腰壁型枠ａの上端部を上
蓋を設けることなく開放状態として、柱型枠ｂに
打設したコンクリートを横に流して先ず腰壁型枠
ａ内にコンクリートを打設し、同腰壁コンクリー
トの上端を均らしたのち、しばらく時間をおいて
柱コンクリートを打上げている。

図中ｃは梁型枠、ｄはサポートである。

（考案が解決しようとする問題点） この場合、腰壁コンクリートa′面の均らしが問
題となり、柱コンクリートb′に接する部分が第６
図のｘに示すように盛上り、巣ｙを生じる。

そこで腰壁型枠に上蓋ｅを取付けてコンクリー
トを打設する場合があるがこの場合は第７図のｚ
に示すようにコンクリートの回りの悪い部分が生
じ、欠陥部分がでたりすることがある。

なお図中c′は梁コンクリートである。

（問題点を解決するための手段） 本考案はこのような問題点を解決しようとする
もので、上端面が閉蓋された腰壁型枠、同型枠の
上部に対設された梁型枠との対向面に、筒状のコ
ンクリートシユートを、同シユートの上下両端部
が夫々前記梁型枠及び腰壁型枠の内腔部の連通す
るように連結してなることを特徴とし、その目的
とする処は、コンクリートの打設が円滑に行なわ
れ、且つ確実に型枠内に充填されるコンクリート
腰壁の施工装置を提供する点にある。

（作用） 本考案は前記したように腰壁型枠の上端面を開
放することなく同型枠上端面を閉蓋し、同型枠と
その上部に対設された梁型枠の下面との間に筒状
のコンクリートシユートを同シユート両端が前記
両型枠の内腔部に連通するように連結し、前記コ
ンクリートシユートを介して腰壁型枠内にコンク
リートを打設するものである。

かくして腰壁型枠内にコンクリートの打設が完
了すると、次いで前記梁型にコンクリートを打設
するものであるが、前記腰壁コンクリートの打設
に伴つて必然的に前記筒状のコンクリートシユー
ト内にコンクリートが充填され、可成りの圧縮強
度が期待されるので、同コンクリートシユートは
下がり壁型枠程度であればサポートとしての機能
を果す。

なお梁コンクリートの施工が終ると、前記コン
クリートシユートをハンマ等で叩打して撤去す
る。この際筒状コンクリートシユート内は無筋で
あるので、簡単に撤去できる。

（実施例） 以下本考案を図示の実施例について説明する。

１は腰壁型枠で、その上端面が上蓋２によつて
閉塞されている。図中３は同上蓋２に穿設された
空気抜である。

４は柱型枠、５は前記腰壁型枠１の上部に対設
された梁型枠で、同梁型枠５の下面と前記腰壁型
枠１の上蓋２との間に亘つて、筒状のコンクリー
トシユート６が、夫々前記梁型枠５及び腰壁型枠
１の内腔部に連通するように連結されている。

第３図は前記コンクリートシユート６の詳細を
示し、鋼板製円筒状主片６ａの上下両端縁より外
周に放射状に取付片６ｂが切起され、同取付片６
ｂが前記各型枠５，１に釘着されるようになつて
いる。

図示の実施例は前記したように構成されている
ので、前記コンクリートシユート６を介して腰壁
型枠１内にコンクリートを打設する。同型枠１内
にコンクリートが充填されるのに伴つて型枠内の
空気は上蓋２に穿設された空気抜３より除去さ
れ、腰壁型枠１内には確実にコンクリートが打設
充填される。なお腰壁のコンクリート打設の完了
は、前記コンクリートシユート６上端面からのコ
ンクリートの流出によつて了知できる。

かくして腰壁コンクリート１′の打設が完了す
ると梁型枠５内にコンクリート５′を打設してコ
ンクリート梁を施工する。

而して前記腰壁コンクリート１′の打設に伴つ
てコンクリートは前記コンクリートシユート６内
に６′で示すように充填される。

なお梁コンクリートの打設が完了すると前記コ
ンクリートシユート６をハンマ等で叩打して撤去
する。この際同シユート６内のコンクリート６′
は無筋であるので、簡単に撤去できる。

（考案の効果） 本考案においては前記したように、連層窓下の
腰壁コンクリートの施工に当り、同腰壁の上端面
を開放することなく閉蓋し、同腰壁とその上部に
対設された梁型枠との間に、同各型枠の内腔部に
連通するように連結された筒状のコンクリートシ
ユートを介して前記腰壁にコンクリートを打設す
るようにしたので、同コンクリートは腰壁型枠内
に円滑に且つ確実に充填され、巣等の欠陥部分が
生じない。

更に前記コンクリートシユートは腰壁コンクリ
ートの施工に伴つて必然的にコンクリートが充填
され、圧縮強度が増大されることによつて下がり
壁程度の軽微なものであればコンクリートを打設
する際に同型枠のサポートの用を兼ね、施工を簡
略化し、仮設費を節減しうるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るコンクリート腰壁施工装
置の一実施例を示す斜面図、第２図はその縦断面
図、第３図は第１図の矢視−図、第４図は筒
状のコンクリートシユートの斜面図、第５図は従
来のコンクリート腰壁施工装置の斜面図、第６図
はその縦断面図、第７図は従来のコンクリート腰
施工装置の他の例を示す縦断面図である。 １……腰壁型枠、２……上蓋、５……梁型枠、
６……コンクリートシユート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上端面が閉蓋された腰壁型枠と、同型枠の上部
   に対設された梁型枠との対向面に、筒状のコンク
   リートシユートを、同シユートの上下両端部が夫
   夫前記梁型枠及び腰壁型枠の内腔部に連通するよ
   うに連結してなることを特徴とするコンクリート
   腰壁施工装置。