JPH0711240Y2 - 換気口形成枠 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えば土台をのせるコンクリート土台壁内に
埋設して床下換気口などを形成する換気口形成枠に係る
ものである。

〔従来の技術〕 従来、例えば床下換気口を形成する場合、コンクリート
土台壁を形成するための木製の壁型枠内の所望位置にコ
ンクリートの流入を防ぐ木製の方形型枠を釘止めし、こ
の壁型枠内にコンクリートを流し込んで硬化させた後、
壁型枠及び方形型枠を取り外しコンクリート土台壁に方
形状の換気口を形成し、この換気口に通風窓を並設した
金属製の通風板をその外縁にコンクリートを更に塗り付
けて止着していた。

〔考案が解決しようとする課題〕

従来このような手法による換気口は、方形型枠によりコ
ンクリートの流入を防ぎコンクリートの硬化後これを取
り外して換気口の外形を形成しているため、その外形が
雑なコンクリート面による仕上がりとなるばかりでな
く、通風板をコンクリート止着していたため出来上がり
も非常に雑なものとなり体裁の悪い換気口であった。

また、いちいち方形型枠を取り外したり、通風板をコン
クリート止着したりしなければならないためその作業も
非常に厄介であった。

本考案はこのような欠点を解決した。

〔課題を解決するための手段〕

添付図面を参照して本考案の要旨を説明する。

所望大の浅箱状の枠構１の後部に、所定間隔を置いて複
数の断面湾曲形状の通風筒２を並設状態にして枠構１と
連通状態に突設し、この枠構１前縁から通風筒２の後縁
までの巾ｌを付設壁３の巾に合致せしめ、枠構１の前部
開口部に、この開口部を閉塞する通風板６を取り付ける
通風板取付部４を形成し、この通風板取付部４に通風窓
５を並設した通風板６を着脱自在に止着したことを特徴
とする換気口形成枠に係るものである。

〔作用〕

本案品を付設壁３を形成する壁型枠７内に枠構１の前縁
を付設壁３面と面一となるように固定し、この壁型枠７
内に本案品を固定した状態でコンクリート８を流し込
み、このコンクリート８が硬化した後、通風板取付部４
に通風窓５を並設した通風板６を止着して枠構１の前部
開口部を閉塞すると埋設された本案品の通風筒６によっ
て通風板６の付いた換気口が付設壁３に形成される。

〔実施例〕

図面は、本案品をプラスチックにより一体成型した場合
を図示しており、前面を開口した方形状の浅箱状の枠構
１の後部にコンクリート圧に十分耐え且つしっかりと抜
け止め固定されるように２つの断面楕円形状の通風筒２
を連設した場合を図示している。

この通風筒２の断面形状は円形でもよく、コンクリート
圧及び本案品の抜け止め具合などを考慮して設計され
る。

図面の通風板取付部４は、方形状の枠構１の前面の開口
縁に段差部９を設け、枠構１の後面10の左右及び中央の
上下２段の計６箇所にビス受筒11を突設した場合を図示
している。

通風板６は、枠構１の前面の開口縁の段差部９に丁度ぴ
ったりはまる方形状の板体に長楕円形状の通風窓５を並
設した場合を図示しており、この通風板６に穿設したビ
ス孔11′とビス受筒11を合わせてビスによりビス止め止
着する場合を図示している。

図中符号12は、枠構１の左右に設けた本案品を壁型枠７
に固定するための取付片であり、例えば第２図に示すよ
うに付設壁３内に配設する鉄筋13にこの取付片12に穿設
した取付穴12′に巻き付けた針金14を巻き付けて固定す
る。

また、通風筒２の後方のリブ状の開口縁の中央に取付桟
15を設け、この取付桟15にビス受筒16を設け、例えば冬
には、床下に冷たい外気が吹き込まないように換気口閉
塞蓋を通風筒２に取り付けられるようにした場合を図示
する。

第３図は本案品により床下換気口を形成した場合の正面
図であり、従ってこの場合付設壁３は土台コンクリート
壁であるが、図中符号17は柱、18は土台、19は布基礎、
20は割ぐり基礎である。

〔考案の効果〕

本考案は、上述のように構成したから本案品を付設壁に
形成する壁型枠に固定しこの壁型枠にコンクリートを流
し込むだけ通風筒による換気口が形成され、その後本案
品を取り外す必要もないので非常に能率よく形成するこ
とができ、この換気口の外形は本案品により所定の形状
に定まるため従来のコンクリート剥き出しの換気口と比
べ、非常いきれいな換気口となる。

また、通風板は枠構の通風板取付部にぴったりと止着す
ることができ、従来のようにコンクリートを塗り付ける
必要もないので、非常にきれいで体裁のよい換気口を形
成する換気口形成枠となる。

また、通風板は着脱自在であるため例えば冬に換気口を
閉塞するために通風板を取り外し通風筒を閉塞すること
も容易にできるなど非常に実用性に秀れた換気口形成枠
となる。

しかも本考案は、枠構の後部に、所定間隔を置いて複数
の断面湾曲形状の通風筒を並設状態にして枠構と連通状
態に突設した構成としたから、通風筒が実施例のような
断面湾曲形状のため、耐圧強度に秀れると共に、この通
風筒を単なる一体（単体）ではなく、枠構の後部に所定
間隔を置いて複数本突設したセパレートタイプに構成し
たため、この通風筒間にコンクリートが流れ込んで固化
することとなり、この通風筒の強度が著しく向上する。

従って、通風筒のない単なる方形厚箱形の枠構のみから
なる構成に比して換気口形成面積をさほど損なわず、換
気作用を劣化させることなしに、強度が非常に高い構造
の換気口形成枠となる。

また、この通風筒のセパレート間隔が縦鉄筋の逃げ間隔
として作用し、施工の際、縦鉄筋を切らずに済む場合が
多く非常に実用性に秀れた換気口形成枠となる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図はその斜
視図、第２図は使用状態での一部を切り欠いた平面図、
第３図は本案品により床下換気口を形成した使用状態で
の平面図である。 ｌ……巾、１……枠構、２……通風筒、３……付設壁、
４……通風板取付部、５……通風窓、６……通風板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】所望大の浅箱状の枠構の後部に、所定間隔
   を置いて複数の断面湾曲形状の通風筒を並設状態にして
   枠構と連通状態に突設し、この枠構前縁から通風筒の後
   縁までの巾を付設壁の巾に合致せしめ、枠構の前部開口
   部に、この開口部を閉塞する通風板を取り付ける通風板
   取付部を形成し、この通風板取付部に通風窓を並設した
   通風板を着脱自在に止着したことを特徴とする換気口形
   成枠。