JPS626201Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は空調ダクトや分電盤等の開口部を型抜
きするための型枠に関するものである。

従来この種の型枠は、空調ダクト、分電盤、窓
等の開口部の外形寸法に枠組みした枠体であつ
て、開口部の施工はこの型枠を壁型枠に取り付け
てからコンクリートを打設し、コンクリートの養
生後に型枠を取り外すのである。しかしながら従
来の型枠ではコンクリート打設の際、型枠の下面
にまで充分にコンクリートがまわりにくい欠点が
あつた。

本考案の目的は、コンクリートのまわり不良を
起さないための開口部型枠を提供することにあ
る。

以下本考案の実施例を図面に基いて説明する。
第１，２図において、開口部型枠１は、上、下両
枠板２および３と左右両側枠板４および５とを枠
組みしたものである。型枠１の中央部には、管体
６の上下両端部６ａ，６ｂが、上、下枠板２，３
にそれぞれ貫設した孔２ａ，３ａと連通してい
る。

管体６の取付け方法として、例えば第３図に示
すようにその両端部６ａ，６ｂを、上、下枠板
２，３の孔２ａ，３ａに設けた段部７ａ，７ｂに
嵌合するものであつてもよい。

このように構成した本考案の作用について説明
する。型枠１を設置した後、型枠上方からコンク
リートＣを打設すると、このコンクリートが上枠
板２や左右側枠体４，５、さらに下枠板３に回わ
つて行く。同時にコンクリートＣの一部は第２図
矢印で示すように、上枠板２の孔２ａから管体６
内に流入して管体を通つて下枠板３の孔３ａより
その下面に流れ出て、コンクリートが下枠板の下
面にまで充分に打設される。なお、コンクリート
Ｃの粘度が比較的に硬いものであれば、例えば上
枠板２の孔２ａから管体６内に鉄棒等を突き入れ
て生コンクリートＣの供給を強制的に行う。

型枠１の取り外しは、コンクリートＣが完全に
固化する前に、これを解体することにより行う。

型枠が横に長い場合ではその長さに応じて上、
下枠板２，３の間に複数の管体を配設すればよ
い。

以上のように本考案によれば、枠体の上下枠板
間にこの両枠板の中間部に設けた孔に連通する管
体を配設したので、簡単な構成で確実に型枠下部
へのコンクリートの廻りを良くすることができ、
この結果型枠取外し後の開口部壁面をきれいに施
工することができ、そして開口部の補修に容易に
対処でき、さらに管体によつてコンクリートに対
する型枠全体の強度を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
型枠の斜視図、第２図はコンクリートの打設状態
を示す断面図、第３図は管体の他の取付け方法を
示す断面図である。 １……型枠、２……上枠板、２ａ……孔、３…
…下枠板、３ａ……孔、４，５……側枠板、６…
…管体、Ｃ……コンクリート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下両枠板のそれぞれの中間部に孔を貫設して
   あり、上記上下の両孔を管体で連結し、この管体
   は上端で上枠板を支持すると共に上枠板上方のコ
   ンクリートを下枠板下方に流通可能としたことを
   特徴とする開口部型枠。