JP5425743B2 - 中空型枠、コンクリート構造体及びその製造方法 - Google Patents

中空型枠、コンクリート構造体及びその製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、コンクリート打設現場において用いられる、コンクリート構造体中に空洞部を形成するための中空型枠、この中空型枠を埋設したコンクリート構造体、及びコンクリート構造体の製造方法に関する。
コンクリート床板等のコンクリート構造体は、荷重負荷に対する十分な強度と、このコンクリート構造体を使用した建物等の躯体にかかる負荷を軽減するための軽量化の両立が要求される。そこで、下記特許文献1に示すように、このコンクリート構造体内部の所定位置に中空型枠を埋設して、コンクリートの入り込まない空洞部を形成し、コンクリート構造体としての強度を確保しつつ、軽量化の実現を図っている。
特開2002−138665号公報
前記中空型枠は、コンクリート打設用の型枠内に、この型枠の底面との間に若干の隙間(通常は数cm〜10数cm程度)を確保した状態で固定され、この固定後に、型枠内にコンクリートが打設される。ところが、コンクリートは粘性が高く、中空型枠の下側のように奥まった場所には流れ込みにくいため、コンクリートの充填が不十分な充填不良が生じやすい。この充填不良部は、中空型枠を覆うコンクリートの肉厚(かぶり厚)が不十分なことが多く、構造体に要求される所定強度が得られないことがある。さらに、大気中の二酸化炭素が、薄肉の充填不良部からコンクリート内に徐々に浸透して、打設時にアルカリ性であったコンクリートが中性化し、この中性化した箇所に設けた鉄筋が腐食する中性化現象が生じることもある。
そこで、この充填不良を防ぐため、コンクリートを打設しながらバイブレータで振動を加える工法が採用されることがある。この加振により、コンクリートの流動性が高まることが分かっており、型枠内の隅々まで、スムーズにコンクリートを充填することができるためである。さらに、前記加振の際に、コンクリート中に残留している気泡が排除されて、その充填密度が高まるため、コンクリート構造体の信頼性(強度、耐中性化)がより向上するという効果も期待される。
上記のように、コンクリートの充填不良は、中空型枠の下側の奥まった場所で特に生じやすく、この場所において、バイブレータによる加振を行うのが効果的である。ところが、コンクリート構造体に用いる中空型枠は大型であることが多く、その下側までバイブレータを送り込むのは非常に煩雑である。しかも、型枠内には通常、鉄筋が縦横に配筋されているため、このバイブレータが途中で前記鉄筋に引っ掛かりやすい。このため、バイブレータを所望の位置に送り込むのには熟練を要する。
そこで、本願発明は、中空型枠を用いたコンクリート構造体のコンクリート打設の際に、中空型枠の下側のコンクリートにバイブレータで効果的に振動を与え、コンクリートの充填を促進することを課題とする。
上記の課題を解決するため、この発明は、コンクリート打設用の型枠内の所定位置に固定して、この型枠内にコンクリートを打設することによって成形するコンクリート構造体の内部の前記所定位置に空洞部を形成する中空型枠において、横向きに配置された筒状の中空型枠本体に、対向する一対の透孔を形成し、前記一対の透孔の一方の透孔が中空型枠本体の上部、他方の透孔が中空型枠本体の下部となるように前記型枠内への前記中空型枠本体の固定がなされており、前記一対の透孔に、前記コンクリートを振動させるバイブレータを通すようにした中空型枠を構成した。
このように、中空型枠本体に一対の透孔を形成したことで、コンクリートを振動させるバイブレータを前記一対の透孔に通して、中空型枠の下側に直接送り込むことができる。すなわち、型枠内に配筋された鉄筋に引っ掛からないように注意しつつ、中空型枠を回避するようにこのバイブレータを送り込む必要がないため、熟練者でなくても、容易にバイブレータによる加振作業を行うことができる。
このコンクリートの打設の際には、前記一対の透孔を通して、前記中空型枠下側のコンクリート充填状態を目視で直接確認できる。そして、打設したコンクリートが下部透孔から盛り上がってこないとき、すなわち、充填不良の場合にのみ、バイブレータによる加振を行うようにすることもできる。
前記構成においては、前記中空型枠本体の内部に、前記対向する一対の透孔を連通する管状体を設ける構成とするのが好ましい。
のように中空型枠本体に貫通して管状体を設けることにより、この管状体が、中空型枠本体を内部から支持する柱の役目を発揮し、この中空型枠本体の剛性を向上させることができる。このため、コンクリートの打設によりこの中空型枠本体に負荷がかかった場合でも、その変形がほとんど生じない。このように中空型枠本体の変形を抑制することにより、コンクリート構造体の内部の所定位置に、所定の大きさの空洞部を、製品ごとのばらつきを生じることなく形成することができる。
前記管状体は、バイブレータをスムーズに通すとともに、上部透孔から下部透孔(中空型枠の下側)を目視で容易に確認できるように、直管状とするのが好ましいが、これらを支障なく行えるのであれば、多少の屈曲は許容される。
コンクリート構造体の軽量化の観点からは、前記管状体の直径をできるだけ細くして、中空型枠の内容積をできるだけ大きく確保することが好ましいが、少なくとも、バイブレータをスムーズに通し得る程度の太さは必要である。
また、前記構成においては、前記中空型枠本体の上部透孔に、この上部透孔を塞ぐ取り外し自在の蓋板を設けるのが好ましい。
この上部透孔を開口したままの状態とすると、作業の際に、作業者が、前記上部透孔を避けながら中空型枠上を歩かなければならず、作業上面倒なことが多い。そこで、前記蓋板を設けると、作業者が、前記上部透孔を気にすることなく中空型枠上を歩くことができ、作業効率の向上が期待できる。
この上部透孔から、前記管状体にバイブレータを通す際は、前記蓋板を取り外せば(又は開ければ)よい。この蓋板を透明アクリル樹脂等の透明素材で構成すれば、コンクリートの盛り上がりの確認を、前記蓋板を取り外すことなく行うことができるため、利便性が高い。
また、前記各構成においては、前記中空型枠本体を、帯状の鋼板を螺旋状に巻き、前記帯状の鋼板の一方の側端部に形成した連結機構と、他方の側端部に形成した連結機構とを連結して円筒状としたスパイラル鋼管とするのが好ましい。
このスパイラル鋼管は、鋼板の巻径を変えることにより、任意の直径の中空型枠本体を自在に製造することができる。また、前記連結機構は、それ以外の場所と比べて通常は肉厚となっており、この中空型枠の剛性も確保できる。
前記管状体をスパイラル鋼管とすることもできる。この管状体も、その中に通すバイブレータの大きさ等によって、種々の直径のものが要求され、スパイラル鋼管とすれば、容易にその要求に対応できるためである。また、この管状体の剛性が高まり、中空型枠本体の補強部材としての役目も果たすことができる。
前記連結機構として、例えば、前記側端部に断面L字形のハゼ部と、断面U字形のハゼ部をそれぞれ形成して、このハゼ部を互いに嵌め込み、かしめて一体にする構成を採用できる。また、側端部同士を溶接して連結する構成とすることもできる。勿論、連結機構はこれらに限定されず、公用の連結機構を適宜採用することができる。
また、前記スパイラル鋼管を用いる構成においては、前記帯状の鋼板に、その長手方向に沿ったリブを形成するのが好ましい。このリブを形成することで、前記中空型枠本体の剛性(特に、中空型枠を横向きに設置した状態における上下方向の剛性)をさらに向上させることができる。このため、コンクリートの打設に起因する中空型枠本体の変形を一層防止することができる。
上述した各中空型枠は、コンクリートの打設によって、コンクリート床板等のコンクリート構造体の内部に埋設された状態となる。このように中空型枠を埋設することによって、コンクリート構造体の軽量化を図ることができ、これを使用した建物等にかかる負担を軽減することができる。
前記コンクリート構造体は、コンクリート打設用の型枠内の所定位置に、前記中空型枠を、一方の透孔が中空型枠本体の上部、他方の透孔が下部になるよう固定した後に、バイブレータを、前記中空型枠本体上部の上部透孔から、前記中空型枠本体の下側に送り込み、前記型枠内へのコンクリート打設時に、バイブレータで加振することによって製造される。
このコンクリート構造体の製造においては、前記コンクリートの打設を行いつつ、前記上部透孔を覗き込み、前記コンクリートの、下部透孔からの盛り上がりが確認できない場合に、前記バイブレータによる加振を行うのがより好ましい。
このように、コンクリートの充填状況を確認しながら打設作業を行うことにより、充填不良が生じたときにのみ加振を行うようにすることができ、この加振作業に伴うコストの削減を図ることができる。
この発明は、中空型枠の中空型枠本体の上下部に透孔を形成し、バイブレータを前記透孔に通して、中空型枠本体の下側に直接送り込み得るようにした。この送り込みは、例えば中空型枠を回避するようにして送り込む場合と比較して非常に容易であり、コンクリートの加振作業を簡便かつ確実に行うことができる。
また、前記管状体を通して、前記中空型枠下側におけるコンクリートの充填状況が目視で直接確認できるため、バイブレータによる加振が必要かどうかを容易に判断することができる。そして、この加振作業を必要な場合にのみ行うことにより、その作業コストの低減につなげることができる。
この発明に係る中空型枠の一実施形態を示し、(a)は側面図、(b)は平面図 図1に示す中空型枠の側壁を外した状態の斜視図 スパイラル鋼管の連結部を示す断面図 中空型枠本体への管状体の取り付けを示す断面図であって、(a)は取り付け前、(b)は取り付け後 コンクリート構造体の製造手順を示す断面図であって、(a)はコンクリート打設用型枠内に中空型枠を固定した状態、(b)はバイブレータで振動を加えつつコンクリートを打設している状態
この発明に係る中空型枠1の実施形態を図1及び2に示す。この中空型枠1は、コンクリート打設用型枠内の所定位置に固定されて、この型枠内にコンクリートを打設することによって形成するコンクリート構造体の前記所定位置に空洞部を形成するためのものである。
この中空型枠1は、中空型枠本体2と、この中空型枠1の内側に設けられる管状体3と、この管状体3を中空型枠本体2に固定する係止部材4とを、中空型枠1のほぼ中央部に備えている。
中空型枠本体2は、一枚の帯状の鋼板を螺旋状に巻いて、この鋼板の長手方向端部同士を連結して連結部5とした、円筒状のスパイラル鋼管である。この連結は、図3に示すように、前記端部にそれぞれ形成された断面L字形のハゼ部6aと、断面U字形のハゼ部6bとを互いに嵌め込んだ後に、かしめることによってなされる。この連結部5にはコーキング層7が形成され(図3を参照)、コンクリートの打設の際に、このコンクリートが連結部5の隙間から中空型枠内部に入り込むのを防いでいる。かしめただけで所定の液密状態が確保できるのであれば、このコーキング層7は省略することもできる。
この連結部5は、両ハゼ部6a、6bの重なり合いの分だけそれ以外の場所と比較して肉厚となっており(図3を参照)、強度が高い。しかも、この連結部5が、中空型枠本体2の一端側から他端側まで、その外周面を取り巻くように螺旋状に形成されているため、この外周面に、いずれの方向から外力が作用しても高い剛性を発揮する。なお、この連結部5を、両ハゼ部6a、6bをかしめて構成する代わりに、端部同士を溶接する等、他の連結手段で構成してもよい。
この帯状の鋼板には、溝状のリブ8がその長手方向に平行に2本形成されており、このリブ8で中空型枠本体2の剛性を一層高めている。このリブ8の本数は、勿論2本に限定されず、鋼板の幅や要求される強度によって適宜増減することができる。また、リブ8の溝形状についても適宜変更することができる。この鋼板の厚さを厚くする等により、中空型枠本体2の剛性が十分確保できるのであれば、リブ8を形成する必要はない。
中空型枠本体2の左右両端は、側壁9によって閉塞されている。この中空型枠本体2と側壁9の間の隙間にはコーキング層7が形成され、コンクリートの打設の際に、この隙間から中空型枠1内にこのコンクリートが流れ込まないようにしている。
中空型枠本体2の外周面には、その上部と下部に、対向する一対の透孔(上部透孔10a、下部透孔10b)が形成されている。両透孔10a、10bの内径は、後述する係止部材4の短管部11の外径とほぼ同じである。
管状体3は、中空型枠1と同様に、一枚の帯状の鋼板を螺旋状に巻いて、この鋼板の長手方向端部同士を連結部5において連結したスパイラル鋼管である。この連結部5は、上述したように、ハゼ部6a、6b同士をかしめたものである。その軸方向長さは、中空型枠本体2の直径よりもわずかに短い。この管状体3の直径は、少なくともバイブレータを通すための大きさが必要ではあるが、コンクリート構造体の軽量化の観点からは、できるだけその直径を小さくして、中空型枠1内部の空洞部を確保するのが好ましい。
係止部材4は、図4(a)に示すように、円筒状の短管部11と、中空型枠本体2の外周面に沿う曲率を有する板状の係止部12とを備えている。係止部12のほぼ中央には、短管部11の内径とほぼ同じ直径の連通孔13が形成され、短管部11の一端が係止部12に突き当てられて溶接で固定される。この溶接部の液密性を一層向上するために、係止部の表面側にコーキング層を形成してもよい。
あるいは、係止部12のほぼ中央に形成された、短管部11の外径とほぼ同じ大きさの連通孔13に、この短管部11の一端を挿し込み、この短管部11と係止部12を溶接して固定することもできる。いずれの固定態様とするかは、適宜選択することが可能である。
この係止部材4を用いた、中空型枠本体2への管状体3の取り付けを図4(a)及び(b)に基づいて説明する。係止部材4の短管部11を中空型枠本体2の上部透孔10aに通し、この短管部11に、予め中空型枠本体2内に設けた管状体3の一端を同軸に挿し込む(図4(a)を参照)。次に、この管状体3の他端に、下部透孔10bを通した係止部材4の短管部11をこの管状体3と同軸に挿し込む。この二つの係止部材4、4のうち、中空型枠1をコンクリート打設用の型枠に設けた際に、上部透孔10a側に設ける係止部材4には、上部透孔10aを塞ぐ透明アクリル樹脂材からなる蓋板14が、取り外し自在に設けられている。
この蓋板14を設けると、作業の際に、作業者が上部透孔10aを避けながら中空型枠1上を歩かなくてもよいので、作業性が向上する。しかも、この蓋板14を透明板としたので、蓋板14を通して充填状況を確認しながら、コンクリートの打設作業を行うことができる。なお、前記充填時に蓋板14を取り外して確認するのであれば、この蓋板14を必ずしも透明板とする必要はない。
蓋板14は、作業効率の向上を主目的として設けるものであって、この蓋板14を設けなくても、管状体3にバイブレータを通すという本願発明本来の目的には何ら影響はない。
係止部材4の短管部11を管状体3の両端に挿し込んだ後に、係止部材4の係止部12を、中空型枠本体2の外周部に形成したビス孔15にビス16で固定する。さらに、係止部12と中空型枠本体2の外周部との間にコーキング層7を形成して、両者の間の隙間を塞ぎ、液密状態を確保する。
ビス16の代わりに、溶接や接着剤等を用いて、係止部12と中空型枠本体2の外周部を固定してもよい。この場合も、コーキング層7を形成して前記液密状態を確保するのが好ましい。
この管状体3の長さは中空型枠本体2の内径よりも若干短く、管状体3と短管部11が互いに抜けない範囲において、相対的に軸方向に自由にスライドし得る。このとき、管状体3が抜けさえしなければ、バイブレータを通すという管状体本来の機能は発揮できる。
この管状体3と短管部11を溶接等で一体化すれば、軸方向に相対的にスライド不能となる。この場合、一体化した管状体3と短管部11が柱として機能し、中空型枠本体2をその内側から安定的に支持する。このため、コンクリートの打設の際に、中空型枠1に管状体3の軸方向の外力が作用しても、この中空型枠1の変形を極力防ぐことができる。
管状体3と短管部11を一体化する手段としては、両者をボルト等の連結手段を用いて連結することも考えられるが、その際に、この連結手段が短管部11の内面側に突出しないようにするのが好ましい。この内面側に突起物があると、バイブレータを送り込む際に、バイブレータが突起物に引っ掛かって、その作業のスムーズ性が損なわれることがあるためである。
上記の実施形態では、中空型枠本体2のほぼ中央部に、管状体3を一本設けたが、必要に応じてこの管状体3の数を増やしたり、管状体3を設ける位置を変更したりしてもよい。
この中空型枠を用いたコンクリート構造体(コンクリート床板)の製造工程の概略を図5(a)及び(b)に示す。
まず、コンクリートCを流し込んでコンクリート構造体を成形するための型枠17を用意し、この型枠17内の所定の位置に鉄筋(図示せず)を配筋する。次に、この型枠17の底面に中空型枠1を設置する受け台18を固定する。さらに、上述の中空型枠1を、この受け台18に載置して保持する。このとき、中空型枠1は、受け台18によって型枠17の底面から数cmから10数cm程度浮かせた状態となっている(図5(a)を参照)。
管状体3は、その軸心が垂直方向を向いており、この管状体3の上端部には蓋板14が設けられている。
このように、型枠17内に受け台18を設ける代わりに、例えば、型枠17上部に懸架させたワイヤ等の支持部材によって中空型枠1を固定して、型枠17内の所定位置に、この中空型枠1が保持されるようにしてもよい。
この中空型枠1を所定位置に設けた後に、型枠17内にコンクリートCを打設する。この打設の際に、上部透孔10aに設けた蓋板14を通して、あるいはこの蓋板14を取り外して、中空型枠1の真下にコンクリートCが十分回り込んでいるか(下部透孔10bから管状体3内にコンクリートが盛り上がっているか)について、目視により確認する(図5(b)中の下向き矢印を参照)。コンクリートCがこの下部透孔10bまで十分回り込んでいない場合は、蓋板14を取り外して、管状体3を通して中空型枠1の下側までバイブレータVを挿し込み、コンクリートCに振動を加える。
この加振によりコンクリートCの流動性が高まるため、コンクリートCの充填を速やかになし得る。コンクリートCが、下部透孔10bから全く確認できない場合は、中空型枠1の真下の型枠底面に直接バイブレータVを当てて、この底面を加振することにより、コンクリートCの流動促進が期待できる。
このバイブレータVによる加振は、目視によってコンクリートCが十分に回り込んでいることが確認できた場合は、省略してもよい。反対に、十分な回り込みが確認できた場合でも、追加的に加振することもできる。バイブレータで追加的に加振することによって、コンクリートC中に残留している余分な気泡が排除されてその充填密度がより高まり、コンクリート構造体の強度向上が期待できるためである。
コンクリート構造体が所定の形状となるまでコンクリートCを打設したら、バイブレータVを引き抜く。そして、コンクリートCが硬化するのを待って型枠17を外し、コンクリート構造体を完成する。
なお、この製造工程においては、コンクリート構造体に一つの中空型枠1を用いた例について説明したが、コンクリート構造体の形状によっては、複数の中空型枠1を型枠17内に設ける構成としてもよい。
また、上記の各実施形態では、中空型枠本体2としてスパイラル鋼管を用いて中空型枠1を構成したが、コンクリート構造体の内部に空洞部を形成できるのであれば、勿論これに限定されず、例えば直方体状の箱体に管状体3を設けて中空型枠1を構成することもできる。
1 中空型枠
2 中空型枠本体
3 管状体
4 係止部材
5 連結部
6(6a、6b) 連結機構(ハゼ部)
7 コーキング層
8 リブ
9 側壁
10 透孔
10a 上部透孔
10b 下部透孔
11 短管部
12 係止部
13 連通孔
14 蓋板
15 ビス孔
16 ビス
17 型枠
18 受け台
C コンクリート
V バイブレータ

Claims (9)

  1. コンクリート打設用の型枠(17)内の所定位置に固定して、この型枠(17)内にコンクリート(C)を打設することによって成形するコンクリート構造体の内部の前記所定位置に空洞部を形成する中空型枠において、
    横向きに配置された筒状の中空型枠本体(2)に、対向する一対の透孔(10、10)を形成し、前記一対の透孔(10、10)の一方の透孔(10)が中空型枠本体(2)の上部、他方の透孔(10)が中空型枠本体(2)の下部となるように前記型枠(17)内への前記中空型枠本体(2)の固定がなされるとともに、前記中空型枠本体(2)の内部に、前記対向する一対の透孔(10、10)を連通する管状体(3)を設け前記一対の透孔(10、10)に、前記コンクリートを振動させるバイブレータを通すようにしたことを特徴とする中空型枠。
  2. 前記中空型枠本体(2)の上部透孔(10a)に、この上部透孔(10a)を塞ぐ蓋板(14)を取り外し自在に設けたことを特徴とする請求項1に記載の中空型枠。
  3. コンクリート打設用の型枠(17)内の所定位置に固定して、この型枠(17)内にコンクリート(C)を打設することによって成形するコンクリート構造体の内部の前記所定位置に空洞部を形成する中空型枠において、
    横向きに配置された筒状の中空型枠本体(2)に、対向する一対の透孔(10、10)を形成し、前記一対の透孔(10、10)の一方の透孔(10)が中空型枠本体(2)の上部、他方の透孔(10)が中空型枠本体(2)の下部となるように前記型枠(17)内への前記中空型枠本体(2)の固定がなされており、前記一対の透孔(10、10)に、前記コンクリートを振動させるバイブレータを通すようにし前記中空型枠本体(2)の上部透孔(10a)に、この上部透孔(10a)を塞ぐ蓋板(14)を取り外し自在に設けたことを特徴とする中空型枠。
  4. 前記中空型枠本体(2)が、帯状の鋼板を螺旋状に巻き、前記帯状の鋼板の一方の側端部に形成した連結機構(6)と、他方の側端部に形成した連結機構(6)とを連結して円筒状としたスパイラル鋼管であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の中空型枠。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つに記載の中空型枠(1)が埋設されていることを特徴とするコンクリート構造体。
  6. コンクリート打設用の型枠(17)内の所定位置に中空型枠(1)を固定した後に、この型枠(17)内にコンクリート(C)を打設し、コンクリート構造体の内部の前記所定位置に空洞部を形成するコンクリート構造体の製造方法において、
    中空型枠本体(2)に形成した対向する一対の透孔(10、10)の一方の透孔(10)が中空型枠本体(2)の上部、他方の透孔(10)が下部となるように前記中空型枠(1)を固定するとともに、前記中空型枠本体(2)の内部に、前記対向する一対の透孔(10、10)を連通する管状体(3)を設けバイブレータ(V)を、前記中空型枠本体(2)の上部透孔(10a)から前記中空型枠本体(2)の下側に送り込み、前記型枠(17)内へのコンクリート(C)打設時に、バイブレータ(V)で加振することを特徴とするコンクリート構造体の製造方法。
  7. 前記中空型枠本体(2)の上部透孔(10a)に、この上部透孔(10a)を塞ぐ蓋板(14)を取り外し自在に設けたことを特徴とする請求項6に記載のコンクリート構造体の製造方法。
  8. コンクリート打設用の型枠(17)内の所定位置に中空型枠(1)を固定した後に、この型枠(17)内にコンクリート(C)を打設し、コンクリート構造体の内部の前記所定位置に空洞部を形成するコンクリート構造体の製造方法において、
    中空型枠本体(2)に形成した対向する一対の透孔(10、10)の一方の透孔(10)が中空型枠本体(2)の上部、他方の透孔(10)が下部となるように前記中空型枠(1)を固定し、バイブレータ(V)を、前記中空型枠本体(2)の上部透孔(10a)から前記中空型枠本体(2)の下側に送り込み、前記型枠(17)内へのコンクリート(C)打設時に、バイブレータ(V)で加振するようにし、前記中空型枠本体(2)の上部透孔(10a)に、この上部透孔(10a)を塞ぐ蓋板(14)を取り外し自在に設けたことを特徴とするコンクリート構造体の製造方法。
  9. 前記中空型枠本体(2)が、帯状の鋼板を螺旋状に巻き、前記帯状の鋼板の一方の側端部に形成した連結機構(6)と、他方の側端部に形成した連結機構(6)とを連結して円筒状としたスパイラル鋼管であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一つに記載のコンクリート構造体の製造方法。
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