JP7023066B2 - 円柱状部材の構築方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリート造の円柱状部材の構築方法、およびプレストレスが導入されたPC鋼材が鉄骨芯材を囲んで配置されたプレストレスト鉄骨鉄筋コンクリート造の棒状部材に関する。
従来より、鉄骨とプレストレストコンクリートとを組み合わせたプレストレスト鉄骨鉄筋コンクリート構造(以下、SPC造と呼ぶ)が知られている。このSPC造は、部材の軸剛性を高くできるため、長い梁や柱に適用されることが多い。
例えば、特許文献1~3には、SPC造の長い梁を用いた、大スパンの建物構造が示されている。
ところで、SPC造の長い円柱をプレキャスト化する場合、この円柱を立てた状態で構築する方法と円柱を寝かせた状態で構築する方法とが考えられるが、いずれの場合でも、円柱にプレストレスを導入するため、円柱の両端側にプレストレス導入装置を配置する必要がある。
まず、円柱を立てた状態で構築する場合、鉛直方向に延びる円筒形状の型枠を建て込んで、この型枠内にコンクリートを打設することになる。この場合、打設したコンクリートを確実に円柱形状に成形できるが、円柱の上端側にプレストレス導入装置を配置できず、プレストレスを導入することが困難となる。
一方、円柱を寝かせた状態で構築する場合、水平方向に延びる円筒形状の型枠を建て込んで、この型枠の上面に設けたコンクリート打設口から型枠内にコンクリートを打設する。この場合、円柱の両端側にプレストレス導入装置を配置できるため、プレストレスを容易に導入できるが、コンクリート打設口に露出したコンクリート面を円形に成形することが困難となる。
特開平1-137034号公報 特開昭64-1836号公報 特開平3-290543号公報
本発明は、プレストレスを容易に導入できかつ打設したコンクリートを容易に円柱形状に成形できる、円柱状部材の構築方法、およびプレストレスト鉄骨鉄筋コンクリート構造の棒状部材を提案することを課題とする。
本発明者らは、SPC造の棒状部材として、プレストレスが導入されたPC鋼材を、棒状のコンクリート体に埋設された鉄骨芯材を囲んで配置することで、棒状コンクリートの断面内が略一様な圧縮応力状態になるとともに、この棒状コンクリート体の軸剛性およびひびわれ発生強度が増大するため、外部荷重が比較的低い段階において棒状コンクリートに発生していたひびわれを防止できる点に着眼して、本発明に至った。また、本発明者らは、プレストレスト鉄骨鉄筋コンクリート構造に代表されるコンクリート造の円柱状部材の構築方法として、円柱状部材を形成するために材軸方向に沿うように断面円弧状の第1型枠材を設置し、その第1型枠材の内側にコンクリートを打設した後、その第1型枠材の最上面の開口部に断面円弧状の第2型枠材を取り付けることで、コンクリート表面が断面円弧状に成形できる点を実験によって確認し、本発明に至った。
第1の発明の円柱状部材の構築方法は、コンクリート造の円柱状部材(例えば、後述の棒状柱1)の構築方法であって、前記円柱状部材を寝かせた状態で当該円柱状部材の最上面(例えば、後述の最上面10A)を除く外周面(例えば、後述の上面10B、両側面10C、下面10D)を覆う断面円弧状の第1の型枠材(例えば、後述の下面型枠材50、側面型枠材51、上面型枠材52)と、前記円柱状部材の最上面を覆う断面円弧状の第2の型枠材(例えば、後述の最上面型枠材53)と、を用意し、前記第1の型枠材の内側にコンクリートを打設する工程(例えば、後述のステップS3、S4)と、前記第1の型枠材の最上面の開口部(例えば、後述の開口部58)に前記第2の型枠材を取り付ける工程(例えば、後述のステップS5)と、打設したコンクリートが硬化した後、前記第1の型枠材および前記第2の型枠材を解体する工程(例えば、後述のステップS6)と、を含むことを特徴とする。
ここでいうコンクリート造には、プレストレスト鉄骨鉄筋コンクリート造、プレストレスト鉄骨コンクリート造、および鉄筋コンクリート造が含まれる。
この発明によれば、断面円弧状の第1の型枠材の内側にコンクリートを打設し、その後、断面円弧状の第2の型枠材により第1の型枠材の最上面の開口部を塞ぐことで、寝かせた状態でコンクリート造の円柱状部材を構築できる。
また、断面円弧状の第1の型枠材の内側にコンクリートを打設した後、この第1の型枠材の最上面の開口部に断面円弧状の第2の型枠材を取り付けることで、第1の型枠材の開口部に露出したコンクリート表面を断面円弧状に成形して、円柱状部材を容易に構築できる。
また、円柱状部材の両端側にプレストレス導入装置を配置できるので、プレストレストコンクリート造の円柱状部材を構築する場合、円柱状部材にプレストレスを容易に導入できる。
第2の発明の円柱状部材の構築方法では、前記断面円弧状の第1の型枠材の最上面の開口部は、開口幅が100mm以上200mm以下であり、前記第2の型枠材は、前記開口部から露出したコンクリート表面を押さえる押さえ部(例えば、後述の押さえ部70)と、当該押さえ部に設けられて前記第1の型枠材に係止する係止部(例えば、後述の係止部71)と、を備え、前記押さえ部の下面には、不織布(例えば、後述の不織布73)および織布(例えば、後述の織布74)が積層して貼り付けられていることを特徴とする。
この発明によれば、開口部を塞ぐ押さえ部の下面に、不織布と織布とを積層して貼り付けた。よって、コンクリート表面に浮き上がった余剰水および気泡は、織布を透過し、織布を透過した余剰水は、不織布により外部に排水される。よって、第2の型枠材に貫通孔を設けることなく、コンクリート表面に浮き上がった余剰水を排水できる。
第3の発明の棒状部材(例えば、後述の棒状柱1)は、プレストレスト鉄骨鉄筋コンクリート造の棒状部材であって、棒状のコンクリート体(例えば、後述のコンクリート体10)と、当該コンクリート体に埋設されて当該コンクリート体の軸方向に延びる鋼製の芯材(例えば、後述の芯材11)および複数本のPC鋼材(例えば、後述のPC鋼材13)と、を備え、前記PC鋼材は、引張力が導入されており、断面視で前記芯材を囲んで配置されていることを特徴とする。
ここで、棒状部材としては、断面円形状の円柱状部材や断面矩形状の四角柱状部材が挙げられる。
また、PC鋼材とは、プレストレストコンクリート(PC)に引張力を導入する緊張材であり、PC鋼線(直径9mm以下の高強度鋼)、PC鋼棒(直径9mmを超える高強度鋼)およびPC鋼より線(PC鋼線をより合わせたもの)が含まれる。
この発明によれば、PC鋼材を、断面視で芯材を囲んで配置したので、棒状部材の断面内のコンクリートには、略一様な圧縮応力が生じる。よって、棒状部材の断面内における軸剛性の偏りが少なくなり、略均等な軸剛性を有する棒状部材を実現できる。また、棒状部材の断面内のコンクリートを略一様な圧縮応力状態とすることで、棒状部材のコンクリート体に生じるひびわれを防止できる。
本発明によれば、プレストレスを容易に導入できかつ打設したコンクリートを容易に円柱形状に成形できる、円柱状部材の構築方法およびプレストレスト鉄骨鉄筋コンクリート構造の棒状部材を提供できる。
本発明の一実施形態に係る棒状部材および円柱状部材としての棒状柱の側面図である。 棒状柱の軸方向断面図である。 図2の棒状柱のA-A断面図(図2(a))およびB-B断面図(図2(b))である。 棒状柱を構築するための型枠装置およびプレストレス導入装置の平面図および側面図である。 図4の型枠装置のC-C断面図である。 図4の型枠装置のD-D断面図である。 棒状柱を寝かせた状態の断面図である。 型枠装置の動作を示す断面図である。 型枠装置の上部の幅方向の縦断面図である。 型枠装置の上部の長さ方向の縦断面図である。 型枠装置を構成する最上面型枠の押さえ部の断面図である。 棒状柱の構築手順のフローチャートである。 棒状柱の構築手順の説明図(型枠装置の断面図)である。 本発明の変形例に係る棒状柱の断面図(その1)である。 本発明の変形例に係る棒状柱の断面図(その2)である。
本発明は、SPC造の棒状部材、および、当該棒状部材の柱断面を円形状に限定したコンクリート造の円柱状部材の構築方法である。本発明は、SPC造の棒状部材において、プレストレスが導入されたPC鋼材を、棒状コンクリート体に埋設された鉄骨芯材を囲んで配置することを特徴とする(図3、図14、図15)。また、本発明は、鉄骨鋼材およびPC鋼材がコンクリート体に埋設された円柱状部材の構築方法において、円柱状部材の材軸方向に延びて一部に開口部が設けられた円弧状の型枠材(下面型枠材50、側面型枠材51、上面型枠材52)を設置し、その開口部に、透水性シートが下面に貼り付けられた円弧状の型枠材(最上面型枠材53)を設置して、コンクリート表面を円柱状に成形することを特徴とする(図4~図11)。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る棒状部材および円柱状部材としての棒状柱1の側面図である。図2(a)は、棒状柱1の配筋状況を示す軸方向断面図であり、図2(b)は、棒状柱1に埋め込まれた芯材11を示す軸方向断面図である。図3は、図2の棒状柱1のA-A断面図およびB-B断面図である。
棒状柱1は、鉛直方向に延びるプレキャスト造のプレストレスト鉄骨鉄筋コンクリート柱であり、円柱形状の鉄筋コンクリート造のコンクリート体10と、このコンクリート体10に埋設されてコンクリート体10の軸方向(鉛直方向)に延びる鋼製の芯材11、柱鉄筋12およびPC鋼材13と、を備える。このPC鋼材13には、プレテンション方式により、引張力が導入されている。
芯材11は、鉛直方向に延びるH形鋼である柱鉄骨20と、この柱鉄骨20の中間高さから側方に延びる継手部21と、柱鉄骨20の下端部に設けられてPC鋼材13の位置決めを行うための板状のガイド部材22と、柱鉄骨20の下端部に設けられて後述の柱主筋30が接合される定着部材23と、を備える。
柱鉄骨20は、コンクリート体10の上下の端面から突出して、上下の柱の柱鉄骨24に接合されている。また、継手部21は、コンクリート体10の外周面から側方に突出して、梁鉄骨25に接合されている。
柱鉄筋12は、水平断面視で柱鉄骨20を囲んで円環状に配置された8本の柱主筋30と、これら柱主筋30に巻かれて鉛直方向に所定間隔おきに設けられた複数の円環状のフープ筋31と、を備える。
PC鋼材13は、水平断面視で、柱鉄筋12の内側で芯材11を囲んで略均等に配置されており、ガイド部材22に挿通されている。これらPC鋼材13には、引張力が導入されており、これにより、コンクリート体10には圧縮応力が生じている。
以上の棒状柱1を構築するため、以下の型枠装置40およびプレストレス導入装置2が用いられる。
図4(a)は、型枠装置40およびプレストレス導入装置2の平面図であり、図4(b)は、型枠装置40およびプレストレス導入装置2の側面図である。図5は、図4の型枠装置40のC-C断面図であり、図6は、図4の型枠装置40のD-D断面図である。
この型枠装置40は、棒状柱1を寝かせた状態で構築する。図7に示すように、棒状柱1を寝かせた状態で、この棒状柱1のコンクリート体10の外周面のうち最上面の所定幅(ここでは100mm)の部分を最上面10Aとし、この最上面10Aの両脇の部分を上面10Bとする。また、コンクリート体10の外周面のうち両側面となる部分を側面10Cとし、下面となる部分を下面10Dとする。
型枠装置40は、棒状柱1の下部を構築する柱下部型枠装置41と、棒状柱1の中間部を構築する柱中間部型枠装置42と、棒状柱1の上部を構築する柱上部型枠装置43と、芯材11の柱鉄骨20の両端部を下から支持する支持部44と、芯材11の継手部21を上から吊り下げ支持する門型の吊下げ支持部45と、を備える。
柱下部型枠装置41、柱中間部型枠装置42、柱上部型枠装置43は一直線上に配置されている。
柱下部型枠装置41および柱上部型枠装置43は、棒状柱1の下面10Dを覆う断面円弧状の第1の型枠材としての下面型枠材50と、棒状柱1の両側面10Cを覆う断面円弧状の第1の型枠材としての一対の側面型枠材51と、棒状柱1の上面10Bを覆う断面円弧状の第1の型枠材としての一対の上面型枠材52と、棒状柱1の最上面10Aを覆う断面円弧状の第2の型枠材としての最上面型枠材53と、一対の側面型枠材51を開閉する開閉機構54と、を備える。
開閉機構54は、棒状柱1の軸方向に直交する方向に延びるレール60と、このレール60を走行する一対の走行部61と、を備える。一対の側面型枠材51は、それぞれ、走行部61上に取り付けられている。走行部61がレール60を走行することで、図8に示すように、一対の側面型枠材51同士が接近あるいは離間して、側面型枠材51を開閉するようになっている。また、一対の側面型枠材51は、閉じた状態で、下面型枠材50にボルト55を取り付けるとともに、一対の側面型枠材51の上端同士を連結部材56で連結することで、仮固定可能となっている。
一対の上面型枠材52は、図8に示すように、それぞれ、一対の側面型枠材51に開閉可能に設けられている。また、一対の上面型枠材52は、閉じた状態で、一対の側面型枠材51にボルト57で仮固定可能となっている。この一対の上面型枠材52同士の間の開口部58は、開口幅dが100mm以上200mm以下となっている(図9参照)。
図9は、型枠装置40の上部の幅方向の縦断面図であり、図10は、型枠装置40の上部の長さ方向の縦断面図である。
最上面型枠材53は、一対の上面型枠材52同士の間の開口部58上に、一直線上に複数並んで配置されている。この最上面型枠材53は、断面が曲面の金鏝である押さえ部70と、この押さえ部70の上面に設けられて側方に突出する係止部71と、押さえ部70に設けられて作業員が把持する把持部72と、を備える。
押さえ部70の下面には、図11に示すように、不織布73および織布74が積層された透水性シートが貼り付けられている。具体的には、押さえ部70の下面に板状の不織布73が貼り付けられ、この不織布73の下面に板状の織布74が貼り付けられている。
この最上面型枠材53の係止部71を一対の上面型枠材52の上に載置して係止することで、開口部58を最上面型枠材53の押さえ部70が塞いで、コンクリート表面Cを押さえるようになっている。
図6に戻って、柱中間部型枠装置42は、柱下部型枠装置41および柱上部型枠装置43と同様の構成であるが、以下の点が異なる。
すなわち、柱中間部型枠装置42で、一対の側面型枠材51は、下面型枠材50にボルト55で仮固定可能であるが、開閉機構54が設けられていない。
また、一対の上面型枠材52は、一対の側面型枠材51にボルト57で仮固定可能であるが、一対の側面型枠材51に開閉可能な構造にはなっていない。
また、最上面型枠材53は、継手部21のフランジを両側から挟んで配置され、一対の上面型枠材52にボルト59で仮固定可能となっている。
図4に戻って、プレストレス導入装置2は、PC鋼材13に引張力を導入するものである。このプレストレス導入装置2は、型枠装置40の一端側に配置されてPC鋼材13の一端側が固定される固定装置3と、型枠装置40の他端側に配置されてPC鋼材13の他端側を引っ張ることで引張力を導入するジャッキ4と、を備える。
以上の型枠装置40およびプレストレス導入装置2を用いて棒状柱1を構築する手順について、図12のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1では、型枠装置40の内側に、芯材11、柱鉄筋12、およびPC鋼材13を配置する。
すなわち、まず、上述の型枠装置40を用意し、図8に示すように、最上面型枠材53を取り外しておき、型枠装置40の側面型枠材51および上面型枠材52を開いておく。この状態で、芯材11を支持部44および吊下げ支持部45に支持させて、下面型枠材50の上方に配置する。次に、柱鉄筋12を配筋するとともに、PC鋼材13を配置する。次に、図13に示すように、上面型枠材52を開いた状態で、型枠装置40の側面型枠材51を閉じる。
ステップS2では、PC鋼材13に引張力を導入する。すなわち、プレストレス導入装置2の固定装置3にPC鋼材13の一端側を固定し、プレストレス導入装置2のジャッキ4によりPC鋼材13の他端側を引っ張って、PC鋼材13に引張力を導入する。
ステップS3では、図13に示すように、型枠装置40の下面型枠材50、側面型枠材51、および上面型枠材52の内側に、側面型枠材51の上端付近の高さまでコンクリートを打設する。このとき、上面型枠材52が開いているので、コンクリート打設ホースを型枠装置40内に容易に挿入でき、コンクリートの打設が容易となっている。
ステップS4では、上面型枠材52を閉じて、上面型枠材52同士の間の開口部58を通して、引き続き、型枠装置40の内側に最上面までコンクリートを打設する。
ステップS5では、上面型枠材52同士の間の開口部58に最上面型枠材53を取り付けて、開口部58から露出したコンクリート表面Cを押さえる。
ステップS6では、打設したコンクリートが硬化した後、型枠装置40を解体する。すなわち、最上面型枠材53を取り外し、上面型枠材52および側面型枠材51を開く。この状態で、構築した棒状柱1を吊り上げて移動する。
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)PC鋼材13を、断面視で芯材11を囲んで略均等に配置したので、棒状柱1の断面内のコンクリートには、略一様な圧縮応力が生じる。よって、棒状柱1の断面内における軸剛性の偏りが少なくなり、略均等な軸剛性を有する棒状柱1を実現できる。また、棒状柱1の断面内のコンクリートを略一様な圧縮応力状態とすることで、棒状柱1のコンクリート体10に生じるひびわれを防止できる。
(2)断面円弧状の下面型枠材50、側面型枠材51、および上面型枠材52の内側にコンクリートを打設し、その後、断面円弧状の最上面型枠材53により上面型枠材52同士の間の開口部58を塞ぐことで、寝かせた状態で棒状柱1を構築できる。
また、断面円弧状の下面型枠材50、側面型枠材51、および上面型枠材52の内側にコンクリートを打設した後、上面型枠材52同士の間の開口部58に断面円弧状の最上面型枠材53を取り付けることで、開口部58に露出したコンクリート表面Cを断面円弧状に成形して、棒状柱1を容易に構築できる。
また、棒状柱1の両端側にプレストレス導入装置2を配置できるので、棒状柱1にプレストレスを容易に導入できる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、本実施形態では、プレストレスト鉄骨鉄筋コンクリート造の棒状部材として、コンクリート体10に、芯材11、柱鉄筋12およびPC鋼材13を埋設したが、これに限らない。例えば、図14に示すように、プレストレスト鉄骨鉄筋コンクリート造の棒状部材である棒状柱1Aとして、円柱形状のコンクリート体10に、柱鉄筋を埋設せず、芯材11およびPC鋼材13のみを埋設してもよい。あるいは、コンクリート造の棒状部材として、円柱形状のコンクリート体に、芯材およびPC鋼材を埋設せず、柱鉄筋のみを埋設してもよい。
また、本実施形態では、コンクリート体10を円柱状とし、フープ筋31を円環状としたが、これに限らず、図15(a)に示すように、棒状柱1Bのコンクリート体10を四角柱状とし、フープ筋31を矩形環状として、柱主筋30をフープ筋31の四隅に配置してもよい。また、図15(b)に示すように、棒状柱1Cの四角柱状のコンクリート体10に、芯材11およびPC鋼材13のみを埋設してもよい。
1、1A、1B、1C…棒状柱(棒状部材、円柱状部材)
2…プレストレス導入装置 3…固定装置
4…ジャッキ 10…コンクリート体
10A…コンクリート体の最上面 10B…コンクリート体の上面
10C…コンクリート体の側面 10D…コンクリート体の下面
11…芯材 12…柱鉄筋 13…PC鋼材
20…柱鉄骨 21…継手部 22…ガイド部材 23…定着部材
24…上下の柱鉄骨 25…梁鉄骨
30…柱主筋 31…フープ筋
40…型枠装置 41…柱下部型枠装置 42…柱中間部型枠装置
43…柱上部型枠装置 44…支持部 45…吊下げ支持部
50…下面型枠材(第1の型枠材) 51…側面型枠材(第1の型枠材)
52…上面型枠材(第1の型枠材) 53…最上面型枠材(第2の型枠材)
54…開閉機構 55…ボルト 56…連結部材 57…ボルト 58…開口部
59…ボルト
60…レール 61…走行部
70…押さえ部 71…係止部 72…把持部 73…不織布 74…織布

Claims (2)

  1. プレストレスト鉄骨鉄筋コンクリート造の円柱状部材の構築方法であって、
    前記円柱状部材を寝かせた状態で当該円柱状部材の最上面を除く外周面を覆う断面円弧状の第1の型枠材と、前記円柱状部材の最上面を覆う断面円弧状の第2の型枠材と、を用意し、
    前記第2の型枠材は、前記開口部から露出したコンクリート表面を押さえる押さえ部と、当該押さえ部に設けられて前記第1の型枠材に係止する係止部と、を備え、
    前記押さえ部の下面には、不織布および織布が積層して貼り付けられており、
    前記第1の型枠材の内側に、直線状に延びる鋼製の芯材および鉄筋を配置するとともに、当該芯材を囲んで複数本のPC鋼材を略均等に配置する工程と、
    前記PC鋼材に引張力を導入する工程と、
    前記第1の型枠材の内側にコンクリートを打設する工程と、
    前記第1の型枠材の最上面の開口部に前記第2の型枠材を取り付ける工程と、
    打設したコンクリートが硬化した後、前記第1の型枠材および前記第2の型枠材を解体する工程と、を含み、
    前記PC鋼材を配置する工程では、前記PC鋼材は、前記第1の型枠材の内側に設けられたガイド部材に挿通されて位置決めされていることを特徴とする円柱状部材の構築方法。
  2. 前記断面円弧状の第1の型枠材の最上面の開口部は、開口幅が100mm以上200mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の円柱状部材の構築方法
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