JP2952366B2 - 合成梁及びその製造法 - Google Patents

合成梁及びその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、梁の中間の長い梁主
部材をプレキャスト鉄筋コンクリート造とし、梁の両端
の短い梁端部材を鋼製にし、梁主部材と梁端部材を結合
した合成梁及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、工事量の増大に伴い、作業所にお
ける省力化を目的にして、部材のプレキャスト化が図ら
れ、プレキャストした梁、スラブ等を使った建物が建造
されている。従来のプレキャストした梁、スラブ等を使
った建物においては、梁としてプレキャストした鉄骨鉄
筋コンクリート造のものを使い、スラブとして鉄筋コン
クリート造のものを使っていた。鉄骨鉄筋コンクリート
造の梁は、梁の中途を鉄骨鉄筋コンクリート造とし、梁
の両端の部分を露出した梁鉄骨および梁主筋で造り、ス
ラブもそれに埋設した鉄筋をその端部で露出させて造
り、前記梁の両端の梁鉄骨を鉄骨柱に固定し、対向する
梁の梁主筋を互いに結合し、あるいは梁主筋の端部を鉄
骨柱の周囲に配筋する柱主筋等と後打ちコンクリートを
介して結合し、かつ梁の上に前記スラブを架渡し、スラ
ブの端部で露出した鉄筋を互いに結合しあるいは梁の梁
主筋等と後打ちコンクリートを介して結合し、鉄骨鉄筋
コンクリート造の建物としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の建物にお
ける梁は、応力の小さい中央部分を含めて全長にわたっ
て鉄骨が埋設されているため、鉄骨量の低減に限度があ
り、プレキャストした梁のコストの低減が困難であっ
た。前記建物における梁は、柱鉄骨を介して対向する一
対の梁の梁主筋を互いに結合し、あるいは梁主筋の端部
を鉄骨柱またはその周囲に配した柱主筋等と後打ちコン
クリートを介して結合する必要があるため、仕口部にお
ける梁鉄骨と柱鉄骨との接合、梁主筋の配筋、接合、定
着等の作業が困難で、施工効率を阻害する要因となって
いた。この発明の解決しようとする課題は、上記の従来
のプレキャストした梁を使う建造法の欠点を有しない合
成梁及びその製造法を提供すること、換言すると、梁の
鋼材量を低減し、仕口部における梁主筋の配筋、接合、
定着等の熟練を必要とする作業が省力化でき、施工性よ
く製作できる合成梁及びその製造法を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記課題を
解決するための手段として、次の構成を採用する。この
発明の合成梁は、梁の長手方向の中間の主要部分を占め
るプレキャスト鉄筋コンクリート造のコンクリート梁主
部材と梁の長手方向の両端の部分を占める鋼製の梁端部
材とを結合してなる合成梁において、前記コンクリート
梁主部材は、その長手方向に延在させた複数の梁主筋
と、その長手方向に沿って延在させたPC鋼棒挿通用の
複数のシースと、その長手方向に間隔をおいて前記の梁
主筋およびシースを囲繞するように配された肋筋とがコ
ンクリート中に埋め込まれ、その長手方向の両端の端面
がその長手方向に対して略直角にされ、各シースに挿通
されたPC鋼棒の両端の端部分がその前記端面から突出
させてあり、前記梁端部材は、梁の長手方向に延びる鋼
製のH形断面の短い梁短材の一端に、PC鋼棒の前記端
部分に対応する位置にそれぞれ貫通孔を穿設した鋼製の
接合板が、梁の長手方向に対して略直角になるように一
体に結合してあり、コンクリート梁主部材の両端に配さ
れた梁端部材の接合板の貫通孔にコンクリート梁主部材
のPC鋼棒の端部分が通され、前記接合板がコンクリー
ト梁主部材の端面に当てられ、PC鋼棒に引張力が付与
され、梁端部材の接合板がコンクリート梁主部材の端面
に圧接されてコンクリート梁主部材にプレストレスが付
与され、PC鋼棒の端部が定着具にて接合板に定着され
て、コンクリート梁主部材のプレストレスの付与状態が
保持され、かつコンクリート梁主部材と梁端部材とが一
体に結合されていることを特徴とするものである。
【0005】また、この発明の合成梁の製造法は、梁の
長手方向の中間の主要部分を占めるプレキャスト鉄筋コ
ンクリート造のコンクリート梁主部材と、梁の長手方向
に両端の部分を占める鋼製の梁端部材とを結合する合成
梁の製造法において、その長手方向に延在させる複数の
梁主筋と、その長手方向に沿って延在させる複数のPC
鋼棒が通されるシースと、その長手方向に間隔をおいて
前記の各梁主筋および各シースを囲繞する多数の肋筋と
を型枠内に配し、型枠内にコンクリートを打設し、各シ
ース内に通されたPC鋼棒の端部分をその両端面から突
出させて前記コンクリート梁主部材を製造し、梁の長手
方向に延びる鋼製のH形断面の短い梁短材の一端に、P
C鋼棒の前記端部分に対応する位置にそれぞれ貫通孔が
穿設されている鋼製の接合板を、該接合板が梁の長手方
向に対して略直角になるように一体に結合して、前記梁
端部材を製作し、コンクリート梁主部材の両端に配した
梁端部材の接合板の貫通孔にPC鋼棒の端部分を通し、
前記接合板をコンクリート梁主部材の端面に当て、PC
鋼棒に引張力を付与し、梁端部材の接合板をコンクリー
ト梁主部材の端面に圧接し、コンクリート梁主部材にプ
レストレスを付与し、PC鋼棒の端部を定着具にて接合
板に定着して、コンクリート梁主部材のプレストレスの
付与状態を保持するとともに、コンクリート梁主部材と
梁端部材とを一体に結合することを特徴とするものであ
る。
【0006】コンクリート梁主部材の造り方には、シー
スに通したPC鋼棒を型枠内の所定位置に配置して、型
枠内にコンクリートを打設してコンクリート梁主部材を
造るやり方と、シースを型枠内の所定位置に配置してか
ら、型枠内にコンクリートを打設してシースをコンクリ
ート内に埋め込んだものを造ってから、埋め込んだシー
ス内にPC鋼棒を通すやり方とがある。いずれのやり方
でも、コンクリート梁主部材と梁端部材との結合時に、
PC鋼棒に引張力を与え、コンクリート部分にプレスト
レスを与える。必要に応じて、プレストレスを与えた状
態にて、シースとPC鋼棒との間の隙間にグラウトを充
填し、PC鋼棒の錆びを防止し、PC鋼棒をコンクリー
トに付着させる。より具体的に説明すると、後述する接
合板の貫通孔にコンクリート梁主部材の端面から突出す
るPC鋼棒の端部分を通し、接合板の表面をコンクリー
ト梁主部材の端面に当て、PC鋼棒の端部分のねじ部に
ナットをねじ込み、ジャッキを使って、PC鋼棒に引張
力を与え、梁端部材の接合板をコンクリート梁主部材の
端面に圧接させ、コンクリート梁主部材にプレストレス
を与え、PC鋼棒の端部を適宜の定着具にて接合板に対
して定着し、コンクリート梁主部材にプレストレスを付
与した状態を保持し、かつコンクリート梁主部材と梁端
部材とを一体に結合させるようにする。実施例ではPC
鋼棒の端部をPC鋼棒の端部分のねじ部にねじ込んだナ
ット(ねじ)により接合板に対して定着させて、コンク
リート梁主部材にプレストレスを付与した状態を保持す
る例を説明するが、ねじ以外にくさび、ぼたん、ループ
等の適宜の定着具を採用することができる。
【0007】梁端部材は、梁の長手方向に延びるH形断
面の短い鋼材(たとえば、H形鋼)等の梁短材の一端に
梁の長手方向に対して略直角な方向に延びる接合板を一
体に結合して形成する。接合板は、コンクリート梁主部
材をその長手方向に対して直角な面で断面した場合のコ
ンクリート梁主部材の断面形状と略一致した形状(矩
形)に鋼板を加工して形成し、そのPC鋼棒の端部分に
対応する位置に貫通孔を穿設して製作する。梁端部材の
梁の長手方向の長さは、梁端部材の梁短材の端部と柱鉄
骨との溶接等による接合作業に差支えない最少の長さに
する。その長さは、たとえば、梁成と略等しい寸法にす
る。この発明の合成梁を使って建物を建造する際には、
建物の柱の柱鉄骨の梁取付部に合成梁の梁端部材の端部
を固定する。固定の仕方は、通常の鉄骨梁、鉄骨鉄筋コ
ンクリート梁等の場合と同じである。通常は建物の柱を
鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造等にする。
【0007】
【実施例】実施例を図1ないし図14を用いて詳細に説
明する。合成梁11は、図7に示すように、コンクリー
ト梁主部材12と梁端部材15とで構成される。先ず、
コンクリート梁主部材12の製造法を説明する図1およ
び図2に示すように、型枠1内に、梁主部材12の長手
方向に延在させる複数の梁主筋12aと梁主部材12の
長手方向に間隔をおいて前記の各梁主筋を囲繞する多数
の肋筋12bとを配筋する。PC鋼棒13をシースに挿
通し、図3および図4に示すように、シースに挿通され
たPC鋼棒13を梁主部材12の長手方向に延在させて
型枠1内の各肋筋12bの内側に配し、PC鋼棒13の
両端の端部分13aを枠1aの貫通孔に通し、PC鋼棒
13の端部分13aを枠1aから突出させる。PC鋼棒
13の端部分13aにはねじを予め形成しておく。PC
鋼棒13のコンクリート中に埋め込まれる部分はシース
(鞘体)で覆う。そして、配筋を終えた型枠内1に生コ
ンクリートを打設して、コンクリート梁主部材12を製
造する。このコンクリート梁主部材12は、図5および
図6に示すように、その長手方向の両端の端面がその長
手方向に対して略直角になっていて、その端面からPC
鋼棒13の端部分13aが突出している。梁端部材15
は、図11ないし図14に示されているように、H形鋼
を短く切断して形成した梁短材15Aと鋼板を矩形に切
断して形成した接合板15Bとを、梁短材15Aが接合
板15Bの面に略直角になるように、溶接等の結合手段
により結合して形成する。梁短材15Aの鉄骨柱側の端
部は、その上下のフランジ15Aaを開先角度θで切り
欠き、そのウェブ15Abの上下部にそれぞれスカラッ
プ15Acを形成し、その端部よりのウェブ15Abの
部分に間隔をおいてボルト通し孔を形成する。接合板1
5Bには、コンクリート梁主部材12の端面から突出す
る各PC鋼棒13の端部分13aにそれぞれ対応させ
て、複数の貫通孔15Baを穿設する。
【0008】合成梁11は、コンクリート梁主部材12
の端面から突出するPC鋼棒13の端部分13aを梁端
部材15の接合板15Bの貫通孔15Baに通して、図
7の右端に図示されているようにする。それから、各P
C鋼棒13の各端部分13aのねじ部に一対のナット1
4をねじ込み、ジャッキを使ってPC鋼棒13に引張力
を与え、接合板15Bの表面をコンクリート梁主部材1
2の端面に圧接させ、コンクリート梁主部材12にプレ
ストレスを付与する。このプレストレスを付与した状態
をナット14の締め付けにより保持(定着)させ、同時
に梁端部材14とコンクリート梁主部材12とを強固に
結合させて、合成梁11とする。合成梁11は、工場生
産してもよいし、建築現場で製造してもよい。鉄骨柱1
6は、図11および図12に示すように、たとえば、H
形鋼で造り、その長手方向に間隔をおいて、その梁取付
位置にガセットプレート17を溶接する。このガセット
プレート17には、梁短材15Aのウェブ15Abのボ
ルト通し孔の間隔に合わせて、ボルト通し孔を穿設して
おく。合成梁11を使って建物10を建造する。所定位
置に鉄骨柱16を建て、鉄骨柱16のガセットプレート
17のボルト通し孔と合成梁11の梁端部材15の梁短
材15Aのウェブ15Abのボルト通し孔とを合わせて
ボルトを通し、このボルトにナットをねじ込み、合成梁
11の梁端部材15を鉄骨柱にボルト・ナットb・nに
て固定する。そして、梁短材15Aの上下のフランジを
鉄骨柱16の表面16aに突合せ溶接して、合成梁11
の梁端部材15の端部を鉄骨柱16に固着する。鉄骨柱
16は、必要に応じて、その周囲に柱主筋16b、帯筋
16cを配し、型枠で囲み、型枠内に生コンクリートを
打設して、鉄骨鉄筋コンクリート造にする。また、梁端
部材15の周囲の部分18も、必要に応じて、コンクリ
ート造にする。
【0009】
【発明の作用効果】この発明は、特許請求の範囲に記載
した構成を備えることにより、次の作用効果を奏する。 (イ)請求項1に係る発明の合成梁は、梁の長手方向の
中間の主要部分を占めるプレキャスト鉄筋コンクリート
造のコンクリート梁主部材と梁の長手方向の両端の部分
を占める鋼製の梁端部材とを結合してなる合成梁におい
て、前記コンクリート梁主部材は、その長手方向に延在
させた複数の梁主筋と、その長手方向に沿って延在させ
たPC鋼棒挿通用の複数のシースと、その長手方向に間
隔をおいて前記の梁主筋およびシースを囲繞するように
配された肋筋とがコンクリート中に埋め込まれ、その長
手方向の両端の端面がその長手方向に対して略直角にさ
れ、各シースに挿通されたPC鋼棒の両端の端部分がそ
の前記端面から突出させてあり、前記梁端部材は、梁の
長手方向に延びる鋼製のH形断面の短い梁短材の一端
に、PC鋼棒の前記端部分に対応する位置にそれぞれ貫
通孔を穿設した鋼製の接合板が、梁の長手方向に対して
略直角になるように一体に結合してあり、コンクリート
梁主部材の両端に配された梁端部材の接合板の貫通孔に
コンクリート梁主部材のPC鋼棒の端部分が通され、前
記接合板がコンクリート梁主部材の端面に当てられ、P
C鋼棒に引張力が付与され、梁端部材の接合板がコンク
リート梁主部材の端面に圧接されてコンクリート梁主部
材にプレストレスが付与され、PC鋼棒の端部が定着具
にて接合板に定着されて、コンクリート梁主部材のプレ
ストレスの付与状態が保持され、かつコンクリート梁主
部材と梁端部材とが一体に結合されているから、鋼材量
を大幅に削減でき、合成梁のコストを下げることができ
る。 (ロ)請求項1に係る発明の合成梁は、プレキャスト鉄
筋コンクリート造のコンクリート梁主部材と鋼製の梁端
部材とを別個に製作し、完成されたコンクリート梁主部
材に鋼製の梁端部材を接合するから、コンクリート梁主
部材のプレキャスト鉄筋コンクリート造による製造時に
梁端部材が邪魔にならず、コンクリート梁主部材を施工
性よく製造することができる。
【0010】 (ハ)請求項1に係る発明の合成梁は、コンクリート梁
主部材の両端に配された梁端部材の接合板の貫通孔にコ
ンクリート梁主部材のPC鋼棒の端部分が通され、前記
接合板がコンクリート梁主部材の端面に当てられ、PC
鋼棒に引張力が付与され、梁端部材の接合板がコンクリ
ート梁主部材の端面に圧接されてコンクリート梁主部材
にプレストレスが付与され、PC鋼棒の端部が定着具に
て接合板に定着されて、コンクリート梁主部材のプレス
トレスの付与状態が保持され、かつコンクリート梁主部
材と梁端部材とが一体に結合されているから、コンクリ
ート梁主部材にプレストレスを付与し、かつプレストレ
スを付与した状態を保持(定着)する作業と、梁端部材
の接合板をコンクリート梁主部材に結合する作業とを一
度の作業で行うことができ、それらの作業の施工性が向
上する。 (ニ)請求項1に係る発明の合成梁は、その梁端部材の
鋼製の短い梁短材がH形断面になっているため、合成梁
と鉄骨柱との接合を、合成梁の梁端部材の梁短材と柱鉄
骨との結合だけにより行うことができ、仕口部において
梁主筋を定着させる作業がなくなり、仕口部における合
成梁と柱との接合作業が省力化できる。また、合成梁の
梁端部材の梁短材と鉄骨柱との接合部は、せん断力及び
曲げモーメントの伝達が可能であり、梁端部材の周囲を
鉄筋コンクリートで補強しなくても、コンクリート梁主
部材に作用する荷重に耐えることができる。
【0011】 (ホ)請求項2に係る発明の合成梁の製造法は、梁の長
手方向の中間の主要部分を占めるプレキャスト鉄筋コン
クリート造のコンクリート梁主部材と梁の長手方向に両
端の部分を占める鋼製の梁端部材とを結合してなる合成
梁の製造法において、その長手方向に延在させる複数の
梁主筋と、その長手方向に沿って延在させる複数のPC
鋼棒が通されるシースと、その長手方向に間隔をおいて
前記の各梁主筋および各シースを囲繞する多数の肋筋と
を型枠内に配し、型枠内にコンクリートを打設し、各シ
ース内に通されたPC鋼棒の端部分をその両端面から突
出させて前記コンクリート梁主部材を製造し、梁の長手
方向に延びる鋼製のH形断面の短い梁短材の一端に、P
C鋼棒の前記端部分に対応する位置にそれぞれ貫通孔が
穿設されている鋼製の接合板を、該接合板が梁の長手方
向に対して略直角になるように一体に結合して、前記梁
端部材を製作し、コンクリート梁主部材の両端に梁端部
材を配して、梁端部材の接合板の貫通孔にコンクリート
梁主部材の端面から突出するPC鋼棒の端部分を通し、
前記接合板をコンクリート梁主部材の端面に当て、PC
鋼棒に引張力を付与し、梁端部材の接合板をコンクリー
ト梁主部材の端面に圧接し、コンクリート梁主部材にプ
レストレスを付与し、PC鋼棒の端部を定着具にて接合
板に定着して、コンクリート梁主部材のプレストレスの
付与状態を保持するとともに、コンクリート梁主部材と
梁端部材とを一体に結合するから、前記(イ)〜(ニ)
の同じ作用効果を奏することができるだけでなく、所望
の強度を有する合成梁を施工性よく製造することがで
き、その製造コストを下げることができる。 (ヘ)本発明による合成梁は、梁端部材の梁短材の端部
で降伏が生じるから、合成梁の力学的性状は梁の長手方
向の全域にわたって梁鉄骨を設けるものと同じであり、
靭性に優れ安定しているものが得られる。また、合成梁
のプレキャスト鉄筋コンクリート造のコンクリート梁主
部材はプレストレスが与えられているから、合成梁の主
要部分は鉄骨梁より剛性が大きくなり、製品の品質の向
上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のプレキャスト梁の梁主筋、肋筋およ
び型枠を図2のB−B線で断面して示す正面図
【図2】図1のものをそのA−A線で断面した側面図
【図3】コンクリート梁部材の梁主筋、肋筋、PC鋼棒
および型枠を図4のD−D線で断面して示す正面図
【図4】図3のものをそのC−C線で断面した側面図
【図5】コンクリート梁部材の正面図
【図6】図5のコンクリート梁部材の側面図
【図7】コンクリート梁部材の端部に鉄骨梁部材の板状
体を嵌めた状態の正面図
【図8】コンクリート梁部材の両端に鉄骨梁部材を結合
したプレキャスト梁の側面図
【図9】鉄骨柱にプレキャスト梁の取付けた建物の躯体
を示す正面図
【図10】図9のものの平面図
【図11】合成梁の鉄骨梁部材と鉄骨柱との結合部を図
9のE−E線で断面した平面図
【図12】合成梁の鉄骨梁部材と鉄骨柱との結合部を示
す正面図
【図13】合成梁の鉄骨梁部材を図12のF−F線で断
面した側面図
【図14】合成梁の図12のG−G線で断面した側面図
【符号の説明】
10 建物 11 合成梁 12 コンクリート梁主部材 12a 梁主筋 12b 肋筋 13 PC鋼棒 13a 端部 14 ナット 15 梁端部材 15A 梁短材 15Aa フランジ 15Ab ウェブ 15B 接合板 15Ba 貫通孔 16 鉄骨柱 17 ガセットプレート bn ボルト・ナット

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】梁の長手方向の中間の主要部分を占める
    レキャスト鉄筋コンクリート造のコンクリート梁部材
    梁の長手方向の両端の部分を占める鋼製の梁端部材と
    を結合してなる合成梁において、前記コンクリート梁
    部材は、その長手方向に延在させた複数の梁主筋と、そ
    の長手方向に沿って延在させたPC鋼棒挿通用の複数の
    シースと、その長手方向に間隔をおいて前記の梁主筋お
    よびシースを囲繞するように配された肋筋とがコンクリ
    ート中に埋め込まれ、その長手方向の両端の端面がその
    長手方向に対して略直角にされ、各シースに挿通された
    PC鋼棒の両端の端部分がその前記端面から突出させて
    あり、前記梁端部材は、梁の長手方向に延びる鋼製のH
    形断面の短い梁短材の一端に、PC鋼棒の前記端部分に
    対応する位置にそれぞれ貫通孔を穿設した鋼製の接合板
    が、梁の長手方向に対して略直角になるように一体に結
    合してあり、コンクリート梁主部材の両端に配された梁
    端部材の接合板の貫通孔にコンクリート梁主部材のPC
    鋼棒の端部分が通され、前記接合板がコンクリート梁主
    部材の端面に当てられ、PC鋼棒に引張力が付与され、
    梁端部材の接合板がコンクリート梁主部材の端面に圧接
    されてコンクリート梁主部材にプレストレスが付与さ
    れ、PC鋼棒の端部が定着具にて接合板に定着されて、
    コンクリート梁主部材のプレストレスの付与状態が保持
    され、かつコンクリート梁部材と梁端部材とが一体に
    結合されていることを特徴とする合成梁。
  2. 【請求項2】梁の長手方向の中間の主要部分を占める
    レキャスト鉄筋コンクリート造のコンクリート梁部材
    梁の長手方向に両端の部分を占める鋼製の梁端部材と
    を結合してなる合成梁の製造法において、その長手方向
    に延在させる複数の梁主筋と、その長手方向に沿って延
    在させる複数のPC鋼棒が通されるシースと、その長手
    方向に間隔をおいて前記の各梁主筋および各シースを囲
    繞する多数の肋筋とを型枠内に配し、型枠内にコンクリ
    ートを打設し、各シース内に通されたPC鋼棒の端部分
    をその両端面から突出させて前記コンクリート梁主部材
    を製造し、梁の長手方向に延びる鋼製のH形断面の短い
    梁短材の一端に、PC鋼棒の前記端部分に対応する位置
    にそれぞれ貫通孔が穿設されている鋼製の接合板を、該
    接合板が梁の長手方向に対して略直角になるように一体
    に結合して、前記梁端部材を製作し、コンクリート梁主
    部材の両端に梁端部材を配して、梁端部材の接合板の貫
    通孔にコンクリート梁主部材の端面から突出するPC鋼
    棒の端部分を通し、前記接合板をコンクリート梁部材
    の端面に当、PC鋼棒に引張力付与梁端部材の
    接合板をコンクリート梁主部材の端面に圧接し、コンク
    リート梁部材にプレストレスを付与し、PC鋼棒の端
    部を定着具にて接合板に定着して、コンクリート梁
    材のプレストレスの付与状態を保持するとともに、コン
    クリート梁主部材と梁端部材と一体に結合することを
    特徴とする合成梁の製造法
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