JP2516820B2 - Src構造の架構 - Google Patents

Src構造の架構

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JP2516820B2
JP2516820B2 JP2011798A JP1179890A JP2516820B2 JP 2516820 B2 JP2516820 B2 JP 2516820B2 JP 2011798 A JP2011798 A JP 2011798A JP 1179890 A JP1179890 A JP 1179890A JP 2516820 B2 JP2516820 B2 JP 2516820B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はチユーブ構造形式のSRC構造の架溝に係るも
のである。
(従来の技術) 従来の10層程度のSRC造建物は、ラーメン構造によっ
て建設される。従って、1本の柱、特に内柱では直交2
方向より4本の梁が取付く。
また超高層建物の構造形式として第4図に示す如きチ
ユーブ構造が採用されているが、この場合、直交梁は片
側だけの小梁(a)であるため、大梁(b)としては一
方向だけの取合しを考えればよいことになる。
図中(c)は柱である。
本発明は前記チユーブ構造形式のSRC構造の架溝を対
象とするものである。
SRC構造の柱、梁接合部内の鉄骨の接合は普通溶接接
合とするため、コンクリートの施工は、場所打ちとな
る。超高層建物の場合、数層を同一断面部材で構成する
ことが多いため型枠の転用を考える必要がある。またス
ラブの施工を考えると、大型パネルを使用する必要があ
る。
(発明が解決しようとする課題) 超高層建物の施工に際しては、使用するコンクリート
強度が高くなるため、場所打ちコンクリートの量が多い
と強度管理、品質管理が容易でなく、また型枠工事に多
大の労力を要する。
更にまたスラブ施工のために半PC板を使用することが
できず、この結果、作業所での省力化、工期短縮を期待
することができない。
本発明は前記従来技術の有する問題点に鑑みて提案さ
れたもので、その目的とする処は、大梁をプレキヤスト
化して作業性を向上し、型枠、配筋工事が大幅に省力化
されたSRC構造の架溝を提供する点にある。
(課題を解決するための手段) 前記の目的を達成するため、本発明に係るSRC構造の
架溝は、1/2のスパンの長さを有するプレキヤストSRC大
梁における梁鉄骨端部に取付けたエンドプレートを、SR
C柱における柱鉄骨フランジに高力ボルトを介して引張
接合し、スパン中央部において相隣る前記大梁の各梁鉄
骨のフランジを接合することなく、同各梁鉄骨のウエブ
間を添板及び高力ボルトを介して摩擦接合して構成され
ている。
(作用) 本発明によれば、柱梁接合部内での鉄骨の接合を溶接
接合によることなく、SRC構造のSRC大梁の梁鉄骨にエン
ドプレートを取付け、同エンドプレートをSRC柱におけ
る柱鉄骨フランジに高力ボルトを介して引張接合とする
ことによって、大梁のPC化を可能ならしめるものであ
る。
しかし、エンドプレートの接合には柱梁、及び梁同志
の接合面の密着度が高いことを必要とするので、梁部材
長を精度よく確保しなければならないが、これは極めて
困難であるので、1/2のスパンの長さを有するプレキヤ
ストSRC大梁のスパン中央部での接合部を、相隣る同各
大梁の梁鉄骨のフランジを接合することなく、同各梁鉄
骨のウエブ間を添板及び高力ボルトを介して摩擦接合と
することによって、同接合部において部材長の製作誤
差、施工誤差を吸収しうるものである。
また前記プレキヤスト化されたSRC大梁を支保工によ
って支持して、同大梁上にコンクリート系の半PC床版を
支承することによって、同床版上にスラブコンクリート
を打設して、スラブの型枠工事を省力化しうるものであ
る。
(実施例) 以下本発明を図示の実施例について説明する。
(A)はプレキヤスト化された1/2のスパンの長さを有
するSRC大梁で、H型鋼よりなる梁鉄骨(1)の端部に
エンドプレート(2)が溶接等により一体に接合されて
いる。図中(3)は梁コンクリート部における梁主筋、
(4)は助筋で、その上端部が梁コンクリート面より突
設されている。
(B)はSRC柱で、H型鋼よりなる柱鉄骨(5)柱コン
クリートに埋設されている。図中(6)は同コンクリー
ト柱部の柱主筋、(7)は柱梁接合部における帯筋、
(8)は柱鉄骨(5)のフランジ(5a)とウエブ(5b)
との間に接合されたスチフナである。
而して前記SRC大梁(A)における梁鉄骨(1)端部
のエンドプレート(2)が、前記SRC柱(B)における
柱鉄骨(5)のフランジ(5a)に高力ボルト(9)によ
って引張接合されることによって、前記大梁(A)と柱
(B)とが接合される。
またスパン中央部において相隣る前記SRC大梁(A)
(A)における各梁鉄骨(1)のフランジ(1a)(1a)
間を接合することなく、ウエブ(1b)(1b)間に亘っ
て、長溝孔を有する添板(10)を添接し、同長溝孔を貫
通する高力ボルト(11)を介して前記両SRC大梁(A)
(A)の各梁鉄骨(1)(1)のウエブ(1b)(1b)を
摩擦接合し、前記両SRC大梁(A)(A)を接合すると
ともに、同各大梁(A)の部材長の製作誤差、施工誤差
を吸収する。
なお梁上端筋(3′)の施工は後施工とすることによ
って、サポート(12)によって支持された前記SRC大梁
(A)上に半プレキヤスト床版を載架し、同半プレキヤ
スト床半上にスラブ筋を配筋し、スラブコンクリート
(13)を打設することによってスラブの型枠工事の省力
化が可能となる。
また相隣る前記大梁の各梁主筋(3)を、柱梁接合部
内及びスパン中央部において、夫々ねじ式継手(14)を
介して継接することによって、施工を簡略化しうるもの
である。
次に前記SRC構造の架溝の施工工程の一例を挙げる。
柱鉄骨(5)を立設したのち、相隣る柱鉄骨(5)に
夫々プレキヤスト化されたSRC大梁(A)における梁鉄
骨(1)のエンドプレート(2)を高力ボルト(9)で
引張接合するとともに、スパン中央部において相隣る前
記SRC大梁(A)の梁鉄骨(1)のウエブ部(1b)間
を、長溝孔を有する添板(10)及び高力ボルト(11)を
介して摩擦接合し、サポート(12)を介して支持された
前記SRC大梁(A)上に半プレキヤスト床板を載架し、
梁上端筋(3′)及びスラブ筋を配筋したのち、柱、柱
梁接合部、SRC大梁間の接合部及びスラブのコンクリー
トを打設するものである。
(発明の効果) 本発明によれば前記したように、SRC大梁をスパンの1
/2の長さを有するプレキヤスト化された部材とし、同大
梁における梁鉄骨に取付けたエンドプレートをSRC柱に
おける柱鉄骨フランジに高力ボルトを介して引張接合す
ることによって、従来における柱梁接合部内での鉄骨の
溶接接合をなくすとともに、スパン中央部において、相
隣るSRC大梁の梁鉄骨のウエブ間のみを添板及び高力ボ
ルトを介して、プレキヤスト化された前記SRC大梁の部
材長の製作誤差及び施工誤差をスパン中央部で吸収しう
るようにしたものである。
このように本発明によればSRC構造の大梁をプレキヤ
スト化したことによって、作業所での型枠、鉄筋工事を
大幅に省力化でき工期を短縮し、工費を節減しうるもの
である。
また前記プレキヤスト化された前記SRC大梁を支保工
によって支持することによって、コンクリート系の半プ
レキヤスト床版を載架して、スラブの型枠工事を省力化
しうるものである。
請求項2の発明は、スパン中央でプレキヤスト化され
た前記SRC大梁を接合するのに際し、相隣る同大梁にお
ける各梁鉄骨のウエブ間に亘って長溝孔を有する添板を
添接するとともに、同長溝孔に挿貫されたボルトを介し
て前記両ウエブを接合することによって、前記SRC大梁
の部材長の製作誤差、施工誤差を前記スパン中央部の大
梁接合において吸収し、施工性を向上するようにしたも
のである。
請求項3の発明は、相隣る前記大梁の各梁主筋を柱梁
接合部内、及びスパン中央においてねじ式の機械継手を
介して継接したことにより、配筋作業をより簡略化し、
工期を短縮しうるようにしたものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るSRC構造の構格の一実施例の施工
過程を示す正面図、第2図及び第3図は夫々その柱梁接
合部を示す横断平面図並に縦断正面図、第4、第5図及
び第6図並に第7図は夫々SRC大梁の正面図、平面図及
び一側面図並に他側面図、第8図はチユーブ構造の平面
図である。 (A)……SRC大梁、(B)……SRC柱、(1)……梁鉄
骨、(1a)……フランジ、(1b)……ウエブ、(2)…
…エンドプレート、(5)……柱鉄骨、(5a)……フラ
ンジ、(9)……高力ボルト、(10)……添板、(11)
……高力ボルト、(14)……ねじ式継手。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1/2のスパンの長さを有するプレキャストS
    RC大梁における梁鉄骨端部に取付けたエンドプレート
    を、SRC柱における柱鉄骨フランジに高力ボルトを介し
    て引張接合し、スパン中央部において相隣る前記大梁の
    各梁鉄骨のフランジを接合することなく、同各梁鉄骨の
    ウエブ間を添板及び高力ボルトを介して摩擦接合してな
    ることを特徴とするSRC構造の架溝。
  2. 【請求項2】スパン中央において相対する前記大梁の各
    梁鉄骨のウエブ間に亘って長溝孔を有する添板を添接す
    るとともに、同長溝孔に挿通されたボルトを介して前記
    両ウエブを接合してなる請求項1記載のSRC構造の架
    溝。
  3. 【請求項3】相隣る前記大梁の各梁主筋は柱梁接合部内
    及びスパン中央においてねじ式の機械継手を介して継接
    された請求項1記載のSRC構造の架溝。
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