JP7202413B2 - コンクリート構造物の構築方法 - Google Patents

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本発明は、主に橋脚や塔状のコンクリート構造物等を構築するコンクリート構造物の構築方法に関する。
高架橋梁などのような高所に構築される構造物を支える橋脚等のコンクリート構造物では、工期の短縮や、揺れなどによる慣性力を低減すること等を目的として、橋脚等のコンクリート構造物の内部に中空部を設け、軽量化を図ることが知られている。
このような中空部を有する構造物は、一般的に、構造物の外形を形成する外型枠の内側に中空部を形成するための内型枠を設置し、外型枠と内型枠との間の空間にコンクリートを打設することによって構築されていた。
しかしながら、このような内型枠を用いた工法は、内型枠の設置やそれに使用する支保工等の設置や撤去に熟練度と多くの人員を要し、工期が長期化するという課題があった。
そこで、近年では、内型枠や支保工の設置、撤去に係る作業の省略による工期短縮及び人員の削減を目的とし、発泡スチロール等からなる複数の軽量埋設型枠部材を埋設型枠として使用する工法(以下、EPS工法という)が開発されている(例えば、特許文献1を参照)。
このEPS工法は、周壁部を構成する主筋及び配力筋を組み立てるとともに、基礎又は既設部分の上面に上下及び水平方向に複数の軽量埋設型枠部材を積み上げて組み立てた後、埋設型枠の外側に埋設型枠の周面と間隔をおいて外型枠を設置し、外型枠と埋設型枠との間にコンクリートを打設して周壁部を形成する作業を所定高さ毎に繰り返し、所望の高さのコンクリート構造物を構築するようになっている。
特開平6-228915号公報
しかしながら、上述の如き従来の技術では、主筋や配力筋等の鉄筋が組立てられた後、当該鉄筋内側の限られた空間内で軽量埋設型枠部材の積み上げ・組み立て作業を行わなければならず、安全性の確保が望まれていた。
また、鉄筋の設置作業と軽量埋設型枠部材の組み立て作業とを同時に行うことができず、その分、工期が長期化するという課題があった。
一方、この種のEPS工法では、予め別の場所で軽量埋設型枠部材を縦横に並べた埋設型枠を組み立てておき、それをクレーン等で吊り上げ、設置された鉄筋の内側に移送することも考えられる。
しかしながら、組み立てられた埋設型枠は、互いに接着剤等によって固定されているため、各軽量埋設型枠部材の接合面にせん断力が作用し、吊り上げ可能な強度を確保するためには、埋設型枠を構成する軽量埋設型枠部材の数量が限定され、作業効率が悪いという問題があった。
そこで、本発明は、このような従来の問題に鑑み、別の場所で組み立てられた多数の軽量埋設型枠部材からなる大型の埋設型枠を用いて効率よく作業を行うことができるコンクリート構造物の構築方法の提供を目的としてなされたものである。
上述の如き従来の問題を解決するための請求項1に記載の発明の特徴は、基礎又は既設部の上面に複数の軽量埋設型枠部材が互いに水平方向及び/又は上下方向に組み付けられてなる埋設型枠を設置するとともに、該埋設型枠の外側に埋設型枠の周面と間隔をおいて外型枠を設置し、前記埋設型枠と前記外型枠との間にコンクリートを打設して周壁部を形成するコンクリート構造物の構築方法において、埋設型枠組立用地に設置された受け台上に型枠支持体を設置し、該型枠支持体上に前記複数の軽量埋設型枠部材を互いに水平方向及び/又は上下方向に組み付けて前記埋設型枠を組み立てた後、前記型枠支持体を介して前記埋設型枠を吊り上げ、前記埋設型枠組立用地から前記基礎又は既設部の上面に前記埋設型枠を移送することにある。
請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1の構成に加え、前記埋設型枠組立用地の前記受け台の外側に垂直方向に組付けガイドを立設し、該組付けガイドに案内させながら前記複数の軽量埋設型枠部材を互いに水平方向及び/又は上下方向に組み付けることにある。
請求項3に記載の発明の特徴は、請求項1又は2の構成に加え、前記埋設型枠の最下層に配置される軽量埋設型枠部材の下面部に前記型枠支持体と嵌合する嵌合溝を設け、前記最下層の軽量埋設型枠部材が前記型枠支持体と嵌合して前記受け台に前記埋設型枠の下面が当接するようにしたことにある。
請求項4に記載の発明の特徴は、請求項1~3の何れか一の構成に加え、前記埋設型枠を上下に貫通する貫通孔に挿通され、下端が前記型枠支持体に固定された吊り部材を備え、前記埋設型枠の上面部に表出した前記吊り部材の上端部に吊り具が連結されることにある。
請求項5に記載の発明の特徴は、請求項1~4の何れか一の構成に加え、前記周壁部に埋設される鉄筋群を組み立てた後、該鉄筋群の内側に前記埋設型枠を吊り下ろすことにある。
請求項6に記載の発明の特徴は、請求項5の構成に加え、前記鉄筋群を構成する配力筋ユニットを配力筋ユニット組立用地で組み立てておくことにある。
請求項7に記載の発明の特徴は、請求項1~6の何れか一の構成に加え、前記埋設型枠の上下方向に貫通した鉄筋挿通孔を設けておき、該鉄筋挿通孔に前記基礎又は既設部の上面から突出させた固定用鉄筋を通しつつ、前記埋設型枠を吊り下ろし、しかる後、前記固定用鉄筋の上端部を前記埋設型枠の上面に定着させ、前記埋設型枠を前記基礎又は既設部の上面に固定することにある。
請求項8に記載の発明の特徴は、請求項1~7の何れか一の構成に加え、前記埋設型枠を組み立て、前記型枠支持体によって前記埋設型枠を吊り上げて前記埋設型枠組立用地から前記既設部の上面に前記埋設型枠を移送し、埋設型枠と外型枠との間にコンクリートを打設して周壁部を形成する作業を前記周壁部が所定の高さとなるまで繰り返すことにある。
本発明に係るコンクリート構造物の構築方法は、請求項1の構成を具備することによって、鉄筋群の組み立て作業と同時進行で別の場所において多数の軽量埋設型枠部材からなる大型の埋設型枠を組み立てられ、一団のものとして効率よく埋設型枠を設置し、工期の短縮を図ることができる。また、鉄筋群に囲まれた狭い場所での内型枠設置作業を減らすことができ、安全に作業を行うことができる。
また、本発明において、請求項2の構成を具備することによって、組付けガイドを定規として複数の軽量埋設型枠部材を効率よく水平方向及び/又は上下方向に組み付けることができる。
さらに、本発明において、請求項3の構成を具備することによって、型枠支持体が埋設型枠の下面部に嵌め込まれることで安定して精度よく軽量埋設型枠部材を水平方向及び/又は上下方向に設置することができる。
さらにまた、本発明において、請求項4の構成を具備することによって、型枠支持体を吊り部材を介して好適に吊り上げることができ、型枠支持体に下支えされた大型の埋設型枠を好適に吊り上げ、所定の位置に設置することができる。
また、本発明において、請求項5乃至6の構成を具備することによって、埋設型枠の組み立て作業と同時に鉄筋群の組み立てを効率よく行うことができる。
さらに、本発明において、請求項7の構成を具備することによって、コンクリート打設時の埋設型枠の浮き上がりを防止することができる。
さらにまた、本発明において、請求項8の構成を具備することによって、高架橋を支持する橋脚等の背の高い構造物を効率よく構築することができる。
本発明に係るコンクリート構造物の構築方法により構築された構造物の一例を示す横断面図である。 同上のA-A線矢視断面図である。 同上の構造物の下半部の足場・鉄筋設置作業の状態を示す平面図である。 同上のB-B線矢視断面図である。 (a)は同上の埋設型枠の組み立て作業における支持枠設置作業の状態を示す平面図、(b)は同正面図である。 (a)は同上の埋設型枠部材設置作業の途中の状態を示す平面図、(b)は同正面図である。 (a)は同上の埋設型枠部材設置作業が完了した状態を示す平面図、(b)は同正面図である。 同発明方法の構造物下半部の埋設型枠設置作業の状態を示す平面図である。 同上のB-B線矢視断面図である。 同上の構造物下半部の外型枠設置作業の状態を示す断面図である。 同上の構造物下半部のコンクリート打設作業の状態を示す断面図である。 同上の構造物上半部の足場・鉄筋設置作業の状態を示す断面図である。 同上の構造物上半部の埋設型枠設置作業の状態を示す断面図である。 同上の構造物上半部の外型枠設置作業の状態を示す断面図である。
次に、本発明に係るコンクリート構造物の構築方法の実施態様を図1~図14に示した実施例に基づいて説明する。尚、図中符号Aは、橋脚等のコンクリート構造物である。
このコンクリート構造物Aは、図1、図2に示すように、地盤1上に設置されたコンクリート製の基礎2上に設置された周壁部3の内側に発泡スチロール等の軽量埋設型枠部材4,4…からなる内型枠を兼用する埋設型枠5が埋設された構造となっている。
尚、図中符号2aは基礎2内に埋設された主鉄筋、符号2bはフープ筋である。基礎2には、複数の主鉄筋2a,2a…が水平方向に間隔をおいて配置されてなる主鉄筋群が複数段配置に埋設され、上下複数段の主鉄筋群がフープ筋によって拘束されている。
周壁部3には、縦方向に向けて多数の主筋6,6…が間隔をおいて配筋された主筋群が壁厚方向に複数の層に配置され、間隔をおいて縦方向に複数段配筋されたロ字状の配力筋7,7…によって主筋群が拘束されている。
埋設型枠5は、撥水性を有する発泡スチロール等の発泡樹脂からなる直方体状の軽量埋設型枠部材4,4…を上下方向及び水平方向に並べて積み上げて組み付けられている。
また、埋設型枠5には、下端が基礎2に固定された固定用鉄筋8,8…が縦方向に向けて貫通している。
このコンクリート構造物Aを構築するには、先ず、図3、図4に示すように、地上に構築されたコンクリート製の基礎2の周りに外足場9を設置するとともに、基礎2上に内足場10を設置する。
次に、コンクリート構造物Aの周壁部3に埋設される主筋群を組み立てる。尚、図中符号6aは基礎2上に周方向に間隔をおいて縦方向に向けて配筋した主筋6,6…用の鉄筋である。
主筋群の組み立ては、施工現場の近隣に設定された配力筋ユニット組立用地において、上下複数段及び内外複数層に配置されたロ字状の配力筋7からなる配力筋ユニット11を予め組み立てておく(配力筋ユニット組み立て工程)。
次に、組み立てられた配力筋ユニット11をキャリア12によって吊り上げ、基礎2の上方に移動させた後、対応する主筋6,6…の位置に合わせて吊り下ろす(配力筋ユニット移送工程)。
そして、配力筋ユニット11を所定の位置まで降下させた後、所定の位置で主筋6,6…用の鉄筋6aに配力筋ユニット11を固定する(配力筋ユニット固定工程)。
この配力筋ユニット組み立て工程、配力筋ユニット移送工程及び配力筋ユニット固定工程を下方より順次繰り返し、配力筋7を配筋する。
一方、図5~図7に示すように、上記の鉄筋群の組み立て作業と平行して埋設型枠組立用地13において埋設型枠5の組み立てを行う。
埋設型枠5の組み立ては、先ず、図5に示すように、埋設型枠組立用地13に設置された受け台14上に型枠支持体15を設置するとともに、受け台14の外側に上下に向けた組付けガイド16,16…を立設する。
組付けガイド16,16…は、所定の長さを有するH型鋼等の鋼材によって構成され、例えば、四方の隣り合う二辺に沿ってそれぞれ間隔をおいて立設され、内側に組付けられる軽量埋設型枠部材4の側面を当接させることによって、軽量埋設型枠部材4を組付ける際の定規として機能するようになっている。尚、各組付けガイド16,16…の長さは、組み立てる埋設型枠5の高さよりも長く設定されている。
型枠支持体15は、図5(a)に示すように、互いに間隔をおいて平行に配置された複数の角型鋼材等からなる縦材15aと、縦材15aと直交するように配置され、縦材15aを連結する角型鋼材等からなる横材15bとを備え、縦材15aと横材15bとにより矩形枠状に形成されている。
この型枠支持体15には、所定の位置、例えば四隅に棒状の吊り部材17を連結するためのアンカーナット18,18が取り付けられている。
次に、埋設型枠組立用地13に搬入された軽量埋設型枠部材4,4…を所定の大きさに切り揃え、必要に応じて所定の形状に加工する。
具体的には、埋設型枠5の最下層に配置される各軽量埋設型枠部材4,4…の組み付ける位置を決定し、その位置に対応する型枠支持体15の縦材15a及び横材15bの形状に合わせて各軽量埋設型枠部材4,4…の下面部に当該縦材15a及び横材15bと嵌合する嵌合溝4aを設ける。
この嵌合溝4aは、型枠支持体15を構成する縦材15a及び横材15bの高さより深く形成され、型枠支持体15上に各軽量埋設型枠部材4,4…を並べた際に、最下層の軽量埋設型枠部材4,4…の下面、即ち、埋設型枠5の下面が受け台14上に当接するようになっている。
また、積層される各軽量型枠部材4,4…には、吊り部材17及び固定用鉄筋8,8…が配置される位置にそれぞれ埋設型枠5を上下に貫通する貫通孔19及び鉄筋挿通孔20を形成する。
尚、軽量埋設型枠部材4,4…は、単位体積重量が0.12~0.35kN/mと軽量であるとともに、許容圧縮応力が20~200kN/mと高い強度を有している。また、この軽量埋設型枠部材4,4…は、加工性に優れ、現場においてノコギリや電熱線等によって所望の形状に加工することができるようになっている。
次に、図6に示すように、型枠支持体15上で複数の軽量埋設型枠部材4,4…を互いに水平方向及び上下方向に組み付けて埋設型枠5を組み立てる。
軽量埋設型枠部材4,4…の組み付けは、先ず、組付けガイド16,16…側最奥(図6(a)中左上)に配置される最下層の軽量埋設型枠部材4,4…の側面を組付けガイド16,16…に当接させつつ、嵌合溝4aを型枠支持体15に嵌合させて軽量埋設型枠部材4,4…を受け台14上に載置する。
次に、載置した軽量埋設型枠部材4,4…の他の軽量埋設型枠部材4,4と接する側面に接着剤を塗布し、組付けガイド16,16…側に配置される最下層の軽量埋設型枠部材4,4…の側面を順次組付けガイド16,16…及び既設の軽量埋設型枠部材4,4…の側面に当接させつつ、嵌合溝4aを型枠支持体15に嵌合させて軽量埋設型枠部材4,4…を受け台14上に載置して一体化していく。
そして、その他の最下層に配置される軽量埋設型枠部材4,4…を順次、載置済みの軽量埋設型枠部材4,4…に案内させつつ、嵌合溝4aを型枠支持体15に嵌合させて軽量埋設型枠部材4,4…を受け台14上に載置する。
尚、特に図示しないが、軽量埋設型枠部材4,4…の隅部下には、隣接する四つの軽量埋設型枠部材4,4…に跨って上向きに爪状部材が突出した連結金具が配置され、連結金具によって隣り合う軽量埋設型枠部材4,4…が連結されている。
同様に、載置済みの軽量埋設型枠部材4,4…の上面に接着剤を塗布し、組付けガイド16,16…側最奥(図6(a)中左上)に配置される軽量埋設型枠部材4,4…から二段目の軽量埋設型枠部材4を順次並べていき、この組み立て作業を所定の段数まで繰り返す。
このように初めに組付けガイド16,16…に案内させることで軽量埋設型枠部材4,4…を位置決めし、位置決めされた軽量埋設型枠部材4,4…に他の軽量埋設型枠部材4,4…を案内させることによって、正確に埋設型枠5を組み立てることができる。
そして、図7に示すように、所定の段数まで組み上がったら、吊り部材17を貫通孔19に挿し込み、吊り部材17の下端をアンカーナット18,18に連結し、吊り部材17の上端に吊り具21を連結する。
吊り部材17は、鋼棒等の剛性を有する線材又は棒材によって構成され、この吊り部材17を介して型枠支持体15を吊り持ちできるようになっている。
尚、吊り部材17は、必要に応じて所定の段数まで組み上がった状態で継手22によって継ぎ足してもよい。
そして、組み立てられた軽量埋設型枠部材4,4…間の目地をコンクリートが入り込まないように止水テープで目張りし、埋設型枠5の組み立てが完了する。
次に、鉄筋群の組み立て及び埋設型枠5の組み立てが完了したら、内足場10を撤去し、図8に示すように、周壁部3を構成する鉄筋群の内側に固定用鉄筋8,8…を設置する。
次に、埋設型枠5を埋設型枠組立用地13からクレーンによって吊り上げて移送し、固定用鉄筋8,8…の位置に鉄筋挿通孔20の位置を合わせ、固定用鉄筋8,8…に案内させながら鉄筋群の内側の基礎2上に埋設型枠5を吊り下ろす。
そして、基礎2上に埋設型枠5を載置する前に四方の周壁が所定の壁厚となるように埋設型枠5の位置を調整し、位置が決まったら載置し、埋設型枠5の上面に定着板23を設置し、定着板23を貫通させた固定用鉄筋8,8…の上端にナットを締め込む。これによって固定用鉄筋8,8…の上端部が埋設型枠5の上面に定着され、埋設型枠5が基礎2の上面に固定される。
次に、図10に示すように、埋設型枠5の外周面と間隔をおいて周壁部3を形成するための外型枠24を設置し、特に図示しないが、外型枠24を構成する型枠板の外周上下方向の数か所を互いに固定する。なお、内型枠を用いないので外型枠24の設置時にセパレータの設置が不要となる。また、外型枠24の固定時に型枠上部にだけ埋設型枠5の上部に互いに直交する二方向に向けてコンクリート打設時の圧力を調整する押さえ部材を架け渡す。
そして、外型枠24と埋設型枠5との間にコンクリートを打設し、コンクリートを養生・固化させて周壁部3を形成する。
次に、コンクリートが固化した後、図11に示すように、外型枠24を撤去するとともに、図12に示すように、外足場9を増設し、既設埋設型枠5の上面に内足場10を設置し、主筋6,6…用鉄筋の上端部に主筋6,6…用の鉄筋6aを継ぎ足す。
そして、上述の手順と同様に、配力筋組立用地での配力筋ユニット組み立て工程、配力筋ユニット移送工程及び配力筋ユニット固定工程を下方より順次繰り返し、配力筋7を設置し、鉄筋群を組み立てる。
一方、図5~図7に示す工程と同様に、上記の鉄筋群の組み立て作業と平行して埋設型枠組立用地13において新たな埋設型枠5の組み立てを行い、鉄筋群の組み立て及び埋設型枠5の組み立てが完了したら、内足場10を撤去し、図13に示すように、固定用鉄筋8,8…を延伸する。
次に、新たな埋設型枠5を型枠組立用地からクレーンによって吊り上げて移送し、固定用鉄筋8,8…の位置に鉄筋挿通孔20の位置を合わせ、固定用鉄筋8,8…に案内させながら鉄筋群の内側の既設部である既設埋設型枠5の上面に新たな埋設型枠5を吊り下ろす。
そして、既設部である既設埋設型枠5上に新たな埋設型枠5を載置した後、埋設型枠5の位置を調整し、位置が決まったら、埋設型枠5の上面に定着板23を設置し、定着板23を貫通させた固定用鉄筋8,8…の上端にナットを締め込む。
次に、図14に示すように、埋設型枠5の外周面と間隔をおいて周壁部3を形成するための外型枠24を設置し、特に図示しないが、埋設型枠5上で対向する外型枠24間に押さえ部材を架け渡す。
そして、外型枠24と埋設型枠5との間にコンクリートを打設し、コンクリートを養生・固化させて周壁部3を形成する。
この鉄筋群を組み立てる作業、埋設型枠5を組み立てる作業、型枠支持体15を用いて埋設型枠5を吊り上げて移送する作業、外型枠24を設置する作業及びコンクリートを打設する作業を周壁部3が所定の高さとなるまで繰り返す。
最後に、天端部25内に埋設される主鉄筋25a及びフープ筋25bを最上部の埋設型枠5上で組み立て、図1に示すように、最上部の埋設型枠5上にもコンクリートを打設して天端部25を形成し、外型枠24及び外足場9を撤去し、コンクリート構造物Aが構築される。
このように構成されたコンクリート構造物Aの構築方法は、鉄筋群の組み立て作業と、埋設型枠5の組み立て作業を別の場所で平行して行えるので、狭隘な場所での作業を減らし安全に作業を行えるとともに、埋設型枠5を予め組み立てておけるので工期を短縮し、効率よく作業を行うことができる。
また、予め組み立てられた埋設型枠5が型枠支持体15で下支えされているので、多数の軽量埋設型枠部材4,4…からなる大型の埋設型枠5を別場所で組み立て、安定して吊り上げることができ、効率よく作業を行うことができる。
また、橋脚等のコンクリート構造物の内部が完全な中空ではなく、天端部が軽量な埋設部材5で保持されることから強度の面でも効果が生ずる。
尚、上述の実施例では、本発明に係るコンクリート構造物Aとして橋脚を例示したが、コンクリート構造物Aはこれに限定されず、その他の構造物であってもよい。
A コンクリート構造物
1 地盤
2 基礎
3 周壁部
4 軽量埋設型枠部材
5 埋設型枠
6 主筋
7 配力筋
8 固定用鉄筋
9 外足場
10 内足場
11 配力筋ユニット
12 キャリア
13 埋設型枠組立用地
14 受け台
15 型枠支持体
16 組付けガイド
17 吊り部材
18 アンカーナット
19 貫通孔
20 鉄筋挿通孔
21 吊り具
22 継手
23 定着板
24 外型枠
25 天端部

Claims (8)

  1. 基礎又は既設部の上面に複数の軽量埋設型枠部材が互いに水平方向及び/又は上下方向に組み付けられてなる埋設型枠を設置するとともに、該埋設型枠の外側に埋設型枠の周面と間隔をおいて外型枠を設置し、前記埋設型枠と前記外型枠との間にコンクリートを打設して周壁部を形成するコンクリート構造物の構築方法において、
    埋設型枠組立用地に設置された受け台上に型枠支持体を設置し、該型枠支持体上に前記複数の軽量埋設型枠部材を互いに水平方向及び/又は上下方向に組み付けて前記埋設型枠を組み立てた後、
    前記型枠支持体を介して前記埋設型枠を吊り上げ、前記埋設型枠組立用地から前記基礎又は既設部の上面に前記埋設型枠を移送することを特徴としてなるコンクリート構造物の構築方法。
  2. 前記埋設型枠組立用地の前記受け台の外側に垂直方向に組付けガイドを立設し、該組付けガイドに案内させながら前記複数の軽量埋設型枠部材を互いに水平方向及び/又は上下方向に組み付ける請求項1に記載のコンクリート構造物の構築方法。
  3. 前記埋設型枠の最下層に配置される軽量埋設型枠部材の下面部に前記型枠支持体と嵌合する嵌合溝を設け、前記最下層の軽量埋設型枠部材が前記型枠支持体と嵌合して前記受け台に前記埋設型枠の下面が当接するようにした請求項1又は2に記載のコンクリート構造物の構築方法。
  4. 前記埋設型枠を上下に貫通する貫通孔に挿通され、下端が前記型枠支持体に固定された吊り部材を備え、前記埋設型枠の上面部に表出した前記吊り部材の上端部に吊り具が連結される請求項1~3の何れか一に記載のコンクリート構造物の構築方法。
  5. 前記周壁部に埋設される鉄筋群を組み立てた後、該鉄筋群の内側に前記埋設型枠を吊り下ろす請求項1~4の何れか一に記載のコンクリート構造物の構築方法。
  6. 前記鉄筋群を構成する配力筋ユニットを配力筋ユニット組立用地で組み立てておく請求項5に記載のコンクリート構造物の構築方法。
  7. 前記埋設型枠の上下方向に貫通した鉄筋挿通孔を設けておき、該鉄筋挿通孔に前記基礎又は既設部の上面から突出させた固定用鉄筋を通しつつ、前記埋設型枠を吊り下ろし、しかる後、前記固定用鉄筋の上端部を前記埋設型枠の上面に定着させ、前記埋設型枠を前記基礎又は既設部の上面に固定する請求項1~6の何れか一に記載のコンクリート構造物の構築方法。
  8. 前記埋設型枠を組み立て、前記型枠支持体によって前記埋設型枠を吊り上げて前記埋設型枠組立用地から前記既設部の上面に前記埋設型枠を移送し、埋設型枠と外型枠との間にコンクリートを打設して周壁部を形成する作業を前記周壁部が所定の高さとなるまで繰り返す請求項1~7の何れか一に記載のコンクリート構造物の構築方法。
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