JP7300917B2 - 鉄筋コンクリート構造物の製造方法および型枠装置 - Google Patents

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Description

本明細書に開示される技術は、鉄筋コンクリート構造物の製造方法に関する。
鉄筋コンクリート構造物の製造(施工)の際には、鉄筋の組み立て、型枠の組み立て、コンクリートの打設、型枠の解体等の工程(作業)が行われる。コンクリートの打設中または打設後には、型枠により形成された空間に密実なコンクリートを充填させるために、打設されたコンクリート内にバイブレータを挿入してコンクリートを振動させる工程が行われる。
従来、逆打コンクリート工法で柱や壁等を製造する際のように、型枠の上部からバイブレータを挿入することが困難な場合に、側面型枠に貫通孔を設け、該貫通孔からバイブレータを挿入してコンクリートを振動させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11-303402号公報
鉄筋コンクリート構造物として、例えば、箱桁形式の橋梁やボックスカルバート等のように、壁体部の下端部と床版部とを接続するハンチ部を備える鉄筋コンクリート構造物がある。ハンチ部は、鉛直方向に対して傾斜した傾斜面を有する部位である。このような鉄筋コンクリート構造物の製造の際に、コンクリートを一体的に打設する場合に、ハンチ部の上部に位置する部分(例えば、壁体部)用の型枠の上部からバイブレータを挿入してコンクリートを振動させようとしても、鉄筋等と干渉してバイブレータがハンチ部の形成位置まで到達しにくく、かつ、ハンチ部の形成位置におけるコンクリートの充填状況を目視することも困難であるため、ハンチ部においてコンクリートの充填不良が発生しやすい。
ハンチ部におけるコンクリートの充填不良の発生を抑制するために、透明型枠の使用、細径強力バイブレータの開発および使用、コンクリートのスランプの変更等を行うことが考えられる。しかしながら、透明型枠を使用しても、型枠内の空間における外側部分に、コンクリートが先行して充填された場合、内側部分の状況を目視することができず、コンクリートの充填不良の発生を抑制することができない。また、細径強力バイブレータを使用しても、ハンチ部の上部に位置する部分の上端からハンチ部までの距離によっては、やはりバイブレータがハンチ部の形成位置まで到達しにくく、コンクリートの充填不良の発生を抑制することができない。また、コンクリートのスランプを大きくすると、充填性は向上するものの、浮き型枠からの吹き出しが発生する等して、コンクリートの一体打設が困難となる。
また、特許文献1に記載された技術は、逆打コンクリート工法で柱や壁等を製造する際に、側面型枠にバイブレータ挿入用の貫通孔を設けるものであり、傾斜面を有するハンチ部を備える鉄筋コンクリート構造物の製造の際に、ハンチ部においてコンクリートの充填不良が発生することを抑制できるものではない。
なお、このような課題は、ハンチ部に限らず、鉛直方向に対して傾斜した傾斜面を有する部位(例えば、底版または床版上に立設された柱の根元に設けられるフーチング部等)を備える鉄筋コンクリート構造物に共通の課題である。
本明細書では、上述した課題の少なくとも一部を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本明細書に開示される鉄筋コンクリート構造物の製造方法は、鉛直方向に対して傾斜した傾斜面を有する部位を備える鉄筋コンクリート構造物の製造方法であって、前記傾斜面を有する部位の前記傾斜面用の型枠であり、貫通孔が形成された特定型枠を含む、前記鉄筋コンクリート構造物用の型枠を組み立てる組み立て工程と、前記鉄筋コンクリート構造物用の型枠により形成された空間にコンクリートを打設する打設工程と、前記特定型枠の前記貫通孔を介して前記傾斜面を有する部位が形成される位置にバイブレータを挿入し、前記バイブレータにより前記コンクリートを振動させる振動工程と、を備える。このように、本鉄筋コンクリート構造物の製造方法は、特定型枠の貫通孔を介して傾斜面を有する部位が形成される位置にバイブレータを挿入し、バイブレータによりコンクリートを振動させる振動工程を備える。そのため、本鉄筋コンクリート構造物の製造方法によれば、傾斜面を有する部位の形成位置にバイブレータを確実に到達させることができると共に、貫通孔を介して傾斜面を有する部位の形成位置におけるコンクリートの充填状況を目視することができ、傾斜面を有する部位においてコンクリートの充填不良が発生することを抑制することができる。
(2)上記鉄筋コンクリート構造物の製造方法において、前記傾斜面を有する部位は、ハンチ部またはフーチング部であってもよい。本鉄筋コンクリート構造物の製造方法によれば、ハンチ部またはフーチング部においてコンクリートの充填不良が発生することを抑制することができる。
(3)上記鉄筋コンクリート構造物の製造方法において、さらに、前記振動工程の後に、前記特定型枠の前記貫通孔を閉塞部材により閉塞する閉塞工程を備える構成としてもよい。本鉄筋コンクリート構造物の製造方法によれば、特定型枠の貫通孔を介してコンクリートが漏出することを抑制することができる。
(4)上記鉄筋コンクリート構造物の製造方法において、前記特定型枠の前記貫通孔は、円形であり、前記閉塞部材は、前記特定型枠の前記貫通孔に嵌合する大きさの円板状の第1の部分と、前記第1の部分を支持する棒状の第2の部分と、を有し、前記閉塞工程は、前記特定型枠の前記貫通孔に前記閉塞部材の前記第1の部分を嵌合させた後、前記閉塞部材の前記第2の部分を回転させて所定の固定部材に当接させることによって前記閉塞部材を固定する工程である構成としてもよい。本鉄筋コンクリート構造物の製造方法によれば、ワンタッチで特定型枠の貫通孔の閉塞作業を完了することができ、閉塞の確実化や作業の効率化を実現することができる。
(5)上記鉄筋コンクリート構造物の製造方法において、前記固定部材は、前記特定型枠を固定するための、水平方向に延びる一対の管状部材である構成としてもよい。本鉄筋コンクリート構造物の製造方法によれば、新たに固定部材を設けることなく、特定型枠の固定用の管状部材を利用して閉塞部材の固定を実現することができ、作業の効率化を実現することができる。
(6)上記鉄筋コンクリート構造物の製造方法において、前記特定型枠には、水平方向に略等ピッチで前記貫通孔が形成されている構成としてもよい。本鉄筋コンクリート構造物の製造方法によれば、できあがった鉄筋コンクリート構造物の傾斜面を有する部位の表面に貫通孔の跡が残るとしても、該跡が規則的に配置されることとなるため、美観の低下を最小限に抑制することができる。
(7)本明細書に開示される型枠装置は、鉛直方向に対して傾斜した傾斜面を有する部位を備える鉄筋コンクリート構造物の製造に用いられる型枠装置であって、前記傾斜面を有する部位の前記傾斜面用の型枠であり、円形の貫通孔が形成された特定型枠と、前記特定型枠の前記貫通孔に嵌合する大きさの円板状の第1の部分と、前記第1の部分を支持する棒状の第2の部分と、を有する閉塞部材と、を備える。本型枠装置によれば、傾斜面を有する部位の形成位置にバイブレータを確実に到達させることができると共に、貫通孔を介して傾斜面を有する部位の形成位置におけるコンクリートの充填状況を目視することができ、傾斜面を有する部位においてコンクリートの充填不良が発生することを抑制することができる。また、本型枠装置によれば、ワンタッチで特定型枠の貫通孔の閉塞作業を完了することができ、閉塞の確実化や作業の効率化を実現することができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、鉄筋コンクリート構造物およびその製造方法、鉄筋コンクリート構造物の製造に用いられる型枠装置等の形態で実現することが可能である。
本実施形態における鉄筋コンクリート構造物100の構成を示す説明図 本実施形態における鉄筋コンクリート構造物100の製造方法を示すフローチャート 本実施形態における鉄筋コンクリート構造物100の製造方法を概念的に示す説明図 本実施形態における鉄筋コンクリート構造物100の製造方法を概念的に示す説明図
A.実施形態:
A-1.鉄筋コンクリート構造物100の構成:
図1は、本実施形態における鉄筋コンクリート構造物100の構成を示す説明図である。図1には、鉄筋コンクリート構造物100のXZ断面構成が示されている。なお、図1では、鉄筋の図示を省略している。
本実施形態における鉄筋コンクリート構造物100は、箱桁形式の橋梁やボックスカルバート等のように、略鉛直方向に延びる壁体部10と、略水平方向に延びる床版部20と、壁体部10の下端部と床版部20(図1の例では床版部20の右端部)とを接続するハンチ部30とを備える。ハンチ部30は、鉛直方向(Z軸方向)に対して傾斜した傾斜面S1を有する。ハンチ部30の傾斜面S1は、壁体部10の表面(図1の例では左側面)と床版部20の表面(図1の例では上面)とを接続する表面である。ハンチ部30は、例えば、壁体部10と床版部20とを十分な強度で接合するために設けられる。
A-2.鉄筋コンクリート構造物100の製造方法:
図2は、本実施形態における鉄筋コンクリート構造物100の製造方法(施工方法)を示すフローチャートである。また、図3および図4は、本実施形態における鉄筋コンクリート構造物100の製造方法を概念的に示す説明図である。鉄筋コンクリート構造物100の製造の際には、はじめに、鉄筋(不図示)を組み立てる(S110)。
次に、型枠200を組み立てる(S120)。図3に示すように、型枠200としては、例えば、壁体部10の形成のために設置される鉛直方向の型枠220や、床版部20の形成のために設置される鉛直方向の型枠230が用いられる。さらに、型枠200として、ハンチ部30の傾斜面S1を形成するためのハンチ傾斜面用型枠210が用いられる。S120の工程は、特許請求の範囲における組み立て工程に相当し、ハンチ傾斜面用型枠210は、特許請求の範囲における特定型枠に相当する。
図3および図4に示すように、ハンチ傾斜面用型枠210には、複数の貫通孔211が形成されている。本実施形態では、各貫通孔211は、円形である。貫通孔211の直径は、例えば100mm程度である。また、ハンチ傾斜面用型枠210において、複数の貫通孔211は、水平方向に略等ピッチで配置されている。
次に、型枠200により形成された空間にコンクリート102を打設する(S130)。コンクリート102の打設は、例えば、壁体部10の形成のために設置された型枠220の上部に設けられた開口部を介して行われる。S130の工程は、特許請求の範囲における打設工程に相当する。
コンクリート102の打設中や打設後に、型枠200により形成された空間に密実なコンクリート102を充填させるために、打設されたコンクリート102中にバイブレータ300(の振動部310)を挿入し、バイブレータ300によりコンクリート102を振動させる(S140)。例えば、図3に示すように、壁体部10の形成のために設置された型枠220の上部から、壁体部10が形成される位置にバイブレータ300を挿入し、挿入されたバイブレータ300により該位置に打設されたコンクリート102を振動させる。
また、本実施形態では、図3に示すように、ハンチ傾斜面用型枠210に形成された貫通孔211を介して、ハンチ部30が形成される位置にバイブレータ300を挿入し、挿入されたバイブレータ300により該位置に打設されたコンクリート102を振動させる。S140の工程は、特許請求の範囲における振動工程に相当する。
ハンチ部30の形成位置におけるバイブレータ300による加振が完了した後、バイブレータ300を抜去し、ハンチ傾斜面用型枠210の貫通孔211を閉塞部材240により閉塞すると共に、閉塞部材240を固定する(S150)。S150の工程は、特許請求の範囲における閉塞工程に相当する。
図4のA欄に示すように、本実施形態では、閉塞部材240は、ハンチ傾斜面用型枠210の貫通孔211に嵌合する大きさの円板状の蓋部241と、蓋部241を支持する棒状の支持部242とを有する。S150では、ハンチ傾斜面用型枠210の貫通孔211に閉塞部材240の蓋部241を嵌合させることにより、貫通孔211を閉塞する(図4のB欄参照)。この際、閉塞部材240の姿勢を、支持部242の長手方向が水平方向に略平行となるようにする。この状態では、閉塞部材240の支持部242は、ハンチ傾斜面用型枠210を固定するために水平方向に延びるように配置された一対の鋼管250に干渉していない。閉塞部材240の蓋部241は、特許請求の範囲における第1の部分に相当し、支持部242は、特許請求の範囲における第2の部分に相当し、鋼管250は、特許請求の範囲における固定部材および管状部材に相当する。
次に、閉塞部材240の支持部242を把持して閉塞部材240全体を90度回転させ、閉塞部材240の支持部242を一対の鋼管250に当接させることにより、閉塞部材240を固定する(図4のC欄参照)。本実施形態では、一対の鋼管250間の間隔は、閉塞部材240の支持部242の長さと略同一である。そのため、閉塞部材240の支持部242を回転させると、支持部242の長手方向の一端が一対の鋼管250の一方に当接し、かつ、支持部242の長手方向の他端が一対の鋼管250の他方に当接し、これにより支持部242(閉塞部材240)が固定された状態となる。ハンチ傾斜面用型枠210と閉塞部材240との組合せは、特許請求の範囲における型枠装置に相当する。
その後、コンクリート102が硬化して所定の強度が発現されると、型枠200を解体する(S160)。主として以上の工程により、本実施形態の鉄筋コンクリート構造物100が製造される。
A-3.本実施形態の効果:
以上説明したように、本実施形態の鉄筋コンクリート構造物100は、鉛直方向に対して傾斜した傾斜面S1を有するハンチ部30を備える。また、本実施形態の鉄筋コンクリート構造物100の製造方法は、ハンチ部30の傾斜面S1用の型枠であり、貫通孔211が形成されたハンチ傾斜面用型枠210を含む、鉄筋コンクリート構造物100用の型枠200を組み立てる組み立て工程(S120)と、鉄筋コンクリート構造物100用の型枠200により形成された空間にコンクリート102を打設する打設工程(S130)と、ハンチ傾斜面用型枠210の貫通孔211を介してハンチ部30が形成される位置にバイブレータ300を挿入し、バイブレータ300によりコンクリート102を振動させる振動工程(S140)とを備える。
このように、本実施形態の鉄筋コンクリート構造物100の製造方法は、ハンチ傾斜面用型枠210の貫通孔211を介してハンチ部30が形成される位置にバイブレータ300を挿入し、バイブレータ300によりコンクリート102を振動させる振動工程を備える。そのため、本実施形態の鉄筋コンクリート構造物100の製造方法によれば、ハンチ部30の形成位置にバイブレータ300を確実に到達させることができると共に、貫通孔211を介してハンチ部30の形成位置におけるコンクリート102の充填状況を目視することができ、ハンチ部30においてコンクリート102の充填不良が発生することを抑制することができる。
また、本実施形態の鉄筋コンクリート構造物100の製造方法は、さらに、振動工程(S140)の後に、ハンチ傾斜面用型枠210の貫通孔211を閉塞部材240により閉塞する閉塞工程(S150)を備える。そのため、本実施形態の鉄筋コンクリート構造物100の製造方法によれば、ハンチ傾斜面用型枠210の貫通孔211を介してコンクリート102が漏出することを抑制することができる。
また、本実施形態の鉄筋コンクリート構造物100の製造方法において、ハンチ傾斜面用型枠210の貫通孔211は円形である。また、閉塞部材240は、ハンチ傾斜面用型枠210の貫通孔211に嵌合する大きさの円板状の蓋部241と、蓋部241を支持する棒状の支持部242とを有する。また、閉塞工程(S150)は、ハンチ傾斜面用型枠210の貫通孔211に閉塞部材240の蓋部241を嵌合させた後、閉塞部材240の支持部242を回転させて所定の固定部材に当接させることによって閉塞部材240を固定する工程である。そのため、本実施形態の鉄筋コンクリート構造物100の製造方法によれば、ワンタッチでハンチ傾斜面用型枠210の貫通孔211の閉塞作業を完了することができ、閉塞の確実化や作業の効率化を実現することができ、例えば、コンクリート102の打設を止めることなく、貫通孔211の閉塞作業を行うことも可能である。
また、本実施形態の鉄筋コンクリート構造物100の製造方法において、閉塞部材240を固定するための固定部材は、ハンチ傾斜面用型枠210を固定するための、水平方向に延びる一対の鋼管250である。そのため、本実施形態の鉄筋コンクリート構造物100の製造方法によれば、新たに固定部材を設けることなく、ハンチ傾斜面用型枠210の固定用の鋼管250を利用して閉塞部材240の固定を実現することができ、作業の効率化を実現することができる。
また、本実施形態の鉄筋コンクリート構造物100の製造方法において、ハンチ傾斜面用型枠210には、水平方向に略等ピッチで貫通孔211が形成されている。そのため、本実施形態の鉄筋コンクリート構造物100の製造方法によれば、できあがった鉄筋コンクリート構造物100のハンチ部30の表面に貫通孔211の跡が残るとしても、該跡が規則的に配置されることとなるため、美観の低下を最小限に抑制することができる。
また、本実施形態の鉄筋コンクリート構造物100の製造に用いられる型枠装置は、ハンチ部30の傾斜面S1用の型枠であり、円形の貫通孔211が形成されたハンチ傾斜面用型枠210と、ハンチ傾斜面用型枠210の貫通孔211に嵌合する大きさの円板状の蓋部241と、蓋部241を支持する棒状の支持部242と、を有する閉塞部材240とを備える。そのため、本実施形態の型枠装置を用いれば、ハンチ部30の形成位置にバイブレータ300を確実に到達させることができると共に、貫通孔211を介してハンチ部30の形成位置におけるコンクリート102の充填状況を目視することができ、ハンチ部30においてコンクリート102の充填不良が発生することを抑制することができる。また、本実施形態の型枠装置を用いれば、ワンタッチでハンチ傾斜面用型枠210の貫通孔211の閉塞作業を完了することができ、閉塞の確実化や作業の効率化を実現することができる。
B.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態における鉄筋コンクリート構造物100の構成は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、上記実施形態の鉄筋コンクリート構造物100では、壁体部10に対して左右方向の一方の側のみ(左側のみ)に床版部20が接続されているが、壁体部10に対して左右方向の両方の側に床版部20が接続されていてもよい。この場合において、ハンチ部30が壁体部10に対して両方の側に傾斜面S1を有していてもよい。
上記実施形態における鉄筋コンクリート構造物100の製造方法は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、ハンチ傾斜面用型枠210の貫通孔211は円形であるとしているが、貫通孔211が円形以外の他の形状であってもよい。また、上記実施形態では、閉塞部材240を鋼管250に当接させることにより固定しているが、閉塞部材240の固定方法は他の方法であってもよい。
また、本発明は、上記実施形態のような箱桁形式の橋梁やボックスカルバート等におけるハンチ部30を備える鉄筋コンクリート構造物100に限らず、鉛直方向に対して傾斜した傾斜面を有する部位を備える他の鉄筋コンクリート構造物(例えば、底版または床版上に立設された柱の根元に設けられるフーチング部を備える鉄筋コンクリート構造物)にも同様に適用可能である。
10:壁体部 20:床版部 30:ハンチ部 100:鉄筋コンクリート構造物 102:コンクリート 200:型枠 210:ハンチ傾斜面用型枠 211:貫通孔 220:型枠 230:型枠 240:閉塞部材 241:蓋部 242:支持部 250:鋼管 300:バイブレータ 310:振動部 S1:傾斜面

Claims (5)

  1. 鉛直方向に対して傾斜した傾斜面を有する部位を備える鉄筋コンクリート構造物の製造方法であって、
    前記傾斜面を有する部位の前記傾斜面用の型枠であり、貫通孔が形成された特定型枠を含む、前記鉄筋コンクリート構造物用の型枠を組み立てる組み立て工程と、
    前記鉄筋コンクリート構造物用の型枠により形成された空間にコンクリートを打設する打設工程と、
    前記特定型枠の前記貫通孔を介して前記傾斜面を有する部位が形成される位置にバイブレータを挿入し、前記バイブレータにより前記コンクリートを振動させる振動工程と、
    前記振動工程の後に、前記特定型枠の前記貫通孔を閉塞部材により閉塞する閉塞工程と、
    を備え
    前記特定型枠の前記貫通孔は、円形であり、
    前記閉塞部材は、前記特定型枠の前記貫通孔に嵌合する大きさの円板状の第1の部分と、前記第1の部分を支持する棒状の第2の部分と、を有し、
    前記閉塞工程は、前記特定型枠の前記貫通孔に前記閉塞部材の前記第1の部分を嵌合させた後、前記閉塞部材の前記第2の部分を回転させて所定の固定部材に当接させることによって前記閉塞部材を固定する工程である、鉄筋コンクリート構造物の製造方法。
  2. 請求項1に記載の鉄筋コンクリート構造物の製造方法であって、
    前記傾斜面を有する部位は、ハンチ部またはフーチング部である、鉄筋コンクリート構造物の製造方法。
  3. 請求項に記載の鉄筋コンクリート構造物の製造方法であって、
    前記固定部材は、前記特定型枠を固定するための、水平方向に延びる一対の管状部材である、鉄筋コンクリート構造物の製造方法。
  4. 請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の鉄筋コンクリート構造物の製造方法であって、
    前記特定型枠には、水平方向に略等ピッチで前記貫通孔が形成されている、鉄筋コンクリート構造物の製造方法。
  5. 鉛直方向に対して傾斜した傾斜面を有する部位を備える鉄筋コンクリート構造物の製造に用いられる型枠装置であって、
    前記傾斜面を有する部位の前記傾斜面用の型枠であり、円形の貫通孔が形成された特定型枠と、
    前記特定型枠の前記貫通孔に嵌合する大きさの円板状の第1の部分と、前記第1の部分を支持する棒状の第2の部分と、を有する閉塞部材と、
    を備え
    前記特定型枠の前記貫通孔は、円形であり、
    前記閉塞部材は、前記特定型枠の前記貫通孔に嵌合する大きさの円板状の第1の部分と、前記第1の部分を支持する棒状の第2の部分と、を有し、
    前記閉塞部材は、前記特定型枠の前記貫通孔に前記閉塞部材の前記第1の部分を嵌合させた後、前記閉塞部材の前記第2の部分を回転させて所定の固定部材に当接させることによって固定されるように構成されている、型枠装置。
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