JPH06158533A - 糸条の処理方法および装置 - Google Patents
糸条の処理方法および装置Info
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- JPH06158533A JPH06158533A JP32492992A JP32492992A JPH06158533A JP H06158533 A JPH06158533 A JP H06158533A JP 32492992 A JP32492992 A JP 32492992A JP 32492992 A JP32492992 A JP 32492992A JP H06158533 A JPH06158533 A JP H06158533A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 繊維表面の微小部分に熱的あるいは物理的な
履歴差を与えることにより,布帛の表面に微細な凹凸感
や杢調を現し,ドレープ性に優れた風合を得ることので
きる糸条の処理方法を提供する。 【構成】 糸条に水もしくは水を主成分とする液体を付
着せしめた状態でコロナ放電処理を施す。
履歴差を与えることにより,布帛の表面に微細な凹凸感
や杢調を現し,ドレープ性に優れた風合を得ることので
きる糸条の処理方法を提供する。 【構成】 糸条に水もしくは水を主成分とする液体を付
着せしめた状態でコロナ放電処理を施す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,快適な衣料及び各種資
材等の繊維製品を得るに好適な糸条の処理方法に関する
ものである。
材等の繊維製品を得るに好適な糸条の処理方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】合成繊維フィラメント糸条は,嵩のない
単調な糸条であるため,限られた用途にしか使用できな
かった。そこで嵩のある糸条を製造すべく種々の方法が
開発され,現在さまざまな糸条の処理方法が開示されて
いる。例えば,捲縮糸を得る処理方法として,熱と撚を
複合して処理する仮撚加工法,糸条に加熱と押し込みの
処理を行う賦形加工法,高圧流体の攪乱処理による交絡
加工法,間歇的な加熱処理と延伸処理の組み合わせによ
り濃淡差と太さ斑のある糸条を形成する加工法等が知ら
れている。
単調な糸条であるため,限られた用途にしか使用できな
かった。そこで嵩のある糸条を製造すべく種々の方法が
開発され,現在さまざまな糸条の処理方法が開示されて
いる。例えば,捲縮糸を得る処理方法として,熱と撚を
複合して処理する仮撚加工法,糸条に加熱と押し込みの
処理を行う賦形加工法,高圧流体の攪乱処理による交絡
加工法,間歇的な加熱処理と延伸処理の組み合わせによ
り濃淡差と太さ斑のある糸条を形成する加工法等が知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は,それ
ぞれ異なった特徴を有しているが,これらの加工技術は
処理する対象部分が糸条全体にあることを共通点として
いる。すなわち,糸条を連続的に捲縮化する処理方法で
あっても,間歇的に濃淡,太細部を形成する処理方法で
あっても,糸条を構成する繊維全体が処理されている。
したがって,得られる糸条は均質化し,単調な形態とな
るため,布帛に供した場合,人工的な無表情性が現れて
しまい,貧弱な表面効果しか得られていない。さらに,
糸条全体が捲縮化するため,ドレープ性に欠ける欠点を
有し,また,間歇処理した糸条は大味な斑糸となって美
的感覚に劣るものとなる。
ぞれ異なった特徴を有しているが,これらの加工技術は
処理する対象部分が糸条全体にあることを共通点として
いる。すなわち,糸条を連続的に捲縮化する処理方法で
あっても,間歇的に濃淡,太細部を形成する処理方法で
あっても,糸条を構成する繊維全体が処理されている。
したがって,得られる糸条は均質化し,単調な形態とな
るため,布帛に供した場合,人工的な無表情性が現れて
しまい,貧弱な表面効果しか得られていない。さらに,
糸条全体が捲縮化するため,ドレープ性に欠ける欠点を
有し,また,間歇処理した糸条は大味な斑糸となって美
的感覚に劣るものとなる。
【0004】本発明は,かかる問題点を解決するため,
糸条の長手方向と構成単繊維間において,極めて小さい
間隔で,かつ不特定の部分を処理対象とすることによ
り,布帛に供した場合,従来技術では得ることのできな
い優れたドレープ性や優美な外観を具現しうる糸条の処
理方法を提供することを技術的課題とするものである。
糸条の長手方向と構成単繊維間において,極めて小さい
間隔で,かつ不特定の部分を処理対象とすることによ
り,布帛に供した場合,従来技術では得ることのできな
い優れたドレープ性や優美な外観を具現しうる糸条の処
理方法を提供することを技術的課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は,上記課題を解
決するために次の構成を有するものである。すなわち,
本発明は,糸条に水もしくは水を主成分とする液体を付
着せしめた状態でコロナ放電処理を施すことを特徴とす
る糸条の処理方法を要旨とするものである。
決するために次の構成を有するものである。すなわち,
本発明は,糸条に水もしくは水を主成分とする液体を付
着せしめた状態でコロナ放電処理を施すことを特徴とす
る糸条の処理方法を要旨とするものである。
【0006】以下,本発明について詳細に説明する。
【0007】本発明方法の第1の構成要件は,糸条に水
もしくは水を主成分とする液体を付着させることにあ
る。ここで水を主成分とする液体とは,水以外の他の物
質が主要成分の水に溶解もしくは混合している液体を意
味するものであって,その物質は有機的でも無機的でも
かまわない。
もしくは水を主成分とする液体を付着させることにあ
る。ここで水を主成分とする液体とは,水以外の他の物
質が主要成分の水に溶解もしくは混合している液体を意
味するものであって,その物質は有機的でも無機的でも
かまわない。
【0008】糸条への水もしくは水を主成分とする液体
の付着量は,目的に応じて適宜決定すればよい。また,
水や液体を糸条に付着させる手段は,特に限定するもの
ではなく,例えば液槽に一部浸漬して回転するローラの
表面に,糸条を接触走行させる方法等,一般に広く実施
されている手段を採用すればよい。
の付着量は,目的に応じて適宜決定すればよい。また,
水や液体を糸条に付着させる手段は,特に限定するもの
ではなく,例えば液槽に一部浸漬して回転するローラの
表面に,糸条を接触走行させる方法等,一般に広く実施
されている手段を採用すればよい。
【0009】本発明方法では,糸条に水もしくは水を主
成分とする液体を付着させる場合,糸条の長手方向に連
続的に付着させてもよく,間歇的に付着させてもよい。
間歇的に付着させる場合は,その付着長や付着間隔を目
的に応じて適宜決定すればよい。
成分とする液体を付着させる場合,糸条の長手方向に連
続的に付着させてもよく,間歇的に付着させてもよい。
間歇的に付着させる場合は,その付着長や付着間隔を目
的に応じて適宜決定すればよい。
【0010】本発明の第2の構成要件は,上述の如くし
て水もしくは水を主成分とする液体を付着せしめた糸条
にコロナ放電処理を施すことである。ここでいうコロナ
放電とは,大気中に高電圧を加える電極(以下,電極A
という。)と絶縁体からなる電極(以下,電極Bとい
う。)を一定間隔に保って配置し,電極Aに高電圧を通
電すると,両電極間に絶縁破壊が起こる時に発生する放
電のことである。本発明にあっては通常5〜200KHz
の交流を使用し,出力電圧を5〜100KVの範囲とす
る。コロナ放電を行うときのエネルギー量は,102 ジ
ュール/m2 以上,1010ジュール/m2 以下に設定す
ることが好ましい。102 ジュール/m2未満では放電
処理効果が不十分であり,1010ジュール/m2 を越え
ると単フィラメントや糸条全体が切断する恐れがあるの
で好ましくない。本発明で用いる糸条としては特に限定
するものではないが,例えばポリエステルやナイロンの
高配向未延伸糸であれば高い熱収縮性能を有しているの
で,処理効果が好ましく得られる。さらに,コロナ放電
処理域中か,もしくはコロナ放電処理域を通過後に糸条
を延伸処理したり,弛緩熱処理したりすると,残留伸度
の安定化や嵩高部の顕在化が得られるため,高次加工で
の工程通過性や糸条特性の発現効果が良好となる。
て水もしくは水を主成分とする液体を付着せしめた糸条
にコロナ放電処理を施すことである。ここでいうコロナ
放電とは,大気中に高電圧を加える電極(以下,電極A
という。)と絶縁体からなる電極(以下,電極Bとい
う。)を一定間隔に保って配置し,電極Aに高電圧を通
電すると,両電極間に絶縁破壊が起こる時に発生する放
電のことである。本発明にあっては通常5〜200KHz
の交流を使用し,出力電圧を5〜100KVの範囲とす
る。コロナ放電を行うときのエネルギー量は,102 ジ
ュール/m2 以上,1010ジュール/m2 以下に設定す
ることが好ましい。102 ジュール/m2未満では放電
処理効果が不十分であり,1010ジュール/m2 を越え
ると単フィラメントや糸条全体が切断する恐れがあるの
で好ましくない。本発明で用いる糸条としては特に限定
するものではないが,例えばポリエステルやナイロンの
高配向未延伸糸であれば高い熱収縮性能を有しているの
で,処理効果が好ましく得られる。さらに,コロナ放電
処理域中か,もしくはコロナ放電処理域を通過後に糸条
を延伸処理したり,弛緩熱処理したりすると,残留伸度
の安定化や嵩高部の顕在化が得られるため,高次加工で
の工程通過性や糸条特性の発現効果が良好となる。
【0011】図1は,本発明の糸条の処理方法の一実施
態様を示す概略工程図である。
態様を示す概略工程図である。
【0012】図1において,合成繊維マルチフィラメン
ト糸条4をフィードローラ5により引き出し,水槽6内
に浸漬して水7を付着させながら回転する液付着ローラ
8の表面に接触走行させることにより,糸条4に水を付
着させる。次いで連続的に固定電極9と回転するロール
電極10との間隙にあるコロナ放電域中を走行させ,デ
リベリローラ11により引き取られてパッケージ12に
捲き取られる。この図1の加工工程であれば,フィード
ローラ5とデリベリローラ11の間でフィードローラ5
の表面速度よりデリベリローラ11の表面速度を速く設
定することにより延伸処理することができる。
ト糸条4をフィードローラ5により引き出し,水槽6内
に浸漬して水7を付着させながら回転する液付着ローラ
8の表面に接触走行させることにより,糸条4に水を付
着させる。次いで連続的に固定電極9と回転するロール
電極10との間隙にあるコロナ放電域中を走行させ,デ
リベリローラ11により引き取られてパッケージ12に
捲き取られる。この図1の加工工程であれば,フィード
ローラ5とデリベリローラ11の間でフィードローラ5
の表面速度よりデリベリローラ11の表面速度を速く設
定することにより延伸処理することができる。
【0013】図2は,本発明の他の一実施態様を示す概
略工程図である。
略工程図である。
【0014】図2における加工工程では,第1デリベリ
ローラ11と,新たに設けた第2デリベリローラ13の
間にヒーター14を設置し,この第1デリベリローラ1
1の表面速度より第2デリベリローラ13の表面速度を
遅く設定し,糸条に弛緩熱処理を行うことにより糸条の
嵩高部等を顕在化することができる。
ローラ11と,新たに設けた第2デリベリローラ13の
間にヒーター14を設置し,この第1デリベリローラ1
1の表面速度より第2デリベリローラ13の表面速度を
遅く設定し,糸条に弛緩熱処理を行うことにより糸条の
嵩高部等を顕在化することができる。
【0015】コロナ放電域中に水もしくは水を主成分と
する液体を付着せしめた糸条を走行させると,コロナ放
電エネルギーが糸条の表面に集中的に加わり,その結果
繊維表面の処理効果は著しく向上することになる。この
理由は,糸条に付着した水分等の導電性によって,糸条
の受けるコロナ放電エネルギー量が増大し,処理効果が
高くなるからであろうと推測される。本発明者等の実験
によれば,水や液体の付着していない糸条を処理した場
合,形態的にも物性的にもほとんど変化が認められなか
ったが,本発明方法の如く,糸条に水分を付着させた状
態でコロナ放電処理を施した場合には,糸条の構成繊維
のほとんど全体が集中的に放電エネルギーを受ける部
分,各単繊維間でランダムに放電エネルギーを受ける部
分,及びほとんど放電エネルギーを受けない部分等が不
均一に混在した糸条となった。このようにコロナ放電エ
ネルギーから受ける熱的作用や物理的作用の履歴が異な
る部分を,繊維表面に無数に形成した糸条を用いて織編
物を製編織し,続いて染色加工時に熱処理等を施すと,
繊維の各部分はそれぞれ異なった収縮挙動を示し,本発
明の目的とする効果が顕著に生じるようになる。
する液体を付着せしめた糸条を走行させると,コロナ放
電エネルギーが糸条の表面に集中的に加わり,その結果
繊維表面の処理効果は著しく向上することになる。この
理由は,糸条に付着した水分等の導電性によって,糸条
の受けるコロナ放電エネルギー量が増大し,処理効果が
高くなるからであろうと推測される。本発明者等の実験
によれば,水や液体の付着していない糸条を処理した場
合,形態的にも物性的にもほとんど変化が認められなか
ったが,本発明方法の如く,糸条に水分を付着させた状
態でコロナ放電処理を施した場合には,糸条の構成繊維
のほとんど全体が集中的に放電エネルギーを受ける部
分,各単繊維間でランダムに放電エネルギーを受ける部
分,及びほとんど放電エネルギーを受けない部分等が不
均一に混在した糸条となった。このようにコロナ放電エ
ネルギーから受ける熱的作用や物理的作用の履歴が異な
る部分を,繊維表面に無数に形成した糸条を用いて織編
物を製編織し,続いて染色加工時に熱処理等を施すと,
繊維の各部分はそれぞれ異なった収縮挙動を示し,本発
明の目的とする効果が顕著に生じるようになる。
【0016】図3は,本発明方法によって得られた糸条
の一例を拡大側面図で示しており,糸条の構成フィラメ
ントの各部分が異なる収縮挙動を示すことから,本発明
方法による処理糸条1は,単フィラメントが相互に乱れ
て捲縮様形態が顕在化した嵩高部2と,単フィラメント
相互が比較的平行に揃った集束部3とが,長手方向に交
互に形成された捲縮様糸条となる。
の一例を拡大側面図で示しており,糸条の構成フィラメ
ントの各部分が異なる収縮挙動を示すことから,本発明
方法による処理糸条1は,単フィラメントが相互に乱れ
て捲縮様形態が顕在化した嵩高部2と,単フィラメント
相互が比較的平行に揃った集束部3とが,長手方向に交
互に形成された捲縮様糸条となる。
【0017】
【作 用】本発明の糸条の処理方法の如く,糸条に水も
しくは水を主成分とする液体を付着せしめた状態でコロ
ナ放電処理を行うと,水や液体の付着によってコロナ放
電エネルギーが糸条に集中的に作用する部分や,エネル
ギーの作用が比較的少ない部分等が生じ,エネルギー量
が糸条に対し分散して作用することになり,このため,
糸条の長手方向や各単繊維間において放電エネルギーか
ら受ける熱的及び物理的な履歴差がランダムに分布し,
その結果高次加工での熱処理や延伸処理により収縮差,
染色差,物性差等が微小部分で顕在化し,布帛の外観や
風合等に好影響を与える。
しくは水を主成分とする液体を付着せしめた状態でコロ
ナ放電処理を行うと,水や液体の付着によってコロナ放
電エネルギーが糸条に集中的に作用する部分や,エネル
ギーの作用が比較的少ない部分等が生じ,エネルギー量
が糸条に対し分散して作用することになり,このため,
糸条の長手方向や各単繊維間において放電エネルギーか
ら受ける熱的及び物理的な履歴差がランダムに分布し,
その結果高次加工での熱処理や延伸処理により収縮差,
染色差,物性差等が微小部分で顕在化し,布帛の外観や
風合等に好影響を与える。
【0018】
【実施例】次に,本発明方法を実施例によって更に具体
的に説明するが,実施例における染色後の編地の評価
は,外観の優劣を相対的に肉眼判定により行った。
的に説明するが,実施例における染色後の編地の評価
は,外観の優劣を相対的に肉眼判定により行った。
【0019】実施例1 ポリエステル高配向未延伸糸110d/36fを用い
て,図2に示すヒーター14と第2デリベリローラ13
を取りはずした加工工程(図1の工程)に従って,次の
ごとく加工処理を行った。
て,図2に示すヒーター14と第2デリベリローラ13
を取りはずした加工工程(図1の工程)に従って,次の
ごとく加工処理を行った。
【0020】まず,付着液体7として水を用い,液付着
ローラ8により糸4に2.5%の水を付着せしめた。続い
て固定電極9,ロール電極10により,放電エネルギー
量2.5×104 ジュール/m2 のコロナ放電処理を行
いつつ,フイードローラ5とデリベリーローラ11の間
で1.4 倍の延伸処理を施し,本発明の処理糸条を得
た。
ローラ8により糸4に2.5%の水を付着せしめた。続い
て固定電極9,ロール電極10により,放電エネルギー
量2.5×104 ジュール/m2 のコロナ放電処理を行
いつつ,フイードローラ5とデリベリーローラ11の間
で1.4 倍の延伸処理を施し,本発明の処理糸条を得
た。
【0021】本発明との比較のため,本実施例におい
て,液付着ローラ8による水の供給を省くほかは,本実
施例と全く同一の方法により,比較用の処理糸条(比較
例1)を得た。
て,液付着ローラ8による水の供給を省くほかは,本実
施例と全く同一の方法により,比較用の処理糸条(比較
例1)を得た。
【0022】また本発明との比較のため,本実施例にお
いて放電エネルギー量を1.5×10ジュール/m2 とす
るほかは,本実施例と全く同一の方法により,比較用の
処理糸条(比較例2)を得た。
いて放電エネルギー量を1.5×10ジュール/m2 とす
るほかは,本実施例と全く同一の方法により,比較用の
処理糸条(比較例2)を得た。
【0023】本発明及び比較用の処理糸条を,市販の丸
編機にてインターロック組織で製編した後,Resolin Bl
ue GRL(バイエル社製,分散染料)を用い,濃度2%ow
f にて常法により染色加工を行った。
編機にてインターロック組織で製編した後,Resolin Bl
ue GRL(バイエル社製,分散染料)を用い,濃度2%ow
f にて常法により染色加工を行った。
【0024】得られた本発明方法による処理糸条を用い
た編地は,表面に微細な凹凸と濃淡色差が現れ,ドライ
な感触と優れたドレープ性を有するものであった。一
方,比較例1〜2の糸条を用いた編地は,いずれも編地
表面がフラットで,金属的光沢を放ち,冷感タッチで膨
らみのない風合を有するものであった。
た編地は,表面に微細な凹凸と濃淡色差が現れ,ドライ
な感触と優れたドレープ性を有するものであった。一
方,比較例1〜2の糸条を用いた編地は,いずれも編地
表面がフラットで,金属的光沢を放ち,冷感タッチで膨
らみのない風合を有するものであった。
【0025】実施例2 上記実施例1において,付着液体7として濃度0.1 %
の食塩水を用いるほかは,本実施例と全く同一の方法に
より,本発明糸条を用いた染色編地を得た。
の食塩水を用いるほかは,本実施例と全く同一の方法に
より,本発明糸条を用いた染色編地を得た。
【0026】得られた編地は表面に微細な凹凸と濃淡色
差が現れ,ドライな感触と優れたドレープ性を有するも
のであった。
差が現れ,ドライな感触と優れたドレープ性を有するも
のであった。
【0027】実施例3 前記実施例1及び比較例1において,図2で取りはずし
ていたヒーター14と第2デリベリローラ13を取り付
け,第1デリベリローラ11と第2デリベリローラ13
の間のオーバーフィード率を30%,ヒーター14によ
る熱処理を 180℃×1.2秒とするほかは,実施例1,比
較例1と全く同一の方法により,本発明糸条及び比較糸
条(比較例3)を用いた染色編地をそれぞれ得た。
ていたヒーター14と第2デリベリローラ13を取り付
け,第1デリベリローラ11と第2デリベリローラ13
の間のオーバーフィード率を30%,ヒーター14によ
る熱処理を 180℃×1.2秒とするほかは,実施例1,比
較例1と全く同一の方法により,本発明糸条及び比較糸
条(比較例3)を用いた染色編地をそれぞれ得た。
【0028】得られた本発明方法による処理糸条を用い
た編地は,表面に微細な凹凸と濃淡色差が現れ,ドライ
な感触と優れたドレープ性を有するものであった。一
方,比較例3の糸条を用いた編地は,いずれも編地表面
がフラットで,金属的光沢を放ち,冷感タッチで膨らみ
のない風合を有するものであった。
た編地は,表面に微細な凹凸と濃淡色差が現れ,ドライ
な感触と優れたドレープ性を有するものであった。一
方,比較例3の糸条を用いた編地は,いずれも編地表面
がフラットで,金属的光沢を放ち,冷感タッチで膨らみ
のない風合を有するものであった。
【0029】実施例4 上記実施例3において,図2の固定電極9による放電エ
ネルギー量を6.0×103 ジュール/m2 とするほか
は,実施例3と全く同一の方法により,本発明糸条を用
いた染色編地を得た。
ネルギー量を6.0×103 ジュール/m2 とするほか
は,実施例3と全く同一の方法により,本発明糸条を用
いた染色編地を得た。
【0030】得られた編地は,表面に微細な凹凸と濃淡
色差が現れ,ドライな感触と優れたドレープ性を有する
ものであった。
色差が現れ,ドライな感触と優れたドレープ性を有する
ものであった。
【0031】実施例5 前記実施例1及び比較例1において,被加工糸条として
ナイロン高配向未延伸糸110d/24fを用い,図2
の固定電極9による放電エネルギー量を6.0×103 ジ
ュール/m2 とするほかは,実施例1,比較例1と全く
同一の方法により,本発明糸条及び比較用の糸条(比較
例4)を用いた染色編地を得た。
ナイロン高配向未延伸糸110d/24fを用い,図2
の固定電極9による放電エネルギー量を6.0×103 ジ
ュール/m2 とするほかは,実施例1,比較例1と全く
同一の方法により,本発明糸条及び比較用の糸条(比較
例4)を用いた染色編地を得た。
【0032】得られた本発明の編地は,表面に微細な凹
凸と濃淡色差が現れ,ドライな感触と優れたドレープ性
を有するものであった。一方,比較例4の編地は,いず
れも編地表面がフラットで,金属的光沢を放ち,冷感タ
ッチで膨らみのない風合を有するものであった。
凸と濃淡色差が現れ,ドライな感触と優れたドレープ性
を有するものであった。一方,比較例4の編地は,いず
れも編地表面がフラットで,金属的光沢を放ち,冷感タ
ッチで膨らみのない風合を有するものであった。
【0033】実施例6 上記実施例5及び比較例4において,図2で取りはずし
ていたヒーター14と第2デリベリローラ13を取り付
け,第1デリベリローラ11と第2デリベリローラ13
の間のオーバーフィード率を5%,ヒーターによる熱処
理を170℃×0.8秒とするほかは,実施例5,比較例
4と全く同一の方法により,本発明糸条及び比較用糸条
(比較例5)を用いた染色編地をそれぞれ得た。
ていたヒーター14と第2デリベリローラ13を取り付
け,第1デリベリローラ11と第2デリベリローラ13
の間のオーバーフィード率を5%,ヒーターによる熱処
理を170℃×0.8秒とするほかは,実施例5,比較例
4と全く同一の方法により,本発明糸条及び比較用糸条
(比較例5)を用いた染色編地をそれぞれ得た。
【0034】得られた本発明方法による処理糸条を用い
た編地は,表面に微細な凹凸と濃淡色差が現れ,ドライ
な感触と優れたドレープ性を有するものであった。一
方,比較例5の糸条を用いた編地は,いずれも編地表面
がフラットで,金属的光沢を放ち,冷感タッチで膨らみ
のない風合を有するものであった。
た編地は,表面に微細な凹凸と濃淡色差が現れ,ドライ
な感触と優れたドレープ性を有するものであった。一
方,比較例5の糸条を用いた編地は,いずれも編地表面
がフラットで,金属的光沢を放ち,冷感タッチで膨らみ
のない風合を有するものであった。
【0035】
【発明の効果】本発明の糸条の処理方法によれば,糸条
に水等の液体を付着させた状態でコロナ放電を施すこと
により,繊維の形態や染色性,あるいは物性等の相違し
た微小部分が混在することになり,したがって織編物等
の布帛表面に微細な凹凸感,色差からくる杢調効果,及
び優れたドレープ性が得られる。さらに,このような布
帛の表面効果や風合等は,コロナ放電の処理条件, 水に
混入する物質の種類,水や液体の付着分布,延伸倍率,
あるいは熱処理条件等の変更により,形態や物性の種々
異なった糸条を任意に製造することができる。
に水等の液体を付着させた状態でコロナ放電を施すこと
により,繊維の形態や染色性,あるいは物性等の相違し
た微小部分が混在することになり,したがって織編物等
の布帛表面に微細な凹凸感,色差からくる杢調効果,及
び優れたドレープ性が得られる。さらに,このような布
帛の表面効果や風合等は,コロナ放電の処理条件, 水に
混入する物質の種類,水や液体の付着分布,延伸倍率,
あるいは熱処理条件等の変更により,形態や物性の種々
異なった糸条を任意に製造することができる。
【図1】本発明の糸条の処理方法の概略工程図である。
【図2】本発明の糸条の処理方法に係る他の一例の概略
工程図である。
工程図である。
【図3】本発明の糸条の処理方法によって得られる糸条
の一例を示す概略拡大側面図である。
の一例を示す概略拡大側面図である。
1 捲縮様糸条 2 嵩高部 3 集束部 4 合成繊維マルチフィラメント糸 5 フィードローラ 6 水 槽 7 水 8 液付着ローラ 9 固定電極 10 ロール電極 11 デリベリローラ 12 パッケージ 13 第2デリベリローラ 14 ヒーター
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 糸条の処理方法および装置
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
Claims (1)
- 【請求項1】 糸条に水もしくは水を主成分とする液体
を付着せしめた状態でコロナ放電処理を施すことを特徴
とする糸条の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32492992A JPH06158533A (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | 糸条の処理方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32492992A JPH06158533A (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | 糸条の処理方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06158533A true JPH06158533A (ja) | 1994-06-07 |
Family
ID=18171193
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32492992A Pending JPH06158533A (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | 糸条の処理方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06158533A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009144256A (ja) * | 2007-12-11 | 2009-07-02 | Panasonic Corp | ナノファイバ製造装置 |
-
1992
- 1992-11-09 JP JP32492992A patent/JPH06158533A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009144256A (ja) * | 2007-12-11 | 2009-07-02 | Panasonic Corp | ナノファイバ製造装置 |
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