JPH06156028A - 航空機用ラジアルタイヤ - Google Patents

航空機用ラジアルタイヤ

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Publication number
JPH06156028A
JPH06156028A JP4313484A JP31348492A JPH06156028A JP H06156028 A JPH06156028 A JP H06156028A JP 4313484 A JP4313484 A JP 4313484A JP 31348492 A JP31348492 A JP 31348492A JP H06156028 A JPH06156028 A JP H06156028A
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JP
Japan
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tire
carcass
ply
load
radial
Prior art date
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Application number
JP4313484A
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English (en)
Inventor
Yoshinobu Shoyama
宜伸 庄山
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Publication of JPH06156028A publication Critical patent/JPH06156028A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C15/00Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
    • B60C15/0009Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap features of the carcass terminal portion
    • B60C15/0072Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap features of the carcass terminal portion with ply reverse folding, i.e. carcass layer folded around the bead core from the outside to the inside
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C15/00Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
    • B60C15/06Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高荷重の条件下、且つ長期に使用した場合の
カーカスアッププライ端末部の廻りのセパレーション発
生、及びカーカスダウンプライの耐久性低下を防止す
る。 【構成】 内圧充填状態且つ無負荷状態で離反点34を
通ってアッププライ26の中間部と直交する第1の垂線
mと、内圧充填状態且つ標準荷重の200%の負荷状態
における離反点36を通って内圧充填状態且つ無負荷状
態でアッププライ26の中間部と直交する第2の垂線n
と、で囲まれる領域の両側に各アッププライ26の端末
を分散配置し、前記領域を境にしてタイヤ半径方向外側
に位置するアッププライ26の端末を、タイヤ内周端か
らリムフランジ高さHの1.7倍以上の距離だけタイヤ
半径方向に離すと共に内圧充填状態且つ無負荷状態でタ
イヤ最大幅位置点を通ってアッププライの中間部と直交
する第3の垂線Pよりもタイヤ内周端側に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジェット旅客機等に使
用される航空機用ラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】高内圧で使用される航空機用ラジアルタ
イヤでは、カーカスプライ端セパレーションからのプラ
イ引抜バーストを有利に防止できる点でいわゆるアップ
・ダウンカーカス構造が採用されている。
【0003】このアップ・ダウンカーカス構造として
は、タイヤ内面に沿ってタイヤ半径方向に層状に複数枚
設けられる端末部がビードコアの廻りをタイヤ幅方向内
側から周回してタイヤ半径方向外側に巻き上げられるカ
ーカスアッププライのタイヤ半径方向外側に、端末部が
タイヤ内面に沿ってビードコアの廻りをタイヤ幅方向外
側から周回するダウンプライを配置した構造のものが知
られているが、カーカスアッププライ、カーカスダウン
プライを複数枚用いる場合には、端末部が重なって応力
集中し、セパレーションの核となるのを防ぐためにこれ
らのカーカスプライの端末をステップをつけて配置する
ことが知られている。
【0004】しかしながら、このようなアップ・ダウン
カーカス構造では、カーカスアッププライの端末の配置
によっては、セパレーションが発生する等の不具合が生
じる。すなわち、航空機用ラジアルタイヤにあっては、
高負荷、大撓みで使用されるので、無負荷転動時にビー
ド部の倒れ込み変形が大きく、リムプランジとの接触部
で大きな接触圧を受けることとなる。このため、リムフ
ランジと接触する領域内にカーカスアッププライの端末
が配置されていると、この部分に応力が集中してセパレ
ーションが発生する。また、特開昭64−47605号
に開示されているように複数枚のカーカスアッププライ
中間部に沿わせてビードコア上方に配置すると、負荷転
動時にリムフランジと接触して大きく変形する領域にお
いて、各カーカスアッププライの巻き返し部が層状に配
置されてカーカス層全体が厚くなるので、タイヤ外面寄
りに位置するカーカスダウンプライに生じる圧縮歪みが
大きくなり、カーカスダウンプライの耐久性が低下す
る。
【0005】そこで、本発明者らは、特開昭3−215
08号に開示されるように、無負荷状態から200%負
荷状態に至る変形でリムフランジと接触する部分の両端
を通るカーカスアッププライ中間部に対する垂線で囲ま
れた領域内へカーカスアッププライ端部を配置しないこ
とにより、200%の負荷時のカーカスアッププライ端
末部分のセパレーションの発生を防止し、しかも、カー
カスダウンプライの耐久性の低下の防止を図った。
【0006】このようなアップ・ダウンカーカス構造に
よれば、上記効果を発揮するものの、カーカスアッププ
ライ端末部を内圧充填時にカーカスプライの幅方向に沿
った方向に大きな歪みのかかる領域(ショルダー部近
傍)に配置した場合に、タイヤを長期に使用した場合
に、その繰り返し歪みによりカーカスアッププライ端末
部からセパレーションが発生する恐れがあり、この点で
改善の余地が残されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、アップ・ダウンカーカス構造において、高荷重
(標準荷重の200%)の条件下でも、なお且つ、長期
に使用した場合でもカーカスアッププライの端末部の廻
りでセパレーションが発生したり、カーカスダウンプラ
イの耐久性が低下したりする等の不具合を解消すること
のできる航空機用ラジアルタイヤを得ることが目的であ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、タイヤ内面に沿ってタイヤ半径方向に層状に複数枚
設けられ各端末部がタイヤ内面に沿ってビードコアの廻
りをタイヤ幅方向内側から周回してタイヤ半径方向外側
に巻き上げられると共にそのうちの少なくとも一つの端
末部がタイヤ内面に沿う中間部に沿ってタイヤ半径方向
外側に巻き上げられるカーカスアッププライと、カーカ
スアッププライよりもタイヤ半径方向外側でタイヤ内面
に沿って設けられ端末部がタイヤ内面に沿ってビードコ
アの廻りをタイヤ幅方向外側から周回するカーカスダウ
ンプライと、を有する航空機用ラジアルタイヤであっ
て、内圧充填状態且つ無負荷状態でタイヤ外面とリムフ
ランジとの離反点を通ってカーカスアッププライの中間
部と直交する第1の垂線と、内圧充填状態且つ標準荷重
の200%の負荷状態におけるタイヤ外面とリムフラン
ジとの離反点を通って内圧充填状態且つ無負荷状態でカ
ーカスアッププライの中間部と直交する第2の垂線と、
で囲まれる領域の両側に各カーカスアッププライの端末
を分散して配置し、前記第1の垂線と第2の垂線とで囲
まれる領域を境としてタイヤ半径方向外側に位置するカ
ーカスアッププライ端末を、タイヤ内周端からリムフラ
ンジ高さの1.7倍以上の距離だけタイヤ半径方向に離
すと共に内圧充填状態且つ無負荷状態でタイヤ最大幅位
置点を通ってカーカスアッププライの中間部と直交する
第3の垂線よりタイヤ内周端側に配置したことを特徴と
している。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の航空機用ラジアルタイヤにおいて、前記カーカスアッ
ププライのうちの一つの巻き返し部がカーカスアッププ
ライ中間部に沿い始める点からタイヤ半径方向にずれた
位置に他のカーカスアッププライ端末を配置したことを
特徴としている。
【0010】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
に記載の航空機用ラジアルタイヤにおいて、前記カーカ
スアッププライの端末部からカーカスプライのコードの
軸方向に沿った方向へコード径の少なくとも5倍以上の
距離に至るまでの領域では、当該コードの幅方向に隣接
するカーカスプライにおけるカーカスプライ間の間隔を
コード径の20%以上としたことを特徴としている。
【0011】
【作用】請求項1記載の本発明では、無負荷状態から2
00%負荷状態に至る変形でリムフランジと接触する部
分の両端を通るカーカスアッププライ中間部に対する垂
線で囲まれた領域内へカーカスアッププライ端末が配置
されていない。このため、200%以内の負荷であれ
ば、カーカスアッププライ端末部分に応力が集中してセ
パレーシヨンが発生するという不都合は生じない。ここ
で、200%負荷状態を基準としたのは、複輪の一方と
して用いられ、他方がパンクした場合には200%の負
荷がかかることとなり、この場合にもセパレーシヨンの
発生を防止し得るようにしたためである。
【0012】また、前記領域を境としてタイヤ半径方向
外側に各カーカスアッププライ端末が集中して前記領域
においてカーカス層全体が厚くなることが避けられ、負
荷転動時にカーカスダウンプライに生ずる圧縮歪が大き
くなることもなく、これによってカーカスダウンプライ
の耐久性の低下が防止される。なお、前記領域を境とし
てタイヤ半径方向内側に各カーカスアッププライの端末
を配置しても前記領域においてカーカス層全体が厚くな
ることを避けることができるが、この場合には巻き返し
部のカーカスの長さが短いために、カーカス端末部の内
圧によって引き抜けようとする力が増加し、カーカスプ
ライ端セパレーシヨンからのプライ引抜バーストを有利
に防止できなくなるという不都合を生じる。
【0013】また、前記領域を境としてタイヤ半径方向
外側に位置するカーカスアッププライ端末をタイヤ内周
端からリムフランジ高さの1.7倍以上離れた位置に配
置することにより、セパレーシヨンの発生をより確実に
防止できるようになる。すなわち、負荷転動時における
タイヤ外面とリムフランジとの離反点の近傍は変形が大
きいので、カーカスアッププライ端末廻りに、より一層
応力が集中しないようにするためにはカーカスアッププ
ライ端末をタイヤ内周端からリムフランジ高さの1.7
倍以上離れた位置に配置することが望ましい。
【0014】また、タイヤを長期に使用した場合には、
プライ端末部のゴムには、タイヤ回転によりカーカスプ
ライのコードの軸方向に沿った方向に多くの繰り返し歪
みがかかり、プライ端末部を核としてセパレーションが
発生する。プライのコード端末部のゴムの繰り返し歪み
による疲労を低下させるためには、内圧充填時のプライ
のカーカスプライのコードの軸方向に沿った方向の歪み
が、つまり初期歪みが小さい位置にプライの端末部を配
置することが重要である。
【0015】タイヤに標準内圧を充填した場合のカーカ
スアッププライ端末部のゴムのカーカスプライのコード
の軸方向に沿った方向の歪み量とカーカスアッププライ
端末部の位置との関係を図7のグラフに示す。
【0016】第3の垂線位置(タイヤ最大幅位置)より
タイヤ内周端に、カーカスアッププライの端末部を配置
すると、プライ端末部のゴムの歪みは、10%以下に抑
えられ、セパレーションの発生を防止できる。
【0017】請求項2に記載の発明の航空機用ラジアル
タイヤによれば、各カーカスアッププライのうちの一つ
の巻き返し部がカーカスアッププライ中間部に沿い始め
る点からタイヤ半径方向にずらした位置に他のカーカス
アッププライ端末を配置したのでセパレーションの発生
をさらに効果的に防止することができる。すなわち、各
カーカスアッププライのうちの少なくとも一つの巻き返
し部がカーカスアッププライ中間部に沿い始める部分で
は負荷転動時の各プライの動きにより歪が集中するた
め、この部分に他のカーカスアッププライの端末を配置
すると、セパレーシヨンの発生の原因となる。
【0018】また、請求項3に記載の発明の航空機用ラ
ジアルタイヤによれば、カーカスアッププライの端末部
からカーカスプライのコードの軸方向に沿った方向へコ
ード径の少なくとも5倍以上の距離に至るまでの領域
で、隣接するカーカスプライにおけるカーカスプライ間
の間隔をコード径の20%以上としてゴムゲージを確保
したので、カーカスアッププライ端とコードの幅方向に
近接するカーカスプライとの間の剪断歪みを低減でき、
セパレーションの発生をさらに効果的に防止することが
できる。
【0019】
【実施例】図1及び図2には、本発明が適用された航空
機用ラジアルタイヤ20の断面形状(ゴム部のハッチン
グは図示省略)が示されている。
【0020】ラジアルタイヤ20では、図2に示される
如くトレツド22のタイヤ半径方向内側にベルト24が
設けられている。ベルト24は複数枚設けられ、これら
はタイヤ半径方向に層状に配置されている。
【0021】これらのベルト24のタイヤ半径方向内側
には、タイヤ内面に沿ってカーカスアッププライ26及
びカーカスダウンプライ28が設けられている。カーカ
スアッププライ26は複数枚設けられ、これらはタイヤ
内面に沿ってタイヤ半径方向に層状に配列されている。
【0022】各カーカスアッププライ26の端末部はタ
イヤ内面に沿ってビードコア30の廻りをタイヤ幅方向
内側から周回してタイヤ半径方向外側に巻き上げられ、
各端末はステツプをつけて配置されている。すなわち、
各カーカスアッププライ26の長さが異なっていて長さ
の短い順に各カーカスアッププライ26がビードコア3
0の廻りをタイヤ幅方向内側から周回し、ビードコア3
0からその半径方向外側に離れるにつれてその端末がビ
ードコア30からタイヤ半径方向外側に離れている。そ
して、ビードコア30からその半径方向外側に最も離れ
ているカーカスアッププライ26の巻き返し部26Aが
タイヤ内面に沿う中間部分に沿って延在されている。
【0023】カーカスダウンプライ28は複数枚設けら
れ、これらはカーカスアッププライ26よりもタイヤ半
径方向外側で層状に配列されている。各カーカスダウン
プライ28の端末部はタイヤ内面に沿ってビードコア3
0の廻りをタイヤ幅方向外側から周回し、各端末はビー
ドコア30よりもタイヤ内周端寄りでステツプをつけて
配置されている。すなわち、各カーカスダウンプライ2
8の長さが異なっていて長さの長い順に各カーカスダウ
ンプライ28がビードコア30の廻りをタイヤ幅方向外
側から周回し、ビードコア30からその半径方向外側に
離れるにつれてそのビードコア30への周回長さが短く
なっている。
【0024】このように構成されるラジアルタイヤ20
では、無負荷状態から200%負荷状態に至る変形でリ
ムフランジ32と接触する領域内へのカーカスアッププ
ライ26の端末の配置が避けられている。
【0025】詳しく説明すると、内圧充填状態且つ無負
荷状態(図1に実線で示される状態)でタイヤ外面とリ
ムフランジ32との離反点34を通ってカーカスアップ
プライ中間部と直交する第1の垂線mと、内圧充填状態
且つ200%負荷状態(図1二点鎖線で示される状態)
におけるタイヤ外面とリムフランジ32との離反点36
を通って内圧充填状態且つ無負荷状態でカーカスアップ
プライ中間部と直交する第2の垂線nとで囲まれる領域
38を境としてタイヤ半径方向外側であって、タイヤ内
周端からリムフランジ32の高さHの1.7倍の距離よ
りもタイヤ半径方向外側に離れた高さL及びその外側の
位置で、しかも内圧充填状態且つ無負荷状態でタイヤの
最大幅位置点を通ってカーカスアッププライの中間部と
直交する垂線Pよりタイヤの内周端側に前記カーカスア
ッププライ巻き返し部26Aの端末が配置されている。
そして、他の各カーカスアッププライ26の端末はそれ
ぞれ領域38よりもタイヤ半径方向内側であって、カー
カスアッププライ巻き返し部26Aがカーカスアッププ
ライ中間部に沿い始める始点40からタイヤ半径方向に
ずれた配置となっている。
【0026】しかも、カーカスアッププライ26の端末
部は、図3に示すように、カーカスプライ26のコード
の軸方向に沿った方向(矢印W方向)に端末部からコー
ド27のコード径dの5倍以上の距離に至るまでの領域
で隣り合うカーカスプライにおけるカーカスプライ間の
間隔Tをコード径dの20%以上としている。
【0027】上記構成によれば、無負荷状態から200
%負荷状態に至る変形でリムフランジ32と接触する領
域38内へのカーカスプライ端末の配置が避けられ、2
00%以内の負荷であれば、カーカスプライ端末部分に
応力が集中してセパレーシヨンが発生するという不具合
は生じない。特に、領域38を境としてタイヤ半径方向
外側に位置するカーカスアッププライ26の巻き返し部
26Aの端末をタイヤ内周端からリムフランジ32の高
さHの1.7倍の距離よりもタイヤ半径方向外側に離れ
た位置に配置したので、負荷転動時にタイヤ外面とリム
フランジ32との近傍で大きく変形されても、この変形
によるカーカスアッププライ26の巻き返し部26Aの
端末への応力集中の影響が少なく、セパレーシヨンの発
生防止に効果的である。
【0028】しかも、垂線Pよりタイヤ内周方向端側に
カーカスアッププライ26の巻き返し部26Aを配置し
たので、内圧充填時のカーカスアッププライ26の端部
のゴムのプライコード方向の歪みが小さく、また、カー
カスアッププライ26の端部と隣り合うカーカスプライ
間にコード径dの20%以上の間隙を有することによ
り、隣り合うカーカスプライ間との剪断歪みが小さくな
り、長期走行時のセパレーションの発生防止に効果的で
ある。
【0029】また、領域38を境としてタイヤ半径方向
内側に位置する各カーカスアッププライ26の端末をカ
ーカスアッププライ26の巻き返し部26Aがカーカス
アッププライ中間部に沿い始める始点40からタイヤ半
径方向にずれた配置としたので、負荷転動時の各プライ
の動きによる歪によっても大きな影響を受けることがな
く、これによってもセパレーシヨンの発生防止に効果的
である。
【0030】また、領域38を境としてタイヤ半径方向
外側に各カーカスアッププライ26の端末が集中して領
域38内においてカーカス層全体が厚くなることが避け
られ、負荷転動時にカーカスダウンプライ28に生ずる
圧縮歪が大きくなることもなく、これによってカーカス
ダウンプライ28の耐久性が低下するという不都合も生
じない。
【0031】なお、領域38を境としてタイヤ半径方向
内側に各カーカスアッププライ26の端末を配置して領
域38内においてカーカス層全体が厚くなることを避け
ることもできるが、この場合には、カーカスプライ端セ
パレーシヨンからのプライ引抜バーストを有利に防止で
きなくなるという不都合を生じる。
【0032】(試験例1)本実施例に係るラジアルタイ
ヤ20、図4に示される構造の航空機用ラジアルタイヤ
60及び図5に示される構造の航空機用ラジアルタイヤ
タイヤ62を下記表1に記載の仕様において内圧15.
6kg/cm2(標準内圧)、荷重55200Lbs(25
040Kg)(120%荷重)、速度40MPH(64.
4km/h)、距離35000ft(16068m)/回の
条件の下で50回のドラムテストを行った。
【0033】(試験例2)また、本実施例に係るラジア
ルタイヤ20及び図6に示される構造の航空機用ラジア
ルタイヤ64を下表1に記載の仕様において内圧15.
6kg/cm2、荷重36800Lbs(16695Kg)
(80%荷重)、速度40MPH(64.4km/h)、距
離35000ft(16068m)/回の条件の下で8
00回のドラムテストを行い、ドラムテスト後、各タイ
ヤを解剖して故障状況を調べた。
【0034】なお、図4に示される構造の航空機用ラジ
アルタイヤ60は、本実施例の領域38に相当する部分
にもカーカスアッププライ50の端末が配置された構造
となっている。また、図5に示される構造の航空機用ラ
ジアルタイヤ62は、本実施例の領域38に相当する部
分よりもタイヤ半径方向外側寄りに各カーカスプライ5
2の端末が配置された構造となっている。また、第5図
に示される構造の航空機用ラジアルタイヤ64は、本実
施例の垂線Pよりもタイヤ半径方向外側寄りに各カーカ
スプライ54の端末が配置された構造となっている。
【0035】また、図4〜図6の航空機用ラジアルタイ
ヤ60、62、64のアッププライ端末廻りの隣接する
カーカスプライとの間隔Tは、コード径dの10%であ
る。
【0036】
【表1】
【0037】試験例1の結果は、下記表2に示される如
く図4に示される構造の航空機用ラジアルタイヤ60が
ドラムテスト途中でカーカスアッププライ端末付近より
セパレーションを発生して走行不能となった。一方、図
5に示される構造の航空機用ラジアルタイヤ62は、完
走はしたものの、カーカスダウンプライの一部にコード
の破断が認められた。これに対し、本実施例に係る航空
機用ラジアルタイヤは図4、図5の構造の航空機用ラジ
アルタイヤのような故障は認められなかった。
【0038】
【表2】
【0039】また、試験2の結果は、下記表3に示され
る如く、図6に示される構造の航空機用ラジアルタイヤ
64は、完走はしたものの、カーカスアッププライ端末
付近に、5〜20mmのセパレーションがタイヤの全周に
発生した。これに対し、本実施例に係る航空機用ラジア
ルタイヤは、図6の構造の航空機用ラジアルタイヤのよ
うな故障は認められなかった。
【0040】
【表3】
【0041】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明の航空機用ラ
ジアルタイヤは上記構成としたので、標準荷重の200
%の負荷状態での使用のみならず、タイヤを長期に亘っ
て使用した場合においてもカーカスアッププライの端末
部の廻りでセパレーシヨンが発生したり、カーカスダウ
ンプライの耐久性が低下したりする等の不都合を解消す
ることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る航空機用ラジアルタイ
ヤの要部拡大断面図である。
【図2】本発明の一実施例に係る航空機用ラジアルタイ
ヤの全体構造を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施例に係る航空機用ラジアルタイ
ヤのカーカスアッププライの拡大断面図である。
【図4】比較例に係る航空機用ラジアルタイヤの構造を
図1に対応して示した要部断面図である。
【図5】他の比較例に係る航空機用ラジアルタイヤの構
造を図1に対応して示した要部断面図である。
【図6】更に他の比較例に係る航空機用ラジアルタイヤ
の構造を図1に対応して示した要部断面図である。
【図7】プライ端末部の各位置におけるカーカスアップ
プライ端末部ゴムの引張歪量を示すグラフである。
【符号の説明】
20 ラジアルタイヤ 26 カーカスアッププライ 28 カーカスダウンプライ 30 ビードコア 32 リムフランジ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤ内面に沿ってタイヤ半径方向に層
    状に複数枚設けられ各端末部がタイヤ内面に沿ってビー
    ドコアの廻りをタイヤ幅方向内側から周回してタイヤ半
    径方向外側に巻き上げられると共にそのうちの少なくと
    も一つの端末部がタイヤ内面に沿う中間部に沿ってタイ
    ヤ半径方向外側に巻き上げられるカーカスアッププライ
    と、カーカスアッププライよりもタイヤ半径方向外側で
    タイヤ内面に沿って設けられ端末部がタイヤ内面に沿っ
    てビードコアの廻りをタイヤ幅方向外側から周回するカ
    ーカスダウンプライと、を有する航空機用ラジアルタイ
    ヤであって、 内圧充填状態且つ無負荷状態でタイヤ外面とリムフラン
    ジとの離反点を通ってカーカスアッププライの中間部と
    直交する第1の垂線と、内圧充填状態且つ標準荷重の2
    00%の負荷状態におけるタイヤ外面とリムフランジと
    の離反点を通って内圧充填状態且つ無負荷状態でカーカ
    スアッププライの中間部と直交する第2の垂線と、で囲
    まれる領域の両側に各カーカスアッププライの端末を分
    散して配置し、 前記第1の垂線と第2の垂線とで囲まれる領域を境とし
    てタイヤ半径方向外側に位置するカーカスアッププライ
    端末を、タイヤ内周端からリムフランジ高さの1.7倍
    以上の距離だけタイヤ半径方向に離すと共に内圧充填状
    態且つ無負荷状態でタイヤ最大幅位置点を通ってカーカ
    スアッププライの中間部と直交する第3の垂線よりタイ
    ヤ内周端側に配置したことを特徴とする航空機用ラジア
    ルタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記カーカスアッププライのうちの一つ
    の巻き返し部がカーカスアッププライ中間部に沿い始め
    る点からタイヤ半径方向にずれた位置に他のカーカスア
    ッププライ端末を配置したことを特徴とする請求項1に
    記載の航空機用ラジアルタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記カーカスアッププライの端末部から
    カーカスプライのコードの軸方向に沿った方向へコード
    径の少なくとも5倍以上の距離に至るまでの領域では、
    当該コードの幅方向に隣接するカーカスプライにおける
    カーカスプライ間の間隔をコード径の20%以上とした
    ことを特徴とする請求項1に記載の航空機用ラジアルタ
    イヤ。
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