JP2005329822A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】生産性低下や重量増加を伴なうことなく、特に高負荷に対する耐ベルトエッジセパレーション性能を向上する空気入りラジアルタイヤを提供する。
【解決手段】エッジカバー層4とともに、最内周ベルト層3とカーカス層6との間に最内周ベルト層3とタイヤ周方向に対して同方向に傾斜する有機繊維コードまたはスチールコードからなる補強層5をベルト層2、3のエッジ部をタイヤ幅方向にまたがるように設け、補強層5の最内周ベルト層3のエッジ部外側への突出幅を5〜15mm、最外周ベルト層2のエッジ部内側への挿入幅を5mm以上にし、高負荷によりベルト層2、3のエッジ部に集中する圧縮・せん断応力を補強層5に分散、緩和させ、また、エッジカバー層4は高速走行時のベルト層2、3のエッジ部のせり上がりを抑制する。
【選択図】 図1
【解決手段】エッジカバー層4とともに、最内周ベルト層3とカーカス層6との間に最内周ベルト層3とタイヤ周方向に対して同方向に傾斜する有機繊維コードまたはスチールコードからなる補強層5をベルト層2、3のエッジ部をタイヤ幅方向にまたがるように設け、補強層5の最内周ベルト層3のエッジ部外側への突出幅を5〜15mm、最外周ベルト層2のエッジ部内側への挿入幅を5mm以上にし、高負荷によりベルト層2、3のエッジ部に集中する圧縮・せん断応力を補強層5に分散、緩和させ、また、エッジカバー層4は高速走行時のベルト層2、3のエッジ部のせり上がりを抑制する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、空気入りラジアルタイヤに関し、さらに詳しくは、高荷重の負荷に対する耐ベルトエッジセパレーション性能を向上した空気入りラジアルタイヤに関するものである。
1〜2トンクラスの小型トラックに用いられる空気入りラジアルタイヤのうち、特にリヤ用に使用されるタイヤでは、荷物を積載していない空荷時では負荷率が非常に小さいが、荷物を積載している時は規格の規定負荷率の上限に近い状態で使用されることが多い。このような高負荷が特に、ベルト層のエッジ部にかかると、圧縮およびせん断応力がベルト層のエッジ部に集中し、ベルトエッジセパレーションを起こしやすいという問題があった。
従来、ベルトエッジセパレーションを防ぐ対策としては、ベルト層の強度向上やエッジ部をカバー層で覆うなど、様々な試みがなされているが、いずれの対策も上記のような高荷重に起因するベルトエッジセパレーションに対しては十分とは言えず、改善が望まれていた。このようなベルトエッジセパレーションの対策として、例えば、ベルト層の下にベルト層のエッジ部を包み込むように折り返した保護層と、さらに、この保護層の下に補強層を配置するようにしたものが提案されている(特許文献1参照)。しかし、この提案のように保護層を折り返したものは、タイヤ成形工程において折り返しを行なう作業が非常に難しいことから生産性を著しく低下するという問題がある。かつ、保護層を多数設けるため生産性の低下のみならず、重量増加を招くという欠点がある。
特開平3−169715号公報
本発明の目的は、生産性低下や重量増加を伴なうことなく、特に高負荷に対する耐ベルトエッジセパレーション性能を向上する空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するため本発明の空気入りラジアルタイヤは、トレッド部におけるカーカス層の外周に、タイヤ周方向に対して傾斜するスチールコードからなる複数のベルト層を配置し、該ベルト層の少なくとも両エッジ部をタイヤ周方向に巻回する補強コードからなるエッジカバー層で被覆した空気入りラジアルタイヤにおいて、前記最内周ベルト層と前記カーカス層との間に前記最内周ベルト層のスチールコードとタイヤ周方向に対して同方向に傾斜する有機繊維コードまたはスチールコードで構成される補強層を前記ベルト層のエッジ部をタイヤ幅方向にまたがるように設け、該補強層が前記最内周ベルト層のエッジ部からタイヤ幅方向外側へ突出する幅W1を5〜15mmとし、前記最外周ベルト層のエッジ部からタイヤ幅方向内側へ延長する幅W2を5mm以上にしたことを特徴とするものである。
本発明によれば、エッジカバー層とともに、最内周ベルト層とカーカス層との間に最内周ベルト層とタイヤ周方向に対して同方向に傾斜する有機繊維コードまたはスチールコードからなる補強層をベルト層のエッジ部をタイヤ幅方向にまたがるように設け、その補強層の最内周ベルト層のエッジ部外側への突出幅を5〜15mm、最外周ベルト層のエッジ部内側への挿入幅を5mm以上にしたので、高負荷によりベルト層のエッジ部に集中する圧縮・せん断応力を上記補強層に分散、緩和させるためベルトエッジセパレーションを抑制することができる。また、エッジカバー層は高速走行時のベルト層エッジ部のせり上がりを抑制し、高速走行に起因するベルトエッジセパレーションも抑制することができる。また、シート状の補強層を挿入するだけであるので生産性の低下を伴なうことはない。
以下、本発明の空気入りラジアルタイヤを図に示した実施形態に基づいて説明する。実施形態において本発明のタイヤはタイヤ赤道CLを中心にしてタイヤ幅方向に対称な構造となっている。トレッド部1の内側にベルト層2、3がカーカス層6の外周を巻回するように設けられ、そのベルト層2、3はそれぞれタイヤ周方向に対して15〜30度の角度をなし、層間で互いに交差するスチールコードで形成されている。ベルト層は二層に限らず、三層以上としてもよい。
図1、2に示すこのベルト層2、3の両エッジ部にはエッジカバー層4、4が覆うように設けられている。このエッジカバー層4はナイロンコードなどの熱収縮性有機繊維コードがタイヤ周方向に略0度の角度で巻回することにより形成されている。
最内周ベルト層3とカーカス層6との間に補強層5がベルト層2、3のエッジ部をタイヤ幅方向にまたがるように設けられている。この補強層5は、有機繊維コードまたはスチールコードで構成され、かつ最内周ベルト層3を構成するスチールコードとタイヤ周方向に同方向の傾斜している。このように設けられた補強層5は、最内周ベルト層3のエッジ部からタイヤ幅方向外側へ突出する幅W1が5〜15mmであり、かつ、最外周ベルト層2のエッジ部からタイヤ幅方向内側へ延長する幅W2が5mm以上になるように配置されている。
補強層5の突出量W1が5mmよりも短いと耐ベルトエッジセパレーション性能の向上は期待できない。また、15mmを超えると補強層5の耐久性が低下するためセパレーションの起点となってしまう。
補強層5のタイヤ幅方向内側への挿入幅W2は5mm以上であればよく、これよりも少ないと、耐ベルトエッジセパレーション性能の向上は得られない。挿入幅W2の上限としてはタイヤ赤道CLまで延長し、反対のエッジ部に設けられた補強層5と接触または連続してもよい。
図3は本発明の他の実施形態を示す。補強層5は図3に示すようにカーカス層6に沿って配置されている。この配置における外側突出幅W1は、最内周ベルト層3のエッジ部からタイヤ軸に垂直に下ろした線分V1が補強層5と交差する交点P1から補強層5に沿う端部E1までのペリフェリ長さで測定されるものとする。同様に、最外周ベルト層2のエッジ部からタイヤ軸に垂直に下ろした線分V2が補強層5と交差する交点P2から補強層5に沿う端部E2までのペリフェリ長さを内側挿入幅W2とする。
補強層5の補強コードがタイヤ周方向に対してなす傾斜角度βは内周ベルト層3を構成するスチールコードの傾斜角度αと同じ方向の傾きをし、かつ傾斜角度αよりも大きくし、40〜70度にすることが好ましい。これにより内周ベルト層3を構成するスチールコードと適度に緩衝することで、ベルト層2、3のエッジ部への応力集中を緩和することができる。
補強層5を構成するコードとしてはスチールコードまたは有機繊維コードを用いる。有機繊維コードの素材としては、例えばナイロン繊維、ポリエステル繊維、ポリビニルアルコール繊維、アラミド繊維、PBO(ポリパラフェニン・ベンツ・オキサゾール)繊維などを挙げることができる。
タイヤサイズを185R14 8PRとし、ベルト層として、ベルト幅126mmと116mm、コード角20度のスチールコードからなる二層を配置し、エッジカバー層としてナイロンコードをタイヤ周方向に略0度で連続して巻きつけた幅30mmにすることを共通条件として、補強層の仕様(有無、角度、材質、外側突出幅W1、内側挿入幅W2)を表1に示すように変えたタイヤを9種類(実施例1〜9)、比較用タイヤを5種類(比較例1〜5)、従来のタイヤを1種類(従来例)の合計15種類製作した。なお、比較例5にはエッジカバー層を設けなかった。これらのタイヤについて下記測定法のドラム耐久性テストを実施した。その結果を表1に示す。
[ドラム耐久性テスト]
各タイヤをリムサイズ14×5 1/2JJのリムに組み付け、内圧を600kPaにして規定最大荷重840kgの130%の負荷をかけながら、ドラム径1707mmの室内ドラム試験機のドラム上を速度60km/hで走行させ、ベルトエッジセパレーションが発生するまでの走行距離を測定した。測定結果は従来例のタイヤの走行距離を100とする指数で行い、その数値が大きい程、耐久性(耐ベルトエッジセパレーション性能)に優れていることを意味する。
各タイヤをリムサイズ14×5 1/2JJのリムに組み付け、内圧を600kPaにして規定最大荷重840kgの130%の負荷をかけながら、ドラム径1707mmの室内ドラム試験機のドラム上を速度60km/hで走行させ、ベルトエッジセパレーションが発生するまでの走行距離を測定した。測定結果は従来例のタイヤの走行距離を100とする指数で行い、その数値が大きい程、耐久性(耐ベルトエッジセパレーション性能)に優れていることを意味する。
なお、表中の補強層の角度とは、補強層を構成するコードがタイヤ周方向となす角度を意味する。また、実施例6は内側挿入量W2が58mmとなっており、補強層5がベルト層2、3の一方エッジ部から他方エッジ部まで連続して配置された仕様となっている。
この結果から実施例1〜9の本発明のタイヤは、補強層5の角度、材質、外側突出量W1、内側挿入量W2を本発明で特定した範囲にしたことにより、従来例および比較例1〜5のタイヤに比べて、耐ベルトエッジセパレーション性能が優れていることが確認できた。また、補強層5に故障が発生することもなく、耐久性があることも確認できた。
1 トレッド部
2 外周ベルト層(最外周ベルト層)
3 内周ベルト層(最内周ベルト層)
4 エッジカバー層
5 補強層
6 カーカス層
2 外周ベルト層(最外周ベルト層)
3 内周ベルト層(最内周ベルト層)
4 エッジカバー層
5 補強層
6 カーカス層
Claims (2)
- トレッド部におけるカーカス層の外周に、タイヤ周方向に対して傾斜するスチールコードからなる複数のベルト層を配置し、該ベルト層の少なくとも両エッジ部をタイヤ周方向に巻回する補強コードからなるエッジカバー層で被覆した空気入りラジアルタイヤにおいて、前記最内周ベルト層と前記カーカス層との間に前記最内周ベルト層のスチールコードとタイヤ周方向に対して同方向に傾斜する有機繊維コードまたはスチールコードで構成される補強層を前記ベルト層のエッジ部をタイヤ幅方向にまたがるように設け、該補強層が前記最内周ベルト層のエッジ部からタイヤ幅方向外側へ突出する幅W1を5〜15mmとし、前記最外周ベルト層のエッジ部からタイヤ幅方向内側へ延長する幅W2を5mm以上にした空気入りラジアルタイヤ。
- 前記補強層のタイヤ周方向に対するコード角が40〜70度である請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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2004
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