JPH061549B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH061549B2
JPH061549B2 JP61062214A JP6221486A JPH061549B2 JP H061549 B2 JPH061549 B2 JP H061549B2 JP 61062214 A JP61062214 A JP 61062214A JP 6221486 A JP6221486 A JP 6221486A JP H061549 B2 JPH061549 B2 JP H061549B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は強磁性体金属の薄膜を記録膜とし、ビデオ、オ
ーディオ、データなどの信号を記録する磁気記録媒体に
関するものである。
従来の技術 高密度磁気記録を実現するための記録媒体として、Co,N
i,Cr,Fe等の強磁性体金属の薄膜を用いるものが注目さ
れ、その実用化が検討されている。
磁気記録では、記録膜と磁気ヘッドとの間に間隙が生じ
るとスペーシング損失になる。特に記録周波数が高い領
域ではこの損失が顕著となり、この間隙を極力小さくし
なければならない。ビデオ信号やオーディオ信号を記録
再生する場合、磁気ヘッドと記録膜を接触させることが
多く、データ信号の場合でもフロッピーディスクのよう
に比較的信頼性への要求がゆるやかな場合は記録膜と磁
気ヘッドを接触させている。高い信頼性を要求される場
合には、磁気ヘッドを記録膜表面から浮上させ非接触と
するが、この場合でも例えば記録媒体を回転させる時の
起動時および停止時には両者が接触するように構成され
た装置が多い。さらにこの場合磁気ヘッドの浮上量はス
ペーシング損失となるため、高密度記録には不適当であ
る。以上のことから磁気記録による高密度記録化を考え
ると、磁気ヘッドと記録膜とが接触してかつ高い信頼性
を確保することが理想である。すなわち、磁気記録にお
いては記録膜と磁気ヘッドが接触するという点で、光記
録方式と基本的に異なる課題を持つわけである。
さて、先に述べたCo,Cr,Ni,Fe等の強磁性体薄膜を記録
膜とする記録媒体は、保磁力が大きく高密度記録化に適
しており、また垂直記録用の媒体も検討されている。し
かし、磁気ヘッドとの摺動により短時間で記録膜がハク
離する等の損傷を受けるため、記録膜を保護する有効な
保護膜の形成が重要な課題である。
従来から一般に使用されている磁性粉末をバインダと混
合してベースフィルムに塗布した磁気記録媒体は、バイ
ンダ中に耐摩耗性および潤滑性に優れた物質を添加する
ことにより磁気ヘッドとの摺動に関する問題を回避して
きたが、強磁性体金属薄膜を記録膜とする磁気記録媒体
の場合には、記録膜そのものに例えば膜表面を酸化させ
る等の方法で耐摩耗性、潤滑性、耐環境性などの向上を
求めようとすると、磁気的性質の劣化が避けられない。
従ってこの場合には、記録膜の表面に保護膜を形成して
耐摩耗性等の特性を確保することが必要となる。しか
し、その様な保護膜は磁気ヘッドと記録膜との間隙を生
じるものであり、その厚みは極力小さくなければならな
い。
強磁性体金属薄膜の保護膜としては、従来から有機系物
質の潤滑材料を塗布もしくは真空蒸着したものが試みら
れてきたが、いずれも耐摩耗性に劣り長時間の使用に耐
えられなかった。あるいは、真空蒸着、スパッタリング
等の手法で無定形炭素、グラファイトの膜を形成するこ
とが考えられているが、潤滑性は改善されるものの耐摩
耗性に対しては不十分であった。
発明が解決しようとする問題点 以上に述べたような材料を、強磁性体金属薄膜を記録膜
とする磁気記録媒体の保護膜として使用する場合には、
耐摩耗性が不十分であるために保護膜を厚くせざるを得
ず、磁気ヘッドと記録膜との間隙が大きくなりスペーシ
ング損失が生じる。また、これらの保護膜は磁気ヘッド
との摺動により摩耗するため、生じた微粉末が磁気ヘッ
ドに付着し時として著しい再生出力の低下(例えばヘッ
ド目づまり、ドロップアウト)の原因になる。
以上の問題点により強磁性体金属薄膜を記録膜とする高
密度磁気記録媒体の実用化は著しく制限され、この問題
点を解決しない限り本来の高密度記録は達成できないと
考えられる。
本発明はこの問題点を解決するもので、強磁性体金属の
記録膜表面に耐摩耗性、耐環境性に優れた保護膜を備え
た磁気記録媒体を提供するものである。
問題点を解決するための手段 以上の述べた問題点を解決する保護膜としては (1)すべり性が良く薄くても耐摩耗性に優れる。
(2)強磁性体金属との密着性に優れる。
などの特性が必要で、また、 (1)成膜中の温度上昇により基板(例えばテープの場
合、ポリエチレン等のベースフィルム)が損傷されな
い。
(2)厚みが薄くても均質な膜が形成される。
(3)成膜速度が大きく量産性に優れる。
などの形成条件が必要となる。
上記特性を満足する保護膜の材料としてダイヤモンドが
考えられる。ダイヤモンドは物質中で最高の硬度を示す
結晶体で化学的にも極めて安定であり、耐摩耗性、耐環
境性に優れた理想的な保護膜材料と考えられる。ダイヤ
モンドの薄膜を形成する技術に関しては、多くの報告が
なされている。
(参考文献) (1)難波義提:ダイヤモンド薄膜の低圧合成の研究、応
用機械工学 (2)松本精一郎:ダイヤモンドの低圧合成、現代化学、
1984年9月号 (3)瀬高信雄:ダイヤモンドの低圧合成、日本産業技術
振興協会、技術資料NO.13859/6/20 しかしながら、いずれも未だ研究段階であり実用化には
至っていない。またいずれの方法も、 (1)基板の高温加熱を必要とする(400℃以上) (2)成膜速度が低い(最高でも200〜300Å/分)の理由
から、磁気記録媒体の保護膜形成手段として用いること
は極めて難しかった。
我々はダイヤモンドに近い特性を示す高硬度の炭素膜を
形成する方法を開発した(黒川他:プラズマインジェク
ションCVD法による高硬度炭素膜の形成及び評価、昭
和60年度機械学会春季大会学術講演論文集)。この方
法は、炭化水素ガスを材料ガスとして10〜100Paの
低圧でこれをプラズマ化し、少なくともイオンを加速し
つつこのプラズマを基板に噴射して成膜するもので、我
々はプラズマインジェクションCVD法(PI−CVD
法)と称している。PI−CVD法によると、基板を加
熱することなく室温程度の低温で、ビッカース硬さ2000
kg/mm2以上の高硬度炭素膜を最高5000Å/分程度の高
速成膜が可能となる。
PI−CVD法で形成した膜を、結晶性(電子線回折、
透過型電子顕微鏡)、組成(2次イオン質量分析)、構
造(ラマン分光分析、エネルギー損失分光分析)につい
て分析を行なったところ、この膜はダイヤモンド結合
(SP3電子配置)の中にグラファイト結合(SP2電子配
置)と水素が混在する非晶質な炭素膜で、アモルファス
ダイヤモンド膜ともいえるものであることがわかった。
従来の方法で形成した高硬度炭素膜は、ダイヤモンド結
晶の集合膜もしくはアモルファス炭素膜の中にダイヤモ
ンド結晶が点在する膜で完全な非晶質ではなく、アモル
ファスダイヤモンド膜とは本質的に異なるものである。
アモルファスダイヤモンド膜は、2000kg/mm2以上のビ
ッカース硬さを示し耐摩耗性に優れる。更に熱伝導率は
0.6cal/cm・sec・℃程度とほぼ金属並みであり摩擦熱
の放散にも優れている。
しかしながら、PI−CVD法でアモルファスダイヤモ
ンド膜を形成するためには、基体材質に2つの制限があ
る。第1は、基体材質の比抵抗が1013Ω・cm程度以下で
あることが望ましい。比抵抗が1013Ω・cm程度を超える
材料は、一般に良好な電気絶縁材であり、イオンを含む
プラズマを基体に吹き付けて成膜するPI−CVD法で
は、表面に帯電が生じてイオンが反発し強固な膜を形成
できない。ただし、電子ビームを照射するなどの中和手
段を付加すればこの限りではないが、装置構成が複雑に
なるなどの欠点を生じるため好ましくない。
第2の制限として、基板材質は炭素との化学的親和力が
強く、形成される炭化物の原子間の結合力が強いもので
あることが望ましい。
以上2つの条件を満足する材質は、Al,Be,Co,Cr,Fe,Mn,
Ni,Zn,Hf,V,Nb,Ta,Mo,W等の金属、もしくはそれらを主
成分とする合金、およびSi,Ge,B,SiC等の半導体であ
る。特に、Si,B,Crは炭素と共有結合等の強固な結合が
可能である。また、アモルファスダイヤモンド膜の比抵
抗はほぼ107〜1013Ω・cmの範囲にあり、当然のことな
がら第1の条件を満足している。
Co,Cr,Ni,Fe等の強磁性体金属は、以上に述べたPI-CVD
法による成膜条件を満足しており、この表面にアモルフ
ァスダイヤモンド膜の保護膜を強固に形成することが可
能となる。この時、記録膜の表面を例えばAr,O2等のプ
ラズマ処理によりクリーニングするとより効果的であ
る。また、例えばテープ状の磁気記録媒体は量産性が必
要となり、ポリエチレン等をベースフィルムとして使用
する場合には成膜中の温度上昇にも制限がある。このよ
うな磁気記録媒体の表面にアモルファスダイヤモンド膜
を形成することは、PI−CVD法によりはじめて可能
となるものである。
以上述べたように、PI−CVD法によれば強磁性体金
属の記録膜表面にアモルファスダイヤモンドの保護膜を
形成することが可能となり、耐久性、耐摩耗性に優れた
磁気記録媒体を得ることができる。しかし、アモルファ
スダイヤモンドを保護膜として用いた場合でも、空気中
のホコリ、テープ状媒体であればテープ端面からのハガ
レ、テープ裏面からの汚れ転写などが原因となるヘッド
目づまり、ドロップアウトは発生する。またアモルファ
スダイヤモンドの保護膜は高温高湿などの特殊環境下で
摩耗係数が大きくなる。これを防止するには、アモルフ
ァスダイヤモンド保護膜の表面に先述のホコリ、汚れ等
を除去する作用があり、例えば含フッ素有機物などの優
れたすべり性を示す有機物膜を形成するのが最も効果的
である。この有機物膜は、アモルファスダイヤモンド膜
の表面に直接形成しても、また転写などの方法で間接的
に形成されてもかまわない。また、有機物膜の形成法
は、従来から一般によく使用される湿式塗布法以外に、
スパッタリング、蒸着等のドライプロセス法でもかまわ
ない。
作用 以上述べたように、Co,Cr,Ni,Fe等の強磁性体金属から
なる記録膜の表面にはアモルファスダイヤモンド膜の形
成が可能であり、特にCo/Cr系の強磁性体金属薄膜の場
合には表面にCrが多く偏在することが知られており、と
りわけ強固な膜が形成される。
アモルファスダイヤモンド膜は、非晶質状態でダイヤモ
ンドに準じる特性を有するために記録膜を極めて有効に
保護することができる。更に、アモルファスダイヤモン
ド膜が非晶質であるために若干の柔軟性を有しており、
ポリエチレン等のフレキシブルなベースフィルム上の記
録膜に対する保護膜としても有効である。
アモルファスダイヤモンド膜の厚みは、500Å程度以
上になると曲げ剛性が大きくなり磁気ヘッドとの接触が
不安定になるばかりか、フレキシブルな媒体では微少な
変形によりクラックが生じて好ましくない。また、20
〜30Å程度以下になると均一な膜にはならず島状構造
となるため、スチル耐久性、耐蝕性が極端に低下する。
以上のことから、PI−CVD法で形成したアモルファ
スダイヤモンド膜を磁気記録媒体の保護膜として使用す
る場合には300〜500Åの膜厚が望ましい。さらに
テープ状磁気記録媒体の場合、磁気ヘッドとの接触安定
性、信頼性を考えると50〜300Åの膜厚が望まし
い。さらに、垂直記録8mmVTR用MEテープなど高密
度記録化を目ざした媒体の場合、アモルファスダイヤモ
ンド膜によるスペーシング損失(ex記録波長0.5μm
の場合、300Åの厚みで約6dbのスペーシング損失)
を少なくしその特徴を生かすために50〜150Å程度
の膜厚が望ましい。
空気中のホコリ、転写した汚れ等は、アモルファスダイ
ヤモンド膜上の有機物膜により効果的に除去され、ヘッ
ド目づまり、ドロップアウトは未然に防止される。有機
物膜はその材質を選択することで、特殊環境下(例えば
温度40℃、湿度90%RH)における摩擦係数を低下さ
せる効果を兼ね備えることも可能で、走行安定性がさら
に向上する。
実施例 図に本発明の一実施例を示す。図において、1はテープ
状、カード状、もしくはディスク状等の形態をもつ基体
で、プラスチック、ガラス、金属等の非磁性材料で構成
される。基体1の表面にはCo,Cr,Ni,Fe等、強磁性体金
属の記録膜2が、真空蒸着法、スパッタリング法等で形
成されている。この厚みは1000〜3000Å程度であり、例
えばCo,Cr系合金の垂直磁気記録媒体では、Coを主成分
としCrを10〜30%添加することによりCoを柱状組織
が形成され、その境界部にCrが偏析した構造となってい
る。従ってこの場合には、記録膜2の最表部はCr-rich
になっている。
記録膜2の表面には、PI−CVD法によるアモルファ
スダイヤモンド膜3が形成されている。先に述べたよう
に例えばCo-Cr合金薄膜を記録膜とする垂直記録媒体で
は、表面がCr-richになっているため付着力の強いアモ
ルファスダイヤモンド膜が形成される。この膜厚は10
00Å以下、望ましくは300Å以下であるが、要求さ
れる信頼性及び磁気記録装置に応じて適時決定される。
アモルファスダイヤモンド膜3上には、表面に付着する
空気中のホコリ、転写汚れなどを磁気ヘッド摺動時にギ
ャップ近傍から効果的に除去し、さらに特殊環境下で摩
擦抵抗を低減する有機物膜4が形成されている。ホコ
リ、転写汚れなどを効果的に除去し、特殊環境下で摩擦
係数を低減する有機物膜としては4グループが考えられ
る。
◎Aグループ:分子末端にカルボキシル基或はメルカプ
ト基と、炭素数8以上の脂肪アルキル基とをそれぞれ1
個以上有する有機化合物膜 (実施例) C1735COOH, CH(CHCH=CH(CHCOO
H, 1837SH ◎Bグループ:分子末端に炭素数が3以上のフロロアル
キル基と炭素数8以上の脂肪族アルキル基をそれぞれ1
個以上有する有機化合物 (実施例) 1837COOC171837CH−S−CHCH17 CH(CHCH=CH(CHCOO
(CF◎Cグループ:分子末端に炭素数3以上のフロロアルキ
ル基と炭素数8以上の脂肪族アルキル基とカルボキシル
基とをそれぞれ1個以上有する有機化合物膜 (実施例) ◎Dグループ:分子末端に炭素数3以上のフロロアルキ
ル基と炭素数8以上の脂肪族アルキル基とメルカプト基
とをそれぞれ1個以上有する有機化合物膜 (実施例) これらの有機化合物膜は、トルエン、n−ヘキサン、イ
ソプロピルアルコール等の溶媒に溶かして塗布乾燥させ
るか、真空蒸着(有機蒸着)により形成される。
これらの有機化合物膜を形成したMEテープについて、
スチル耐久性、耐蝕性、特殊環境下における摩擦係数、
ヘッド摩耗などの実用特性を検討した結果を下表に示
す。
これからわかるように有機物のみの保護膜では、摩擦係
数は低くなるもののスチル耐久性、耐蝕性は改善されな
い。またアモルファスダイヤモンドの保護膜は、スチル
耐久性は改善され記録膜2は有効に保護されるが、特殊
環境下での摩擦係数が大きくなりヘッド摩耗が改善され
ない。また、非晶質構造であるため防湿効果は少なく、
耐蝕性は有機物の保護膜と同等以下である。これに対し
てアモルファスダイヤモンド膜3の上に前記の如き有機
物膜4を形成することにより、相乗効果でそれぞれ単独
で用いた時に比べ、スチル耐久性、耐蝕性が飛躍的に向
上する。さらに、特殊環境下における摩擦係数の低下に
伴いヘッド摩耗量も減少し、総合性能に優れた磁気記録
媒体を得ることができる。
有機化合物の中ではC,Dグループのものが優れてい
る。炭素数3以上のフロロアルキル基を有するものはス
チル耐久性、耐蝕性、ヘッド摩耗性が極めて優れてお
り、これは非凝着性とぬれ性が改善され、アモルファス
ダイヤモンド膜との相乗効果が顕著に高まったものと考
えられる。さらに、カルボキシル基或はメルカプト基を
有するものは、特に特殊環境下におけるすべり性やスチ
ル耐久性を一段と改善するという特徴を有する。
また、炭素数8以上の脂肪族アルキル基をもたないもの
は上記の相乗効果が得られず、また成膜も不均一になり
やすい。これはアモルファスダイヤモンド膜の親和性が
不十分なためと考えられる。なお、脂肪酸アルキル基及
びフロロアルキル基は直鎖型でも分岐型でもかまわな
い。
有機物膜4は、普通アモルファスダイヤモンド膜3上に
直接形成するが、テープ状記録媒体の場合、記録膜2と
反対側の基体1表面に塗布するバックコート膜5を有機
物膜と同じ材料で形成するか、もしくはバッコクート膜
5の表面に有機物膜を形成し、リール等に巻回された時
膜の一部がアモルファスダイヤモンド膜3表面に転写す
るなどの間接的手法で形成してもかまわない。
また、有機化合物の塗布量は0.1〜500mg/m2でよく、特
に0.5〜200mg/m2が最も望ましい。
発明の効果 強磁性金属薄膜の記録膜上に、アモルファスダイヤモン
ド膜を前記有機物膜から構成される保護膜を形成するこ
とにより、スチル耐久性、耐蝕性、信頼性などを総合性
能に優れた磁気記録媒体を得ることができる。
このように、本発明は強磁性体金属を記録膜とするする
磁気記録媒体を用いた高密度記録を実現する上で極めて
有効なものである。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の一実施例における磁気記録媒体の拡大断面
図である。 2……記録膜、3……アモルファスダイヤモンド膜、4
……有機物膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米澤 武敏 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−213030(JP,A) 特開 昭59−127232(JP,A)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性材料の基体上に形成された強磁性体
    金属の記録膜と、前記記録膜上に形成された高硬度炭素
    膜と、前記高硬度炭素膜の表面に形成された有機物膜を
    有し、上記有機物質は分子末端に炭素数が8以上の脂肪
    族アルキル基と、カルボキシル基、メルカプト基、炭素
    数が3以上のフロロアルキル基から選ばれた1種又は2
    種の基とを含むことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】高硬度炭素膜が、炭化水素ガスを含むプラ
    ズマ中の少なくともイオンを加速しつつ前記プラズマを
    吹きつけることにより低温低圧で合成される特許請求の
    範囲第1項記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】高硬度炭素膜が、ダイヤモンド結合、もし
    くはダイヤモンド結合とグラファイト結合、もしくはダ
    イヤモンド結合とグラファイト結合と水素から構成され
    た非晶質炭素膜である特許請求の範囲第1項記載の磁気
    記録媒体。
  4. 【請求項4】高硬度炭素膜が、ビッカース硬さ2000
    kg/mm2以上である特許請求の範囲第1項記載の磁気記
    録媒体。
  5. 【請求項5】高硬度炭素膜が、比抵抗1013Ωcm以下で
    ある特許請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】高硬度炭素膜が、膜厚30〜500Åであ
    る特許請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】有機物膜が、0.1〜500mg/m2の塗布
    量で形成された特許請求の範囲第1項記載の磁気記録媒
    体。
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