JPH05128498A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
- Publication number
- JPH05128498A JPH05128498A JP29118591A JP29118591A JPH05128498A JP H05128498 A JPH05128498 A JP H05128498A JP 29118591 A JP29118591 A JP 29118591A JP 29118591 A JP29118591 A JP 29118591A JP H05128498 A JPH05128498 A JP H05128498A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lubricant
- recording medium
- magnetic recording
- thin film
- carbon protective
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Lubricants (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 潤滑剤が、カーボン保護膜を介して強磁性金
属薄膜上への密着性を維持しつつ、摩擦係数を低減し、
且つスチル特性を高レベルで改善する磁気記録媒体を提
供することを目的とする。 【構成】 潤滑剤層４ｂは、基板１上に真空製膜法によ
り形成された強磁性金属薄膜２上に、さらにプラズマＣ
ＶＤ法により得られたカーボン保護膜３に潤滑剤を塗布
して構成されている。このとき、潤滑剤層４ｂに用いる
潤滑剤として、分子末端に、直鎖状飽和型もしくは不飽
和型フルオロアルキル基と、或いは直鎖状飽和型もしく
は不飽和型脂肪族アルキル基とを有する側鎖を、各々少
なくとも１個以上有し、分子内部にエステル結合を２個
以上有する有機化合物を用いる。
属薄膜上への密着性を維持しつつ、摩擦係数を低減し、
且つスチル特性を高レベルで改善する磁気記録媒体を提
供することを目的とする。 【構成】 潤滑剤層４ｂは、基板１上に真空製膜法によ
り形成された強磁性金属薄膜２上に、さらにプラズマＣ
ＶＤ法により得られたカーボン保護膜３に潤滑剤を塗布
して構成されている。このとき、潤滑剤層４ｂに用いる
潤滑剤として、分子末端に、直鎖状飽和型もしくは不飽
和型フルオロアルキル基と、或いは直鎖状飽和型もしく
は不飽和型脂肪族アルキル基とを有する側鎖を、各々少
なくとも１個以上有し、分子内部にエステル結合を２個
以上有する有機化合物を用いる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、非磁性基板上に強磁性
金属薄膜が形成されている磁気テープ等における磁気記
録媒体に関するものである。
金属薄膜が形成されている磁気テープ等における磁気記
録媒体に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、磁気テープは、磁気記録媒体とし
て、塗布型に比べて記録密度が飛躍的に向上せしめるこ
とが可能な強磁性金属薄膜型の採用により、将来に向け
た高密度化への実現が期待されている。
て、塗布型に比べて記録密度が飛躍的に向上せしめるこ
とが可能な強磁性金属薄膜型の採用により、将来に向け
た高密度化への実現が期待されている。
【０００３】以下に従来の磁気記録媒体について説明す
る。図２は、強磁性金属薄膜型磁気記録媒体の拡大断面
図である。図２において、１はポリエステルフィルム，
ポリイミドフィルム等の高分子フィルムや非磁性金属薄
板等からなる基板である。２は強磁性金属薄膜で、コバ
ルト，ニッケル，鉄またはそれらを主成分とする合金を
真空蒸着，スパッタリング，イオンプレーティング等の
真空製膜法により基板１上に形成されている。３はカー
ボン保護膜で、強磁性金属薄膜２上にさらにスパッタリ
ング，プラズマＣＶＤ等の方法により得られるアモルフ
ァス状，グラファイト状，ダイアモンド状，或いはそれ
らの混合状態，積層状態で形成されている。４ａは潤滑
剤層で、有機化合物をトルエン，イソプロピルアルコー
ル，ｎ−ヘキサン等の有機溶剤に溶解させ塗布した後乾
燥するか、真空蒸着により形成されたものである。
る。図２は、強磁性金属薄膜型磁気記録媒体の拡大断面
図である。図２において、１はポリエステルフィルム，
ポリイミドフィルム等の高分子フィルムや非磁性金属薄
板等からなる基板である。２は強磁性金属薄膜で、コバ
ルト，ニッケル，鉄またはそれらを主成分とする合金を
真空蒸着，スパッタリング，イオンプレーティング等の
真空製膜法により基板１上に形成されている。３はカー
ボン保護膜で、強磁性金属薄膜２上にさらにスパッタリ
ング，プラズマＣＶＤ等の方法により得られるアモルフ
ァス状，グラファイト状，ダイアモンド状，或いはそれ
らの混合状態，積層状態で形成されている。４ａは潤滑
剤層で、有機化合物をトルエン，イソプロピルアルコー
ル，ｎ−ヘキサン等の有機溶剤に溶解させ塗布した後乾
燥するか、真空蒸着により形成されたものである。
【０００４】以上のように構成された磁気記録媒体にお
いて、例えば磁気テープでは、高密度化を目指し、磁気
記録媒体の表面形状の平坦化が積極的に取り組まれてい
る。このことは、テープ走行時の摩擦係数を増大させる
傾向にあることから、テープの信頼性を確保するために
は、ヘッドタッチ，走行性，耐久性等に対する支障を最
小限度に留めることが肝要であり、その方法として、一
般には、カーボン保護膜に塗布する潤滑剤の化学構造を
操作するといった試みがなされてきた。その潤滑剤とし
ては、カーボン保護膜を介して強磁性金属薄膜への密着
性を向上させ且つ潤滑性を発揮することを目的とし、分
子末端に、カルボキシル基，メルカプト基，アミノ基，
リン酸基，ヒドロキシル基等の極性基と、フルオロアル
キル基と、脂肪族アルキル基とを各々少なくとも１個以
上有する構造（特開昭６１−１０７５２９号公報，特開
昭６２−９２２２５号公報，特開昭６２−９２２２６号
公報，特開昭６１−１０７５２７号公報，特開昭６２−
９２２２７号公報）や、含フッ素−塩基性カルボン酸か
ら合成される含フッ素脂肪族エステル等の有機化合物が
一般に知られている（特開昭５７−４４２２６号公
報）。
いて、例えば磁気テープでは、高密度化を目指し、磁気
記録媒体の表面形状の平坦化が積極的に取り組まれてい
る。このことは、テープ走行時の摩擦係数を増大させる
傾向にあることから、テープの信頼性を確保するために
は、ヘッドタッチ，走行性，耐久性等に対する支障を最
小限度に留めることが肝要であり、その方法として、一
般には、カーボン保護膜に塗布する潤滑剤の化学構造を
操作するといった試みがなされてきた。その潤滑剤とし
ては、カーボン保護膜を介して強磁性金属薄膜への密着
性を向上させ且つ潤滑性を発揮することを目的とし、分
子末端に、カルボキシル基，メルカプト基，アミノ基，
リン酸基，ヒドロキシル基等の極性基と、フルオロアル
キル基と、脂肪族アルキル基とを各々少なくとも１個以
上有する構造（特開昭６１−１０７５２９号公報，特開
昭６２−９２２２５号公報，特開昭６２−９２２２６号
公報，特開昭６１−１０７５２７号公報，特開昭６２−
９２２２７号公報）や、含フッ素−塩基性カルボン酸か
ら合成される含フッ素脂肪族エステル等の有機化合物が
一般に知られている（特開昭５７−４４２２６号公
報）。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、潤滑剤がカーボン保護膜を介して強磁性
金属薄膜上に存在するため、強磁性金属薄膜への密着性
が不十分となるので、例えば前記分子末端に極性基を有
する構造の有機化合物の場合、分子末端の極性基の化学
的吸着力により、テープ走行時に摺動部分での相手材へ
の吸着が起こり、走行系で潤滑剤が溜り摩擦係数が上昇
したり、目づまりが発生し易くなる。またスチル特性が
満足されない等、走行性，耐久性に問題がある。
来の構成では、潤滑剤がカーボン保護膜を介して強磁性
金属薄膜上に存在するため、強磁性金属薄膜への密着性
が不十分となるので、例えば前記分子末端に極性基を有
する構造の有機化合物の場合、分子末端の極性基の化学
的吸着力により、テープ走行時に摺動部分での相手材へ
の吸着が起こり、走行系で潤滑剤が溜り摩擦係数が上昇
したり、目づまりが発生し易くなる。またスチル特性が
満足されない等、走行性，耐久性に問題がある。
【０００６】一方、前記含フッ素脂肪族エステルでは、
摩擦係数低減とスチル特性が改善されるが、含フッ素−
塩基性カルボン酸から合成される構造では、フルオロア
ルキル基と脂肪族アルキル基の鎖長によって特性改善に
限りがあるという問題点を有していた。
摩擦係数低減とスチル特性が改善されるが、含フッ素−
塩基性カルボン酸から合成される構造では、フルオロア
ルキル基と脂肪族アルキル基の鎖長によって特性改善に
限りがあるという問題点を有していた。
【０００７】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
であり、潤滑剤が、カーボン保護膜を介して強磁性金属
薄膜上への密着性をある程度維持しつつ、摩擦係数を低
減し、且つスチル特性を高レベルで改善する磁気記録媒
体を提供することを目的とする。
であり、潤滑剤が、カーボン保護膜を介して強磁性金属
薄膜上への密着性をある程度維持しつつ、摩擦係数を低
減し、且つスチル特性を高レベルで改善する磁気記録媒
体を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の磁気記録媒体は、分子末端に、直鎖状飽和型
もしくは不飽和型フルオロアルキル基と、或いは直鎖状
飽和型もしくは不飽和型脂肪族アルキル基とを有する側
鎖を、各々少なくとも１個以上有し、分子内部にエステ
ル結合を２個以上有する有機化合物をカーボン保護膜上
に潤滑剤として備えた構成を有している。
に本発明の磁気記録媒体は、分子末端に、直鎖状飽和型
もしくは不飽和型フルオロアルキル基と、或いは直鎖状
飽和型もしくは不飽和型脂肪族アルキル基とを有する側
鎖を、各々少なくとも１個以上有し、分子内部にエステ
ル結合を２個以上有する有機化合物をカーボン保護膜上
に潤滑剤として備えた構成を有している。
【０００９】
【作用】この構成によって、分子末端に極性基を持たな
いので、例えば磁気テープの場合、テープ走行時に摺動
部分での相手材への吸着が起こりにくくなり、フルオロ
アルキル基や脂肪族アルキル基が本来持つ鎖長に応じた
安定した潤滑作用を損なうことなく、走行性を向上する
ことができる。また、側鎖として有する分子末端のフル
オロアルキル基や脂肪族アルキル基の潤滑性を維持した
ままでスチル特性の改善が可能な鎖長を選択することが
できる。
いので、例えば磁気テープの場合、テープ走行時に摺動
部分での相手材への吸着が起こりにくくなり、フルオロ
アルキル基や脂肪族アルキル基が本来持つ鎖長に応じた
安定した潤滑作用を損なうことなく、走行性を向上する
ことができる。また、側鎖として有する分子末端のフル
オロアルキル基や脂肪族アルキル基の潤滑性を維持した
ままでスチル特性の改善が可能な鎖長を選択することが
できる。
【００１０】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。
しながら説明する。
【００１１】図１において、１は基板、２は強磁性金属
薄膜、３はカーボン保護膜、４ｂは潤滑剤層で、分子末
端に、直鎖状飽和型もしくは不飽和型フルオロアルキル
基と、或いは直鎖状飽和型もしくは不飽和型脂肪族アル
キル基とを有する側鎖を、各々少なくとも１個以上有
し、分子内部にエステル結合を２個以上有する有機化合
物で構成されている。
薄膜、３はカーボン保護膜、４ｂは潤滑剤層で、分子末
端に、直鎖状飽和型もしくは不飽和型フルオロアルキル
基と、或いは直鎖状飽和型もしくは不飽和型脂肪族アル
キル基とを有する側鎖を、各々少なくとも１個以上有
し、分子内部にエステル結合を２個以上有する有機化合
物で構成されている。
【００１２】本実施例に用いる強磁性金属薄膜を形成す
る基板としては、ポリエステルフィルム内に添加された
シリカ微粒子による緩やかな粒状突起（平均高さ７０
Å，直径１μｍ）が表面１００μm2当たり数個存在し、
しかも重合触媒残査に起因する微粒子をほとんど含まな
いポリエステルフィルムの表面に、直径１５０Åのシリ
カコロイド粒子を核とし、紫外線硬化エポキシ樹脂を結
合剤とする山状突起を１mm2当たり１×１０7個となるよ
うに形成させたものである。その上に連続真空斜め蒸着
法によりＣｏＮｉ強磁性金属薄膜（Ｎｉ＝２０％，膜厚
１０００Å）を微量の酸素存在下で形成させた。薄膜中
の酸素含有量は原子分率で５％であった。更にこの強磁
性金属薄膜上に、プラズマＣＶＤ法により膜厚１００Å
のアモルファス状，グラファイト状，ダイアモンド状の
混合状態のカーボン保護膜が形成されている。
る基板としては、ポリエステルフィルム内に添加された
シリカ微粒子による緩やかな粒状突起（平均高さ７０
Å，直径１μｍ）が表面１００μm2当たり数個存在し、
しかも重合触媒残査に起因する微粒子をほとんど含まな
いポリエステルフィルムの表面に、直径１５０Åのシリ
カコロイド粒子を核とし、紫外線硬化エポキシ樹脂を結
合剤とする山状突起を１mm2当たり１×１０7個となるよ
うに形成させたものである。その上に連続真空斜め蒸着
法によりＣｏＮｉ強磁性金属薄膜（Ｎｉ＝２０％，膜厚
１０００Å）を微量の酸素存在下で形成させた。薄膜中
の酸素含有量は原子分率で５％であった。更にこの強磁
性金属薄膜上に、プラズマＣＶＤ法により膜厚１００Å
のアモルファス状，グラファイト状，ダイアモンド状の
混合状態のカーボン保護膜が形成されている。
【００１３】この試料に本発明の有機化合物或いはそれ
らと従来公知の潤滑剤とを各々カーボン保護膜を介して
強磁性金属薄膜表面１m2当たり１０mg の存在量となる
ように塗布して潤滑剤層を形成させた後、所定幅に裁断
して磁気テープを作成した。本実施例によるドローイン
グμｋとスチル特性を、従来と比較して（表１）及び
（表２）に示している。
らと従来公知の潤滑剤とを各々カーボン保護膜を介して
強磁性金属薄膜表面１m2当たり１０mg の存在量となる
ように塗布して潤滑剤層を形成させた後、所定幅に裁断
して磁気テープを作成した。本実施例によるドローイン
グμｋとスチル特性を、従来と比較して（表１）及び
（表２）に示している。
【００１４】
【表１】
【００１５】
【表２】
【００１６】ここで、ドローイングμｋは、２３℃，７
０％RH中において磁気テープをφ３mmのポリアセタール
樹脂製ローラー上で１mm／secの速度で長さ２００mmを
３００回走行往復させたときの摩擦係数であり、スチル
特性は、市販ビデオデッキにかけてスチル再生寿命を測
定した。スチル再生寿命は、出力が初期値から１０dB低
下するまでの時間とした。
０％RH中において磁気テープをφ３mmのポリアセタール
樹脂製ローラー上で１mm／secの速度で長さ２００mmを
３００回走行往復させたときの摩擦係数であり、スチル
特性は、市販ビデオデッキにかけてスチル再生寿命を測
定した。スチル再生寿命は、出力が初期値から１０dB低
下するまでの時間とした。
【００１７】本実施例に用いた潤滑剤４ｂは、その化学
構造式をフルオロアルキル基をＲｆとし、脂肪族アルキ
ル基をＲとして（化１）に示している。
構造式をフルオロアルキル基をＲｆとし、脂肪族アルキ
ル基をＲとして（化１）に示している。
【００１８】
【化１】
【００１９】上記のように構成された潤滑剤について、
以下にその詳細を説明する。ここで示すフルオロアルキ
ル基は、直鎖状の飽和型もしくは不飽和型の何れでも良
く、このことは、脂肪族アルキル基についても同様であ
る。これらフルオロアルキル基や脂肪族アルキル基は、
分子末端にあってその鎖長に応じた潤滑作用が、テープ
走行時の摩擦係数を低減し、且つスチル特性を改善せし
めることから、分子内部にエステル結合を２個以上有す
ることにより、カーボン保護膜を介して強磁性金属薄膜
への密着性をある程度保持しつつ、安定した潤滑性が発
揮される。実際に（表１）から明らかなように、その炭
素数は、フルオロアルキル基では３以上２以下では摩擦
係数の低減に効果が少なかった。一方、脂肪族アルキル
基では炭素数が８以上が適しており、７以下ではスチル
寿命が短くなった。
以下にその詳細を説明する。ここで示すフルオロアルキ
ル基は、直鎖状の飽和型もしくは不飽和型の何れでも良
く、このことは、脂肪族アルキル基についても同様であ
る。これらフルオロアルキル基や脂肪族アルキル基は、
分子末端にあってその鎖長に応じた潤滑作用が、テープ
走行時の摩擦係数を低減し、且つスチル特性を改善せし
めることから、分子内部にエステル結合を２個以上有す
ることにより、カーボン保護膜を介して強磁性金属薄膜
への密着性をある程度保持しつつ、安定した潤滑性が発
揮される。実際に（表１）から明らかなように、その炭
素数は、フルオロアルキル基では３以上２以下では摩擦
係数の低減に効果が少なかった。一方、脂肪族アルキル
基では炭素数が８以上が適しており、７以下ではスチル
寿命が短くなった。
【００２０】以上のように本実施例によれば、分子末端
に、直鎖状飽和型もしくは不飽和型の炭素数３以上１０
以下のフルオロアルキル基と、同じく炭素数８以上２２
以下の脂肪族アルキル基とを有する側鎖を、各々少なく
とも１個以上有し、分子内部にエステル結合を２個以上
有する有機化合物を潤滑剤として用いることにより、摩
擦係数を低減し、スチル特性を改善することができる。
に、直鎖状飽和型もしくは不飽和型の炭素数３以上１０
以下のフルオロアルキル基と、同じく炭素数８以上２２
以下の脂肪族アルキル基とを有する側鎖を、各々少なく
とも１個以上有し、分子内部にエステル結合を２個以上
有する有機化合物を潤滑剤として用いることにより、摩
擦係数を低減し、スチル特性を改善することができる。
【００２１】一方（表２）より、分子末端に極性基を持
つ場合（比較例１，２，３）、摩擦係数の上昇が著し
く、スチル特性も満足されなかった。また含フッ素−塩
基性カルボン酸から合成される含フッ素脂肪族エステル
の場合（比較例４，５）、摩擦係数の低減にある程度の
効果は認められるが、スチル特性は満足されなかった。
つ場合（比較例１，２，３）、摩擦係数の上昇が著し
く、スチル特性も満足されなかった。また含フッ素−塩
基性カルボン酸から合成される含フッ素脂肪族エステル
の場合（比較例４，５）、摩擦係数の低減にある程度の
効果は認められるが、スチル特性は満足されなかった。
【００２２】
【発明の効果】以上のように本発明は、分子末端に、炭
素数３以上の直鎖状飽和型もしくは不飽和型フルオロア
ルキル基と、同じく炭素数８以上の脂肪族アルキル基と
を有する側鎖を、各々少なくとも１個以上有し、分子内
部にエステル結合を２個以上有する有機化合物で潤滑剤
層を構成することにより、フルオロアルキル基や脂肪族
アルキル基の持つ安定した潤滑性を損なうことなく、テ
ープ走行時のしゅう動部分での相手材への吸着を抑制
し、摩擦係数の低減が図れ、より安定した走行性が得ら
れると共に、スチル再生寿命がより長く、安定している
優れた磁気記録媒体を実現できるものである。
素数３以上の直鎖状飽和型もしくは不飽和型フルオロア
ルキル基と、同じく炭素数８以上の脂肪族アルキル基と
を有する側鎖を、各々少なくとも１個以上有し、分子内
部にエステル結合を２個以上有する有機化合物で潤滑剤
層を構成することにより、フルオロアルキル基や脂肪族
アルキル基の持つ安定した潤滑性を損なうことなく、テ
ープ走行時のしゅう動部分での相手材への吸着を抑制
し、摩擦係数の低減が図れ、より安定した走行性が得ら
れると共に、スチル再生寿命がより長く、安定している
優れた磁気記録媒体を実現できるものである。
【図１】本発明の一実施例における磁気記録媒体の拡大
断面図
断面図
【図２】従来の磁気記録媒体の拡大断面図
１ 基板 ２ 強磁性金属薄膜 ３ カーボン保護膜 ４６ 潤滑剤層
Claims (2)
- 【請求項１】 非磁性基板上に形成された強磁性金属薄
膜上にカーボン保護膜を有する磁気記録媒体であって、
分子末端に、炭素数３以上の直鎖状飽和型もしくは不飽
和型フルオロアルキル基と、或いは直鎖状飽和型もしく
は不飽和型脂肪族アルキル基とを有する側鎖を、各々少
なくとも１個以上有し、分子内部にエステル結合を２個
以上有する有機化合物を前記カーボン保護膜上に潤滑剤
として備えたことを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項２】 有機化合物が脂肪族アルキルコハク酸ジ
エステルであることを特徴とする請求項１記載の磁気記
録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29118591A JPH05128498A (ja) | 1991-11-07 | 1991-11-07 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29118591A JPH05128498A (ja) | 1991-11-07 | 1991-11-07 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05128498A true JPH05128498A (ja) | 1993-05-25 |
Family
ID=17765562
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29118591A Pending JPH05128498A (ja) | 1991-11-07 | 1991-11-07 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05128498A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6187724B1 (en) | 1997-09-29 | 2001-02-13 | Wako Pure Chemical Industries, Ltd. | Lubricant composition and magnetic recording medium using the same |
| CN107573982A (zh) * | 2017-09-30 | 2018-01-12 | 黄山市强力化工有限公司 | 一种耐高温型合成酯润滑油基础油及其制备方法 |
-
1991
- 1991-11-07 JP JP29118591A patent/JPH05128498A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6187724B1 (en) | 1997-09-29 | 2001-02-13 | Wako Pure Chemical Industries, Ltd. | Lubricant composition and magnetic recording medium using the same |
| CN107573982A (zh) * | 2017-09-30 | 2018-01-12 | 黄山市强力化工有限公司 | 一种耐高温型合成酯润滑油基础油及其制备方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPH07105035B2 (ja) | 磁気記録媒体およびその製造方法 | |
| JPH0474313A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH05128498A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP3463713B2 (ja) | 潤滑剤及び磁気記録媒体 | |
| JPS62219314A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH0580731B2 (ja) | ||
| JP3089496B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP2005139429A (ja) | 潤滑剤、記録媒体、及びカルボン酸系化合物 | |
| JPH052737A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP3962962B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH10289436A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPS6246431A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPS6292227A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH05282662A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP2626051B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP3225726B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH069976A (ja) | 潤滑剤及びその潤滑剤を被着した磁気記録媒体 | |
| JPH10289441A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH0679377B2 (ja) | 磁気記録媒体およびその製造方法 | |
| JPS63249930A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH0668836B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH06208720A (ja) | フロロアルキル基とメルカプト基を有するアルキルコハク酸エステルとその製造方法及びそれを用いた磁気記録媒体 | |
| JPH0766529B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH06333226A (ja) | 磁気記録媒体およびその製造方法 | |
| JPH07114017B2 (ja) | 磁気記録媒体 |