JPH06148784A - ハロゲン化銀写真乳剤 - Google Patents

ハロゲン化銀写真乳剤

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JPH06148784A
JPH06148784A JP32233992A JP32233992A JPH06148784A JP H06148784 A JPH06148784 A JP H06148784A JP 32233992 A JP32233992 A JP 32233992A JP 32233992 A JP32233992 A JP 32233992A JP H06148784 A JPH06148784 A JP H06148784A
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emulsion
metal
carbonyl
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Katsuhiko Suzuki
克彦 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光特性、特に感度及び照度不軌特性が改良
されたハロゲン化銀乳剤を提供すること。 【構成】 下記一般式で表される金属カルボニル錯体を
含有するハロゲン化銀乳剤。 [式中、Mは金属元素、Lはカルボニル以外の任意の配
位子を表す。xは1以上の整数を表し、yは正の整数、
zは0又は正の整数であり、y≧4かつy≧zの条件を
満たし、nは−6〜+6の整数を表す。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真乳剤
に関し、更に詳しくは、新規なドーパントにより写真特
性を改良した写真乳剤に関する。
【0002】
【発明の背景】近年、ハロゲン化銀写真感光材料の高感
度化、高画質化に対する要請は益々強まっている。この
ような要請に対し、ハロゲン化銀乳剤の感光特性を改良
するために、様々な技術が検討されてきている。
【0003】多価金属化合物を使用する技術もその一つ
であり、ハロゲン化銀写真感光材料の感度をはじめとす
る感光特性を改良するためにハロゲン化銀乳剤に各種の
多価金属化合物を使用することが試みられ発表されてき
ている。
【0004】例えば、米国特許第2,448,060号には、乳
剤に、調製の任意段階で、
【0005】
【化2】 [式中、Rは水素、アルカリ金属またはアンモニウム基
を表し、Mはパラジウム又は白金の4価遷移金属を表
し、Xはハロゲン原子、例えば塩素又は臭素を表す。]
により示されるパラジウム又は白金の4価遷移金属化合
物を添加することにより増感することができることが開
示され、特開昭62−260137号公報には、ハロゲン化銀粒
子中に、多価金属イオンを多量にドープしたハロゲン化
銀粒子を10重量%以上存在させる事により、高感度かつ
低かぶり、または幅広い露光条件において高感度な写真
乳剤を得る技術が開示されている。また、ヨーロッパ特
許第O436249Al号には、第8族〜第10族、第5、第6周期
の金属イオンあるいは複数の該金属イオンを含有するオ
リゴマーを隣接する陽イオンサイトに含有するハロゲン
化銀写真乳剤が開示されている。
【0006】また、特開平3-118536号公報には、ハロゲ
ン化銀粒子内部に1〜2個のカルボニル配位子並びに第8
族及び第9族の遷移金属を有する錯体を含有する写真乳
剤が開示されている。
【0007】以上述べた通り、各種の多価金属化合物を
ハロゲン化銀乳剤に使用して、その写真特性を改良する
ことが行なわれてきたが、本発明者は多価金属化合物に
よるハロゲン化銀乳剤の写真特性の改良に付きさらに検
討したところ、従来ハロゲン化銀乳剤の写真特性を改良
することが知られていなかった多数のカルボニル配位子
を有する金属カルボニル錯体を、ハロゲン化銀乳剤に含
有させることにより、ハロゲン化銀乳剤の感光特性、特
に感度及び照度不軌特性を改善することができることを
見いだした。
【0008】
【発明の目的】したがって、本発明の第一の目的は、ハ
ロゲン化銀乳剤の写真特性を改良することができる新規
なドーパントを提供することにあり、第二の目的は新規
なドーパントにより、感光特性、特に感度及び照度不軌
特性が改良したハロゲン化銀乳剤を提供することにあ
る。
【0009】
【発明の構成】本発明の上記目的は、 (1)下記一般式で表される金属カルボニル錯体を含有
することを特徴とするハロゲン化銀写真乳剤。
【0010】
【化3】 [式中、Mは金属元素を、Lはカルボニル以外の任意の
配位子を表す。xは1以上の整数を表し、yは正の整
数、zは0又は正の整数であり、y≧4かつy≧zの条
件を満たし、nは−6〜+6の整数を表す。] (2)ハロゲン化銀乳剤が、塩化ナトリウム型構造を有
するハロゲン化銀粒子から成ることを特徴とする上記
(1)記載のハロゲン化銀写真乳剤。によって達成され
た。
【0011】ハロゲン化銀乳剤に上記一般式で表される
金属カルボニル錯体を含有させることにより、どのよう
な機構でハロゲン化銀乳剤の感度及び照度不軌特性が改
良されるのか充分解明されていないが、以下に説明する
ように、カルボニル配位子による金属の低酸化数状態の
安定化、さらにある場合には、それに加えて金属−金属
間結合の存在に起因すると推定することができる。
【0012】金属カルボニルや、その誘導体を含むカル
ボニル配位子を多数有する金属カルボニル錯体におい
て、しばしば見られる現象が2つある。それは、金属の
低酸化状態の安定化と、金属−金属間結合の形成であ
る。つまり、カルボニル配位子は、金属の低酸化状態を
安定化する性質と、金属−金属間結合を安定化する性質
の2つの特徴をもっていることになる。
【0013】低酸化状態にある金属は、より高い準位の
電子軌道まで電子に占有されている。つまり、ハロゲン
化銀粒子表面あるいは内部に存在させた場合、光発生正
孔を有効にトラップする占有された電子軌道を有してい
ると考えられる。
【0014】また金属−金属間の結合のある錯体では、
正孔をトラップした、つまり酸化された状態が金属−金
属間で非局在化し安定化することが予想できる。金属−
金属間の結合により本来不安定な酸化状態や混合原子価
状態が安定化されることはよく知られている。(例え
ば、Inorganic Chemistry Vol.22 No.26 4086頁〈198
3〉にはPt-Pt結合の存在する白金多核錯体中で、本来あ
まり安定でないとされているPt(III)の安定化が報告さ
れている。)以上のようなことから、カルボニル配位子
を多数有する錯体によって、光発生正孔が有効にトラッ
プされることが推定できる。よって本発明におけるハロ
ゲン化銀乳剤の感度及び照度不軌特性の改良は、光発生
正孔を有効にトラップすることで、光電子と正孔との再
結合の確率を低滅されることに起因すると推定される。
【0015】各元素の族番号など元素周期律表に関する
定義は、ケミカル・アンド・エンジニアリング・ニュー
ズ(Chemical and Engineering News)、1985年2月4
日、第26頁に掲載されている周期律表に基づく。族番号
は左から右ヘ、1から18までの通し番号を用いる。
【0016】用語“金属錯体”は、金属イオン及び金属
原子をアクセプターとする配位結合を有する、分子また
はイオンを指す。用語“金属カルボニル錯体”は、カル
ボニル配位子を含有する金属錯体を指す。用語“金属カ
ルボニル”は、金属とカルボニル配位子から成る金属錯
体を指す。用語“金属カルボニルハロゲン化物”は、金
属とカルボニル配位子及びハライド配位子から成る金属
錯体を指す。
【0017】以下に本発明の構成を詳細に説明する。
【0018】本発明に用いられる金属カルボニル錯体の
中心金属に特に制限はないが、第4〜第11族の金属が好
ましく、第5〜第10族の金属がより好ましい。特に好ま
しいのは第6族及び第7族の金属である。中心金属の酸化
状態は、低酸化状態のものが好ましい。特に酸化数0以
下のものが好ましい。低酸化状態とは、金属がもつ安定
な酸化状態より低い酸化状態のことである。金属の安定
な酸化状態は、一般的な無機化学書(例えばコットン・
ウィルキンソン著 ADVANCED INORGANIC CHEMISTRY A Co
mprehensive Text second edition 等)に示されてい
る。例えばFeではFe(II)とFe(III)が安定な酸化
状態であり、それより低いFe(I)、Fe(0)、Fe(-I
I)等は低酸化状態といえる。
【0019】カルボニル配位子以外の配位子Lにも特に
制限はないが、H-、H2O、OCN-、SCN-、C
-、Br-、I-、C、CN-、CS、NO-、NS-、N
3、シクロペンタジエニル、ビリジン、トリアルキル
ホスフイン、エチレンジアミン、ジエチエントリアミン
などが好ましく、そのうちH-、H2O、Cl-、Br-
-、CN-、NO-、NS-が特に好ましい。
【0020】中心金属の数xについてはx=1〜24が好
ましく、x=3〜15の金属−金属間結合をもつ多核錯体
いわゆる金属カルボニルクラスターは、とくに好まし
い。
【0021】カルボニルリガンドの数y、カルボニル以
外の配位子数z及びトータルの電荷nの好ましい範囲
は、4≦y+z≦16かつ-3≦n≦+1である。より好まし
い範囲は、4≦y+z≦16かつz=0,1かつn=-2,-
1,0である。
【0022】金属カルボニル錯体として好ましく用いら
れるのは、金属カルボニルおよび金属カルボニルハロゲ
ン化物である。
【0023】金属カルボニル錯体としては特に以下のも
のが好ましく用いられる。
【0024】
【化4】 本発明のハロゲン化銀写真乳剤としては、塩化ナトリウ
ム型構造を有するハロゲン化銀粒子、すなわち塩化銀、
臭化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀あるいはそれ
らの混合物から成るものが好ましい。
【0025】本発明のハロゲン化銀写真乳剤としては、
ハライド組成の異なる複数の層を有する粒子や、ハライ
ド組成が均一な粒子など、どのようなハライド組成分布
のハロゲン化銀粒子でも用いることができる。ハロゲン
化銀粒子のサイズに特に制限はないが、同体積の立方体
の辺長にして0.1μm〜3.0μmが好ましい。
【0026】本発明において金属カルボニル錯体は、乳
剤調製の任意の段階で添加することができるが、ハロゲ
ン化銀沈澱生成の前から化学熟成終了後までに添加する
ことが好ましい。より好ましいのはハロゲン化銀沈澱生
成の前あるいは間に、もしくは化学熟成直前あるいは終
了後に添加する方法である。特にハロゲン化銀沈澱生成
の前あるいは間に添加することが好ましい。
【0027】本発明の乳剤を得るためにハロゲン化銀沈
澱生成時に金属カルボニル錯体を添加する場合、添加法
は次の方法が好ましく用いられる。 (1)沈澱生成時、硝酸銀水溶液などの添加開始以前に
反応母液に金属カルボニル錯体を添加しておく。 (2)沈澱生成時、硝酸銀水溶液、ハロゲン化物水溶液
もしくは微粒子乳剤などの添加液に金属カルボニル錯体
をあらかじめ添加しておく。 (3)沈澱生成中に、金属カルボニル錯体を適当な溶媒
に溶解、または適当な分散媒に分散させた状態で添加す
る。 水に難溶あるいは不溶の錯体を用いる場合、(3)の方
法が特に好ましく用いられる。化学熟成の前後または間
に添加する場合においても、錯体を適当な溶媒に溶解、
または適当な分散媒に分散して添加する方法が好ましく
用いられる。
【0028】本発明のハロゲン化銀写真乳剤には単分散
性ハロゲン化銀乳剤を用いることが好ましい。単分散性
ハロゲン化銀乳剤とは、平均粒径dを中心に±20%の粒
径範囲内に含まれるハロゲン化銀重量が全ハロゲン化銀
重量の70%以上であるものを言い、好ましくは80%以
上、更に好ましくは90%以上である。
【0029】単分散乳剤は、粒径の標準偏差を平均粒径
で除した値を100倍したものによつて定義した分布の広
さが20%以下のものであり、更に好ましくは15%以下の
ものである。本発明における粒径とは、粒子と同体積の
立方体の辺長を意味する。
【0030】本発明のハロゲン化銀乳剤は、立方体、14
面体、18面体のような正常晶でもよく、双晶であっても
よい。また、これらの混合物であってもよい。
【0031】双晶である場合、粒子の投影面積同等円換
算直径と粒子厚みとの比が1〜20のものが投影面積の60
%以上であることが好ましい。また、粒子の投影面積同
等円換算直径と粒子厚みとの比は、1.2以上、8.0未満で
あることが好ましく、特に1.5以上、5.0未満であること
が好ましい。
【0032】単分散性の正常晶乳剤は、例えば特開昭59
−177535号、同60−138538号、同59−52238号、同60−l
43331号、同60−35726号、同60−258536号及び同61−14
636号公報等に開示された方法を参考にすることによっ
て製造することができる。
【0033】単分散性の双晶乳剤は、例えば特開昭61−
14636号公報に開示された球型種乳剤を成長させる方法
を参考にすることによって得ることができる。
【0034】本発明のハロゲン化銀乳剤の成長にあたっ
ては、特開昭62−160128号公報に示される装置が好まし
く用いられる。
【0035】成長にあたっては硝酸銀水溶液とハロゲン
化物水溶液をダブルジェット法により添加することが好
ましい。又、沃度は沃化銀として系内に供給することも
できる。添加速度は、新しい核が発生しないような速度
で、かつオストワルド熟成によるサイズ分布の広がりが
ない速度、即ち新しい核が発生する速度の30〜100%の
範囲で添加することが好ましい。
【0036】粒子を肥大させる別の条件として、日本写
真学会昭和58年年次大会要旨集88頁に見られるように、
ハロゲン化銀微粒子を加え溶解、再結晶することにより
肥大させる方法が挙げられる。
【0037】ハロゲン化銀乳剤の成長条件としては、pA
g5〜11、温度40〜85℃、pHl.5〜12が好ましい。
【0038】本発明のハロゲン化銀写真乳剤は、そのハ
ロゲン化銀粒子形成後、公知の方法により脱塩されるこ
とが好ましい。脱塩の方法としては、例えば凝集ゼラチ
ン剤などを用いても構わないし、またゼラチンをゲル化
させて行うヌードル水洗法を用いてもよく、また多価ア
ニオンよりなる無機塩類、例えば硫酸ナトリウム、アニ
オン性界面活性剤、アニオン性ポリマー(例えばポリス
チレンスルホン酸)を利用した凝析法、又、ゼラチン誘
導体(例えばアシル化ゼラチン、カルバモイル化ゼラチ
ンなど)を利用した沈降法(フロキュレーション法)を
用いてもよい。
【0039】このようにして脱塩されたハロゲン化銀粒
子は、ゼラチン液中に再分散されてハロゲン化銀乳剤が
調製される。
【0040】本発明のハロゲン化銀写真乳剤は、ハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料に好ましく用いることができ
る。
【0041】本発明のハロゲン化銀写真乳剤を用いてカ
ラー写真感光材料を構成する際には、ハロゲン化銀乳剤
は、物理熟成、化学熟成及び分光増感を行ったものを使
用する。このような工程で使用される添加剤は、リサー
チ・ディスクロージャーNo.17643、同No.l8716及び同N
o.308119(それぞれ、以下RDl7643、RDl8716及びRD3081
19と略す)に記載されている。表1に記載箇所を示す。
【0042】
【表1】 本発明のハロゲン化銀写真乳剤を用いてカラー写真感光
材料を構成する際に、使用できる公知の写真用添加剤も
上記リサーチ・ディスクロージャーに記載されている。
表2にその関連のある記載箇所を示す。
【0043】
【表2】 また、本発明のハロゲン化銀写真乳剤を用いてカラー写
真感光材料を構成する際には、種々のカプラーを使用す
ることができ、その具体例は下記RDl7643及びRD308119
に記載されている。表3にその関連ある記載箇所を示
す。
【0044】
【表3】 本発明のハロゲン化銀写真乳剤を用いてカラー写真感光
材料を構成する際に使用する添加剤は、RD308119 1007
頁 XIV項に記載されている分散法などにより、添加する
ことができる。
【0045】本発明のハロゲン化銀写真乳剤を用いてカ
ラー写真感光材料を構成する際には、前述のRD17643 28
頁、RD18716 647〜8頁及びRD308119 1009頁 XVII項に記
載されている支持体を使用することができる。
【0046】本発明のハロゲン化銀写真乳剤を用いたカ
ラー写真感光材料には、前述のRD308119 VII-K項に記載
されているフイルター層や中間層等の補助層を設けるこ
とができる。
【0047】本発明のハロゲン化銀写真乳剤を用いたカ
ラー写真感光材料には、前述のRD308119 VII-K項に記載
されている順層、逆層、ユニット構成等の様々な層構成
をとることができる。
【0048】本発明のハロゲン化銀写真乳剤は、一般用
もしくは映画用のカラーネガフィルム、スライド用もし
くはテレビ用のカラー反転フィルム、カラーペーパー、
カラーポジフィルム、カラー反転ペーパーに代表される
種々のカラー写真感光材料に好ましく適用することがで
きる。
【0049】本発明のハロゲン化銀写真乳剤を用いたカ
ラー写真感光材料は前述のRD1764328〜29頁、RDl8716 6
15頁及びRD308119 XIXに記載された通常の方法によっ
て、現像処理することができる。
【0050】
【実施例】〈比較乳剤Em−1の調製〉A液を40℃に保
ちつつ、充分撹拌しながらB液及びCl、C2液を表4
のような添加速度でダブルジェット法により添加した。
その際D液およびE液を用い、pH、pAgを表4のように
制御した。得られた乳剤を常法により水洗、分散しEm
−1とした。電子顕微鏡観察の結果、平均粒径1.00μm
の正八面体粒子であった。 〈本発明乳剤Em−2の調製〉Em−1にFl液233.2
ミリリットルを加えた後、40℃で30分撹拌して得られた
乳剤をEm−2とした。 〈本発明乳剤Em−3の調製〉Em−1にF2液279.7
ミリリットルを加えた後、40℃で30分撹拌して得られた
乳剤をEm−3とした。 〈本発明乳剤Em−4の調製〉Em−1にF3液372.9
ミリリットルを加えた後、40℃で30分撹拌して得られた
乳剤をEm−4とした。 〈本発明乳剤Em−5の調製〉Em−1にF4液225.8
ミリリットルを加えた後、40℃で30分撹拌して得られた
乳剤をEm−5とした。 〈本発明乳剤Em−6の調製〉B液が残り440.6ミリリ
ットルとなった時点(表4で経過時間146分33秒の時
点)でB液及びC2液の添加を一時中断し、Fl液233.
2ミリリットルを加えてから5分後に添加を再開した以外
はEm−1と同様にして得た乳剤をEm−6とした。 〈本発明乳剤Em−7の調製〉B液が残り440.6ミリリ
ットルとなった時点(表4で経過時間146分33秒の時
点)でB液及びC2液の添加を一時中断し、F2液279.
7ミリリットルを加えてから5分後に添加を再開した以外
はEm−1と同様にして得た乳剤をEm−7とした。 〈本発明乳剤Em−8の調製〉B液が残り440.6ミリリ
ットルとなった時点(表4で経過時間146分33秒の時
点)でB液及びC2液の添加を一時中断し、F3液372.
9ミリリットルを加えてから5分後に添加を再開した以外
はEm−1と同様にして得た乳剤をEm−8とした。 〈本発明乳剤Em−9の調製〉B液が残り440.6ミリリ
ットルとなった時点(表4で経過時間146分33秒の時
点)でB液及びC2液の添加を一時中断し、F4液225.
8ミリリットルを加えてから5分後に添加を再開した以外
はEm−1と同様にして得た乳剤をEm−9とした。
【0051】以上Em−2〜Em−9の乳剤粒子は、電
子顕微鏡観察の結果、Em−1とほぼ同様な粒径、晶癖
を有するものであった。
【0052】 A液 オセインゼラチン 101.7g ボリイソプロピレン−ポリオキシエチレンオキシ −ジこはく酸エステルナトリウム塩 10%メタノール溶液 30.0ミリリットル 酢酸(56%) 93.3ミリリットル アンモニア(28%) 155.4ミリリットル 臭化銀種乳剤(平均粒径0.240μm)0.1465モル相当 純水で 10593.0ミリリットル
【0053】 B液 硝酸銀 1775.1g アンモニア(28%) 1448.0ミリリットル 純水で 4975.5ミリリットル
【0054】 Cl液 オセインゼラチン 33.2g 臭化カリウム 406.8g 沃化カリウム 11.58g 純水で 1660.8ミリリットル
【0055】 C2液 オセインゼラチン 66.3g 臭化カリウム 811.9g 沃化カリウム 23.11g 純水で 3314.7ミリリットル
【0056】 D液 酢酸(56%) 3000.0ミリリットル
【0057】 E液 臭化カリウム 208.0g 純氷で 500.0ミリリットル
【0058】 Fl液 Cr(CO)6 100.0mg メタノールで 1000.0ミリリットル
【0059】 F2液 Mo(CO)6 100.0mg メタノールで 1000.0ミリリットル
【0060】 F3液 W(CO)6 100.0mg メタノールで 1000.0ミリリットル
【0061】 F4液 Ru3(CO)12 100.0mg アセトンで 1000.0ミリリットル
【0062】
【表4】
【0063】感度の評価 Em−1〜9の乳剤をハイポで最適に化学増感した後、
4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テト
ラザインデン、ポリビニルピロリドン、塗布助剤として
スルホ琥珀酸ジオクチルナトリウム、硬膜剤として1,
2−ビス(ビニルスルフォニル)エタンをそれぞれ適量
加え、三酢酸セルロースべ一ス上に塗布し、センシトメ
トリー用試料を得た。これらの試料を光学ウエッジとフ
ィルターを介して、露光量32CMS、露光時間はl/l00
秒、8秒の2通りの条件で露光し、下記の処理を行なっ
た。
【0064】
【0065】 現像液 メトール 2.5g L−アスコルビン酸 10.0g メタほう酸ナトリウム四水塩 35.0g 臭化カリウム 1.0g 純水で 1000.0ミリリットル
【0066】 停止液 酢酸(3%)
【0067】 定着液 コニカフィックス(コニカ株式会社製)
【0068】現像された各試料について、光学濃度計を
用いて濃度測定を行ない、感度を求めた。感度は最低光
学濃度+0.1の濃度を与える露光量(真数値)の逆数と
して求め、比較乳剤Em−1の感度を100として相対値
化した。各乳剤の評価結果を表5に示す。
【0069】
【表5】
【0070】表5の結果から明らかなように、本発明の
ハロゲン化銀乳剤(Em−2〜9)は、高い感度を有し
ており、また、照度不軌特性も優れている。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、ハロゲン化銀乳剤の感
光特性、特に感度及び照度不軌特性を改良することがで
きる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式で表される金属カルボニル錯
    体を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真乳剤。 【化1】 [式中、Mは金属元素を、Lはカルボニル以外の任意の
    配位子を表す。xは1以上の整数を表し、yは正の整
    数、zは0又は正の整数であり、y≧4かつy≧zの条
    件を満たし、nは−6〜+6の整数を表す。]
  2. 【請求項2】 ハロゲン化銀乳剤が、塩化ナトリウム型
    構造を有するハロゲン化銀粒子から成ることを特徴とす
    る請求項1記載のハロゲン化銀写真乳剤。
JP32233992A 1992-11-09 1992-11-09 ハロゲン化銀写真乳剤 Pending JPH06148784A (ja)

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