JPH06145638A - 耐熱性接着剤 - Google Patents

耐熱性接着剤

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JPH06145638A
JPH06145638A JP29504692A JP29504692A JPH06145638A JP H06145638 A JPH06145638 A JP H06145638A JP 29504692 A JP29504692 A JP 29504692A JP 29504692 A JP29504692 A JP 29504692A JP H06145638 A JPH06145638 A JP H06145638A
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Akio Matsuyama
彰雄 松山
Osamu Kougo
修 高後
Masahiro Ota
正博 太田
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規な耐熱性接着剤の創製。 【構成】 二種のジアミンから誘導される特定の混合ポ
リアミド酸100重量部と下記式 で表されるビスマレイミド化合物0.1重量部以上5重
量部未満よりなる耐熱性接着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性接着剤に関するも
のであり、特に強力な接着力と耐熱性に極めて優れた接
着剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、各種の有機合成高分子からなる接
着剤が知られており、これらのうちで耐熱性の優れたも
のとしては、ポリベンズイミダゾール系、ポリイミド系
等の接着剤が開発されている。特に耐熱性フィルムであ
るポリイミド系フィルム用の接着剤としては、前記の接
着剤以外にもフッ素系樹脂、ポリアミドイミド、シリコ
ーン、エポキシノボラック、エポキシアクリル、ニトリ
ルゴムフェノールまたはポリエステル系等の接着剤が開
発されているが、これらも耐熱性の面で満足のいくもの
は接着力が劣り、逆に接着力の優れているものは耐熱性
に劣るなど充分に満足できるものではない。耐熱性の接
着剤として、耐熱性および接着力ともに優れているもの
は、D.J.Progarらによって開発されたポリイ
ミド接着剤(米国特許第4,065,345号)、及び
本発明者らが開発したポリイミド接着剤(特開昭61−
143477号、143478号、291669号、2
91670号等)が知られている。これらは、常温及び
高温での接着物の引張り剪断接着強度には優れているも
のがあるが、剥離接着強度については満足できるもので
はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高温
で使用しても、使用中、使用後において接着物の引張り
剪断強度のみならず、剥離接着強度においても低下しな
い耐熱性と、より強力な接着力を有する新規な耐熱性接
着剤を得ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を行い、特定の構造のポリア
ミド酸に特定のビスマレイミド化合物を配合することに
より、強力な接着力を有する耐熱性接着剤を得ることが
できる事を見出し、本発明を完成するに至った。即ち、
本発明の耐熱性接着剤は、ジアミン化合物として一般式
(1)(化6)
【0005】
【化6】
【0006】〔式中、X1は直結、炭素数1ないし10
の2価の炭化水素基、六フッ素化されたイソプロピリデ
ン基、カルボニル基、チオ基、スルフィニル基、スルホ
キシド基、スルホニル基又はオキシドから成る群より選
ばれた基を示す。〕で表される芳香族ジアミン化合物
(A)10〜50モル%及び一般式(2)(化7)
【0007】
【化7】
【0008】〔式中、X2は直結、炭素数1ないし10
の2価の炭化水素基、六フッ素化されたイソプロピリデ
ン基、カルボニル基、チオ基、スルフィニル基、スルホ
キシド基、スルホニル基又はオキシドから成る群より選
ばれた基を示す。〕で表される芳香族ジアミン化合物
(B)50〜90モル%を一般式(3)(化8)
【0009】
【化8】
【0010】〔式中、Yは炭素数2以上の脂肪族基、環
式脂肪族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳
香族が直接又は架橋員により相互に連結された非縮合多
環式芳香族基から成る群より選ばれた4価の基を示
す。〕で表されるテトラカルボン酸二無水物と有機溶媒
中で重合させて得られるポリアミド酸100重量部と一
般式(4)(化9)
【0011】
【化9】
【0012】〔式中、Rは
【0013】
【化10】 よりなる2価の基を表し、Zは直結または炭素数1〜1
0の2価の炭化水素基、六フッ素化されたイソプロピリ
デン基、カルボニル基、チオ基、スルフィニル基、スル
ホキシド基、スルホニル基又はオキシドから成る群より
選ばれた基を示す。〕で表されるビスマレイミド化合物
0.1重量部以上5重量部未満よりなる耐熱性接着剤で
ある。
【0014】本発明の耐熱性接着剤の原料として使用す
る一般式(1)(化6)で示されるジアミン化合物
(A)としては、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル〕メタン、1,1−ビス〔4−(3−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕エタン、1,2−ビス〔4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、2,2−ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、
2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕ブタン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフル
オロプロパン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ビフェニル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル〕ケトン、ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕スルホキシド、ビス〔4−(3−
アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル等が挙げ
られ、これらは単独あるいは2種以上混合して用いられ
る。
【0015】また、一般式(2)(化7)で示されるジ
アミン化合物(B)としては、例えば、2,3−ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニル
エーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテルに代表されるジ
アミノジフェニルエーテル類、ビス(3−アミノフェニ
ル)スルフィド、(3−アミノフェニル)(4−アミノ
フェニル)スルフィド、ビス(4−アミノフェニル)ス
ルフィドに代表されるジアミノジフェニルスルフィド
類、ビス(3−アミノフェニル)スルホキシド、(3−
アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホキシ
ド、ビス(4−アミノフェニル)スルホキシドに代表さ
れるジアミノジフェニルスルホキシド類、ビス(3−ア
ミノフェニル)スルホン、(3−アミノフェニル)(4
−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニ
ル)スルホンに代表されるジアミノジフェニルスルホン
類、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジ
アミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェ
ノンに代表されるジアミノベンゾフェノン類、3,3’
−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフ
ェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンに
代表されるジアミノジフェニルアルカン類、2,2−ビ
ス(3−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−
ヘキサフルオロプロパンに代表されるジアミノジフェニ
ルヘキサフルオロプロパン類、さらに2,3−ジアミノ
ビフェニル、3,3’−ジアミノビフェニル、3,4’
−ジアミノビフェニルに代表されるジアミノビフェニル
類が挙げられ、これらは単独あるいは2種以上混合して
用いられる。
【0016】さらに本発明の一般式(3)(化8)で示
されるテトラカルボン酸二無水物としては、例えばエタ
ンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸
二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、
3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、
2,2’−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロ
パン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシ
フェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフ
ェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)スルホン二無水物、ビス(2,3−ジカル
ボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス
(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビ
ス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水
物、4,4’−(p−フェニレンジオキシ)ジフタル酸
二無水物、4,4’−(m−フェニレンジオキシ)ジフ
タル酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカ
ルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラ
カルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテト
ラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、1,
2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,
4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、
2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水
物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸
二無水物等が挙げられ、これらは単独または2種以上を
混合して用いられる。
【0017】本発明においてはポリアミド酸溶液中ある
いは得られたポリアミド酸粉体中にポリアミド酸が脱水
閉環することにより得られるポリイミドが一部含まれて
いても、本発明の効果が阻害されない範囲であれば差し
支えない。
【0018】本発明においてテトラカルボン酸二無水物
とジアミン化合物を反応させる際に用いられる有機溶媒
としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N
−メチルカプロラクタムに代表されるアミド類、テトラ
ヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテルに代表されるエーテル類、ピリジ
ン、γ−ピコリンに代表されるピリジン類、フェノー
ル、m−クレゾール、o−クロロフェノールに代表され
るフェノール類、ジメチルスルホキシド、ジフェニルス
ルホキシドに代表されるスルホキシド類、ジメチルスル
ホン、ジフェニルスルホンに代表されるスルホン類等が
挙げられ、これらは単独でも混合して用いても構わな
い。
【0019】ポリアミド酸溶液を得る為の反応温度は、
通常10〜100℃、好ましくは30〜80℃である。
反応温度が低すぎると所望の重合度に到達するのに時間
がかかり、実用的でない。また反応温度が高すぎるとイ
ミド化が進行しすぎ、保存安定性の良好な溶液が得られ
ない。
【0020】ポリアミド酸溶液を得る為の反応圧力は特
に限定されず常圧で充分実施できる。反応時間は反応に
用いられる溶媒、反応温度によつて異なるが、ポリアミ
ド酸の生成が完了し、所望の重合度に到達するまで行
う。通常は30分から10時間で充分である。
【0021】ポリアミド酸の合成に際しては、有機溶媒
にジアミン化合物を溶解しておき、テトラカルボン酸二
無水物を添加して行うのが一般的である(米国特許第4
065345号等)。
【0022】本発明で使用する一般式(1)(化6)で
示されるジアミン化合物(A)と一般式(2)(化7)
で示されるジアミン化合物(B)との割合は、通常、前
者が10〜50モル%、好ましくは20〜40モル%の
範囲で使用する。ジアミン化合物(A)の割合が50モ
ル%を越えると接着物の高温時の接着強度が低下し、さ
らにジアミン化合物(A)の割合が10モル%未満で
は、接着物の接着強度が低下し、本発明の効果が得られ
ない。
【0023】本発明でポリアミド酸に配合して使用する
一般式(4)(化9)で示されるビスマレイミド化合物
としては、例えば、1,3−ビス(3−マレイミドフェ
ノキシ)ベンゼン、ビス〔4−(3−マレイミドフェノ
キシ)フェニル〕メタン、1,1−ビス〔4−(3−マ
レイミドフェノキシ)フェニル〕エタン、1,2−ビス
〔4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル〕エタ
ン、2,2−ビス〔4−(3−マレイミドフェノキシ)
フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−マレイ
ミドフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔4
−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル〕−1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4’−
ビス(3−マレイミドフェノキシ)ビフェニル、ビス
〔4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル〕ケト
ン、ビス〔4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニ
ル〕スルフィド、ビス〔4−(3−マレイミドフェノキ
シ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−マレイミド
フェノキシ)フェニル〕エーテル等が挙げられ、これら
は単独あるいは2種以上混合して用いられる。
【0024】これらのビスマレイミド化合物は、それぞ
れ対応するジアミン化合物と無水マレイン酸を例えば特
開平4−99764号公報記載の方法等で縮合、脱水反
応させて製造することができる。
【0025】ビスマレイミド化合物のポリアミド酸への
混合割合は、ポリアミド酸100重量部に対して0.1
重量部以上5重量部未満、好ましくは1重量部以上3重
量部以下を使用できる。ビスマレイミド化合物の配合量
が0.1重量部未満では、本発明の目的とする接着力の
向上に効果はなく、また5重量部以上になるとかえって
接着力が低下する傾向になり好ましくない。
【0026】ビスマレイミド化合物のポリアミド酸への
混合方法としては、ジアミン化合物とテトラカルボン酸
二無水物を有機溶剤中で重合させて得られたポリアミド
酸溶液にビスマレイミド化合物を添加溶解するのが一般
的であるが、重合の際、例えば、ジアミン化合物または
テトラカルボン酸無水物装入時に、あるいは、重合の途
中に添加する事も可能である。
【0027】さらに、例えばポリアミド酸ワニスを水、
アルコール等の貧溶剤と混合し、アミド酸粉体を析出、
乾燥する方法で単離した後にビスマレイミド化合物と固
体同士で混合する事も可能であるし、あらかじめビスマ
レイミド化合物を添加溶解したポリアミド酸溶液を作成
して上記の貧溶剤と混合する方法、あるいは溶剤を蒸発
せる方法等で粉体またはフィルムを得ることも出来る。
【0028】このようにして得られた本発明のビスマレ
イミド化合物を配合したポリアミド酸の接着剤としての
使用に際しては、ポリアミド酸を加熱、脱水イミド化す
ることにより使用に供される。例えば、ポリアミド酸の
重合に用いた有機溶剤等の溶液として使用する場合に
は、貼合わすべき被接着物に上記溶液を塗布し、ついで
常圧あるいは減圧下で加熱、溶剤を除去後さらに高温で
圧着する事で被接着物を強固に接着することができる。
あるいは、ポリアミド酸溶液を加熱脱溶剤させてあらか
じめフィルム状あるいは粉体にしたものを被接着物間に
挿入、高温で圧着する事でも被接着物を強固に接着する
ことができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により具体
的に説明する。 合成例1 還流冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌機を備えた
ガラス製反応器に4,4’−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ビフェニル92g(0.25モル)と4,4’−ジ
アミノジフェニルエーテル150g(0.75モル)と
N,N−ジメチルアセトアミド1832gを装入し、3
0℃に昇温し、ジアミンを溶解した。窒素雰囲気下にお
いてピロメリット酸二無水物216g(0.99モル)
を30℃の温度に保ちながら3時間かけて添加し、さら
に60℃で3時間攪拌を続けた。その時の溶液粘度は1
5,000センチポイズ(25℃、東京計器製 E型粘
度計にて測定、以下同じ)であった。
【0030】実施例1 合成例1で得られた20重量%のポリアミド酸溶液50
0gに4,4’−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ビ
フェニル3.0g(ポリアミド酸100重量部に対して
3.0重量部)を添加し、室温で4時間攪拌を続け、溶
解させた。このようにして得られた溶液を用いて冷間圧
延鋼の接着を行い、接着強度を測定した。接着は、まず
貼合わすべき鋼板それぞれの面に上記溶液を塗布し、減
圧下150℃で1時間乾燥した後、両面を貼合わせ、3
40℃、50kg/cm2の圧力下で5分間加熱するこ
とにより行い、JIS K6850の方法に準じて引張
り剪断接着強度を、またJIS K6854の方法に準
じてT形剥離接着強度を測定した。なお接着試験片は、
JIS G3141(SPCC−SD)の冷間圧延鋼の
接着面をアセトンで脱脂して用いた。測定は23℃及び
250℃で行い、その結果をあわせて第1表(表1)に
記載した。
【0031】比較例1 合成例1で得られたポリアミド酸溶液をそのまま使用し
た以外は、実施例1とまったく同様に接着を行い、接着
物の23℃及び250℃での引張り剪断接着強度、T形
剥離接着強度を測定した結果をあわせて第1表(表1)
に記載した。
【0032】比較例2 合成例1で得られた20重量%のポリアミド酸溶液50
0gに4,4’−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ビ
フェニル7.0g(ポリアミド酸100重量部に対して
7.0重量部)を添加し、室温で4時間攪拌を続け、溶
解させた。このようにして得られた溶液を用いて実施例
1とまったく同様に接着を行い、接着物の23℃及び2
50℃での引張り剪断接着強度、T形剥離接着強度を測
定した結果をあわせて第1表(表1)に記載した。
【0033】合成例2 還流冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌機を備えた
ガラス製反応器に4,4’−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ビフェニル29g(0.08モル)と4,4’−ジ
アミノジフェニルエーテル184g(0.92モル)と
N,N−ジメチルアセトアミド852gを装入し、30
℃に昇温し、ジアミンを溶解した。窒素雰囲気下におい
てピロメリット酸二無水物216g(0.99モル)を
30℃の温度に保ちながら3時間かけて添加し、さらに
60℃で3時間攪拌を続けた。その時の溶液粘度は2
3,000センチポイズであった。
【0034】比較例3 合成例2で得られた20重量%のポリアミド酸溶液50
0gに4,4’−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ビ
フェニル3.0g(ポリアミド酸100重量部に対して
3.0重量部)を添加し、室温で4時間攪拌を続け、溶
解させた。このようにして得られた溶液を用いて実施例
1とまったく同様に接着を行い、接着物の23℃及び2
50℃での引張り剪断接着強度、T形剥離接着強度を測
定した結果をあわせて第1表(表1)に記載した。
【0035】合成例3 還流冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌機を備えた
ガラス製反応器に4,4’−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ビフェニル203g(0.55モル)と4,4’−
ジアミノジフェニルエーテル90g(0.45モル)と
N,N−ジメチルアセトアミド1172gを装入し、3
0℃に昇温し、ジアミンを溶解した。窒素雰囲気下にお
いてピロメリット酸二無水物216g(0.99モル)
を30℃の温度に保ちながら3時間かけて添加し、さら
に60℃で3時間攪拌を続けた。その時の溶液粘度は1
1,000センチポイズであった。
【0036】比較例4 合成例3で得られた20重量%のポリアミド酸溶液50
0gに4,4’−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ビ
フェニル3.0g(ポリアミド酸100重量部に対して
3.0重量部)を添加し、室温で4時間攪拌を続け、溶
解させた。このようにして得られた溶液を用いて実施例
1とまったく同様に接着を行い、接着物の23℃及び2
50℃での引張り剪断接着強度、T形剥離接着強度を測
定した結果をあわせて第1表(表1)に記載した。
【0037】合成例4 還流冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌機を備えた
ガラス製反応器に4,4’−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ビフェニル147g(0.40モル)と4,4’−
ジアミノジフェニルエーテル120g(0.60モル)
とN−メチルピロリドン1932gを装入し、40℃に
昇温し、ジアミンを溶解した。窒素雰囲気下においてピ
ロメリット酸二無水物216g(0.99モル)を40
℃の温度に保ちながら3時間かけて添加し、さらに60
℃で2時間攪拌を続けた。その時の溶液粘度は43,0
00センチポイズであった。
【0038】実施例2 合成例4で得られた20重量%のポリアミド酸溶液50
0gに4,4’−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ビ
フェニル1.5g(ポリアミド酸100重量部に対して
1.5重量部)を添加し、室温で4時間攪拌を続け、溶
解させた。このようにして得られた溶液をガラス板上に
流延し、減圧下160℃で2時間乾燥して厚さ30μの
フィルムを得た。このフィルムを実施例1で使用した冷
間圧延鋼板間に挿入し、340℃、50kg/cm2
圧力下で5分間加熱して圧着させた。実施例1と同様の
方法で接着物の23℃及び250℃での引張り剪断接着
強度、T形剥離接着強度を測定した結果をあわせて第1
表(表1)に記載した。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】第1表(表1)に示す結果より明らかな
ように、本発明のビスマレイミド化合物を配合したポリ
アミド酸は、高温での接着物の引張り剪断接着強度のみ
ならず、T形剥離接着強度においても高い接着力を得る
事が出来、新規な耐熱性接着剤として有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジアミン化合物として一般式(1)(化
    1) 【化1】 〔式中、X1は直結、炭素数1ないし10の2価の炭化
    水素基、六フッ素化されたイソプロピリデン基、カルボ
    ニル基、チオ基、スルフィニル基、スルホキシド基、ス
    ルホニル基又はオキシドから成る群より選ばれた基を示
    す。〕で表される芳香族ジアミン化合物(A)10〜5
    0モル%及び一般式(2)(化2) 【化2】 〔式中、X2は直結、炭素数1ないし10の2価の炭化
    水素基、六フッ素化されたイソプロピリデン基、カルボ
    ニル基、チオ基、スルフィニル基、スルホキシド基、ス
    ルホニル基又はオキシドから成る群より選ばれた基を示
    す。〕で表される芳香族ジアミン化合物(B)50〜9
    0モル%を一般式(3)(化3) 【化3】 〔式中、Yは炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族基、
    単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族が直接又
    は架橋員により相互に連結された非縮合多環式芳香族基
    から成る群より選ばれた4価の基を示す。〕で表される
    テトラカルボン酸二無水物と有機溶媒中で重合させて得
    られるポリアミド酸100重量部と一般式(4)(化
    4) 【化4】 〔式中、Rは 【化5】 よりなる2価の基を表し、Zは直結または炭素数1〜1
    0の2価の炭化水素基、六フッ素化されたイソプロピリ
    デン基、カルボニル基、チオ基、スルフィニル基、スル
    ホキシド基、スルホニル基又はオキシドから成る群より
    選ばれた基を示す。〕で表されるビスマレイミド化合物
    0.1重量部以上5重量部未満よりなる耐熱性接着剤。
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