JPH06145633A - ポリエステル系感圧性接着剤組成物 - Google Patents

ポリエステル系感圧性接着剤組成物

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JPH06145633A
JPH06145633A JP30126492A JP30126492A JPH06145633A JP H06145633 A JPH06145633 A JP H06145633A JP 30126492 A JP30126492 A JP 30126492A JP 30126492 A JP30126492 A JP 30126492A JP H06145633 A JPH06145633 A JP H06145633A
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JP
Japan
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polyester
sensitive adhesive
pressure
acid
parts
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JP30126492A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Shino
博史 紫野
Yoshiichi Kodera
宣一 小寺
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた接着性、耐熱性、耐久性、低刺激性お
よび再剥離性等を有するポリエステル系感圧性接着剤組
成物を提供する。 【構成】 Tgが−30℃未満のポリエステル(A)と
Tgが−30℃以上のポリエステル(B)の2種類以上
のポリエステル成分を有することを特徴とするポリエス
テル系感圧性接着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高い凝集力、耐熱性、
耐久性を有するポリエステル系感圧性接着剤に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、感圧性接着剤組成物は、主とし
て、天然ゴム、合成ゴムなどのゴム類に粘着性付与剤を
配合したものや、低ガラス転移点温度を有する、アルキ
ルアクリル酸エステル重合物が主として用いられてき
た。これら感圧性接着剤組成物は、紙、布、プラスチッ
クフィルム等の片面又は両面に塗工され、感圧性接着テ
ープや各種感圧性接着ラベルとして用いられるなど、そ
の指圧程度の圧力で接着性を発揮する特性を生かし、さ
まざまな分野で利用され、その用途はますます広がって
いる。
【0003】一方、ポリエステルの持つ、優れた接着
力、耐熱性、耐候性、低刺激性を利用するため、感圧性
接着剤の主成分としてポリエステルを用いる考えは、過
去においていくらか提案されている。たとえば、特開昭
51−17919公報号においてはポリエステル系ジオ
ールをイソシアネート化合物で硬化させる方法、特開昭
51−117730号公報においてはポリエステル樹脂
に粘着性付与剤を配合させる方法、特開昭62−117
23号公報および特開昭62−11785号公報におい
ては特定のポリエステルを塗工後、放射線により架橋さ
せる方法、などが提案されている。しかし、これらの方
法において、感圧性接着剤としてのタック性、接着性、
耐熱性などをバランス良く発現させるには至らなかっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術の問題点を解決し、優れた接着性、耐熱性、
耐久性、低刺激性、再剥離性を有するポリエステル系感
圧性接着剤組成物を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく、ポリエステルの組成、配合および架橋方
法について鋭意検討した結果、本発明をするに至った。
即ち、本発明は、ポリエステルを主成分とする感圧性接
着剤組成物において、少なくとも、ガラス転移点温度が
−30℃未満のポリエステル(A)とガラス転移点温度
が−30℃以上のポリエステル(B)の2種類以上のポ
リエステル成分を有することを特徴とするポリエステル
系感圧性接着剤組成物である。さらには、これらポリエ
ステル(A)および/またはポリエステル(B)どうし
が架橋剤および/または鎖延長剤によって結合されてい
ることを特徴とするポリエステル系感圧性接着剤組成物
である。
【0006】本発明の感圧性接着剤組成物で使用するポ
リエステルとは多価カルボン酸およびグリコール成分の
それぞれ1種類以上を反応させたものを示している。多
価カルボン酸成分としては、たとえば、テレフタル酸、
イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタレンジ
カルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香
族ジカルボン酸、p−オキシ安息香酸、p−ヒドロキシ
エトキシ安息香酸などの芳香族オキシカルボン酸、コハ
ク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカ
ンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,2−ヒ
ドロキシステアリン酸などの脂肪族ヒドロキシカルボン
酸、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、ヘキサヒド
ロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ダイマー酸類など
の不飽和脂肪族および脂環族ジカルボン酸、リノール酸
などの不飽和ヒドロキシカルボン酸などがある。必要に
より、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット
酸、などのトリおよびテトラカルボン酸を少量含んでも
よい。
【0007】グリコール成分としては、たとえば、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロ
パンジオール1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチル
グリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジ
オール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、スピロ
グリコール、1,4−フェニレングリコール、1,4−
フェニレングリコールのエチレンオキサイド付加物、ビ
スフェノールAのエチレンオキサイド付加物およびプロ
ピレンオキサイド付加物、水素化ビスフェノールAのエ
チレンオキサイド付加物およびプロピレンオキサイド付
加物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ポリテトラメチレングリコール、ダイマー酸を水
素添加させたダイマージオールなどのグリコールがあ
る。必要により、トリメチロールエタン、トリメチロー
ルプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールなどの
トリオールおよびテトラオールを少量含んでもよい。
【0008】上記多価カルボン酸とグリコールを任意に
選び、公知の方法により反応させることにより、ガラス
転移点温度が−80℃から100℃までのポリエステル
を合成することができる。ポリエステルのガラス転移点
温度は低温から温度を上げていったときに、分子鎖がミ
クロブラウン運動からマクロブラウン運動を開始する温
度として知られており、DSC法、粘弾性測定法など、
種々の方法で測定することができる。
【0009】このようにして合成したガラス転移点温度
が−30℃未満のポリエステル(A)単独で感圧性接着
剤組成物とした場合、耐熱性が不足しがちであり、ガラ
ス転移点温度が−30℃以上のポリエステル(B)単独
で感圧性接着剤組成物とした場合、耐熱性および接着性
は満足されてもタック性がなくなり、感圧性接着剤とし
ては不十分となる。本発明によれば、ガラス転移点温度
が−30℃未満のポリエステル(A)とガラス転移点温
度が−30℃以上のポリエステル(B)の2種類以上の
ポリエステル成分を種々組み合わせることにより、感圧
性接着剤としてのタック性、接着性、耐熱性などをバラ
ンス良く発現させることができる。ガラス転移点温度が
−30℃未満のポリエステルとガラス転移点温度が−3
0℃以上のポリエステル2種類以上のポリエステル成分
はポリエステル(A)および/またはポリエステル
(B)をそのままブレンドして感圧性接着剤組成物とし
てもよいが、ポリエステル(A)および/またはポリエ
ステル(B)どうしを架橋剤および/または鎖延長剤に
よって結合させることによりさらに性能を向上させるこ
とができる。
【0010】ポリエステル(A)および/またはポリエ
ステル(B)どうしを架橋剤および/または鎖延長剤に
よって結合させる方法としては末端ヒドロキシル基のポ
リエステルと分子内にヒドロキシル基と反応する官能基
を2個以上含有する化合物とを反応させる方法、末端カ
ルボキシル基のポリエステルと分子内にカルボキシル基
と反応する官能基を2個以上含有する化合物とを反応さ
せる方法、末端カルボキシル基のポリエステルを金属イ
オンで架橋させる方法、ポリエステルの末端にラジカル
反応性不飽和結合を導入しラジカル反応させる方法等が
挙げられる。
【0011】末端ヒドロキシル基のポリエステルを合成
するには、ポリエステル重合反応時にグリコール原料を
過剰に用いて合成すればよい。また、分子内にヒドロキ
シル基と反応する官能基を2個以上含有する化合物とし
ては、たとえば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネートの3量体、イソホロンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネートの3量体、トルエンジイソシ
アネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化
ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソ
シアネート、水素化キシリレンジイソシアネートなどの
イソシアネート化合物、あるいはこれらイソシアネート
化合物の過剰量と、たとえばエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリ
ンソルビトール、エチレンジアミン、モノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の
低分子活性水素化合物または各種ポリエーテルポリオー
ル類、ポリエステルポリオール類、ポリアミド類等の高
分子活性水素化合物などと反応させて得られる末端イソ
シアネート基含有化合物など、ビスフェノールAのジグ
リシジルエーテルおよびそのオリゴマー、オルソフタル
酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエ
ステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタ
ル酸ジグリシジルエステル、P−オキシ安息香酸グリシ
ジルエステルエーテル、テトラハライドフタル酸ジグリ
シジルエステル、ヘキサハライドフタル酸ジグリシジル
エステル、コハク酸ジグリシジルエステル、アジピン酸
ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグリシジルエステ
ル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピ
レングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタン
ジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオ
ールジグリシジルエーテル、トリメリット酸トリグリシ
ジルエステル、トリグリシジルイソシアネート、1,4
−グリシジルオキシベンゼン、ジグリシジルメチルヒダ
ントイン、ジグリシジルエチレン尿素、ジグリシジルプ
ロピレン尿素、グリセロールポリグリシジルエーテル、
トリメチロールエタンポリグリシジルエーテル、トリメ
チロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリ
スリトールポリグリシジルエーテル、グリセロールアル
キレンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテルなど
のグリシジル基化合物、尿素、メラミン、ベンゾグアナ
ミンなどのアミノ樹脂などを挙げることができる。ま
た、上記イソシアネート含有化合物はフェノール、ラク
タムなどでイソシアネート部分がブロックされたもので
も使用することができる。
【0012】末端カルボキシル基のポリエステルを合成
するにはポリエステル重合反応時にジカルボン酸原料を
過剰に用いて合成するか、末端ヒドロキシル基のポリエ
ステル重合直後に反応系内に無水コハク酸、無水フタル
酸、無水トリメリット酸などの酸無水物を添加し、末端
ヒドロキシル基と反応させるなどの方法がある。分子内
にカルボキシル基と反応する官能基を2個以上含有する
化合物としては、たとえば、前述のグリシジル基化合
物、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタ
ン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、
トリエチレンテトラミン、ポリエチレンイミン、p−フ
ェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、m−アミ
ノベンジルアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,3−
ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1、4ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ビス
(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、4,4’
−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニル、3,
3’,4,4’−テトラアミノベンゾフェノンなどのア
ミノ化合物などが挙げられる。
【0013】金属イオンで架橋させるための金属化合物
としては、たとえば、塩化マグネシウム、硫酸マグネシ
ウム、酸化亜鉛、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、
ナトリウムメトキシド、酢酸亜鉛、酢酸カルシウム、酢
酸ニッケル、酢酸バリウム、酢酸第一鉄、酢酸ジルコニ
ウム、o−アニス酸亜鉛、酒石酸マンガン、クエン酸マ
グネシウム、アセチルアセトナートニッケル、安息香酸
マンガン、プロピオン酸コバルト、乳酸鉄、ロジン酸カ
ルシウム、ステアリン酸亜鉛、などが挙げられる。
【0014】ポリエステルの末端にラジカル反応性不飽
和結合を導入する方法としては、たとえば、末端ヒドロ
キシル基のポリエステルを前述の多価イソシアネート化
合物を介して、1個以上の(メタ)アクリロイルオキシ
基と1個以上の水酸基とを有する化合物とを反応させる
方法、末端ヒドロキシル基のポリエステルを1個以上の
(メタ)アクリロイルオキシ基と1個以上のイソシアネ
ート基を持つ化合物とで反応させる方法、末端ヒドロキ
シル基のポリエステルまたは末端カルボキシル基のポリ
エステルを1個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基と
1個以上のグリシジル基とを有する化合物とで反応させ
る方法などが挙げられる。
【0015】1個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基
と1個以上の水酸基とを有する化合物としては、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、ヘキサメチレン
グリコール等のグリコールのモノ(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパン、グリセリン、トリメチロール
エタン等のトリオール化合物のモノ(メタ)アクリレー
トおよびジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ル、ジペンタエリスリトール等の4価以上のポリオール
のモノ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリレー
ト、トリ(メタ)アクリレート、グリセリンモノアクリ
ルエーテル、グリセリンジアクリルエーテル等のヒドロ
キシル基含有アクリル系化合物が挙げられる。
【0016】1個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基
と1個以上のイソシアネート基を持つ化合物としては、
2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネー
ト、前述のイソシアネート化合物のイソシアネート基の
一部を(メタ)アクリル酸または前述のヒドロキシル基
含有アクリル化合物と反応させた化合物などが挙げられ
る。
【0017】1個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基
と1個以上のグリシジル基とを有する化合物としては、
グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエ
ーテル、前述のグリシジル基含有化合物のグリシジル基
の一部を(メタ)アクリル酸または前述のヒドロキシル
基含有アクリル化合物とで反応させた化合物などが挙げ
られる。
【0018】これら末端にラジカル反応性不飽和結合が
導入されたポリエステルは、過硫酸アンモン、過酸化ベ
ンゾイル、クメンパーオキサイド、シクロヘキサンパー
オキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチ
ルハイドロパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオ
キサイド、アゾビスブチロニトリルなどの熱ラジカル開
始剤の存在下で加熱することにより、アセトフェノン、
ベンゾフェノン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジル
ジメチルケタール、ベンジルエチルケタール、ベンゾイ
ンブチルケトン、ヒドロキシジメチルフェニルケトン、
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2
−ジエトキシアセトフェノン、ミヒラーケトン,2−ヒ
ドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−クロロチ
オキサンソン、ベンゾイルジエトキシフォスフィンイキ
サイド、1−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフ
ィンイキサイド等、光ラジカル開始剤の存在下で紫外線
を照射することにより、さらには電子線などの放射線を
照射することにより反応させることができる。また、他
のラジカル反応性化合物を添加することも可能である。
【0019】また本発明の感圧性接着剤組成物におい
て、必要に応じて、粘着性付与剤、軟化剤、紫外線吸収
剤、安定剤、帯電防止剤などの添加剤を用いることも可
能である。さらには、感圧性接着剤としての性能の調整
のために、前述架橋剤および/または鎖延長剤と反応可
能な添加物を必要に応じて加えることもできる。
【0020】本発明の感圧性接着剤組成物の塗工方法と
しては、溶剤に溶かして塗工する方法、水に分散させて
塗工するエマルション法、無溶剤で塗工するホットメル
ト法などの方法が可能であり、ポリエステル(A)およ
び/またはポリエステル(B)どうしを架橋剤および/
または鎖延長剤によって結合させる反応は、塗工前また
は塗工後のどちらでも可能である。これら塗工方法およ
び反応工程の順序は、ポリエステル(A)および/また
はポリエステル(B)の種類、架橋剤および/または鎖
延長剤の種類、反応方法に合わせて適宜選択して用いれ
ばよい。
【0021】
【実施例】以下に本発明の実施例について述べる。実施
例中、単に部とあるのは重量部を示す。
【0022】(1)ヒドロキシル基末端ポリエステルの
合成例 温度計、撹拌機を備えたオートクレーブ中に、ジメチル
テレフタレート262部、ジメチルイソフタレート26
2部、アジピン酸263部、エチレングリコール399
部、ネオペンチルグリコール360部およびテトラブト
キシチタネート0.50部を仕込み、150−230℃
で120分間加熱してエステル交換をさせた。次いで反
応系を30分間で250℃まで昇温した後、系の圧力を
徐々に減じて45分後に10mmHgとし、さらに60
分間反応を続けた。得られたポリエステルAの分子量は
10000、水酸基価は200eq/106 g、酸価は
5eq/106 g、ガラス転移点温度は15℃であっ
た。なお、ガラス転移点温度はDSC法により測定した
(昇温速度20℃/分)。同様の製造法によりポリエス
テルB、C、D、EおよびFを得た。これらの結果を表
1にまとめて示す。
【0023】(2a)カルボキシル基末端ポリエステル
(イa)の合成例 温度計、撹拌機、還流式冷却器を具備した反応容器中
に、(1)で得られたポリエステルB400部、ソルベ
ッソ#150 200部を仕込み、溶解後、無水コハク
酸7.2部、4−ジメチルアミノピリジン0.2部を加
え約100℃で2時間反応させた。反応後トルエン20
7部で希釈しカルボキシル基末端ポリエステルB(イ
a)の溶液を得た。この段階でのポリエステルの酸価は
190eq/106 gと充分に反応は進行していた。
同様の製造法によりポリエステルD(イa)およびE
(イa)を得た。得られた結果を表2にまとめて示す
【0024】(2b)カルボキシル基末端ポリエステル
(ロb)の合成例 温度計、撹拌機、還流式冷却器を具備した反応容器中
に、(1)で得られたポリエステルB400部、ソルベ
ッソ#150 200部を仕込み、溶解後、無水トリメ
リット酸13.0部、4−ジメチルアミノピリジン0.
2部を加え約100℃で2時間反応させた。反応後トル
エン213部で希釈しカルボキシル基末端ポリエステル
B(ロb)の溶液を得た。この段階でのポリエステルの
酸価は390eq/106 gと充分に反応は進行してい
た。同様の製造法によりポリエステルF(ロb)を得
た。得られた結果を表2にまとめて示す。
【0025】(3)ラジカル反応性基末端ポリエステル
(ハ)の製造例 温度計、撹拌機、還流式冷却器を具備した反応容器中
に、(1)で得られたポリエステルA100部、トルエ
ン58部メチルエチルケトン58部を仕込み、溶解後、
2,4−トリレンジイソシアネート3.5部およびジブ
チル錫ジラウレート0.05部を仕込み80℃で3時間
反応させた後、さらにペンタエリスリトールトリアクリ
レートを10.7部加え、80℃で10時間反応させ、
ポリエステルベースのポリウレタンアクリレート樹脂A
(ハ)溶液を得た。同様の製造法によりラジカル反応性
基末端ポリエステルD(ハ)、F(ハ)を得た。得られ
た結果を表3にまとめて示す。
【0026】(4)感圧性接着剤組成物の製造例および
感圧性接着フィルムの製造例 以下に上記のポリエステル樹脂を用いた感圧性接着剤組
成物の製造例および感圧性接着シートの製造例を挙げ
る。なお、感圧性接着フィルムとしての性能評価は次の
ように行った。
【0027】1.タック タック性の測定はJIS Z 0237に準じて行っ
た。傾斜角30度の平坦なガラス板の斜面に得られた感
圧性接着フィルムを接着面を上にしてセットし、25
℃、65%RHの条件下で、助走路を10cmとってス
テンレス製ボールを転がした。粘着面の10cm以内の
ところで停止する最大のボールの番号をそのサンプルの
タック性の値とし、表にはボールの番号の32倍の数値
で示した。
【0028】2.剥離接着力 剥離接着力はJIS Z 0237に準じて、180度
引きはがし接着力を測定することにより行った。得られ
た感圧性接着フィルムを幅25mm長さ250mmに切
断し、接着面を#280の耐水性研摩紙で研摩したステ
ンレス板(SUS304)に張り付け、上から2kgの
ゴムローラーで300mm/分の速度で1往復させフィ
ルムとステンレス板を圧着させた。25℃、65%RH
の条件下に30分間放置後、同条件下で剥離速度300
mm/分で180度剥離接着力を測定した。
【0029】3.保持力 保持力はJIS Z 0237に準じて行った。得られ
た感圧性接着フィルムを幅25mm長さ150mm切断
し、接着面のうち幅25mm長さ25mmを#280の
耐水性研摩紙で研摩したステンレス板(SUS304)
の一端に張り付け、上から2kgのゴムローラーで30
0mm/分の速度で1往復させフィルムとステンレス板
を圧着させた。25℃、65%RHの条件下に30分間
放置後、40℃の条件で荷重を1kgかけ、粘着フィル
ムがステンレス板より落下するまでの時間(秒)、また
は24時間後のずれた距離(mm)を測定した。
【0030】実施例1 温度計、撹拌機、還流式冷却器を具備した容器中にヒド
ロキシル基末端ポリエステルA10部、C40部、トル
エン50部を仕込み100℃で溶解させた。室温まで冷
やした後、これにコロネートL(日本ポリウレタン株式
会社製、固形分75%)0.64部、イソホロンジイソ
シアネート0.67部、ジブチル錫ジラウレート0.0
05部を加えすばやく撹拌した後、ただちに、厚さ25
ミクロンのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、
乾燥後厚みが約20ミクロンになるようにワイヤーバー
で塗工した。塗工後のフィルムは5分間風乾後120℃
で5分間加熱硬化させた。得られた感圧性接着フィルム
の感圧性接着剤層の厚みは22ミクロンであった。感圧
性接着フィルムとしての評価を行ったところ、タックは
8、剥離接着力は880g/10mm、保持力は0.5
mm(24時間後)であった。
【0031】実施例2〜5 実施例1と同様にして実施例2〜5の感圧性接着フィル
ムを作製した。評価結果とあわせて表4に示す。
【0032】実施例6 ビーカーにカルボキシル基末端ポリエステルB(イa)
溶液30部(固形分として15部)、D(イa)溶液7
0部(固形分として35部)、グリセロールポリグリシ
ジルエーテル(平均エポキシ官能基数2.3個)1.3
部、N,N−ジメチルアミノピリジン0.025部を仕
込み、すばやく撹拌した後、ただちに、厚さ25ミクロ
ンのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、乾燥後
厚みが約20ミクロンになるようにワイヤーバーで塗工
した。塗工後のフィルムは5分間風乾後120℃で5分
間加熱硬化させた。得られた感圧性接着フィルムの感圧
性接着剤層の厚みは20ミクロンであった。感圧性接着
フィルムとしての評価を行ったところ、タックは10、
剥離接着力は870g/10mm、保持力は1.0mm
(24時間後)であった。
【0033】実施例7 実施例6と同様にして実施例7の感圧性接着フィルムを
作製した。評価結果とあわせて表5に示す。
【0034】実施例8 ビーカーにジカルボキシル基末端ポリエステルB(ロ
b)溶液30部(固形分として15部)、F(ロb)溶
液70部(固形分として35部)、酢酸カルシウム1.
2部を仕込み、撹拌した後、厚さ25ミクロンのポリエ
チレンテレフタレートフィルム上に、乾燥後厚みが約2
0ミクロンになるようにワイヤーバーで塗工した。塗工
後のフィルムは5分間風乾後120℃で5分間加熱硬化
させた。得られた感圧性接着フィルムの感圧性接着剤層
の厚みは21ミクロンであった。感圧性接着フィルムと
しての評価を行ったところ、タックは10、剥離接着力
は820g/10mm、保持力は1.5mm(24時間
後)であった。
【0035】実施例9 ビーカーにラジカル反応性基末端ポリエステルA(ハ)
溶液30部(固形分として15部)、D(ハ)溶液70
部(固形分として35部)仕込み、撹拌した後、厚さ2
5ミクロンのポリエチレンテレフタレートフィルム上
に、乾燥後厚みが約20ミクロンになるようにワイヤー
バーで塗工した。塗工後のフィルムは5分間風乾後80
℃で5分間乾燥させた。その後、フィルムに5Mrad
の電子線を照射し、硬化させた。得られた感圧性接着フ
ィルムの感圧性接着剤層の厚みは20ミクロンであっ
た。感圧性接着フィルムとしての評価を行ったところ、
タックは9、剥離接着力は890g/10mm、保持力
は0.5mm(24時間後)であった。
【0036】実施例10 実施例9と同様にして実施例9の感圧性接着フィルムを
作製した。評価結果とあわせて表6に示す。
【0037】比較例1 ヒドロキシル基末端ポリエステルB単独50部で後は実
施例と同様にして感圧性接着フィルムを得た。感圧性接
着フィルムとしての評価を行ったところ、タックは≦
2、剥離接着力は950g/10mm、保持力は0.5
mm(24時間後)であった。なお、タック性が非常に
小さかったので、剥離接着力および保持力測定のための
サンプルは、40℃に加熱してゴムローラーで圧着し
た。
【0038】比較例2 ヒドロキシル基末端ポリエステルD単独で後は実施例1
と同様にして感圧性接着フィルムを得た。感圧性接着フ
ィルムとしての評価を行ったところ、タックは12、剥
離接着力は560g/10mm、保持力は1200秒で
あった。比較例1および比較例2の結果をあわせて表4
に示す。
【0039】
【発明の効果】実施例および比較例から明らかな様に、
本発明の感圧性接着剤組成物はタック性、剥離接着力、
保持力いずれにも優れた感圧性接着剤組成物であり、特
にポリエステルの低刺激性を活かしたプラスター剤、パ
ップ剤、医療用具などの医療用途に、又、ポリエステル
の耐熱性や耐候性を活かした両面テープ、マスキングテ
ープ、マーキングフイルムなどのラベルおよびテープ用
粘着剤として好適に用いることができる。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステルを主成分とする感圧性接着剤
    組成物において、少なくとも、ガラス転移点温度が−3
    0℃未満のポリエステル(A)とガラス転移点温度が−
    30℃以上のポリエステル(B)の2種類以上のポリエ
    ステル成分を有することを特徴とするポリエステル系感
    圧性接着剤組成物。
  2. 【請求項2】請求項1の感圧性接着剤組成物において、
    ポリエステル(A)および/またはポリエステル(B)
    どうしが架橋剤および/または鎖延長剤によって結合さ
    れていることを特徴とするポリエステル系感圧性接着剤
    組成物。
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