JPH08165457A - 架橋性感圧接着剤組成物 - Google Patents

架橋性感圧接着剤組成物

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JPH08165457A
JPH08165457A JP31026894A JP31026894A JPH08165457A JP H08165457 A JPH08165457 A JP H08165457A JP 31026894 A JP31026894 A JP 31026894A JP 31026894 A JP31026894 A JP 31026894A JP H08165457 A JPH08165457 A JP H08165457A
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JP
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component
sensitive adhesive
pressure
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acid
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JP31026894A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Shino
博史 紫野
Yoshiichi Kodera
宣一 小寺
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 分子内に不飽和二重結合を有し、芳香族系カ
ルボン酸由来成分が全カルボン酸由来成分の20モル%
以上よりなり、且つ分子量3000から40000を有
するものポリエステル系樹脂(A成分)と、下式(I) 【化1】 〔式(I)中、Rは水素原子またはメチル基を示し、X
は分子量500以上を有するポリマー系化合物の1価の
残基を示す〕で示され、且つ酸価が20KOHmg/g
以下であるマクロモノマー(B成分)とを含有する架橋
性感圧接着剤組成物。 【効果】 優れたタック性、接着性、耐熱性、耐久性を
有し、これらの特性をバランスよく発現する感圧接着剤
を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、架橋性感圧接着剤組成
物に関し、詳しくは、優れたタック性、接着性、耐熱
性、耐久性を有し、且つこれらの特性をバランスよく発
現する架橋性感圧接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、感圧接着剤組成物は、主として、
天然ゴム、合成ゴムなどのゴム類に粘着性付与剤を配合
したものや、低ガラス転移点温度を有するアクリル酸ア
ルキルエステル重合物が用いられてきた。これら感圧接
着剤組成物は、紙、布、プラスチックフィルム等の片面
または両面に塗工され、感圧性接着テープや各種感圧性
接着ラベル等として用いられるなど、その指圧程度の圧
力で接着性を発揮する特性を生かし、さまざまな分野で
利用され、その用途はますます広がっている。
【0003】最近ではポリウレタンやポリエステル樹脂
を利用する新しい感圧接着剤組成物が提案されている。
特にポリエステルは、優れた接着力、耐熱性、耐候性な
どを有するため、感圧接着剤組成物の主成分として用い
ることが提案されている。例えば、ポリエステル系ジオ
ールをイソシアネート化合物で硬化させる方法(特開昭
51−17919号公報参照)、ポリエステル樹脂に粘
着性付与剤を配合させる方法(特開昭51−11773
0号公報参照)、特定のポリエステルを塗工後、放射線
により架橋させる方法(特開昭62−11723号公
報、特開昭62−11785号公報参照)等の方法が知
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法によっても、感圧接着剤としてのタック性、接着
性、耐熱性、耐久性などの特性をバランス良く発現する
には至らず、特に耐久性に劣るものであった。本発明の
目的は、上記のような従来技術の課題を解決し、タック
性、接着性、耐熱性、耐久性、さらには再剥離性に優れ
た架橋性感圧接着剤組成物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下に示す
架橋性感圧接着剤組成物によって達成できる。すなわ
ち、本発明は、下記の通りである。 (1)分子内に不飽和二重結合を有し、芳香族系カルボ
ン酸由来成分が全カルボン酸由来成分の20モル%以上
よりなり、且つ分子量3000から40000を有する
ものポリエステル系樹脂(A成分)と、下式(I)
【0006】
【化2】
【0007】〔式(I)中、Rは水素原子またはメチル
基を示し、Xは分子量500以上を有するポリマー系化
合物の1価の残基を示す〕
【0008】で示され、且つ酸価が20KOHmg/g
以下であるマクロモノマー(B成分)とを含有する架橋
性感圧接着剤組成物。 (2)A成分100重量部に対して、B成分が10〜3
00重量部配合されたものである請求項1記載の架橋性
感圧接着剤組成物。
【0009】A成分のポリエステル系樹脂に関して、芳
香族系カルボン酸由来の由来成分が全カルボン酸由来成
分の20モル%以上である。芳香族系カルボン酸由来の
由来成分が20モル%未満の場合には、凝集力の低下が
起こり好ましくない。
【0010】A成分のポリエステル系樹脂の分子量は、
分子量3000から40000、好ましくは5000〜
40000、より好ましくは10000〜30000で
あり、3000未満では、架橋時に形成される架橋構造
の密度が高くなりすぎて、接着剤として十分なタック性
が得られ難く、一方、40000を越えると、架橋反応
の進行が遅くなり凝集力の低下を起こすなどの製造上の
問題が生じる。
【0011】A成分のポリエステル系樹脂は、分子内に
不飽和二重結合を有する。当該不飽和二重結合は、ラジ
カル反応性のものであればよく、その数は、通常、平均
で1.2〜50個、好ましくは1.5〜30個、より好
ましくは2〜20個である。
【0012】A成分のポリエステル系樹脂としては、通
常ポリエステルの末端に不飽和二重結合を導入したもの
が使用される。
【0013】かかるポリエステル系樹脂は、例えば後述
のポリエステルに不飽和二重結合が導入されたものであ
り、具体的には不飽和二重結合を1分子あたり1個以上
有するウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、
ポリオールアクリレートなどが挙げられる。
【0014】ポリエステルへの不飽和二重結合の導入
は、公知の方法でなされる。例えば末端ヒドロキシル
基のポリエステルを、多価イソシアネート化合物を介し
て、1個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基と1個以
上の水酸基とを有する化合物と反応させる方法、末端
ヒドロキシル基のポリエステルを、1個以上の(メタ)
アクリロイルオキシ基と1個以上のイソシアネート基を
有する化合物と反応させる方法、末端ヒドロキシル基
のポリエステルまたは末端カルボキシル基のポリエステ
ルを、1個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基と1個
以上のグリシジル基とを有する化合物と反応させる方法
などが挙げられる。
【0015】上記で用いる多価イソシアネート化合物
としては、例えばテトラメチレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネートの3量体、イソホロンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネートの3量体、トルエンジイソシ
アネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化
ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソ
シアネート、水素化キシリレンジイソシアネートなどの
イソシアネート化合物、あるいはこれらイソシアネート
化合物の過剰量と、たとえばエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリ
ンソルビトール、エチレンジアミン、モノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の
低分子活性水素化合物または各種ポリエーテルポリオー
ル類、ポリエステルポリオール類、ポリアミド類等の高
分子活性水素化合物などと反応させて得られる末端イソ
シアネート基含有化合物等が挙げられる。また、1個以
上の(メタ)アクリロイルオキシ基と1個以上の水酸基
とを有する化合物(ヒドロキシル基含有アクリル化合
物)としては、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、ヘキサメチレングリコール等のグリコールのモノ
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパン、グリセリ
ン、トリメチロールエタン等のトリオール化合物のモノ
(メタ)アクリレートおよびジ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の4
価以上のポリオールのモノ(メタ)アクリレート、ジ
(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレート、グ
リセリンモノアクリルエーテル、グリセリンジアクリル
エーテル等のヒドロキシル基含有アクリル系化合物が挙
げられる。
【0016】また、上記で用いる1個以上の(メタ)
アクリロイルオキシ基と1個以上のイソシアネート基を
有する化合物としては、2−(メタ)アクリロイルオキ
シエチルイソシアネート、前述の多価イソシアネート化
合物のイソシアネート基の一部を(メタ)アクリル酸ま
たは前述のヒドロキシル基含有アクリル化合物と反応さ
せた化合物などが挙げられる。
【0017】また、上記で用いる1個以上の(メタ)
アクリロイルオキシ基と1個以上のグリシジル基とを有
する化合物としては、グリシジル(メタ)アクリレー
ト、アリルグリシジルエーテル、当該グリシジル基含有
化合物のグリシジル基の一部を(メタ)アクリル酸また
は前述のヒドロキシル基含有アクリル化合物と反応させ
た化合物などが挙げられる。
【0018】上記不飽和二重結合を導入するためのポリ
エステルとしては、多価カルボン酸と、グリコールのそ
れぞれ1種以上を反応させたものが使用できる。
【0019】上記多価カルボン酸としては、たとえばテ
レフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−
ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸などの芳香族ジカルボン酸およびその反応性誘導
体、p−オキシ安息香酸、p−ヒドロキシエトキシ安息
香酸などの芳香族オキシカルボン酸およびその反応性誘
導体、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、ドデカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸お
よびその反応性誘導体、12−ヒドロキシステアリン
酸、ε−カプロラクトンなどの脂肪族ヒドロキシカルボ
ン酸およびその反応性誘導体、フマール酸、マレイン
酸、イタコン酸、テトラヒドロフタル酸、ダイマー酸類
などの不飽和脂肪族ジカルボン酸およびその反応性誘導
体、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタ
ル酸などの脂環族ジカルボン酸およびその誘導体、リシ
ノール酸などの不飽和ヒドロキシカルボン酸およびその
反応性誘導体などが例示される。なお、必要に応じて、
トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸などの
トリおよびテトラカルボン酸その反応性誘導体を併用し
てもよい。
【0020】一方、グリコールとしては、たとえばエチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロ
パンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペン
タンジオール、1,6ヘキサンジオール、ネオペンチル
グリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジ
オール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシ
クロデカンジメチロール、ヒドロキシピバリン酸ネオペ
ンチルグリコールエステル、スピログリコール、1,4
−フェニレングリコール、1,4−フェニレングリコー
ルのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのエ
チレンオキサイド付加物およびプロピレンオキサイド付
加物、水素化ビスフェノールAのエチレンオキサイド付
加物およびプロピレンオキサイド付加物、ポリプロピレ
ングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ダイマ
ー酸を水素添加させたダイマージオールなどのグリコー
ルがある。なお、必要により、トリメチロールエタン、
トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリ
トールなどのトリオールおよびテトラオールを併用して
もよい。
【0021】本発明の架橋性感圧接着剤組成物は、上記
したA成分の分子内に不飽和二重結合を有するポリエス
テル系樹脂に、B成分の下式(I)で示される、酸価が
20KOHmg/g以下であるマクロモノマーを含有さ
せたものである。
【0022】
【化3】
【0023】ただし、式(I)において、Rは水素原子
またはメチル基を示し、Xは分子量500以上を有する
直鎖または分岐状のポリマー系化合物の1価の残基を示
す。
【0024】B成分のマクロモノマーを配合することに
よって、架橋形成時に当該マクロモノマーの片末端の
(メタ)アクリル部がポリエステル系樹脂の不飽和二重
結合と共に架橋構造を形成し、タック性が著しく改善さ
れる。
【0025】本発明に関して、上記B成分として、酸価
が20KOHmg/g以下、好ましくは10KOHmg
/g以下である。このマクロモノマーの酸価が20KO
Hmg/gを越えると、エステル部分が加水分解を引き
起こし易く、このために感圧接着剤の安定性が阻害され
るためである。
【0026】Xに関して、分子量が500以上を有する
ポリマー系化合物としては、例えばポリエステル、ポリ
エーテル、ポリオレフィン、シリコンオイルなどが挙げ
られる。このポリマー系化合物の分子量が500未満の
場合は、十分なタック性の向上が認められない傾向があ
る。
【0027】ポリエステルとしては、前記A成分のポリ
エステルとして示したポリエステルの他に、ポリ−ε−
カプロラクトン、ポリ−β−プロピオラクトン、ポリピ
バロラクトン、ポリグリコール酸、ポリ乳酸などの環状
エステルの重合体等が例示される。ポリエーテルとして
は、ポリオキシメチレン、ポリエチレンオキサイド、ポ
リプロピレンオキサイド、スチレン−ホルマリン樹脂、
ポリテトラメチレングリコールなどの環状エーテルの重
合体等が例示される。ポリオレフィンとしては、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブチレ
ン、ポリ−4−メチルペンテン、ポリブタジエン、水素
添加ポリブタジエン、ポリイソプレン、これらの共重合
物等が例示される。シリコンオイルとしては、ジメチル
シラノール、フェニルメチルシラノール、メチルイソプ
ロピルシラノールなどの単独またはこれらの共重合物等
が例示される。
【0028】上記B成分としては、例えば上記ポリマー
系化合物の片末端を、直接または結合基を介してアクリ
ル酸またはメタクリル酸と結合させるものが使用でき
る。
【0029】本発明の架橋性感圧接着剤組成物におけ
る、上記A成分と、B成分との配合割合は、特に限定さ
れるものではないが、A成分100重量部に対して、B
成分が通常10〜300重量部、好ましくは20〜20
0重量部、より好ましくは30〜150重量部程度が適
当である。このB成分のマクロモノマーの配合量が10
重量部未満では、接着剤に十分なタック性を付与でき
ず、一方、300重量部を越えると、接着剤の硬化性が
低下したり接着剤層の凝集力が低下して、感圧接着剤と
しての十分な接着特性がえられ難い傾向がある。
【0030】本発明の架橋性感圧接着剤組成物は、例え
ば熱ラジカル開始剤の存在下で加熱すること、また、光
ラジカル開始剤の存在下で紫外線を照射すること、電子
線などの放射線を照射すること等により、反応(架橋)
させることができる。この反応(架橋)時に、B成分の
マクロモノマー中の片末端の(メタ)アクリル部が、A
成分の不飽和二重結合と共に架橋構造を形成するように
なる。このとき、さらに他のラジカル反応性化合物を添
加することも可能である。
【0031】熱ラジカル開始剤としては、過硫酸アンモ
ン、過酸化ベンゾイル、クメンパーオキサイド、シクロ
ヘキサンパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、メチルエチル
ケトンパーオキサイド、アゾビスブチロニトリルなどが
挙げられる。
【0032】また、光ラジカル開始剤としては、アセト
フェノン、ベンゾフェノン、ベンゾインエチルエーテ
ル、ベンジルメチルケタール、ベンジルエチルケター
ル、ベンゾインブチルケトン、ヒドロキシジメチルフェ
ニルケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ミヒラーケ
トン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、
2−クロロチオキサンソン、ベンゾイルジエトキシフォ
スフィンオキサイド、1−トリメチルベンゾイルジフェ
ニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
【0033】本発明の架橋性感圧接着剤組成物中には、
予めラジカル開始剤を配合しておくことが好ましく、そ
の配合量は、通常、A成分のポリエステル系樹脂とB成
分のマクロモノマーの合計量(100重量部)に対し
て、0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量
%程度配合すればよい。
【0034】本発明の架橋性感圧接着剤組成物には、必
要に応じて感圧接着剤に常用される粘着付与剤、軟化
剤、紫外線吸収剤、安定剤、帯電防止剤などの添加剤を
配合することができる。
【0035】本発明の架橋性感圧接着剤組成物は、所定
量の上記A成分およびB成分、必要に応じてラジカル開
始剤、その他の添加剤などを添加し、十分に混合するこ
とによって調製される。
【0036】本発明の架橋性感圧接着剤組成物は、紙、
布、プラスチックフィルムなどの支持体の片面または両
面に塗工され、必要に応じて溶剤や水を乾燥除去して、
通常、5〜500μm程度の厚みの接着剤層を形成した
後、加熱するか紫外線または電子線を照射して架橋させ
て、感圧接着剤として用いられる。上記塗工方法として
は、無溶剤で塗工する方法、有機溶剤に溶かした溶液を
塗工する方法、水に分散させたエマルションを塗工する
方法、ホットメルト法などの任意の方法が可能である。
【0037】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をより具体的に
説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。実施例中、単に部とあるのは重量部を示
す。
【0038】(ポリエステルA〜Eの調製)温度計、攪
拌機を備えたオートクレーブ中に、ジメチルテレフタレ
ート116部、ジメチルイソフタレート116部、アジ
ピン酸409部、エチレングリコール355部、ネオペ
ンチルグリコール320部およびテトラブトキシチタネ
ート0.50部を仕込み、150〜230℃で120分
間加熱してエステル交換をさせた。ついで反応系を30
分間で250℃まで昇温した後、系の圧力を徐々に減じ
て45分後に10mmHgとし、さらに60分間反応を続け
た。得られたポリエステルAの分子量は約10000で
あった。上記と同様の方法にて、表1に示すポリエステ
ルB,C,DおよびEを調製した。ただし、表中におい
て、多価カルボン酸(酸成分)およびグリコール成分
は、得られたポリエステル中の成分をモル比に換算した
数値で表した。
【0039】
【表1】
【0040】(A成分ポリエステルA(II)〜E(II)
の調製)温度計、攪拌機、還流式冷却器を備えた反応容
器中に、上記で調製したポリエステルA100部、トル
エン58部、メチルエチルケトン58部を仕込み溶解し
た後、2,4−トリレンジイソシアネート3.5部およ
びジブチル錫ジラウレート0.05部を仕込み、80℃
で3時間反応させ、さらにペンタエリスリトールトリア
クリレート10.7部を加え、80℃で10時間反応さ
せて、ポリエステルベースのポリウレタンアクリレート
樹脂A(II)のラジカル反応性基末端ポリエステルA
(II)を調製した。上記と同様の方法にて、表2に示す
組成物を用いてポリエステルベースのポリウレタンアク
リレート樹脂B(II)、C(II)、D(II)およびC
(II)をそれぞれ調製した。
【0041】
【表2】
【0042】実施例1 ビーカーにラジカル反応性基末端ポリエステルA(II)
溶液60部(固形分として30部)および末端ヒドロキ
シル基を有するカプロラクトン変性アクリル酸エステル
(商品名:プラクセルFA−5、ダイセル化学工業社
製)の50%トルエン溶液40部(固形分として20
部)を仕込み、攪拌した後、厚さ25μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルム上に、乾燥後の厚みが約20
μmになるようにワイヤーバーで塗工した。塗工後のフ
ィルムは、80℃で5分間乾燥させた。その後、フィル
ムに3Mradの電子線を照射し、硬化させて感圧接着
フィルムを得た。
【0043】得られた感圧接着性フィルムについて、つ
ぎに示す性能評価を行ったところ、表3に示す通りの結
果を得た。 (1)タック性:タック性の測定は、JIS Z 02
37に準じて行った。傾斜角30度の平坦なガラス板の
斜面に、得られた感圧接着フィルムを接着面を上にして
セットし、25℃、65%RHの条件下で、助走路を1
0cmとってステンレス製ボールを転がした。粘着面の1
0cm以内のところで停止する最大のボールの番号をその
サンプルのタック性の値とし、表にはボールの番号の3
2倍の数値で示した。
【0044】(2)剥離接着力:剥離接着力の測定は、
JIS Z 0237に準じて、180度引きはがし接
着力を測定することにより行った。得られた感圧接着フ
ィルムを幅25mm、長さ250mmに切断し、接着面を#
280の耐水性研磨紙で研磨したステンレス板(SUS
304)に貼付け、上から2Kgのゴムローラーで300
mm/分の加速で1往復させフィルムとステンレス板を圧
着させた。25℃、65%RHの条件下に30分間放置
した後、同条件下で剥離速度300mm/分で180度剥
離接着力を測定した。
【0045】(3)高温保持力:保持力の測定は、JI
S Z 0237に準じて行った。得られた感圧接着フ
ィルムを、幅25mm、長さ150mmに切断し、接着面の
うち幅25mm、長さ25mmを#280の耐水性研磨紙で
研磨したステンレス板(SUS304)の一端に貼付
け、上から2Kgのゴムローラーで300mm/分の加速で
1往復させフィルムとステンレス板を圧着させた。25
℃、65%RHの条件下に30分間放置した後、100
℃の条件で荷重を1Kgかけ、24時間後のずれた距離
(mm) を測定した。
【0046】(4)長期安定性(加速試験後剥離接着
力:長期安定性は、加速試験により剥離接着力の低下で
評価した。すなわち、上記(2)の剥離接着力と同様に
してサンプルを作製し、60℃、90%RHの条件下で
14日間放置後、剥離接着力を測定した。
【0047】実施例2〜5 上記実施例1において、感圧接着剤の組成を、表3に示
すように変えた以外は全て実施例1と同様にして感圧接
着フィルムを作製した。感圧性接着フィルムとしての評
価を行ったところ、表3に示す通りであった。
【0048】比較例1 ラジカル反応性基末端ポリエステルA(II)単独50部
(固形分)で後は実施例1と同様にして感圧性接着フィ
ルムを作製した。感圧性接着フィルムとしての評価を行
ったところ、表3に示す通りタックは≦2、剥離接着力
は600g/10mm、14日保存後(60℃、90%
RH)の剥離接着力は580g/10mm、保持力は
0.0mm(24時間後)であった。なお、タック性が
非常に小さかったので、剥離接着力および保持力測定の
ためのサンプルは、60℃に加熱してゴムローラーで圧
着した。
【0049】比較例2 ラジカル反応性基末端ポリエステルC(II)単独50部
(固形分)で後は実施例1と同様にして感圧性接着フィ
ルムを作製した。感圧性接着フィルムとしての評価を行
ったところ、表3に示す通りタックは4、剥離接着力は
300g/10mm、14日保存後(60℃、90%R
H)の剥離接着力は280g/10mm、保持力は0.
5mm(24時間後)であった。
【0050】比較例3 実施例1の末端ヒドロキシル基カプロラクトン変性アク
リル酸エステル(商品名:プラクセルFA−5、ダイセ
ル化学工業株式会社製)を末端カルボキシル基カプロラ
クトン変性アクリル酸エステル(商品名:T0−57
1、東亜合成化学株式会社製)に変えあとは実施例1と
同様に感圧性接着フィルムを作製した。得られた感圧接
着フィルムについて、性能評価を行ったところ、表3に
示す通りタックは10、剥離接着力は640g/10m
m、14日保存後(60℃、90%RH)の剥離接着力
は300g/10mm、保持力は0.5mm(24時間
後)であった。
【0051】上記実施例2〜5および比較例1〜3で得
られた各感圧接着フィルムについて、実施例1と同様に
して性能評価を行ったところ、表3に示す通りであっ
た。ただし、表中において部とあるのは固形分に換算し
た重量部を表す。
【0052】
【表3】
【0053】実施例6 ビーカーにラジカル反応性基末端ポリエステルA(II)
溶液60部(樹脂固形分として30部)および末端ヒド
ロキシル基を有するカプロラクトン変性アクリル酸エス
テル(商品名:プラクセルFA−5、ダイセル化学工業
社製)のトルエン溶液40部(樹脂固形分として20
部)および紫外線ラジカル発生剤として2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(商
品名:ダロキュアー1173、メルク社製)1.5部を
仕込み、攪拌した後、厚さ25μmのポリエチレンテレ
フタレートフィルム上に、乾燥後の厚みが約20μmに
なるようにワイヤーバーで塗工した。塗工後のフィルム
は、80℃で5分間乾燥させた。その後、フィルムに高
圧水銀灯で400mJの紫外線を照射して硬化させた。
得られた感圧接着フィルムについて、性能評価を行った
ところ、表4に示す通りであった。ただし、表中におい
て部とあるのは固形分に換算した重量部を表す。
【0054】実施例7 実施例6において、表4に示す組成物および硬化方法を
用いる以外は全て実施例6と同様にして感圧接着フィル
ムを作製した。得られた感圧接着フィルムについて、性
能評価を行ったところ、表4に示す通りであった。
【0055】実施例8 ビーカーにラジカル反応性基末端ポリエステルA(II)
溶液60部(固形分として30部)および末端ヒドロキ
シル基カプロラクトン変性アクリル酸エステル(商品
名:プラクセルFA−5、ダイセル化学工業株式会社
製)のトルエン溶液40部(固形分として20部)、熱
ラジカル発生剤としてベンゾイルパーオキサイド4部を
仕込み、攪拌した後、厚さ25μmのポリエチレンテレ
フタレートフィルム上に、乾燥後厚みが約20μmにな
るようにワイヤーバーで塗工した。塗工後のフィルムは
80℃で30分間乾燥、硬化させた。得られた感圧性接
着フィルムとしての評価を行ったところ、表4に示しす
通りであった。
【0056】実施例9 実施例8と同様にして感圧性接着フィルムを作製した。
その感圧性接着フィルムをについて、評価結果とあわせ
て第4表に示す。
【0057】
【表4】
【0058】
【発明の効果】上記表4から明らかなように、各実施例
で調製した感圧接着剤組成物を用いて作製した感圧接着
フィルムは、タック性、剥離接着力、高温保持力および
長期安定性のいずれにも優れるものであった。このよう
に、本発明の架橋性感圧接着剤組成物によって、優れた
タック性、接着性、耐熱性、耐久性を有し、これらの特
性をバランスよく発現する感圧接着剤を提供できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内に不飽和二重結合を有し、芳香族
    系カルボン酸由来成分が全カルボン酸由来成分の20モ
    ル%以上よりなり、且つ分子量3000から40000
    を有するものポリエステル系樹脂(A成分)と、下式
    (I) 【化1】 〔式(I)中、Rは水素原子またはメチル基を示し、X
    は分子量500以上を有するポリマー系化合物の1価の
    残基を示す〕で示され、且つ酸価が20KOHmg/g
    以下であるマクロモノマー(B成分)とを含有する架橋
    性感圧接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 A成分100重量部に対して、B成分が
    10〜300重量部配合されたものである請求項1記載
    の架橋性感圧接着剤組成物。
JP31026894A 1994-12-14 1994-12-14 架橋性感圧接着剤組成物 Pending JPH08165457A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007045914A (ja) * 2005-08-09 2007-02-22 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The ポリエステル系粘着剤とその粘着シート
JP2011213789A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Dic Corp ラジカル重合性硬化性組成物、粘着剤及びそれを用いて得られる積層体

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JP2011213789A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Dic Corp ラジカル重合性硬化性組成物、粘着剤及びそれを用いて得られる積層体

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