JPH0614084U - 吐出容器 - Google Patents

吐出容器

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JPH0614084U
JPH0614084U JP5947692U JP5947692U JPH0614084U JP H0614084 U JPH0614084 U JP H0614084U JP 5947692 U JP5947692 U JP 5947692U JP 5947692 U JP5947692 U JP 5947692U JP H0614084 U JPH0614084 U JP H0614084U
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一真 野口
秀幸 宇佐美
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ピストン体6の外周壁にシリンダ−10との
密閉摺接部となる弾性環状部11を唯一設け、また、口
部材4にシリンダ−10の横振れを規制する筒部19を
ピストン体6及びシリンダ−10と同心状に設ける。ま
た、筒部19の内周壁にシリンダ−10の外周壁と接し
得る横振れ規制部20、21を設け、このうち、横振れ
規制部21の形成位置はピストン体6に設けた弾性環状
部11の形成位置に対応させる。また、押圧部である頭
冠16の上面はシリンダ−10の摺動方向に対し斜方面
として形成する。 【効果】 シリンダ−を摺動させるにあたって、シリン
ダ−の横振れを積極的に伴ってしまうものでありなが
ら、弾性環状部のシリンダ−に対する当接力が周方向で
不均一になるのを極力抑制でき、液漏れを生じ難い。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、化粧用乳液、ハンドクリ−ム、ファンデ−ション、洗髪用シャンプ −、リンス、マヨネ−ズ、ケチャップ、絵の具などの液体の吐出容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
ピストンとシリンダ−との液密摺動構造を利用した吐出容器がある。適量の液 を容易に吐出できる利点を有するが、具体的には、内部に液室を設けた容器本体 の口部に前記液室と連通する内孔を有するピストンを設けるとともに、吐出口に 連通する内孔を有するシリンダ−を前記ピストンに対して液密摺動可能に取り付 け、これにより、前記液室から前記吐出口に連通する液通路を形成し、但し、こ の液通路には、前記シリンダ−が前記ピストンに近づく方向に摺動するとき開放 する弁と、前記シリンダ−が前記ピストンからに離れる方向に摺動するとき開放 する弁とを設けておき、また、前記ピストンと前記シリンダ−との間には、シリ ンダ−をピストンから離れる方向に付勢する弾撥体を配し、この弾撥体の弾撥力 に抗して前記シリンダ−に対する押圧部を押圧・押圧解除することにより、前記 ピストンに対して前記シリンダ−を摺動させ、前記弁を開放させ、前記液室の液 を吐出口に吐出するようにしたものである。
【0003】 このようなものにおいては、ピストンとシリンダ−との液密摺動の確実性が極 めて重要であり、ピストンのシリンダ−に対する液密摺接部となる弾性環状部の 材質や数を種々設定したりする工夫がなされている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、このような工夫だけではピストンとシリンダ−との液密摺動の確実性 を満足できない場合がある。本考案に係る、押圧部をシリンダ−の摺動方向に対 し斜方面として形成する場合である。シリンダ−を摺動させるにあたって、シリ ンダ−の横振れを積極的に伴ってしまうので、例えば、ピストンの弾性環状部の 数を複数にすることは、弾性環状部が互いに大きなこじれ力を付与し合い、それ ぞれの弾性環状部のシリンダ−に対する当接力が周方向でより不均一になり、か えって好ましくはない。特に、摺動距離を小さくしながら十分な量の液を吐出し ようとして、大きなピストン径のものを使用するときには、シリンダ−の横振れ の悪影響もそれだけ大きくなるので、液漏れも発生し易くなってしまう。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、内部に液室を設けた容器本体の口部に前記液室と連通する内孔を有 するピストンを設けるとともに、吐出口に連通する内孔を有するシリンダ−を前 記ピストンに対して液密摺動可能に取り付け、これにより、前記液室から前記吐 出口に連通する液通路を形成し、但し、この液通路には、前記シリンダ−が前記 ピストンに近づく方向に摺動するとき開放する弁と、前記シリンダ−が前記ピス トンからに離れる方向に摺動するとき開放する弁とを設けておき、また、前記ピ ストンと前記シリンダ−との間には、シリンダ−をピストンから離れる方向に付 勢する弾撥体を配し、この弾撥体の弾撥力に抗して前記シリンダ−に対する押圧 部を押圧・押圧解除することにより、前記ピストンに対して前記シリンダ−を摺 動させ、前記弁を開放させ、前記液室の液を吐出口に吐出するようにした吐出容 器において、前記ピストンの外周壁に前記シリンダ−との密閉摺接部となる弾性 環状部を唯一設け、また、前記口部に前記シリンダ−の横振れを規制する筒部を 前記ピストン及びシリンダ−と同心状に設け、ここで、筒部の内周壁にはシリン ダ−の外周壁と接し得る横振れ規制部をシリンダ−の摺動方向の異なる2ヵ所に 設け、このうち、シリンダ−の摺動前方に位置する横振れ規制部の形成位置を前 記ピストンに設けた弾性環状部の形成位置に対応するようにし、更に、前記押圧 部は、シリンダ−の摺動方向に対し斜方面として形成されていることを特徴とす る吐出容器を要旨とする。
【0006】
【作用】
シリンダ−の横振れ量が最も大きくなり得るのは、シリンダ−の摺動開始時で あり、このとき、液漏れも最も発生し易い。ピストンの弾性環状部のシリンダ− に対する当接力が周方向で不均一になるのを最も抑制しなければならない時でも ある。このシリンダ−の摺動開始時において、口部の筒部内周壁に設けた横振れ 規制部は、押圧部を力点として、シリンダ−の摺動前方に位置するものが、例え ば、支点、シリンダ−の摺動後方に位置するものが、例えば、作用点となるよう に横振れを規制する。
【0007】 即ち、シリンダ−の摺動前方に位置する横振れ規制部のところは最もシリンダ −の横振れ量の少ないところとなる。該部はピストンの弾性環状部の形成位置に 対応しており、従って、弾性環状部のシリンダ−に対する周方向当接不均一も可 及的に小さなものとなる。
【0008】
【実施例】
添付図面に基づき一例を説明する。容器本体1は内部に液室2を形成する軟質 の袋体3を収容している。直接、容器本体1の内部を液室2としてもよいが、軟 質の袋体3の使用は、収容する液の消費に応じて収縮し、外気の混入を防止でき る上で容易な手段である。この軟質の袋体3は、容器本体1の開口部に取り付け た口部材4の下側周壁面にヒ−トシ−ルなどにより液漏れしないよう取り付けら れている。
【0009】 口部材4は内側にピストン5を有している。図示のピストン5は、適度の弾力 性を発揮させるとともに大きな口径を確保するために別体のピストン体6を固着 したものとなっているが一体成形品であってもよい。また、ピストン5には図面 上方に開放できる弁7が取り付けられている。弁7は、液室2と連通する内孔8 からの液の出口となるものである。
【0010】 弾撥体9により図面上方に付勢されたシリンダ−10がこのピストン5に対し て液密摺動可能に取り付けられている。ピストン体6の外周壁に唯一設けた弾性 環状部11がこのシリンダ−10の内孔12の内周壁に対する密閉摺接部となっ ている。また、シリンダ−10には、弁7同様、図面上方に開放できる弁13が 取り付けられている。弁13は、弁7から内孔12に出てきた液の出口となるも のである。
【0011】 このシリンダ−10の上部にはノズル体14が取り付けられている。図示のノ ズル体14は、弁13から出てきた液の通路を有するノズル部材15と、頭冠1 6と、これらノズル部材13と頭冠16とにより挾着される弾性部材17とより なっている。ここで、ノズル部材15の液通路は端部近傍まで延在しており、弾 性部材17はこの液通路を常時は遮蔽するものとなっており、しかし、頭冠16 は、液通路の内圧が高くなったとき弾性部材17が液通路を開放する変形を許容 するものとなっている。ノズル部材15と弾性部材17の液通路端部が吐出口1 8となっている訳である。
【0012】 図1において、右上がりになっている頭冠16の上面部が押圧部となる部分で あり、例えば、容器本体1を把持し、指先でこの頭冠16の上面部を押圧するよ うに使用される。前述したように、このとき、押圧力はシリンダ−10の摺動方 向(図面では上下方向)と一致し難く、むしろ、シリンダ−10を積極的に横振 れさせるものとなり易い。そこで、この横振れ規制部が必要となり、図示のもの では、口部材4の容器本体1に対する取り付け部となっている筒部19をピスト ン5(ピストン体6)及びシリンダ−10と同心状のものとし、この筒部19の 内周壁に図面上下方向位置を異ならせて環状リブ20、21が形成されている。
【0013】 環状リブ20、21はシリンダ−10の外周壁と十分に近接するよう形成され ている。即ち、シリンダ−10の摺動を阻害するものではないが、シリンダ−1 0が横振れを生じれば、可及的小さな横振れ状態でシリンダ−10の外周壁に当 接することができるように形成されている。しかも、比較的図面下方(即ち、シ リンダ−10の摺動前方)に位置する環状リブ21は、ピストン体6に設けた弾 性環状部11の形成位置に対応する位置に形成されている。
【0014】 頭冠16を押圧すれば、このような環状リブ20、21により横振れを規制さ れた状態でシリンダ−10が弾撥体9の弾撥力に抗して図面下方に摺動し、この とき、弁13が開放してシリンダ−10の内孔12内からノズル部材15の液通 路に出た液により内圧が高くなって弾性部材17が変形して吐出口18から液が 吐出され、また、頭冠16の押圧を解除すれば、弾撥体9の弾撥力によってシリ ンダ−10が図面上方に摺動(復帰)し、このとき、弁7が開放してピストン5 の内孔8からシリンダ−10の内孔12へ液が出て、次の使用準備がなされるこ とになる。
【0015】 図示はしないが、その他にも種々なせる。例えば、弁7や弁13の形成位置は 必ずしも図示したものに一致させなくてもよい。弁13を省略し吐出口18の部 分におけるノズル部材15と弾性部材17とによる弁だけとすることもできる。 また、液を完全に遮断するものでなくても弁機能を発揮するものは多々あり、そ れらを利用することもできる。
【0016】 また例えば、筒部19を口部材4と別体として設けるなど、適宜部材は適宜別 体化、一体化してよい。筒部19に形成する横振れ規制部の形状も、環状リブ2 0、21となるもの以外とすることもできる。筒部19の内径を環状リブ21か ら図面上方に向い次第に小径になるようにし、筒部19の内周壁の上端縁部を環 状リブ20に相当する横振れ規制部とすることもできる。完全な環状ではなく、 空気逃げ用溝を有するものとしたり、多数の突起が周状に配置したものなどとす ることもできる。
【0017】
【考案の効果】
本考案の吐出容器は、ピストンの外周壁にシリンダ−との密閉摺接部となる弾 性環状部を唯一設け、また、口部にシリンダ−の横振れを規制する筒部をピスト ン及びシリンダ−と同心状に設け、ここで、筒部の内周壁にはシリンダ−の外周 壁と接し得る横振れ規制部をシリンダ−の摺動方向の異なる2ヵ所に設け、この うち、シリンダ−の摺動前方に位置する横振れ規制部の形成位置をピストンに設 けた弾性環状部の形成位置に対応するようにしているので、押圧部をシリンダ− の摺動方向に対し斜方面として形成するものでありながら、従って、シリンダ− を摺動させるにあたって、シリンダ−の横振れを積極的に伴ってしまうものであ りながら、弾性環状部のシリンダ−に対する当接力が周方向で不均一になるのを 極力抑制でき、仮に、摺動距離を小さくしながら十分な量の液を吐出しようとし て大きなピストン径のものを使用するときであっても、シリンダ−の横振れによ る液漏れをきわめて発生し難いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の吐出容器の一実施例を示す断面図。
【図2】図1のA部拡大図。
【符号の説明】
1 容器本体 2 液室 3 軟質の袋体 4 口部材 5 ピストン 6 ピストン体 7 弁 8 内孔 9 弾撥体 10 シリンダ− 11 弾性環状部 12 内孔 13 弁 14 ノズル体 15 ノズル部材 16 頭冠 17 弾性部材 18 吐出口 19 筒部 20 環状リブ(横振れ規制部) 21 環状リブ(横振れ規制部)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に液室を設けた容器本体の口部に前
    記液室と連通する内孔を有するピストンを設けるととも
    に、吐出口に連通する内孔を有するシリンダ−を前記ピ
    ストンに対して液密摺動可能に取り付け、これにより、
    前記液室から前記吐出口に連通する液通路を形成し、但
    し、この液通路には、前記シリンダ−が前記ピストンに
    近づく方向に摺動するとき開放する弁と、前記シリンダ
    −が前記ピストンからに離れる方向に摺動するとき開放
    する弁とを設けておき、また、前記ピストンと前記シリ
    ンダ−との間には、シリンダ−をピストンから離れる方
    向に付勢する弾撥体を配し、この弾撥体の弾撥力に抗し
    て前記シリンダ−に対する押圧部を押圧・押圧解除する
    ことにより、前記ピストンに対して前記シリンダ−を摺
    動させ、前記弁を開放させ、前記液室の液を吐出口に吐
    出するようにした吐出容器において、前記ピストンの外
    周壁に前記シリンダ−との密閉摺接部となる弾性環状部
    を唯一設け、また、前記口部に前記シリンダ−の横振れ
    を規制する筒部を前記ピストン及びシリンダ−と同心状
    に設け、ここで、筒部の内周壁にはシリンダ−の外周壁
    と接し得る横振れ規制部をシリンダ−の摺動方向の異な
    る2ヵ所に設け、このうち、シリンダ−の摺動前方に位
    置する横振れ規制部の形成位置を前記ピストンに設けた
    弾性環状部の形成位置に対応するようにし、更に、前記
    押圧部は、シリンダ−の摺動方向に対し斜方面として形
    成されていることを特徴とする吐出容器。
JP1992059476U 1992-07-30 1992-07-30 吐出容器 Expired - Lifetime JP2601341Y2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57172213U (ja) * 1981-04-16 1982-10-29
JP2021102474A (ja) * 2019-12-25 2021-07-15 小林製薬株式会社 押出し器具

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63191762A (ja) * 1987-01-30 1988-08-09 近藤 博 デイスペンサ
JP3040991U (ja) * 1997-02-27 1997-09-05 マルケー株式会社 防振用下敷き

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