JPH06138802A - ホログラム形成方法 - Google Patents

ホログラム形成方法

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JPH06138802A
JPH06138802A JP29113092A JP29113092A JPH06138802A JP H06138802 A JPH06138802 A JP H06138802A JP 29113092 A JP29113092 A JP 29113092A JP 29113092 A JP29113092 A JP 29113092A JP H06138802 A JPH06138802 A JP H06138802A
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hologram
compound
radiations
compd
recording carrier
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JP29113092A
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English (en)
Inventor
Takeshi Hotta
豪 堀田
Osamu Takeatsu
修 竹厚
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明のホログラム形成方法は、マトリック
スポリマー、及び光重合性化合物、更に光重合開始剤と
からなる記録担体を光の干渉パターンに露出した後、有
機溶媒からなる現像液により未露光部を溶出し、次いで
該記録担体中に前記光重合性化合物と光屈折率の相違す
る化合物を注入するものである。 【効果】 本発明のホログラム形成方法は、白化現象を
防止することができ、また高い回折効率を得ることがで
きるものであり、また、光重合性化合物と注入化合物の
選択により再生色を制御することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホログラム形成方法、
特に体積位相型ホログラム形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ホログラフィーは、レーザーのような干
渉性良好な光源を利用して生じた干渉縞を記録媒体に記
録する技術である。記録材料としてはフォトレジスト、
重クロム酸ゼラチン、ハロゲン化銀乳剤等が知られてい
るが、いずれも解像性、コスト、耐湿性等に問題があ
り、良質な体積位相型ホログラムは未だ得られていない
のが現状である。
【0003】また、記録材料としてポリ−N−ビニルカ
ルバゾール、多官能性モノマー、光重合開始剤からなる
ホログラム記録材料が知られているが(特開平2−21
6180号、同2−216181号)、現像による白化
現象の発生を避けることは困難であった。
【0004】
【解決しようとする課題】本発明は、回折効率が高く
て、白化現象のないホログラム形成方法の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のホログラム形成
方法は、マトリックスポリマー、及び光重合性化合物、
更に光重合開始剤とからなる記録担体を光の干渉パター
ンに露出した後、有機溶媒からなる現像液により未露光
部を溶出し、次いで該記録担体中に前記光重合性化合物
と光屈折率の相違する化合物を注入することを特徴とす
る。
【0006】本発明における記録担体を構成する成分に
ついて説明する。マトリックスポリマーとしては、ポリ
メタアクリル酸エステル又はその部分加水分解物、ポリ
酢酸ビニル又はその加水分解物、ポリスチレン、ポリビ
ニルブチラール、ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニル、
塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ−N
−ビニルカルバゾール又はその誘導体、ポリ−N−ビニ
ルピロリドン又はその誘導体、スチレンと無水マレイン
酸の共重合体またはその半エステル、アクリル酸、アク
リル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステ
ル、アクリルアミド、アクリルニトリル等の共重合可能
なモノマー群から選択されるモノマーを重合成分とする
共重合体等が用いられる。
【0007】光重合性化合物は、1分子中に少なくとも
エチレン性不飽和二重結合を1個有する光重合、光架橋
可能なモノマー、オリゴマー、プレポリマー及びそれら
の混合物である。モノマー及びその共重合体の例として
は、不飽和カルボン酸及びその塩、不飽和カルボン酸と
脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カル
ボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド等が挙げら
れる。不飽和カルボン酸のモノマーの具体例としてはア
クリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イ
ソクロトン酸、マレイン酸、及びそれらのハロゲン置換
不飽和カルボン酸、例えば塩素化不飽和カルボン酸、臭
素化不飽和カルボン酸、弗素化不飽和カルボン酸等が挙
げられる。不飽和カルボン酸の塩としては前述の酸のナ
トリウム塩及びカリウム塩等がある。
【0008】脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アク
リル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3
−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリ
コールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリ
レート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、トリメチロール
プロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテ
ル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサン
ジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオ
ールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアク
リレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジア
クリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトール
トリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、
ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサ
アクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソ
シアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー等
がある。
【0009】メタクリル酸エステルとしては、テトラメ
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタク
リレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビト
ールテトラメタクリレート、ビス−〔p−(3−メタク
リルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジ
メチルメタン、ビス−〔p−(アクリルオキシエトキシ
フェニル〕ジメチルメタン、2,2−ビス(4−メタク
リロイルオキシフェニル)プロパン、メタクリル酸−2
−ナフチル等がある。
【0010】イタコン酸エステルとしてはエチレングリ
コールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコ
ネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,
4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレング
リコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタ
コネート、ソルビトールテトライタコネート等が挙げら
れる。クロトン酸エステルとしては、エチレングリコー
ルジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロト
ネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビ
トールテトラクロトネート等が挙げられる。イソクロト
ン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロ
トネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、
ソルビトールテトライソクロトネート等が挙げられる。
マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマ
レート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエ
リスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート
等が挙げられる。
【0011】ハロゲン化不飽和カルボン酸としては、
2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレー
ト、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシ
ルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロ
ピルメタクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタ
デカフルオロデシルメタクリレート、メタクリル酸−
2,4,6−トリブロモフェニル、ジブロモネオペンチ
ルジメタクリレート(商品名:NKエステルDBN、新
中村化学工業(株)製)、ジブロモプロピルアクリレー
ト(商品名:NKエステルA−DBP、新中村化学工業
(株)製)、ジプロモプロピルメタクリレート(商品
名:NKエステルDBP、新中村化学工業(株)製)、
メタクリル酸クロライド、メタクリル酸−2,4,6−
トリクロロフェニル、p−クロロスチレン、メチル−2
−クロロアクリレート、エチル−2−クロロアクリレー
ト、n−ブチル−2−クロロアクリレート、トリブロモ
フェノールアクリレート、テトラブロモフェノールアク
リレート等が挙げられる。
【0012】また、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミ
ン化合物とのアミドのモノマーの具体例としてはメチレ
ンビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミ
ド、1,6−ヘキサメチレンビスアクリルアミド、1,
6−ヘキサメチレンビスメタクリルアミド、ジエチレン
トリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアク
リルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド、N−フ
ェニルメタクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド
等が挙げられる。
【0013】その他の例としては、特公昭48−417
08号公報に記載された1分子に2個以上のイソシアネ
ート基を有するポリイソシアネート化合物、一般式 CH2 =C(R)COOCH2CH(R′)OH (式中R、R′は水素或い
はメチル基を表す。)で示される水酸基を含有するビニ
ルモノマーを付加させた1分子中に2個以上の重合性ビ
ニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられ
る。
【0014】また、特開昭51−37193号公報に記
載されたウレタンアクリレート類、特開昭48−641
83号公報、特公昭49−43191号公報、特公昭5
2−30490号公報にそれぞれ記載されているような
ポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)
アクリル酸等の多官能性のアクリレートやメタクリレー
トを挙げることができる。
【0015】さらに、日本接着協会誌Vol.20、N
o7、300〜308頁に光硬化性モノマー及びオリゴ
マーとして紹介されているものも使用することができ
る。
【0016】その他、燐を含むモノマーとしてはモノ
(2−アクリロイロキシエチル)アシッドフォスフェー
ト(商品名:ライトエステルPA、共栄社油脂化学工業
(株)製)、モノ(2−メタクリロイキエチル)アシッ
ドフォスフェート(商品名:ライトエステルPM、共栄
社油脂化学工業(株)製)が挙げられ、またエポキシア
クリレート系である商品名:リポキシVR−60(昭和
高分子(株)製)、商品名:リポキシVR−90(昭和
高分子(株)製)等が挙げられる。
【0017】また、商品名:NKエステルM−230G
(新中村化学工業(株)製)、商品名:NKエステル2
3G(新中村化学工業(株)製)も挙げられる。更に、
下記の構造式を有するトリアクリレート類、
【0018】
【化1】
【0019】(東亜合成化学工業(株)製、商品名、ア
ロニックス M−315)
【0020】
【化2】
【0021】(東亜合成化学工業 (株)製、商品名、ア
ロニックス M−325)、また、2,2′−ビス(4-
アクリロキシ・ジエトキシフェニル) プロパン(新中村
化学 (株)製、商品名、NKエステル A-BPE-4 )、テ
トラメチロールメタンテトラアクリレート(新中村化学
(株)製、商品名、NKエステル A-TMMT)等が挙げら
れる。
【0022】これらの光重合性化合物はマトリックスポ
リマー1重量部に対して0.1重量部〜3重量部、好ま
しくは0.3重量部〜1.5重量部の範囲で使用され
る。
【0023】光重合開始剤(増感剤)としては、4−ジ
メチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メ
チル、2−ジメチルアミノ安息香酸エチル、2−ジメチ
ルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸
エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸ブチル、4−ジメ
チルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、4−ジメチル
アミノ安息香酸イソアミル、2,2−ジエトキシアセト
フェノン、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−
メトキシエチルアセタール、1−フェニル−1,2−プ
ロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシ
ム、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、
ミヒラースケトン、4,4’−ビスジエチルアミノベン
ゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、ジベ
ンゾイル(1,2−ジフェニルエタンジオン)、ベンゾ
イン(2−フェニル−2−ヒドロキシ−アセトフェノ
ン)、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエ
ーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン
−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテ
ル、ベンゾインブチルエーテル(nとisoの50:5
0混合物)、ベンゾインアルキルエーテル、4’−イソ
プロピル−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェ
ノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノ
ン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−t−ブチ
ルトリクロロアセトフェノン、p−t−ブチルジクロロ
アセトフェノン、p−アジドベンズアルデヒド、p−ア
ジドアセトフェノン、p−アジドベンゾイン酸、p−ア
ジドベンザルアセトフェノン、p−アジドベンザルアセ
トン、4,4’−ジアジドカルコン、1,3−ビス−
(4’−アジドベンザル)−アセトン、2,6−ビス−
(4’−アジドベンザル)−シクロヘキサノン、2,6
−ビス−(4’−アジシトベンザル)−4−メチルシク
ロヘキサノン、4,4’−ジアジドスチルベン−2,
2’−ジスルホン酸、1,3−ビス−(4’−アジドベ
ンザル)−2−プロパノン−2’スルホン酸、1,3−
ビス−(4’−アジドベンザル)−2−プロパノン−
2,2’−ジスルホン酸ナトリウム、1,3−ビス−
(4’−アジドシンナシリデン)−2−プロパノン、ア
ジドピレン、3−スルホニルアジド安息香酸、4−スル
ホニルアジド安息香酸、2,6−ビス−(4’−アジド
ベンザル)−シクロヘキサノン−2’,2ジスルホン酸
(ナトリウム塩)、2,6−ビス−(4’−アジドベン
ザル)−メチル−シクロヘキサノン2,2’−ジスルホ
ン酸(ナトリウム塩)、4−ジアゾジフェニルアミン硫
酸塩、4−ジアゾ−4’−メトキシ−ジフェニルアミン
硫酸塩、4−ジアゾ−3−メトキシ−ジフェニルアミ
ン、ナフトキノン(1,2)ジアジド(2)−4−スル
ホン酸のナトリウム塩、ナフトキノン(1,2)ジアジ
ド(2)−5−スルホン酸のナトリウム塩、ナフトキノ
ン(1,2)ジアジド(2)−5−スルホン酸エステル
(1)、ナフトキノン(1,2)ジアジド(2)−5−
スルホン酸エステル、ナフトキノン(1,2)ジアジド
(2)−5−スルホン酸エステル(3)−ノボラック樹
脂エステル、ジアゾ樹脂(ジアゾジフェニルアミン・パ
ラホルムアルデヒド縮合物の硫酸塩及び塩化亜鉛複塩
等)、トリフェニルピリリウム過塩素酸塩、4−メトキ
シフェニル−2,6−ジフェニルピリリウム過塩素酸
塩、4−ブトキシフェニル−2,6−ジフェニルピリリ
ウム過塩素酸塩、トリフェニルチオピリリウム過塩素酸
塩、4−メトキシフェニル−2,6−ジフェニルチオピ
リリウム過塩素酸塩、チオキサントン、2−メチルチオ
キサントン(2−メチル−9H−チオキサンセン−9−
オン)、クロロチオキサントン(2−クロロ−9H−チ
オキサンセン−9−オン)、2−イソプロピルチオキサ
ンソン(2−イソプロピル−9H−チオキサンセン−9
−オン)、ジベンゾスベロン、2,5−ビス−(4’−
ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、1−アセ
チルアミノ−4−ニトロナフタレン、5−ニトロアセナ
フテン、1−ニトロピレン、α,α−ジクロロ−4−フ
ェノキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシ
ルフェニルケトン、又、商品名:カヤキュアMBP(日
本化薬(株)製)、商品名:UVECRYL P36
(UCB)等が挙げられ、これらは単独でも、また混合
して使用することができる。
【0024】また、下記式で示されるクマリン化合物と
有機過酸化物が挙げられる。
【0025】
【化3】
【0026】(式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ独立
して水素原子、クロル原子、低級アルコキシ基、低級ジ
アルキルアミノ基、低級ジアルケニルアミノ基又は脂環
式アミノ基を示す。Xは炭素及びヘテロ原子の総数が5
〜9個の複素環基、又は−COY基を表す。ここにYは
炭素数1〜4の置換又は非置換のアルキル基、低級アル
コキシ基、置換又は非置換のフェニル基、置換又は非置
換のステリル基、又は置換又は非置換の3′−クマリノ
基を表す。またZは水素原子又はシアノ基を表す。)式
中、R1 、R2 、R3 として好ましくは水素原子、クロ
ル原子、メトキシ、エトキシ、ブトキシ等の低級アルコ
キシ基、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル
−N−プロピルアミノ等の低級ジアルキルアミノ基、N
−モルホリノ、N−ピペリジノ等の脂環式アミノ基、ジ
プロペニルアミノ、ジ(α−メチルプロペニル)アミノ
基等の低級ジアルケニルアミノ基等があげられる。
【0027】Xにおける複素環基としては2−イミダゾ
ール、2−N−メチルイミダゾール、2−ベンズイミダ
ゾール、2−(4−フェニル)−イミダゾール、2−オ
キサゾール、2−ベンズオキサゾール、2−(4−フェ
ニル)オキサゾール、2−チアゾール、2−ベンズチア
ゾール、2−(4−フェニル)チアゾール、2−(5−
フェニル)チアジアゾール、2−(5−トリル)チアジ
アゾール、2−(5−ビフェニル)チアジアゾール、2
−(5−フェニル)オキサジアゾール、2−(5−p−
メトキシフェニル)オキサジアゾール、2−(5−p−
クロルフェニル)オキサジアゾール等の残基があげられ
る。
【0028】また、−COY基におけるYとしてはメチ
ル、エチル、プロピル、ヘキシル、β−シアノエチル、
エトキシカルボニルメチル、ブトキシカルボニルメチル
などの置換又は非置換のC1 〜C6 のアルキル基、フェ
ニル、p−シアノフェニル、p−メチルフェニル、p−
メトキシフェニル、m−ヒドロキシカルボニルフェニル
等の置換又は非置換のフェニル基、ステリル、p−メト
キシステリル、p−シアノステリル、m−クロルステリ
ル等のステリル基、及び下記一般式で示される3−クマ
リノ基、構造式
【0029】
【化4】
【0030】(式中R1 、R2 、R3 、Zは前記一般式
(1)式におけると同じ)で示される基等があげられ
る。
【0031】クマリン化合物の具体例としては、3−ア
セチル−7−ジメチルアミノクマリン、3−ベンゾイル
−7−ジメチル−アミノクマリン、3−ベンゾイル−
5,7−ジメトキシクマリン、メチル,7−ジエチルア
ミノ−3−クマリノイルアセテート、3−シンナモイル
−7−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニル
ビス(7−ジエチルアミノ)クマリン、3,3’−カル
ボニルビス(5,7−ジメトキシアミノ)クマリン、7
−ジエチルアミノ−5,7’−ジメトキシ−3,3’−
ビスクマリン、3−(2’−ベンズイミダゾイル)−7
−ジエチルアミノクマリン、3−(2’−ベンズオキサ
ゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(5’−
フェニルチアジアゾイル−2’)−7−ジエチルアミノ
クマリン、3−(2’−ベンズチアゾイル)−7−ジエ
チルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(4−
シアノ−7−ジエチルアミノ)クマリン等があげられ
る。
【0032】クマリン化合物と混合して使用される有機
過酸化物の好ましい化合物としては、メチルケトンパー
オキサイド、シクロヘキサノン−パーオキサイド、アセ
チルアセトンパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイ
ド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベ
ンゼン−パーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサ
イド、ジクミルパーオキサイド、α、α’−ビス(t−
ブチルクミルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、t−
ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ベンゾイ
ルパーオキサイド、ジ(t−ブチルパーオキシ)イソフ
タレート、ジ(t−ブチルパーオキシ)テレフタレー
ト、ジ(t−ブチルパーオキシ)フタレート、t−ブチ
ルパーオキシベンゾエート、3,3’,4、4’−テト
ラ−(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノ
ン、2,5−ジメチル−2,5−(ジベンゾイルパーオ
キシ)ヘキサン等が使用される。
【0033】これらの中で特に好ましいものとしては、
ジ(t−ブチルパーオキシ)イソフタレート、ジ(t−
ブチルパーオキシ)テレフタレート、ジ(t−ブチルパ
ーオキシ)フタレート、3,3’,4,4’−テトラ−
(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンが
挙げられる。
【0034】クマリン化合物に添加される有機過酸化物
の割合は、クマリン化合物1重量部に対して1重量部〜
100重量部、好ましくは1重量部〜50重量部であ
る。これら光重合開始剤は前述のマトリックスポリマー
及び光重合性化合物の合計量100重量部に対して1重
量部〜80重量部、好ましくは1重量部〜20重量部の
割合で使用される。また、上記組成の他に熱重合禁止
剤、可塑剤等が添加されて記録担体形成用組成物が調製
される。
【0035】本発明における記録担体は、上記組成物
を、例えばベンゼン、クロルベンゼン、テトラヒドロフ
ラン、1、4−ジオキサン、1、2−ジクロルエタン、
ジクロルメタン、クロロホルム等に溶解して、ガラス、
透明性樹脂フィルム等の支持体上に塗膜される。塗布方
法としてはスピンナーコーティング、ブレードコーティ
ング、ロールコーティング等により、乾燥後膜厚0.5
μm〜50μmに塗布される。尚、マトリックスポリマ
ー自体の支持性を利用してそれ自身フィルム化してもよ
い。
【0036】このようにして得られる記録担体は、例え
ば4579Å、4880Å、5145Å、5287Å等
に輝線を有するレーザー光に感度を有しており、例えば
4880Åの波長を有するアルゴンレーザーに対して1
〜500mJ/cm2のエネルギーで実用域での回折効率を与
えるものである。
【0037】次に、本発明のホログラム形成方法を説明
する。本発明のホログラム形成方法は、輻射線への記録
担体の露出工程、有機溶媒からなる現像液を使用しての
現像工程、現像後の記録担体中へ光重合性化合物とは光
屈折率の相違する化合物を注入する工程よりなる。
【0038】記録単体の輻射線への露出工程において使
用しうる輻射線としては、レーザー光線、水銀ランプ等
を光源とする輻射線が好ましい。
【0039】ホログラム形成に際しては、図1に示すよ
うな可干渉性の2束の輻射線を所定のオフセットアング
ルで被写体に照射することにより体積位相型ホログラム
を形成するリップマン型ホログラム形成装置、または、
図2に示すような照射光と被写体による反射光との干渉
により体積位相型ホログラムを形成するデニシューク型
ホログラム形成装置が使用される。
【0040】次に、現像工程は、ホログラム潜像が形成
された記録担体を有機溶媒からなる現像液に浸漬するこ
とにより行われる。この現像工程は、記録担体に、その
形成されたホログラムパターンに応じて膨潤又は収縮作
用を生起させるものであり、その結果として記録担体中
の未露光部を主として空隙が生じる。
【0041】現像液における溶媒は、感光成分の光重合
反応により生起される重合体架橋物に対して短時間で膨
潤又は収縮作用を生起させると共に、未反応の感光成分
を溶出させる機能を有するものであり、例えば膨潤液と
してはベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼ
ン、n−プロピルベンゼン、クメン、フェノール、クレ
ゾール、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、ニトロベ
ンゼン、ベンジルアルコール、ベンジルクロライド、ベ
ンジルブロマイド、α−メチルナフタリン、α−クロル
ナフタリン等のベンゼン、ナフタリンの誘導体があげら
れ、またこれらの混合溶媒を使用してもよい。また、収
縮液は記録材料に対して溶解、または膨潤作用を有しな
い溶媒であり、例えばn−ペンタン、n−ヘキサン、n
−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、シクロヘキ
サン等のアルカン、シクロアルカン類、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソ
プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチ
ルアルコール、n−アミルアルコール、イソアミルアル
コール等のアルコール類、ジエチルエーテル、メチルエ
チルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル
類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸
エチル、酢酸メチル、蟻酸エチル、プロピオン酸メチル
等のエステル類等が使用され、又これらの混合溶媒を使
用してもよい。
【0042】次いで、該記録担体に、光重合性化合物と
光屈折率の相違する化合物(以下、単に注入化合物とい
う)を注入する工程について説明する。注入化合物は光
重合性化合物と光屈折率の差が大きいものほど好まし
く、光重合性化合物が高屈折率のものであるならば、注
入化合物は低屈折率のもの、また光重合性化合物が低屈
折率のものであるならば、注入化合物は高屈折率のもの
が望ましい。
【0043】高屈折率の注入化合物としては、臭素、硫
黄原子を有する有機物、金属酸化物、金属等の無機物が
挙げられ、具体的には、
【0044】
【化5】
【0045】テトラヒドロフルフリルアクリレート(D
=1.55)、テトラヒドロフルフリルメタクリレート
(D=1.55)、ポリスチリルエチルメタクリレート
(D=1.59)、ポリスチリルエチルアクリレート
(D=1.59)、BrCH2COOH 、BrC6H4NH2 (n D 20
1.6250)、Br2CHCOOH 、HOCH2CH(Br)CH(Br)CH2O
H、Br2C6H3NH2、BrCH2CH(Br)CH2OH(n D 20=1.55
90)、CBr3CHO(n D 20=1.5860)、Br3C6H2NH
2、CBr3CH2OH 、Br3C6H2OH 、C6Br4-1,2-(OH)2 、C6Br5
OH 、また塩化銀(D=2.09)、ゲルマニウム金属
単体(D=4.09)、酸化マグネシウム(D=1.7
4)、硅素(D=3.45)、硫化亜鉛(D=2.3
7)、ダイアモンド(D=2.42)、沃化カリ(D=
1.67)、臭化沃化タリウム(D=2.40)等が挙
げられる。
【0046】また、低屈折率の注入化合物としては、弗
素原子を有する有機物が好適に使用され、例えば(R)
−(−)−2,2,2−トリフルオロ−1−(9−アン
スリル)エタノール、2,2,2−トリフルオロ−1−
(9−アンスリル)エタノール、(S)−(+)−2,
2,2−トリフルオロ−1−(9−アンスリル)エタノ
ール、α,α,α−トリフルオロ−o−クレゾール、
α,α,α−トリフルオロ−m−クレゾール、α,α,
α−トリフルオロ−p−クレゾール、α−(トリフルオ
ロメチル)ベンジルクレゾール、3−(トリフルオロメ
チル)フェンエチルアルコール、7−(トリフルオロメ
チル)−4−キノリノール、2,3,5,6−テトラフ
ルオロフェノール、2,2,3,3−テトラフルオロ−
1−プロパノール(n D 20=1.3210)、4,4′
−ジフルオロベンジルアルコール、2,3−ジフルオロ
ベンジルアルコール、2,4−ジフルオロベンジルアル
コール、2,5−ジフルオロベンジルアルコール、2,
6−ジフルオロベンジルアルコール、3,4−ジフルオ
ロベンジルアルコール、3,5−ジフルオロベンジルア
ルコール、2,3−ジフルオロ−6−ニトロフェノー
ル、2,3−ジフルオロフェノール、2,4−ジフルオ
ロフェノール、2,5−ジフルオロフェノール、2,6
−ジフルオロフェノール、3,4−ジフルオロフェノー
ル、2−フルオロベンジルアルコール、3−フルオロベ
ンジルアルコール、4−フルオロベンジルアルコール、
4−フルオロ−2−メチルフェノール、4−フルオロ−
3−メチルフェノール、2−フルオロフエンエチルアル
コール、4−フルオロフエンエチルアルコール、2−フ
ルオロフェノール、3−フルオロフェノール、4−フル
オロフェノール、2,3,4,5,6−ペンタフルオロ
ベンジルアルコール、2,3,4,5,6−ペンタフル
オロ−α−(ニトロメチレン)−ベンジルアルコール、
ペンタフルオロフェノール、2,2,3,3,3−ペン
タフルオロ−1−プロパノール(n D 20=1.288
0)、4,4′−(ヘキサフルオロイソプロピリジン)
−ジフェノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフル
オロ−2−フェニル−2−プロパノール(n D 20=1.
2750)、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフル
オロ−1−ブタノール(n D 20=1.3000)、デカ
フルオロベンズヒドロール等が挙げられる。
【0047】特に好ましいのは、弗素の含有率が高く、
ベンゼン環、ナフチル環等の芳香族環を含まないもので
あり、例えば C8F17SO2N(C3H7)CH2CH(OH)CH2OH(n D 20
=1.36)、C6F13CH2CH2OCH2CH(OH)CH2OH(n D 20
1.36)、2,2,2−トリフルオロエタノール(n
D 20=1.2907)、2,2,3,3−テトラフルオ
ロ−1−プロパノール(n D 20=1.3210)、2,
2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール
(n D 20=1.2880)、1,1,1,3,3,3−
ヘキサフルオロ−2−フェニル−2−プロパノール(n
D 20=1.2750)、2,2,3,3,4,4,4−
ヘプタフルオロ−1−ブタノール(n D 20=1.300
0)、 C8F17SO2N(C3H7)CH2CH2OH等が挙げられる。
【0048】また、その他、マトリックスポリマーと反
応性を有し、かつ屈折率が小さければカルボン酸類、ア
ルデヒド類等を好適に使用することができ、例えばC7F
15COOH (n D 20=1.35)、C8F17SO3H 、FCH2COONa
【0049】
【化6】
【0050】等が挙げられ、また弗化リチウム(n D 20
=1.39)等を使用してもよい。
【0051】また、トリフロロエチルアクリレート(D
=1.3477)、トリフロロエチルメタクリレート
(D=1.3590)、テトラフロロプロピルアクリレ
ート(D=1.3629)、テトラフロロプロピルメタ
クリレート(D=1.3788)、オクタフロロペンチ
ルアクリレート(D=1.3467)、オクタフロロペ
ンチルメタクリレート(D=1.3559)、ヘプタデ
カフロロデシルアクリレート(D=1.3380)、ヘ
プタデカフロロデシルメタクリレート(D=1.343
5)、メチルメタクリレート(D=1.414)、n−
ブチルメタクリレート(D=1.423)等が挙げられ
る。
【0052】その他、注入化合物としては屈折率の変化
する液晶材料を使用してもよく、光重合性化合物と光屈
折率が相違し、注入性を有するものであれば、これらに
限定されない。
【0053】注入方法としては、(1)注入化合物を記
録担体にコーティングした後、加熱、また加圧して注入
する、または低圧力にして浸透させる方法、(2)注入
化合物を含有する組成物からなる膜をラミネートした
後、加熱、また加圧して注入する方法、(3)注入化合
物を浸透圧により注入する方法、(4)毛細管現象を利
用して注入する方法等が挙げられる。これらの方法によ
り、注入化合物は記録担体中に注入されるが、注入化合
物は現像時に生じた空隙中に選択的に入り、かつ空隙を
埋めるように注入することができる。
【0054】注入化合物を未露光部における空隙に注入
することにより、光重合性化合物の重合部と注入化合物
が注入された空隙部の光屈折率の差により、より明瞭な
干渉縞を記録担体中に形成することができ、更に、未露
光部における空隙が注入化合物により満たされるので、
白化現象を現象させることができる。
【0055】注入化合物を注入した後工程としては、注
入化合物が反応性であれば、その屈折率の変化を生じな
い範囲で、記録担体中で反応させて固定してもよく、ま
たプラスチックフィルムやガラス等をラミネートして注
入化合物の流出を防止するとよい。
【0056】
【作用及び発明の効果】フォトポリマーを用いた体積位
相型ホログラムは、その記録担体における組成と現像方
法に大きく依存しているが、従来のこの種ホログラムの
製造にあたっては、その現像工程による白化現象は避け
られない問題であったが、本発明は干渉縞暗部の未重合
領域に記録担体における重合成分とは光屈折率の相違す
る化合物を注入して、その屈折率差によりホログラム像
を形成しうることを見出したものである。
【0057】体積位相型ホログラムにあっては、特定の
光のみを反射再生するという性質を有し、その波長はホ
ログラム層中に記録された干渉縞の間隔に依存するが、
本発明のホログラム形成方法は、現像液により現像し、
次いで記録担体に光重合性化合物とは光屈折率の相違す
る化合物を注入することにより、従来の膨潤状態の記録
担体を収縮させる際に生じたクラック等による白化現象
を減少させ、透明なホログラムとできる。また、記録担
体中の重合成分、即ち光重合性化合物と注入化合物との
光屈折率を相違させておくことにより、高い回折効率を
得ることができ、明度の高いホログラムとすることがで
きる。更に、再生波長の均一なホログラムを再現性よく
製造できると共に、光重合性化合物と注入化合物との組
合せを選択することにより再生波長を制御することも可
能である。
【0058】本発明により、透明で回折効率の高いホロ
グラムを製造できるので、例えば調光装置等への用途を
可能とするものである。以下、本発明を実施例により説
明する。
【0059】
【実施例1】下記組成 ・ポリ−N−ビニルカルバゾール{亜南産業(株)製、ツビコール No.210(商品 名) 平均分子量40万〜50万} ・・・1.0g ・トリブロモフェノールメタクリレート〔第一工業製薬(株)製、商品名BR− 31〕 ・・・0.5g ・3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェ ノン ・・・0.08g ・3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン) ・・・0.003g を有する組成物を1、4−ジオキサン10gに溶解し、
0.25μmフィルタレーション後、感光液を得た。
【0060】この感光液を、3mm厚のガラス板上にアプ
リケーターを使用し、乾燥後膜厚が9μmとなるように
塗布し、70℃で45分間乾燥した後、ポリビニルアル
コール(クラレ(株)製 重合度500 鹸化度88
%)10%水溶液を、スピンコーターで2000r.p.m.
で回転塗布した。これを60℃で10分間乾燥して記録
担体を得た。
【0061】次いで、図1に示すリップマン型回折格子
撮影光学系を使用してホログラムを、アルゴンレーザー
による488nmの波長光を用いて露光した。光強度比
1:1、露光エネルギー20mJ/cm2で露光した。アルゴ
ンレーザーによる露光後、ケミカルランプ(東芝 (株)
製 FL-20BL) を使用して60秒間全面露光した。この時シ
ャープカットフィルターL39を用い、400nm以上
の可視光だけ照射した。露光後、記録担体を流水中で1
分間水洗し、ポリビニルアルコール層を除去し、乾燥
後、記録担体に注入化合物としてヘプタデカフロロデシ
ルアクリレート(屈折率:1.3380、商品名ビスコ
ート17F、大阪有機化学工業社製)をワイアーバーで
コートし、その上に25μmの膜厚のポリエチレンテレ
フタレートフィルムをラミネートし、2Kg/cm2
圧力を30分間与えた。
【0062】その後、キセノンランプ光線を照射して注
入化合物を硬化させ、ホログラムを作製した。得られた
ホログラムの回折波長は490μmで最大回折効率は8
5%と高いものであった。
【0063】
【実施例2】実施例1で作成した記録担体を同様の手順
で露光、現像した後、注入化合物としてメチルメタクリ
レート(屈折率:1.414)を含有するカラーチュー
ニングフィルム(デュポン社製)を120℃の温度をか
けながらローラーコーターを使用してラミネートした。
【0064】その結果、白化現象がなく、透過率が可視
光で90%以上の透明な膜が得られた。その再生波長は
540nmと長波長側にシフトし、回折効率は70%の
ものが得られた。
【0065】
【比較例1】上記実施例1で作成した記録担体を同様の
手順で露光、現像してホログラムを作成したところ白化
現象が生じ、また、可視光の透過率は70%以下であ
り、調光装置としては不適なものであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】リップマン型ホログラム形成装置の概略図であ
る。
【図2】デニシューク型ホログラム形成装置の概略図で
ある。
【符号の簡単な説明】
図中1はアルゴンレーザー、2はハーフミラー、3はミ
ラー、4はスペイシャルフィルター、5は感光板、6は
被写体。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリックスポリマー、及び光重合性化
    合物、更に光重合開始剤とからなる記録担体を光の干渉
    パターンに露出した後、有機溶媒からなる現像液により
    未露光部を溶出し、次いで該記録担体中に前記光重合性
    化合物と光屈折率の相違する化合物を注入することを特
    徴とするホログラム形成方法。
JP29113092A 1992-10-29 1992-10-29 ホログラム形成方法 Pending JPH06138802A (ja)

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