JP3412765B2 - ホログラム記録媒体の形成方法 - Google Patents

ホログラム記録媒体の形成方法

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JP3412765B2
JP3412765B2 JP12582592A JP12582592A JP3412765B2 JP 3412765 B2 JP3412765 B2 JP 3412765B2 JP 12582592 A JP12582592 A JP 12582592A JP 12582592 A JP12582592 A JP 12582592A JP 3412765 B2 JP3412765 B2 JP 3412765B2
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健治 植田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光性樹脂からなるホ
ログラム記録感材を利用したホログラム記録媒体に関
し、特に耐候性を付与したホログラム記録媒体に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ホログラムは、光源からのレーザー光と
物体からのレーザー光の干渉によって生ずる干渉縞を感
光性樹脂に記録することによって製造される。記録材料
としては、フォトレジスト、重クロム酸ゼラチン、ハロ
ゲン化銀等が知られているが、いずれも解像性、コス
ト、耐湿度性等に問題があり、良好な体積位相型ホログ
ラムは得られていない。またこれらの方法は、ホログラ
ム記録後に現像工程が必要不可欠であるため、作業能率
が悪いという欠点も有している。
【0003】これに対して、近年研究が盛んになってき
た、モノマーの移動による生ずる屈折率差を利用したホ
ログラム記録方式は、現像工程を必要とせず生産性が極
めて優れる体積型位相ホログラム記録材料として注目さ
れている。この方式は、現像液に浸漬する必要が無いこ
とから乾式のホログラム記録材料と呼ばれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の乾式ホログラム記録材料においては一般的に
モノマーの拡散移動を効率良く行うため、ガラス転移温
度の比較的低い材料をバインダー成分として使用しなく
てはならず、得られるホログラムの耐環境性が十分とは
いえなかった。なぜならば、ポリマー樹脂中の低分子量
成分の拡散移動は、ポリマー鎖の熱運動が活発に起こる
ガラス転移温度以上では容易であるのに対して、ポリマ
ー鎖の運動が凍結されるガラス転移温度以下では起こり
にくくなるためである。従って、乾式記録での体積型ホ
ログラム記録感材は、その記録時の感度(回折効率)を
上げるためには低いガラス転移温度であることが必要で
あり、他方、耐環境性の付与のためには高いガラス転移
温度が必要となるため、感度と耐環境性を両立すること
は困難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決すべ
く種々検討の結果、本発明のホログラム記録媒体は、基
材上に塗布したホログラム記録感材層にレーザー光の干
渉によって形成される干渉縞を記録したホログラムであ
って、感材層が架橋成分を含有する感光性材料と熱架橋
剤とからなり、感材層への干渉縞の記録後に加熱架橋反
応により干渉縞が安定化されたことを特徴とする。
【0006】
【0007】即ち本発明は、高い感度と良好な耐環境性
を共に有する体積型ホログラム記録媒体に関するもので
ある。
【0008】まず、本発明において、図1はホログラム
記録材料を有する積層体の1例の断面を示したものであ
る。ベースとなる基材1上に感光性材料と熱架橋剤とか
らなるホログラム記録感材層2を形成し、感材層上には
ホログラムを保護するための保護膜3が設けられてい
る。
【0009】本発明におけるホログラム記録感材層は、
感光性材料と熱架橋性の架橋剤とからなる。
【0010】まず、本発明のホログラム記録媒体に共通
する感光性材料について説明する。感光性材料として
は、乾式の体積位相型ホログラム記録用途の感光性材料
であり、モノマー、光重合開始剤、バインダーを主成分
とする。まず、モノマーとしては、一分子中に少なくと
もエチレン性不飽和二重結合を1個有する光重合、光架
橋可能なモノマー、オリゴマー、プレポリマー、及び、
それらの混合物が挙げられ、例えば不飽和カルボン酸、
及びその塩、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール
化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価ア
ミン化合物とのアミド結合が挙げられる。
【0011】不飽和カルボン酸のモノマーの具体例とし
てはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン
酸、イソクロトン酸、マレイン酸、及びそれらのハロゲ
ン置換不飽和カルボン酸、例えば、塩素化不飽和カルボ
ン酸、臭素化不飽和カルボン酸、フッ素化不飽和カルボ
ン酸等が挙げられる。不飽和カルボン酸の塩としては前
述の酸のナトリウム塩及びカリウム塩等がある。
【0012】また、脂肪族多価アルコール化合物と不飽
和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例として
は、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメ
チレングリコールジアクリレート、プロピレングリコー
ルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピ
ル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレー
ト、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロ
ヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリ
コールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリ
レート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペン
タエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリス
リトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールトリ
アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソ
ルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアク
リレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビト
ールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエ
チル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオ
リゴマー、2−フェノキシエチルアクリレート、2−フ
ェノキシエチルメタクリレート、フェノールエトキシレ
ートモノアクリレート、2−(p−クロロフェノキシ)
エチルアクリレート、p−クロロフェニルアクリレー
ト、フェニルアクリレート、2−フェニルエチルアクリ
レート、ビスフェノールAの(2−アクリルオキシエチ
ル)エーテル、エトキシ化されたビスフェノールAジア
クリレート、2−(1−ナフチルオキシ)エチルアクリ
レート、o−ビフェニルメタクリレート、o−ビフェニ
ルアクリレートなどである。
【0013】また、脂肪族多価アルコール化合物と不飽
和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例として
は、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメ
チレングリコールジアクリレート、プロピレングリコー
ルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピ
ル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレー
ト、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロ
ヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリ
コールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリ
レート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペン
タエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリス
リトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールトリ
アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソ
ルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアク
リレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビト
ールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエ
チル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオ
リゴマー等がある。
【0014】メタクリル酸エステルとしては、テトラメ
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタク
リレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビト
ールテトラメタクリレート、ビス−〔p−(3−メタク
リルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジ
メチルメタン、ビス−〔p−(アクリルオキシエトキシ
フェニル〕ジメチルメタン、2,2−ビス(4−メタク
リロイルオキシフェニル)プロパン、メタクリル酸−2
−ナフチル等がある。
【0015】イタコン酸エステルとしてはエチレングリ
コールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコ
ネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,
4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレング
リコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタ
コネート、ソルビトールテトライタコネート等が挙げら
れる。
【0016】クロトン酸エステルとしては、エチレング
リコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジ
クロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、
ソルビトールテトラクロトネート等が挙げられる。
【0017】イソクロトン酸エステルとしては、エチレ
ングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトー
ルジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロト
ネート等が挙げられる。
【0018】マレイン酸エステルとしては、エチレング
リコールジマレート、トリエチレングリコールジマレー
ト、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテ
トラマレート等が挙げられる。
【0019】ハロゲン化不飽和カルボン酸としては、
2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレー
ト、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシ
ルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロ
ピルメタクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタ
デカフルオロデシルメタクリレート、メタクリル酸−
2,4,6−トリブロモフェニル、ジブロモネオペンチ
ルジメタクリレート(商品名:NKエステルDBN、新
中村化学工業(株)製)、ジブロモプロピルアクリレー
ト(商品名:NKエステルA−DBP、新中村化学工業
(株)製)、ジプロモプロピルメタクリレート(商品
名:NKエステルDBP、新中村化学工業(株)製)、
メタクリル酸クロライド、メタクリル酸−2,4,6−
トリクロロフェニル、p−クロロスチレン、メチル−2
−クロロアクリレート、エチル−2−クロロアクリレー
ト、n−ブチル−2−クロロアクリレート、トリブロモ
フェノールアクリレート、テトラブロモフェノールアク
リレート等が挙げられる。
【0020】また、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミ
ン化合物とのアミドのモノマーの具体例としてはメチレ
ンビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミ
ド、1,6−ヘキサメチレンビスアクリルアミド、1,
6−ヘキサメチレンビスメタクリルアミド、ジエチレン
トリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアク
リルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド、N−フ
ェニルメタクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド
等が挙げられる。
【0021】その他の例としては、特公昭48−417
08号公報に記載された1分子に2個以上のイソシアネ
ート基を有するポリイソシアネート化合物、下記一般式 CH2 =C(R)COOCH2CH(R′)OH (式中R、R′は水素或いはメチル基を表す。)で示さ
れる水酸基を含有するビニルモノマーを付加させた1分
子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレ
タン化合物等が挙げられる。
【0022】また、特開昭51−37193号公報に記
載されたウレタンアクリレート類、特開昭48−641
83号公報、特公昭49−43191号公報、特公昭5
2−30490号公報にそれぞれ記載されているような
ポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)
アクリル酸等の多官能性のアクリレートやメタクリレー
トを挙げることができる。
【0023】さらに、日本接着協会誌Vol.20、N
o7、300〜308頁に光硬化性モノマー及びオリゴ
マーとして紹介されているものも使用することができ
る。
【0024】その他、燐を含むモノマーとしてはモノ
(2−アクリロイロキシエチル)アシッドフォスフェー
ト(商品名:ライトエステルPA、共栄社油脂化学工業
(株)製)、モノ(2−メタクリロイキエチル)アシッ
ドフォスフェート(商品名:ライトエステルPM、共栄
社油脂化学工業(株)製)が挙げられ、またエポキシア
クリレート系である商品名:リポキシVR−60(昭和
高分子(株)製)、商品名:リポキシVR−90(昭和
高分子(株)製)等が挙げられる。
【0025】また、商品名:NKエステルM−230G
(新中村化学工業(株)製)、商品名:NKエステル2
3G(新中村化学工業(株)製)も挙げられる。
【0026】更に、下記の構造式を有するトリアクリレ
ート類、
【0027】
【化1】
【0028】(東亜合成化学工業(株)製、商品名、ア
ロニックス M−315)
【0029】
【化2】
【0030】(東亜合成化学工業 (株)製、商品名、ア
ロニックス M−325)、また、2,2′−ビス(4-
アクリロキシ・ジエトキシフェニル) プロパン(新中村
化学 (株)製、商品名、NKエステル A-BPE-4 )、テ
トラメチロールメタンテトラアクリレート(新中村化学
(株)製、商品名、NKエステル A-TMMT)等が挙げら
れる。
【0031】次に、光重合開始剤・増感剤は、4−ジメ
チルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチ
ル、2−ジメチルアミノ安息香酸エチル、2−ジメチル
アミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エ
チル、4−ジメチルアミノ安息香酸ブチル、4−ジメチ
ルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、4−ジメチルア
ミノ安息香酸イソアミル、2,2−ジエトキシアセトフ
ェノン、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メ
トキシエチルアセタール、1−フェニル−1,2−プロ
パンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシ
ム、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、
ミヒラースケトン、4,4’−ビスジエチルアミノベン
ゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、ジベ
ンゾイル(1,2−ジフェニルエタンジオン)、ベンゾ
イン(2−フェニル−2−ヒドロキシ−アセトフェノ
ン)、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエ
ーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン
−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテ
ル、ベンゾインブチルエーテル(nとisoの50:5
0混合物)、ベンゾインアルキルエーテル、4’−イソ
プロピル−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェ
ノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノ
ン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−t−ブチ
ルトリクロロアセトフェノン、p−t−ブチルジクロロ
アセトフェノン、p−アジドベンズアルデヒド、p−ア
ジドアセトフェノン、p−アジドベンゾイン酸、p−ア
ジドベンザルアセトフェノン、p−アジドベンザルアセ
トン、4,4’−ジアジドカルコン、1,3−ビス−
(4’−アジドベンザル)−アセトン、2,6−ビス−
(4’−アジドベンザル)−シクロヘキサノン、2,6
−ビス−(4’−アジシトベンザル)−4−メチルシク
ロヘキサノン、4,4’−ジアジドスチルベン−2,
2’−ジスルホン酸、1,3−ビス−(4’−アジドベ
ンザル)−2−プロパノン−2’スルホン酸、1,3−
ビス−(4’−アジドベンザル)−2−プロパノン−
2,2’−ジスルホン酸ナトリウム、1,3−ビス−
(4’−アジドシンナシリデン)−2−プロパノン、ア
ジドピレン、3−スルホニルアジド安息香酸、4−スル
ホニルアジド安息香酸、2,6−ビス−(4’−アジド
ベンザル)−シクロヘキサノン−2’,2ジスルホン酸
(ナトリウム塩)、2,6−ビス−(4’−アジドベン
ザル)−メチル−シクロヘキサノン2,2’−ジスルホ
ン酸(ナトリウム塩)、4−ジアゾジフェニルアミン硫
酸塩、4−ジアゾ−4’−メトキシ−ジフェニルアミン
硫酸塩、4−ジアゾ−3−メトキシ−ジフェニルアミ
ン、ナフトキノン(1,2)ジアジド(2)−4−スル
ホン酸のナトリウム塩、ナフトキノン(1,2)ジアジ
ド(2)−5−スルホン酸のナトリウム塩、ナフトキノ
ン(1,2)ジアジド(2)−5−スルホン酸エステル
(1)、ナフトキノン(1,2)ジアジド(2)−5−
スルホン酸エステル、ナフトキノン(1,2)ジアジド
(2)−5−スルホン酸エステル(3)−ノボラック樹
脂エステル、ジアゾ樹脂(ジアゾジフェニルアミン・パ
ラホルムアルデヒド縮合物の硫酸塩及び塩化亜鉛複塩
等)、トリフェニルピリリウム過塩素酸塩、4−メトキ
シフェニル−2,6−ジフェニルピリリウム過塩素酸
塩、4−ブトキシフェニル−2,6−ジフェニルピリリ
ウム過塩素酸塩、トリフェニルチオピリリウム過塩素酸
塩、4−メトキシフェニル−2,6−ジフェニルチオピ
リリウム過塩素酸塩、チオキサントン、2−メチルチオ
キサントン(2−メチル−9H−チオキサンセン−9−
オン)、クロロチオキサントン(2−クロロ−9H−チ
オキサンセン−9−オン)、2−イソプロピルチオキサ
ンソン(2−イソプロピル−9H−チオキサンセン−9
−オン)、ジベンゾスベロン、2,5−ビス−(4’−
ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、1−アセ
チルアミノ−4−ニトロナフタレン、5−ニトロアセナ
フテン、1−ニトロピレン、α,α−ジクロロ−4−フ
ェノキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシ
ルフェニルケトン、又、商品名:カヤキュアMBP(日
本化薬(株)製)、商品名:UVECRYL P36
(UCB)等が挙げられ、これらは単独でも、また混合
して使用することができる。
【0032】また、下記一般式(1)で示されるクマリ
ン化合物と有機過酸化物が挙げられる。
【0033】
【化3】
【0034】(式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ独立
して水素原子、クロル原子、低級アルコキシ基、低級ジ
アルキルアミノ基、低級ジアルケニルアミノ基又は脂環
式アミノ基を示す。Xは炭素及びヘテロ原子の総数が5
〜9個の複素環基、又は−COY基を表す。ここにYは
炭素数1〜4の置換又は非置換のアルキル基、低級アル
コキシ基、置換又は非置換のフェニル基、置換又は非置
換のステリル基、又は置換又は非置換の3′−クマリノ
基を表す。またZは水素原子又はシアノ基を表す。)式
中、R1 、R2 、R3 として好ましくは水素原子、クロ
ル原子、メトキシ、エトキシ、ブトキシ等の低級アルコ
キシ基、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル
−N−プロピルアミノ等の低級ジアルキルアミノ基、N
−モルホリノ、N−ピペリジノ等の脂環式アミノ基、ジ
プロペニルアミノ、ジ(α−メチルプロペニル)アミノ
基等の低級ジアルケニルアミノ基等があげられる。
【0035】Xにおける複素環基としては2−イミダゾ
ール、2−N−メチルイミダゾール、2−ベンズイミダ
ゾール、2−(4−フェニル)−イミダゾール、2−オ
キサゾール、2−ベンズオキサゾール、2−(4−フェ
ニル)オキサゾール、2−チアゾール、2−ベンズチア
ゾール、2−(4−フェニル)チアゾール、2−(5−
フェニル)チアジアゾール、2−(5−トリル)チアジ
アゾール、2−(5−ビフェニル)チアジアゾール、2
−(5−フェニル)オキサジアゾール、2−(5−p−
メトキシフェニル)オキサジアゾール、2−(5−p−
クロルフェニル)オキサジアゾール等の残基があげられ
る。
【0036】また、−COY基におけるYとしてはメチ
ル、エチル、プロピル、ヘキシル、β−シアノエチル、
エトキシカルボニルメチル、ブトキシカルボニルメチル
などの置換又は非置換のC1 〜C6 のアルキル基、フェ
ニル、p−シアノフェニル、p−メチルフェニル、p−
メトキシフェニル、m−ヒドロキシカルボニルフェニル
等の置換又は非置換のフェニル基、ステリル、p−メト
キシステリル、p−シアノステリル、m−クロルステリ
ル等のステリル基、及び下記一般式で示される3−クマ
リノ基、
【0037】
【化4】
【0038】(式中R1 、R2 、R3 、Zは前記一般式
(1)式におけると同じ)等があげられる。
【0039】クマリン化合物の具体例としては3−アセ
チル−7−ジメチルアミノクマリン、3−ベンゾイル−
7−ジメチル−アミノクマリン、3−ベンゾイル−5,
7−ジメトキシクマリン、メチル,7−ジエチルアミノ
−3−クマリノイルアセテート、3−シンナモイル−7
−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス
(7−ジエチルアミノ)クマリン、3,3’−カルボニ
ルビス(5,7−ジメトキシアミノ)クマリン、7−ジ
エチルアミノ−5,7’−ジメトキシ−3,3’−ビス
クマリン、3−(2’−ベンズイミダゾイル)−7−ジ
エチルアミノクマリン、3−(2’−ベンズオキサゾイ
ル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(5’−フェ
ニルチアジアゾイル−2’)−7−ジエチルアミノクマ
リン、3−(2’−ベンズチアゾイル)−7−ジエチル
アミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(4−シア
ノ−7−ジエチルアミノ)クマリン等があげられる。。
【0040】クマリン化合物と混合して使用される有機
過酸化物の好ましい化合物としては、メチルケトンパー
オキサイド、シクロヘキサノン−パーオキサイド、アセ
チルアセトンパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイ
ド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベ
ンゼン−パーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサ
イド、ジクミルパーオキサイド、α、α’−ビス(t−
ブチルクミルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、t−
ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ベンゾイ
ルパーオキサイド、ジ(t−ブチルパーオキシ)イソフ
タレート、ジ(t−ブチルパーオキシ)テレフタレー
ト、ジ(t−ブチルパーオキシ)フタレート、t−ブチ
ルパーオキシベンゾエート、3,3’,4、4’−テト
ラ−(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノ
ン、2,5−ジメチル−2,5−(ジベンゾイルパーオ
キシ)ヘキサン等が使用される。
【0041】これらの中で特に好ましいものとしてはジ
(t−ブチルパーオキシ)イソフタレート、ジ(t−ブ
チルパーオキシ)テレフタレート、ジ(t−ブチルパー
オキシ)フタレート、3,3’,4,4’−テトラ−
(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンが
挙げられる。
【0042】本発明におけるバインダーとしては、ポリ
メタアクリル酸エステル又はその部分加水分解物、ポリ
酢酸ビニル又はその加水分解物、ポリビニルアルコール
またはその部分アセタール化物、トリアセチルセルロー
ス、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレ
ン、シリコーンゴム、ポリスチレン、ポリビニルブチラ
ール、ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ
エチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ−N−ビニルカ
ルバゾール又はその誘導体、ポリ−N−ビニルピロリド
ン又はその誘導体、スチレンと無水マレイン酸の共重合
体またはその半エステル、アクリル酸、アクリル酸エス
テル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリル
アミド、アクリルニトリル、エチレン、プロピレン、塩
化ビニル、酢酸ビニル等の共重合可能なモノマー群から
選択されるモノマーを重合成分とする共重合体等が用い
られる。
【0043】これらのうち特に好ましいものとして、ガ
ラス転移温度が比較的低いポリイソプレン、ポリブタジ
エン、ポリクロロプレン、またポリビニルアルコールの
部分アセタール化物であるポリビニルアセタール、ポリ
ビニルブチラール、酢酸ビニルを重合成分とする単重合
または共重合体である、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等
が挙げられる。
【0044】モノマーは、バインダー樹脂100重量部
に対して10重量部〜1000重量部の割合で使用さ
れ、また、光重合開始剤は、バインダー樹脂100重量
部に対して1重量部〜10重量部の割合で使用される。
【0045】このような感光性材料としては、後述する
ような溶剤に溶解した形で市販されている、例えばテュ
ポン社製のHRF−750、HRF−700、HRF−
600、HRF−500E、オムニデックス352等を
使用できる。
【0046】次に、ホログラム記録媒体にあって、感光
性材料に添加される熱架橋剤について説明する。
【0047】熱架橋剤は、所定温度以上の加熱により脱
保護され、2個以上のイソシアネート基を出現させるこ
とができるブロックイソシアネート化合物であり、感光
性材料中に含有される水酸基を一分子内に2個以上含む
化合物と架橋反応するものである。
【0048】ブロックイソシアネートとしては、トリレ
ンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネ
ート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、ト
リジンイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソ
シアネート、イソフォロンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリフ
ェニルメタンジイソシアネート、トリス(イソシアネー
トフェニル)チオフォスフェート等のジイソシアネー
ト、トリイソシアネート化合物を、メタノール、エタノ
ール等のアルコール系、フェノール、クレゾール等のフ
ェノール系、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル等の
活性メチレン系化合物をブロック化剤として用いたもの
が挙げられる。
【0049】これらのうち、特に好ましいものとして
は、解離温度が比較的低いメタクレゾールによりブロッ
クされたトリレンジイソシアネート、アセチルアセトン
によりブロックされたトリレンジイソシアネートであ
る。また、ブロックイソシアネートの解離温度を低くす
るために触媒を添加する方法も有用である。好ましい触
媒として1,3−ジアセトキシテトラブチルスタノキサ
ン等がある。表1にトリレンジイソシアネートの代表的
なブロック化剤と解離温度との関係を示す。
【0050】
【表1】
【0051】次に、感光性材料における水酸基を一分子
内に2個以上含む化合物としては、熱架橋剤におけるイ
ソシアネート基との架橋反応が可能である水酸基を有す
るバインダーを使用するとよい。このようなバインダー
としてはトリアセチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、ポリエチレングリコール、エチレン−酢酸ビニル共
重合体部分鹸化物、メチルメタクリレート−ヒドロキシ
エチルメタクリレート共重合体等が挙げられる。
【0052】このようなバインダーを含有する感光性材
料においては、熱架橋剤はバインダー100重量部に対
して0.1重量部〜10重量部の割合で使用するとよ
い。
【0053】しかしながら、体積型ホログラム記録用途
の感材であればいずれも本発明に適用可能であり、バイ
ンダー中に水酸基が含まれない場合は、熱架橋剤との架
橋反応を行うために水酸基を一分子内に2個以上含む化
合物、例えば、2価以上のアルコール類を感光性材料中
に含有させていてもよい。このようなアルコールとして
はジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テ
トラエチレングリコール、ペンタエリスリトール、ジペ
ンタエリスリトール等が挙げられる。
【0054】このような感光性材料においては、熱架橋
剤は、バインダー100重量部に対して0.1重量部〜
20重量部の割合で、またアルコールはバインダー10
0重量部に対して0.1重量部〜20重量部の割合で使
用するとよい。
【0055】その他、感光性材料成分としては、例えば
可塑剤、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール及び各種の非イオン系界面活性剤、陽イ
オン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤が添加されて
いてもよい。
【0056】上記したホログラム記録媒体形成材料は、
溶剤としてアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クロルベンゼン、テトラヒドロフラン、
メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソル
ブアセテート、エチルセロソルブアセテート、酢酸エチ
ル、1,4−ジオキサン、1,2−ジクロロエタン、ジ
クロルメタン、クロロホルム、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール等と混合して溶液とされ、後述す
る基材上に、乾燥後膜厚1μm〜100μmに塗布形成
され、ホログラム記録層とされる。
【0057】このようにして作製されたホログラム記録
媒体は、リップマン型、またはデニシューク型ホログラ
ム形成装置により、2光束のレーザーの干渉により記録
し、ホログラムが形成される。
【0058】次に、ホログラムを記録した積層体は、紫
外線による露光処理によって感材を硬化して干渉縞を安
定化させた後、加熱して熱架橋工程を行い、さらに干渉
縞を安定化させる。この熱処理工程は、ブロックイソシ
アネートが脱保護される温度以上に所定時間放置するこ
とにより、イソシアネート基を出現させ、フォトポリマ
ー感材中に含まれる水酸基とウレタン結合を形成させる
工程である。
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】以下、記録媒体における基材、及び感光層
上に設けられる保護層について説明する。ホログラム記
録媒体積層体の基材として用いうるものとしては、厚さ
0.01〜100mm、好ましくは1〜5mmのガラス
基板、アクリル基板、ポリカーボネート基板、ポリエチ
レン基板、ポリプロピレン基板、ポリエチレンテレフタ
レート基板、ポリスチレン基板等が挙げられる。これら
のうち特に好ましいものとしては、機械的強度が十分
で、複屈折率が少なく、透明度が高いガラス基板、アク
リル基板、ポリカーボネート基板である。
【0069】また、上記ホログラム記録層上には保護層
が設けられ、保護膜として用いうるものとしては、厚さ
0.001〜10mm、好ましくは0.01〜0.1m
mのポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレ
ンフィルム、ポリプロピレンフィルム、アクリルフィル
ム、ポリアセチルロースフィルム、セルロースアセテー
トブチレートフィルムなど耐候性の良好な透明樹脂フィ
ルム及びスピンコートにより形成するものとしてはトリ
アセチルロース膜、ポリビニルアルコール膜、ポリメチ
ルメタクリレート膜等が挙げられる。
【0070】ホログラム記録媒体における感光層保護層
を得る手段としては種々考えられるが、いずれも本発明
で適用可能と思われる。例えば、基材1上に、ホログラ
ム記録材料を含む溶液をスピンコート、バーコート等で
塗布・乾燥した後、保護膜をゴムローラーで貼り合わせ
る、又はスピンコートで形成する方法などである。
【0071】
【作用及び発明の効果】本発明のホログラム記録媒体
は、感光性樹脂からなるホログラム記録材料に熱架橋剤
を含有させて形成するものであり、ホログラム記録後に
加熱架橋反応を行うことにより、干渉縞の構造を安定化
させることができ、良好な記録時の感度を維持すると共
に記録後の高度の耐候性を付与することができるもので
ある。この詳細な理由は不明であるが、熱架橋反応が、
付加反応機構により起こるため、ホログラム記録に際し
てのモノマーの重合におけるラジカル重合機構と相違
し、体積収縮がほとんど無いため干渉縞の構造は硬化反
応前後で維持することができるので、光学特性を維持す
ることができ、矛盾する課題を解決しうるものである。
また、従来から知られている乾式記録の体積型ホログラ
ム感光性材料に、少量のブロックイソシアネートを添加
するだけで良いので、極めて簡単にホログラムの耐環境
性を向上できるという利点がある。
【0072】
【0073】本発明のホログラム記録媒体は、下記表2
に示すような環境下においても光学特性を維持すること
ができる。従来の工程によるものが、これらの環境試験
により光学特性が劣化してしまうことを考えると、今回
発明するに至った感光性材料に熱架橋剤を添加し、熱架
橋を行う方法は、耐候性付与の方法として極めて有効と
思われる。
【0074】
【表2】
【0075】本発明のホログラム記録媒体は、耐候性が
要求されるホログラフィックオプティカルエレメント用
途、例えばホログラムスキャナー用、レーザービームス
キャナー用、ヘッドアップディスプレーのコンバイナー
用、ソーラーリフレクター用等への応用に適している。
【0076】以下、実施例により本発明を説明する。
【0077】
【実施例】
(実施例1)熱架橋剤を含むホログラム記録感材を以下
のように調整した。
【0078】 オムニデックス352(DuPont社製) …… 100部 内訳 感材成分 …… 25部 メチルエチルケトン …… 55部 トルエン …… 20部 熱架橋剤 ……10.1部 内訳 m−クレゾールでブロックされた トリレンジイソシアネート…… 5部 グリセリン …… 5部 1,3−ジアセトキシテトラ ブチルスタノキサン …… 0.1部 調整したホログラム記録感材を、厚さ3.0mmのガラ
ス基板(スズキグラステック社)上に、スピンコート法
にて塗布・乾燥し、厚さ25μmの塗膜を形成し、膜厚
50μmのトリアセチルセルロースフィルム(富士写真
フイルム(株社製)をラミネートした。
【0079】これに、回折光の角度が45°になるよう
に514nmのArレーザを用いて、反射型のホログラ
ム回折格子を作製した。
【0080】次いで、高圧水銀灯を用いて50mJ/c
2 紫外線を照射し、さらに120℃に30分間、加熱
処理して架橋反応を行った。
【0081】得られたホログラム回折格子の光学特性を
514nmレーザーで測定したところ、回折角度44.
5°で回折効率は75%であった。このホログラム回折
格子の150℃における高温放置試験を実施した結果、
2時間放置後も、回折角度は44.5°で回折効率は8
0%であり、光学特性の変化はほとんどなく、良好な耐
候性を有していることがわかった。
【0082】(実施例2)熱架橋剤を含むホログラム記
録感材を以下のように調整した。
【0083】 HRF−750(DuPont社製) …… 100部 内訳 感材成分 …… 25部 メチルエチルケトン …… 55部 トルエン …… 20部 熱架橋剤 …… 5部 内訳 アセチルアセトンでブロックされた トリレンジイソシアネート…… 5部 この場合は、実施例1と異なり感光製樹脂HRF−75
0のバインダー成分に水酸基が含まれるため、熱架橋剤
にアルコールが不必要となっている。
【0084】調整したホログラム記録感材を、厚さ3.
0mmのアクリル基板(アクリライト:三菱レーヨン
(株)社製)上に、スピンコート法に塗布・乾燥し、厚
さ25μmの塗膜を形成し、膜厚500μmのアクリル
シート(アクリライト:三菱レーヨン(株)社製)をラ
ミネートした。
【0085】これに、回折光の角度が62°になるよう
に514nmのArレーザを用いて、反射型のホログラ
ム回折格子を作製した。高圧水銀灯を用いて50mJ/
cm2 紫外線を照射し、さらに120℃に30分間加熱
処理し架橋反応を行った。
【0086】得られたホログラム回折格子の光学特性を
514nmレーザーで測定したところ、回折角度は6
1.54°で回折効率は80%であった。このホログラ
ム回折格子の100℃における高温放置試験を実施した
ところ、200時間放置後も、回折角度は61°で回折
効率は81%であり、光学特性の変化はほとんどなく良
好な耐侯性を有していることがわかった。
【0087】(比較例1)実施例1において、熱架橋剤
を除いた以外は全く同様の方法で作製したホログラム回
折格子の光学特性を検討した。
【0088】この熱架橋工程を含まないホログラム回折
格子の光学特性を514nmレーザーで測定したとこ
ろ、回折角度は44.5°で回折効率は78%であっ
た。このホログラム回折格子の150℃における高温放
置試験を実施したところ、2時間放置後の光学特性を測
定した結果、回折角度は38°で回折効率は52%であ
り、光学特性が大きく劣化した。
【0089】(比較例2)実施例2において、熱架橋剤
を除いた以外は全く同様の方法で作製したホログラム回
折格子について光学特性を検討した。この熱架橋工程を
含まないホログラム回折格子の光学特性を514nmレ
ーザーで測定したところ、回折角度は61°で回折効率
は66%であった。このホログラム回折格子の100℃
における高温放置試験を実施したところ、200時間放
置後の光学特性を測定した結果、回折角度は52°で回
折効率は20%であり、光学特性が大きく劣化した。
【0090】
【0091】
【0092】
【0093】
【0094】
【0095】
【0096】
【0097】
【図面の簡単な説明】
【図1】ホログラム記録感材層を有する積層体の1例の
断面を示した図である。
【符号の説明】
1は基材、2は熱架橋剤を含む感材層、3は保護膜であ
る。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03H 1/00 - 5/00 G03F 7/004 - 7/04 G03F 7/06 501 G03F 7/075 - 7/115 G03F 7/16 - 7/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に塗布したホログラム記録感材層
    にレーザー光の干渉によって形成される干渉縞を記録し
    たホログラムであって、感材層がモノマーと光重合開始
    剤、架橋成分と該架橋成分と架橋反応する熱架橋剤とか
    らなり、感材層への干渉縞の記録後に、前記架橋成分と
    熱架橋剤による加熱架橋反応により干渉縞を安定化する
    ことを特徴とするホログラム記録媒体の形成方法。
  2. 【請求項2】 架橋成分が、水酸基を一分子内に2個以
    上含む化合物であり、また熱架橋剤が、保護されたイソ
    シアネート基を2個以上有する化合物であり、加熱架橋
    反応が、所定温度以上の加熱工程により脱保護されて出
    現したイソシアネート基と感光性材料中に含まれる水酸
    基とのウレタン結合の形成により行われることを特徴と
    する請求項1記載のホログラム記録媒体の形成方法。
  3. 【請求項3】 感光性材料が、乾式の体積位相型ホログ
    ラム記録用途の感光性材料であることを特徴とする請求
    項1記載のホログラム記録媒体の形成方法。
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