JPH06138625A - 感光材料処理装置 - Google Patents

感光材料処理装置

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JPH06138625A
JPH06138625A JP31261292A JP31261292A JPH06138625A JP H06138625 A JPH06138625 A JP H06138625A JP 31261292 A JP31261292 A JP 31261292A JP 31261292 A JP31261292 A JP 31261292A JP H06138625 A JPH06138625 A JP H06138625A
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JP
Japan
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processing
tank
liquid
photosensitive material
replenishing
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JP31261292A
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English (en)
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Takashi Nakamura
敬 中村
Hirohisa Ogawa
裕久 小川
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】処理液性能が常に一定になり高品質の画像が得
られ、かつ無人でも長期間の稼働が可能で小型に構成で
きる感光材料処理装置を提供。 【構成】断面スリット状の長尺処理空間を有する複数の
螺旋状スリット型処理槽4a〜4hが多段となるように
配設し、該処理槽4a〜4h内に感光材料Sを導入して
処理する感光材料処理装置において、第1処理槽4aの
処理液量より多い補充液を該第1処理槽4aに補充する
補充手段と、該第1処理槽4aのオーバーフロー液を順
次、感光材料搬送方向下流の処理槽4b、4cに流入さ
せる流通手段とを備えている。該装置において、前記処
理液が感光材料搬送方向と同方向に流れる順流状態で、
臭素イオン濃度が0.007モル/リットル以下の現像
液で前記感光材料を処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少量の処理液で感光材
料を処理する感光材料処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にハロゲン化銀写真感光材料を浸漬
処理するには、均一な処理のために多量の処理液を収容
した処理槽を用いている。処理槽内に多量の処理液を収
容して感光材料を処理することにより、感光材料の膜面
において処理液が良好に交換されるが、この種の処理槽
では多量の処理液を用いるので、それだけ処理装置が大
型になる。更に液量が多いため、感光材料膜面の処理液
を良好に交換させるためには、大きな循環系が必要とな
る。
【0003】これに対し、少ない処理液で感光材料を処
理するための装置として、スリット型処理槽が提案され
ている(特開平61−77851号、同63−1311
38号、同63−216050号公報等)。この処理槽
では、空気と処理液との接触面積(開口度)が小さく、
空気中の酸素や炭酸ガスが液中に入るのを少なくして処
理液の劣化を防止している。また、タンク液量が少ない
ので、感光材料の処理に対して所定量の補充液を補充す
ると、処理液に対する補充液の比率が高く、すなわち補
充液の寄与率が大きく、効率良く処理液機能を回復させ
ることができる。この効果は閑散処理のときに特に有効
である。更に、タンク液量が小さいため循環系は非常に
小さくて済む。また、酸化劣化が少ないため、補充量が
著しく少なくなり、公害上も好ましい。
【0004】撮影用フィルムの処理を例に挙げると、市
中の写真店でのフィルムの処理頻度としては、長時間の
連続処理を行ったり、また1日当たり数本程度の閑散処
理であったり、更には数日間で1乃至数本のフィルムの
処理であったりする。フィルムの処理により劣化した性
能を回復させるための補充液は、主にフィルム処理量に
応じて補充するが、閑散処理状態が続く場合を考慮して
補充することも必要であり、処理液の経時劣化分を回復
させる必要がある。このように処理液を回復させるため
には、処理槽の処理液量が多いときはかなり多量の補充
液を加える必要がある。しかしスリット型処理槽では処
理槽の液量が少ないため、補充液をわずか加えるだけで
回復できる。
【0005】経時劣化した処理液を回復させるには、そ
の劣化状態に応じた補充液を補充すればよいが、常に処
理液性能の経時劣化状態を認識していることは、装置を
複雑にする上に、高精度のセンサを必要とするなど装置
が高価となってしまう。したがって、多くの場合、経時
劣化を所定のレベルと見なして補充液を補充している。
そのため、閑散処理が頻度として多い処理では、従来は
写真性が変動しやすかった。一方、スリット型処理槽で
はその変動は上述の理由で少なくなるが、変動が完全に
なくなることはなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、経時劣化状
態は上記のように処理頻度に左右されてしまうので、経
時時間に基づいて一律に補充液を補充していては、処理
液性能を適正に回復させることができないことがある。
すなわち、所定の経時時間内での処理状態が連続処理の
繰り返しであれば、経時補充を行うと補充過多になるこ
とがあり、また、所定時間内での処理状態が閑散処理で
あれば、想定した以上に処理液が劣化していることがあ
り、所定の補充量では性能を十分に回復させることがで
きないこともある。したがって、このような不十分に補
充された処理液で感光材料を処理しても、高品質の画像
を一定性能で得ることができないという問題がある。
【0007】また、経時時間内での処理状態は常に処理
をしている作業者であれば、容易に判断することができ
るが、この判断には熟練を要する。また、常に装置の稼
働状況を作業者が認識している必要があるので、無人状
態で又は複数の人が処理するような場合には、処理装置
を長期間稼働しておくことが困難である。最近では顧客
自らが現像処理装置を操作して撮影フィルムの現像処理
を行うような装置が提案されており(特開平3−723
49号公報)、現像処理装置を自動販売機のように市中
に設置して処理可能にしておいても、上記のような補充
に関する不具合がある。
【0008】本発明の目的は上記従来の問題を解決する
ことにあり、連続処理や閑散処理等の処理状態に関わら
ず、補充液補充後の処理液性能が常にほぼ一定になり高
品質の画像が得られ、かつ無人でも長期間の稼働が可能
な感光材料処理装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る上記目的は
下記構成により達成される。 (1) 断面スリット状の長尺処理空間を有する複数の
螺旋状処理槽を多段に配設し、該処理槽内に感光材料を
導入して処理する感光材料処理装置において、同一処理
を行う複数の連続した処理槽のうち感光材料搬送方向最
上流の第1処理槽に補充液を補充する補充手段と、前記
第1処理槽の処理液量よりも補充後の補充液量が多くな
るように前記第1処理槽への補充量を制御する補充制御
手段とを備えたことを特徴とする感光材料処理装置。
【0010】(2) 断面スリット状の長尺処理空間を
有する螺旋状多段処理槽内にハロゲン化銀感光材料を導
入して処理する感光材料処理方法において、前記処理槽
内で臭素イオン濃度が0.007モル/リットル以下の
現像液で前記感光材料を処理することを特徴とする感光
材料処理方法。
【0011】
【作用】処理を多段で行う場合、感光材料搬送方向最上
流の第1槽に補充液を補充し、その量が第1槽内に充填
される処理液量をよりも多いことにより、補充により第
1槽内の処理液が入れ代わって新液状態となる。したが
って、多段で行う所定処理工程における第1槽内での処
理は常に一定の性能であり、それまでの処理頻度等に関
係なく、一定の写真性能の画像を得ることができる。
【0012】本発明の螺旋スリット型処理槽は、縦断面
及び横断面がスリット状の処理液充填部が螺旋状に延び
た構成である。このような構成であれば、装置を大型化
することなく、感光材料を処理液に浸漬するための縦方
向の必要な長さが得られる。スリット状の処理液充填部
を有する単なるスリット型処理槽を多段にすると、処理
槽間の空中部(クロスオーバー部)での感光材料搬送機
構が各処理槽間に必要であり、装置が大型になってしま
うが、処理液充填部が螺旋スリット状である処理槽で多
段を構成すれば、クロスオーバー部での感光材料搬送ロ
ーラを同軸に構成できるなど、装置の小型化が図れる。
また、少量の処理液でも処理が可能であり、多量の補充
液を補充することにより、劣化した処理液性能を大幅に
回復させることができる。
【0013】多段で行う所定処理工程の第1槽内に補充
される撮影用フィルム1本当たりの補充液量は、該第1
槽に満たされる処理液量より多いが、両者の比率(補充
液量/処理液量)は1.0〜3.0、好ましくは、1.
0〜2.5、特に好ましくは1.0〜1.8である。ま
た、補充液量の絶対値としては、フィルム1本当たり1
0ml〜25mlが好ましく、特に10ml〜18ml
が好ましい。また、充填される処理液量の絶対値は、2
ml〜20mlが好ましく、特に5ml〜13mlが好
ましい。
【0014】第1槽に現像液が充填されている場合、感
光材料の現像処理により第1槽には感光材料から臭素が
溶出する。ここで、第1槽は螺旋スリット状であり通常
のタンク液量に比べると処理液量が少ないので、感光材
料から溶出した臭素が処理液に及ぼす影響が極めて大き
い。現像液中にはあらかじめカブリ防止剤として臭素が
含まれているが、感光材料からわずかでも臭素が溶出す
ると、現像液中の臭素イオン濃度が大きく変動してしま
い、現像性能が変動してしまう。
【0015】特に、多段処理槽の最終槽には、感光材料
から溶出した臭素イオンを含んだ処理液がオーバーフロ
ーしてくるとともに、該最終槽の処理液中でも感光材料
から臭素イオンが溶出するので、該最終槽での臭素イオ
ンは極めて高くなってしまう。多段処理ではこのような
現象が生じているにも拘らず、通常のタンク処理用と同
じ臭素濃度の現像液を使用していると、上記のように最
終槽での臭素イオン濃度が規定値を大幅に上回ってしま
い、写真性能に悪影響を及ぼす。一般に現像液中の臭素
イオン濃度が極端に高いと現像能力が低下するので、現
像速度が遅くなるという問題がある。
【0016】しかし、現像液中の臭素イオン濃度が0.
007モル/リットル以下という極めて低濃度であれ
ば、感光材料から臭素が溶出しても現像液中の臭素濃度
が規定値よりも大きく高まることはなく、一定の性能で
現像処理できる。現像液中の臭素イオン濃度は0〜0.
007モル/リットルが好ましく、特に0〜0.005
モル/リットルが好ましい。
【0017】本発明により処理される感光材料の種類は
問わないが、本発明は特に撮影用感光材料とりわけ撮影
用カラーネガフィルムの処理に好適である。撮影用カラ
ーネガフィルムは印画紙等に比べて臭素含有率が高いの
で、現像液中に溶出する臭素量も多い。したがって、撮
影用カラーネガフィルムの処理に対しては、現像液中の
臭素イオン濃度を高くしておかなくてもよく、臭素イオ
ン濃度が0.007モル/リットル以下という従来に比
べて低い濃度の現像液であっても十分であり、フィルム
から溶出した臭素がそのままカブリ防止剤として作用す
る。
【0018】
【実施態様】以下、添付図面を参照して本発明の一実施
態様を説明する。ただし本発明は本実施態様のみに限定
されず、本発明の技術的思想に基づいていかなる変更も
可能である。図1は感光材料処理装置の斜視図であり、
図2はスリット処理槽の一部切欠斜視図、図3はスリッ
ト処理槽の要部断面図である。
【0019】処理装置は、縦断面が長円状の胴部2と、
該胴部2に螺旋状に巻き付けた複数の螺旋状処理槽4a
〜4hと、感光材料Sを挟持して搬送する搬送ローラ対
8(一方は図示せず)とを備えている。処理槽4a〜4
hは上部で感光材料Sが出入りする構成であり、1つの
処理槽の感光材料出口12は隣接処理槽の感光材料入口
10に対向している。そして、出口12と入口10との
間に設けた前記搬送ローラ対8が感光材料Sを出口12
から入口10に搬送し、更に次の処理槽内へ送り込んで
処理液に浸漬して処理するようになっている。感光材料
Sは胴部2の周囲を巡る間に処理液に所定時間浸漬され
て処理される。
【0020】なお、図示の処理装置は、感光材料Sの現
像から水洗までを行うものであり、乾燥部は図示してい
ない。また、螺旋状処理槽4a〜4hの数は処理工程に
応じて適宜選択される。
【0021】図2は処理槽4の一部を切り欠いた状態の
斜視図である。処理槽4は、耐腐食性、耐薬品性を有す
る樹脂又は金属からなり、スリット状の処理液充填部1
4が形成されている。処理液充填部14の幅Wは感光材
料Sが通過可能で感光材料Sの両面側で処理液が移動で
きる間隙長であり、長さLは感光材料Sの幅よりわずか
に長い。スリット幅Wの好ましい値は0.3〜1.2m
mであり、スリット長さLの好ましい値は38〜55m
mである。処理槽4の1周当たりの長さの好ましい値は
60〜600mmである。1槽当たりの処理液充填量は
6〜30mlが好ましく、特に8〜15mlが好まし
い。
【0022】図3は補充液を補充するための流路図であ
る。補充液を補充するための構成は、処理槽4に特に補
充のための流路を設けることなく、温調のための流路を
用いて補充液を供給するものである。各処理槽4には熱
交換器からなる温調装置16及び循環ポンプ18が連結
されている。循環ポンプ18の作用により処理槽4の下
流の処理液が温調装置16を経て温調された後に、処理
槽4の上流側に戻されて処理槽4内を循環するようにな
っている。
【0023】この処理液温調のための流路に、補充ポン
プ20により補充タンク22内の補充液を送り込むこと
により、温調用流路を経て補充液が補充される。補充タ
ンク22内の補充液は、保存時に空気と接しないように
気密状態に保持されている。また、補充により増加した
処理液は、処理槽4の下流側から処理槽外にオーバーフ
ローして、次の隣接処理槽4に導入されるか装置外に排
出される。
【0024】なお、現像処理は現像液を複数の処理槽4
に充填して多段処理することが好ましく、この場合、上
流側の第1処理槽4に補充液を補充して上流側から下流
側の処理槽4へ処理液が順次オーバーフローすることが
好ましい。すなわち、例えば3槽で現像処理を行い、第
1槽から第3槽へ向けて処理液が流れて、感光材料搬送
方向と処理液の流れ方向とが同じになる多段順流処理が
好ましい。
【0025】また、定着処理については、同様に複数槽
に処理液を充填して順流処理することが好ましい。更に
定着処理についても同じである。しかし、リンスや水洗
処理については、上記と逆の多段向流処理することが好
ましい。すなわち、洗浄を行うためのリンスや水洗は、
やはり多段処理が好ましいが、補充液は下流側の処理槽
に補充し、上流側の処理槽に順次オーバーフローするこ
とが好ましい。
【0026】次に図4を参照して補充液に補充制御につ
いて説明する。補充液の補充は処理前、処理中、処理後
のいずれでもよく、また分割補充でも一括補充でもよ
い。図4は処理と補充時期との関係を示すタイミングー
チャートである。Aは処理開始に先立ち必要な補充液全
量を一括補充する制御である。Bは処理開始に先立ち補
充を開始し、所定量の補充液を所定間隔で分割補充する
制御である。Cは処理の開始と共に所定量の補充液を所
定間隔で分割補充する制御である。B、Cにおける一回
の分割補充量は1〜30ml、好ましくは3〜20m
l、特に好ましくは6〜10mlであり、補充液が補充
された処理工程での処理が終了するまでに補充が完了し
ていることが好ましい。Dは処理終了後に必要な補充液
全量を一括補充する制御である。
【0027】これらの補充制御の中では、特にAの処理
開始前に所定補充量の全量を一括補充する制御が好まし
く、以下、補充制御の好ましい順は、B、C、Dの順で
ある。必要な補充量は、補充する処理槽の容量よりも多
く設定されており、しかも補充量は、例えば処理する感
光材料の量に応じて設定されており、例えば撮影用フィ
ルムであれば1本の処理に対して所定量の補充量が設定
されている。
【0028】3つの処理槽で同じ処理を多段で行う場
合、処理開始前に所定量の補充液を第1槽に一括補充す
ると、補充量は第1槽内の処理液量よりも多いので、第
1槽内にあった処理液が、補充された補充液とそっくり
入れ代わる。また、第1槽内にあった処理液は第2槽へ
オーバーフローし、第2槽内にあった処理液は第3槽へ
オーバーフローする。第3槽からのオーバーフロー液は
装置外に廃液として排出される。
【0029】補充前に第1槽内にあった処理液は、それ
までの処理頻度や放置されていた時間に応じて劣化状態
が異なっており、性能が一定でないが、この処理液が補
充液とそっくり入れ代わることにより、第1槽での処理
液性能が一定になり、一定の写真性能で感光材料を処理
することができる。槽内の処理液は空気にさらされる時
間が多いので、保存性は低いが、補充液は空気にさらさ
れることなく保存が可能であり、該補充液を処理槽に補
充して処理液を入れ換えて処理することにより、性能の
低下していない処理液で常に感光材料の処理を行うこと
ができる。
【0030】ここで、第1槽内の処理液は補充された補
充液そのものとなり、現像主薬成分等の濃度がそれまで
あった処理液よりもきわめて高くなっている。しかし、
第1槽から第3槽までの総処理液量の濃度は設定通りの
濃度となっており、処理に悪影響はない。このように、
同じ処理液を複数の処理槽に充填して多段処理する構成
では、第1槽から第3槽に向けて処理液の濃度勾配(濃
度が漸減)が生じているので、特に第1槽内の処理液濃
度が高くなっていても問題はない。
【0031】上記補充制御により補充液が補充される処
理工程としては、特に現像処理工程が好ましいが、漂白
工程、定着工程、漂白定着工程、水洗工程、安定化工程
等に適用しても有効である。
【0032】上記のような容量の少ない螺旋スリット型
処理槽を備えた処理装置は、小型に構成できるという利
点があり、専門管理者又は作業者を必要としない無人写
真処理装置としてプリント装置と一体に構成して、市中
に設置することができる。ところが、このような使用で
は処理頻度は一定でないことが多いため、一般のタンク
現像のような補充制御を行っていては、処理液の性能を
一定に維持できない。そこで、上記のような補充制御を
行うことにより、写真性能が一定である良好な処理を行
うことができ、写真性能の一定な画像を形成することが
できる。
【0033】
【実施例】
(実施例1) 感光材料:特開平2−250052号の実施例5に記載
の感光材料 処理液:特開平2−250052号の実施例5の処理液 ただし、N1の補充液(N1R)は下記処方による
【0034】
【0035】処理工程 工程 時間 温度 補充量 N1 1分 38℃ 10.5ml 順流補充 N1 1分 38℃ −− N1 1分 38℃ −− N2 1分 38℃ 5ml N3 1分 38℃ 15ml NS 1分 38℃ −− NS 1分 38℃ 20ml 向流補充 N4 1分 38℃ 20ml 補充量は感光材料幅30mm、長さ1m当たり
【0036】処理機:図1〜図3に示す構成の螺旋状ス
リット現像機。ただし、螺旋状スリット槽の一周53.
4cm、スリット長さ40mmとし、タンク容量及びス
リット幅を下記のように変更して処理した。
【0037】
【0038】1日当たり1本の割合で処理を行ったとき
の感度を表1に示す。なお、表1における符号○はとて
も良好、△は良好、×は不良、××は使用不可をそれぞ
れ意味する。
【0039】
【表1】
【0040】表1に示す結果から、現像処理を3槽の多
段で行い、かつ順流補充を行う場合、処理槽の容量が2
0ml以下の少量であれば、経時によっても感度の低下
がなく、良好な処理が行われた。特に、処理槽の容積が
10mlであれば、8日経過後でも感度の低下が少なか
った。したがって、多段処理及び順流補充という条件に
加えて、撮影用感光材料1本当たりの補充液量が処理槽
容積よりも多く、1つの処理槽の処理液量が10ml以
下の少量であれば、経時によっても感度の低下のない良
好な処理ができるので、保守作業頻度が少なくなり、無
人現像装置として屋外に設置しても特に問題はない。
【0041】もし、1日当たり2本ずつ処理するとき
は、1つの処理槽の液量が20ml以下の少量であれば
同様に良好な処理ができる。すなわち、1日当たりの補
充量が少なくとも1つの処理槽の液量よりも多ければ良
好な処理ができる。
【0042】実施例2 感光材料:特開平2−250052号の実施例5に記載
の感光材料 処理液:特開平2−250052号の実施例5の処理液 ただし、N1の補充液(N1R)は下記3種の処方によ
【0043】
【0044】処理工程 工程 時間 温度 補充量 タンク容量 N1 1分 38℃ 10.5ml 10 ml 順流補充 N1 1分 38℃ -- 10 ml N1 1分 38℃ -- 10 ml N2 1分 38℃ 5 ml 10 ml N3 1分 38℃ 15 ml 10 ml NS 1分 38℃ -- 10 ml NS 1分 38℃ 20 ml 10 ml 向流補充 N4 1分 38℃ 20 ml 10 ml 補充量は感光材料30mm幅1m当たり
【0045】処理機:図1〜図3に示す構成の螺旋状ス
リット現像機。ただし、螺旋状スリット槽の一周53.
4cm、スリット幅40mm、スリット間隙0.5m
m。
【0046】比較例(処理2A):特開平2−2500
52号の実施例5と同じ 本発明:N1補充液(N1R)を3種に変えて補充して
処理し(処理2B、2C、2D)、5本処理したときの
性能を比較した。比較項目は、緑感層(GL)におけ
る、感度(S0.2 )、RMS粒状(18%反射、標準露
光)、CTF(20サイクル/mm)である。結果を表
2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】表2に示す結果より、処理2Bでは処理2
Aに比べて高感度が得られると同時にシャープネス(C
TF)も高く、本発明が有効であることがわかった。処
理2Cでは処理2Aに比べてやや低感度であったが、粒
状及びシャープネスが良く、本発明が有効であることが
わかった。処理2Dはまったく感度が出ず使用できない
ことがわかった。
【0049】すなわち、N1処理を少液量でかつKBr
≦0.4g/リットル(臭素イオン濃度が0.007モ
ル/リットル以下)で順流補充で処理すると、高感度で
かつシャープネスが高い、高品質の画像が得られること
がわかった。また、このような現像方式では超閑散処理
でも新しく補充される液で現像されるため、いつも一定
の画質が得られることがわかった。特に、特開平3−7
2349号に記載のコインマシン型現像機でカラーネガ
現像部として有用である。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、スリット処理槽の第1
槽の処理液量よりも多い補充液を補充するので、補充液
補充後の処理液性能が常にほぼ一定になり高品質の画像
が得られ、また無人でも長期間の稼働が可能になるの
で、無人現像装置によっても性能における不具合はな
い。また、スリット処理槽が螺旋状であり、使用処理液
量も少ないので小型化が図れ、無人現像装置に容易に組
み込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】感光材料処理装置の斜視図である。
【図2】処理槽の一部切欠斜視図である。
【図3】補充経路を表す処理槽の要部断面図である。
【図4】補充制御のタイミングチャートである。
【符号の説明】
S 感光材料 2 処理装置 4,4a〜4h スリット処理槽 8 搬送ローラ 10 入口 12 出口 14 処理液充填部 16 温調装置 18 循環ポンプ 20 補充ポンプ 22 補充タンク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面スリット状の長尺処理空間を有する
    複数の螺旋状処理槽を多段に配設し、該処理槽内に感光
    材料を導入して処理する感光材料処理装置において、 同一処理を行う複数の連続した処理槽のうち感光材料搬
    送方向最上流の第1処理槽に補充液を補充する補充手段
    と、前記第1処理槽の処理液量よりも補充後の補充液量
    が多くなるように前記第1処理槽への補充量を制御する
    補充制御手段とを備えたことを特徴とする感光材料処理
    装置。
  2. 【請求項2】 断面スリット状の長尺処理空間を有する
    螺旋状多段処理槽内にハロゲン化銀感光材料を導入して
    処理する感光材料処理方法において、 前記処理槽内で臭素イオン濃度が0.007モル/リッ
    トル以下の現像液で前記感光材料を処理することを特徴
    とする感光材料処理方法。
JP31261292A 1992-10-29 1992-10-29 感光材料処理装置 Pending JPH06138625A (ja)

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