JPH0613620Y2

JPH0613620Y2 - 田植機

Info

Publication number: JPH0613620Y2
Application number: JP1986172119U
Authority: JP
Inventors: 正一中村
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1986-11-10
Filing date: 1986-11-10
Publication date: 1994-04-13
Anticipated expiration: 2001-11-10
Also published as: JPS6378518U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、施肥装置等の農用粉粒体繰出し装置を備えた
田植機に係り、詳しくは、植付ミッションケースに軸支
されて一定方向に連続回転される植付ケースの両遊端部
に夫々植付爪を装備するとともに、前記植付ミッション
ケースの上方に農用粉粒体繰出し装置を配設してある田
植機に関する。

〔従来の技術〕

上記田植機において農用粉粒体繰出し装置を駆動する手
段としては、例えば植付ミッションケースに支承された
植付ケース駆動用の回転軸と農用粉粒体繰出し装置の繰
出し軸とをベルト掛け連動して苗植付け作動と同調して
肥料等の粉粉体の繰出しを行うように構成したものが研
究されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、上記従来手段によると、植付作業中に泥や水が
繰出し装置駆動用のベルトにふりかかってスリップや早
期磨耗をもたらしやすいものとなっていた。特に、植付
ケースを回転して一対の植付爪を駆動するこの種型式の
植付機構、いわゆるロータリ式の植付機構では１本の植
付爪を循環揺動させる旧来の植付機構より作動速度が速
くて泥はねを生じやすく、上記不具合が一層生じやすい
ものであった。

本考案は、このような点に着目してなされたものであっ
て、泥はねの多いロータリ式の植付機構を備えた田植機
においても、泥水等の悪影響を受けることが少なく、耐
久性良好に農用粉粒体繰出し装置を駆動することができ
るようにすることを目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案の特徴は、植付ミッションケースに軸支されて一
定方向に連続回転されるロータリ式の植付ケースを備
え、この植付ケースの両遊端部夫々に植付爪を装備する
とともに、植付ミッションケースの上方に農用粉粒体繰
出し装置を配設してある田植機において、植付ミッションケース内における植付ケース駆動用の最
終の回転軸上に、粉粒体繰出し用の駆動機構を設け、こ
の駆動機構と農用粉粒体繰出し装置の繰出し操作部と
を、植付ミッションケースの上面を貫通する状態の押引
きロッドで連動連結してある点にある。

〔作用〕

植付ミッションケース内の駆動機構と繰出し操作部とを
押引きロッドで連動連結する構造であるから、押引きロ
ッドの運動方向はその長手方向に往復移動するようにな
るから、その運動移動に要するスペースが少なくて済む
ようになる。

加えて、植付ミッションケースの上面から押引きロッド
が取出される構造であるから、植付ミッションケース内
に泥が侵入し難く、かつ、駆動機構及び押引きロッド下
端部は植付ミッションケース内で保護されるので、泥に
よる悪影響を受け難い。

一般に、植付ケースを駆動すると、その駆動系のバック
ラッシによって１サイクル間のある部分で植付ケースが
先行移動する、所謂「シャクリ現象」が生じる傾向にあ
る。本願では、植付ケース駆動用の最終の回転軸上に駆
動機構を配備してあるから、その駆動抵抗がバックラッ
シの除去に効果的に作用し、植付ケースをより円滑に作
動させるようになる。

又、各条クラッチを設けた場合を考えると、駆動機構が
最終回転軸上にあるから、各条クラッチの入切りに伴っ
て農用粉粒体繰出し装置の入切りが行え、専用のクラッ
チが省ける利点も生じるようになる。

〔考案の効果〕

その結果、他の機械装置類の配置にスペース的制約を与
えないように粉粒体繰出し用伝動系をコンパクトに抑え
ながら、かつ、植付ケース作動の円滑化に寄与しながら
可動部での泥の噛み込みといった悪影響を防止できるよ
うになった。

又、各条クラッチ装着時には、この各条クラッチで粉粒
体繰出し用伝動系のクラッチを兼用できる利点も生じ
る。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第３図は乗用型田植機後部に連結した植付装置(A)と農
用粉粒体繰出し装置(B)の一例である施肥装置の全体側
面であり、植付ミッションケース(1)後部の横軸芯(P₁)
周りに植付ケース(2)が回転駆動自在に軸支されると共
に、植付ケース(2)両端に一対の植付爪(3A),(3B)が回転
自在に軸支されており、植付ケース(2)の回転に伴い第
３図に示すような姿勢で両植付爪(3A),(3B)が苗のせ台
(4)の苗取出し口(4a)を通過して苗を植付けて行くよう
に、植付装置(A)が構成されている。

そして、前記植付ミッションケース(1)下部には整地兼
姿勢維持用のフロート(5)が備えられ、植付装置(A)がリ
ンク機構(6)を介して装輪式の走行機体（図外）に昇降
自在に連結されているのである。

これに対し施肥装置(B)は、肥料貯留用のタンク(7)及び
タンク(7)内の粉粒状の肥料を繰出す繰出し部(8)とから
構成され、前記繰出し部(8)内には外周に繰出し用の凹
部を備えた繰出しロール（図示せず）が内装されてお
り、この繰出しロールを往復回転駆動することによっ
て、凹部の容積分の肥料が間欠的に繰出されて行くので
ある。繰出された肥料はホース(9)を通り作業器(10)に
よって圃場に作られた溝内に送り込まれていくのであ
る。

次に、前記施肥装置(B)の駆動系について詳述すると、
第１図及び第３図に示すように、植付ミッションケース
(1)後部に回転軸(11)が軸支され、これが左右に突出
し、植付ケース(2)が両端に固定されている。前記回転
軸(11)には受動スプロケットギヤ(12)が固定され、この
受動スプロケットギヤ(12)のボス部を偏心カム〔駆動機
構に相当〕(12a)に構成して粉粒体繰出し用の駆動機構
としてある。そして、この受動スプロケットギヤ(12)に
はチェーン(13)が巻回されており、上手側からのエンジ
ン動力がチェーン(13)を介して伝達されてきて、回転軸
(11)が回転駆動されるのである。

これに対し、前記施肥装置(B)の繰出し部(8)には繰出し
ロール駆動用で駆動アーム式の繰出し操作部(8a)が備え
られ、この繰出し操作部(8a)の揺動端に押し引きロッド
(14)が取付けられている。この押し引きロッド(14)は植
付ミッションケース(1)に上方から挿入され、前記偏心
カム(12a)に接当すると共に、バネ(15)により偏心カム
(12a)側に付勢されている。このように構成することに
よって、植付作業に連動して回転する偏心カム(12a)に
より押し引きロッド(14)が長手方向に往復運動して、繰
出し部(8)の繰出しロールが往復回転駆動されるのであ
る。

又、施肥装置(B)等を取外せば第２図に示すように植付
ミッションケース(1)の押し引きロッド(14)の挿入口を
キャップ(16)で塞いでおけばよいのである。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利
にする為に符号を記すが、該記入により本考案は添付図
面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る田植機の実施例を示し、第１図は植
付ミッションケース及び植付ケース周りの縦断背面図、
第２図は押し引きロッドを取外しキャップで開孔を閉じ
た状態を示す図、第３図は植付装置及び農用粉粒体繰出
し装置の全体側面図である。 (1)……植付ミッションケース、(2)……植付ケース、(3
A),(3B)……植付爪、(8a)……繰出し操作部、(12a)……
駆動機構、(14)……押し引きロッド、(B)……農用粉粒
体繰出し装置。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】植付ミッションケース(1)に軸支されて一
定方向に連続回転されるロータリ式の植付ケース(2)を
備え、この植付ケース(2)の両遊端部夫々に植付爪(3A),
(3B)を装備するとともに、前記植付ミッションケース
(1)の上方に農用粉粒体繰出し装置(B)を配設してある田
植機において、前記植付ミッションケース(1)内における前記植付ケー
ス(2)駆動用の最終の回転軸(11)上に、粉粒体繰出し用
の駆動機構(12a)を設け、この駆動機構(12a)と前記農用
粉粒体繰出し装置(B)の繰出し操作部(8a)とを、前記植
付ミッションケース(1)の上面を貫通する状態の押引き
ロッド(14)で連動連結してある田植機。