JPH06134948A - 二軸配向多層複合フィルム - Google Patents

二軸配向多層複合フィルム

Info

Publication number
JPH06134948A
JPH06134948A JP29007592A JP29007592A JPH06134948A JP H06134948 A JPH06134948 A JP H06134948A JP 29007592 A JP29007592 A JP 29007592A JP 29007592 A JP29007592 A JP 29007592A JP H06134948 A JPH06134948 A JP H06134948A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
composite film
biaxially oriented
thickness
multilayer composite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29007592A
Other languages
English (en)
Inventor
Isazumi Ueha
功純 上羽
Masayoshi Asakura
正芳 朝倉
Shigeru Tanaka
茂 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP29007592A priority Critical patent/JPH06134948A/ja
Publication of JPH06134948A publication Critical patent/JPH06134948A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】少なくとも3層以上からなる複合フィルムであ
って、その中心層がポリ−4−メチルペンテン−1を主
成分とした複合フィルム全厚みの1/20〜1/4の厚
みを有し、かつ耐熱性シリコーンを0.01wt%〜5
wt%含有する二軸配向多層複合フィルム。 【効果】厚みを特定したポリ−4−メチルペンテン−1
を中央層に配したので、コンデンサ用途に適する薄物ポ
リプリロピレンフィルムを製造することができる。さら
に、生産性の向上にも寄与することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二軸配向多層複合フィ
ルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンデンサ用フィルムに求められる重要
な特性の一つにフィルムの厚みがあげられる。これはフ
ィルムが薄いほど容量を変えずにコンデンサ素子の大き
さを小さくすることができるためである。現在、コンデ
ンサ用フィルムは、主にポリエステル、ポリプロピレ
ン、ポリフェニレンサルファイド等の樹脂を用いて製造
されている。二軸延伸したポリプロピレンフィルムは耐
電圧、誘電損失等の電気特性に優れるが、その反面、フ
ィルムの剛性が小さいため他の2者に比べ薄物を得るこ
とが困難であった。二軸延伸ポリエステルにおいて、薄
物フィルムを得る手段として異種ポリマを複合して共延
伸した後、必要とするフィルムを剥離することが知られ
ているが、ポリプロピレンにおいてはこのような製造方
法に適したポリマが存在せず、剥離による薄物フィルム
の製造はこれまで不可能であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる課題を
解決し、剥離法によって薄物ポリプロピレンフィルムの
製造を可能とする二軸配向多層複合フィルムを提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
二軸配向多層複合フィルムは、ポリ−4−メチルペンテ
ン−1(以下PMPという。)を主成分としたフィルム
の両側に他のフィルムが複合された少なくとも3層以上
からなる複合フィルムであって、該PMPを主成分とし
たフィルムの厚みが複合フィルム全厚みの1/20〜1
/4であり、かつ該PMPが耐熱性シリコーンを0.0
1wt%〜5wt%含有することを特徴とする。
【0005】本発明における外層のフィルムに用いるポ
リプロピレン(以下PPという。)は結晶性ポリプロピ
レンの範疇にはいるものであって、プロピレンモノマー
単位以外のα−オレフィンモノマーを含有することが許
されるが、該PPの5モル%以下であることが望まし
い。外層フィルムは単層フィルムのみに限定されるもの
はなく複合フィルムであっても良い。また、コンデンサ
として使用するために外層フィルムに必要な添加剤を剥
離性を損なわない範囲で含有させることは可能である。
【0006】本発明の二軸配向多層複合フィルムの中央
層に用いるPMPは4−メチルペンテン−1の単独重合
体が好ましいが、共重合成分としてエチレン、プロピレ
ン、ブテン等のモノマーが5モル%以下共重合された共
重合体であっても良い。尚、剥離性、または、剥離後の
外層フィルムの表面特性を損なわない範囲でPMPに可
塑剤等を添加することは可能である。さらに、PMPに
無機粒子等の外部粒子を適量添加して用いることによ
り、剥離した後の表面の形状を制御することも可能であ
る。
【0007】本発明の二軸配向多層複合フィルムは、少
なくとも3層以上からなる二軸配向多層複合フィルムで
あって、PMPを主成分とした中央層が複合フィルム全
厚みの1/20〜1/4の厚みを有していることが好ま
しく、より好ましくは1/15〜1/5、さらに好まし
くは1/10〜1/6であることが望ましい。この範囲
より大きいとPPとの共延伸が困難となり、この範囲よ
り小さいと均一な複合が困難となるので好ましくない。
ここでいう3層以上の構成とは、PMPを主成分とする
中央層の両側に複合されるフィルムが2層以上の構成で
あるものを含むことを意味する。
【0008】本発明の二軸配向多層複合フィルムは、そ
の中央層をなすPMPに耐熱性シリコーンを0.01w
t%〜5wt%含有させることが必要である。好ましく
は0.05wt%〜3wt%、より好ましくは0.1w
t%〜1wt%含有させることが望ましい。含有量がこ
の範囲より小さいと剥離性が不良となり、剥離による薄
物PPフィルムの製造が困難となる。また、この範囲よ
り大きいと押し出し時の熱安定性が不良となる。その添
加方法としては、紙袋ないしポリエチレン製の袋内でP
MPチップとシリコーンを撹拌した後押出機に供給する
方法がある。また、撹拌物を直接供給するのではなく、
一度、二軸押出機で溶融混練した後、供給しても良い。
外層フィルムのコンデンサ特性を損なうことのない範囲
で、ジメチルシロキサン、メチルフェニルシロキサン、
電気絶縁用シリコーンを離型剤として用いることは可能
である。
【0009】本発明の二軸配向多層複合フィルムにおい
て、外層フィルムと中央層フィルムの剥離性は、2者間
の剥離力が0.1g/cm〜10g/cmであることが
好ましく、より好ましくは0.2g/cm〜8g/c
m、さらに好ましくは0.3g/cm〜6g/cmであ
ることが望ましい。この範囲より小さいとたやすく剥離
するためハンドリング性が悪化し、この範囲より大きい
と剥離性が悪化するので好ましくない。
【0010】次に本発明のフィルムの製造方法を説明す
る。所定のPPチップ、耐熱性シリコーンを含有した所
定のPMPチップをそれぞれ別の押出機に供給し、加熱
溶融し、濾過フィルターを経た後、短管内、あるいは口
金内で、合流せしめ、260〜320℃の温度でスリッ
ト状口金から溶融押出し、冷却固化せしめ、未延伸フィ
ルムを作る。
【0011】次にこの未延伸フィルムを二軸延伸し、二
軸配向せしめる。延伸方法としては逐次二軸延伸方法、
または同時二軸延伸方法を用いることができる。逐次延
伸方法としては、まず、未延伸フィルムを90〜140
℃の温度に加熱し、長手方法に4〜7倍延伸した後、冷
却し、ついで、テンター式延伸機に導き、100〜16
0℃の温度に加熱し、幅方向に8〜12倍に延伸した
後、100〜160℃の温度で弛緩熱処理し、冷却す
る。
【0012】
【物性の測定方法ならびに効果の評価方法】本発明の特
性値の測定方法ならびに効果の評価方法は次の通りであ
る。
【0013】(1)複合フィルムの厚み(全厚み) フィルム面と垂直な面を切断面として作成した薄膜切片
を電子顕微鏡で観察、視野内20点の平均値を複合フィ
ルムの厚みとした。フィルムが厚い場合には光学顕微鏡
を用いた方が簡便であった。
【0014】(2)離型剤の含有量 キシレンまたはトルエンを用いた溶媒抽出により耐熱性
シリコーンを抽出し、含有量を測定した。
【0015】(3)製膜性 連続1時間の製膜において破れが2回以上起きたものを
製膜性不良、0回ないし1回のものを良とした。
【0016】(4)剥離性 積層フィルムの幅をW(cm)としたとき、これから外
層フィルムを剥離角180度で連続的に200mm/m
inの速度で剥離するときの、外層フィルムにかかる張
力を張力計で測定するT(g)としたとき剥離力=T/
W(g/cm)の式で求め、0.1g/cm〜10g/
cmを良、それ以外を不良とした。
【0017】(5)外層フィルムの厚みムラ 剥離後のフィルムについて長手方向、幅方向とも電子マ
イクロメーターで20点、計40点測定し、[最大厚み
−最小厚み]/平均厚みを計算した。計算結果が5%未
満のものを良、5%以上のものを不良とした。
【0018】
【実施例】次に実施例に基づき、本発明の実施態様を説
明する。
【0019】実施例1 結晶性PP(極限粘度:1.9dl/g、MI:2.0
g/10分)樹脂と耐熱性シリコーンをドライブレンド
したPMPペレットをそれぞれ別の押出機に供給し、2
5℃の温度のドラムに巻き付けてシート状に冷却固化し
た。このとき、溶融シートに25℃の温度の圧空をスリ
ット状ノズルより吹き付けるようにして成形し、シート
の冷却状態を均一になるようにした。該シートを120
℃の温度に予熱した後、130℃の温度で周速度の異な
るロール間で長手方向に5.0倍延伸し、ただちに室温
に冷却した。次に該延伸フィルムをテンターに導き、1
70℃の温度に予熱し、引き続き160℃の温度で幅方
向に9.0倍延伸し、次いで幅方向に8%の弛緩を与え
つつ160℃の温度で熱処理を施した後、冷却し巻き取
った。フィルムの特性は表1の通りであった。
【0020】実施例2、比較例1〜3 実施例1と同様にして、全厚み、中央層厚み、離型剤を
変更したフィルムを得た。表1に示すように本発明範囲
のフィルムは製膜性、剥離性、厚みムラが良好である
が、そうでないものは製膜性、剥離性、厚みムラすべて
を満足することができない。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】本発明の二軸配向多層複合フィルムによ
れば、厚みを特定し、かつ離型剤として耐熱性シリコー
ンを含有させたポリ−4−メチルペンテン−1を中央層
に配することにより、コンデンサ用途に適する薄物ポリ
プリロピレンフィルムを生産性よく製造することができ
る。また、ポリプロピレンフィルムの片面、中央層に接
する面はロール等に接触する回数が減少するので表面欠
点の少ない面となり良質のフィルムが得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリ−4−メチルペンテン−1を主成分
    としたフィルムの両側に他のフィルムが複合された少な
    くとも3層以上からなる複合フィルムであって、該ポリ
    −4−メチルペンテン−1を主成分としたフィルムの厚
    みが複合フィルム全厚みの1/20〜1/4であり、か
    つ該ポリ−4−メチルペンテン−1が耐熱性シリコーン
    を0.01wt%〜5wt%含有することを特徴とする
    二軸配向多層複合フィルム。
  2. 【請求項2】 ポリ−4−メチルペンテン−1を主成分
    としたフィルムの両側に複合されたフィルムがポリプロ
    ピレンを主成分とする樹脂からなるフィルムであること
    を特徴とする請求項1に記載の二軸配向多層複合フィル
    ム。
JP29007592A 1992-10-28 1992-10-28 二軸配向多層複合フィルム Pending JPH06134948A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29007592A JPH06134948A (ja) 1992-10-28 1992-10-28 二軸配向多層複合フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29007592A JPH06134948A (ja) 1992-10-28 1992-10-28 二軸配向多層複合フィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06134948A true JPH06134948A (ja) 1994-05-17

Family

ID=17751474

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29007592A Pending JPH06134948A (ja) 1992-10-28 1992-10-28 二軸配向多層複合フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06134948A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5921858A (en) * 1996-10-07 1999-07-13 Jc Associates Co., Ltd. Ventilator for use with vehicle seat
JPWO2004087401A1 (ja) * 2003-03-28 2006-06-29 三井化学株式会社 延伸フィルムおよびその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5921858A (en) * 1996-10-07 1999-07-13 Jc Associates Co., Ltd. Ventilator for use with vehicle seat
JPWO2004087401A1 (ja) * 2003-03-28 2006-06-29 三井化学株式会社 延伸フィルムおよびその製造方法
JP4489699B2 (ja) * 2003-03-28 2010-06-23 三井化学株式会社 延伸フィルムおよびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5130495B2 (ja) ポリプロピレン系積層フィルム及びそれを用いた包装体
JP4650019B2 (ja) ポリプロピレン系積層フィルム及びそれを用いた包装体
JP5009768B2 (ja) ポリプロピレン系積層フィルム及びそれを用いた包装体
JPH06134948A (ja) 二軸配向多層複合フィルム
JP2002144504A (ja) ポリオレフィンフィルムおよび感光製版用フォトレジストカバーフィルム
JP5824909B2 (ja) 複合フィルムおよびその製造方法
JP2001048998A (ja) 二軸配向ポリプロピレンフィルム
JPS59215833A (ja) 超高分子量ポリエチレン多孔質フイルムの製造方法
JPH09270361A (ja) コンデンサ用ポリオレフィンフィルムおよびそれからなるコンデンサ
JPS6131236A (ja) 極薄フイルムの製造方法
JPH0361011A (ja) 離型フィルム及びその製造方法
JP3893552B2 (ja) コンデンサ用誘電体フイルムおよびコンデンサ
JP2008231305A (ja) 極薄粗面化フィルムおよびそれを得るための原反シート、その製造方法
JP2002020508A (ja) ポリフェニレンスルフィドフィルムおよびコンデンサー
JPS58185226A (ja) 熱可塑性フイルムの製造方法
JP2002192608A (ja) 延伸フィルムの製造方法
JP3931310B2 (ja) コンデンサ用誘電体フイルムおよびコンデンサ
JPS6142624B2 (ja)
JPH01204721A (ja) 薄肉ポリカーボネート樹脂フィルムの製造方法
JP2713236B2 (ja) セラミックシート製造用の支持フィルム
JP2020070397A (ja) ポリエステルフィルム
JPH0462136A (ja) コンデンサ用二軸延伸フイルム
KR920003036B1 (ko) 열접착성 수지 조성물 및 그를 이용한 다층 필름
JPS63239810A (ja) コンデンサ−素子の製造方法
JP2008282908A (ja) コンデンサ用二軸配向ポリフェニレンサルファイドフィルムおよびフィルムコンデンサ