JPH0462136A - コンデンサ用二軸延伸フイルム - Google Patents

コンデンサ用二軸延伸フイルム

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JPH0462136A
JPH0462136A JP2167589A JP16758990A JPH0462136A JP H0462136 A JPH0462136 A JP H0462136A JP 2167589 A JP2167589 A JP 2167589A JP 16758990 A JP16758990 A JP 16758990A JP H0462136 A JPH0462136 A JP H0462136A
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inert particles
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基之 鈴木
Jun Hirata
純 平田
Yukichi Deguchi
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は二軸延伸フィルムに関する。さらに詳しくはコ
ンデンサ用などに好適な二軸延伸フィルムに関する。
「従来の技術] フィルムに不活性粒子を添加しフィルム表面に微細な凹
凸を形成してフィルムに適度な易滑性を与え、フィルム
の取り扱い性(滑り性、走行安定性など)等を改良する
ことが知られている。
また、極薄フィルムを得るのに有効な手段として支持体
フィルム付きの積層フィルムを製膜した後、場合によっ
ては蒸着、スリット等の加工をした後、極薄フィルムあ
るいは蒸着極薄フィルム等を該支持体フィルムから剥離
することによって得る方法は、特開昭60−16341
9、特開昭60−195918公報等で知られている。
[発明が解決しようとする課題〕 昨今の電子機器などの小型化に伴いフィルムの分野でも
極薄化の要求が高まっている。しかし、フィルムの極薄
化の要求が強いフィルムコンデンサの用途に於いては、
加工工程が複雑であるため優れた滑り性が要求されると
共に、添加された不活性粒子の脱落、フィルムの傷つき
、粒子周辺に発生するボイドなどによる絶縁欠陥の増加
、耐電圧の低下などの弊害を最小限に留める必要があり
極薄フィルムを用いた超小型コンデンサの実現を困難な
ものにしていた。
また、極薄フィルムを効率よく得るための支持体フィル
ム付きの積層フィルムを製膜した後、支持体フィルムか
ら剥離することによって極薄フィルムを得る方法を駆使
して種々の分野で活用するためには支持体フィルム付き
積層フィルムの取り扱い性と、剥離後の極薄フィルムの
取り扱い性を両立することが要求されるが、支持体フィ
ルム付き積層フィルムの取り扱い性を満足させようとす
ると極薄フィルムの滑り性が不十分のため極薄フィルム
で取り扱う工程に於いてフィルムにシワが入り易くなる
などの問題が生じ、極薄フィルムの取り扱い性を満足さ
せようとすると支持体フィルム付き積層フィルムで取力
扱う工程に於いて、フィルム表面の噛み込み空気の排除
効果が十分でなくなるため、フィルム走行時に蛇行が発
生しやすくなるなどの問題が生じていた。
本発明は上記の問題を解決し、フィルムに慎重に選ばれ
た不活性粒子を添加して、極薄化してもフィルムの取り
扱い性と実用特性を両立することができ、特にフィルム
を支持体フィルム付で製膜する場合に、該支持体フィル
ム付きフィルムの取り扱い性と、剥離後のフィルムの取
り扱い性と、電気特性などの実用特性を、フィルムを極
薄化した場合に於いても十分に両立させることができる
二軸延伸フィルムを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は上記の課題を解決するため以下の構成としたも
のである。すなわち (1)結晶性熱可塑性樹脂組成物(A)からなる二軸延
伸フィルムであって、該樹脂組成物(A)に下記(1)
〜(5)式を満たすように不活性粒子が添加されている
ことを特徴とする二軸延伸フィルム。
0.3≦t/φ≦2. 0      ・・・・・・0
.1≦c−1/φ≦10    ・・・・・・1.5≧
Sc≧1.0      ・・・・・・0.5≧S/φ
          ・・・・・・X≧0.7    
      ・・・・・・ここで φ :不活性粒子の平均粒径(μm) t :樹脂組成物(A)からなる二軸延伸フィルムの厚
み(μm) C:不活性粒子の重量添加量(%) Sc :不活性粒子の真球度 S :不活性粒子の粒径の標準偏差(μm)X :不活
性粒子の単一分散指数 (2)樹脂組成物(B)からなる支持体フィルムが剥離
可能な状態で積層されている上記(1)に記載の二軸延
伸フィルム。
(3)樹脂組成物(A)がポリエチレンテレフタレート
を主たる成分とする樹脂組成物であり、該樹脂組成物(
A)からなる二軸延伸フィルムの厚さが0.2μm以上
]1.0μm以下である上記(1)または(2)に記載
の二軸延伸フィルム。
(4)樹脂組成物(A)がポリエチレンナフタレートを
主たる成分とする樹脂組成物であり、該樹脂組成物(A
)からなる二軸延伸フィルムの厚さが0.2μm以上1
゜0μm以下である上記(1)または(2)に記載の二
軸延伸フィルム。
(5)樹脂組成物(A)がポリフェニレンスルフィドを
主たる成分とする樹脂組成物であり、該樹脂組成物(A
)からなる二軸延伸フィルムの厚さが0.2μm以上1
. 0μm以下である上記(1)または(2)に記載の
二軸延伸フィルム。
本発明に於いて、樹脂組成物(A)は結晶性の熱可塑性
樹脂(以下、樹脂Aと称することがある)を70重量%
以上、好ましくは85重量%以上含む樹脂組成物である
。30重量%未満、好ましくは15重量%未満であれば
安定剤、粘着防止剤、不活性粒子などの各種添加剤など
が含まれていることは差し支えない。ここで結晶性とは
示差熱分析によって溶融状態から降温したときに融点未
満の温度に吸熱ピークが観測される、一般に言われる結
晶性のことである。
本発明に於ける樹脂Aを例示するなら、ポリエステル、
ポリオレフィン、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリエーテルエーテルケトンなどが挙げられるが、
これらのうちポリエステル、中でもエチレンテレフタレ
ート、エチレン−2゜6−ナフタレート、エチレンα、
β−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン−4,4′ 
−ジカルボキシレートを主たる繰り返し単位とするポリ
エステル、あるいはp−フェニレンスルフィドを主たる
繰り返し単位とするポリフェニレンスルフィドあるいは
ポリアリーレンスルフィド、あるいはpフェニレンエー
テルエーテルケトンを主たる繰り返し単位とするポリア
リーレンケトンが好ましい。
本発明に於いてポリエチレンテレフタレートとはエチレ
ンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とする重合
体である。また本発明に於いてポリエチレンナフタレー
トとはエチレンナフタレート単位を主たる繰り返し単位
とする重合体である。
さらにまた本発明に於いて、ポリフェニレンスルフィド
とはフェニレンスルフィド単位を主たる繰り返し単位と
する重合体である。ここで「主たる繰り返し単位とする
」とは該繰り返し単位を70モル%以上、好ましくは8
5モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上含む重
合体のことであり共重合可能な他の成分、例えばポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなど
のポリエステルの場合はエチレングリコール以外のグリ
コール成分、テレフタル酸あるいは2,6ジカルボキシ
ナフタレート、α、β−ビス(2クロルフエノキシ)エ
タン−4,4゛ −ジカルボキシレート以外のジカルボ
ン酸基、あるいは少量の3官能成分、またポリフェニレ
ンスルフィドの場合は、m−フェニレンスルフィド単位
、スルホン基、ケトン基、置換フェニレン基、あるいは
少量の3官能成分などが共重合されていることは差し支
えない。
ポリエチレンテレフタレートとしては、固有粘度が0.
65以上のものを用いることが、得られるフィルムの耐
ピンホール性の点から好ましい。
ポリフェニレンスルフィドとしてはキシレン抽出量が1
.5重量%以下のポリフ、エニレンスルフィドフィルム
である場合において特に効果が大きい。ここでキシレン
抽出量とは200℃に加熱したオイルバスに浸したソッ
クスレー抽出器により、キシレンによってフィルムを3
6時間抽出した時の抽出物重量の、抽出前の被抽出フィ
ルム重量に対する割合のことを言う。
本発明の二軸延伸フィルムは、不活性粒子が添加された
上記の樹脂Aを主たる成分とする樹脂組成物(A)を溶
融押出、二軸延伸、熱固定されてなるフィルムである。
該フィルムの厚さは0. 2μm以上1.0μm以下で
ある時、本発明の効果が大きい。
本発明のフィルムに用いられる不活性粒子は以下の要件
を満たすように選ばれ、添加されなければならない。
0.3≦t/φ≦2. 0       ・・・・・・
(1)0、1≦c−t/φ≦10     ・・・・・
・ (2)1.5≧S、≧1.0        ・・
・・・・ (3)。、5≧8/φ          
 ・・・・・・(4)、≧0.7          
  ・・・・・・ (5)ここで φ :不活性粒子の平均粒径(μm) t  樹脂組成物(A)からなる二軸延伸フィルムの厚
み(μm) C:不活性粒子の重量添加量(%) SC:不活性粒子の真球度 S ;不活性粒子の粒径の標準偏差(μm)X :不活
性粒子の単一分散指数 以下、順にこれらの式の意義について説明する。
第(1)式は不活性粒子の平均粒径(μm)と樹脂組成
物(A)からなる二軸延伸フィルムの厚み(μm)の関
係について示したものである。なお、本発明においてフ
ィルム厚みとは重量平均厚みのことを言うものである。
第(1)式は、より好ましくは 0.5≦t/φ≦1.5     ・・・・・・(6)
さらに好ましくは 0.5≦t/φ≦1.1     ・・・・・・(7)
の範囲である。このようにフィルム厚みに対して、比較
的大きな粒径を持つ不活性粒子を添加することによって
、すべての不活性粒子がフィルム厚み方向について略中
心に位置することになり、この結果、後に述べる粒子の
形状特性と相まってコンデンサとした時に絶縁欠陥とな
る粗大突起を大幅に減少することができる。また、それ
ぞれの突起そのものは比較的高い突起となるので、支持
体フィルム付でのハンドリング性も満足することができ
る。ただし、t/φの値が0. 3を下回るとフィルム
の破断が生じ易く、また粒子が脱落しやすくなり絶縁欠
陥となりやすい。
第(2)式は上記(1)式に関連して不活性粒子の添加
量について示したものである。より好ましくは 0.1≦cot/φ≦2.0    ・・・・・・(8
)の範囲である。この関係式を満足させる、すなわち不
活性粒子の平均粒径に対してフィルム厚みの大きい時は
添加量を少なく、不活性粒子の平均粒径に対してフィル
ム厚みの小さい時は添加量を多くすることによってフィ
ルム表面に形成される突起密度、高さをコントロールす
ることかでき、極薄フィルムのハンドリング性、支持体
フィルム付でのハンドリング性、極薄フィルムの電気特
性など要求される特性すべて満足することができる。
第(3)式は不活性粒子の真球度について示したもので
ある。より好ましくは 1.3≧So≧1. 0      −・−−−−(9
)の範囲である。このような真球状の不活性粒子を用い
ることによりフィルムに形成される突起形状が均一なも
のとなり前記(1)式のようにフィルム厚みに対して、
比較的大きな粒径を持つ不活性粒子を添加しても、フィ
ルムどうしあるいはフィルムと金属などの摩擦時に於け
るフィルムの傷つき、粒子脱落などによる絶縁欠陥の増
加を抑えることかできる。
第(4)式は不活性粒子の粒径ばらつきについて示した
ものである。このような粒径の揃った粒子を用いること
により、前記(1)式に示したフィルム厚み方向に粒子
の位置を規制した効果か存分に発揮され、突起高さの揃
った好ましい表面形態が初めて得られる。
第(5)式は不活性粒子の単一分散指数について示した
ものである。より好ましくは X≧0.9           ・・・・・・(10
)の範囲である。このように不活性粒子をよく分散させ
ることによって前記(3)および(4)式に示したよう
な大きさの揃った真球状の粒子を用いる効果が存分に発
揮される。
上記の関係式を満たすような本発明に用いられる不活性
粒子としては、コロイダルシリカに起因するシリカ粒子
、架橋高分子などの粒子が好ましく用いられる。これら
の粒子はポリマとの親和性も良好で延伸時に粒子周辺に
ボイドを生成しにくいのでコンデンサ用フィルムとして
耐電圧の良好なフィルムとなる。極薄フィルムに於いて
は、この点は極めて重要なポイントである。これら不活
性粒子の添加方法としては、樹脂Aの重合時に添加する
方法、重合後に溶融または溶解混練する方法のどちらで
も良い。また、重合時に析出する触媒残査などの不活性
粒子を含むことは差し支えない。但し、これらの析出粒
子が、フィルム厚みtの3倍を超える粒径のものがフィ
ルムの1 cm2あたり1個以上の割合で含まれること
は好ましくない。また、平均粒径が、0. 3μm以下
、かつフィルム厚みtの0. 3倍以下であるような微
細な不活性粒子が添加されることはできるが、この場合
、該微細不活性粒子の添加量は1.0重量%以下、より
好ましくは0.3重量%以下とすることが好ましい。
本発明の二軸延伸フィルムは、剥離可能な支持体フィル
ムが積層されていることが好ましい。該支持体フィルム
の厚さとしては、積層される樹脂組成物(A)からなる
本発明の二軸延伸フィルム(以下、支持体フィルムと区
別する場合に、フィルムAと称することがある)の厚さ
の2倍以上10倍以下であることが好ましい。支持体フ
ィルムも結晶性の熱可塑性樹脂組成物であり、二軸延伸
され、熱固定されていることが好ましい。
ここで、剥離可能とは本発明の二軸延伸フィルム(フィ
ルムA)と支持体フィルムの間の剥離力が10g/cm
以下であることを言う。該剥離力は5 g / c m
以下、より好ましくは3 g / c m以下であると
、本発明の二軸延伸フィルムが極薄であるときに、実質
的に損傷を受けず好ましく、また0、3g/cm以上で
あると、支持体フィルム付で加工する際などに剥離して
しまうトラブルを防ぐ点で好ましい。
このような支持体フィルムの材質としては、溶解度パラ
メータSP値に於いて、樹脂Aの溶解度パラメータとの
差△SPが0.5以上である樹脂(樹脂Bとする)を主
たる成分とする樹脂組成物(樹脂組成物(B)とする)
からなることが剥離性の点で好ましい。
フィルムAと支持体フィルムは、共押出によって積層す
ることが製造を容易にする点で好ましい。
この場合、樹脂Bの融点Tmbは、樹脂Aの融点Tma
との差へTmが100°C以下、より好ましくは50℃
以下であることが好ましい。また共押出時の溶融ポリマ
合流部分に於ける流れを整え、樹脂組成物(A)からな
る二軸延伸フィルムの厚みむらを低減する点で、溶融粘
度比は0.25以上4.0以下であることが好ましい。
ここで溶融粘度を測定する条件はTmbまたはTmaの
うち、いずれか高い方の温度+30’Cの温度で測定し
、せん断速度は200sec−’とする。
本発明において、好ましい樹脂Aと樹脂Bの組み合わせ
としては、以下の例を示すことができる。
樹脂Aがポリエチレンテレフタレートである場合は、樹
脂Bとしてはポリオレフィン、ポリアリーレンスルフィ
ドが好ましい。ポリオレフィンとしてはエチレン成分が
1〜6モル%共重合されたエチレン共重合ポリプロピレ
ンが好ましい。ポリアリーレンスルフィドとしてはポリ
フェニレンスルフィドが好ましい。ここでポリフェニレ
ンスルフィドとは樹脂Aとして示したものと同様である
これらのうち積層フィルムの取り扱い性の点からポリフ
ェニレンスルフィドが最も好ましい。
樹脂Aがポリエチレンナフタレートである場合は、樹脂
Bとしては樹脂Aがポリエチレンテレフタレートの場合
と同様のものが例示できる。
樹脂Aがポリフェニレンスルフィドの場合は、樹脂Bと
してはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレートなどの溶融温度が26000以上のポリエステ
ルであることが好ましい。これらのうち積層フィルムの
製造しやすさの点からポリエチレンテレフタレートが好
ましい。ここでポリエチレンテレフタレートあるいはポ
リエチレンナフタレートとは樹脂Aとして示したものと
同様である。
樹脂組成物(B)はここに例示したような樹脂Bを70
重量%以上、好ましくは85重量%以上含む樹脂組成物
である。30重量%未満、好ましくは15重量%未満で
あれば安定剤、粘着防止剤、不活性粒子などの各種添加
剤などが含まれていることは差し支えない。特に、樹脂
組成物(A)からなる二軸延伸フィルムと樹脂組成物(
B)からなる支持体フィルムとの剥離性を高めるため、
樹脂Bと非相溶の物質が離型剤として添加されているこ
とは好ましい。
樹脂組成物(B)は不活性粒子を含むこともできるが、
樹脂組成物(A)からなる二軸延伸フィルムの厚さtを
超える平均粒径をもつ不活性粒子を添加することは、樹
脂組成物(A)からなる二軸延伸フィルムに損傷を与え
る恐れがあり好ましくない。
次に本発明の二軸延伸フィルムの製造方法について述べ
る。
本発明のフィルムは従来の通常の製膜方法で製造するこ
ともできるが、フィルムが極薄であるため、前述したよ
うに支持体フィルム付で製膜し、場合によっては蒸着な
どの加工を行なってから使用時に剥離して用いる方法が
生産性、フィルムの特性維持の点で優れている。
本発明に於いては前述したように共押出による積層が本
発明の二軸延伸フィルムおよび支持体フィルム付の本発
明の二軸延伸フィルム(以下、積層フィルムと称するこ
とがある)の厚さや表面のコントロールの上で好ましい
。共押出による積層において、フィルムAとなる樹脂組
成物(A)と支持体フィルムとなる樹脂組成物(B)は
別々の溶融押出機に供給され、溶融押出装置と口金出口
(いわゆるリップ)の間のポリマ流路内で合流積層され
るのが好ましい。すなわち、別々の溶融押出装置に供給
され、個々の組成物の融点以上に加熱、溶融された樹脂
組成物(A)と樹脂組成物(B)は、押出装置と口金出
口の間に設けられた合流装置で溶融状態で2層または3
層に積層され、スリット状の口金出口より押し出される
。かかる溶融積層物を回転冷却ドラム上で樹脂組成物(
A)および樹脂組成物(B)のガラス転移点以下に冷却
し、実質的に非晶状態の積層シートを得る。溶融押出装
置は周知の装置が適用可能であるが、エクストルーダが
簡便であり、好ましい。合流装置は、積層フィルムの構
成により2層(樹脂組成物(A)/樹脂組成物(B))
または3層(樹脂組成物(A)/樹脂組成物(B)/樹
脂組成物(A))に溶融状態で積層する機能を有するも
のである。
次いで、この非晶状態の積層シートを樹脂組成物(B)
のガラス転移温度以上、好ましくは樹脂組成物(A)の
ガラス転移温度から25°C差し弓いた温度以上で二軸
延伸し、二軸に配向せしめ、更に樹脂組成物(A)の融
点未満の温度で熱処理して本発明の支持体フィルム付二
軸延伸フィルムが得られる。二軸延伸する倍率としては
面積倍率(縦倍率×横倍率)にして10倍以上であるこ
とが好ましく、延伸倍率比(縦倍率/横倍率)としては
0.5以上2.0以下が好ましい。また必要に応じて該
熱処理温度より低い温度で縦横に各々0〜20%の範囲
で制限収縮(リラックス)させることは差し支えない。
本発明の二軸延伸フィルムは金属化フィルムコンデンサ
に好適に用いられる。この時、コンデンサの製造方法は
とくに限定されるものではない。
支持体フィルム付の場合に於いて、本発明の二軸延伸フ
ィルムを支持体フィルム層から剥離する段階も特に限定
されるものではない。以下に本発明のフィルムをコンデ
ンサに用いる場合のコンデンサの製造方法を例示するが
、これらに限定されるものではないことは言うまでもな
い。
代表的なコンデンサとしては金属化フィルムコンデンサ
と箔巻コンデンサがある。箔巻コンデンサはフィルムと
金属箔を交互に重ね合わせて巻回あるいは積層したもの
であり、金属化フィルムコンデンサは蒸着膜に代表され
る金属薄膜をフィルム上に形成し、金属化フィルムを得
た後、コンデンサを製造するものである。
本発明のフィルムはコンデンサの小型化に有利な極薄フ
ィルムを得ることが容易であるのでコンデンサの形式と
しても小型化が可能な金属化フィルムコンデンサとする
ことが好ましい。金属化フィルムコンデンサの製造工程
としては次ぎのような方法がある。
まず、本発明の二軸延伸フィルム(以下、単にフィルム
と言うことがある)にアルミニウム、亜鉛、銅、ニッケ
ルなどの金属を蒸着、スパッタリングなどの方法で金属
薄膜を形成し金属化フィルムを得る。この時、テープ、
オイルなどでフィルムをマスクしておき、フィルム長手
方向に走る非蒸着部分、いわゆるマージンを設けること
もできる。また、フィルム全面を金属化し、その後レー
ザービーム、放電などを用いて蒸着膜を除去してマージ
ンを設けることもできる。この後、左または右に非蒸着
部分が走るテープ状にスリットする。
この時、フィルムの左または右端部が非蒸着部分になる
ようにスリットすることもできるし、またフィルムの左
または右端部よりやや内側に非蒸着部分が走る、いわゆ
るインナーマージン型にすることもできる。次に、得ら
れた左および右にマージンを有する二枚のテープ状金属
化フィルムを、それぞれ非マージン端部がわずかに外側
にはみでるようにずらして重ねて巻回する。また、両面
に蒸着膜を形成し表裏でそれぞれ異なる端部にマージン
が形成された両面金属化フィルムと非金属化フィルムを
重ねて巻回するする方法もある。巻回型コンデンサを得
る場合には数ミリメートル程度の小径の、積層型コンデ
ンサを得る場合には直径数十センチメートル程度のホイ
ール状、あるいは数十センチメートル程度の長さを持つ
平板状の軸に巻き取るのが一般的である。得られた巻回
体は、巻回軸からはずされる前あるいは後に加熱および
/または加圧して成形しコンデンサ素子またはコンデン
サ母素子を得る。また加熱押圧ローラーなどで巻回中に
予備成形することもできる。この場合は、金属化フィル
ムの金属化面および/または非金属化面に放電処理、コ
ーティング、易接着層形成などの方法で金属化フィルム
どうしの接着性を向上せしめることも好ましい。得られ
たコンデンサ素子またはコンデンサ母素子は金属溶射、
導電性樹脂の塗布などの方法で、内部電極となるフィル
ム上の金属薄膜と電気的に接続された外部電極を設ける
。コンデンサ母素子は、その後最適容量を持つように個
々の素子に切断してコンデンサ素子とする。その後、必
要に応じて熱処理工程、真空下あるいは長時間の浸漬な
どによる樹脂、ワックス等の含浸工程、リード線の取り
付は工程、樹脂モールド、樹脂の塗布、フィルム、シー
ト貼付けなどによる外装工程を経てコンデンサとなる。
さらに樹脂Aがポリフェニレンスルフィドである場合は
フィルムが高い耐熱性を有しているのでリード線を持た
ない、いわゆるチップコンデンサとして用いることがで
きる。この場合、外装はできるだけ簡素な方法がコンデ
ンサの小型化の点で好ましく、素子切断面へのポリイミ
ド、エポキシなどの高耐熱性樹脂の塗布、ポリイミドフ
ィルムなどの高耐熱性フィルムの貼りつけなどが好適で
ある。また、フィルム巻回後コンデンサとなるまでのい
ずれかの段階、好ましくは外部電極が設けられた後で2
00℃以上265°C以下の温度で1時間以上の熱処理
を施すとコンデンサの特性が安定化し好ましい。
また、より高い生産効率が得られる手段としてはフィル
ムの幅方向にわたって複数の素子が得られるように広幅
のフィルムを巻き取る、あるいは広幅のフィルムを巻回
直前にスリットして幅方向に複数のテープ状金属化フィ
ルムを一つの巻回軸に巻き取る方法もある。この場合に
も、二枚以上の片面金属化フィルムを重ねる方法、両面
金属化フィルムと非金属化フィルムを重ねる方法のいず
れも採ることかできる。さらには、巻回される1ターン
毎にマージン位置か交互に移動した一枚の片面金属化フ
ィルムを巻回する方法もある。巻回軸の形状は前記同様
に円柱状のもの、平板状のものなどがある。これらの方
法は積層コンデンサを得る場合に特に有効である。これ
らの方法に於いては巻回時のマージン位置精度の問題か
らフィルム全面に蒸着した金属化フィルムを巻回前また
は巻回時にレーザービームなどによってマージンを設け
る方法が好ましく用いられる。またマージンは隣りあっ
たコンデンサ素子か悪影響を及ぼしあわないようにイン
ナーマージン型のマージンが好ましく用いられる。この
ようにして得られた幅方向に複数のコンデンサ素子の前
駆体を持つ巻回体は、巻回軸からはずされる前あるいは
後に加熱および/または加圧して成形し、幅方向に切断
するなどして分割してコンデンサ素子またはコンデンサ
母素子を得る。平板状の巻回軸は、巻回体を巻回軸から
はずすことなく高い精度でプレス可能な平行平板プレス
ができる点で好都合である。また加熱押圧ローラーなど
で巻回中に予備成形しておく方法を採れば、巻回軸から
巻回体をはずしてもフィルムがばらけることがないので
、やはり平行平板プレスが可能である。また、幅方向へ
の分割を巻回後の切断によって行なう場合には、外部電
極を設けるべき切断面が比較的平滑であり外部電極と内
部電極(金属薄膜)との電気的、機械的な接続が脆弱に
なる恐れがあるので、巻回前あるいは切断後に該切断面
に物理的、化学的な方法により外部電極の内部電極との
コンタクトを強化する手段を講じることが好ましい。こ
のような技術としては、巻回前のフィルムに切断予定線
に沿って欠損部(空孔、凹みなど)を設けておき、切断
面が結果的に凹凸ができるようにする方法や、切断面に
プラズマエツチング、サンドブラストなどの方法で凹凸
を設ける方法、放電処理によって化学的に易接着化する
方法などがある。このようにして得られたコンデンサ素
子またはコンデンサ母素子は前述同様の工程を経てコン
デンサとする。
上述したコンデンサの製造工程に於いて本発明のフィル
ムが支持体フィルム付である場合、フィルムAが支持体
フィルム層から剥離される段階はいずれの工程であって
もかまわないし、また剥離されたフィルムAが次工程に
移る前に一旦巻き取られることがあってもかまわない。
この場合、フィルムAの損傷を避けるためフィルム層間
に合紙を入れながら巻取ることもできる。この方法は、
特に蒸着、レーザーによるマージン形成後などフィルム
が変形している可能性がある部位に於いて用いると効果
的である。
フィルムAが支持体フィルム層から剥離される段階とし
て、最初にフィルムAを支持体フィルム層から剥離して
、単体のフィルムAを得た後、コンデンサを製造する方
法は、剥離以降の工程が従来のコンデンサ製造工程をそ
のまま利用できる利点がある。また蒸着のみを積層フィ
ルム状態で行ない、蒸着後に剥離して金属化されたフィ
ルムAを得てからコンデンサを製造する方法は、支持体
層付の状態で蒸着するため蒸着時に於けるフィルムのダ
メージを最小限に抑えることができる。またコンデンサ
製造工程も従来の工程をそのまま利用することができる
。ただしコンデンサの生産性の点からは剥離後のフィル
ムAはフィルム厚みが薄(なる程ハンドリングが難しく
なるので、剥離はできるだけ後工程で行なうことが好ま
しい。特に巻回前に細幅にスリットする工程がある場合
はスリット精度を向上するために、剥離する前にスリッ
トする方法が好ましく用いられる。また、レーザービー
ムによってマージンを形成する場合はレーザーによるフ
ィルムのダメージを抑制する点で、剥離する前にマージ
ンを形成する方法が好ましく用いられる。いずれの方法
によってコンデンサを製造する場合にも、巻回する直前
あるいは同時に剥離する方法は、剥離後の極薄フィルム
を単体でハンドリングする工程が殆どなく最も好ましい
[効果] 本発明の二軸延伸フィルムは、極薄化した場合に於いて
も、フィルムの極薄化の要求が強いフィルムコンデンサ
の用途に用いると、優れた滑り性が得られるため十分な
ハンドリング性を有し、かつ添加された不活性粒子の脱
落、フィルムの傷つき、粒子川辺に発生するボイドなど
による絶縁欠陥の増加、耐電圧の低下などの弊害がほと
んどない十分な実用性をもつフィルムとすることが可能
となった。また、特に極薄のフィルムを効率よ(得るた
めの支持体フィルム付きの積層フィルムを製膜した後、
支持体フィルムから剥離することによって極薄フィルム
を得る方法を駆使して種々の分野で活用するために、支
持体フィルム付きとした場合でも積層フィルムの取り扱
い性と、剥離後の極薄フィルムの取り扱い性を両立させ
ることができるので、このような方法の実用的な価値を
十分に発揮することができる。
[特性の評価法コ 以下に本発明に於ける各特性の評価方法について説明す
る。
(1)不活性粒子の平均粒径φ フィルム表面から熱可塑性樹脂をプラズマ低温灰化処理
法で除去し表面近傍の粒子を露出させる。
このとき、粒子はダメージを受けない条件を選択する。
これを走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、粒子の画
像をイメージアナライザーで処理する。観察箇所を変え
て粒子数5.000個以上で次の数値処理を行ない、そ
れによって求めた数平均径φを平均粒径とする。
φ=Σφ、 /N ここで、φ、は粒子の円相光径、Nは粒子数である。
(2)不活性粒子の粒径の標準偏差Sおよび粒径相対標
準偏差S/φ 上記(1)の方法で測定された個々の粒径φ11平均粒
径φ、粒子数Nから下記式で計算される標準偏差Sであ
る。
5=((Σ(φ、−φ)2/N) また粒径相対標準偏差S/φは、粒径の標準偏差Sを平
均粒径φで除した値である。
(3)不活性粒子の真球度 上記(1)の測定において個々の粒子の(長径の平均値
)/(短径の平均値)の比で示した。すなわち、下式で
求められる。
長径=Σφ1j/N 短径=Σφ2 i /N φlisφ21はそれぞれ個々の粒子の長径(最大径)
、短径(最短径)、Nは粒子数である。
(4)不活性粒子の単一分散指数 フィルムの断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で写真撮
影し、粒子を検知する。観察倍率を100000倍程度
にすれば、それ以上分けることができない1個の粒子が
観察される。粒子の占める全面積をA1そのうち2個以
上の粒子が凝集している凝集体の占める面積をBとした
とき、(AB)/Aをもって単一分散指数とする。TE
M条件は下記の通りであり1視野面積2μm2の測定の
場所を変えて、500視野測定する。
装置  :日本電子製JEM−1200EX観察倍率:
100000倍 フィルム切片厚さ:約1000オングストローム (5)樹脂の溶解度パラメータ(SP値)Fedors
の方法によって求めた。この方法は、例えば「技術者の
ための実学高分子(講談社刊)3章4節」などに詳しく
述べられている。
(6)積層フィルムの剥離力 積層フィルムの幅をW(cm)とした時、これから表層
フィルム層を剥離角180度で連続的に200mrn/
minの速度で剥離する時の、表層フィルムにかかる張
力を張力計で測定する。このときの張力をT (g)と
したとき 剥離力(g/am)=T/W の式で求めた。
(7)フィルムのハンドリング性 15mm幅にスリットしたフィルム2枚を自動コンデン
サ素子巻機(蒸着フィルム用)にかけ、素子巻する際の
フィルムの走行状態と出来上った巻回体の状態を観察す
る。判定は以下の基準によった。
○:走行中の蛇行はな(、巻回体の端面も巻きずれが殆
ど観察されず、きれいに揃っている。また、シワが巻き
込まれていることもない。
△:走行中は、肉眼で観察される蛇行はないが、巻回体
は実用上問題ない範囲で、やや端面に巻きずれが見られ
るか、あるいは内部にわずかにシワを巻き込んでいる。
×:走行中から大きな蛇行が観察され1mm以上の巻き
ずれを起こすため実用的でない。あるいは、殆どフィル
ム全長にわたってシワを巻き込んでいる。
(8)コンデンサの絶縁破壊電圧(耐電圧)、および耐
電圧不良率 コンデンサまたはコンデンサ素子の両電極間に直流電圧
を100 V / s e cで昇圧しながら印加して
いき絶縁破壊を起こした時の電圧を絶縁破壊電圧とする
。ここで、両電極間に10m、A以上の電流が流れた時
を絶縁破壊が発生したものとする。
サンプルをかえて、100点以上について測定した値を
平均してVで示す。このとき、絶縁破壊電圧が規定の電
圧に達しなかったコンデンサまたはコンデンサ素子の頻
度を耐電圧不良率とし%で示す。ここで、規定の電圧は
誘電体フィルムの平均厚み1μmあたり25Vとした。
[実施例コ 以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、
本発明はこれらに限定されないことは言うまでもない。
実施例1および比較例1 (1)フィルムの製造 直径500mμの球状シリカ粒子を0.5wt%含み、
固有粘度が0.7のポリエチレンテレフタレート樹脂組
成物・(以下、PETと称する)、および300℃、せ
ん断速度200sec”下の溶融粘度が4000ポイズ
のポリフェニレンスルフィドに石油樹脂0.5%を添加
したポリフェニレンスルフィド樹脂組成物(以下、PP
Sと称する)を別々のエクストルーダに供給し、溶融状
態で口金上部にある二重管型の積層装置で中央の層がP
PSになるよう導き、続いて設けられたTダイ型口金よ
り吐出させ冷却回転ドラムで急冷し、実質的に非晶のP
ET/PPS/PETの三層積層シートを得た。
次いで、該積層シートを表面温度90℃の複数の加熱ロ
ールに接触走行させ、加熱ロール群の次に設けられた周
速の異なる30°Cの冷却ロールとの間で長手方向に3
.7倍延伸した。この1軸延伸シートをテンターを用い
て長手と直交方向に100℃で3゜5倍延伸し、続いて
215℃で10秒間熱処理し、厚み3.0μmのPPS
の支持体フィルムに積層された厚み0. 5μmの本発
明の表層フィルムを得た。この積層フィルムの剥離力は
0.9g/cmと適正範囲内であった。
次に、連続剥離巻取り機を用いて、ここで得られた積層
フィルムから支持体フィルムを剥離しながら巻取り0.
5μmの極薄PETフィルムを得た。このフィルム、お
よびフィルムに添加された粒子の特性を表1に示す。
(2)コンデンサの製造 (1)で得た積層フィルムを連続巻取式真空蒸着機を用
いてアルミニウムを表面抵抗にして3Ωの厚さに蒸着し
た。この際、長手方向に走るマシン部を有するストライ
プ状に蒸着した(蒸着部の幅8.0mm、v−ジン部の
幅1.0mmの繰り返し)。次に各蒸着部の中央と各マ
ージン部の中央に刃を入れてスリットし、左もしくは右
に0゜5mmのマージンを有する全幅4.5mmのテー
プ状にして巻きとり積層金属化フィルムを得た。
この、積層金属化フィルムから連続剥離巻取機を用いて
、積層金属化フィルムから支持体フィルムを剥離しなが
ら金属化フィルムを巻き取った。
このようにして得た金属化フィルムの左マージンおよび
右マージンのもの各1枚づつを重ね合わせて、600m
m径のドラムに1000ターン巻回してから、得られた
巻回体を巻回軸であるドラムごと180℃の熱風オーブ
ンに入れ1時間の熱処理を行なった。この後、巻回体の
両端面にメタリコンを溶射して外部電極とし、巻回体を
対向する2ケ所で切断し半円状のコンデンサ母素子を得
た。このコンデンサ母素子を1. 0μFになるような
長さに切断してコンデンサ素子とし、メタリコン部分に
リード線を溶接して積層型コンデンサを得た。このコン
デンサの評価結果を表1に示す。
次に、添加する不活性粒子の種類を種々変更し、上記と
同様の方法で積層フィルム、PETフィルム、コンデン
サを製造した。これらの特性、評価結果を表1に示す。
実施例2および比較例2 直径1000mμの球状シリカ粒子を0.7wt%含み
、300°C1せん断速度200 5ec−’下の溶融
粘度が4000ポイズのポリフェニレンスルフィド樹脂
組成物(以下、PPSと称する)、および石油樹脂0.
5%を添加した固有粘度が0゜7のポリエチレンテレフ
タレート樹脂組成物(以下、PETと称する)を実施例
1に用いた同様の製膜装置を用い、熱処理温度を245
°Cとしたこと以外同様の製膜条件で製膜して厚み3μ
mのPETの支持体フィルムに積層された厚み0.7μ
mのPPSフィルムを得た。この積層フィルムの剥離力
は2 g / c mと適正範囲内であった。このフィ
ルムに添加された粒子の特性およびフィルムの評価結果
を表2に示す。
この積層フィルムから実施例1と同様の方法でコンデン
サを製造した。このコンデンサの評価結果を表2に示す
さらに、添加する不活性粒子の種類を種々変更し、上記
と同様の方法で積層フィルム、PPSフィルム、コンデ
ンサを製造した。これらの特性、評価結果を表2に示す
実施例3および比較例3 直径500mμの球状架橋ポリスチレン粒子を0.5w
t%含み、固有粘度が0.61のポリエチレンナフタレ
ート樹脂組成物(以下、PENと称する)、および石油
樹脂0.5%を添加した300℃、せん断速度200s
ec−”下の溶融粘度が4000ボイズのポリフェニレ
ンスルフィド樹脂組成物(以下、PPSと称する)を実
施例1に用いた同様の製膜装置を用い、熱処理温度を2
30℃としたこと以外同様の製膜条件で製膜して厚み3
μmのPPSの支持体フィルムに積層された厚み0.5
μmのPENフィルムを得た。この積層フィルムの剥離
力は1.7g/cmと適正範囲内であった。このフィル
ムに添加された粒子の特性およびフィルムの評価結果を
表3に示す。
この積層フィルムから実施例1と同様の方法でコンデン
サを製造した。このコンデンサの評価結果を表3に示す
さらに、添加する不活性粒子の種類を種々変更し、上記
と同様の方法で積層フィルム、PENフィルム、コンデ
ンサを製造した。これらの特性、評価結果を表2に示す
以上のように本発明のフィルムは積層フィルムの場合は
積層フィルムでのハンドリング性、フィルム単体では、
そのハンドリング性とコンデンサとした時の電気特性の
両立が達成されている。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)結晶性熱可塑性樹脂組成物(A)からなる二軸延
    伸フィルムであって、該樹脂組成物(A)に下記(1)
    〜(5)式を満たすように不活性粒子が添加されている
    ことを特徴とする二軸延伸フィルム。 0.3≦t/φ≦2.0・・・・・・(1) 0.1≦c・t/φ≦10・・・・・・(2) 1.5≧S_c≧1.0・・・・・・(3) 0.5≧s/φ・・・・・・(4) x≧0.7・・・・・・(5) ここで φ:不活性粒子の平均粒径(μm) t:樹脂組成物(A)からなる二軸延伸フィルムの厚み
    (μm) c:不活性粒子の重量添加量(%) S_c:不活性粒子の真球度 s:不活性粒子の粒径の標準偏差(μm) x:不活性粒子の単一分散指数
  2. (2)樹脂組成物(B)からなる支持体フィルムが剥離
    可能な状態で積層されている請求項(1)に記載の二軸
    延伸フィルム。
  3. (3)樹脂組成物(A)がポリエチレンテレフタレート
    を主たる成分とする樹脂組成物であり、該樹脂組成物(
    A)からなる二軸延伸フィルムの厚さが0.2μm以上
    1.0μm以下である請求項(1)または(2)に記載
    の二軸延伸フィルム。
  4. (4)樹脂組成物(A)がポリエチレンナフタレートを
    主たる成分とする樹脂組成物であり、該樹脂組成物(A
    )からなる二軸延伸フィルムの厚さが0.2μm以上1
    .0μm以下である請求項(1)または(2)に記載の
    二軸延伸フィルム。
  5. (5)樹脂組成物(A)がポリフェニレンスルフィドを
    主たる成分とする樹脂組成物であり、該樹脂組成物(A
    )からなる二軸延伸フィルムの厚さが0.2μm以上1
    .0μm以下である請求項(1)または(2)に記載の
    二軸延伸フィルム。
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