JPH06134794A - スライドファスナーチェーンの縦型射出成形機 - Google Patents

スライドファスナーチェーンの縦型射出成形機

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JPH06134794A
JPH06134794A JP4284529A JP28452992A JPH06134794A JP H06134794 A JPH06134794 A JP H06134794A JP 4284529 A JP4284529 A JP 4284529A JP 28452992 A JP28452992 A JP 28452992A JP H06134794 A JPH06134794 A JP H06134794A
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JP
Japan
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mounting plate
injection
mold
slide fastener
rotary base
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Application number
JP4284529A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Yoshida
弘 吉田
Kazuki Kuze
和樹 久世
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YKK Corp
Original Assignee
YKK Corp
Yoshida Kogyo KK
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Publication date
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Priority to ES93115833T priority patent/ES2091532T3/es
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Abstract

(57)【要約】 【目的】特にスライドファスナーチェーンの成形に適
し、高い寸法精度が確保されると共に、色替え、材料替
え等の段取りが素早くなされる縦型射出成形機を提供す
る。 【構成】上面に固定金型(6) を取り付けた下金型取付プ
レート(1) を機台に固設し、前記固定金型(6) に対峙し
て可動金型(7) を取り付けた上金型取付プレート(2) を
型締めシリンダー(5,5a)により案内部材を介して昇降可
能とし、同上金型取付プレート(2) の上面には前記上金
型取付プレート(2) の射出シリンダー挿通孔(2a)を通る
同一円周上に複数の射出シリンダー挿通孔を有する回転
基盤(3)を回転自在に軸支し、前記円周上に所定の間隔
をおいて配置された複数の射出装置(4) を回転基盤(3)
の上方に且つ同基盤(3) と一体的に設置し、回転基盤
(3)は回転割出し位置に回転され、固定金型(6) のスラ
イドファスナーチェーン搬送路の延長線上を同チェーン
搬送手段により1射出成形毎に定寸づつ搬送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、並列して水平に送り出
される2本のファスナーテープの対向縁に沿って務歯列
を成形一体化すると共に、必要に応じて上下止部材をも
同時に成形し得るスライドファスナーチェーンの連続立
型射出成形機に関し、更に詳しくは常に高い寸法精度が
確保され、しかも成形材料の色替え、材料替え等の段取
りが短時間で行えるスライドファスナーチェーンの縦型
射出成形機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に縦型射出成形機において、例えば
従来の自動色替えは最初にスクリュー内の残留チップを
排出してから洗浄用チップを入れて、スクリュー内を洗
浄後、次回に使用する新しい射出チップを供給し、空シ
ョットを数回行ったのち、定常運転に入っていた。その
ため、色替え時間に相当な時間(約2分)を要してお
り、近年の多品種少量生産に対応するための段取り頻度
の増加は生産性に大きな影響を与えている。
【0003】こうした色替え等の時間を短縮するため、
例えば特公昭63−23892号公報には固定受台上で
垂直軸線を中心に回転可能とした基台に複数の射出ヘッ
ドを設けると共に、前記固定受台の下方に前記回転軸線
に対して偏心した位置にある垂直軸線を中心として回転
する上下回転基盤に上下取付板を介して複数組の固定金
型と可動金型をそれぞれ同心円上に配設した縦型射出成
形機が開示されている。 従って、同縦型射出成形機で
は上下金型のうち射出ノズルに近い上金型は固定金型で
あり、射出ノズルから離れた下金型は可動金型となって
いる。そして、色替え時には使用済みの射出ヘッドを色
替え位置に切り替えると共に、予め次回の段取りを済ま
せた他方の射出ヘッドを射出位置に切り替え、短時間の
うちに射出切り替えを行う。この場合、同時に複数組の
可動金型と固定金型からなる金型組が切替え自在となっ
ているため、必要な金型組に切り替えて異なる成形品を
成形することも可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかして、上記公報に
開示された縦型射出成形機は、固定受台を中間に配置
し、その上方に射出ヘッドを配置すると共に下方に複数
組の上下金型組を配置している関係から、射出ノズルの
上下ストロークを最小限に抑えようとすれば、自ずから
上金型を固定金型とし、下金型を可動金型としなければ
ならない。
【0005】ところで、スライドファスナーチェーンは
幅の中央に務歯列を有する長尺のテープ状をなすもので
あり、これを連続的に搬送しながら高い加工(寸法)精
度を維持しようとする場合には極めて高精度の張力制御
が要求されるものである。しかるに、上記公報に開示さ
れた縦型射出成形機をスライドファスナーチェーンの成
形に適用するときは、スライドファスナーチェーンを固
定の上金型面に接触させながら宙吊り状態で搬送せざる
を得ず、仮に同チェーンを可動の下金型に載置案内する
ようにすると、スライドファスナーチェーンの搬送装置
を下金型の型締め動作に同期させて昇降させなくてはな
らず、機構が複雑化するばかりでなく大型化し、実用に
は耐えられないものとなる。
【0006】本発明は、上述の不具合を解消することを
目的としてなされたものであり、特にスライドファスナ
ーチェーンの成形に適し、高い寸法精度が確保されると
共に、色替え、材料替え等の段取りが素早くなされる縦
型射出成形機を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、上面に固定金型が取り付けられ、機台に固設
された下金型取付プレートと、前記固定金型に対峙して
可動金型が取り付けられ、型締めシリンダーにより案内
部材を介して昇降する上金型取付プレートと、同上金型
取付プレートの上面に回転自在に軸支され、前記上金型
取付プレートの射出シリンダー挿通孔を通る同一円周上
に複数の射出シリンダー挿通孔を有する回転基盤と、同
回転基盤の上方で且つ同基盤と一体的に設置され、前記
円周上に所定の間隔をおいて配置された複数の射出装置
と、前記回転基盤の回転割出し手段と、前記固定金型の
スライドファスナーチェーン搬送路の延長線上に同チェ
ーンの搬送手段を備えてなることを特徴とするスライド
ファスナーチェーンの縦型射出成形機を主要な構成とし
ている。また、前記上金型取付プレートには前記回転基
盤を回転割出し位置に固定するロック機構を有してい
る。
【0008】
【作用】いま、複数の射出装置のうち1基の射出装置が
可動金型の射出口の上方位置にあるとき、ロック機構が
作動して回転基盤を可動金型取付プレート上に固定して
いる。この状態で型締めシリンダーが作動されて、射出
装置と共に可動金型取付プレートを下降させて型締めが
なされる。
【0009】次いで、可動金型取付プレート及び回転基
盤のそれぞれに形成された各射出シリンダー挿通孔の上
方に位置する上記射出装置が作動を開始し、その射出シ
リンダーを下降させてノズル先端を可動金型の射出口に
当接させ、混練溶融状態にある射出材料を射出し、2本
のファスナーテープTの対向側縁にスプルー、ランナ
ー、ゲートを介して務歯列等を一体に成形する。その
後、常法に従って可動金型取付プレートを上昇させて型
を開いたのち成形製品を固定金型から分離させ、スライ
ドファスナーチェーン搬送装置により所定の長さのファ
スナーテープを送り出し、再び射出装置を作動させて同
様の射出操作を行い、先に成形された務歯列に続いてフ
ァスナーテープに務歯列を一体に成形する。こうして、
所定の回数の射出成形がなされ、予め必要とされた長さ
のスライドファスナーチェーンが成形される。この成形
の間に、上記射出装置以外の射出装置では次回以降のの
異材料、例えば色替えや材質替え等の段取りが終了して
おり、待機した状態にある。
【0010】前回のスライドファスナーチェーンの成形
が終了し、可動金型が上昇を開始すると同時に制御部か
らの信号によりロック機構が回転基盤の固定を解除する
と共に、回転基盤を可動金型取付プレート上に回転可能
な状態におく。このとき、好適な実施例では、同時に可
動金型取付プレートの内部に形成された圧縮空気通路に
高圧の空気が送り込まれ、空圧噴出口から高圧空気が可
動金型取付プレート表面に形成された空圧貯溜凹陥部と
回転基盤の裏面とにより形成される室内に噴出し、同室
内を高圧下におき回転基盤を可動金型取付プレート表面
に僅かに浮上させる。回転基盤が浮上状態にある間に回
転基盤駆動用モーターが作動して回転基盤を所定の角度
円滑に回転させ、次回の段取りを終えて待機している他
の射出装置を可動金型の射出口に対向する位置に到達し
た時点で停止する。このとき、回転基盤駆動用モーター
の停止と共に上記ロック機構も作動して、回転基盤を可
動金型取付プレート上の定位置に固定し不動とする。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図示実施例に基づいて具体的
に説明する。図1は本発明の代表的な実施例であるスラ
イドファスナーチェーンの縦型射出成形機の要部を示す
斜視図、図2は上下金型部と射出シリンダーの一部を一
部破断して示す正面図である。同図において、ファスナ
ーテープの送出機構、務歯の成形が終了したスライドフ
ァスナーチェーンの引取機構、並びに射出成形機が通常
備えている一般的な作動機構や部材は図示を省略してい
る。
【0012】本発明のスライドファスナーチェーンの縦
型射出成形機は、少なくとも下段に固設された固定金型
取付プレート1と、中段に配される可動金型取付プレー
ト2と、同可動金型取付プレート2の上面に載置され、
垂直軸線を中心として回転可能な回転基盤3と、同回転
基盤3の上面に連結された複数の射出装置4と、固定金
型の型面に形成されたテープ搬送路の延長線上に配設さ
れる図示せぬスライドファスナーチェーン搬送装置とを
備えている。
【0013】図1において、最下段に配される固定金型
取付プレート1は図示せぬ機台上に固設された4本のシ
リンダー本体5により四隅が支持され、同シリンダー本
体5のピストンロッド5aの各先端に可動金型取付プレ
ート2の四隅が固設されている。この4本のシリンダー
が本発明における型締めシリンダーを構成している。前
記固定金型取付プレート1の上面には固定金型6が取り
付けられており、また前記可動金型取付プレート2には
可動金型7が前記固定金型6に対峙して取り付けられて
いる。前記固定金型6及び可動金型7の型面には、図示
を省略しているがファスナーテープTを搬送するための
少なくとも2本の搬送路が同テープTの搬送方向に貫通
して平行に形成されていると共に、両搬送路間にランナ
ー、ゲートに連通する務歯列成形用キャビティ等が形成
されている。
【0014】可動金型取付プレート2の射出シリンダー
挿通孔2aから所定の間隔を隔てた同プレート2の上面
位置には垂直軸8の上端が突出しており、同垂直軸8の
突出部分には軸受材9を介して回転基盤3が回転可能に
嵌着されている。同回転基盤3の半径は前記垂直軸8の
軸心と射出シリンダー挿通孔2aの中心間の距離より大
きく設定され、前記中心間の距離に対応する半径をもつ
同一円周上には射出装置4の数に相当する数(図示例で
は2個)の射出シリンダー挿通孔3aが形成されてい
る。また、同回転基盤3の外周面には平歯が形成されて
いる。前記垂直軸8は一端にフランジ8aを有し、他端
面中心にはネジ孔が形成され、図2により明らかなごと
く垂直軸8を可動金型取付プレート2及び回転基盤3の
各軸孔に下方から挿通し、回転基盤3のボス部3bの端
面に蓋材10を当接して、同蓋材10を止めネジ11を
もって軸端に固着している。
【0015】図示例では、前記回転基盤3の周縁部に4
本のガイド支柱12が立設されており、隣接する2本一
対のガイド支柱12には、それぞれ上方からスクリュー
駆動部固定板13及びコ字状のブロックからなる射出シ
リンダー支持部材14が所定の間隔をおいて支持され、
図示せぬ射出シリンダー41の駆動装置により昇降可能
に構成されている。前記射出シリンダー41の駆動装置
は、例えば前記ガイド支柱12をシリンダー構造とする
ことによっても実現でき、或いはガイド支柱12とは別
個に駆動シリンダーを設置してもよい。また、前記4本
のガイド支柱12の先端はH字状の支持板15に固設さ
れており、更に同支持板15と前記回転基盤3との間を
2本の角柱16で連結固定して射出シリンダー41の支
持を強固なものとしている。
【0016】そして、前記2組のスクリュー駆動部固定
板13及び射出シリンダー支持部材14には、それぞれ
スクリュー駆動部42を前記スクリュー駆動部固定板1
3に固設すると共に、射出シリンダー41を前記射出シ
リンダー支持部材14に固設して、ノズルを下方に向け
て垂直に設置される。このとき、前記各射出シリンダー
41のノズル端が上記回転基盤3の各射出シリンダー挿
通孔3aに対向している。
【0017】また、前記回転基盤3の回転軸線の延長線
上に当たる上記H字状の支持板15の中央には軸部材1
8が立設されており、同軸部材18の上部には後述する
外側円筒部材25を介して上記2組の射出シリンダー4
1の配列と同一の方向に延出するホッパー支持ブラケッ
ト19が固着されている。そして、同ホッパー支持ブラ
ケット19の各先端には、それぞれシリンダー19a,
19bが垂下固定され、同シリンダー19a,19bの
ロッド端には蓋部材19cが固着されている。前記蓋部
材19cには図示せぬ材料供給管が取り付けられてい
る。そして、回転基板3が回転して射出装置4の位置が
切り替えられるとき、図3の右側に示すごとく前記シリ
ンダー19a,19bが作動されロッド端が縮長して、
前記蓋部材19cを材料供給ホッパー20から離し、射
出成型時や段取り時にはロッド端が伸長して蓋部材19
cを材料供給ホッパー20の材料入口を閉塞し、材料が
確実にホッパー内に供給されるようにする。また、前記
供給ホッパー20の材料出口は材料供給パイプ22を介
して上記射出シリンダー41の図示せぬ材料投入部に連
結されている。
【0018】更に、前記軸部材18の上端部には二重管
構造をもつ液路分配装置23が取り付けられている。図
3は前記液路分配装置23の構造を示しており、同図に
より明らかなごとく該液路分配装置23は内外二重の円
筒部材24,25からなる。内側円筒部材24は、外周
面に複数の環状溝24aが多段に形成され、各環状溝2
4aには各段毎に位相をずらして半径方向に延びる液路
24bが放射状に形成され、更にその中心部の同一円周
上において各液路24bの先端を垂直下方に延ばして下
端を開口させている。外側円筒部材25の外周面には、
上記多段の環状溝24aに対応して軸線に平行な一直線
上に複数の液圧ポート25aが形成されている。前記各
液圧ポート25aはそれぞれの外部液圧源と図示せぬ配
管を介して接続され、前記各液路24bの開口端は射出
装置4の各液圧作動部と図示せぬ配管を介して接続され
ている。
【0019】かかる構造をもつ液路分配装置23は、そ
の内側円筒部材24に上記軸部材18の上端が挿入固定
され、外側円筒部材25が図1に示すごとき固定金型取
付プレート1に下端を固定して立設したL字状支持枠2
6に載置固定されるようにして設置される。従って、外
側円筒部材25はL字状支持枠26上に固定され、内側
円筒部材24は図示せぬOリング等を介して外側円筒部
材25の内部を回転基盤3、射出シリンダー41等と共
に垂直軸線を中心に回転するようにされ、射出装置4の
各液圧作動部と接続された図示せぬ配管も各液圧作動部
と共に同期して回動する。
【0020】また、上記可動金型取付プレート2の周縁
部の一部は水平に延設されており、その延設部分2bの
表面には、同可動金型取付プレート2に適宜支持手段を
介して固設された回転基盤駆動用モーター27の出力歯
車28が突出し、前記回転基盤3と噛合している。回転
基盤駆動用モーター27としては、例えばステッピング
モーターが使用でき、図示せぬ制御部からの指令に基づ
き前記回転基盤3を歯車28を介して予め設定された角
度回転させる。更に、前記回転基盤3の同一円周上には
複数個のピン係合孔3cが形成されると共に、前記可動
金型取付プレート2の前記ピン係合孔3cが通過する円
周上の一部には同ピン係合孔3cに嵌着するピン部材2
9が設けられている。該ピン部材29は、例えばシリン
ダーのピストンロッドであり、或いはスプリング等によ
り常に上方に付勢された係合ピンであって、回転円盤3
の複数の射出シリンダー挿通孔3aが可動金型取付プレ
ート2の複数の射出シリンダー挿通孔2aと合致する位
置に設けてある。
【0021】更に、本実施例では回転円盤3を可動金型
取付プレート2の上面で円滑に回転させるための機構を
備えている。図4及び図5は同機構を説明するための構
造図であり、可動金型取付プレート2の内部には外側面
から回転基盤3の弦方向に延びる高圧空気通路30が形
成され、同高圧空気通路30は可動金型取付プレート2
の上面の垂直軸8を挟む対称位置に形成された空圧貯溜
凹陥部31に空圧噴出口30aを開口している。なお、
設計上で許容されるならば、前記空圧貯溜凹陥部31は
回転基盤3の裏面に可能な限り均等に且つ広く分布させ
るようにする。
【0022】また、前記可動金型取付プレート2の上面
には、回転基盤3の外周縁に沿って同回転基盤3の回転
を案内する複数のガイド部材32が設けられていると共
に、射出時において同回転基盤3を可動金型取付プレー
ト2の上面に強固に固定するためのクランプ33が取り
付けられている。前記ガイド部材32は図4から明らか
なごとく逆L字形の断面で且つ回転基盤3とほぼ同一の
円弧状案内面を有し、前記回転基盤3の設定寸法以上の
浮き上がりを防止するものであり、一方のクランプ33
は図4及び図5から明らかなごとく先端に顎部を有する
レバー33aの中間を上下に回動自在に枢支すると共に
後端にシリンダー34を取り付けている。このシリンダ
ー34は図示せぬ制御部からの指令により射出成形時に
作動して前記顎部を回転基盤3の上面に押し付け、同基
盤3を可動金型取付プレート2に押圧固定する。上述の
ピン係合孔3c、ピン部材29及びクランプ33によ
り、本発明のロック機構を構成する。
【0023】次に上述のごとく構成された本発明に係る
スライドファスナーチェーンの縦型射出成形機の動作を
説明する。いま、2基の射出装置4,4が図1及び図2
に示す位置にあり、このときクランプ33はシリンダー
34が作動してレバー33aの顎部が回転基盤3の上面
を押圧し、回転基盤3を可動金型取付プレート2上に固
定している。この状態で型締めシリンダーが作動されて
ピストンロッド5aが縮長して、射出装置4,4と共に
可動金型取付プレート2を下降させて型締めがなされ
る。
【0024】次いで、可動金型取付プレート2及び回転
基盤3の各射出シリンダー挿通孔2,3aの上方に位置
する射出装置4が作動を開始し、その射出シリンダー4
1を下降させてノズル先端を可動金型7の射出口7aに
当接させ、混練溶融状態にある射出材料を射出し、2本
のファスナーテープTの対向側縁にスプルー、ランナ
ー、ゲートを介して務歯列等を一体に成形する。その
後、常法に従って可動金型取付プレート2を上昇させて
型を開いたのち成形製品を固定金型6から分離させ、図
示せぬテープ搬送装置により所定の長さのファスナーテ
ープTを送り出し、再び射出装置4を作動させて同様の
射出操作を行い、先に成形された務歯列に続いてファス
ナーテープTに務歯列を一体に成形する。このときの製
品の離型やファスナーテープTの送り出し(或いはスラ
イドファスナーチェーンSの引取り)は、全て固定金型
6の型面上でなされるため高精度の張力調整が可能であ
る。
【0025】こうして、所定の回数の射出成形がなさ
れ、予め必要とされた長さのスライドファスナーチェー
ンSが連続して成形される。この成形の間に、他方の射
出装置4では次回の異材料、例えば色替えや材質替え等
の段取りが終了しており、待機した状態にある。この段
取りの手順は既述した通りであり、ここではその説明は
省略する。
【0026】前回のスライドファスナーチェーンSの成
形が終了し、上下金型6,7が開き始めると同時に図示
せぬ制御部からの信号によりクランプ33が回転基盤3
の固定を解除すると共に、同基盤3の円周上の一部に形
成されたはピン係合孔3cに嵌着しているピン部材29
をピン係合孔3cから外し、回転基盤3を可動金型取付
プレート3上で回転可能な状態におく。このとき、上記
実施例では、同時に可動金型取付プレート2の内部に形
成された圧縮空気通路30に高圧の空気が送り込まれ、
空圧噴出口30aから高圧空気が空圧貯溜凹陥部31と
回転基盤3の裏面とにより形成される室内に噴出し、同
室内を高圧として回転基盤3を可動金型取付プレート2
の表面に僅かに浮上させる。回転基盤3が浮上状態にあ
る間に回転基盤駆動用モーター27が作動して回転基盤
3を所定の角度回転させ、次回の段取りを終えた射出装
置4を可動金型7の射出口7aに対向する位置で停止す
る。このとき、上記ピン部材29は回転基盤3の外周縁
部に形成されている他の対応するピン係合孔3cに係合
し、回転基盤駆動用モーター27の停止と共に上記クラ
ンプ33も作動して回転基盤3を不動とする。
【0027】図示例のごとき2基の射出装置4,4と、
その他の支持部材等との総重量は、一般的に100kg
にも及び、その総重量が回転基盤3にかかるため、これ
を可動金型取付プレート2の表面に面接触の状態で回転
させるには、前記回転基盤駆動用モーター27として大
出力のモーターを使用する必要があり、経済性やスペー
ス上で問題が生じるが、上述のごとく空気圧を利用して
回転基盤3を回転させる場合は、極めて小さな力で回転
させることが可能であり、従って小型のモーターが使用
でき、経済性及びスペース面で有利なものとなる。
【0028】更に上記実施例によれば、回転基盤3より
上方にある射出シリンダー41等の回転部材の液圧作動
部に接続される配管が、上述のごとく液路分配装置23
の固定外側円筒部材25の内部で前記各回転部材と連動
して回転する内側円筒部材24の各液路に接続されてい
るため、前記配管も同様に回転基盤3の回転軸線の回り
を同期して回転し、配管自体の捩じれや配管同士が交錯
する等の障害が発生しない。また、複数の液圧供給配管
も前記外側円筒部材25に集中させて接続しているた
め、配管の設計及び施工が容易にできるようになる。
【0029】以上は、本発明の代表的な実施例を説明し
たものであり、これに限定されるものではないことは明
らかであって、多様な変形が可能である。
【0030】
【発明の効果】本発明は上述のごとく構成されているた
め、並列して水平に送り出される2本のファスナーテー
プは固定金型の上面に位置決めされながら正確に型内に
送り込まれ、且つスライドファスナーチェーンの成形後
も所定の張力下で確実に引き取れるため、高い寸法精度
のスライドファスナーチェーンの成形が可能となり、し
かも次回の異なる成形材料の段取りを可動金型取付プレ
ート上の回転基盤と一体に回転し、現に成形を行ってい
る射出装置以外の他の射出装置上で予め終了させておく
ことができるため、成形材料の色替え、材料替え等が瞬
時に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施例であるスライドファス
ナーチェーンの射出成形機における一部を破断して示す
全体斜視図である。
【図2】本発明の要部を一部破断して示す拡大正面図で
ある。
【図3】本発明に適用された液路分配装置及び射出材料
供給ホッパー部の構造を一部破断して示す正面図であ
る。
【図4】本発明の可動金型取付プレートと回転基盤の取
付け機構を示す平面図である。
【図5】本発明に適用された回転基盤の浮上装置とロッ
ク機構を示す可動金型取付プレートと回転基盤の一部を
破断した正面図である。
【符号の説明】
1 固定(下)金型取付プレート 2 可動(上)金型取付プレート 2a 射出シリンダー挿通孔 2b 延設部分 3 回転基盤 3a 射出シリンダー挿通孔 3b ボス部 3c ピン係合孔 4 射出装置 41 射出シリンダー 5 シリンダー本体 5a ピストンロッド 6 固定(下)金型 7 可動(上)金型 7a 射出口 8 垂直軸 8a フランジ 9 軸受材 10 蓋材 11 止めネジ 12 ガイド支柱 13 スクリュー駆動部固定板 14 射出シリンダー支持部材 15 支持板 16 角柱 18 軸部材 19 ホッパー支持ブラケット 19a,19b シリンダー 19c 蓋部材 20 供給ホッパー 22 材料供給パイプ 23 液路分配装置 24 内側円筒部材 24a 環状溝 24b 液路 25 外側円筒部材 25a 液圧ポート 26 L字上支持枠 27 回転基盤駆動用モーター 28 歯車 29 ピン部材 30 高圧空気通路 31 空圧貯溜凹陥部 32 ガイド部材 33 クランプ 33a レバー 34 シリンダー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に固定金型(6) が取り付けられ、機
    台に固設された下金型取付プレート(1) と、前記固定金
    型(6) に対峙して可動金型(7) が取り付けられ、型締め
    シリンダー(5,5a)により案内部材を介して昇降する上金
    型取付プレート(2) と、同上金型取付プレート(2) の上
    面に回転自在に軸支され、前記上金型取付プレート(2)
    の射出シリンダー挿通孔(2a)を通る同一円周上に複数の
    射出シリンダー挿通孔を有する回転基盤(3) と、同回転
    基盤(3) の上方で且つ同基盤(3)と一体的に設置され、
    前記円周上に所定の間隔をおいて配置された複数の射出
    装置(4) と、前記回転基盤(3) の回転割出し手段と、前
    記固定金型(6) のスライドファスナーチェーン搬送路の
    延長線上に同チェーンの搬送手段を備えてなることを特
    徴とするスライドファスナーチェーンの縦型射出成形
    機。
  2. 【請求項2】 前記上金型取付プレート(2) には、前記
    回転基盤(3) を回転割出し位置に固定するロック機構(3
    c,29,33)を有してなる請求項1記載の縦型射出成形機。
JP4284529A 1992-10-22 1992-10-22 スライドファスナーチェーンの縦型射出成形機 Pending JPH06134794A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020195760A (ja) * 2019-10-31 2020-12-10 株式会社信和商会 ファスナーへのノッチ形成装置

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