JPH06133162A - 画像入力装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 イメージセンサの読み取り画素の欠陥等によ
る画像の欠落を補間し、ノイズを目立たなくする。 【構成】 センサ駆動部２の駆動でイメージセンサ１で
基準画像を読み取り、Ａ／Ｄ変換部３でディジタル信号
に変換し、比較回路４に入力して基準レベル設定回路５
よりの電圧と比較し、基準レベル以下の場合に信号出力
し、エラー画素メモリ６にエラー画素の位置を記憶す
る。原稿画像読み取り時、Ａ／Ｄ変換部よりの信号を補
間処理部８に入力し、エラー画素メモリよりの信号に基
づいて、制御部16を介し基準信号発生部15の信号で同期
をとり、補間制御部10を介し補間処理部でエラー画素位
置の信号を補間処理する。処理された信号はスイッチ回
路９に入力する。スイッチ回路は、遅延回路７で適宜に
遅延された信号にて、前記エラー画素の位置の画像デー
タを補間処理部よりの信号に切り換えて出力する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は画像入力装置に係り、イ
メージセンサの素子の異常、あるいは付着物等による画
像の欠陥を補間するものに関する。

【０００２】

【従来の技術】イメージセンサで画像を読み取り電気信
号に変換して出力する画像入力装置では、照明光の分布
のばらつき、あるいはイメージセンサの各素子間の感度
のばらつき等により、読み取った画像に明暗のむら（シ
ェーディング）が生じる場合があるが、このような明暗
のむらは、原稿読み取りの前に、例えば、基準白色画像
等を装着してこのデータを読み取り、明暗に応じてイメ
ージセンサの各素子の感度の補正等を行うことにより補
正（シェーディング補正）を行った後、画像原稿を読み
取るようにしている。しかし、イメージセンサにごみが
付着したり、あるいはイメージセンサの素子に異常（画
像の読み取りが不能になる等）が生じたような場合に生
ずる画像の欠陥は補正できない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような点
に鑑み、イメージセンサにごみが付着したり、あるいは
イメージセンサの素子に異常（読み取り不能等）が生じ
た場合、読み取りデータのエラー箇所を補間し、画像の
欠陥を目立ちにくくするものを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するため、イメージセンサで画像を読み取り電気信号
に変換して出力するものにおいて、所要の基準画像の読
み取り時、イメージセンサの各読取素子よりの信号を所
要の設定レベルと比較し、設定レベル以下の読取素子を
判断する比較部と、比較部よりの信号に基づき読取素子
の位置を記憶するエラー画素メモリと、原稿画像の読み
取り時、前記エラー画素メモリよりの信号に基づいてイ
メージセンサよりの信号を補間処理する補間処理部と、
イメージセンサよりの信号を所要の時間遅延する遅延回
路と、前記エラー画素メモリよりの信号に基づいて補間
処理部よりの信号または遅延回路よりの信号に切り換え
て出力するスイッチ回路と、前記補間処理部およびスイ
ッチ回路を制御する補間制御部とで構成した画像入力装
置を提供するものである。

【０００５】

【作用】以上のように構成したので、本発明による画像
入力装置においては、所要の操作で白色板等の基準画像
をイメージセンサで読み取り、出力レベルを所要の設定
レベルと比較し、設定値より低レベルの画素（エラー画
素）の位置を記憶する。そして、原稿画像の読み取り
時、前記エラー画素位置のイメージセンサよりのデータ
を、例えば、当該画素の前後の画素のデータより演算処
理等で求めたデータで補間処理して出力する。

【０００６】

【実施例】以下、図面に基づいて本発明による画像入力
装置の実施例を詳細に説明する。図１は本発明による画
像入力装置の一実施例の要部ブロック図である。図にお
いて、１はイメージセンサで、例えば、ＣＣＤ（電荷結
合素子）をライン状に配列して構成し、画像を副走査方
向に１ラインずつ読み取る。２はセンサ駆動部で、後述
する基準信号発生部15よりの信号を基準としてイメージ
センサ１等を駆動する。３はＡ／Ｄ変換部で、イメージ
センサ１よりの信号をディジタル信号に変換する。な
お、Ａ／Ｄ変換部３は、シェーディング補正のための基
準画像の読み取り時は入力信号をそのままＡ／Ｄ変換
し、エラー画素補間のための基準画像読み取り時、およ
び原稿画像の読み取り時は、後述するシェーディング補
正を行ってＡ／Ｄ変換したデータで出力する。４は比較
回路で、イメージセンサ１で白色板等の基準画像の読み
取り時、前記Ａ／Ｄ変換部３を介し入力される各画素の
信号レベルを基準レベル設定回路５で設定されたレベル
と比較し、基準レベルより低い画素を判断する。６はエ
ラー画素メモリで、比較回路４で低レベルと判断された
画素の位置を、センサ駆動部２よりの信号のタイミング
で記憶する。７は遅延回路で、イメージセンサ１による
原稿画像の読み取り時、Ａ／Ｄ変換部３よりのデータを
所要の時間遅延する。８は補間処理部で、イメージセン
サ１による原稿画像の読み取り時、Ａ／Ｄ変換部３を介
し入力されるデータにおいて、前記エラー画素メモリ６
よりの位置のデータの補間処理を行う。９はスイッチ回
路で、前記エラー画素メモリ６よりの信号に基づいて、
遅延回路７よりのデータを補間処理部８よりのデータに
切り換える。10は補間制御部で、前記補間処理部８およ
びスイッチ回路９を制御する。

【０００７】11はシェーディング補正データメモリで、
イメージセンサ１による白色板等の基準画像の読み取り
時、Ａ／Ｄ変換部３よりの信号を記憶する。この場合、
Ａ／Ｄ変換部３はイメージセンサ１よりの信号をそのま
ま（補正等を行わずに）ディジタル信号に変換する。12
はＤ／Ａ変換部で、シェーディング補正データメモリ11
より読み出したディジタル信号をアナログ信号に変換す
る。13はシェーディング補正制御部で、イメージセンサ
１による原稿画像の読み取り時、あるいはエラー画素補
間のための基準画像の読み取り時、それぞれ、Ｄ／Ａ変
換部12を介しての信号によりＡ／Ｄ変換部３を制御（リ
ファレンス電圧を制御する等）し、シェーディング補正
を行う。14は設定部で、シェーディング補正のための基
準画像の読み取り、エラー画像の補間のための基準画像
の読み取り、あるいは原稿画像の読み取り等の設定操作
を行う。15は基準信号発生部で、各部の動作の基準とす
る信号を発生する。16は制御部で、装置の各部を制御す
る。

【０００８】次に、本発明による画像入力装置の動作を
説明する。まず、画像入力装置のシェーディング補正、
すなわち、照明光の分布むらあるいはイメージセンサ１
の素子間の感度のばらつき等を補正するため、設定部14
の操作で装置を「シェーディング補正」に設定する。そ
して、白色板等の基準画像を装着し、この基準画像を、
基準信号発生部15よりの信号を基準としてセンサ駆動部
２で駆動されるイメージセンサ１で読み取り、イメージ
センサ１よりの信号をＡ／Ｄ変換部３によりディジタル
信号に変換した後、シェーディング補正メモリ11に記憶
する。このデータは次回の「シェーディング補正」操作
が行われるまでホールドされる。そして、原稿画像の読
み取り時、あるいはエラー画素補間のための基準画像の
読み取り時、シェーディング補正制御部13を介しシェー
ディング補正データメモリ11のデータを読み出し、Ｄ／
Ａ変換部12でアナログ信号に変換し、シェーディング補
正制御部13を介しＡ／Ｄ変換部３のリファレンス電圧を
制御し、Ａ／Ｄ変換出力される信号のレベル（画像の明
るさに相応する）を補正する。これにより、Ａ／Ｄ変換
部３の出力するデータは、イメージセンサ１の各素子の
感度のばらつき、あるいは照明の分布むら等を補正した
ものとなる。

【０００９】また、図２の（イ）はライン状に配設され
たイメージセンサ１の概念図で、図のように、主走査方
向（図の横方向）に１ラインに配設されたＣＣＤセンサ
21の、例えば、２か所22に異常、あるいはごみが付着し
ていた場合、イメージセンサ１の出力は同図（ロ）の如
く、前記読み取り素子22（２か所）に相応する位置25の
信号レベル23が著しく低下する。この信号レベルの低下
の程度が著しいものでない場合、前記シェーディング補
正でカバーされるが、光を殆ど透過しないごみが付着し
たり、あるいは読み取り素子自体に欠陥がある（信号出
力しない）等の場合、信号レベルが著しく低下し、この
信号により生成された画像は、同図（ハ）のように画像
に副走査方向（図の縦方向）に連続する帯状のノイズ画
像26が生じ、画像の品位を著しく低下させる。

【００１０】上述のような画像の欠陥を補間するため、
設定部14で「エラー補間」に設定し、シェーディング補
正の際に使用した白色板等の基準画像を装着してイメー
ジセンサ１でこれを読み取る。イメージセンサ１よりの
信号をＡ／Ｄ変換部３でディジタル信号に変換し（この
場合、Ａ／Ｄ変換部３は前述のシェーディング補正を行
ったデータで出力する）、比較回路４の一方の端子に入
力する。比較回路４の他方の入力端子には基準レベル設
定回路５（例えば、安定化された直流電圧を可変抵抗器
で分圧するように構成）よりの電圧（図２・ロのレベル
24）が印加されている。この基準レベル設定回路５で設
定する電圧レベル（直流電圧）は、正常に動作する読み
取り素子により、例えば、原稿画像の最暗部を読み取っ
た場合の信号レベルに相応するレベル等に設定するよう
にする。比較回路４は、Ａ／Ｄ変換部３よりの各素子の
読み取りデータのレベルをそれぞれ基準レベル設定回路
５よりの基準レベルと比較し、基準レベルより低い画素
の位置を、センサ駆動部２よりの信号のタイミングで、
エラー画素メモリ６に記録する。

【００１１】原稿画像の読み取りは、前記設定部14を
「原稿読取」に切り換え、原稿画像を装着してイメージ
センサ１で読み取る。イメージセンサ１よりの信号はＡ
／Ｄ変換部３に入力し、ディジタル信号に変換される。
その際、Ａ／Ｄ変換部３は、前記シェーディング補正制
御部13よりの信号に基づいて読み取り素子のばらつき等
によるシェーディングの補正を行う。

【００１２】Ａ／Ｄ変換部３でディジタル信号に変換さ
れた原稿画像のデータは補間処理部８に入力する。そし
て、制御部16を介しエラー画素メモリ６より読み出した
データに基づいて、センサ駆動部２の駆動信号をタイミ
ングの基準にとり、補間制御部10を介し前記補間処理部
８に入力されたデータの補間を行う。この補間処理は、
エラー画素メモリ６よりのデータに基づいて、当該位置
の画像データを、例えば、その前後のデータを所要の演
算処理（一例として、前後のデータを平均処理）したも
のに置換する等の処理を行う。この場合、エラーと判断
された画素の連続数が１個の場合はその画素の両側の画
素１個ずつのデータを演算処理等し、２画素以上連続し
た場合、エラー画素の連続数に相応する両側の該当する
数の画素のデータを演算処理するようにしてもよい。一
方、Ａ／Ｄ変換部３よりのデータは同時に遅延回路７に
入力し、上記補間処理部８の信号処理に相応する時間を
遅延して出力する。前記補間処理部８よりの信号および
遅延回路７よりの信号はスイッチ回路９に入力する。そ
して、エラー画素メモリ６よりの信号に基づく補間制御
部10よりの信号により、エラー画素の位置ではスイッチ
回路９を補間処理部８側に切り換え、それ以外（正常な
画素の位置）では遅延回路７側に切り換えて出力する。
これにより、図２（ハ）の帯状のノイズ画像26の部分の
データは、補間処理された画像データに置き換えられ、
これにより、ノイズの目立たない画像に生成されるよう
になる。

【００１３】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明による画
像入力装置によれば、イメージセンサの素子の異常で読
み取りデータが欠落したり、あるいはイメージセンサに
ごみ等が付着し画像の信号レベルが著しく低下したよう
な場合、この部分の画像データを補間処理された画像デ
ータに置き換えて出力するものであるから、この装置で
原稿画像の読み取りを行えば、読み取り画素の欠陥等に
よる画像ノイズが殆ど目に付かないもので出力される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による画像入力装置の一実施例の要部ブ
ロック図である。

【図２】本発明による画像入力装置の動作を説明するた
めの図で、（イ）はイメージセンサの概念図、（ロ）は
画素エラーの判断基準レベルの図、（ハ）はエラー画素
の補間前の画像の一例である。

【符号の説明】

１ イメージセンサ ２ センサ駆動部 ３ Ａ／Ｄ変換部 ４ 比較回路 ５ 基準レベル設定回路 ６ エラー画素メモリ ７ 遅延回路 ８ 補間処理部 ９ スイッチ回路 10 補間制御部 11 シェーディング補正データメモリ 12 Ｄ／Ａ変換部 13 シェーディング補正制御部 14 設定部 15 基準信号発生部 16 制御部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 イメージセンサで画像を読み取り電気信
   号に変換して出力するものにおいて、所要の基準画像の
   読み取り時、イメージセンサの各読取素子よりの信号を
   所要の設定レベルと比較し、設定レベル以下の読取素子
   を判断する比較部と、比較部よりの信号に基づき読取素
   子の位置を記憶するエラー画素メモリと、原稿画像の読
   み取り時、前記エラー画素メモリよりの信号に基づいて
   イメージセンサよりの信号を補間処理する補間処理部
   と、イメージセンサよりの信号を所要の時間遅延する遅
   延回路と、前記エラー画素メモリよりの信号に基づいて
   補間処理部よりの信号または遅延回路よりの信号に切り
   換えて出力するスイッチ回路と、前記補間処理部および
   スイッチ回路を制御する補間制御部とで構成した画像入
   力装置。