JPH06132409A - 多層配線構造の製造法および半導体装置 - Google Patents

多層配線構造の製造法および半導体装置

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JPH06132409A
JPH06132409A JP32663692A JP32663692A JPH06132409A JP H06132409 A JPH06132409 A JP H06132409A JP 32663692 A JP32663692 A JP 32663692A JP 32663692 A JP32663692 A JP 32663692A JP H06132409 A JPH06132409 A JP H06132409A
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JP
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photosensitive polymer
polymer composition
weight
composition
compound
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Application number
JP32663692A
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English (en)
Inventor
Atsushi Ueda
篤 上田
Shunichiro Uchimura
俊一郎 内村
Nintei Sato
任廷 佐藤
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多層配線化による段差の発生が殆どない配線
の信頼性に優れた多層配線構造を提供する。 【構成】 パターンの形成された配線層を有する基板上
に、(a)溶剤の存在下に芳香族四塩基酸二無水物1モ
ルに対して、炭素数4以下の1価のアルコール及び/又
は炭素数4以下の1価のアルコール誘導体0.1〜1モ
ルを加えて加熱し、芳香族四塩基酸二無水物の一部をジ
エステルとした後、芳香族ジアミン化合物0.8〜1.
2モルを反応させて得られるポリイミド系樹脂前駆体組
成物100重量部、(b)炭素−炭素二重結合を有する
アミン化合物1〜400重量部ならびに(c)ビスアジ
ド化合物0.1〜100重量部を含有する感光性重合体
組成物を塗布し、乾燥後露光現像してビアホールを形成
し、さらに硬化して層間絶縁膜としその上に上層配線層
を形成する多層配線構造の製造法およびこの多層配線構
造を有する半導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路、高密
度実装基板等の電子回路部品における多層配線構造の製
造法および半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路等における多層配線構造
の製造には、パターンの形成された配線層を有する基板
上に真空蒸着、CVD(ケミカルペーパーデポジッショ
ン)等の気相成長法によりSiO2、SiN等からなる
層間絶縁膜を形成し、スルーホールを開孔した後、上層
配線層を形成する方法が用いられている。しかし、気相
成長法によって層間絶縁膜を形成する方法では、図7の
ように下層配線層4の段差が層間絶縁膜5の形成後もそ
のまま残り、上層配線層7を形成した際、上記段差部分
で配線層が極めて薄くなり配線切れが起こりやすいとい
う問題があった。図7において1は半導体基板である。
そこでこれを改良するために、図5のように層間絶縁膜
5′の形成を芳香族ジアミンと芳香族四塩基酸二無水物
とから得られたポリアミック酸の溶液を塗布し、硬化し
て得られるポリイミドを用いる方法が提案され、現在で
は広く使われている(特公昭51−44871号公
報)。
【0003】一方、ポリイミドを用いる場合、膜加工
は、フォトレジストを用いたエッチングプロセスによっ
て行われているため、最近では膜加工プロセスを合理化
する目的でフォトレジストの機能を兼ね合わせた感光性
重合体組成物の開発検討が進められている。これは、ま
ず感光性重合体組成物を溶液状態で基板上に塗布、乾燥
させ膜形成後、所定のフォトマスクを介して露光し、現
像によってパターンを形成し、次に200〜400℃の
温度で加熱処理し、最終的にポリイミドとされる。具体
的な例としては、ジアミン、ジアミノシロキサン及び四
塩基酸二無水物から得られるポリアミック酸に炭素−炭
素二重結合を有するアミン化合物及びビスアジド化合物
を添加する方法などが知られている(特開昭57−17
0929号公報)。
【0004】しかし、半導体集積回路等の電子部品にお
ける集積度の向上は目覚ましく、配線構造も益々多層化
され、配線段差の平坦化に対する必要性は一層増大して
きている。これに対して上記芳香族ジアミンと芳香族四
塩基酸二無水物とから得られるポリアミック酸では、ポ
リアミック酸の溶媒に対する溶解性が非常に低く、溶液
を高濃度にすることが出来ないため、上記配線段差の平
坦化性が十分でなく、2層以上の多層配線構造の製造は
困難であった。また、非常に微細な溝状のパターンに対
しては、ポリイミド膜の埋込性が不充分で、溝部の膜に
ボイドが発生する問題があった。パターンの形成された
絶縁層を有する基材上に塗布するポリアミック酸溶液を
高濃度化する程、配線段差の平坦化率、溝状パターンの
埋込性が向上し、また、ポリアミック酸溶液を高濃度化
するためには、低分子量のエステルオリゴマー化するこ
とが効果的であることが、報告されている(特開昭63
−14452号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方半導体層間絶縁膜
及び表面保護膜は膜形成後、所定の位置にスルーホール
を加工することが必要であり、ポリイミド系膜では、一
般にネガまたはポジタイプのレジストをマスクとして、
抱水ヒドラジンや水酸化テトラメチルアンモニウムを用
いた湿式エッチングプロセスで穴開けする方法が用いら
れている。しかし、上記の従来公知の低分子量エステル
オリゴマー化によって得られるポリアミック酸溶液に、
上記の従来公知の方法で感光性を付与することで平坦性
と感光性を兼ね備えた感光性重合体組成物を用いた多層
配線構造の製造法はなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これら従
来技術の欠点に鑑み鋭意検討した結果、特定の条件下、
特定の組成で得られるポリイミド樹脂前駆体に炭素−炭
素二重結合を有するアミン化合物及びビスアジド化合物
を添加することで、上記問題点を解決する感光性重合体
組成物が得られることを見出し、これを用いた多層配線
構造の製造法に到達した。
【0007】本発明はパターンの形成された配線層を有
する基板上に、(a)溶剤の存在下に、芳香族四塩基酸
二無水物1モルに対して、炭素数4以下の1価のアルコ
ール及び/又は炭素数4以下の1価のアルコール誘導体
0.1〜1.0モルを加えて加熱し、芳香族四塩基酸二
無水物の一部をジエステルとした後、芳香族ジアミン化
合物0.8〜1.2モルを反応させて得られるポリイミ
ド系樹脂前駆体組成物100重量部、(b)炭素−炭素
二重結合を有するアミン化合物1〜400重量部ならび
に(c)ビスアジド化合物0.1〜100重量部を含有
する感光性重合体組成物を塗布し、乾燥後、露光現像し
てビアホールを形成し、さらに硬化して層間絶縁膜とし
その上に上層配線層を形成する多層配線構造の製造法お
よびこの多層配線構造を有する半導体装置に関するもの
である。
【0008】本発明におけるパターンの形成された配線
層を有する基材とは、例えば、アルミニウム配線層を形
成したシリコン半導体基板、銅配線層を形成したセラミ
ック高密度実装基板、銅配線層を形成したセラミックハ
イブリッド基板等を指す。
【0009】本発明に用いられる感光性重合体組成物に
用いられるポリイミド樹脂前駆体組成物は、溶媒の存在
下に芳香族四塩基酸二無水物1モルに対して、炭素数4
以下の1価のアルコール及び/又は炭素数4以下のアル
コールの誘導体0.1〜1モルを加えて加熱し、四塩基
酸二無水物の一部をジエステルとした後、芳香族ジアミ
ン化合物0.8〜1.2モルと反応させて得られる。
【0010】本発明で芳香族四塩基酸二無水物のジエス
テル化の際用いられる溶媒としては、N−メチル−2−
ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−
ジメチルフォルムアミド、ジメチルスルホキサイド等の
アミド系溶媒等が好ましい。芳香族ジアミン化合物を反
応させる際に必要に応じて、これらの溶媒の他に、キシ
レン、トルエン等の炭化水素系溶媒、エチルセロソルブ
アセテート、ブチルセロソルブアセテート等のアセテー
ト系溶媒を用いてもよい。
【0011】本発明で用いられる芳香族四塩基酸二無水
物としては、例えばピロメリット酸二無水物、3,
3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、3,3′,4,4′−ビフェニルエーテルテトラ
カルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレ
ンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジ
ンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリ
レンテトラカルボン酸二無水物、4,4′−スルホニル
ジフタル酸二無水物、1−トリフルオロメチル−2,
3,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物等の
酸二無水物およびこれらの置換体があり、これらの一種
または二種以上が用いられる。
【0012】また、本発明で用いられる芳香族四塩基酸
二無水物をジエステル化するアルコール及びアルコール
誘導体は、炭素数4以下のものが用いられる。炭素数が
5を越えるものでは、熱硬化時にエステル部が脱離せ
ず、脱水閉環が完全に進まず、良好な特性を持つポリイ
ミド樹脂の被膜が得られない。このようなアルコール及
びアルコール誘導体としてはメタノール、エタノール、
プロパノール、ブタノール、エチレングリコールモノメ
チルエーテル等の一種または二種以上が用いられる。こ
の際、アルコール及び/又はアルコール誘導体の使用量
は芳香族四塩基酸二無水物1モルに対して0.1〜1モ
ルの範囲とされる。0.1モル未満では、高濃度にした
場合に低粘度化が困難であり、また1モルを越えると、
得られたポリイミド系樹脂に上記の感光性重合体組成物
を配合しても良好なパターンが得られない。
【0013】また、本発明で用いられる芳香族ジアミン
化合物としては、メタフェニレンジアミン、3,4−ジ
アミノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェ
ニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、パラフェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフ
ェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルメタ
ン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′
−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3′,5,5′
−テトラメチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタ
ン、2,2′−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、
4,4′−メチレンジアニリン、4,4′−ジアミノジ
フェニルエーテル−3−カルボンアミド等があげられ、
これらは単独で又は二種以上を組み合わせて用いられ
る。
【0014】また、必要に応じてその他のジアミン例え
ば、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン等のシロキサン系ジ
アミン等の一種または二種以上の併用も可能である。そ
の他のジアミンの使用量はジアミンの総モル数に対し
て、50モル%以内とすることが好ましい。
【0015】本発明に用いられるポリイミド系樹脂前駆
体組成物の製造におけるエステル化反応の反応温度は、
使用する溶媒によって異なるが、通常60〜150℃の
範囲とされ、ポリイミド系樹脂前駆体組成物の粘度の均
一性及び得られる感光性重合体組成物の現像加工性の点
から好ましくは80〜150℃の範囲とされる。
【0016】本発明において部分的にジエステル化され
た芳香族四塩基酸二無水物と芳香族ジアミン化合物との
反応においては、最終的に得られた感光性重合体組成物
を硬化した膜の耐熱性から、芳香族四塩基酸二無水物1
モルに対して芳香族ジアミン化合物は0.8〜1.2モ
ルの範囲で使用される。
【0017】また、この反応温度は、高すぎると得られ
るポリイミド系樹脂前駆体がイミド化し、最終的に得ら
れる感光性重合体組成物の感度、解像度及び現像速度が
低下するため、高くても90℃までの温度で行うことが
好ましい。
【0018】炭素−炭素二重結合を有するアミン化合物
としては、例えば2−(N,N−ジメチルアミノ)エチ
ルアクリレート、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチ
ルメタクリレート、3−(N,N−ジメチルアミノ)プ
ロピルアクリレート、3−(N,N−ジメチルアミノ)
プロピルメタクリレート、4−(N,N−ジメチルアミ
ノ)ブチルアクリレート、4−(N,N−ジメチルアミ
ノ)ブチルメタクリレート、5−(N,N−ジメチルア
ミノ)ペンチルアクリレート、5−(N,N−ジメチル
アミノ)ペンチルメタクリレート、6−(N,N−ジメ
チルアミノ)ヘキシルアクリレート、6−(N,N−ジ
メチルアミノ)ヘキシルメタクリレート、2−(N,N
−ジメチルアミノ)エチルシンナメート、3−(N,N
−ジメチルアミノ)プロピルシンナメート、ソルビタン
酸3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル、ソルビタ
ン酸2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル、ソルビタ
ン酸4−(N,N−ジメチルアミノ)ブチル等があげら
れる。このアミン化合物の配合割合は、前記のポリイミ
ド系樹脂前駆体組成物100重量部に対して1〜400
重量部とされる。この配合割合が1重量部未満の場合又
は400重量部を超える場合には、現像性や最終生成物
であるポリイミドの膜質に悪影響を及ぼす。
【0019】ビスアジド化合物としては、例えば4,
4′−ジアジドカルコン、
【化1】
【0020】
【化2】 等があげられる。
【0021】ビスアジド化合物の配合割合は、前記のポ
リイミド系樹脂前駆体組成物100重量部に対して、
0.1〜100重量部、好ましくは0.5〜50重量部
とされる。この配合割合が0.1重量部未満の場合又は
100重量部を超える場合には、現像性、ワニスの保存
安定性等に悪影響を及ぼす。
【0022】本発明に用いられる感光性重合体組成物
を、さらに高感度にする目的で光重合開始剤を用いるこ
とも可能である。用いられる光重合開始剤としては、例
えばミヒラーケトン、アントロン、ベンゾイン、5−ニ
トロアゼナフテン、2−メチルベンゾイン、ベンゾイン
メチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイ
ンイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテ
ル、2−t−ブチルアントラキノン、1,2−ベンゾ−
9,10−アントラキノン、アントラキノン、メチルア
ントラキノン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベン
ゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、チオキ
サントン、1,5−アセナフテン、2,2−ジメトキシ
−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロ
ヘキシルフェニルトン、2−メチル−〔4−(メチルチ
オ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1プロパノン、ジ
アセチル、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベン
ジルジエチルケタール、ジフェニルジスルフィド、アン
トラセン、2,6−ジ(4′−ジエチルアミノベンザ
ル)−4−メチル−4−アザシクロヘキサノン等をあげ
ることが出来る。光重合開始剤の添加量は、上記の
(a)、(b)及び(c)成分の総量に対して0.01
〜10重量%の範囲が好ましい。
【0023】本発明に用いられる感光性樹脂組成物に、
さらに現像時間を短縮する目的で溶解促進剤を用いるこ
とも可能である。例えばベンゼンスルホンアミド、ベン
ゼンスルホンアニリド等をあげることができる。溶解促
進剤の添加量は、(a)、(b)及び(c)成分の総量
に対して0.05〜50重量%の範囲が好ましい。
【0024】感光性重合体組成物を、表面に段差を有す
るシリコン基板、セラミック基板等のパターンの形成さ
れた配線層を有する基板上に、回転塗布機、印刷機、ス
プレー等を用いて塗布し、好ましくは80℃から150
℃の温度で乾燥後、通常のホトリソグラフィー工程に従
って露光し、感光性重合体組成物の乾燥膜の未露光部分
を現像液で溶解除去することにより、ビアホールを形成
する。現像液としては、例えばN−メチル−2−ピロリ
ドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメ
チルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミド、
ジメチルイミダゾリジノン、N−ベンジル−2−ピロリ
ドン、N−アセチル−ε−カプロラクタム等の非プロト
ン性極性溶媒が単独でまたはポリアミド酸の非溶媒、例
えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルセロソル
ブ、水等との混合液として用いられる。
【0025】次いで現像により形成されたレリーフ・パ
ターンを、リンス液により洗浄し、現像液を除去する。
リンス液としては、現像液との混和性のよいポリアミド
酸の非溶媒が用いられ、例えばメタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、メチルセロソルブ、水等があげられる。次に硬
化することによって脱水閉環し、ポリイミド樹脂の被膜
である層間絶縁膜となり、これによって基板表面の特定
部分で段差を被膜平坦化することが出来る。硬化温度は
150℃〜450℃の範囲とすることが好ましい。
【0026】こうしてビアホールを形成した層間絶縁膜
上に上層配線層を真空蒸着、スパッタリング、CVD
(ケミカルペーパーデポジション)等の既に知られた方
法を用いて形成することにより本発明の多層配線構造が
得られる。また、さらに上層配線層をパターニングし、
上記プロセスを繰り返すことにより、配線層と絶縁層の
多層化された構造を有する半導体装置が得られる。
【0027】上記被膜の形成に際して、基板表面への密
着性を高める目的で、感光性重合体組成物にアミノシラ
ン、エポキシシラン等の接着助剤を必要に応じて添加す
ることも可能である。
【0028】
【実施例】以下、実施例、比較例を用いて本発明を説明
する。 実施例1 a.感光性樹脂組成物の製造方法 撹拌機、温度計、窒素導入管、ジムロート冷却管を備え
た0.2リットルのフラスコ中に、N−チメル−2−ピ
ロリドン46.3gと、3,3′,4,4′−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸二無水物32.21gを仕込
み、80℃まで加熱した後エタノール2.3gを加え、
さらに90℃で2時間反応させベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物の一部をジエステルとした。次にこの
溶液にメタフェニレンジアミン4.86g、4,4′−
ジアミノジフェニルエーテル9.01g及び1,3−ビ
ス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,−エトラ
メチルジシロキサン2.49gを仕込み、25℃で5時
間ついで40℃で1時間反応させた。得られたポリイミ
ド樹脂前駆体組成物の樹脂分濃度は50重量%で、25
℃で90ポイズの粘度を示した。この溶液100gに
2,3−ジ(4−アジドベンザル)−4−カルボキシル
シクロヘキサノン2.35g及び3−(N,N−ジメチ
ルアミノ)プロピルメタクリレート26.95gを溶解
した。得られた感光性重合体組成物の樹脂分濃度は38
重量%で,25℃で100ポイズの粘度を示した。
【0029】b.多層配線構造を有する半導体装置の製
造 図1に示すように、まずコレクタ領域C、ベース領域B
およびエミッタ領域Eからなる半導体素子が形成されて
いる半導体基板1の表面に、CVD法(化学気相成長
法)により、例えば二酸化シリコン膜2を形成させた。
次いで電極引出し部分となる所定部分を、通常のホトリ
ソグラフィ−プロセスによりエッチング除去し、二酸化
シリコン膜にビアホール(窓)を設け、前記エミッタ領
域およびベース領域の一部を露出させた。さらに前記ビ
アホール上にアルミニウム配線層をスパッタリング法に
より形成させ、ホトリソグラフィ−プロセスを行い、第
一層配線導体層4を形成させた。この配線層は1μmの
厚さと0.5〜5μmの幅を有するものであった。次に
前述第一層配線導体層上に、前記aの感光性重合体組成
物をスピンナ塗布機を用いて塗布した(図2)。その
後、ホットプレートを用いて95℃/120秒ついで1
15℃/120秒乾燥し、ホトマスク6を介してG線ス
テッパを用いて露光(露光量300mj/cm2)した
(図3)。次いで、N−メチル−2−ピロリドン75重
量%とメタノール25重量%からなる混合溶媒で現像
し、次いでエタノールでリンスして良好なパターンが得
られた。次にコンベクションオーブンで200℃/1時
間ついで350℃/1時間硬化して厚さ5μmのポリイ
ミド層間絶縁膜5′を得た(図4)。その後、上層アル
ミニウム配線層7をスパッタリング法によって形成し、
図5の様な2層配線構造を有する半導体装置を得た。図
において5′がポリイミドの層間絶縁膜である。
【0030】c.平坦化率と埋込性の評価 こうして得られたポリイミド膜による初期段差の平坦化
率を図6のa、bの値から次式
【数1】 により求めたところ、およそ85%であった。また、溝
パターンの部分でシリコン基板をカットし、走査型電子
顕微鏡で断面形状を観察したところ、何れの溝にもポリ
イミド樹脂が十分充填されていることがわかった。
【0031】実施例2 実施例1と同様にしてN−メチル−2−ピロリドン4
6.4gと3,3′,4,4′−ビフェニルエーテルテ
トラカルボン酸二無水物31.01gをフラスコ中に仕
込み、80℃まで加熱した後エタノール3.2gを加
え、さらに90℃で2時間反応させビフェニルエーテル
テトラカルボン酸二無水物の一部をジエステルとした。
次にこの溶媒に3,3′−ジアミノジフェニルスルホン
17.38g、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル
5.01g及び1,3−ビス(3−アミノプロピル)−
1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン1.24g
を仕込み、25℃で5時間ついで40℃で1.5時間反
応させた。得られたポリイミド樹脂前駆体組成物の樹脂
分濃度は50重量%で、25℃で80ポイズの粘度を示
した。この溶液100gに2,3−ジ(4−アジドベン
ザル)−4−カルボキシルシクロヘキサノン2.27g
及び3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルメタクリ
レート25.97gを溶解した。得られた感光性重合体
組成物の樹脂分濃度は38重量%で,25℃で100ポ
イズの粘度を示した。以下、実施例1と同様にして得た
層間絶縁膜について段差平坦化率を評価したところ、お
よそ90%であった。また、溝パターンの埋込性、現像
加工性ともに良好であった。
【0032】比較例1 実施例1と同様にしてN−メチル−2−ピロリドン3
5.4gと、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物32.21gをフラスコ中に仕込
み、80℃まで加熱した後エタノール9.2gを加え、
さらに90℃で2時間反応させベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物の全てをジエステルとした。次にこの
溶液にメタフェニレンジアミン4.86g、4,4′−
ジアミノジフェニルエーテル9.01g及び1,3−ビ
ス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメ
チルジシロキサン2.49gを仕込み、25℃で5時間
ついで40℃で1時間反応させた。得られたポリイミド
樹脂前駆体組成物の樹脂分濃度は50重量%で、25℃
で15ポイズの粘度を示した。この溶液100gに2,
3−ジ(4−アジドベンザル)−4−カルボキシルシク
ロヘキサノン2.27g及び3−(N,N−ジメチルア
ミノ)プロピルメタクリレート25.97gを溶解し
た。得られた感光性重合体組成物の樹脂分濃度は38重
量%で、25℃で15ポイズの粘度を示した。以下、実
施例1と同様にして、層間絶縁膜について段差平坦化
率、溝パターンの埋込性、現像加工性、現像後の膜状態
を評価した。その結果、平坦化率は85%で埋込性も良
好であったが、実施例1と同様の現像加工を行ったとこ
ろ、露光部と未露光部の溶解時間の差が少なくパターン
が形成されなかった。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、レジスト塗布プロセス
の不要な、感光性重合体組成物のプロセスを用いて、下
層配線層の段差を層間絶縁膜によりほぼ完全に平坦化出
来るため、多層配線化による段差の発生が殆どない配線
の信頼性が飛躍的に優れた多層配線構造を有する半導体
装置を安価に製造可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】下層配線層を有する半導体装置の断面図。
【図2】下層配線層を有する半導体装置上にポリイミド
絶縁膜を塗布した状態を示す図。
【図3】ポリイミド膜上にレジスト層を形成し、ホトマ
スクを介して露光した状態を示す図。
【図4】レジストを剥離し、ポリイミド絶縁層の形成工
程を終了した状態を示す図。
【図5】ポリイミドを用いて平坦化された2層配線構造
を有する半導体装置の断面図。
【図6】平坦化率の評価方法を示す図。
【図7】気相成長法によるSiO2膜を層間絶縁膜とし
た従来法による多層配線構造の断面図の一例。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 二酸化シリコン膜 3 ビアホール(窓) 4 下層配線層 5、5′ 層間絶縁膜 6 ホトマスク 7 上層配線層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パターンの形成された配線層を有する基
    板上に、 (a)溶剤の存在下に芳香族四塩基酸二無水物1モルに
    対して、炭素数4以下の1価のアルコール及び/又は炭
    素数4以下の1価のアルコール誘導体0.1〜1モルを
    加えて加熱し、芳香族四塩基酸二無水物の一部をジエス
    テルとした後、芳香族ジアミン化合物0.8〜1.2モ
    ルを反応させて得られるポリイミド系樹脂前駆体組成物
    100重量部、 (b)炭素−炭素二重結合を有するアミン化合物1〜4
    00重量部ならびに (c)ビスアジド化合物0.1〜100重量部を含有す
    る感光性重合体組成物を塗布し、乾燥後、露光現像して
    ビアホールを形成し、さらに硬化して層間絶縁膜としそ
    の上に上層配線層を形成することを特徴とする多層配線
    構造の製造法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の多層配線構造を有する半
    導体装置。
JP32663692A 1992-09-02 1992-12-07 多層配線構造の製造法および半導体装置 Pending JPH06132409A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006066505A (ja) * 2004-08-25 2006-03-09 Fujikura Ltd 半導体装置およびこれを備えた電子機器

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