JP4126580B2 - 感光性重合体組成物及びその製造法、パターンの製造法並びに電子部品 - Google Patents

感光性重合体組成物及びその製造法、パターンの製造法並びに電子部品 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路、高密度実装基板等の電子部品の層間絶縁膜、表面保護膜として有用な、感光性重合体組成物及びその製造法、パターン製造法並びに電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体集積回路等における多層配線構造の製造には、図2(半導体装置の断面図)に示されるように、半導体基板1上に、下層配線層2を形成し、その上に、真空蒸着、CVD(ケミカルベーパーデポジション)等の気相成長法によりSiO2、SiN等からなる層間絶縁膜3を形成し、層間絶縁膜3にビアホールを開口した後、上層配線層4を形成する方法が用いられている。しかし、気相成長法によって層間絶縁膜を形成する方法では、下層配線層2の段差が層間絶縁膜3の形成後もそのまま残り、上層配線層4を形成した際、上記段差部分で配線層が極めて薄くなり配線切れが起こりやすいという問題があった。
【0003】
これを改良するために、例えば図1(半導体装置の断面図)に示されるように、ポリアミック酸を層間絶縁膜5として用いて下層配線層2の段差の影響を緩和した層間絶縁膜を形成する方法が提案され、現在では広く使われている(特公昭51−44871号公報等参照)。
【0004】
しかし、半導体集積回路等の電子部品における集積度の向上は目覚ましく、配線構造も益々多層化され、配線段差の平坦化に対する必要性は一層増大してきている。これに対して上記芳香族ジアミンと芳香族四塩基酸二無水物から得られるポリアミック酸では、ポリアミック酸の溶媒に対する溶解性が非常に低く、溶液を高濃度にすることが出来ないため、上記配線段差の平坦化性が十分でなく、2層以上の多層配線構造の製造は困難であった。また、非常に微細な溝状のパターンに対しては、ポリイミド膜の埋込性が不充分で、溝部の膜にボイドが発生する問題があった。
【0005】
これに対して、パターンの形成された絶縁層を有する基材上に塗布するポリアミック酸溶液を高濃度化する程、配線段差の平坦化率、溝状パターンの埋込性が向上すること、また、ポリアミック酸溶液を高濃度化するためには、低分子量のエステルオリゴマー化することが効果的であることが、報告されている(特開昭63−14452号公報)。
【0006】
一方、ボリイミドを用いる場合、膜加工は、フォトレジストを用いたエッチングプロセスによって行われているため、最近では膜加工プロセスを合理化する目的でフォトレジストの機能を兼ね合わせた感光性重合体組成物の開発検討が、進められている。これは、まず感光性重合体組成物を溶液状態で基板上に塗布、乾燥させ膜形成後、所定のフォトマスクを介して露光し、現像によってパターンを形成し、次に200〜400℃の温度で加熱処理し、最終的にポリイミドとされる。具体的な例としては、ジアミン、ジアミノシロキサン及び四塩基酸二無水物から得られるボリアミック酸に炭素−炭素二重結合を有するアミン化合物及びビスアジド化合物を添加する方法などが知られている(特開昭57−170929号公報)。しかし、上記の従来の低分子量エステルオリゴマー化によって得られるポリアミック酸溶液に、従来の方法で感光性を付与した感光性重合体組成物はエステル化率を高くすると感光性基の付与が不十分となり、またエステル化率を下げると配線段差の平坦化率が低下し上記2つの性能の両立が不十分であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1〜3記載の発明は、感光性重合体の加工プロセスへの適用が可能で、段差平坦性と微細な溝状パターンの埋込性が良好な感光性重合体組成物を提供するものである。
請求項4記載の発明は、感光性重合体の加工プロセスへの適用可能で、段差平坦性と微細な溝状パターンの埋込性が良好な感光性重合体組成物を製造でき、かつ、半導体装置等において問題となる塩素原子などの含有割合を減らすことができる、感光性重合体組成物の製造法を提供するものである。
請求項5記載の発明は、段差平坦性と微細な溝状パターンの埋込性が良好なパターンを形成できるパターンの製造法を提供するものである。
請求項6記載の発明は、段差平坦性と微細な溝状パターンの埋込性が良好なパターンを有し信頼性に優れる電子部品を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(a)一般式(I)
【化2】
Figure 0004126580
(式中、R1は4価の有機基を示し、R2及びR3は各々独立して水素原子又はアルキル基を示し、R4は3価以上の有機基を示し、R5はカルボキシル基及び/又はフェノール性水酸基を示し、nは1以上の整数である)
で表される繰り返し単位を有するポリイミド前駆体及び
(b)炭素−炭素二重結合を有するアミン化合物
を含有してなる感光性重合体組成物に関する。
【0009】
また本発明は、さらに(c)光重合開始剤を含有する感光性重合体組成物に関する。
また本発明は、(a)成分100重量部に対して、(b)成分1〜400重量部、(c)成分0.1〜100重量部を含有する前記感光性重合体組成物に関する。
【0010】
また本発明は、溶剤中で、四塩基酸二無水物に、アルキルアルコール及び/又はアルコール誘導体を加えて加熱し、四塩基酸二無水物の一部又は全部を四塩基酸のジエステルとした後、カルボキシル基及び/又はフェノール性水酸基を持つジアミン化合物を含むジアミンを反応させてポリイミド前駆体を製造し、炭素−炭素二重結合を有するアミン化合物を混合することを特徴とする感光性重合体組成物の製造法に関する。
【0011】
また本発明は、前記の感光性重合体組成物を支持基板上に塗布し乾燥する工程、露光する工程、現像する工程及び加熱処理する工程を含むパターンの製造法に関する。
また本発明は、前記の製造法により得られるパターンの層を有してなる電子部品に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の感光性重合体組成物におけるポリイミド前駆体は、前記一般式(I)で示される繰り返し単位を有するものである。
前記一般式(I)の繰り返し単位により、一分子中に複数現れるR1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。この繰り返し単位は 、ポリイミド前駆体のテトラカルボン酸残基1つとジアミン残基1つで構成される繰り返し単位の総数に対して、10モル%〜100モル%が好ましい。また、前記繰り返し単位のR2及びR3のうち、アルキル基は、5モル%〜100モル%であることが好ましい。アルキル基としては、炭素原子数1〜20のものが挙げられ、中でもメチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基(炭素原子数が1〜4のもの)が好ましいものとして挙げられる。
【0013】
1で示される4価の有機基としては、芳香環(ベンゼン環、ナフタレン環等 )を含む4価の芳香族基が好ましく、炭素原子数として6〜30のものが挙げられる。4個の結合部位はいずれも芳香環上に存在するものであることが好ましい。これらの結合部位は、2組の2個の結合部位に分けられ、その2個の結合部位が芳香環上のオルト位又はペリ位に位置するものであることが好ましい。前記の2組は同一の芳香環に存在していてもよいし、各種結合を介して結合する別々の芳香環に存在していてもよい。このような芳香族基としては、ジアミンと反応してポリイミド樹脂を形成することができる芳香族四塩基酸又はその誘導体の残基が好ましく、具体的には、後述する芳香族四塩基酸二無水物の残基がより好ましい。
【0014】
また、R4は3価以上の有機基であり、芳香環(ベンゼン環、ナフタレン環等 )を含む芳香族基であることが好ましく、炭素原子数として6〜30のものが挙げられる。結合部位は芳香環上に直接存在することが好ましく、この場合同一の芳香環上に存在していても異なった芳香環上に存在していてもよい。
【0015】
上記ポリイミド前駆体は、溶剤の存在下で芳香族四塩基酸二無水物に対して、アルキルアルコール及び/又はアルコール誘導体を加えて加熱し、四塩基酸二無水物の一部又は全部をジエステルとした後、カルボキシル基及び/又はフェノール性水酸基を持つ芳香族ジアミン化合物及び必要に応じてその他のジアミン化合物を反応させて得られる。
【0016】
この方法によれば、特に塩化チオニル等の触媒を使うことなく、熱で重合させることができるので、触媒使用による各種弊害、例えば、半導体装置等において問題となる塩素原子などの含有割合を減らすことができ、信頼性の優れる電子部品を与えることができる。
【0017】
本発明で芳香族四塩基酸二無水物のエステル化の際用いられる、溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルフォルムアミド、ジメチルスルホキサイド等のアミド系溶媒や、ブチルセロソルブ等のエーテルグリコール系溶媒などが好ましい。
また、カルボキシル基及び/又はフェノール性水酸基を持つ芳香族ジアミン化合物を反応させる際には、必要に応じて、上記エステル化の際に用いた溶剤や、キシレン、トルエン等の炭化水素系溶媒、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート等のアセテート系溶媒などを用いてもよい。
【0018】
本発明に使用するポリイミド前駆体を製造するために用いられる芳香族四塩基酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、4,4′−スルホニルジフタル酸二無水物、1−トリフルオロメチル2,3,5,6−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物およびこれらの置換体などがあり、これらの一種または二種以上が用いられる。
【0019】
また、本発明の芳香族四塩基酸二無水物をエステル化するアルコール及びアルコール誘導体としては、炭素数4以下のものが用いられることが好ましい。炭素数が5以上のものでは熱硬化時にエステル部が脱離せず、脱水閉環が完全に進まず、良好な特性を持つポリイミド樹脂の皮膜が得られにくい。好ましくは、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の一種または二種以上が用いられる。この際、アルコール及び/またはアルコール誘導体の使用量は、四塩基酸二無水物1モルに対して0.1モル以上であることが好ましい。0.1モル未満では、高濃度にした場合に低粘度化が困難となる傾向にある。上限は特に制限はないが、一般に2モル以下である。
【0020】
また、本発明に用いられるカルボキシル基及び/又はフェノール性水酸基を持つ芳香族ジアミン化合物としては、2,5−ジアミノ安息香酸、3,4−ジアミノ安息香酸、3,5−ジアミノ安息香酸、2,5−ジアミノテレフタル酸、ビス(4−アミノ−3−カルボキシフェニル)メチレン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジカルボキシビフェニル、4,4′−ジアミノ−5,5′−ジカルボキシ−2,2′−ジメチルビフェニル、1,3−ジアミノ−4−ヒドロキシベンゼン、1,3−ジアミノ−5−ヒドロキシベンゼン、3,3′−ジアミノ−4,4′−ジヒドロキシビフェニル、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジヒドロキシビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)メタン等があげられ、これらは単独で用いても二種以上を併用してもよい。
これらの芳香族ジアミン化合物において、カルボキシル基及び/又はフェノール性水酸基は、1化合物あたり1以上存在すればよく特に制限はないが、1〜5(即ち、一般式(I)においてnが1〜5)であることが好ましい。
【0021】
また、必要に応じて、その他のジアミン化合物、例えば、メタフェニレンジアミン、3,4−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルスルフィド、パラフェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、2,2′−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、4,4′−メチレンジアニリン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル−3−カルボンアミド等の芳香族ジアミンや1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン等のシロキサン系ジアミン等の−種または二種以上の併用も可能である。なお、これらの、その他のジアミン化合物の使用量は、ジアミン化合物の総モル数に対して、90モル%以下とすることが好ましい。
【0022】
本発明におけるエステル化反応の反応温度は、使用する溶剤によって異なるが、60〜150℃の範囲が好ましく、得られる樹脂組成物の粘度の均一性及び樹脂組成物の色相の点から80〜150℃がより好ましい。
また、エステル化の後、濃度を調節するため過剰のアルコールまたはアルコール誘導体を除去することも可能であるが、その場合、そのアルコールまたはアルコール誘導体の沸点以上の温度とすることが好ましい。
【0023】
本発明において、エステル化された芳香族四塩基酸二無水物と上記ジアミン化合物の反応においては、最終的に得られる樹脂組成物を硬化した膜の耐熱性を最良とするために、芳香族四塩基酸二無水物1モルに対して上記のジアミン化合物化合物総量が0.8〜1.2モルとされることが好ましい。
【0024】
このときの反応温度は、高すぎると生成するポリイミド前駆体樹脂がイミド化し、溶解性が低下して析出してしまうため、90℃以下の温度で行うことが好ましい。
上記により本発明で使用するポリイミド前駆体が得られる。
【0025】
(b)成分である炭素−炭素二重結合を有するアミン化合物としては、例えば2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルアクリレート、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルメタクリレート、3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリレート、3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルメタクリレート、4−(N,N−ジメチルアミノ)ブチルアクリレート、4−(N,N−ジメチルアミノ)ブチルメタクリレート、5−(N,N−ジメチルアミノ)ペンチルアクリレート、5−(N,N−ジメチルアミノ)ペンチルメタクリレート、6−(N,N−ジメチルアミノ)ヘキシルアクリレート、6−(N,N−ジメチルアミノ)ヘキシルメタクリレート、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルシンナメート、3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルシンナメート、ソルビタン酸3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル、ソルビタン酸2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル、ソルビタン酸4−(N,N−ジメチルアミノ)ブチル等が挙げられる。
【0026】
このアミン化合物の配合割合は、前記ボリイミド樹脂100重量部に対して1〜400重量部とすることが好ましい。この配合割合が1重量部未満の場合、または400重量部を超える場合には、現像性や最終生成物であるポリイミドの膜質に悪影響を及ぼす傾向にある。
【0027】
本発明ではさらに(c)成分として光重合開始剤を用いることが好ましい。光重合開始剤としてはビスアジド化合物が好ましい。ビスアジド化合物としては、例えば、4,4′−ジアジドカルコン、
【化3】
Figure 0004126580
【化4】
Figure 0004126580
等が挙げられる。
【0028】
光重合開始剤を用いる場合、その配合量は、(a)成分100重量部に対して、0.1〜100重量部が好ましく、0.5〜50重量部がより好ましい。この配合割合が0.1重量部未満の場合、または100重量部を超える場合には、現像性、ワニスの保存安定性等に悪影響を及ぼす傾向にある。この好ましい量は、特にビスアジド化合物に好適である。
【0029】
本発明においては、ビスアジド化合物以外に、高感度にする目的で、他の光重合開始剤を用いることも可能であり、またビスアジド化合物と併用することも可能である。例えば、ミヒラーケトン、アントロン、ベンゾイン、5−ニトロアゼナフテン、2−メチルベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2−t−ブチルアントラキノン、1,2−ベンゾ−9,10−アントラキノン、アントラキノン、メチルアントラキノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、チオキサントン、1,5−アセナフテン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルトン、2−メチル−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1プロパノン、ジアセチル、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、ジフェニルジスルフイド、アントラセン、2,6−ジ(4′−ジエチルアミノベンザル)−4−メチル−4−アザシクロヘキサノン等を挙げることが出来る。これらの光重合開始剤を用いる場合、その添加量は、(a)、(b)及び(c)成分の総量100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましい。
【0030】
本発明で、さらに現像時間を短縮する目的で溶解促進剤を用いることも可能である。例えば、ベンゼンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアニリド等を挙げることができる。溶解促進剤の添加量は、(a)、(b)及び(c)成分の総量100重量部に対して0.05〜50重量部が好ましい。
【0031】
上記により得られる感光性重合体組成物は、一般に溶剤に溶解した状態とされる。溶剤としては、前記ポリイミド前駆体の製造の説明で列挙したものが使用可能である。感光性重合体組成物における樹脂の濃度は、特に制限されないが、30〜70重量%とされることが好ましく、40〜60重量%とされることがより好ましい。なお、さらに上記組成物に、基板表面への密着性を高める目的で、アミノシランやエポキシシラン等の接着助剤を添加することも可能である。
【0032】
この組成物は、表面に段差を有するシリコン基板、セラミック基板等の上に、回転塗布機、印刷機、スプレー等を用いて塗布し、好ましくは80〜150℃の温度で乾燥した後、通常のホトリソグラフイー工程に従って露光し、感光性重合体組成物の乾燥膜の未露光部分を現像液で溶解除去することにより、パターン形成することが可能である。現像液としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミド、ジメチルイミダゾリジノン、N−ベンジル−2−ピロリドン、N−アセチル−ε−カプロラクタム等の非プロトン性極性溶媒を単独で、または、ポリアミド酸の非溶媒、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルセロソルブ、水等との混合液として用いられる。
【0033】
次いで、現像により形成されたレリーフ・パターンを、リンス液により洗浄し、現像溶媒を除去する。リンス液としては、現像液との混和性のよいポリアミド酸の非溶媒が用いられ、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルセロソルブ、水等が挙げられる。次に、好ましくは150℃から400℃の温度で硬化することによって脱水閉環し、ボリイミド樹脂のパターンとされる。このポリイミド樹脂のパターンは皮膜として基板表面の段差を被覆平坦化することが出来る。
【0034】
このように本発明の感光性重合体組成物は、半導体用表面保護膜、多層配線板の層間絶縁膜等に使用することができる。本発明の感光性重合体組成物を用いた表面保護膜は、SiNや封止剤等との接着性に優れるため、本発明の感光性重合体組成物から得られた表面保護膜を用いた半導体素子は、極めて信頼性に優れるものとなる。
本発明の電子部品は、前記組成物を用いて形成される表面保護膜や層間絶縁膜を有すること以外は特に制限されず、様々な構造をとることができる。
【0035】
【実施例】
以下、実施例、比較例を用いて本発明を説明する。
〔実施例1〕
撹枠機、温度計、窒素導入管、ジムロート冷却管を備えた0.2リットルフラスコを設置し、乾燥窒素を1時間流した。この中にN−メチル−2−ピロリドン69.0gと、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物32,21gをフラスコ中に仕込み、80℃まで加熱した後、エタノール6.9gを加え、さらに90℃で2時間反応させ、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物の一部をジエステルとした。
【0036】
次にこの溶液に3,5−ジアミノ安息香酸6.89g、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル9.01g及び1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン2.49gを仕込み、25℃で5時間、40℃で1時間反応させた。得られたポリイミド樹脂前駆体組成物の樹脂分濃度40重量%で、25℃で8ポイズの粘度を示した。この溶液100gに2,3−ジ(4−アジドベンザル)−4−カルボキシルシクロヘキサノン2.35g及び3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルメタクリレート26.95gを溶解した。得られた感光性重合体組成物の樹脂分濃度は38重量%で、25℃で10ポイズの粘度を示した。
【0037】
次に厚さ1μmで幅1μmの線状突起パターンと深さ1μmで幅1μmの線状溝パターンを通常のホトリソグラフイーとドライエッチングのプロセスで形成したシリコン基板上に、上記感光性重合体組成物をスピンナ塗布機を用いて塗布した。その後、ホットプレートを用いて95℃/120秒、ついで115℃/120秒乾燥した後、コンベクションオーブンで200℃/1時間、350℃/1時間硬化して厚さ2μmのポリイミド膜を得た。
【0038】
得られたポリイミド膜による初期段差の平坦化率を図3に示すa,bの値から次式(a−b)×100/aにより求めたところ、約90%であった。
また、溝パターンの部分でシリコン基板をカツトし、走査型電子顕微鏡で断面形状を観察したところ、何れの溝にもポリイミド樹脂が十分充填されていることがわかった。
【0039】
さらに現像加工性を調べるため、シリコン基板上に本発明の感光性重合体組成物を上記同様の膜厚でスピンナ塗布し、ホツトプレートを用いて95℃/120秒、ついで115℃/120秒乾燥した後、g線ステッパを用いて露光(露光量300mJ/cm2)した。その後、N−メチル−2−ピロリドン75重量%、メタノール25重量%からなる混合溶媒で現像し、ついでエタノールでリンスして良好なパターンが得られた。
【0040】
〔比較例1〕
実施例1と同様にして、N−メチル−2−ピロリドン65.96gと、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物32.21gをフラスコ中に仕込み、80℃まで加熱した後エタノール6.9gを加え、さらに90℃で2時間反応させベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物の一部をジエステルとした。
【0041】
次にこの溶液にメタフェニレンジアミン4.86g、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル9.01g及び1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン2.49gを仕込み、25℃で5時間、40℃で1時間反応させた。得られたポリイミド前駆体組成物は樹脂分濃度40重量%で、25℃で13ポイズの粘度を示した。この溶液100gに2,3−ジ(4−アジドベンザル)−4−カルボキシルシクロヘキサノン2.35g及び3− (N,N−ジメチルアミノ)プロピルメタクリレート26.95gを溶解した。得られた感光性重合体組成物の樹脂分濃度は38重量%で、25℃で17ポイズの粘度を示した。
【0042】
以下、実施例1と同様にして、段差平坦化率、溝パターンの埋込性、現像加工性、現像後の膜状態を観察した。その結果、平坦化率は90%で埋込性は良好であったが、実施例1と同様の現像加工を行ったところ、露光部と未露光部の溶解時間の差がなくパターンが形成されなかった。
【0043】
【発明の効果】
請求項1〜3記載の感光性重合体組成物は、感光性重合体の加工プロセスへの適用が可能で、段差平坦性と微細な溝状パターンの埋込性が良好なものである。請求項4記載の製造法によれば、感光性重合体の加工プロセスへの適用可能で、段差平坦性と微細な溝状パターンの埋込性が良好な感光性重合体組成物を製造でき、かつ、半導体装置等において問題となる塩素原子などの含有割合を減らすことができる。
【0044】
請求項5記載のパターンの製造法によれば、段差平坦性と微細な溝状パターンの埋込性が良好なパターンを形成できる。
請求項6記載の電子部品は、段差平坦性と微細な溝状パターンの埋込性が良好なパターンを有し信頼性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリイミドによる、下層配線の段差の影響を緩和した層間絶縁膜を有する多層配線構造の一例を示す断面図である。
【図2】気相成長法によるSiO2膜を層間絶縁膜とした従来法による多層配線構造の一例を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例1における平坦化率の評価方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1…半導体基板
2…下層配線層
3…層間絶縁膜
4…上層配線層
5…層間絶縁膜

Claims (6)

  1. (a)一般式(I)
    Figure 0004126580
    (式中、R1は4価の有機基を示し、R2及びR3は各々独立に水素原子又はアルキル基を示し、R4は3価以上の有機基を示し、R5はカルボキシル基及び/又はフェノール性水酸基を示し、nは1以上の整数である)
    で表される繰り返し単位を有するポリイミド前駆体及び
    (b)炭素−炭素二重結合を有するアミン化合物
    を含有してなる感光性重合体組成物。
  2. さらに(c)光重合開始剤を含有する請求項1記載の感光性重合体組成物。
  3. (a)成分100重量部に対して、(b)成分1〜400重量部、(c)成分0.1〜100重量部を含有する請求項2記載の感光性重合体組成物。
  4. 溶剤中で、四塩基酸二無水物に、アルキルアルコール及び/又はアルコール誘導体を加えて加熱し、四塩基酸二無水物の一部又は全部を四塩基酸のジエステルとした後、カルボキシル基及び/又はフェノール性水酸基を持つジアミン化合物を含むジアミンを反応させてポリイミド前駆体を製造し、炭素−炭素二重結合を有するアミン化合物を混合することを特徴とする感光性重合体組成物の製造法。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の感光性重合体組成物又は請求項4記載の製造法により得られる感光性重合体組成物を支持基板上に塗布し乾燥する工程、露光する工程、現像する工程及び加熱処理する工程を含むパターンの製造法。
  6. 請求項5記載の製造法により得られるパターンの層を有してなる電子部品。
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