JPH0613121U - チップ型ノイズフィルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の端子付きコンデンサ、コモンモードチ
ョークコイルを用いてノイズフィルタ回路を形成してい
たのを、枠型フレーム上にコモンモードの固定と各素子
間を枠型フレーム上の導体で接続し、基板表面実装のＬ
字形端子を取付け、各素子と枠型フレームとをＬ字形端
子を残して樹脂封止成形して基板実装型のチップ型ノイ
ズフィルタとする。 【構成】 樹脂製の絶縁キャップ２に収納したロ字形コ
アに二つの巻線を施したコモンモードチョークコイル１
と、入力側のチップコンデンサ８と、出力側の接地端子
１３との間の二つのチップコンデンサ８とを枠型フレー
ム４上に組込み、枠型フレームの両端に面実装型Ｌ字形
端子１０を取付け、夫々の素子をＬ字形端子を露出して
樹脂封止材１２により封止成形する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ロ字形磁気コアを用いたコモンモードチョークコイル（以下コイル と称す）と、コモンモードチョークコイルの入力端子との間に一つのチップコン デンサと、出力側の接地端子との間に夫々チップコンデンサを接続した表面実装 型のチップ型ノイズフィルタに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種のノイズフィルタは、端子付きコンデンサ、及び端子付きのコモン モードチョークコイルを基板に実装し、基板上で夫々の素子を配線接続してノイ ズフィルタを形成していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

コンデンサやコモンモードチョークコイルは、基板にリード端子を差し込む孔 を予め設けた基板にリード端子を差し込み実装するため、特にコモンモードチョ ークコイルの実装は４端子であるため自動実装が困難であり、多大な労力を費や し、従って、組立費用がかさむという問題点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、プリント配線を施した枠型フレームを予め用意し、樹脂製の絶縁キ ャップに収納した高い比透磁率特性を有するロ字形磁気コアに二つの巻線を二つ の磁脚に夫々同一方向の巻線を施した、即ちコモンモードに巻線を施したコモン モードチョークコイルと、コモンモードチョークコイルの巻線間の入力側に１個 、及び出力側の接地端子との間に２個のチップコンデンサと、入力側、出力側に 夫々３個のＬ字形端子を取付けて、前記枠型フレーム上にフィルタ回路を形成す るよう配線された導体に接続してノイズフィルタ回路を形成し、Ｌ字形端子の基 板実装面を露出させて、Ｌ字形端子を植設した枠型フレームとコモンモードチョ ークコイルとチップコンデンサとを樹脂封止材により封止し成形してチップ型ノ イズフィルタとしたものである。

【０００５】 即ち本考案は、ロ字形磁気コアを収納し外周辺縁の互いに対向する二箇所にそ れぞれ小凹部を設けた樹脂製絶縁キャップに二つの磁脚に、夫々同一方向に二つ の巻線を施したコモンモードチョークコイルと、前記コモンモードチョークコイ ルの入力側に接続するチップコンデンサと、コモンモードチョークコイルの出力 側の接地端子との間を接続するチップコンデンサと、前記コモンモードチョーク コイルが同心に位置してコモンモードチョークコイルと夫々のチップコンデンサ とを導体によりノイズフィルタ回路を接続組立てる枠型フレームと、前記枠型フ レームの基板上の入力側と出力側に植設した外部導体と接続するＬ字形端子とか らなり、前記Ｌ字形端子を露出させて、枠型フレームとコモンモードチョークコ イルとチップコンデンサとを樹脂封止材により封止成形してなることを特徴とす るチップ型ノイズフィルタである。

【０００６】

【作用】

本考案によるチップ型ノイズフィルタは、枠型フレームにコイルとチップコン デンサ、及びコイルとチップコンデンサとの間の導体を形成して接続し、又重量 のあるコイルを枠型フレーム上に支持し、巻線の端部とコンデンサと及びＬ字形 端子を枠型フレームの共通のプリント配線に半田付けしてノーマルモードノイズ とコモンモードノイズを抑制し、基板上に面実装が可能なチップ型ノイズフィル タを形成する。

【０００７】

【実施例】

以下に本考案のチップ型ノイズフィルタの一実施例を図面を用いて説明する。 図２は、本考案によるチップ型ノイズフィルタの分解斜視図であり、コモン
モ ードチョークコイル１は高い比透磁率磁性材からなるロ字形フェライトコアを、 中央部に仕切り２ａが形成された絶縁キャップ２の中へ収納し、仕切り２ａを中 心に左右各磁脚に夫々１本の銅線３が同一巻回方向に巻線され、磁脚に巻回され た夫々の銅線に往復電流が流れた時、往復電流が作る磁界により誘起する磁束が 互いに打ち消す方向に巻回される。銅線３の端末は、後述する枠型フレーム４上 のプリント配線５へ半田付けにて接続される。樹脂製のロ字形フェライトコアを 収める絶縁キャップの両外側端面には、枠型フレーム４への取付けが確実にでき るように小凹部６が形成されて、枠型フレーム４の小凸部７と嵌合し、コモンモ ードチョークコイル１は枠型フレーム４に固定される。両端が枠型フレーム上に 形成した導体に接続する電極９を形成したチップコンデンサ８は、コモンモード チョークコイル１の入力側線間に１個、コモンモードチョークコイルの出力側の 巻線間と接地端子との間に夫々１個ずつ取付けられている。枠型フレーム４は、 通常樹脂製の絶縁基板であり、枠型フレーム上面にノイズフィルタ回路を形成す るコイル、チップコンデンサ間を接続するプリント配線５が取付けてある。更に 、Ｌ字形端子１０が枠型フレームの両端面の孔１１に夫々３個ずつ挿入されるよ うに設けられている。ノイズフィルタ回路を形成するチップコンデンサ８は、コ モンモードチョークコイル１と共に枠型フレーム４上のプリント配線５の上へ半 田付けにて接続され、Ｌ字形端子の基板実装面を残し、コモンモードチョークコ イル１、チップコンデンサ８、枠型フレーム４は、樹脂封止材１２により、図１ に２点鎖線で示すように成形され、図３の回路図に示すノイズフィルタを形成す る。樹脂成形されたチップ型ノイズフィルタは、樹脂封止材１２が図２に示すよ うにＬ字形端子１０の水平部の底部を露出させて、コモンモードチョークコイル と、チップコンデンサの回路素子とを樹脂封止し、Ｌ字形端子１０がそのまま表 面実装用端子となるチップ型ノイズフィルタを形成する。

【０００８】

【考案の効果】

本考案によるチップ型ノイズフィルタは、コモンモードチョークコイルとチッ プコンデンサと、Ｌ字形端子の各素子の接続を枠型フレーム面上で半田付けのみ で各素子間を接続し樹脂封止成形するので、従来のコイルのようなリード端子へ 銅線を巻き付ける作業等が不要となるため、単純な作業だけで組立ができ、又基 板上への実装が容易で自動実装が可能な従来より安価なノイズフィルタが提供で きるようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるチップ型ノイズフィルタの樹脂封
止前の組立状態を示す外観斜視図。

【図２】本考案によるチップ型ノイズフィルタの分解斜
視図。

【図３】ノイズフィルタの回路図。

【符号の説明】

１ コモンモードチョークコイル ２ 絶縁キャップ ２ａ 仕切り ３ 銅線 ４ 枠型フレーム ５ プリント配線 ６ 小凹部 ７ 小凸部 ８ チップコンデンサ ９ 電極 １０ Ｌ字形端子 １１ 孔 １２ 樹脂封止材 １３ 接地端子

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ロ字形磁気コアを収納し外周辺縁の互い
   に対向する二箇所にそれぞれ小凹部を設けた樹脂製絶縁
   キャップに二つの磁脚に、夫々同一方向に二つの巻線を
   施したコモンモードチョークコイルと、前記コモンモー
   ドチョークコイルの入力側に接続するチップコンデンサ
   と、コモンモードチョークコイルの出力側の接地端子と
   の間を接続するチップコンデンサと、前記コモンモード
   チョークコイルが同心に位置してコモンモードチョーク
   コイルと夫々のチップコンデンサとを導体によりノイズ
   フィルタ回路を接続組立てる枠型フレームと、前記枠型
   フレームの基板上の入力側と出力側に植設した外部導体
   と接続するＬ字形端子とからなり、前記Ｌ字形端子を露
   出させて、枠型フレームとコモンモードチョークコイル
   とチップコンデンサとを樹脂封止材により封止成形して
   なることを特徴とするチップ型ノイズフィルタ。