JPH0142396Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電子機器等のプリント配線板に装着
するノイズフイルタ装置に関するものであり、電
子機器等が電磁ノイズにより誤動作を生ずるのを
防止する集積回路のパツケージと同様の端子配列
を持つノイズフイルタの内部構造に関するもので
ある。

第２図は、従来の集積回路パツケージ型ノイズ
フイルタの構造を示したものであり、電気絶縁処
理を施したリング状の磁性体５に複数回銅線６を
巻線してコイルを形成する。台座３は電気絶縁性
の樹脂成形体からなる長方形の外周に肉厚を残
し、中央部にコイルを収納する有座の凹部を成形
している。又、台座３の外壁には蓋体１を台座３
と組み合わせる固定用突起１０を突設し、台座３
の肉厚部には、集積回路パツケージと同配列の外
部接続用丸ピン端子４が設けてあり、巻線後のコ
イルの銅線６を台座３の縁辺内の溝７を通し丸ピ
ン端子４の巻付部８に２ないし３回巻回し、余分
な銅線６を切断して半田付けして、銅線６と丸ピ
ン端子４とを接続する。

各端子４の接続を完了すると、コイルの銅線６
が振動時断線するのを防止するため、コイルは配
置後の台座に収納し、台座３の凹部にシリコン或
はエポキシ樹脂等で固定する。蓋体１は、台座３
と同様に電気絶縁性の樹脂成形体よりなり、台座
３を収納する空間及び台座３の固定用突起１０と
かん合する固定用窓２が設けられている。

従来の集積回路パツケージ型ノイズフイルタで
は、コイルの銅線６を丸ピン端子４に巻き付ける
作業を行う時、コイルの位置ずれや、底面からの
浮きを防止するためにコイルを固定して作業する
ことが必要となる。又、各丸ピン端子４にそれぞ
れ２ないし３回コイルの銅線の端末を巻き付ける
為、端子数に比例して工数が多くなり、作業能率
が悪いという欠点があり、さらにコイルを固定す
る目的で使用するシリコン、或はエポキシ樹脂が
丸ピン端子４に付着して半田付を困難にする恐れ
もあり、信頼性に欠ける欠点があつた。

本考案は、巻線作業、コイルと端子台との組付
作業、及び銅線の端末と丸ピン端子４との接続が
容易な基板装置型のノイズフイルタ装置を提供す
ることを目的とする。

本考案は、集積回路パツケージ型ノイズフイル
タの組立を容易にするため、巻線後のコイルの銅
線の端末部を丸ピン付端子板の丸ピン部にからげ
て半田付け作業を行い、その後ケースに挿入し丸
ピン付き端子板に設けた凹部がケースに設けた凸
部とはめ込み合い、コイルが移動しにくい構造と
したノイズフイルタ装置である。

以下、本考案について図面を参照して説明す
る。

第１図は、本考案によるノイズフイルタの斜視
図を示す。

図に示す様に、コイル５の巻線は従来と同様バ
イフアイラに巻き付け、コイルに巻かれている銅
線６の端末部分１１を丸ピン付端子板１２の丸ピ
ン部分巻付部に２ないし３回巻回した後、丸ピン
部分と銅線６の接続をし、その後接続部分を半田
する。その後ケースに挿入するが、ケースには、
丸ピン付端子板１２が固定できる様凹部１３が左
右両側に設けられてあり、丸ピン付端子板１２に
設けてある凸部１４とがはめ込み合いコイル５の
ズレ防止を計るものである。

次に本考案の詳細を図面を用い説明する。

丸ピン付端子板１２は、電気絶縁材料により作
られており、丸ピン端子４は成形時に挿着してお
く。

次に丸ピン部分４１に２ないし３回銅線を巻回
し、ピン端子と銅線を接続する。

ケースは電気絶縁性の材料で成形されてあり、
ケース底面部の左右に長方形の空間部１５が設け
られてあり、その空間部につながつて丸ピン付端
子板凸部１４をはめ込ませるため凹部１３が設け
てある。

磁性体５に本実施例では４本の銅線を用いバイ
フアイラ巻きしコイルを作り、各銅線の端末は丸
ピン付端子板１２に植設してあるピン端子４の丸
ピン部分４１にからげ半田付けし、半田付けした
インダクタ組立体のコイルピン端子組立体Ａを、
矢印Ｃ方向に台座部Ｂと組合せ、台座３に設けて
ある空間部１５に丸ピン付端子台をさし込み、そ
れぞれのかん合部、１３，１４をかん合固定し、
後、第１図と同様蓋体１を台座へ取り付け、突起
部１０と固定用窓２をはめ込み固定する。

以上説明した様に本考案によれば、従来構造の
丸ピン端子に銅線を巻き回しした場合に比べて、
コイルを台座に固定する等の手間が省け、丸ピン
部分へ銅線をからげ半田する作業は容易に行え、
銅線を巻き回しした後に電気絶縁性ケースに挿入
するため、容易に組立が行え、又、丸ピン付端子
板と絶縁ケースをはめ込み式の固定方法としたた
め、コイルのズレが防止でき、シリコン等の固定
用樹脂が不必要となり、作業の能率向上が計れ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案によるノイズフイルタの実施
例を示す斜視図。第２図は、従来のノイズフイル
タを示す斜視図。 １……蓋体。２……固定用窓。３……台座。４
……丸ピン端子。５……磁性体（コア）。６……
銅線。７……溝。８……巻付部。９……固定用樹
脂。１０……突起部。１１……銅線端末部。１２
……丸ピン付端子板。１３……凹部（台座）。１
４……凸部（丸ピン付端子板）。１５……空間部。
４１……丸ピン部分。Ａ……コイルピン端子組立
体。Ｂ……台座部。Ｃ……コイルピン端子組立体
の台座部への組立方向。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 丸ピン端子と電気絶縁性の樹脂とを一体に成形
   した端子板に、コイル巻線後の銅線の端末を丸ピ
   ン端子巻付部に巻回して、コイルの巻線とピンの
   接続を行い、コイルとピン端子を一体に接続した
   端子板は、台座部の空間部に挿入し、端子板に設
   けた凸部を絶縁性ケース内部に設けた凹部にはめ
   込ませかん合し、後、蓋をかぶせて構成したノイ
   ズフイルタ装置。