JPH06127928A - 多結晶シリコンの製造方法 - Google Patents

多結晶シリコンの製造方法

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JPH06127928A
JPH06127928A JP30635592A JP30635592A JPH06127928A JP H06127928 A JPH06127928 A JP H06127928A JP 30635592 A JP30635592 A JP 30635592A JP 30635592 A JP30635592 A JP 30635592A JP H06127928 A JPH06127928 A JP H06127928A
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reactor
fluidized bed
gas
silicon
particles
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JP30635592A
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Yoshinori Komatsu
善徳 小松
Masaaki Ishii
正明 石井
Kazutoshi Takatsuna
和敏 高綱
Yasuhiro Saruwatari
康裕 猿渡
Nobuhiro Ishikawa
延宏 石川
大助 ▲廣▼田
Daisuke Hirota
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Tonen Chemical Corp
Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
Toagosei Co Ltd
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    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B33/00Silicon; Compounds thereof
    • C01B33/02Silicon
    • C01B33/021Preparation
    • C01B33/027Preparation by decomposition or reduction of gaseous or vaporised silicon compounds other than silica or silica-containing material
    • C01B33/035Preparation by decomposition or reduction of gaseous or vaporised silicon compounds other than silica or silica-containing material by decomposition or reduction of gaseous or vaporised silicon compounds in the presence of heated filaments of silicon, carbon or a refractory metal, e.g. tantalum or tungsten, or in the presence of heated silicon rods on which the formed silicon is deposited, a silicon rod being obtained, e.g. Siemens process

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  • Silicon Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 流動層反応器内でシリコン粒子を流動化させ
ておき、該反応器内にモノシラン及び希釈ガスを導入
し、モノシランの熱分解により生成したシリコンを前記
シリコン粒子表面に析出させるという方法において、流
動層反応器として直列的に連結された少なくとも2段の
反応器を用いるとともに、1段目の反応器において流動
層内のガス空塔速度0.6〜1.0m/secの条件下
で平均粒子径500〜1200μmのシリコン粒子を
得、且つ最終段の反応器において流動層内のガス空塔速
度1.0〜2.5m/secの条件下で平均粒子径1〜
2mmのシリコン粒子を得る。 【効果】 流動層反応器の連続運転及び経済性の点で大
きな問題である微粉発生の増加を伴なうことなく且つ特
殊な形状の反応器を使用することなく、単結晶引き上げ
用として適切な粒径を有する多結晶シリコン粒子を得る
ことが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多結晶シリコンの製造
方法に関し、更に詳しくは、流動層反応器を用いるシラ
ン化合物の熱分解により粒状多結晶シリコンを製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来半導体用に使用される多結晶シリコ
ンの殆どは、ベルジャー型析出装置で製造されてきた。
これは、ベルジャー内部に直径5mm程度の細いシリコ
ンロッドを設置し、これを通電により加熱し、原料ガス
をベルジャー内に供給して反応させ、シリコンロッド上
にシリコンを析出させることによりシリコンロッドを成
長させ、所定のサイズになったら取り出して製品とする
という方法である。
【0003】ベルジャー法には、原料ガスの種類により
ジーメンス法と小松法とがある。ジーメンス法は代表的
な多結晶シリコン製造法であり、現在生産されている製
品は殆どが本方法による。原料ガスにはトリクロルシラ
ンを使用し、水素、四塩化珪素で希釈してベルジャーに
供給する。反応温度は、副反応抑制を考慮して1050
℃〜1150℃に設定される。ベルジャー壁は内壁への
シリコン析出を防ぐため、保温することができない。一
方、小松法では原料ガスにモノシランを使用する。モノ
シランガスはトリクロルシランに比べてコストは高い
が、高純度の原料ガスが得られるという特徴があること
に加え、副生シリコン化合物が少なく、腐食性ガスの副
生もないという長所がある。また、実装置の反応温度
は、トリクロルシラン法に比べ200〜300℃以上低
いと予想される。しかし、この方法では、壁へのシリコ
ン析出を防ぐための条件が厳しく、壁を100℃以下に
水冷する必要がある。
【0004】これらベルジャー法の長所は、製品への不
純物混入が少なく、チョクラルスキー法、フローティン
グゾーン法いずれの単結晶製造プロセスにも使用できる
製品が得られることである。この反面、ベルジャー表面
が上記した理由で保温できないため熱損失が大きく、電
力として投入したエネルギーの大半が浪費されてしま
い、電力コストが高いわが国では不利なプロセスといえ
る。また、バッチ操作であるため生産性が低く、生産量
アップのためには反応器数を増やすしかないため、多額
の設備投資を要することとなる。
【0005】以上の様なベルジャー法の欠点を有しない
方法として、最近流動層を使用した多結晶シリコンの製
造方法が検討されている。流動層法は種シリコン上にシ
リコンを析出、成長させる方法であるため、ベルジャー
法に比べて析出面積が大幅に増大し、生産性の増大が期
待される。また、析出面積に対して伝熱面積が相対的に
小さいため熱損失の削減も期待でき、省エネルギーとい
う点でも非常に有利なプロセスと言える。更に粒状の製
品が得られると言う点でも大きなメリットがある。例え
ば、粒状品は極めて流動性が良いため、単結晶引き上げ
の準備作業において、そのハンドリングのし易さはナゲ
ット品とは比較にならない。また、最近ウェハーメーカ
ーでは、製造コスト削減の要求から、チョクラルスキー
法において、多量のシリコンを投入して一回に引上げる
単結晶の長さを長くして、1バッチ毎に使い捨てにして
いる石英坩堝の原単位を削減する試みがなされている
が、このためには多量の原料を連続的に供給し得る粒状
品の使用が不可欠だと言われている。
【0006】一方、流動層法では、析出面積が大きい分
だけ製品が汚染される可能性も大きい。しかも、流動層
法では粒子が反応器内壁と常に摺動しているため、反応
器壁からの汚染が最も懸念される。このため石英を始め
とするいくつかのセラミック類が汚染防止用ライナーと
して検討されているが、セラミック自体の純度の問題、
析出シリコンとの熱膨張率の違いに起因する加熱冷却時
でのライナー破損の問題などがある。
【0007】流動層法による多結晶シリコンの製造に用
いられている流動層反応器の構成を示すと、例えば図2
に示されるものを挙げることができる。図2において、
1は原料ガス導入管、2は排気ガス排出管、3は種シリ
コン粒子導入管、4は製品粒子抜き出し管、5は流動層
反応器、6は空塔部、7は分散板及び8はヒーターを、
それぞれ示す。
【0008】図2に示した流動層反応器を用いて多結晶
シリコン粒子を製造するには、予め種シリコン粒子導入
管3から反応器内に充填した種シリコン粒子を、シラン
化合物(例えば、モノシランや、ジシラン、ハロゲン化
シラン等)を原料ガス導入管1からガス分散板7を介し
て導入して流動化させるとともに、ヒーター8から供給
される熱によりシラン化合物を加熱して分解反応させ、
種シリコン粒子上にシリコンを析出させる。このときシ
ラン化合物は、反応速度をコントロールするため、適当
な希釈ガスにより希釈して供給されることが多い。一
方、種シリコン粒子は流動層上部から連続又は間欠的に
供給され、製品粒子は流動層下部より製品粒子抜き出し
管4を通って連続又は間欠的に抜き出される。供給され
る種シリコン粒子は小さい程、製品粒子は大きい程、装
置の生産性の点からは好ましい。
【0009】一方、粒状多結晶シリコンは、半導体製造
用として使用される場合、単結晶を引き上げる工程にお
いて、ハンドリング上粒径が大きい方が使用し易く、粒
径1mm以上であることが望ましい。また、汚染防止の
視点からは微粉が少ないことが好ましい。微粉は単結晶
引き上げ時に結晶の転移が発生する原因になっていると
も言われている。
【0010】流動層反応器によって粒状多結晶シリコン
を製造する時、連続運転を妨げる大きな要因として、ク
ロッギングと呼ばれる粒子同士の固着現象が挙げられ
る。モノシランを原料とする場合、熱分解反応が不可逆
反応であるため、熱分解反応が可逆反応であるトリクロ
ルシランを原料とする場合に比べて、クロッギングの問
題は深刻である。粒子を流動化させるためには、基本的
にはガス流速を各粒子の最小流動化速度以上になるよう
設定してやれば良い訳であるが、粒子上へシリコンを析
出させるケースでは、シランガスの熱分解によるシリコ
ンの析出に伴い粒子間付着力を生じるため、計算値以上
の流速を与えてやる必要がある。製品としては粒径がな
るべく大きい物を得たい訳であるが、当然のことながら
粒径が大きくなる程流動層内の粒子は動きにくくなるた
め、クロッギング防止の点からは不利になる。
【0011】一方、連続運転継続上のもう一つの大きな
問題として、微粉の副生がある。副生した微粉は製品へ
の回収が難しいため、プロセスの経済性の上でも大きな
問題である。既往の文献によれば、流動層反応器で粒状
多結晶シリコンを製造する時、ガスの供給条件が同一で
あれば、反応器内の粒子の量が少なく、比表面積も小さ
い程、充填層の条件が同一であれば、ガス量が多い程ま
たシラン化合物濃度が高い程、微粉の生成量が多いと言
われている。従って、単結晶引き上げ用に最適な粒状多
結晶シリコン、即ち粒径が大きい製品を得ようとする
程、微粉の発生が起りやすい。
【0012】流動層反応器でシラン化合物より粒状多結
晶シリコンを製造する方法において、クロッギングを防
止しながら粒径の大きな製品を得ることに関する報告
は、クロッギングに対して有利なクロルシラン原料を使
用するケースが多いためか、予想外に少ない。僅かに、
特開昭58−204814号公報において、上方に拡が
るテーパー型の流動層反応器を使用することにより、軸
方向のガス流速を変えて、大きな粒径の粒子まで流動化
させてやる試みがある程度である。しかしながら、テー
パー付き流動層は粒子を流動化させるという点では効果
が大きいものの、微粉副生に対する配慮が全くなされて
いないため、半導体用粒状多結晶シリコンを効率的に生
産するという点では現実的ではない。
【0013】この理由は、テーパー付き流動層では、底
部からガスを導入するため、ガスの軸方向濃度分布は底
部ほど高く、上へ行く程低くなる。一方、ガス流速もテ
ーパー付き流動層であるから、底部程高く上へ行く程低
くなる。このため、粒度偏析により粒子径にも軸方向分
布がつき、底部程粒径が大きく上部ほど小さい。このよ
うに流動層底部ではガス流速が大きく、シラン化合物濃
度が高く、粒子径が大きい、即ち粒子の表面積が小さい
という微粉生成にとって最適の条件が成立してしまい、
経済性の点からは極めて不利な条件になってしまう。こ
れを防止するために、流動層の軸方向数カ所のポイント
からシンラ化合物を供給する方法も考えられるが、これ
は軸方向に流速分布をつけるというテーパー型流動層本
来の目的を損うことになってしまう。また、半導体用途
の製品を製造する時、反応器は汚染防止の目的もあって
セラミック類で製作されることになるため、反応器自体
が複雑な形状であったり、煩雑な加工を要求される物で
あることは、現実的でない。
【0014】一方、微粉の発生量は、粒径とガス流速に
関係し、粒径が大きい程、またガス流速が大きい程、微
粉の発生は起りやすい。粒径が小さい範囲でもガス流速
を大過剰にすると、流動層高の増大のため反応器内の気
/固比が増加して、微粉量が急激に増加する。従って、
単一の流動層反応器で粒子径の大きな製品を得るべく、
ガス流速を大きくして運転すると、微粉量の増大を避け
ることができない。また、ガス流速を大きくして運転す
ると、終末速度とのバランス上投入する種シリコン粒子
の粒径もある大きさ以上に制限されてしまうという問題
もでてくる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、微粉発生量
の増加を伴うことなしに、クロッギングを防止しつつ、
かつ単結晶引き上げ用として適切な大粒径を有する多結
晶シリコンを効率よく製造する方法を提供することをそ
の課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、直列連結された少なく
とも2段の流動層反応器を用いるとともに、各反応器に
おいて生成するシリコン粒子の粒径を限定し、各々の粒
径範囲に対し適切なガス流速を設定することによって、
上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成する
に至った。
【0017】即ち、本発明によれば、流動層反応器内で
シリコン粒子を流動化させておき、該反応器内にシラン
化合物及び希釈ガスを導入し、シラン化合物の熱分解に
より生成したシリコンを前記流動化シリコン粒子表面に
析出させて粒状多結晶シリコンを製造する方法におい
て、流動層反応器として直列的に連結された少なくとも
2段の反応器を用いるとともに、しかも1段目の反応器
において流動層内のガス空塔速度0.6〜1.0m/s
ecの条件下で平均粒子径500〜1200μmのシリ
コン粒子を得、且つ最終段の反応器において流動層内の
ガス空塔速度1.0〜2.5m/secの条件下で平均
粒子径1〜2mmのシリコン粒子を得ることを特徴とす
る多結晶シリコンの製造方法が提供される。
【0018】以下、本発明の多結晶シリコンの製造方法
について詳しく説明する。本発明の製造方法は、流動層
反応器によって半導体用粒状多結晶シリコンを製造する
に当たり、流動層反応器を多段のシリーズリアクターと
し、第1段目及び最終段目の反応器における流動層のガ
ス空塔速度を、それぞれ0.6〜1.0m/sec及び
1.0〜2.5m/secとし、且つ第1段目及び最終
段目の反応器における生成シリコン粒子の粒径範囲を、
それぞれ500〜1200μm及び1〜2mmと制限す
ることによって、微粉発生の増加を伴なうことなく単結
晶引き上げ用として適切な大粒子径のシリコン粒子を得
るものである。従って、本発明によれば、複雑な形状の
反応器を用いず、一般的な形状の反応器を実質的に2段
シリーズに使用して、基本的には流動層の反応条件の制
御のみで、単結晶引き上げ用として最適な大粒径の製品
を得ることができる。
【0019】図2に本発明の実施に用いる流動層反応装
置の1例についての概略図を示す。この装置は、2つの
流動層反応器を直列に連続させたものである。この場
合、各反応器は、図2に示されるものと同一である。図
1において、1は原料ガス導入管、2は排気ガス排出
管、3は種シリコン粒子導入管、4は1段目製品粒子抜
き出し管、5は流動層反応器、6は空塔部、7は分散
板、8はヒーター及び9は2段目製品粒子抜き出し管を
それぞれ示す。
【0020】図1に示す装置を用いて本発明を実施する
には、第1反応及器び第2反応器のそれぞれにおいて、
予め種シリコン導入管3から分散板7上に充填した種シ
リコン粒子を、原料ガス導入管1からガス分散板7を介
して導入した原料ガスにより流動化させるとともに、ヒ
ーター8から供給される熱により原料ガス加熱して分解
反応させ、種シリコン粒子上に析出させる。このとき原
料ガスであるシラン化合物は反応速度をコントロールす
るため、適当な希釈ガスにより希釈して供給される。こ
こで反応に使用される好ましい原料ガスはモノシランガ
スであり、また希釈ガスとしては、通常、水素ガス又は
/及び不活性ガス(アルゴン、ヘリウム等)が用いられ
る。混合ガス中のシラン化合物の濃度は、通常、5〜1
00%、好ましくは10〜50%である。また、シラン
化合物としてハロゲン化シランを用いる場合はその混合
ガス中のハロゲン化シランの濃度は10〜60%、好ま
しくは20〜50%である。一方、種シリコン粒子は1
段目の流動層上部から連続又は間欠的に供給され、また
1段目製品粒子は流動層下部より製品粒子抜き出し管4
を通って連続又は間欠的に抜き出され、続いて2段目の
流動層上部に供給される。2段目の流動層に供給された
粒子は更にシリコンの析出を受け、粒子成長して2段目
製品粒子として連続又は間欠的に2段目流動層下部より
2段目製品粒子抜き出し管9を通って抜き出される。1
段目の反応器に供給される追加用の種シリコン粒子の平
均粒子径は150〜300μmが好ましい。また、反応
温度は600〜800℃の範囲が好ましく使用される。
【0021】直列連結される反応器の段数は何段でもか
まわないが、通常は2段で充分である。各反応器の操作
条件は粒子径により決まる。1段目の反応器ガスの空塔
速度は、投入する種シリコン粒子の終末速度を越えない
範囲で、微粉発生が増加しない最大値に決められる。種
シリコン粒子の平均粒子径は150〜300μmである
ため、終末速度は1.0〜4.0m/secとなる。微
粉発生抑制条件を種々検討した結果、現実的にはガス空
塔速度0.6〜1.0m/secが最適であることが判
明した。このため、クロッギング回避とのバランスによ
り、1段目の反応器の製品粒子径は500〜1200μ
mに調整する必要がある。ガス空塔速度が1.0m/s
ec超過の場合には、微粉生成量の大巾な増加が生じ、
一方0.6m/sec未満ではクロッギングと呼ばれる
粒子の固着現象が生じるので好ましくない。
【0022】2段目以降の反応器については、所望の製
品粒子径により条件が決まる。最終製品の平均粒径とし
ては1mm以上が好ましく、2mm程度あれば充分であ
る。従って、最終段(通常は2段目)の反応器のガス空
塔速度は1.0〜2.5m/secに選ばれる。ガス空
塔速度が2.5m/sec超過の場合には、微粉生成量
の大巾な増加が生じ、一方、1.0m/sec未満では
クロッギングが生じるので好ましくない。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0024】実施例 図1に示す装置系を用いて多結晶シリコンを製造した。
第1反応器、第2反応器ともサイズは同一のものを使用
した反応器5としては、内径100mm、高さ2000
mmのステンレス製外筒の内部に、内径80mm、高さ
1800mmの石英製内筒を付帯したものを用いた。加
熱ヒーターは、分散板水平面より300mm上方の位置
に設置した。原料ガスには、水素で濃度20%に希釈し
たモノシランガスを使用した。第1反応器へ供給する種
シリコン粒子には平均粒径150μmの粒子を使用し、
その供給速度は50g/hrとした。実験開始に際し
て、予め第1反応器には平均粒径550μmの粒子を2
kg、第2反応器には平均粒径1500μmの粒子を3
kg充填した。反応温度はいずれも650℃とした。第
1反応器の原料ガスは、流動層内のガス空塔速度(ガス
流速)が0.7m/secとなるように、ガス流量をモ
ノシラン17.7リットル/min、水素70.9リッ
トル/minとした。第2反応器の原料ガスは、流動層
内のガス流速が2.0m/secとなるように、モノシ
ラン50.6リットル/min,水素202.4リット
ル/minとした。以上の条件下で、100時間実験を
継続した。反応終了後微粉発生量を調べた結果、供給し
たモノシランの9.4%(第1及び第2反応器における
合計量)が微粉に転化していたことが分かった。製品粒
径は平均粒径で1段目が600μm、2段目が1850
μmであった。
【0025】比較例1 実施例1の第1反応器のみを使用して、粒子径が大きな
製品粒子を作製すべく反応条件を調整して実験を行なっ
た。種シリコンの供給速度を40g/hrとし、ガス流
速が1.0m/secとなるように、ガス流量をモノシ
ラン25.3リットル/min、水素101.3リット
ル/minとした他は、実施例1と同等とした。実験
後、微粉発生量を調べた結果、供給したモノシランの3
6%が微粉に転化していることが分かった。製品粒径は
630μmであった。
【0026】比較例2 反応器として上方に拡がるテーパー付き流動層反応器を
使用した。反応器はステンレス製で、高さ2000m
m、底部から500mm迄がテーパーになっており、底
部の直径が30mm、底部から500mmの部分が直径
100mm、500mm以上の部分は直径100mmの
直管である。反応器へ供給する種シリコン粒子には平均
粒径150μmの粒子を使用し、供給速度は50g/h
rとした。実験開始に際して、予め反応器には平均粒径
550μmの粒子を2kg充填した。反応温度は650
℃とした。ガス流速が直管部で1.0m/secとなる
ように、ガス流量をモノシラン39.5リットル/mi
n、水素158.3リットル/minとした。以上の条
件下で100時間の連続運転を実施した後、微粉発生量
を調べた結果、供給したモノシランの38%が微粉に転
化していることが分かった。製品粒径は680μmであ
った。
【0027】
【発明の効果】本発明の多結晶シリコンの製造方法にお
いては、直列的に連結された多段の流動層反応器を用い
るとともに、1段目の反応器において流動層内のガス空
塔速度0.6〜1.0m/secの条件下で平均粒子径
500〜1200μmのシリコン粒子を得、且つ最終段
の反応器において流動層内のガス空塔速度1.0〜2.
5m/secの条件下で平均粒子径1〜2mmのシリコ
ン粒子を得るという構成としたことから、流動層反応器
の連続運転及び経済性の点で大きな問題である微粉発生
の増加を伴なうことなく且つ特殊な形状の反応器を使用
することなく、単結晶引き上げ用として適切な粒径を有
する多結晶シリコン粒子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に用いられる流動層反応装置の1
例についての概略図である。
【図2】従来法の実施に用いられる流動層反応器の概略
図である。
【符号の説明】
1 原料ガス導入管 2 排気ガス排出管 3 種シリコン粒子導入管 4 1段目製品粒子抜き出し管 5 反応器本体 6 空塔部 7 分散板 8 ヒーター 9 2段目製品粒子抜き出し管
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】図1に本発明の実施に用いる流動層反応装
置の1例についての概略図を示す。この装置は、2つの
流動層反応器を直列に連続させたものである。この場
合、各反応器は、図2に示されるものと同一である。図
1において、1は原料ガス導入管、2は排気ガス排出
管、3は種シリコン粒子導入管、4は1段目製品粒子抜
き出し管、5は流動層反応器、6は空塔部、7は分散
板、8はヒーター及び9は2段目製品粒子抜き出し管を
それぞれ示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高綱 和敏 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番1号 東 燃化学株式会社技術開発センター内 (72)発明者 猿渡 康裕 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番1号 東 燃化学株式会社技術開発センター内 (72)発明者 石川 延宏 愛知県名古屋市港区船見町一番地の1 東 亞合成化学工業株式会社名古屋総合研究所 内 (72)発明者 ▲廣▼田 大助 愛知県名古屋市港区昭和町17番地の23 東 亞合成化学工業株式会社名古屋工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動層反応器内でシリコン粒子を流動化
    させておき、該反応器内にシラン化合物及び希釈ガスを
    導入し、シラン化合物の熱分解により生成したシリコン
    を前記流動化シリコン粒子表面に析出させて粒状多結晶
    シリコンを製造する方法において、流動層反応器として
    直列的に連結された少なくとも2段の反応器を用いると
    ともに、1段目の反応器において流動層内のガス空塔速
    度0.6〜1.0m/secの条件下で平均粒子径50
    0〜1200μmのシリコン粒子を得、且つ最終段の反
    応器において流動層内のガス空塔速度1.0〜2.5m
    /secの条件下で平均粒子径1〜2mmのシリコン粒
    子を得ることを特徴とする多結晶シリコンの製造方法。
JP30635592A 1992-10-20 1992-10-20 多結晶シリコンの製造方法 Pending JPH06127928A (ja)

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