JPH0612708B2 - 電気加熱調理器 - Google Patents

電気加熱調理器

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JPH0612708B2
JPH0612708B2 JP60032225A JP3222585A JPH0612708B2 JP H0612708 B2 JPH0612708 B2 JP H0612708B2 JP 60032225 A JP60032225 A JP 60032225A JP 3222585 A JP3222585 A JP 3222585A JP H0612708 B2 JPH0612708 B2 JP H0612708B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鍋中の天ぷら油等の加熱対象物を所定の温度
に加熱するようにした電磁誘導加熱調理器などの電気加
熱調理器に関するものである。
〔従来の技術〕
この種の電磁誘導加熱調理器は、例えば第6図に示すよ
うに、加熱コイル1に通電することにより、この加熱コ
イル1に誘導加熱用の磁束を発生させ、これによりトッ
ププレート2上に載置された鍋3及びこれに収容された
加熱対象物としての天ぷら油4等を加熱するようになっ
ている。上記加熱コイル1の通電制御は、トッププレー
ト2下部の感熱部5・6に設けたサーミスタ等の温度セ
ンサ7での検出温度に基づいて行われ、以下に挙げる方
式が従来より採用されている。
その方式の一つ(以下、第1制御方式という)は、オン
・オフ制御におけるオン期間ではフルパワー通電を行う
ものである。この場合、油温を室温から例えば200℃
程度の設定温度まで電源投入直後に昇温するのに要する
立ち上げ時間が極力短時間で得られるようにフルパワー
通電での電力量の設定がなされていると、油温がほぼ設
定温度に達した後において油温を設定温度に維持する油
温安定状態時でのオン・オフ制御の各オン期間での短時
間通電によっても昇温幅が過大となって設定温度を大き
く超え、精度の良い温度制御が行えなくなる。このた
め、通常は、フルパワー通電時の電力は適度に抑えられ
ている。さらに、第7図に示すように、加熱対象物とし
ての天ぷら油4の油温の上昇カーブBは、天ぷら油4及
び鍋3等の熱容量によって、温度センサ7の温度上昇カ
ーブAよりも遅れることから、油温は、温度センサ7が
所定の制御温度範囲に達し、温度維持制御が暫く行われ
てから、やっと目的の温度に達することになる。これら
の結果、この第1制御方式では、電源投入から目的温度
に達するまで時間が掛り過ぎるものとなっている。
従来の温度制御方式の他の一つ(以下、第2制御方式と
いう)は、立上げ時と温度維持制御時との入力電流を変
化させるものであって、その立上がり特性を示す第9図
のように、電源投入の開始初期には入力電流Cを最大レ
ベルに設定して昇温する。そして、温度センサ7の温度
上昇カーブAが所定の設定温度に達する直前の二次設定
温度に達した時点t1′で、以降は上記入力電流のレベ
ルを抑えると共に、温度センサ7の温度上昇カーブAが
所定の設定温度に達した時点t1で入力電流のオン・オ
フ制御を開始するようにして、立上げ時間を短縮すると
共に、油温安定状態での温度を極力一定に保持するよう
になっている。
このように、天ぷら調理などを行うための電気加熱調理
器としては、まず、 (1)電源投入後、油温を迅速に目的の温度に到達させ
ること。
が要求される。この点に関して、本願出願人は、温度セ
ンサでの検出温度と天ぷら油との間の時間遅れを考慮し
て、第11図に示すように、立上がりのある一定時間Δ
tだけ温度センサの温度上昇カーブAが、油温の設定温
度に対応する温度制御温度範囲よりも、レベルΔT℃だ
け引き上げられるように制御して、油温上昇カーブBが
設定温度に到達する時間をできるだけ早くするようにし
た温度制御方式のものを、先に提案している。
一方、天ぷら調理などを行うための電気加熱調理器とし
て次に挙げるような事項を満足することも不可欠であ
る。
(2)調理中の油温と調理物無投入時の油温との差を少
なくすること。
(3)天ぷら等の調理物を油中に投入して降下した油温
が元の温度に戻るまでの復帰性能が良いこと。
(4)鍋形状その他の条件のバラツキ及び油量の変化等
に対応して精度の良い温度制御が可能であること。
本願出願人は、上記(4)の事項を満たすものとして、
鍋を載置するトッププレートの裏面に感熱板を貼着する
と共に、この感熱板にサーミスタを取付けて、鍋底の凹
凸や大きさの違いに起因する油温のバラツキを極力抑え
るようにした電磁調理器の温度検出装置(実開昭59−
77793号公報参照)を先に提案している。
ところで、従来は、特に上記(3)に示されている油温
に回復に対し、満足し得る性能を有する制御方式は得ら
れていない。前記第2制御方式では、油温が設定温度に
ほぼ達して温度安定状態での制御が行われているとき
に、調理物の投入による油温の低下が生じた場合、この
とき入力電流のレベルは低く抑えられているので、第1
0図中Bに示すように、調理物の投入時点t2より油温
が大きく降下すると、加熱力が充分でないために、図中
Aで示すように、温度センサ7の温度も降下する。この
温度が前記二次設定温度よりも低くなると、入力電流は
フルパワー通電に変化するが、上記二次設定温度を超え
る温度に温度センサ7の温度が回復すると、入力電流も
すぐに元のレベルに戻る。したがって、調理物を揚げ終
わった時点t3から油温が元に戻る時点t4までの入力電
流は小さく、油温の上昇復帰に長時間を要するものとな
っている。
そこで、実開昭59−98595号公報には、温度セン
サでの検出温度を制御温度範囲内に維持すべくオン・オ
フ制御する際に、制御温度範囲の下限温度よりも下側に
さらに第2下限温度を設定し、検出温度が上記第2下限
温度よりも低い温度まで低下したときに、制御温度範囲
の上限温度よりも高い温度となるまで、加熱を行うよう
に制御する電磁調理器が開示されている。
すなわち、油温が低下した後の加熱の継続によって検出
温度が低温側から制御温度範囲内に達したとしても、検
出温度と油温との間には時間遅れがあることから、油温
は設定温度よりも低く、この時にすぐに加熱力を弱めた
場合には、その後に油温が設定温度に達するまでに長時
間を要するものとなる。そこで、上記のように、温度セ
ンサでの検出温度が第2下限温度よりも低下して油温の
低下が判別されると、その後の加熱力を油温の定常安定
時よりも大きくして、油温の温度回復を早めるようにな
っている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記実開昭59−98595号公報記載
の制御方法においては、油温の低下が温度センサでの検
出温度の変化として現れることが前提となっており、例
えば油温の低下量が小さく、或いはオン期間毎の加熱熱
量が比較的大きい場合等には、充分に機能しないという
問題がある。第7図には、前記第1制御方式での制御例
を示しており、温度センサ7の温度が設定温度に達して
からは、第7図にAで示すように、設定温度に対して一
定の温度幅でオン・オフ制御を行い、油温が目的の温度
に安定維持されているとき、天ぷら等の調理物を投入す
ると、第8図にBで示すように、油温は調理物を投入し
た時点t1から一旦下降し、その後に天ぷら調理が始ま
ることになるが、この時の温度センサ7の温度変化は、
第6図に示す感熱部5・6及び鍋3の熱容量によっても
多少異なるが、若干通電率(オン時間とオフ時間の比
率)が上がる程度で、第8図中Aで示すように、全般に
わたっては調理中であるか否かを問わずほぼ一定のオン
・オフ制御が繰返される。設定温度と調理途中の油温と
の差は、油温の設定温度が180〜200℃の高温調理
に多く見られる現象であり、特に冷凍食品などを調理す
る場合にその差が大きく、この場合には、前記実開昭5
9−98595号公報記載の制御方式においても、前記
した制御温度範囲を超える温度まで加熱する制御への切
り替わりを生じない。この結果、油温の上昇復帰時間も
長く掛かり、結局、調理に手間がかかるという不都合を
招来する。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたもので、そ
の目的は、特に、鍋に収容された油等の加熱対象物の温
度の低下を生じたときの温度回復をより早めることが可
能な電気加熱調理器を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本願発明者等は、上記目的を達成するために、天ぷら鍋
の形状、材質その他の条件を変えた場合における天ぷら
調理における温度と消費電力との関係について種々の実
験を行い、その結果が第12図に示されている。同図に
おいて、(1)は通常の平底の天ぷら鍋、(2)は鍋底
に大きい凹部を有する天ぷら鍋でいずれも鉄製メッキ仕
上げの市販のもの、(3)は鋳物製天ぷら鍋で、(1)
・(2)・(3)とも油1を収容して約20℃の室温
で実験した場合を示し、(1)′は(1)の天ぷら鍋を
使用し室温を0〜3℃に下げて行った場合を示してい
る。
通常、天ぷら調理を行う上で、低温調理から高温調理に
かけての油温は160〜200℃に設定されておれば充
分であるが、この油温の範囲を考慮して第12図のグラ
フに照らすと、天ぷら調理には最悪条件を考慮しても、
その消費電力として高々約460Wあれば充分であるこ
とが認められる。
通常の電磁誘導加熱調理器の場合、消費電力として12
00〜1300W程度が設定され、小出力のものでも1
000W程度は与えており、上記天ぷら調理の消費電力
460Wよりはるかに大きいので、天ぷら調理に必要な
油温をオン・オフ制御する場合、油温が安定維持されて
いる状態では、第13図の領域tAで示すように常にオ
ン時間tON1よりオフ時間tOF1の方が長くなることが理
解される。一方、油温が安定維持されているとき調理物
を投入すると油温が降下するため、第13図の領域tB
で示すように、温度センサの検出温度に基づくオン・オ
フ制御におけるオン時間tON2はオフ時間tOF2に比べて
長くなるという逆転現象が生じることになる。
本発明は、上記実験結果に基づく知見に着目してなされ
たものであって、加熱対象物を加熱する電気加熱手段
と、この電気加熱手段の通電路を断接するスイッチング
回路と、加熱対象物の温度を検出するための温度センサ
とが設けられ、また、上記加熱対象物の目標加熱設定温
度に対応する制御温度範囲の上限温度及び下限温度をそ
れぞれ高位設定温度及び低位設定温度として、上記温度
センサでの検出温度が高位設定温度を超えた時に加熱を
中断する一方、低位設定温度以下になった時に加熱を再
開すべく上記スイッチング回路をオン・オフ制御する制
御手段を備える電気加熱調理器において、上記加熱中断
から加熱再開までのオフ時間と、加熱再開から加熱中断
までのオン時間との比率が、加熱対象物の温度安定状態
時よりもオン時間の割合が長くなったときの判別値とし
て予め設定されている所定値以上になったとき、上記高
位設定温度と低位設定温度とを上記制御温度範囲の上限
温度よりも高い温度にそれぞれ変更する設定温度シフト
手段がさらに設けられ、この変更後には、変更後の高位
設定温度と低位設定温度とに基づくオン・オフ制御を上
記制御手段が所定期間行うことを特徴としている。
〔作用〕
上記構成においては、例えば鍋に天ぷら油を収容して天
ぷら調理を行う場合、調理物の非投入時において、加熱
対象物としての天ぷら油が所定の高温温度状態に安定し
て保持され、この状態での周囲への自然放熱量に見合う
熱量の供給を行うためのオン・オフ制御が行われている
ときには、オン時間とオフ時間との比率は、例えば0.5
よりも小さく、オン時間がオフ時間よりも短い制御が繰
返されている。
ここで、調理物が投入されて油温の低下が生じると、鍋
の温度、すなわち、温度センサでの検出温度がほぼ安定
温度状態で維持されるとしても、鍋からの油の伝熱量
は、両者間の温度差が大きくなる分、増加する。このた
め、上記のように鍋の温度を維持するためのオン・オフ
制御期間中には、温度センサでの検出温度が、オフ期間
において制御温度範囲の上限温度から下限温度まで降温
する間の時間が短くなると共に、オン期間において制御
温度範囲の下限温度から上限温度まで昇温する間の時間
は長くなる。この結果、オフ時間とオン時間との比率
は、例えば0.5よりも大きく、オン時間がオフ時間より
も長いオン・オフ制御状態に変化する。
このように、油温が低下したにもかかわらず温度センサ
での検出温度が制御温度範囲内で保持されているような
場合であっても、オン時間とオフ時間の比率の変化によ
って、調理物の投入による油温の低下を生じたことが判
別される。この判別結果に基づいて、高位設定温度と低
位設定温度とをより高い温度に変更してこの制御範囲内
で温度センサの検出温度が保持されるような制御に切換
えることによって、油温安定時よりも大きな熱量の付与
が所定の期間にわたって行われ、この結果、油温の早期
回復を図ることができる。
〔実施例〕
本発明の一実施例を、第1図ないし第5図に基づき以下
に詳述する。
第1図は本発明を電磁誘導加熱調理器に適用した本実施
例の概要を示すブロック図であって、そのより具体的な
回路構成を第2図に示している。
第2図の回路において、その入力段には投入された商用
電源16を直流に変換する整流回路17が組まれ、この
整流回路17により変換された直流電源をチョークコイ
ル18と平滑コンデンサ19とから成る次段の平滑回路
によって平滑化するように構成されている。平滑コンデ
ンサ19の両端子間には、第1図に示す電気加熱手段1
1をなす加熱コイル20及び共振コンデンサ21から成
る共振回路と、第1図に示すスイッチング回路12とが
互いに直列に接続されている。
上記加熱コイル20は、鍋22を載置するトッププレー
ト23の下部に設けれら、スイッチング回路12のオン
動作時に共振電流が流れることによって磁束を発生し、
これにより鍋22を誘導加熱するように構成されてい
る。
上記スイッチング回路12を構成するトランジスタ12
aのベースには、第1図に示す制御手段14をなすスイ
ッチング制御回路24が駆動回路25を介して接続され
ている。スイッチング制御回路24は、第1図に示す温
度センサ13の検出温度に応じた制御信号を出力し、駆
動回路25によってドライブされた上記制御信号により
スイッチング回路12がオン・オフ動作するように構成
されている。
上記温度センサ13はサーミスタ等から成り、前記トッ
ププレート23の下位置の加熱コイル20の近傍に配置
され、これにより、鍋22の温度にできるだけ近い温度
を検出するように構成されている。
スイッチング制御回路24には、加熱コイル20の加熱
出力を可変設定する火力調節用の可変抵抗器26が接続
され、これにより調理温度を任意に設定できるように構
成されている。
第2図において、27はスイッチング制御回路24およ
び駆動回路25に直流電源を供給する電源回路、28は
加熱温度その他の情報を外部に表示するための表示回路
である。
第1図に示す設定温度シフト手段15は、前記スイッチ
ング制御回路24と共にマイクロコンピュータにより一
体に構成され、第3図にフローチャートで示す動作機能
を付与されている。第3図のフローチャートに示す各符
号の意義は、以下に挙げる通りである。
O:温度センサ13による検査温度 TA:制御温度範囲の高位ポイント TB:制御温度範囲の低位ポイント α:ヒステリシス幅≧0、 TA=TB+α、TA≧TB0,B0:通常時の温度制御レベルデータ (A0は高位ポイント、B0は低位ポイント) A1,B1:オーバーシュート時の温度制御レベルデータ
(A1は高位ポイント、B1は低位ポイント) tOF:出力オフの時間 tON:出力オンの時間 tOV:オーバーシュート時間 X:オーバーシュート時間データ OUTf:出力フラグ(出力オン→H、出力オフ→L) OVSf:オーバーシュートフラグ 上記第3図のフローチャート及び第4図ないし第6図の
動作説明図を参照して、この電磁誘導加熱調理器で天ぷ
ら調理を行う場合の温度制御動作について次に説明す
る。
第3図のフローチャートにおいて、電源投入と同時にス
テップ29で、利用者が設定した目標加熱設定温度が読
込まれ、この温度に基づく温度制御レベルデータ、およ
び後述する各フラグの初期設定が行われる。
次いでステップ30において、温度センサ13による検
出温度T0が入力され、この検出温度T0は、ステップ3
1・32において制御温度範囲の高位ポイント(高位設
定温度)TA及び低位ポイント(低位設定温度)TBと比
較される。TA・TBは、処理設定において通常的の値と
してA0・B0のデータが与えられている。
検出温度T0がTAより高いとステップ31からステップ
33に実行が移り、スイッチング回路12がオフ動作す
ると共に、出力フラグOUTfはLに設定される。一
方、ステップ31で検出温度T0がTAより低いと判定さ
れるとステップ32に実行が移り、ここで検出温度T0
はTBと比較される。このステップ32において、検出
温度T0がTBより低い又は等しいと判定されると、次の
ステップ34に実行が移り、スイッチング回路12がオ
ン動作すると共に、出力フラグOUTfはHに設定され
る。
また、ステップ32において、検出温度T0がTBより高
いと判定された時、換言すると検出温度T0がTAとTB
との間の値にある時には、ステップ35に実行が移り、
ここで温度が上昇途上にあるか降下途上にあるかの判定
が行われる。すなわち、出力フラグOUTfがLであれ
ば降下途上と判定されてステップ33側に実行が移り、
逆に出力フラグOUTfがHであれば上昇途上と判定さ
れてステップ34側に実行が移る。
ステップ33の実行が終ると、次のステップ36におい
て、それまで継続している出力オフ時間の計測が行われ
る一方、ステップ34の実行が終ると、次のステップ3
7において、それまで継続している出力オン時間の計測
が行われる。
以上の実行により、温度センサ13での検出温度T0
上昇して高位ポイントTAに達するまでの間、加熱コイ
ル20への通電をオン状態に維持すると共に、高位ポイ
ントTAに達した時に上記加熱コイル20への通電をオ
フにし、その後、温度センサ13での検出温度T0が下
降して低位ポイントTBに達するまでの間、オフ状態で
維持すると共に、低位ポイントTBに達した時に加熱コ
イル20への通電を再度オンにするオン・オフ制御が行
われる。そして、上記制御で交互に切換わるオン動作時
とオフ動作時との継続時間、すなわち出力のオン時間t
ONとオフ時間tOFとの計測が順次行われるようになって
いる。
ステップ36又はステップ37の実行が終了すると、次
のステップ38において現在オーバーシュート温度制御
の状態にあるかどうかが判定される。このオーバーシュ
ート温度制御は、前記温度制御レベルの高位ポイントT
A及び低位ポイントTBを所定レベルだけ高く(TAのデ
ータをA0からA1に、TBのデータをB0からB1に切り
替える)してオン・オフ制御するもので、その判定はオ
ーバーシュートフラグOVSfがHに設定されているか
Lに設定されているかを確認することにより行われる。
すなわち、初期設定では、オーバーシュートフラグOV
SfはLに設定されており、この状態では通常のオン・
オフ制御(TA・TBとしてデータA0・B0が与えられ
る)が行われ、オーバーシュートフラグOVSfがHに
設定されているときはオーバーシュート温度制御が行わ
れる。
上記ステップ38において、オーバーシュートフラグO
VSfがL、即ち通常の温度レベルでのオン・オフ制御
が行われていると判定されると、次のステップ39に実
行が移り、このステップ39の実行時点の直前で、オン
からオフ、また、オフからオンへの切り替わりを順次完
了したオン動作期間、及びオフ動作期間での各出力オン
時間tONとオフ時間tOFとの大小が比較される。tOF
力が大きいとき、即ち加熱コイル20への通電率が低い
ときにはそのまま、また、tONの方が大きいときにはオ
ーバーシュートフラグOVSfをH、TAのデータを
1、TBのデータをB1にそれぞれ入れ替えてステップ
30に戻り、同様の実行が繰返される。
一方、ステップ38において、オーバーシュートフラグ
OVSfがH、即ちオーバーシュート温度制御の状態に
あると判定されると、実行はステップ40に移り、ここ
でオーバーシュート時間tOVが計測され、次のステップ
41において、その計測値tOVと予め与えられたオーバ
ーシュート時間データxとが比較される。tOVがデータ
xより小さいときはそのままで、また、データxより大
きいときはオーバーシュートフラグOVSfをL、TA
のデータをA0、TBのデータをB0に入れ替えてステッ
プ30に戻り、以下同様の実行が繰返される。
第4図のグラフAは温度センサ13による検出温度T0
の変化を、また、グラフBは鍋22の中の加熱対象物と
しての油の温度変化をそれぞれ示しており、通常の温度
制御により油温が安定している調理物無投入の状態で
は、スイッチング回路12のオン・オフ動作におけるオ
ン時間tON1とオフ時間tOF1とは、第4図にグラフCで
示すように、常にtOF1>tON1の関係に保たれている。
したがって、この間、先述のフローチャートにおいて、
オーバーシュートフラグOVSfは、第4図にグラフD
で示すようにLに設定されており、通常の温度制御が行
われる。
この油温安定状態のもとで、鍋22に調理物を投入する
と、油温は第4図に符号aで示すように急激に低下す
る。そのため、温度センサ13の検出温度を温度制御レ
ベルの高位ポイントTAと低位ポイントTBとの間に維持
してオン・オフ制御が継続されている場合であっても、
オフ状態での高位ポイントTAから低位ポイントTBへの
温度降下はそれまでより早まる一方、オン状態での低位
ポイントTBから高位ポイントTAへの温度上昇は遅れる
傾向を示すものとなる。このため、スイッチング回路1
2のオン・オフ動作におけるオン時間tON2とオフ時間
OF2の関係は、第4図のグラフC中に示すように、t
OF2<tON2のように変化する。これにより、先述のフロ
ーチャートにおけるオーバーシュートフラグOVSf
は、第4図にグラフDで示すように、LからDに切り替
わり、温度制御レベルは1段引き上げられ、オーバーシ
ュート温度制御に移行する。
上記オーバーシュート温度制御は、先述したフローチャ
ートにおけるオーバーシュート時間tOVがデータxの値
に達すると元に復帰して、通常の温度制御に戻る。この
動作により、調理終了後の油温の回復が早められること
になる。油温回復後は、調理物投入前と同じオン時間と
オフ時間の関係で通常の温度制御が行われる。
なお、以上の加熱調理において、室温が低い場合、鍋2
2が鋳物製などのため熱容量が大きい場合、また、鍋2
2の油量が多い場合等には、加熱の立上りの際、第5図
に示すように、温度センサ13近傍の温度が所定レベル
までオーバーシュートを終了しても、この時点で油温は
まだ所定の安定温度に到達できないといった事態が生じ
やすい。
しかし、本実施例の電磁誘導加熱調理器では、このとき
前記調理物投入の場合と同様に出力のオン時間がオフ時
間より長くなるのを検出して、これにより温度制御レベ
ルを第5図に符号bで示すように1段引き上げたオーバ
ーシュート温度制御の切り替わるので、油温を所定の安
定温度まで早く引き上げることができる。
以上の説明のように、上記実施例においては、オン・オ
フ温度制御におけるオン時間とオフ時間の比率の変化を
検出し、その変化、すなわちオン時間がオフ時間より長
くなるのに伴って温度制御レベルを所定値だけ引き上げ
てオン・オフ制御するように構成したから、調理物の投
入に伴って油温の温度が急激に低下する場合に、温度制
御レベルを一時的に引き上げて、油温の立上がりを早め
たり、温度降下の回復を早めることができ、また、加熱
立上がり時において温度センサ13の検出温度が所定の
レベルまでオーバーシュートしているのにまだ油温が安
定温度に到達していない場合の油温の立上がりが早めら
れるので、調理を能率よく行うことができる。
なお、上記実施例では、オーバーシュート時間tOVを予
め与えられたデータxにより設定するように構成してい
るが、これに限らず、例えば、オーバーシュート温度制
御に移行してからのオン時間とオフ時間の関係を検出
し、オフ時間がオン時間より長くなると自動的に元の通
常の温度制御に切り替わるように構成してもよい。
〔発明の効果〕
本発明の電気加熱調理器は、以上のように、加熱中断か
ら加熱再開までのオフ時間と、加熱再開から加熱中断ま
でのオン時間との比率が、加熱対象物の温度安定状態時
よりもオン時間の割合が長くなって所定値以上になった
ときに、加熱対象物の目標加熱設定温度に対応する制御
温度範囲の上限温度及び下限温度から、上記上限温度よ
りも高い温度にそれぞれ高位設定温度と低位設定温度と
を変更して、これら変更後の高位設定温度と低位設定温
度とに基づくオン・オフ制御を所定期間行う構成であ
る。
それゆえ、加熱対象物と温度センサでの検出温度との間
の時間遅れが大きく、この結果、加熱対象物に温度低下
が生じてもオン・オフ制御によって温度センサでの検出
温度が制御温度範囲内で維持されるような場合であって
も、加熱対象物の温度低下を的確に把握して、自動的に
加熱熱量を大きくする制御に切り替わる。したがって、
温度低下を生じた加熱対象物の温度回復を早めることが
できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の概要を示すブロック図、第
2図はその具体的構成を示す回路図、第3図はその制御
部の動作を示すフローチャート、第4図はその調理物投
入時の制御動作を示すための説明図、第5図はその加熱
立上がり時の制御動作を示すための説明図、第6図は電
磁誘導加熱調理器の加熱部の構造を示す断面図、第7図
は従来の温度制御方式の一例を示す説明図、第8図はそ
の温度制御方式における調理物投入時の動作を示す説明
図、第9図は従来の温度制御方式の他の例を示す説明
図、第10図はその温度制御方式における調理物投入時
の動作を示す説明図、第11図は本願出願人による提案
例を示す説明図、第12図は鍋の形状やその他のバラツ
キに対する調理温度と消費電力との関係を示すグラフ、
第13図は加熱対象物の温度変化とこのときのオン・オ
フ温度制御の通電率変化の関係を示すグラフである。 11は電気加熱手段、12はスイッチング回路、13は
温度センサ、14は制御手段、15は設定温度シフト手
段である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三ケ尻 和己 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ヤープ株式会社内 (72)発明者 浅田 哲生 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ヤープ株式会社内 (72)発明者 増田 慎一 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ヤープ株式会社内 (72)発明者 土井 麻子 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ヤープ株式会社内 (56)参考文献 実開 昭59−98595(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱対象物を加熱する電気加熱手段と、こ
    の電気加熱手段の通電路を断接するスイッチング回路
    と、加熱対象物の温度を検出するための温度センサとが
    設けられ、また、上記加熱対象物の目標加熱設定温度に
    対応する制御温度範囲の上限温度及び下限温度をそれぞ
    れ高位設定温度及び低位設定温度として、上記温度セン
    サでの検出温度が高位設定温度を超えた時に加熱を中断
    する一方、低位設定温度以下になった時に加熱を再開す
    べく上記スイッチング回路をオン・オフ制御する制御手
    段を備える電気加熱調理器において、 上記加熱中断から加熱再開までのオフ時間と、加熱再開
    から加熱中断までのオン時間との比率が、加熱対象物の
    温度安定状態時よりもオン時間の割合が長くなったとき
    の判別値として予め設定されている所定値以上になった
    とき、上記高位設定温度と低位設定温度とを上記制御温
    度範囲の上限温度よりも高い温度にそれぞれ変更する設
    定温度シフト手段がさらに設けられ、この変更後には、
    変更後の高位設定温度と低位設定温度とに基づくオン・
    オフ制御を上記制御手段が所定期間行うことを特徴とす
    る電気加熱調理器。
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