JP4972611B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、誘導加熱される負荷が適切か不適切かを判定しインバータ手段を駆動制御して加熱コイルの通電を制御する誘導加熱調理器に関するものである。
従来の誘導加熱調理器において、誘導加熱される負荷が適切か不適切かを判定する負荷判定手段を備え、使用者がナイフやフォーク等の小物負荷を誤って加熱しないようにするため、負荷判定手段により負荷が不適切であると判定すると、一定期間だけ加熱を停止しその後再び加熱するような制御を行うようにすることがある。
このようなものは、例えば炒め物調理等で材料を攪拌するためにフライパンをあおる動作を行うと、負荷判定手段により負荷が不適切と判定されて加熱が停止し、フライパンを元に戻しても直ぐにはフライパンの加熱が再開されず、したがって、高火力で短時間に調理を終了させたい炒め物調理としては調理が良好にできないという課題があった。
そこで、負荷判定手段により負荷が不適切であると判定しても、所定の時間インバータ手段を動作させて加熱コイルに高周波電流を供給し続け、その間に負荷判定手段により負荷が適切であると判定できればそのまま加熱を継続し、負荷が適切と判定できなければ所定時間加熱を停止させた後、再度負荷判定手段により判定し、負荷が適切と判定されたときには加熱を再開するようにして、炒め物調理で負荷をあおる動作を行っても加熱電力の低下を抑制するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、炒め物など、鍋をあおる可能性のある調理を行う場合は、あらかじめ使用者が操作キーにより「炒め物モード」を設定することにより、負荷判定手段により負荷が不適切と判定してから再度負荷判定手段により負荷が適切か不適切かを検出するまでの時間を、通常の「加熱モード」よりも短縮することで、炒め物調理の加熱電力の低下を抑制するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−187954号公報 特開2004−220848号公報
しかしながら、上記従来技術において、特許文献1のものは、調理中に一旦負荷が遠ざかり、負荷判定手段により負荷が不適切と判定されても所定の時間加熱を停止しないため、炒め物調理の負荷のあおり状態でない状態であっても加熱が継続され、不必要な電力の消費が発生してしまう。
また、特許文献2のものは、調理者が「炒め物モード」の設定を忘れるなどして設定しないで炒め物調理を行った場合は、鍋をあおる動作を行うと一旦加熱を停止してから加熱を復帰するまでに所定の時間が必要となるため、炒め物調理に必要な高火力が得られない。
また、炒め物調理ではない調理を行う際に、間違えて「炒め物モード」に設定してしまう恐れもあり、その場合には鍋を取り去る動作を行っても加熱が継続され、不必要な電力の消費が発生してしまう。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、炒め物調理等で負荷をあおる動作を行っても、加熱電力が低下することなく調理できる誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、請求項1では、負荷を誘導加熱する加熱コイルと、商用電源を直流に変換する直流電源手段と、前記直流電源手段に接続され、前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ手段と、前記負荷を加熱する電力を設定する操作手段と、前記負荷の適否を判定する負荷判定手段と、前記負荷の温度を検出する温度検出手段と、前記負荷判定手段により適切と判定すると前記操作手段により設定された電力で前記インバータ手段を制御して前記負荷を加熱し、前記負荷判定手段で不適切と判定されると、前記負荷の加熱を一時停止し、前記負荷判定手段による負荷の適否の判定を再度行うように制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記負荷判定手段で不適切と判定すると、前記操作手段の設定電力と、前記温度検出手段の検出温度の両方が所定値以上の場合、所定時間の間前記インバータ手段を停止させずに前記負荷判定手段による負荷の適否判定を繰り返し行うように制御するものである。
また、請求項2は、請求項1に記載の誘導加熱調理器において、前記負荷判定手段で不適切と判定すると、前記操作手段の設定電力と、前記温度検出手段の検出温度の両方が所定値以上の場合、所定時間の間前記インバータ手段を停止させずに前記負荷判定手段による負荷の適否判定を繰り返し行うように制御し、前記所定時間の間に負荷検出手段で適切と判定されなかった場合、所定時間の間前記インバータ手段を間欠的に動作させて前記負荷判定手段による負荷の適否判定を繰り返し行うように制御するものである。
また、請求項3は、請求項1又は2に記載の誘導加熱調理器において、前記制御部は、前記負荷判定手段により不適切と判定すると前記操作手段の設定電力と前記温度検出手段の検出温度の両方が所定値以上の場合、前記負荷を所定時間の間、一定のレベルで加熱制御するものである。
本発明の誘導加熱調理器は、上記のように構成したことにより、炒め物調理等で負荷をあおる動作を行っても、加熱電力が低下することがなく、調理具材の温度を下げないで調理することができるため、仕上がりの良い調理が可能となる。
また、負荷が不適切な状態では、加熱を停止して無駄なエネルギー消費を無くすことができるとともに、インバータ手段に印加される過負荷を抑制することができる。
また、使用者が操作手段により誤って設定する部分が無いため、使い勝手が非常に向上する。
以下、本発明の一実施例を図1〜図8を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例における誘導加熱調理器の外観斜視図である。図1において、誘導加熱調理器の本体21の上面にはトッププレート22が水平に配置されている。
トッププレート22は、耐熱性の高い結晶化ガラスよりなり、鉄等の磁性体又はアルミ等の非磁性体よりなる鍋等の負荷5を載置する。
トッププレート22下方の本体21内の上部左右には、加熱コイル4aが配置されており、トッププレート22に載置された鍋などの負荷5を誘導加熱する。
トッププレート22の前面側の上面には、夫々の加熱コイル4aに対応した操作手段107が設けられていて、加熱コイル4aの加熱電力等の設定を行う。また、操作手段107に対応して表示部23が操作手段107の近傍に設けられており、夫々の加熱コイル4aの通電状態等を表示する。
本体21の後部右側には、上方に向けて開口した吸気口24が設けられており、本体21内に設けられたファン(図示せず)により吸気口24から吸気した冷却風を本体21内に設けられた制御基板(図示せず)や加熱コイル4a等に流して冷却する。
本体21の後部左側には、本体21内部を冷却した冷却風を排気する排気口25が設けられている。
本体21の前面左部には、グリル加熱部26が設けられている。
図2は、本発明の実施例における誘導加熱調理器のブロック図である。図2において、商用電源1を直流電源手段2で直流化し、インバータ手段3に接続する。
インバータ手段3は、スイッチング素子(図示せず)を高周波でスイッチングし、共振コンデンサ4bと加熱コイル4aで構成する共振回路4に高周波電流であるインバータ電流を供給し、加熱コイル4aの近傍に配置する鍋等の金属製の負荷5に渦電流を生じさせて誘導加熱する。
負荷5の加熱状態を検出する手段として、商用電源1の電圧を検出する電圧検出手段8と、商用電源1の電流を検出する電流センサ6およびその出力を電圧に変換する入力電流検出手段9と、インバータ手段3の出力するインバータ電流を検出する電流センサ7およびその出力を電圧に変換するインバータ電流検出手段10と、負荷5の温度を検出する温度センサ17およびその出力を電圧に変換する負荷温度検出手段18を有している。
温度センサ17は、サーミスタで構成され、トッププレート22の裏面に接して設けられ、トッププレート22に載置された負荷5の温度をトッププレート22を介して検知するように構成している。
なお、温度センサ17は赤外線検出素子で構成しても良く、結晶化ガラスで構成したトッププレート22を透過する負荷5の放射する赤外線を検出して負荷5の温度を検出する構成としても良い。
電力検出手段11は、電圧検出手段8および入力電流検出手段9の出力から商用電源1側から見た電力を算出し、その出力を制御部20に入力している。
負荷判定手段12は、加熱コイル4aにより誘導加熱される負荷5が適切か不適切(適否)かを判定するもので、電圧検出手段8の出力と、入力電流検出手段9の出力およびインバータ電流検出手段10の出力を入力して判定し、その出力を制御部20に入力している。
駆動設定手段14は、インバータ手段3に駆動信号を出力してインバータ手段3を動作させ、インバータ電流を加熱コイル4aに供給し加熱コイル4aの近傍に配置する負荷5を誘導加熱する。
制御部20は、使用者が操作する操作手段107の設定情報と電力検出手段11の出力と負荷判定手段12の出力と温度検出手段18の出力とを入力し、駆動設定手段14を介してインバータ手段3を制御して加熱コイル4aにより負荷5を加熱制御する。
図3は、負荷判定手段12の動作を説明するグラフである。図3において、横軸は入力電流検出手段9の検出する入力電流、縦軸はインバータ電流検出手段10の検出するインバータ電流である。
インバータ手段3の負荷は、加熱コイル4aと加熱コイル4aに磁気結合させた負荷5との組み合わせであり、等価インダクタンスおよび等価抵抗で表される。
図3の太線で囲まれた範囲は、加熱コイル4aと負荷5が近接していて磁気的な結合が十分であり、インバータ手段3の負荷として許容できる範囲を示し、この範囲内の入力電流とインバータ電流の組み合わせであれば、インバータ手段3のスイッチング素子は問題なく加熱コイル4aに高周波電流を供給することができ、負荷5を加熱することができる。
逆に、この太線で囲まれた範囲外の入力電流とインバータ電流の組み合わせとなる負荷を駆動しようとすると、インバータ手段3のスイッチング素子にストレスが印加され、信頼性が低下するなどして好ましくない。
制御部20により、電力検出手段11の出力を監視して、負荷5を加熱する電力が常に一定となるように駆動設定手段14を制御している場合においては、入力電流とインバータ電流の関係が図3のAの位置に在ると、商用電源1の電圧が高くなれば図3のAHの点方向に移動し、商用電源1の電圧が低くなればAL点方向に移動する。
このように、制御部20により電力を一定に制御している場合は、商用電源1の電圧の高低が生じてもインバータ電流は一定となるが、入力電流は変化する。
また、インバータ手段3を駆動する駆動設定手段14の出力が一定していて図3のBの状態に在るときは、負荷5と加熱コイル4aとの距離が近くなれば、磁気的結合が高くなるので、インダクタンス成分が減少するとともに抵抗成分が大きくなり、入力電流,インバータ電流共に大きくなるのでBNに移動する。
逆に負荷5と加熱コイル4aの距離が遠くなれば、インダクタンス成分が増加し抵抗成分が小さくなるので、入力電流,インバータ電流とも減少してBFに移動する。
したがって、負荷判定手段12は、インバータ手段3により、加熱コイル4に高周波電流を供給して負荷5を加熱しているときの商用電源1の入力電流の値と、加熱コイル4aと共振コンデンサ4bで構成される共振回路4に流れるインバータ電流の値の関係が、図3の太線の範囲内にあれば、負荷5は適切な負荷として判定し、図3の太線の範囲外に在れば、不適切な負荷と判定するように構成したものである。
なお、商用電源1の電圧変動によって、図3の太線の範囲を外れて負荷判定手段12が不適切な負荷と誤って判定しないようにするため、本実施例では、電圧検出手段8で検出した商用電源1の電圧値により、インバータ電流検出手段10で検出した値を補正するようにして負荷判定手段12で誤判定しないようにしている。
なお、また、加熱コイル4aと負荷5の磁気的な結合は、負荷5の材質によって異なり、また、負荷5の形状や、負荷5の材質固有の磁気特性によっても異なる。したがって、インバータ手段3の負荷の電気的特性は大きく変動するものであり、負荷判定手段12が不適切と判定する加熱コイル4aと負荷5と間の距離は、負荷5の材質や形状によっても変化するものである。
図4は、加熱コイル4aと負荷5との間の距離を変化させた場合に、インバータ手段3の負荷として表した等価抵抗と、等価インダクタンスがどのように変化するのかを模式的に表したグラフである。
図に示すように、加熱コイル4aと負荷5との間の距離が近い場合は、磁気的な結合度が高くなるので、等価インダクタンスは減少し、等価抵抗は増加する。
また、加熱コイル4aと負荷5との間の距離が遠い場合は、磁気的な結合度が低くなり、等価インダクタンスは増加し、等価抵抗は減少する。
そして、負荷5が加熱コイル4aから無限遠に遠ざかると、等価インダクタンスと等価抵抗は、加熱コイル4aそのものの値となる。
したがって、インバータ手段3としては、等価インダクタンスと共振コンデンサ4bで決まる共振周波数よりも高い周波数において、インバータ手段3のスイッチング素子が同一駆動条件であれば、負荷5が遠ざかることによって等価インダクタンスが大きくなるため、共振周波数が低下し、インバータ電流が減少することになる。
図5は、加熱コイル4aと負荷5の位置関係を説明する要部縦断面図である。図において、トッププレート22の下方にはコイルベース27に保持された加熱コイル4aが配置されており、(a)は例えばフライパンの負荷5を加熱コイル4a上方のトッププレート22上に置いている状態を示し、この状態が加熱コイル4aと負荷5とが最も近接していて磁気的結合が十分な状態である。
(b)は、使用者がフライパンの負荷5をトッププレート22から取り去った場合、あるいはフライパン内の調理具材をあおる動作を行った場合を示し、トッププレート22から所定の距離X以上離れた状態を示す。
なお、状態(b)は負荷5がトッププレート22から垂直方向へ移動した状態を示しているが、加熱コイル4aに対して水平方向への移動が発生しても同様である。
このように、炒め物調理におけるあおり動作とは、状態(a)と状態(b)との間を往復するものと定義でき、実際には、野菜炒めやチャーハンをフライパンで炒める場合に、フライパンを前後上下等に動かし、調理具材をフライパンの側面の曲面に沿って上方に跳ね上げることにより混ぜ合わせるものである。
次に、このように構成された誘導加熱調理器において、フライパン等により炒め物調理を行う場合の動作を説明する。
使用者は、調理具材を入れた負荷5(フライパン)をトッププレート22上の加熱コイル4aの真上に置き、誘導加熱調理器の電源スイッチ(図示せず)を押して電源を入れる。
次に、操作手段107を操作して、表示部8で火力の表示を見ながら希望の火力となるように加熱電力を設定し、加熱の開始を指示する。
そうすると、商用電源1を直流電源手段2で直流化した電圧がインバータ手段3供給され、インバータ手段3は、制御部20により操作手段107で設定された加熱電力で負荷5を誘導加熱するように加熱コイル4aにインバータ電流を供給する。
制御部20は、操作手段107の設定情報と電力検出手段11の出力と負荷判定手段12の出力を入力し、インバータ手段3のスイッチング素子に適切な駆動パルスを与えるように駆動設定手段14を制御してインバータ手段3を動作させ、加熱コイル4aにインバータ電流を供給して、負荷5が設定された火力で加熱されるように加熱制御する。
次に、図6により制御部20の動作を詳細に説明する。図6は、炒め物調理を行う場合の制御部20の加熱制御を説明するフローチャート図である。
図において、炒め物調理をスタートすると、ステップ601で、操作手段107で設定した加熱電力で負荷5が加熱されるように駆動設定手段14によりインバータ手段3を制御し、ステップ602で、負荷判定手段12により負荷5が適切な負荷の場合はそのまま負荷5を加熱する。
ステップ602で、負荷5が加熱コイル4aから遠ざけられて、負荷5が不適切と判定されたら、ステップ603で、設定された加熱電力が高火力である所定値以上かを判定する。
所定値以上の高火力で加熱制御している場合は、ステップ604で、温度検出手段18の出力から負荷5の温度が所定値以上の高温であるかを判定する。
所定値以上の場合は、ステップ605で5秒タイマーをスタートさせ、この5秒間の間で負荷判定手段12により負荷5が適切と判定されたら、一旦遠ざけられた負荷5が再度加熱コイル4a上に戻されたと判断し、ステップ606からステップ601で、設定された加熱電力でそのまま負荷5を加熱する。
そして、もし5秒間の間で負荷5が不適切と判定されたら、ステップ607で加熱を一時停止する。
また、ステップ603で、設定された加熱電力が所定値以下の低い火力の設定の場合は、ステップ607で加熱を一時停止する。
同様にステップ603で、設定された加熱電力が所定値以上であるがステップ604で、負荷5の温度が所定値以下の場合も、ステップ607で加熱を一時停止する。
ステップ607で加熱を一時停止した場合は、ステップ608で30秒タイマーをスタートさせ、ステップ609とステップ610とステップ611により30秒タイマーの動作の間に何回かインバータ手段3を短時間動作させ、加熱コイル4aにインバータ電流を流し、負荷判定手段12により負荷5が適切であるかを判定し、適切であると判定されたら負荷が再度加熱コイル4a上に戻されたと判断し、ステップ612で加熱を再開する。
ステップ611で30秒経過すると、負荷5が加熱コイル4a上に戻されなかったと判断してステップ613で加熱を停止する。
このように、通常の炒め物調理は高い火力で短時間に加熱することにより、調理具材の栄養素を損なわず食感が良いものとすることができるので、高い火力が設定されていて負荷5の温度が高い場合は炒め物調理中であるとし、このような条件下で、加熱制御中に負荷5のあおり動作が行われた場合には加熱停止しないようにすることにより、あおり動作終了時の加熱火力が短時間に復帰して炒め調理がうまくできる。
逆に、設定している火力が低い場合や、負荷5の温度が所定値以下の低い温度の場合は、積極的な負荷の温度上昇を要求しない調理、あるいは調理状態であると言えるので、この間にあおり動作が行われたとしても元々の火力レベルが低いため、一時的に加熱が停止されても調理自体に影響を与えない。
同様に、設定している火力が高いにもかかわらず負荷5の温度が低いと検出している場合には、炒め物調理の最初の予熱段階であるか、煮物などの熱容量の大きい調理物であると判断できるので、前者の場合は炒め物調理の予熱段階であり、調理具材の投入以前であるため、一時的に加熱が停止されても炒め物調理自体には影響を及ぼさない。
また、後者の場合は、あおり動作自体が稀であり、熱容量が大きい煮物調理の場合は一時的な加熱停止はさほど影響が無いと言える。
したがって、炒め物調理などでは、ある程度調理具材の温度が上昇すると、フライパン等をあおって調理具材を攪拌する動作を行うことが多いが、このとき、加熱停止しないようにすることにより、あおり動作終了時の加熱火力が短時間に復帰して炒め調理がうまくできるようになる。
図7,図8は、加熱コイル4aと負荷5との間の距離が変化した場合の、電力検出手段11が検出する加熱電力と、負荷判定手段12の判定出力と、駆動設定手段14の入力との関係を示すタイミングチャート図である。
図において、時刻t1までは負荷5が加熱コイル4aの直近に配置され、最も磁気的結合の良い状態である。このとき、負荷5の加熱電力は使用者の設定に対して駆動設定手段14の入力は適切に設定されており、負荷判定手段の出力は「適切」となっている。
時刻t1から負荷5が加熱コイル4aから徐々に離れていき、時刻t2でインバータ手段3の負荷として不適切な状態にまで遠ざかると、この間、負荷5が加熱コイル4aから発生する磁界から徐々に遠ざかり、負荷5に生じる渦電流が減少するため、負荷5を加熱する加熱電力が減少する。
そして、制御部20は、負荷5の加熱電力の低下を補うように制御しようと、ある遅れ時間を持って徐々に加熱電力を高めるように駆動設定手段14を制御するため、インバータ手段3は加熱コイル4aに供給するインバータ電流を増加させる。
そして、時刻t2で負荷判定手段12の出力が「適切」から「不適切」と変化すると、制御部20は駆動設定手段14の制御出力をその時点のレベルで一定にして秒タイマーをスタートさせる。
そして、この5秒タイマーの計時が終了する前の時刻t3で、負荷5が加熱コイル4aに近づいて負荷判定手段12の出力が「不適切」から「適切」へと変化すると、インバータ手段3は直ちに駆動設定手段14の一定にした制御レベルの出力で負荷の加熱が再開され、その後は、通常の負荷5の加熱電力を制御する動作に移行する。
しかし、5秒タイマーの計時終了時までに負荷判定手段12の出力が「不適切」から「適切」へと変化しなければ、図8に示すように、時刻t4で制御部20は駆動設定手段14に対し負荷5の加熱を停止する信号を出力し、加熱を一時停止する。
そして、次に30秒タイマーをスタートする。このとき制御部20は、ts時間毎に駆動設定手段14に対して低出力で時間幅の短い信号を出力し、インバータ手段3を動作させ、この短時間での負荷5を加熱する期間で、負荷判定手段12の判定出力が「不適切」から「適切」へと変化するのを監視し、時刻t5で「適切」と検出したら駆動設定手段14に対して加熱を再開するように信号を出力する。
したがって、時刻t4からt5にかけては負荷5に対してほとんど加熱電力を供給しない。これは同時にインバータ手段3に対して、負荷5の無い状態で短時間以上継続してインバータ電流を流すことなく無駄なエネルギーを消費することを抑えるとともに、インバータ手段3を構成するスイッチング素子等を過負荷から保護するためである。
また、時刻t4以降に負荷5が加熱コイル4aに近付けられると、負荷判定手段12の判定出力が「不適切」から「適切」へと変化し、これにより制御部20は、インバータ手段3を制御して加熱を再開するようになるが、負荷判定手段12はts時間間隔でしか判定しないので、負荷5の加熱を復帰させるのに時間が掛かることになる。
時刻t4以降にわたり負荷5が遠ざけられた状態が継続された場合は、炒め物調理での鍋のあおりではなく、鍋が取り去られ、使用者が加熱の継続を意図していないと判断して加熱を停止する。
このように、時刻t2で負荷判定手段12の出力が「適切」から「不適切」と変化すると、制御部20は、駆動設定手段14の制御出力を、その時点のレベルで固定した一定のレベルで5秒タイマーをスタートさせることにより、5秒タイマーの動作期間中に、負荷5を加熱コイル4a急激に近付けた場合でも、負荷5を遠ざける前の加熱電力とほぼ同じレベルの加熱電力で負荷5の加熱が再開されるので、インバータ手段3のスイッチング素子に過負荷が印加されることが無くなり、したがってインバータ手段3の故障や信頼性に影響を与えるような動作を回避することができる。
なお、本実施例では、炒め物調理時に行う鍋のあおり動作により遠ざけられた鍋が再び加熱コイル4a上に戻される時間を5秒以内としたが、5秒に限定されるものではなく、同等の効果を奏する範囲内に設定すれば良い。
同様に、加熱を停止する30秒のタイマー値も30秒に限定されるものではなく、同等の効果を奏する範囲内に設定すれば良い。
以上のように、本実施の形態によれば誘導加熱調理器による調理において、炒め物調理の際に負荷5である鍋やフライパン等をあおる動作を行ったとしても、所定の時間内であれば加熱を一時停止することなく調理を継続でき、再び鍋やフライパンが正規の位置に戻った場合には、素早く火力が復帰するため、調理物の温度を下げないで調理することが出来る。したがって、仕上がりの良い調理が可能となる。
また、負荷5のあおり動作の途中で負荷5を外してしまうような場合においても、所定の時間後に加熱を停止することができるため、無駄なエネルギー消費を無くすことができるとともに、インバータ手段3のスイッチング素子に印加する過負荷を抑制することができる。
また、本動作は加熱状態によって自動的に判別されるので、使用者が誤って設定する部分は無く、使い勝手が向上する。
本発明の実施例における誘導加熱調理器の外観斜視図である。 本発明の実施例における誘導加熱調理器のブロック図である。 負荷判定手段の動作を説明するグラフである。 加熱コイルと負荷の間の距離を変化させ場合に、インバータ手段の負荷として表した等価抵抗と、等価インダクタンスがどのように変化するのかを模式的に表したグラフである。 加熱コイルと負荷の位置関係を説明する要部縦断面図である。 炒め物調理を行う場合の制御部の加熱制御を説明するフローチャート図である。 加熱コイルと負荷との間の距離が変化した場合の、電力検出手段が検出する加熱電力と、負荷判定手段の判定出力と、駆動設定手段の入力との関係を示すタイミングチャート図である。 加熱コイルと負荷との間の距離が変化した場合の、電力検出手段が検出する加熱電力と、負荷判定手段の判定出力と、駆動設定手段の入力との関係を示すタイミングチャート図である。
符号の説明
1 商用電源
2 直流電源手段
3 インバータ手段
4a 加熱コイル
5 負荷
12 負荷判定手段
18 温度検出手段
20 制御部
107 操作手段

Claims (3)

  1. 負荷を誘導加熱する加熱コイルと、商用電源を直流に変換する直流電源手段と、前記直流電源手段に接続され、前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ手段と、前記負荷を加熱する電力を設定する操作手段と、前記負荷の適否を判定する負荷判定手段と、前記負荷の温度を検出する温度検出手段と、前記負荷判定手段により適切と判定すると前記操作手段により設定された電力で前記インバータ手段を制御して前記負荷を加熱し、前記負荷判定手段で不適切と判定されると、前記負荷の加熱を一時停止し、前記負荷判定手段による負荷の適否の判定を再度行うように制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記負荷判定手段で不適切と判定すると、前記操作手段の設定電力と、前記温度検出手段の検出温度の両方が所定値以上の場合、所定時間の間前記インバータ手段を停止させずに前記負荷判定手段による負荷の適否判定を繰り返し行うように制御することを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 請求項1に記載の誘導加熱調理器において、前記負荷判定手段で不適切と判定すると、前記操作手段の設定電力と、前記温度検出手段の検出温度の両方が所定値以上の場合、所定時間の間前記インバータ手段を停止させずに前記負荷判定手段による負荷の適否判定を繰り返し行うように制御し、前記所定時間の間に負荷検出手段で適切と判定されなかった場合、所定時間の間前記インバータ手段を間欠的に動作させて前記負荷判定手段による負荷の適否判定を繰り返し行うように制御することを特徴とする誘導加熱調理器。
  3. 請求項1又は2に記載の誘導加熱調理器において、前記制御部は、前記負荷判定手段により不適切と判定すると前記操作手段の設定電力と前記温度検出手段の検出温度の両方が所定値以上の場合、前記負荷を所定時間の間、一定のレベルで加熱制御することを特徴とする誘導加熱調理器。
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