JPH0612648A - フロッピーディスクドライブ用磁気ヘッド装置 - Google Patents

フロッピーディスクドライブ用磁気ヘッド装置

Info

Publication number
JPH0612648A
JPH0612648A JP9586893A JP9586893A JPH0612648A JP H0612648 A JPH0612648 A JP H0612648A JP 9586893 A JP9586893 A JP 9586893A JP 9586893 A JP9586893 A JP 9586893A JP H0612648 A JPH0612648 A JP H0612648A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic head
floppy disk
slider
disk drive
magnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9586893A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoki Iwata
知樹 岩田
Tatsuya Harima
龍哉 播磨
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP9586893A priority Critical patent/JPH0612648A/ja
Publication of JPH0612648A publication Critical patent/JPH0612648A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 フロッピーディスク摺動面11の磁気ヘッド
8A近接部に溝部13a,13bを設けたスライダー1
0に磁気ヘッド8Aを接合する。この時、該溝部13
a,13bと磁気ヘッド8Aのフロッピーディスク摺動
部のエッジ部を曲面形状とする、或いは該エッジ部に面
取り加工を施しても良い。また、上記溝部を磁気ヘッド
の消去用磁気ギャップのトラック幅に対応したものとし
ても良い。 【効果】 磁気ヘッドとスライダーの接合一体化による
内部応力、磁気ギャップ形成による内部応力が減少し、
再生出力が向上し、また、スライダーへの浮力が緩和さ
れ、磁気ヘッドの追従性が向上され、品質の向上したフ
ロッピーディスク・ドライブ用磁気ヘッド装置を得るこ
とができる。さらには、エッジ部に加工を施すことによ
り、ハードエラー,エッジ効果を防ぐことが可能であ
り、品質の向上したフロッピーディスク・ドライブ用磁
気ヘッド装置を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フロッピーディスクに
情報の記録再生を行うフロッピーディスクドライブ用磁
気ヘッド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】円盤状のフロッピーディスクは、取扱が
比較的簡単で、しかも大容量の信号が記録できることか
ら、各種コンピューター,ワードプロセッサー等の外部
記憶装置として非常に広い範囲で使用されている。
【0003】上記フロッピーディスクに情報の記録再生
を行う際には、当然のことながら、該フロッピーディス
クを回転させ、磁気ヘッドをフロッピーディスクに接触
させて情報の記録再生を行う。ところが、上記フロッピ
ーディスクは可撓性を有するため、回転により振動し易
く、磁気ヘッドがフロッピーディスクに安定,確実に接
触することができない。
【0004】そこで、該フロッピーディスクをスライダ
ーによって挟み込むように構成されたフロッピーディス
クドライブ装置を用いて、磁気ヘッドがフロッピーディ
スクに安定,確実に接触するようにしている。すなわ
ち、上記フロッピーディスクドライブ装置においては、
フロッピーディスクドライブ用磁気ヘッド装置を平坦な
フロッピーディスク摺動面を有するスライダーに磁気ヘ
ッドを埋め込んで構成し、フロッピーディスクに対する
当たりを確保し、これをバネ等により荷重をかけてフロ
ッピーディスクの両側から当接せしめることで磁気ヘッ
ドとフロッピーディスクの安定,確実な接触を達成して
いる。
【0005】一方、上記フロッピーディスクドライブ用
磁気ヘッド装置においては、隣接トラックとのマージン
を確保するため、予め記録トラックの少なくとも両サイ
ドを消去しながら情報の記録を行う方式(例えば先行イ
レーズ方式やトンネルイレーズ方式等)が採用されてお
り、これに対応して磁気ヘッドは消去ヘッドと記録再生
ヘッドが一体化された形になっている。
【0006】したがって、上記の構造を有するフロッピ
ーディスクドライブ用磁気ヘッド装置を製造するには、
複数回の接合工程が必要になる。すなわち、先ず、一対
の磁気コアを所定のトラック幅を有する磁気ギャップを
有して対向させてガラスあるいは樹脂等により接合一体
化(1次融着)し、消去ヘッドあるいは記録再生用ヘッ
ド(磁気ヘッドチップ)を形成する。
【0007】次いで、これら消去ヘッドと記録再生ヘッ
ドとをガラスあるいは樹脂等により接合一体化(2次融
着)し、磁気ヘッドを形成する。最後に、上記磁気ヘッ
ドを2つのスライダー部材によって挟み、樹脂やガラス
等により接合一体化(3次融着)し、フロッピーディス
クドライブ用磁気ヘッド装置を得る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
工程を経て形成されるフロッピーディスクドライブ用磁
気ヘッド装置においては、次のような問題が発生する。
すなわち、上記のように、フロッピーディスクドライブ
用磁気ヘッド装置は、磁気コア同士の融着接合,磁気ヘ
ッドチップ同士の融着接合,スライダー部材との融着接
合と、3つの接合工程を経て形成される。この時、融着
に使用される樹脂やガラス等と磁気コアを構成するフェ
ライトの熱膨張係数の違い等により、磁路を構成するフ
ェライトに内部応力が残留する。
【0009】前述の残留内部応力は、磁気ヘッドの磁気
特性や電磁変換特性に大きく影響を与え、例えば透磁率
の低下による再生出力の低下や、,バルクハウゼンノイ
ズの発生の原因となる。
【0010】そこで本発明は、かかる実情に鑑みて提案
されたものであり、前述の構造を有するフロッピーディ
スクドライブ用磁気ヘッド装置における残留内部応力を
抑制することを目的とし、これによって再生出力の低下
やバルクハウゼンノイズの発生のないフロッピーディス
クドライブ用磁気ヘッド装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明は、フロッピーディスク摺動面を有するス
ライダーに磁気ヘッドが接合されてなるフロッピーディ
スクドライブ用磁気ヘッド装置において、上記スライダ
ーのフロッピーディスク摺動面の磁気ヘッド近接部に溝
部を設けたことを特徴とするものである。
【0012】また、本発明は、上記のようなフロッピー
ディスクドライブ用磁気ヘッド装置において、磁気ヘッ
ドが消去用ギャップと記録及び/又は再生用ギャップを
有する磁気ヘッドであり、前記消去用ギャップのトラッ
ク幅に対応して溝部が設けられていることを特徴とする
ものである。
【0013】
【作用】スライダーと磁気ヘッドが接合一体化されてな
るフロッピーディスクドライブ用磁気ヘッド装置におい
て、上記スライダーのフロッピーディスク摺動面の磁気
ヘッド近接部(スライダーと磁気ヘッドの境界部)に溝
部を設けると、作動ギャップ(記録再生ギャップ)近傍
においてスライダーと磁気ヘッドの3次融着による接合
が解消され、この3次融着により発生した歪みが解放さ
れる。このため、磁気ヘッドに残留する内部応力が減少
し、透磁率が向上して再生出力が向上し、バルクハウゼ
ンノイズの発生も抑制される。
【0014】特に、磁気ヘッドが消去ヘッドと記録再生
ヘッドからなる磁気ヘッドである場合、消去ヘッドの消
去用ギャップのトラック幅に対応して溝部を形成するよ
うにすれば、1次融着ガラスのボリュームを削減するこ
とができ、これによって残留内部応力がより一層低減さ
れる。
【0015】また、前記溝部は、エアグルーブと同様の
機能を有し、フロッピーディスクの回転によって発生す
る空気流がスライダーのフロッピーディスク摺動面とフ
ロッピーディスク表面間に流入する際の気圧の上昇を抑
え、浮力を緩和し、磁気ヘッドのフロッピーディスクへ
の接触を安定,確実に行わせ、磁気ヘッドのフロッピー
ディスクへの追従性を向上させる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて、図面を参照しながら説明する。
【0017】実施例 1 先ず、フロッピーディスクに情報の記録再生を行うフロ
ッピーディスクドライブ装置の一例の構成を説明する。
図1に示すように、フロッピーディスクドライブ装置の
キャリッジ部1は、フロッピーディスク駆動装置本体に
おいて、フロッピーディスク2の半径方向(図中矢印X
方向)にステップ送りされる所謂ガイドバー等(図示せ
ず。)に取付け固定されており、このキャリッジ部1に
は、図中矢印Y方向に回動自在に可動アーム3が取り付
けられている。これらのヘッド支持アームとなるキャリ
ッジ部1及び可動アーム3にそれぞれジンバルと称され
る板バネ部材4,5を介して取付け固定された一対の対
向する磁気ヘッド部6A,6B(フロッピーディスクド
ライブ用磁気ヘッド装置)によって上記フロッピーディ
スク2の両面に対して情報の記録再生が行われるように
構成されている。すなわち、上記可動アーム部3に取り
付けられる磁気ヘッド部6Bは、引き張りバネ7によっ
てキャリッジ部1方向に引きつけられ、上記各磁気ヘッ
ド部6A,6B間に所定ヘッド圧で上記フロッピーディ
スク2が挟みつけられている。また、相対向する上記磁
気ヘッド部6A,6Bのそれぞれの磁気ヘッド8A,8
Bの各ギャップ部9A,9Bは上記ステップ送り方向
(図中矢印X方向)に例えば4トラック或いは8トラッ
クのずれ、所謂オフセットをもって配置されている。
【0018】次に、上記各磁気ヘッド部6A,6Bにつ
いて説明する。例えば、図2に示すように磁気ヘッド部
6Aにおいて、単結晶,多結晶フェライトよりなる磁気
ヘッド8Aが、その先端の上記ギャップ部9Aと上記ス
ライダーのフロッピーディスク摺動面11が同一面内に
なるように、セラミックス(例えば、チタン酸カルシウ
ム)等によって形成されるスライダー部材10a,10
bよりなるスライダーに融着接合されている。また、該
スライダーの外周部には面取り加工が施され、上記スラ
イダー部材10aのフロッピーディスク摺動面11には
溝部12が設けられ、エアグルーブとされている。な
お、上記面取り加工は、スライダーがフロッピーディス
ク2を摺動する際に、スライダーの外周部エッジによっ
てフロッピーディスク2表面を傷付けることのないよう
に施されるものである。
【0019】この時、本実施例のフロッピーディスクド
ライブ用磁気ヘッド装置においては、上記スライダー部
材10a,10bのフロッピーディスク摺動面11の磁
気ヘッド8A近接部に溝部13a,13bが設けられて
いる。上記溝部13a,13bはその深さが磁気ヘッド
8Aの先端のギャップ部9Aの深さと略同一な溝部であ
る。
【0020】前述のように、磁気ヘッド8Aとスライダ
ーは樹脂,融着ガラス等によって接合一体化(3次融
着)されている。従って、上記溝部13a,13bの配
設によって、スライダーと磁気ヘッド8Aの3次融着に
よる接合が解消され、該3次融着により発生した歪みが
解放される。このため、磁気ヘッド8Aに残留する内部
応力が減少し、磁気ヘッド8Aの透磁率が向上し、再生
出力が向上する。なお、本実施例のフロッピーディスク
ドライブ用磁気ヘッド装置と、従来のスライダーのフロ
ッピーディスク摺動面の磁気ヘッドの近接部に溝部を有
さないスライダーを用いたフロッピーディスクドライブ
用磁気ヘッド装置の再生出力を比較したところ、本実施
例のフロッピーディスクドライブ用磁気ヘッド装置の方
が2dB高い再生出力を得ることができた。
【0021】また、この溝部13a,13bは、エアグ
ルーブと同様の効果を有し、フロッピーディスク2の回
転によって発生する空気流がフロッピーディスク摺動面
11とフロッピーディスク2表面間に流入した際の気圧
の上昇を抑える。従って、スライダー部材に加わる浮力
を緩和し、磁気ヘッドのフロッピーディスクへの接触を
安定,確実に行わせ、磁気ヘッドのフロッピーディスク
への追従性を向上させ、情報の記録再生を確実に行わせ
ることができる。
【0022】なお、上述のような溝部13a,13bの
加工は、磁気ヘッド部6A,6Bを組み立てる工程中に
行えば良い。磁気ヘッド部6A,6Bは次のような工程
を経て組み立てられる。例えば、磁気ヘッド部6Aの組
み立て工程を示すと、先ず、図3に示されるように磁気
ヘッド8Aを2つのスライダー部材10a,10bによ
って挟み融着接合する。なお、スライダー部材10aの
フロッピーディスク摺動面11には溝部12がエアグル
ーブとして設けられている。そして、図4に示されるよ
うにフロッピーディスク摺動面11と磁気ヘッド8Aの
先端のギャップ部9Aが同一面内になるように接合す
る。その後、図5に示されるように、スライダー10、
磁気ヘッド8Aのフロッピーディスク摺動面11の裏面
に所定の溝加工を施し、フロッピーディスク摺動面11
にポリッシュ仕上げを施し、図6に示すようにスライダ
ー10の外周部の面取りを行った後に磁気ヘッド部6A
を得る。
【0023】この時、上述のような溝部13a,13b
は、図7に示すようにスライダー部材10a,10bに
溝部13a,13bとして予め段加工を施しておき、こ
れらによって磁気ヘッド8Aを挟み融着接合することに
より形成するか、スライダー部材10a,10bにて磁
気ヘッド8Aを挟み融着接合した後、ダイヤモンドホイ
ール等により精密機械加工を施すことにより形成され
る。なお、磁気ヘッド部6Bの形成も同様に行われる。
【0024】上記実施例においては、各磁気ヘッド部に
エアグルーブが設けられた例を示したが、磁気ヘッド部
6A,6Bは、次のように構成されても良い。すなわ
ち、図8に示すように、例えば磁気ヘッド部6Aにおい
て、単結晶,多結晶フェライトよりなる磁気ヘッド8A
が、その先端の上記ギャップ部9Aと上記スライダーの
フロッピーディスク摺動面11が同一面内になるよう
に、セラミックス(例えば、チタン酸カルシウム)等に
よって形成されるスライダー部材10a,10bよりな
るスライダーに融着接合され、該スライダーの外周部に
は面取り加工が施されており、上記スライダー部材10
a,10bのフロッピーディスク摺動面11の磁気ヘッ
ド8A近接部に溝部13a,13bが設けられた形状で
も良い。上記溝部13a,13bはその深さが磁気ヘッ
ド8Aの先端のギャップ部9Aの深さと略同一である溝
部であり、この溝部13a,13bの配設によって、ス
ライダーと磁気磁気ヘッド8Aの3次融着による接合が
解消され、該3次融着により発生した歪みが解放され
る。このため、磁気ヘッド8Aに残留する内部応力が減
少し、磁気ヘッド8Aの透磁率が向上し、再生出力が向
上する。
【0025】また、この溝部13a,13bは、フロッ
ピーディスク2の回転によって発生する空気流がフロッ
ピーディスク摺動面11とフロッピーディスク2表面間
に流入した際の気圧の上昇を抑え、浮力を緩和するた
め、磁気ヘッドのフロッピーディスクへの接触を安定,
確実に行わせ、磁気ヘッドのフロッピーディスクへの追
従性を向上させ、情報の記録再生を確実に行わせること
ができる。
【0026】実施例 2 本実施例においては、スライダーのフロッピーディスク
摺動面の磁気ヘッド近接部に設けられる溝部のエッジ
部、及びフロッピーディスクと摺動する磁気ヘッドの先
端部のエッジ部を曲面形状とした、或いはこれらのエッ
ジ部に面取り加工を施した実施例について述べる。図9
に示すように、該スライダー10の外周部は、スライダ
ー10がフロッピーディスク2と摺動する際に、スライ
ダー10の外周部エッジによってフロッピーディスク2
表面を傷付けることのないように面取り加工が施されて
いる。それと同様にスライダー10に溝部13a,13
bを設けることによって、溝部13a,13b、及び磁
気ヘッド8Aのエッジ部がフロッピーディスク2表面を
傷付けることが考えられる。そこで、本実施例において
は、これらのエッジ部に面取り加工を施す、或いは該エ
ッジ部を曲面形状とすることにより、上記の現象を防ぐ
ものである。すなわち、図9中に示すように、スライダ
ー10の溝部13a,13bのエッジ部と磁気ヘッド8
Aのフロッピーディスクと摺動する先端部のエッジ部を
曲面形状とする、或いは該エッジ部に面取り加工(図示
しない。)を施すものである。さらに、本実施例におい
ては、磁気ヘッド8Aのフロッピーディスクと摺動する
先端部のエッジ部を曲面形状とする、或いは該エッジ部
に面取り加工を施していることから、エッジ効果を防止
することができ、隣接トラックからの干渉を防止するこ
とができ、再生出力を更に向上させることが可能であ
る。
【0027】実施例 3 本実施例においては、磁気ヘッドが消去用ギャップと記
録再生用ギャップを有する磁気ヘッドであり、該磁気ヘ
ッドに上記消去用ギャップのトラック幅に対応するよう
に溝部が設けられている実施例について述べる。
【0028】本実施例のフロッピーディスクドライブ用
磁気ヘッド装置は、図10に示すように、磁気ヘッド8
Aをスライダー部材10a,10bによって挟み込んで
融着接合されてなるものであり、一方のスライダー部材
10aのフロッピーディスク摺動面11には溝部12が
設けられ、エアグルーブとされている。
【0029】この時、本実施例のフロッピーディスクド
ライブ用磁気ヘッド装置においては、上記スライダー部
材10a,10bのフロッピーディスク摺動面11の磁
気ヘッド8A近傍から磁気ヘッド8Aのギャップ部9A
にわたって、溝部14a,14bが設けられている。す
なわち、図11に示すように、本実施例は磁気ヘッド8
Aのギャップ部9Aに消去用ギャップg1 と記録再生用
ギャップg2 を有するフロッピーディスクドライブ用磁
気ヘッド装置であるが、該消去用ギャップg1のトラッ
ク幅に対応して溝部14a,14bが形成されている。
上記磁気ヘッド8Aは、消去ギャップg1 を有する消去
用磁気ヘッドと記録再生用ギャップg2を有する記録再
生用磁気ヘッドを融着接合して形成されており、各磁気
ヘッドには消去用ギャップg1 と記録再生用ギャップg
2 のトラック幅を規制するために、トラック幅規制溝1
5a,15b,16a,16bが設けられている。従っ
て、消去用ギャップg1 のトラック幅を規制しているト
ラック幅規制溝15a,15bを研削することにより、
消去用ギャップg1 のトラック幅に対応するように溝部
14a,14bを形成することが可能である。
【0030】上記溝部14a,14bの配設によって、
スライダーと磁気磁気ヘッド8Aの3次融着による接合
が解消され、該3次融着により発生した歪みが解放され
る。このため、磁気ヘッド8Aに残留する内部応力が減
少し、磁気ヘッド8Aの透磁率が向上し、再生出力が向
上する。
【0031】また、前述のように、上記消去用磁気ヘッ
ドと記録再生用磁気ヘッドは、それぞれ一対の磁気コア
を所定の磁気ギャップを有して樹脂,融着ガラス等によ
って接合一体化(1次融着)して形成される。従って、
上記溝部14a,14bの配設によって、1次融着ガラ
スのボリュームを削減することができ、これによって残
留内部応力がより一層低減され、磁気ヘッド8Aの透磁
率がより向上し、バルクハウゼンノイズの発生がさらに
抑えられ、再生出力がさらに向上する。
【0032】また、この溝部14a,14bは、エアグ
ルーブとして設けられる溝部12と同様の効果を有し、
フロッピーディスクの回転によって発生する空気流がフ
ロッピーディスク摺動面11とフロッピーディスク表面
間に流入した際の気圧の上昇を抑え、浮力を緩和させる
ため、磁気ヘッド8Aのフロッピーディスクへの追従性
を向上させ、情報の記録再生を確実に行わせることがで
きる。
【0033】なお、本実施例のフロッピーディスクドラ
イブ用磁気ヘッド装置は、実施例1と同様の方法で製造
することが可能であり、溝部14a,14bの形成は、
磁気ヘッド8Aとスライダー部材10a,10bの融着
接合工程よりも前の工程で行う、或いは融着接合後に行
えば良い。
【0034】実施例 4 本実施例においては、消去用ギャップのトラック幅に対
応するように磁気ヘッドに設けられる溝部をエアグルー
ブとして形成する実施例について述べる。
【0035】本実施例のフロッピーディスクドライブ用
磁気ヘッド装置は、図12に示すように、磁気ヘッド8
Aをスライダー部材10a,10bによって挟み込んで
融着接合されてなるものである。
【0036】この時、本実施例のフロッピーディスクド
ライブ用磁気ヘッド装置においては、上記スライダー部
材10a,10bのフロッピーディスク摺動面11の磁
気ヘッド8A近傍から磁気ヘッド8Aのギャップ部9A
にわたって、比較的広い幅を有する溝部17a,17b
が設けられている。すなわち、図13に示すように、本
実施例も磁気ヘッド8Aのギャップ部9Aに消去用ギャ
ップg1 と記録再生用ギャップg2 を有するフロッピー
ディスクドライブ用磁気ヘッド装置であるが、該消去用
ギャップg1 のトラック幅に対応するように溝部17
a,17bがスライダー部材10a,10bのフロッピ
ーディスク摺動面11から磁気ヘッド8Aのギャップ部
9Aにわたって形成されている。この溝部17a,17
bの配設によって、実施例3と同様に、スライダーと磁
気ヘッド8Aの3次融着による接合が解消され、該3次
融着により発生した歪みが解放される。このため、磁気
ヘッド8Aに残留する内部応力が減少し、磁気ヘッド8
Aの透磁率が向上し、再生出力が向上する。なお、本実
施例においても溝部17a,17bは実施例1と同様に
形成される。
【0037】また、上記溝部17a,17bの配設によ
って、1次融着ガラスのボリュームを削減することがで
き、これによって残留内部応力がより一層低減され、磁
気ヘッド8Aの透磁率がより向上し、バルクハウゼンノ
イズの発生がさらに抑えられ、再生出力がさらに向上す
る。
【0038】また、この溝部17a,17bは、比較的
広い幅を有することからエアグルーブとしても機能し、
フロッピーディスクの回転によって発生する空気流がフ
ロッピーディスク摺動面11とフロッピーディスク表面
間に流入した際の気圧の上昇を抑え、浮力を緩和させる
ため、磁気ヘッド8Aのフロッピーディスクへの追従性
を向上させ、情報の記録再生を確実に行わせることがで
きる。
【0039】上述の実施例においては、ギャップ部の両
端にエアグルーブとして機能する溝部17a,17bを
設けた例について述べたが、一方の溝部のみをエアグル
ーブとして機能する溝部として形成しても良い。
【0040】実施例 5 本実施例においては、消去用ギャップのトラック幅に対
応するように磁気ヘッドに設けられる溝部を磁気ヘッド
の片端のみに形成する実施例について述べる。
【0041】本実施例のフロッピーディスクドライブ用
磁気ヘッド装置も上述の各実施例と同様に磁気ヘッドが
スライダー部材によって挟み込まれて構成されるもので
ある。
【0042】ところで、前述のように、消去ヘッド及び
記録再生ヘッドにおいては、消去用磁気ギャップg1
び記録再生用ギャップg2 のトラック幅を規制するため
に、各磁気ギャップの両端にトラック幅規制溝を設けて
いる。そこで本実施例においては、図14に示すよう
に、磁気ヘッド8Aの消去用磁気ギャップg1 の片端の
みにトラック幅規制溝18aを設けるようにし、磁気ギ
ャップの中心を若干ずらすようにして、磁気ヘッドを形
成する。(すなわち、記録再生用ギャップg2 の両端に
は大きさの異なるトラック幅規制溝19a,19bが設
けられることとなる。)
【0043】そして、スライダーのフロッピーディスク
摺動面から磁気ヘッドの磁気ギャップ部にわたって消去
用ギャップのトラック幅に対応するような溝部を形成す
る。すなわち、図14に示すように消去用磁気ギャップ
1 のトラック幅を規制しているトラック幅規制溝18
aを研削することにより、消去用ギャップg1 のトラッ
ク幅に対応するような溝部20を形成することができ
る。
【0044】この溝部20の配設により、実施例3と同
様に、スライダーと磁気磁気ヘッド8Aの3次融着によ
る接合が解消され、該3次融着により発生した歪みが解
放される。このため、磁気ヘッド8Aに残留する内部応
力が減少し、磁気ヘッド8Aの透磁率が向上し、再生出
力が向上する。
【0045】また、上記溝部20の配設によって、1次
融着ガラスのボリュームを削減することができ、これに
よって残留内部応力がより一層低減され、磁気ヘッド8
Aの透磁率がより向上し、バルクハウゼンノイズの発生
がさらに抑えられ、再生出力がさらに向上する。
【0046】また、この溝部20は、エアグルーブと同
様の効果を有し、フロッピーディスクの回転によって発
生する空気流がフロッピーディスク摺動面11とフロッ
ピーディスク表面間に流入した際の気圧の上昇を抑え、
浮力を緩和させるため、磁気ヘッド8Aのフロッピーデ
ィスクへの追従性を向上させ、情報の記録再生を確実に
行わせることができる。なお、本実施例において、エア
グルーブとして機能する溝部を別個設けても良いことは
言うまでもない。
【0047】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明においては、フロッピーディスク摺動面を有するスラ
イダーに磁気ヘッドが接合されてなるフロッピーディス
クドライブ用磁気ヘッド装置において、上記スライダー
のフロッピーディスク摺動面の磁気ヘッド近接部に溝部
を設けているため、スライダーと磁気ヘッドの3次融着
による接合が解消され、この3次融着により発生した歪
みが解放される。このため、磁気ヘッドに残留する内部
応力が減少し、磁気ヘッドの透磁率が向上し、再生出力
が向上し、品質の向上されたフロッピーディスクドライ
ブ用磁気ヘッド装置を得ることができる。
【0048】また、この溝部の配設によって、フロッピ
ーディスクの回転によって発生する空気流がスライダー
のフロッピーディスク摺動面とフロッピーディスク表面
間に流入する際の気圧の上昇を抑え、浮力を緩和し、磁
気ヘッドのフロッピーディスクへの接触を安定,確実に
行わせ、磁気ヘッドのフロッピーディスクへの追従性を
向上させ、情報の記録再生を確実に行うことができるフ
ロッピーディスクドライブ用磁気ヘッド装置を得ること
ができる。このスライダーに設けられる溝部の加工は非
常に簡便な方法で行うことが可能であり、その工業的価
値は非常に高い。
【0049】さらには、上記スライダーのフロッピーデ
ィスク摺動面の磁気ヘッド近接部に設けられた溝部のエ
ッジ部、フロッピーディスクに摺動する磁気ヘッドの先
端部のエッジ部を曲面形状とする、或いは該エッジ部に
面取り加工を施すことによって、スライダーのフロッピ
ーディスクへの摺動時のフロッピーディスク表面への傷
付けを防止することができ、ハードエラーを起こすこと
のないフロッピーディスクドライブ用磁気ヘッド装置を
提供することができる。
【0050】また、磁気ヘッドのエッジ部を曲面形状と
する、或いは該エッジ部に面取り加工を施すことによ
り、エッジ効果を防止することができ、隣接トラックか
らの干渉を防ぎ、再生出力をさらに向上させることがで
き、品質の向上されたフロッピーディスクドライブ用磁
気ヘッド装置を得ることができる。
【0051】さらに、本発明においては、上記のような
フロッピーディスクドライブ用磁気ヘッド装置におい
て、磁気ヘッドが消去用ギャップと記録及び/又は再生
用ギャップを有する磁気ヘッドであり、前記消去用ギャ
ップのトラック幅に対応して溝部が設けられているた
め、1次融着ガラスのボリュームを削減することがで
き、これによって内部応力がより一層低減される。従っ
て、磁気ヘッドの透磁率がさらに向上され、再生出力が
より向上し、品質のさらに向上されたフロッピーディス
クドライブ用磁気ヘッド装置を得ることができる。
【0052】上記のような磁気ヘッドにおいては、消去
用ギャップと記録再生用ギャップのトラック幅を規制す
るために、各磁気ギャップの両端にトラック幅規制溝を
設けているが、本発明においては、該トラック幅規制溝
を研削することによって消去用ギャップのトラック幅を
残すため、磁気ヘッドの幅が減少することとなる。従っ
て、磁気ヘッドにオフトラックが発生しても、従来のよ
うにトラック幅規制溝による他トラックからのクロスト
ークが低減され、再生特性がより向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】フロッピーディスクドライブ装置の構成を示す
要部概略側面図である。
【図2】本発明を適用したフロッピーディスクドライブ
用磁気ヘッド装置の一実施例を示す斜視図である。
【図3】磁気ヘッド部の組み立て工程の一例を工程順に
示す図であり、磁気ヘッドとスライダー部材の接合工程
を示す斜視図である。
【図4】磁気ヘッドとスライダー部材が接合された状態
を示す斜視図である。
【図5】磁気ヘッドとスライダーの摺動面の裏面に所定
の溝加工を施し、摺動面にポリッシュ仕上げを施した状
態を示す斜視図である。
【図6】スライダーの外周部に面取り加工を行った状態
を示す斜視図である。
【図7】本発明を適用したフロッピーディスクドライブ
用磁気ヘッド装置のスライダーの溝部を形成する工程を
示す斜視図である。
【図8】本発明を適用したフロッピーディスクドライブ
用磁気ヘッド装置の他の実施例を示す斜視図である。
【図9】本発明を適用したフロッピーディスクドライブ
用磁気ヘッド装置のさらに他の実施例を示す斜視図であ
る。
【図10】本発明を適用したフロッピーディスクドライ
ブ用磁気ヘッド装置のさらに他の実施例を示す側面図で
ある。
【図11】本発明を適用したフロッピーディスクドライ
ブ用磁気ヘッド装置のさらに他の実施例を示す平面図で
ある。
【図12】本発明を適用したフロッピーディスクドライ
ブ用磁気ヘッド装置のさらに他の実施例を示す側面図で
ある。
【図13】本発明を適用したフロッピーディスクドライ
ブ用磁気ヘッド装置のさらに他の実施例を示す平面図で
ある。
【図14】本発明を適用したフロッピーディスクドライ
ブ用磁気ヘッド装置のさらに他の実施例を示す平面図で
ある。
【符号の説明】
8A,8B・・・・・磁気ヘッド 9A,9B・・・・・ギャップ部 10・・・・・・・スライダー 10a,10b・・スライダー部材 11・・・・・・・フロッピーディスク摺動面 13a,13b,14a,14b,17a,17b,2
0・・溝部 g1 ・・・・・・・消去用ギャップ g2 ・・・・・・・記録再生用ギャップ 15a,15b,16a,16b,18a,19a,1
9b・トラック幅規制溝

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロッピーディスク摺動面を有するスラ
    イダーに磁気ヘッドが接合されてなるフロッピーディス
    クドライブ用磁気ヘッド装置において、 上記スライダーのフロッピーディスク摺動面の磁気ヘッ
    ド近接部に溝部を設けたことを特徴とするフロッピーデ
    ィスクドライブ用磁気ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 スライダーのフロッピーディスク摺動面
    に設けられた溝部のエッジ部とフロッピーディスクに摺
    動する磁気ヘッドの先端部のエッジ部が曲面形状を有す
    ることを特徴とする請求項1記載のフロッピーディスク
    ドライブ用磁気ヘッド装置。
  3. 【請求項3】 スライダーのフロッピーディスク摺動面
    に設けられた溝部のエッジ部とフロッピーディスクに摺
    動する磁気ヘッドの先端部のエッジ部に面取り加工を施
    したことを特徴とする請求項1記載のフロッピーディス
    クドライブ用磁気ヘッド装置。
  4. 【請求項4】 磁気ヘッドが消去用ギャップと記録及び
    /又は再生用ギャップを有する磁気ヘッドであり、前記
    消去用ギャップのトラック幅に対応して溝部が設けられ
    ていることを特徴とする請求項1記載のフロッピーディ
    スクドライブ用磁気ヘッド装置。
JP9586893A 1992-04-23 1993-04-22 フロッピーディスクドライブ用磁気ヘッド装置 Withdrawn JPH0612648A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9586893A JPH0612648A (ja) 1992-04-23 1993-04-22 フロッピーディスクドライブ用磁気ヘッド装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-104686 1992-04-23
JP10468692 1992-04-23
JP9586893A JPH0612648A (ja) 1992-04-23 1993-04-22 フロッピーディスクドライブ用磁気ヘッド装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0612648A true JPH0612648A (ja) 1994-01-21

Family

ID=26437024

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9586893A Withdrawn JPH0612648A (ja) 1992-04-23 1993-04-22 フロッピーディスクドライブ用磁気ヘッド装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0612648A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0612648A (ja) フロッピーディスクドライブ用磁気ヘッド装置
JPH113505A (ja) 磁気ヘッド及びその製造方法
US5548459A (en) Floating magnetic head
JP2773798B2 (ja) フロッピーディスク用磁気ヘッドおよびその製造方法
JPH01182917A (ja) 磁気ヘッド
JP2655871B2 (ja) 複合型磁気ヘッド
JP2879184B2 (ja) 浮動磁気ヘッド
JPH07220233A (ja) 複合磁気ヘッド
JP2526114Y2 (ja) 磁気ヘッド
JPS5948448B2 (ja) 磁気ヘッドの製造方法
JPH0366009A (ja) 磁気ヘッドの製造方法
JPS62226406A (ja) 磁気ヘツド
JPH02172003A (ja) 磁気ヘッド
JPS62162209A (ja) 記録再生磁気ヘツド
JPH02214012A (ja) 磁気ヘッドの製造方法
JPH11339219A (ja) 磁気ヘッド及びその製造方法
JPH08297827A (ja) 磁気ヘッド及びその製造方法
JPH05303733A (ja) フロッピーディスク・ドライブ用磁気ヘッド装置
JPS59191122A (ja) 磁気ヘツドの製造方法
JPH11213324A (ja) 磁気ヘッド
JPH01220112A (ja) 磁気ヘッド
JPH11213320A (ja) 磁気ヘッド
JPH064816A (ja) 磁気ヘッド
JPH0229970A (ja) 磁気ヘッド
JPS6398814A (ja) 磁気ヘツド

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000704