JP2879184B2 - 浮動磁気ヘッド - Google Patents

浮動磁気ヘッド

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JP2879184B2 JP35965992A JP35965992A JP2879184B2 JP 2879184 B2 JP2879184 B2 JP 2879184B2 JP 35965992 A JP35965992 A JP 35965992A JP 35965992 A JP35965992 A JP 35965992A JP 2879184 B2 JP2879184 B2 JP 2879184B2
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元二 江川
章信 佐野
哲司 藤田
和敏 高柳
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータ用磁気デ
ィスク装置等に用いられる浮動磁気ヘッドに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図3に符号1で示すものは、コンピュー
タ用磁気ディスク装置に使用されているコンポジット型
の浮動磁気ヘッドの一例である。この浮動磁気ヘッド1
は、非磁性材からなる略矩形のスライダー2を有してい
る。スライダー2の上部(磁気記録媒体との対向面)に
は、浮上力発生のためのレール(浮上面)3が設けられ
ている。スライダー2の空気流出端4側には幅方向に延
びる巻線用溝5が形成されている。一方のレール3に対
応するスライダー2の空気流出端4側部分にはレール3
の長さ方向に延びるスリット6が形成されている。この
スリット6の内部には、上部側に記録・再生用ギャップ
7を有し、かつコイル8を巻回したヘッドコア9が挿入
されている。図中、10はスライダー2の空気流入端を示
す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、コンピュー
タ用磁気ディスク装置においては、近年、小型化及び高
記録密度化の傾向がますます高くなっている。上述した
小型化及び高記録密度化に対する措置に伴って磁気ディ
スクの駆動用モータ等からの外部磁界が磁気ヘッドの読
み書き時に悪影響を及ぼすという問題を生じる虞があ
る。この問題の改善のために磁気ヘッドを外部磁界によ
るノイズからシールドする必要があるが、図3に示す浮
動磁気ヘッド1は、前述の外部磁界によるノイズをシー
ルドすることについては配慮されていなかった。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、外部磁界によるノイズをシールドできる浮動磁気ヘ
ッドを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、略矩形を成し一面側に磁気記録媒体に対
する浮上面を有するスライダーと、記録・再生用ギャッ
プを有するヘッドコアとを有し、前記スライダーの空気
流出端側の側面部に位置させて前記ヘッドコアを接合す
る浮動磁気ヘッドにおいて、前記スライダーの前記ヘッ
ドコア接合部を非磁性体で形成し、かつ該スライダーの
前記ヘッドコア接合部を除く部分を磁性体で形成してな
ることを特徴とする。
【0006】
【作用】このような構成とすれば、スライダーのヘッド
コア接合部を非磁性体で形成し、かつスライダーのヘッ
ドコア接合部を除く部分を磁性体で形成しており、スラ
イダーのヘッドコア接合部を除く部分を大きく設定する
ことにより、スライダーの大部分が磁性体で占められて
その磁気抵抗がヘッドコアの磁気抵抗に比して小さくな
る。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例の浮動磁気ヘッドを図
1及び図2に基づいて説明する。なお、図3に示す部材
及び部分と同一の部材及び部分は同一の符号を付し適宜
その説明は省略する。まず、本発明の第1実施例の浮動
磁気ヘッドを図1に基づいて説明する。
【0008】図において、浮動磁気ヘッド1は、略矩形
のスライダー2と、記録・再生用ギャップ7を有するヘ
ッドコア9とを有し、スライダー2の空気流出端4側の
側面部2aに位置させてヘッドコア9が接合されている。
スライダー2は、前記ヘッドコア9との接合部11に対応
して設けられるセラミックス等の非磁性材料の第1のス
ライダーブロック(非磁性体)12と、ヘッドコア9との
接合部11を除く部分に対応して設けられるフェライト等
の磁性材料の第2のスライダーブロック(磁性体)13と
から構成されている。
【0009】この浮動磁気ヘッド1の構成を、製造手順
に沿って以下に詳述する。まず、第1のスライダーブロ
ック12と第2のスライダーブロック13とを高融点ガラス
で接着して一体化する。次に、浮上面となるレール3を
形成した後、所望のスライダー幅となるように前述の一
体化された第1のスライダーブロック12及び第2のスラ
イダーブロック13を切断してスライダー2を得る。この
後、スライダー2の一方のレール3の空気流出端4側
に、ヘッドコア9の空気流出端側のコア部9aにコイル8
を巻回可能に巻線用溝5を形成する。
【0010】次に、スライダー2とは別工程で作製され
たヘッドコア9を低融点ガラス等でスライダー2の側面
部2aに接合する。本実施例では、ガラスのスパッタリン
グ法にてガラス薄膜を形成して接合を行なった。このた
め、ガラス薄膜は非常に薄くすることができる。
【0011】なお、第1のスライダーブロック12の大き
さ及びヘッドコア9の接合位置を調整・設定することに
より、記録・再生用ギャップ7及び第2のスライダーブ
ロック13は、その間の間隔が記録・再生用ギャップ7の
幅寸法に比して10〜20倍以上の寸法になるように離間し
たものになっている。
【0012】この後、レール3に対してラップ鏡面加工
を行ない、ヘッドコア9の記録・再生用ギャップ7の深
さが所定の寸法になるようにし、さらに浮上面にテープ
ラッピングを行ない、スライダー2のレール3のエッジ
15を面取りした。
【0013】次に、ヘッドコア9のスライダー2に接合
されていない面側より斜め研削を行なって傾斜面14を形
成し、レール3に露出するヘッドコア9のトラック幅Tw
が所定寸法(本実施例では7μm)になるようにした。
このようなヘッドコア9のトラック幅Twの加工はイオン
ミリング等のエッチング技術を用いて行なってもよい。
【0014】なお、ヘッドコア9のレール3に露出する
箇所は、ヘッドコア9の空気流入端および空気流出端4
側が面取りされ、かつヘッドコア9の浮上面側を斜めよ
り研削してトラック幅Twを形成したことにより、トラッ
ク幅Twのみのわずかな部分となる。
【0015】このように構成した浮動磁気ヘッド1で
は、スライダー2の大部分(第2のスライダーブロック
13)が磁性材料で形成されることになるので、スライダ
ー2の磁気抵抗がヘッドコア9の磁気抵抗に比して小さ
くなる。このため、外部磁界よりのノイズが磁性材料か
らなる第2のスライダーブロック13でシールドされる。
また、記録・再生用ギャップ7及び第2のスライダーブ
ロック13が、記録・再生用ギャップ7の幅の10〜20倍の
寸法以上離れているため、記録時に記録・再生用ギャッ
プ7より発生する磁界が第2のスライダーブロック13に
影響されることがない。
【0016】さらに本構成によって、第1のスライダー
ブロック12及びヘッドコア9のレール3に露出する面積
が、第2のスライダーブロック13のレール3に露出する
面積に比して非常に小さいものになっていることに伴
い、レール3に露出するのがほとんど第2のスライダー
ブロック13となり、さらにスライダー2のレール3にお
ける露出状態にあるエッジ15に面取り加工を施している
ので、CSS(ContactStart Stop)方式の作動が成さ
れてもエッジ15によって磁気記録媒体が損傷を受けるこ
とがないため耐CSS性が向上できる。
【0017】次に、本発明の第2実施例の浮動磁気ヘッ
ド1を図2に基づいて説明する。なお、図1及び図3に
示す部材及び部分と同一の部材及び部分は同一の符号で
示し、その説明は省略する。図2において、スライダー
2の一方のレール3の空気流出端4側には、ヘッドコア
9の空気流出端側、空気流入端側のコア部9a,9bにコイ
ル8を巻回可能に巻線用溝5が形成されている。空気流
入端側のコア部9bには、空気流出端側のコア部9aに巻回
したコイル8に接続してコイル8が巻回されており、バ
ランス巻き設定されている。
【0018】非磁性体からなる第1のスライダーブロッ
ク12の大きさはヘッドコア9よりも大きく設定されてお
り、ヘッドコア9の空気流入端側のコア部9bが磁性体の
第2のスライダーブロック13に接触しないようにされて
いる。
【0019】この第2実施例の浮動磁気ヘッド1では、
前記第1実施例の浮動磁気ヘッド1が有する上述した、
スライダー2の磁気抵抗がヘッドコア9の磁気抵抗に比
して小さいことに伴う外部磁界によるノイズに対するシ
ールド機能、及びレール3のエッジ15部の面取りに伴う
耐CSS性の向上を図ることができ、さらにヘッドコア
9にコイル8をバランス巻きしているので、一層外部磁
界をキャンセルできることになる。
【0020】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
た浮動磁気ヘッドであるから、スライダーの大部分が磁
性体で占められてその磁気抵抗がヘッドコアの磁気抵抗
に比して小さくできるので、外部磁界よりのノイズが、
大部分が磁性体で占められているスライダーでシールド
されて記録精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の浮動磁気ヘッドを示す斜
視図である。
【図2】本発明の第2実施例の浮動磁気ヘッドを示す斜
視図である。
【図3】従来の浮動磁気ヘッドの一例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 浮動磁気ヘッド 2 スライダー 2a 側面部 3 レール 7 記録・再生用ギャップ 9 ヘッドコア 11 接合部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高柳 和敏 静岡県磐田郡浅羽町浅名1743−1 ミネ ベア株式会社 開発技術センター内 (56)参考文献 特開 昭63−292410(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/60 G11B 5/127

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略矩形を成し、一面側に磁気記録媒体に
    対する浮上力発生のための浮上面を形成した磁性体より
    なるスライダーの空気流出端側の側面部に記録・再生用
    ギャップを有するヘッドコアを接合させた浮動磁気ヘッ
    ドにおいて、前記ヘッドコアのうち、少なくとも記録・
    再生用ギャップを含む前記ヘッドコアの空気流出端側の
    コア部に接合された部分のスライダーを非磁性体で形成
    し、前記ヘッドコアの記録・再生用ギャップと前記磁性
    体のスライダーとの間隔が記録・再生用ギャップの幅寸
    法に比して10〜20倍以上であることを特徴とする浮動磁
    気ヘッド。
  2. 【請求項2】 磁性体よりなるスライダーのヘッドコア
    接合部のスライダーを非磁性体で形成し、前記非磁性体
    で形成したスライダーの側面の長さが前記ヘッドコアの
    側面の長さに比して同等もしくは大きくし、コイルを前
    記ヘッドコアの空気流入端、流出端の両側に巻回したこ
    とを特徴とする浮動磁気ヘッド。
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