JPH06150279A - 磁気ヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気変換特性が悪くなったり、記憶容量が小
さくなる事を防止する磁気ヘッドを提供する事を目的と
する。 【構成】 スライダー９に設けられた浮上レール１０の
内側の空気流入端側の浮上面に垂直な端面にギャップ形
成部１２を設ける。ギャップ形成部１２にはコア１３を
磁気ギャップとなる非磁性膜１４を介して突き合わされ
ており、接合ガラス１５にて互いに接合されている。 【効果】 高速シークを行なってスライダー９の外周部
が磁気ディスクに接触しても、コア１３は浮上レール１
０の内側に設けられているので、コア１３が磁気ディス
クと接触する事はないので、コア１３とスライダー９の
間に亀裂等が生じることはない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録再生装置等に
用いられる磁気ヘッドに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図４は従来の磁気ヘッドを示す斜視図で
ある。図４において１はフェライト等の酸化物磁性材料
によって構成されたスライダーで、スライダー１には互
いに平行な一対の浮上レール２，３がそれぞれ設けられ
ている。また浮上レール２の外側の空気流出端側の浮上
面に垂直な端面にはスライダー１と一体に形成されたギ
ャップ形成部４が設けられている。５はフェライト等の
酸化物磁性材料によって構成されたＣ形のコアで、コア
５はギャップ形成部４に磁気ギャップとなる非磁性膜６
を介して突き合わされ、接合ガラス７にて互いに接合さ
れる。またコア５には巻線８が巻回される。

【０００３】この様に構成された磁気ヘッドは、外周部
に磁気ギャップを形成しているので、磁気ディスクの最
外周までデータの記録再生が行え、それにともなって記
録容量を大きくする事が出来る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
の構成では、磁気ヘッドを磁気ディスク上で高速でシー
クさせた場合、コア５が磁気ディスクと接触し、コア５
とギャップ形成部４に間に亀裂やクラック等が発生し、
磁気変換特性が劣化するという問題点があった。これは
高速で磁気ヘッドを磁気ディスク上でシークさせた場
合、磁気ヘッドがシーク方向に傾斜して、磁気ヘッドの
外周部が磁気ディスクに接触するためである。また従来
からスライダーに設けられた一対の浮上レールの間にセ
ンターレールを設け、そのセンターレールにコアを接合
して磁気ギャップを形成する磁気ヘッドがあるが、この
磁気ヘッドはコアがスライダーの中心部に設けられてい
るために、上記従来例のような課題は発生しないが、磁
気ギャップがスライダー中心にあるために、磁気ディス
クの最外周まで記録再生できないので、記憶容量を大き
くする事はできない。

【０００５】本発明は前記従来の課題を解決するもの
で、磁気変換特性が劣化せず、しかも記憶容量を大きく
できる磁気ヘッドを提供する事を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、浮上レールの内側の空気流出端側の端面にコアを接
合して磁気ギャップを設けた。

【０００７】

【作用】この構成により、高速でシークさせて磁気ディ
スクと接触しても、コアとスライダーに間に亀裂やクラ
ック等が入らず、しかも磁気ギャップをなるべくスライ
ダーの外側に設ける事ができる。

【０００８】

【実施例】図１は本発明の一実施例における磁気ヘッド
を示す斜視図である。図１において９はフェライト等の
酸化物磁性材料で構成されたスライダーで、スライダー
９には互いに平行な一対の浮上レール１０，１１がそれ
ぞれ設けられている。また浮上レール１０の内側の空気
流出端側の浮上面に垂直な端面にはスライダー９と一体
に形成されたギャップ形成部１２が設けられている。１
３はフェライト等の酸化物磁性材料によって構成された
Ｃ形のコアで、コア１３はギャップ形成部１２に磁気ギ
ャップとなる非磁性膜１４を介して突き合わされ、接合
ガラス１５にて互いに接合される。またコア１３には図
示していないが、巻線が巻回される。

【０００９】この様に本実施例では、浮上レール１０の
内側にギャップ形成部１２を設け、ギャップ形成部１２
にコア１３を接合して、磁気ギャップを形成しているの
で、図２に示す様にシークさせる事によって、スライダ
ー９が傾斜して、磁気ディスク１６とスライダー９が接
触しても、コア１３は磁気ディスク１６と接触する事が
ないので、コア１３とスライダー９の間、すなわち磁気
ギャップとなる非磁性膜１４に亀裂やクラックが生じる
ことはないので、磁気変換特性が劣化することはない。
また、スライダー９の中央部よりも、外側に磁気ギャッ
プを形成できるので、記憶容量を大きくする事ができ
る。

【００１０】なお本実施例において、ギャップ形成部１
２及びコア１３のそれぞれのギャップ対向面の少なくと
も一方にセンダスト等の金属磁性材料で構成された磁性
膜を形成してもよい。

【００１１】図３は本発明の他の実施例おける磁気ヘッ
ドを示す斜視図である。図３において１７はフェライト
等の酸化物磁性材料よりなるスライダーで、スライダー
１７には互いに平行な一対の浮上レール１８，１９がそ
れぞれ設けられている。また浮上レール１８の内側の空
気流出端側の浮上面に垂直な端面にはスライダー１７と
一体に形成されたギャップ形成部２０が設けられてい
る。２１はフェライト等の酸化物磁性材料によって構成
されたＣ形のコアで、コア２１はギャップ形成部２０に
磁気ギャップとなる非磁性膜２２を介して突き合わされ
ている。またギャップ形成部２０とコア２１のそれぞれ
のギャップ近傍部には溝２３が設けられており、この溝
２３を設ける事によって磁気ギャップは所定のトラック
幅に規制されている。さらに溝２３の中には、ガラス等
の非磁性材料からなる充填材２４が設けられている。ま
たコア２１には巻線２５が巻回されている。

【００１２】以上の様に構成された磁気ヘッドも磁気ギ
ャップが浮上レール１８の内側に設けられているので、
磁気ディスクとの接触による磁気変換特性の劣化を生じ
ない。また記録容量も小さくなることはない。

【００１３】尚上記実施例において、コアをギャップ形
成部に突き合わせて、磁気ギャップを形成したが、ギャ
ップ形成部を設けなくても、スライダーに直接コアを接
合しても同様の効果を得る事ができる。

【００１４】

【発明の効果】本発明は、浮上レールの内側の空気流出
端側の端面にコアを接合して磁気ギャップを設けた事に
より、高速でシークさせて磁気ディスクと接触しても、
コアとスライダーに間に亀裂やクラック等が入らず、し
かも磁気ギャップをなるべくスライダーの外側に設ける
事ができるので、電磁変換特性を劣化させたり、また記
憶容量が少なくなることはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における磁気ヘッドを示す斜
視図

【図２】本発明の一実施例における磁気ヘッドの浮上状
態を示す前面図

【図３】本発明の他の実施例における磁気ヘッドを示す
斜視図

【図４】従来の磁気ヘッドを示す斜視図

【符号の説明】

９，１７ スライダー １０，１１，１８，１９ 浮上レール １２，２０ ギャップ形成部 １３，２１ コア １４，２２ 非磁性膜 ２３ 溝

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】浮上レールを少なくとも２つ備えたスライ
   ダーと、空気流出端側の浮上面に隣接する面の浮上レー
   ルの内側部分に磁気ギャップとなる非磁性膜を介して接
   合されたコアを備えた事を特徴とする磁気ヘッド。
2. 【請求項２】スライダーとコアにわたってトラック幅を
   規制する溝を設けた事を特徴とする請求項１記載の磁気
   ヘッド。
3. 【請求項３】浮上レールを少なくとも２つ備えたスライ
   ダーと、空気流出端側の浮上面に隣接する面の浮上レー
   ルの内側部分にスライダーと一体に形成されたギャップ
   形成部と、前記ギャップ形成部に磁気ギャップとなる非
   磁性膜を介して接合されたコアを備えた事を特徴とする
   磁気ヘッド。
4. 【請求項４】ギャップ形成部とコアにわたってトラック
   幅を規制する溝を設けた事を特徴とする請求項３記載の
   磁気ヘッド。