JPH0612526A - カード搬送停止方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 搬送時のカードを簡単な制御で正確に位置決
めできるようにする。 【構成】 まず、カードを搬送するモータ３２を高速回
転駆動すると共に、このモータ３２の発生するクロック
パルス数が予め定められた値に達すると、モータ３２の
コイルの両端を短絡してカードの搬送速度を減速する。
その後、減速されたモータ３２のカード搬送速度が予め
定められた速度に達すると、モータ３２を所定の位置ま
で低速回転駆動し、この所定位置でパンチや印字等を行
う。したがって、モータ３２の減速時にモータ３２の逆
回転が防止され、搬送カードの位置決めを正確に行うこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、挿入されたカードを所
定の位置へ搬送してデータの読みだし及び書き込みを行
うカード搬送装置に関し、特にデータの読みだしや書き
込みを確実に行うためにカードの搬送や停止の制御を行
うカード搬送停止方式に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般にカードリーダ装置は、挿入され搬
送されてくるカードに対し、データの読みだし，書き込
み，残高目安用のパンチ及び残高確認用の印字等を行う
ものであるが、これらのパンチ，印字等を行う場合はカ
ードを所定の位置まで搬送することが必要となる。この
ような場合従来は、カードを搬送するモータを正回転さ
せて目的とする位置の途中位置、即ち制動位置までカー
ドを搬送すると共に、制動位置に達したときにモータを
逆回転方向に制御することにより急激に減速させ、この
減速された速度でカードを搬送して所定の目的位置で印
字等を行う。即ち、モータの回転速度をパルス幅に変換
すれば、このパルス幅からカード搬送距離を求めること
ができるため、制動位置以降はこのパルス幅を監視し、
所定の目的位置に達したことがパルス幅から算出される
と、カードに対して印字等を行うものとなっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来は、途中まで搬送
されてきたカードの搬送速度を制動位置で減速する場
合、モータを逆回転方向に制御しているため、モータに
よっては、実際に逆回転するものもあり、搬送カードの
正確な位置決めが困難となって精度上問題を生じると共
に、実際にモータが逆回転した場合、この逆回転を検知
のうえ相応の処理を行わなければならず、制御が複雑に
なるという問題があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために本発明は、電源の端子への印加により回転しこ
の回転出力によりカードを搬送するカード搬送手段（モ
ータ）と、カード搬送手段の回転数に応じたクロックパ
ルスを発生するクロックパルス発生手段と、高速回転駆
動されたカード搬送手段の回転に基づくクロックパルス
数を計数すると共にこの計数値が予め定められた値に達
した場合にカード搬送手段の端子の両端を短絡し搬送速
度を減速する減速手段と、減速されたカード搬送手段の
搬送速度が予め定められた速度に達した場合にカード搬
送手段を低速回転駆動する駆動制御手段とを設けたもの
である。

【０００５】

【作用】カード搬送手段が高速回転駆動されてから、予
め定められたクロックパルス数が検出されると、カード
搬送手段の端子の両端が短絡されカードの搬送速度が減
速する。その後、減速されたカード搬送手段の搬送速度
が予め定められた速度に達すると、低速回転駆動され
る。したがって、カード搬送手段の減速時の逆回転が防
止され、搬送カードの位置決めが簡単な制御で正確に行
える。

【０００６】

【実施例】以下、本発明について図面を参照して説明す
る。図１は、本発明に係るカード搬送停止方式を適用し
た装置の一実施例を示すブロック図である。ここで同装
置は、主制御部１、電源部２、及び、ＲＳ−２３２Ｃ信
号ａを介して主制御部１により制御され，挿入されたカ
ードを搬送すると共にこのカードに対しデータの読み書
きを行うリーダライタユニット３から構成されている。

【０００７】また、リーダライタユニット３は、ＣＰＵ
５、Ｉ／Ｏ部１０、ＲＯＭ１１、ＲＡＭ１２、タイマー
部１３、タイマー制御回路１４からなり、Ｉ／Ｏ部１０
に接続されるものとしては、センサ３０の検出情報を記
憶するセンサバッファ２０、バーコードセンサ３１の検
出情報を処理する光学処理部２１、エンコーダモータ
（以下、モータ）３２を駆動制御するモータ制御部駆動
回路２２、シャッタソレノイド３３を駆動するシャッタ
駆動回路２３、パンチソレノイド３４を駆動するパンチ
駆動回路２４、磁気ヘッド３５により検出されたカード
の情報を再生する磁気再生部２５、磁気ヘッド３５を介
しカードへの情報を書き込むライト回路２６、サーマル
ヘッド押圧ソレノイド３６を駆動する駆動回路２７及び
サーマルヘッド３７がある。

【０００８】ここで、本発明の要部であるモータ制御部
駆動回路２２は、モータ３２の速度を、高速及び低速の
２種類の速度制御を可能としていると共に、モータ３２
の回転数に比例したクロックパルス（ＦＧパルス）数を
発生する機能を有している。即ち、図２に示すように、
モータ制御部駆動回路２２は、ＣＰＵ５からの指示によ
りモータ３２に対し、高速制御信号ａ及び低速制御信号
ｂを送出して高速及び低速に制御すると共に、正転制御
信号ｃ及び反転制御信号ｄを送出して、モータ３２を正
転または反転方向に制御する。一方、モータ制御部駆動
回路２２には、モータ３２からのモータ回転信号ｅを入
力して上記したような一定量のクロックパルスを発生す
るクロックパルス発生機（タコジェネレータ）５０が備
えられ、モータ３２の回転速度に比例した一定量のクロ
ックパルス信号ｆを発生している。そして、クロックパ
ルス発生機５０からのクロックパルス信号ｆをＣＰＵ５
内のパルスカウント部５１において計数すれば、モータ
３２の回転数とカード搬送距離とが比例関係にあり、か
つ１クロックパルスに相当するカード搬送距離が既知で
あるので、上記パルスカウント部５１の計数値からカー
ドの搬送距離が正確に算出できる。

【０００９】次に、図３のフローチャートを用い、本実
施例装置内のＣＰＵ５の動作を説明する。上記したよう
に、モータ３２は高速及び低速の２種類の速度で回転す
るものであるが、高速の場合は周期の短い高速パルス信
号（高速制御信号ａ）によりモータ３２のコイルに与え
る電源の供給を制御して、例えば３００ｍｍ／ｓｅｃで
カードを搬送する。そして、このとき発生する上記クロ
ックパルス信号ｆの幅は２００μｓｅｃである。また、
低速の場合は周期の長い低速パルス信号（低速制御信号
ｂ）によりモータ３２への電源供給を制御して、例えば
３０ｍｍ／ｓｅｃでカードを搬送する。なお、この低速
回転時に発生する上記クロックパルス信号ｆの幅は２ｍ
ｓｅｃである。まずステップ１００では、挿入されたカ
ードを搬送するために、モータ３２に正転制御信号ｃ、
及び高速制御信号ａを与えてモード３２を高速回転（カ
ード搬送３００ｍｍ／ｓｅｃに相当）駆動し、ステップ
１０１でモータ３２の回転により生じるＦＧパルス、即
ちクロックパルス信号ｆの変化点をカウントする。こう
してモータ３２が高速回転することによりカードが高速
で搬送され、クロックパルス信号ｆのカウント値からカ
ードの搬送を減速する減速点、即ち予め定められた減速
ポイントに達したか否かをステップ１０２で判断する。

【００１０】そして減速ポイントに達すると、ステップ
１０３ではモータ３２を停止モードにする。この停止モ
ードとは、モータ３２のコイルの両端を低抵抗を介して
短絡するものであり、モータ３２はそのコイルが短絡さ
れた場合、直ちに回転を停止せずにしばらくは慣性によ
り減速回転し、したがってカードは次第に減速されて搬
送される。図４は、モータ３２の減速ポイント以降の回
転動作を示すクロックパルス信号ｆのタイミングチャー
トであり、減速ポイント以降は、そのパルス幅が長くな
り、やがてモータ３２の低速回転に相当する２ｍｓｅｃ
のパルス幅に近づいてくることがわかる。そこでステッ
プ１０４では、タイマー部１３を駆動することによりモ
ータの低速回転に相当する２ｍｓｅｃのタイマーをオン
すると共に、ステップ１０５ではクロックパルス信号ｆ
の変化点（図４中の矢印で示す）の検出判断を、またス
テップ１０６では２ｍｓｅｃタイマーのタイムアップ検
出判断をそれぞれ行う。

【００１１】そして、２ｍｓｅｃタイマーのタイムアッ
プよりも先にクロックパルス信号ｆの変化点が検出さ
れ、ステップ１０５で「Ｙ」と判定される場合は、モー
タ３２が十分減速されていないということであり、ステ
ップ１０７で再度２ｍｓｅｃタイマーをオンすることに
よりタイマーのプリセットを行い、ステップ１０５へ戻
る。一方モータ３２が次第に減速され、そのクロックパ
ルス信号ｆの変化点の検出より先に２ｍｓｅｃタイマー
のタイムアップが検出されてステップ１０６で「Ｙ」と
判定された場合は、ステップ１０８において、モータ３
２に正転制御信号ｃ、及び低速制御信号ｂを与えてモー
タ３２を低速回転（カード搬送速度３０ｍｍ／ｓｅｃに
相当）駆動し、カードを低速で搬送する。この場合、ス
テップ１０９では低速回転するモータ３２のクロックパ
ルス信号ｆの変化点を検出しながらこれのカウントを行
い、このカウント値からカードが所定のパンチ位置に搬
送されたことを確認すると、ステップ１１０ではパンチ
駆動回路２４を制御してカードへのパンチを行う。

【００１２】このように、カードが挿入された場合、ま
ずモータ３２を高速で回転させ、カードの高速搬送を行
うと共に、モータ３２の回転数を示すクロックパルス信
号ｆをカウントし、このカウント値が予め定められた値
になると、モータ３２のコイルを短絡して減速させる。
そして、この減速値が予め定められた値（本実施例の場
合は２ｍｓｅｃ）になると、モータ３２を低速回転させ
てカードを低速搬送し所定の位置でパンチや印字等を行
う。この結果、モータ３２の逆回転が防止され、搬送さ
れてくるカードの位置を正確かつ容易に検出することが
できる。なお、高速搬送されるカードを減速ポイントで
減速し、低速の２ｍｓｅｃタイマーでその減速状況を監
視する場合、タイマー部１３内に別途２０ｍｓｅｃタイ
マーを設けてこれをオンする。そしてこの２０ｍｓｅｃ
タイマーのタイムアップが検出された場合には、カード
が高速搬送のまま減速されなかったものと見なし、異常
処理を行う。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように，本発明によれば、
カード搬送手段が高速回転駆動されてから、予め定めら
れたクロックパルス数が検出されると、カード搬送手段
の端子の両端が短絡されてカードの搬送速度が減速する
と共に、減速されたカード搬送手段の搬送速度が予め定
められた速度に達すると、低速回転駆動されるため、カ
ード搬送手段の減速時の逆回転が防止され、この結果、
搬送カードの位置決めが簡単な制御で正確に行えるとい
う効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るカード搬送停止方式を適用した装
置の一実施例を示すブロック図である。

【図２】上記装置内の要部を示す詳細ブロック図であ
る。

【図３】上記装置の動作を示すフローチャートである。

【図４】上記装置内のモータの減速状況を示すタイミン
グチャートである。

【符号の説明】

３ リーダライタユニット ５ ＣＰＵ １３ タイマー部 ２２ モータ制御部駆動回路 ３２ エンコーダモータ ５０ クロックパルス発生機 ５１ パルスカウント部 ａ 高速制御信号 ｂ 低速制御信号 ｃ 正転制御信号 ｄ 反転制御信号 ｅ モータ回転信号 ｆ クロックパルス信号

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 挿入口から挿入されたカードをこのカー
   ドに対しデータの書き込み及び読みだしが可能な位置へ
   搬送するカード搬送装置において、 端子へ電源が印加されることにより回転しこの回転出力
   により前記カードを搬送するカード搬送手段と、カード
   搬送手段の回転数に応じたクロックパルスを発生するク
   ロックパルス発生手段と、高速回転駆動された前記カー
   ド搬送手段の回転に基づくクロックパルス数を計数する
   と共にこの計数値が予め定められた値に達した場合にこ
   のカード搬送手段の端子の両端を短絡し搬送速度を減速
   する減速手段と、減速された前記カード搬送手段の搬送
   速度が予め定められた速度に達した場合にこのカード搬
   送手段を低速回転駆動する駆動制御手段とを備えたこと
   を特徴とするカード搬送停止方式。