JPH06122659A - シクロプロペノン誘導体 - Google Patents

シクロプロペノン誘導体

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JPH06122659A
JPH06122659A JP4262474A JP26247492A JPH06122659A JP H06122659 A JPH06122659 A JP H06122659A JP 4262474 A JP4262474 A JP 4262474A JP 26247492 A JP26247492 A JP 26247492A JP H06122659 A JPH06122659 A JP H06122659A
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亮一 安藤
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式(I) 【化1】 〔R1 ,R3 :水素原子、C1 〜C5 のアルキル基、R
2 :水素原子、C3 〜C 10のシクロアルキル基もしくは
6 〜C10のアリール基で置換されていてもよいC1
15のアルキル基、但し、R2 とR3 が一緒になってC
3 〜C10のシクロアルキル基を形成してもよい。R4
水素原子、C1 〜C15のアルキル基、C3〜C10のシク
ロアルキル基、C2 〜C15のアルケニル基、置換基を有
していてもよいC6 〜C10のアリール基、置換基を有し
ていてもよいヘテロ環、−CR5 6 OH(R5
6 :水素原子、C1 〜C15のアルキル基、C6 〜C10
のアリール基、但し、R5 とR6 が一緒になってC3
10のシクロアルキル基を形成してもよい。)〕で表さ
れるシクロプロペノン誘導体またはその塩。 【効果】 本発明化合物はカルパイン、パパイン、カテ
プシンB、カテプシンH、カテプシンL等のチオールプ
ロテアーゼに対して強い阻害活性を示すシクロプロペノ
ン誘導体の製造中間体として用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なシクロプロペノン
誘導体に関し、さらに詳しくはカルパイン、パパイン、
カテプシンB、カテプシンH、カテプシンLなどのチオ
ールプロテアーゼに対して強い阻害活性を示すシクロプ
ロペノン誘導体の製造中間体として有用な、新規なシク
ロプロペノン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】カル
パイン、パパイン、カテプシン類などが属するチオール
プロテアーゼの生体内での働きが解明されていくに従
い、その異常亢進が種々の疾病の原因であることが判明
してきており、チオールプロテアーゼ阻害剤がそれらの
疾病の治療薬として使われるようになってきている。例
えば、カルパインの阻害剤は、筋ジストロフィー、白内
障、心筋梗塞、脳梗塞後の遅発性神経細胞死などの動物
モデルに対して効果があり、またカテプシン類の阻害剤
は、癌の転移、筋萎縮症、骨粗鬆症などに効果があるこ
とが報告されている。しかしながら、ペプチジルアルデ
ヒド、エポキシコハク酸誘導体などの既知のチオールプ
ロテアーゼ阻害剤は、経口吸収性、組織移行性、細胞膜
透過性があまりよくないために、これらの問題点を改善
した新たなチオールプロテアーゼ阻害剤の開発が望まれ
ている。
【0003】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
経口吸収性、組織移行性、細胞膜透過性にすぐれたチオ
ールプロテアーゼ阻害剤の製造中間体の研究を鋭意行っ
た結果、本発明を完成するに到った。すなわち、本発明
の要旨は、下記一般式(I)
【0004】
【化2】
【0005】〔上記一般式(I)中、R1 は水素原子ま
たはC1 〜C5 のアルキル基を表し、R2 は水素原子ま
たはC3 〜C10のシクロアルキル基もしくはC6 〜C10
のアリール基で置換されていてもよいC1 〜C15のアル
キル基を表し、R3 は水素原子またはC1 〜C5 のアル
キル基を表すが、R2 とR3 が一緒になってC3 〜C10
のシクロアルキル基を形成してもよく、R4 は水素原
子;C1 〜C15のアルキル基;C3 〜C10のシクロアル
キル基;C2 〜C15のアルケニル基;ハロゲン原子、C
1 〜C5 のアルキル基、ヒドロキシル基およびC1 〜C
5 のアルコキシ基から選ばれる1以上の置換基を有して
いてもよいC6 〜C10のアリール基;ハロゲン原子、C
1 〜C5 のアルキル基、ヒドロキシル基、C1 〜C5
アルコキシ基およびC3 〜C12のトリアルキルシリル基
から選ばれる1以上の置換基を有していてもよい、酸素
原子、硫黄原子、窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1
〜4個有し、環を構成する総原子数が5〜10のヘテロ
環基;または−CR5 6 OH(R5 およびR6 はそれ
ぞれ独立して水素原子、C1 〜C15のアルキル基または
6 〜C10のアリール基を表すが、R5 とR6 が一緒に
なってC3 〜C10のシクロアルキル基を形成してもよ
い。)を表す。〕で表されるシクロプロペノン誘導体ま
たはその塩に存する。
【0006】以下、本発明につき詳細に説明する。本発
明の化合物は下記一般式(I)
【0007】
【化3】
【0008】{上記一般式(I)中、R1 は水素原子ま
たはC1 〜C5 のアルキル基(メチル基、プロピル基、
ペンチル基等)を表し、R2 は水素原子またはC3 〜C
10のシクロアルキル基(シクロプロピル基、シクロヘキ
シル基、シクロデシル基等)もしくはC6 〜C10のアリ
ール基(フェニル基、ナフチル基等)で置換されていて
もよいC1 〜C15のアルキル基(メチル基、ペンチル
基、デシル基、ペンタデシル基等)を表し、R3 は水素
原子またはC1 〜C5 のアルキル基(メチル基、プロピ
ル基、ペンチル基等)を表すが、R2 とR3 が一緒にな
ってC3 〜C10のシクロアルキル基(シクロプロピル
基、シクロヘキシル基、シクロデシル基等)を形成して
もよく、R4 は水素原子;C1 〜C15のアルキル基(メ
チル基、ペンチル基、デシル基、ペンタデシル基等);
3 〜C10のシクロアルキル基(シクロプロピル基、シ
クロヘキシル基、シクロデシル基等);C2 〜C15のア
ルケニル基(ビニル基、ペンテニル基、デセニル基、ペ
ンタデセニル基等);ハロゲン原子(フッ素原子、塩素
原子、臭素原子等)、C1 〜C5 のアルキル基(メチル
基、プロピル基、ペンチル基等)、ヒドロキシル基およ
びC1 〜C5 のアルコキシ基(メトキシ基、プロポキシ
基、ペンチルオキシ基等)から選ばれる1以上の置換基
を有していてもよいC6 〜C10のアリール基;ハロゲン
原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、C1 〜C
5 のアルキル基(メチル基、プロピル基、ペンチル基
等)、ヒドロキシル基、C1 〜C5 のアルコキシ基(メ
トキシ基、プロポキシ基、ペンチルオキシ基等)および
3 〜C12のトリアルキルシリル基(トリメチルシリル
基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシ
リル基等)から選ばれる1以上の置換基を有していても
よい、酸素原子、硫黄原子、窒素原子から選ばれるヘテ
ロ原子を1〜4個有し、環を構成する総原子数が5〜1
0のヘテロ環(フラン環、チオフェン環、ピリジン環、
ピリジンオキシド環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピ
ラジン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、キノ
リン環、ナフチリジン環等);または−CR5 6 OH
〔R5 およびR6 はそれぞれ独立して水素原子、C1
15のアルキル基(メチル基、ペンチル基、デシル基、
ペンタデシル基等)またはC6 〜C10のアリール基(フ
ェニル基、ナフチル基等)を表すが、R5 とR6 が一緒
になってC3 〜C10のシクロアルキル基(シクロプロピ
ル基、シクロヘキシル基、シクロデシル基等)を形成し
てもよい。〕を表す。}で表されるシクロプロペノン誘
導体またはその塩である。
【0009】上記一般式(I)で表されるシクロプロペ
ノン誘導体は、塩酸、臭酸、硝酸、硫酸等の鉱酸あるい
は酢酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−
トルエンスルホン酸、酒石酸、マレイン酸、フマール酸
等の有機酸等の酸と塩を形成してもよい。また、上記一
般式(I)で表されるシクロプロペノン誘導体に存在す
る不斉炭素は、それぞれ独立して(R)体、(S)体ま
たは(RS)体をとることができる。これらのラセミ体
ならびにその光学対掌体までも本発明に含まれる。
【0010】以下、本発明化合物の具体例を表−1に示
す。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】
【表3】
【0014】
【表4】
【0015】
【表5】
【0016】
【表6】
【0017】
【表7】
【0018】
【表8】
【0019】
【表9】
【0020】
【表10】
【0021】
【表11】
【0022】
【表12】
【0023】次に本発明の化合物の製造法について説明
する。本発明のシクロプロペノン誘導体は、例えば次の
様な方法で製造することができる。
【0024】
【化4】
【0025】(上記一般式において、R1 ,R2 ,R3
およびR4 は既に定義したとおりであり、Bocはte
rt−ブトキシカルボニル基を表す。) 文献既知の方法(Tetrahedron Lette
rs,32巻、1339ページ、1991年)を利用し
て容易に製造できる上記一般式(II)で表されるシクロ
プロペノンケタールを、テトラヒドロフラン、ジエチル
エーテル等のエーテル系溶媒に溶かし、N,N,N′,
N′−テトラメチルエチレンジアミン、ヘキサメチルホ
スホリックトリアミド、1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリドン等の助剤の存在下、−40℃〜−100℃にお
いてn−ブチルリチウム、メチルリチウム、リチウムジ
イソプロピルアミド等の強塩基を加えてリチオ体とし、
上記一般式(III )で表されるtert−ブトキシカル
ボニルアミノアルデヒド誘導体を加えることにより、上
記一般式(IV)で表される化合物が得られる。この反応
において、上述のリチオ体に無水塩化セリウムをテトラ
ヒドロフラン、ノルマルヘキサン等に懸濁させたものを
加えてセリウム塩に変換させてから上記一般式(III )
で表されるアルデヒドを加えてもよい。
【0026】次に化合物(IV)をアンバーリスト15
(商品名)のような陽イオン交換樹脂で処理するか、ま
たは希硫酸等の鉱酸で処理すると、ケタールのみが選択
的に脱保護され、上記一般式(V)で表されるシクロプ
ロペノン誘導体が得られる。さらに化合物(V)をジク
ロロエタン、クロロホルム、ジオキサン、酢酸エチル等
の溶媒中で塩酸、硫酸等の鉱酸、あるいはP−トルエン
スルホン酸、メタンスルホン酸等の有機酸を反応させる
と、一般式(I)で表されるシクロプロペノン誘導体の
塩が得られる。
【0027】また、上記一般式(IV)で表される化合物
に対して、ジクロロメタン、クロロホルム、ジオキサ
ン、酢酸エチル等の溶媒中で塩化水素、臭化水素、硫酸
等の鉱酸、あるいはP−トルエンスルホン酸、メタンス
ルホン酸等の有機酸を反応させると、ケタール及びte
rt−ブトキシカルボニル基を同時に脱保護することが
でき、一段階で一般式(I)で表されるシクロプロペノ
ン誘導体の塩を得ることができる。
【0028】なお、一般式(I)で表されるシクロプロ
ペノン誘導体の塩は、水酸化リチウム、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウム等のアルカリまたは陰イオン交換
樹脂で中和させることにより、フリーのアミン体とする
ことができる。上記一般式(I)で表されるシクロプロ
ペノン誘導体は、特願平4−146024号に記載の方
法により、カルパイン、パパイン、カテプシンB、カテ
プシンH、カテプシンL等のチオールプロテアーゼに対
して強い阻害活性を示すシクロプロペノン誘導体に導く
ことができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を参考例および実施例によりさ
らに詳しく説明するが、本発明はその要旨を越えない限
り、これらの参考例および実施例に何ら制限を受けるも
のではない。 参考例1 2−((2S)−2−tert−ブトキシカ
ルボニルアミノ−1−ヒドロキシヘキシル)シクロプロ
ペノン 2,2−ジメチル−1,3−プロパンジイルケ
タールの製造 シクロプロペノン 2,2−ジメチル−1,3−プロパ
ンジイルケタール16.42gをテトラヒドロフラン2
50mlに溶かしてN,N,N′,N′−テトラメチル
エチレンジアミン24.5gを加え、−78℃に冷却後
1.55mol/lのn−ブチルリチウムのヘキサン溶
液68mlを15分かけて滴下し、さらに1時間撹拌す
る。次に塩化セリウム7水和物48.6gを1mmHg
の減圧下140℃で2時間乾燥することにより調製した
無水塩化セリウムをテトラヒドロフラン200mlに懸
濁させて加え、さらに30分間撹拌した後、N−ter
t−ブトキシカルボニル−(S)−ノルロイシナール1
2.61gをテトラヒドロフラン50mlに溶かして加
える。−78℃で2.5時間撹拌した後、水3mlをテ
トラヒドロフラン20mlに溶かして加え、反応液を室
温まで上げてからセライトで濾過し、セライトを酢酸エ
チルで洗う。濾液を硫酸ナトリウムで乾燥してから濾
過、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展
開溶媒25%酢酸エチル含有ヘキサン)で精製し、目的
物9.73gを得た。
【0030】収率:47% IR(neat,cm-1):3460,3370,17
00 NMR(CDCl3 ,δ):0.85〜1.0(m,3
H),0.92(s,3H),1.14(s,3H),
1.25〜1.55(m,6H),1.44(s,9
H),3.05〜3.15(m,0.7H),3.25
〜3.35(m,0.3H),3.61(s,2H),
3.63(s,2H),3.65〜3.85(m,0.
7H),3.85〜4.05(m,0.3H),4.7
0〜4.85(m,1H),4.85〜4.95(m,
0.3H),5.0〜5.15(m,0.7H),7.
65(s,0.7H),7.72(s,0.3H)
【0031】参考例2 2−((2S)−2−tert
−ブトキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキシヘキシ
ル)シクロプロペノンの製造 参考例1で得られた2−((2S)−2−tert−ブ
トキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキシヘキシル)シ
クロプロペノン 2,2−ジメチル−1,3−プロパン
ジイルケタール8.80gをジエチルエーテル100m
l及びテトラヒドロフラン20mlに溶かし、2N硫酸
0.2ml及び水1mlを加え、30分間撹拌した後、
エーテル300mlを加えて0.01規定水酸化ナトリ
ウム水溶液50ml及び飽和食塩水で順次洗う。硫酸マ
グネシウムで乾燥してから濾過、濃縮をし、シリカゲル
カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 ヘキサン:酢酸
エチル=1:2)で精製し、目的物3.15gを得た。 収率:47% IR(neat,cm-1):3440,1835,17
00 NMR(CDCl3 ,δ):0.85〜1.9(m,3
H),1.25〜1.85(m,6H),1.42
(s,9H),2.60〜2.90(m,1H),3.
75〜3.95(m,1H),4.75〜4.85
(m,0.8H),4.85〜4.95(m,0.2
H),5.19(d,J=9Hz,1H),8.59
(s,0.8H),8.65(s,0.2H)
【0032】実施例1 2−((2S)−2−アミノ−
1−ヒドロキシヘキシル)シクロプロペノン p−トル
エンスルホン酸塩(表−1の化合物No.8)の製造 参考例2で得られた2−((2S)−2−tert−ブ
トキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキシヘキシル)シ
クロプロペノン150mgをジクロロエタン5mlに溶
かし、p−トルエンスルホン酸1水和物106mgを加
える。室温で5時間撹拌した後、溶媒を減圧留去し、目
的物250mgを得た。 NMR(CD3 OD,δ):0.93〜1.10(m,
3H),1.30〜1.65(m,4H),1.65〜
2.05(m,2H),2.41(s,3H),3.4
0〜3.60(m,0.7H),3.60〜3.75
(m,0.3H),4.89(d,J=4Hz,0.7
H),5.15(d,J=4Hz,0.3H),7.2
8(d,J=8Hz,2H),7.74(d,J=8H
z,2H),9.12(s,0.7H),9.18
(s,0.3H)
【0033】参考例3 2−((2S)−2−tert
−ブトキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキシ−3−メ
チルブチル)−3−フェニルシクロプロペノン 2,2
−ジメチル−1,3−プロパンジイルケタールの製造 2−フェニルシクロプロペノン 2,2−ジメチル−
1,3−プロパンジイルケタール3.51gをテトラヒ
ドロフラン30mlに溶かし、N,N,N′,N′−テ
トラメチルエチレンジアミン3.8gを加える。反応液
を−78℃に冷却し、1.55mol/lのn−ブチル
リチウムのヘキサン溶液を10.5mlを加え、20分
間撹拌する。次に塩化セリウム7水和物8.0gを1m
mHgの減圧下140℃で2時間乾燥することにより調
製した無水塩化セリウムをテトラヒドロフラン30ml
に懸濁させて加えてさらに20分間撹拌した後、N−t
ert−ブトキシカルボニル−L−バリナール1.82
gをテトラヒドロフラン20mlに溶かして加える。−
78℃で2時間撹拌後、水1mlをテトラヒドロフラン
5mlに溶かして反応液に加え、室温まで温度を上げて
からセライトで濾過し、セライトを酢酸エチルでよく洗
う。濾液を硫酸ナトリウムで乾燥してからこれを濾過、
濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒20%酢酸エチル含有ヘキサン)で精製し、目的物
2.71gを得た。 収率:72% IR(KBr,cm-1):3430,2960,185
5,1800,1710,1690 NMR(CD3 OD,δ):0.95〜1.60(m,
12H),1.38(s,3H),1.42(s,6
H),1.95〜2.15(m,1H),3.60〜
3.75(m,1H),3.75〜3.95(m,4
H),5.0〜5.10(m,1H),6.03(d,
J=10Hz,0.33H),6.23(d,J=10
Hz,0.67H),7.40〜7.65(m,3
H),7.70〜7.90(m,2H)
【0034】実施例2 2−((2S)−2−アミノ−
1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−3−フェニルシ
クロプロペノン 塩酸塩(表−1の化合物No.46)
の製造 参考例3で得られた2−((2S)−2−tert−ブ
トキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキシ−3−メチル
ブチル)−3−フェニルシクロプロペノン 2,2−ジ
メチル−1,3−プロパンジイルケタール3.12gを
ジオキサン8mlに溶かし、4Nの塩化水素含有ジオキ
サン溶液24mlを加えて20分間撹拌する。生成した
結晶を濾過し、ジオキサンで洗浄し、目的物1.87g
を得た。 収率:94% IR(KBr,cm-1):3200,2975,185
5,1618,1510,1450,1055,77
0,690 NMR(CD3 OD,δ):1.21(t,J=7H
z,4.5H),1.24(t,J=7Hz,1.5
H),2.0〜2.2(m,0.25H),2.2〜
2.4(m,0.75H),3.38(t,J=6H
z,0.25H),3.45(t,J=6Hz,0.7
5H),5.21(d,J=6Hz,0.75H),
5.45(d,J=6Hz,0.25H),7.60〜
7.80(m,3H),8.10〜8.20(m,2
H) 参考例1、参考例2、実施例1、参考例3および実施例
2と同様の操作により、次の化合物を製造した。以下、
その物性値を示す。
【0035】実施例3 2−((1S,2S)−2−ア
ミノ−1−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)シクロプ
ロペノン p−トルエンスルホン酸塩(表−1の化合物
No.5)の製造 NMR(CD3 OD,δ):1.02(d,J=6.2
Hz,3H),1.06(d,J=6.3Hz,3
H),1.60〜1.95(m,3H),2.42
(s,3H),3.58(m,1H),4.88(d,
J=4.9Hz,1H),7.31(d,J=8.2H
z,2H),7.75(d,J=8.2Hz,2H),
9.11(s,1H)
【0036】実施例4 2−((2S)−2−アミノ−
1−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル)シクロプロペ
ノン p−トルエンスルホン酸塩(表−1の化合物N
o.10)の製造 NMR(CD3 OD,δ):2.41(s,3H),
3.03〜3.30(m,2H),3.80〜4.10
(m,1H),4.75〜5.00(m,1H),7.
15〜7.45(m,7H),7.75(d,J=8.
1Hz,2H),8.88(s,0.3H),9.04
(s,0.7H)
【0037】実施例5 2−((2S)−2−アミノ−
1−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−エチルシ
クロプロペノン p−トルエンスルホン酸塩(表−1の
化合物No.20)の製造 NMR(CD3 OD,δ):0.95〜1.15(m,
6H),1.55〜1.95(m,3H),2.41
(s,3H),2.68〜2.88(m,2H),3.
40〜3.60(m,1H),4.75〜4.85
(m,1H),7.27(d,J=8.0Hz,2
H),7.75(d,J=8.0Hz,2H)
【0038】実施例6 2−((1S,2S)−2−ア
ミノ−1−ヒドロキシヘキシル)−3−((E)−1−
ヘキセニル)シクロプロペノン p−トルエンスルホン
酸塩(表−1の化合物No.36)の製造 IR(KBr,cm-1):3422,1845,163
0,1601 NMR(CD3 OD,δ):0.80〜1.05(m,
6H),1.20〜1.95(m,10H),2.36
(s,3H),2.32〜2.40(m,2H),3.
25〜3.45(m,1H),4.82(d,J=7.
3Hz,1H),6.38(d,J=16Hz,1
H),7.02(dd,J=16Hz,7.0Hz,1
H),7.24(d,J=8.0Hz,2H),7.7
0(d,J=8.0Hz,2H)
【0039】実施例7 2−((1S,2S)−2−ア
ミノ−1−ヒドロキシヘキシル)−3−((Z)−1−
ヘキセニル)シクロプロペノン p−トルエンスルホン
酸塩(表−1の化合物No.39)の製造 IR(neat,cm-1):3260,1845,16
33 NMR(CDCl3 ,δ):0.73(t,J=7.1
Hz,3H),0.89(t,J=6.7Hz,3
H),1.08〜1.95(m,10H),2.35
(s,3H),2.40〜2.65(m,2H),3.
33(m,1H),3.92(s,3H),4.88
(m,1H),6.21(d,J=10Hz,1H),
6.40(dd,J=10Hz,6.8Hz,1H),
7.14(d,J=6.7Hz,2H),7.71
(d,J=6.7Hz,2H),7.81(m,1H)
【0040】実施例8 2−((2S)−1−ヒドロキ
シ−3−メチル−2−メチルアミノブチル)−3−フェ
ニルシクロプロペノン 塩酸塩(表−1の化合物No.
47)の製造 IR(KBr,cm-1):3422,1858,162
6 NMR(CD3 OD,δ):0.78〜0.95(m,
6H),2.05〜2.40(m,1H),2.79
(s,3H),3.47(m,1H),5.28(d,
J=4.5Hz,0.5H),5.43(d,J=4.
4Hz,0.5H),7.55〜7.75(m,3
H),7.95〜8.13(m,2H)
【0041】実施例9 2−(2−アミノ−1−ヒドロ
キシ−2−メチルプロピル)−3−フェニルシクロプロ
ペノン 塩酸塩(表−1の化合物No.55)の製造 IR(KBr,cm-1):3300,3250,185
8,1620 NMR(CD3 OD,δ):1.42(s,3H),
1.57(s,3H),4.98(s,1H),7.5
5〜7.78(m,3H),8.07(d,J=7.3
Hz,2H)
【0042】実施例10 2−((2S)−2−アミノ
−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−3−(1−ヒ
ドロキシ−1−メチルエチル)シクロプロペノン 塩酸
塩(表−1の化合物No.120)の製造 IR(KBr,cm-1):3420,1846,161
5 NMR(CD3 OD,δ):1.09(d,J=6.9
Hz,2.1H),1.13(d,J=6.9Hz,
2.1H),1.14(s,1.8H),1.56
(s,4.2H),1.58(s,1.8H),1.9
9(m,0.3H),2.15(m,0.7H),3.
25(m,0.3H),3.39(m,0.7H),
5.01(d,J=5.5Hz,0.7H),5.19
(d,J=4.5Hz,0.3H)
【0043】実施例11 2−((2S)−2−アミノ
−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−3−(4−フ
ルオロフェニル)シクロプロペノン(表−1の化合物6
3)の製造 IR(KBr,cm-1):3280,1858,162
0,1600 NMR(CD3 OD,δ):1.05〜1.33(m,
6H),2.07(m,0.2H),2.29(m,
0.8H),3.38(m,0.2H),3.44
(m,0.8H),5.20(d,J=6.1Hz,
0.8H),5.41(d,J=4.7Hz,0.2
H),7.38〜7.52(m,2H),8.15〜
8.32(m,2H)
【0044】実施例12 2−((2S)−2−アミノ
−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−3−〔(ヒド
ロキシ)(フェニル)メチル〕シクロプロペノン 塩酸
塩(表−1の化合物No.127)の製造 IR(KBr,cm-1):3430,1846,162
6 NMR(CD3 OD,δ):1.0〜1.20(m,6
H),1.90〜2.22(m,1H),3.20〜
3.45(m,1H),5.0〜5.25(m,1
H),5.97(s,0.75H),6.0(s,0.
25H),7.28〜7.45(m,3H),7.45
〜7.60(m,2H)
【0045】
【発明の効果】本発明のシクロプロペノン誘導体は、カ
ルパイン、パパイン、カテプシンB、カテプシンH、カ
テプシンL等のチオールプロテアーゼに対して強い阻害
活性を示すシクロプロペノン誘導体の製造中間体として
用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 333/28 C07F 7/10 A 8018−4H

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 〔上記一般式(I)中、R1 は水素原子またはC1 〜C
    5 のアルキル基を表し、R2 は水素原子またはC3 〜C
    10のシクロアルキル基もしくはC6 〜C10のアリール基
    で置換されていてもよいC1 〜C15のアルキル基を表
    し、R3 は水素原子またはC1 〜C5 のアルキル基を表
    すが、R2 とR3 が一緒になってC3 〜C10のシクロア
    ルキル基を形成してもよく、R4 は水素原子;C1 〜C
    15のアルキル基;C3 〜C10のシクロアルキル基;C2
    〜C15のアルケニル基;ハロゲン原子、C1 〜C5 のア
    ルキル基、ヒドロキシル基およびC1 〜C5 のアルコキ
    シ基から選ばれる1以上の置換基を有していてもよいC
    6 〜C10のアリール基;ハロゲン原子、C1 〜C5 のア
    ルキル基、ヒドロキシル基、C1 〜C5 のアルコキシ基
    およびC3 〜C12のトリアルキルシリル基から選ばれる
    1以上の置換基を有していてもよい、酸素原子、硫黄原
    子、窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜4個有し、
    環を構成する総原子数が5〜10のヘテロ環基;または
    −CR5 6 OH(R5 およびR6 はそれぞれ独立して
    水素原子、C1 〜C15のアルキル基またはC6 〜C10
    アリール基を表すが、R5 とR6 が一緒になってC3
    10のシクロアルキル基を形成してもよい。)を表
    す。〕で表されるシクロプロペノン誘導体またはその
    塩。
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