JPH0611991B2 - 排水材 - Google Patents

排水材

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JPH0611991B2
JPH0611991B2 JP61073938A JP7393886A JPH0611991B2 JP H0611991 B2 JPH0611991 B2 JP H0611991B2 JP 61073938 A JP61073938 A JP 61073938A JP 7393886 A JP7393886 A JP 7393886A JP H0611991 B2 JPH0611991 B2 JP H0611991B2
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業の上の利用分野〕 本発明は、土木建築用の排水材に関する。更に詳しく
は、土中水、降雨水等を排出するための排水材に関す
る。
〔従来の技術〕
現在、地盤改良工法として、種々の排水工法が提案され
ている。その一つとして、地盤圧密排水促進工法が知ら
れている。この工法は、垂直及び水平方向に、砂を用い
たサンドドレーンを設置後盛土を行ない、その上載荷量
により軟弱地盤内に発生した過剰間隙水を鉛直方向に排
水することにより地中水の消散を早める方法である。近
年、この工法は、良質の砂の入手が困難で高価になった
こと、運搬時の騒音・粉じんによる公害問題、不等沈下
によるドレーンの切断、施工に手間を要する等の問題が
ある。
これらの問題を解決するために、砂に換わる材料として
不織布、プラスチック等を用いたプレハブドレーンが提
案されている。特に垂直用プレハブドレーンについて
は、かなり研究された結果、一部問題はあるもののプレ
ハブドレーンが実用化されつつある。しかしながら、水
平用については、排水材としての要求特性、1)透水特
性が良好であること(面方向、面垂直方向共に)2)目
詰りがないこと、3)面方向の伸びが小さいこと、4)
面垂直角方向の変形が少ないこと、5)耐久性があるこ
と、6)取扱い性が良好であること、等未だ不十分であ
る。
すなわち、一般的にプレハブドレーンとして提案されて
いる不織布材料は、一般にニードルパンチング不織布が
主流であるが、本材料は、強力が低く、伸びが大のため
変形が大きく、実用上問題がある。更には、土圧に対す
る厚み変化が大きいため不織布の空隙率の低下が著し
く、面方向及び面垂直角方向の透水性を大きく低下させ
る。又、水ぬれ性も十分でないため、更に透水性低下を
まねく。しかも、本不織布は目が粗いため、不織布内部
への土粒子滞留による目詰りも促進され、長期使用に耐
えない等の問題がある。
これらを改良するために凹凸性のプラスチックス芯材に
フィルターを被覆した新らたな排水材が提案されてい
る。この排水材は、大きな空隙による排水量の向上及び
強力向上を図ったものであるが、芯材構成、フィルター
材構成に問題があり、実用上、十分なものとは言えな
い。
すなわち、芯材構成において、形状が波形状のものは、
水の流れが一方向しかなく、土砂又はフィルターによっ
て閉塞された時、排水性不良をおこす問題がある。又、
可撓性がなく取扱いにくい問題もある。
又、形状が突起をもった凹凸状のものは、多方向な水の
流れを有するが、凹凸ピッチを小さくすることが難し
く、フィルターが全面にわたって芯材凹部に食い込み、
通水断面を低下させ排水性不良をおこす。凹凸ピッチが
小さくできたとしても一般にフィルター材の伸びが大き
いため、やはり凹部への食い込みにより通水断面を低下
させる。又、凹凸ピッチが極端に小さいと、曲げ特性が
悪くなり取扱いが不良となる。従って、芯材の凹凸の面
方向ピッチに対して凹凸の高さを大きくして、通水断面
積を大きくするとともに芯材凹部への食い込みを少なく
する方法がとられているが、やはりフィルター材伸びが
問題で通水断面積の低下を引き起こす。又、凹凸の高さ
が大きくなる程、芯材の耐圧強度の低下をまねく。また
これらの芯材は表裏面に連通していないために通水断面
が半減される。
そこで、通水性を向上させるために前記した芯材に有孔
の改良芯材が提案されている。しかし、本芯材は、製造
上、有孔シート又は部分スリットシートを凹凸成形する
ため、出来上った有孔芯材は、孔の形状、径、配置が不
規則で、強力、耐圧性の低下をまねく問題がある。
又、これらの芯材に被覆されるフィルター材に関して
も、幾多の問題をもっている。すなわち、一般に使用さ
れているフィルター材は、ニードルパンチング不織布が
多いため、特に、強力、伸度、土圧による厚み変化、親
水性、目詰りの点において、要求特性が満たされないと
いう問題がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、以上の問題を解決すべく鋭意研究を重ねた結
果、成しとげられたものである。すなわち、本発明の目
的は、土木建築用の排水材として、土中埋設において、
長期にわたって排水特性をそこなわず、かつ耐圧特性、
フィルター特性の良好な排水材を提供するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題を解決するための本発明による排水材は中空の
凹部および凸部が交互に連続したシート断面を有しかつ
該凹部および/または凸部の頂点部分に貫通孔を有する
プラスチックシートと親水性布帛との複合体から成るこ
とを特徴とするものである。
前記貫通孔の開口率はシートの透影面積の0.1〜20
%であるのが好ましい。
前記布帛の圧縮履歴特性において、圧縮時の面圧5kg/
cm2あるいは圧縮回復時の面圧2kg/cm2下における布帛
の繊維充填度変化が25%以下であって、かつ布帛歪が
布帛のシート厚の1/2以下であるのが好ましい。
また、上記布帛の被覆率は上記プラスチックシートに対
して95〜105%であるのが好ましい。
〔実施例〕
以下、添付図面を参照しながら、本発明を更に詳述す
る。
第1図は本発明の排水材の一実施例を示す斜視図であ
る。第1図において、本発明の排水材は有孔凹凸シート
1に親水性布帛6が被覆された複合体からなり、該布帛
6は接合部7によって接合されている。この実施例にお
いては親水性布帛6は有孔凹凸シート1を両面から包囲
して全面を被覆しているが、親水性布帛6は有孔シート
1の片面あるいは部分的にのみ使用するものであってよ
い。また不透水性の材料を片面または部分的に使用して
もよい。
本発明の排水材を水平ドレーンに使用する場合、水は、
図4に示す如く、表面あるいは裏面あるいは表裏面より
布帛6を通して、シート1内を面方向に流れる。
第2図は上記布孔凹凸シート1の頂部2,2′に沿って
横方向へ切断した有孔凹凸シート1の断面図であり、第
3図は有孔シート1の平面図である。第2図、第3図に
示す如く、有孔凹凸シート1は、空洞部5,5′と頂部
2,2′を持つ突起即ち載頭錘形状の凹凸部が表裏面に
交互に設けられており(表面又は裏面からみれば、突起
は千鳥格子状配置となる)面垂直方向に崇高性を付与
し、かつ表裏面が連通するように貫通孔4,4′を設け
たものである。面垂直方向の崇高によって空洞部5,
5′の体積を増大し、通水量の増加を図る。加えて、貫
通孔4,4′の設置により、上下空洞部5,5′内の断
面積を通水路として有効に利用することが出来る。
又、突起を千鳥格子状に配置することにより、水を多方
向に流すことができる。更には可撓性を付与することが
出来き、通水性、取扱い性の点において有効である。
このような考え方は、従来にも一部知られているが、突
起及び孔を含めた形態、寸法、位置関係については十分
に検討されておらず、従来技術においては耐圧特性、通
水特性が満足できるものではなかった。
本発明では、この有孔凹凸シート1において、突起の形
状、配置形態、寸法あるいは、孔の形状、配置形態、寸
法等を特に限定するものではない。たとえば、突起形状
は円錘台、楕円錘台、多角錘台等、又、頂部2,2′は
図面に示した平坦なものに限らず曲面、角面等であって
もよい。又、突起の配置形態、寸法等も自由に選定でき
る。又、貫通孔の形状は円形、楕円形、多角形あるいは
異形状の単独又は複合型であってよく、孔寸法、孔配
置、孔個数等も自由に選定することが出来るが、施工時
及び施工後の耐圧特性及び通水特性を十分に考慮して設
計する必要がある。この場合、突起、即ち凸部の側部3
の立上り角度、tanθ=H/a(第2図参照)におい
て、θ=55〜85°とするのがよい。θ<55°では耐圧特
性が、θ>85°では耐圧特性及び成形加工性が悪くな
る。又、凹凸の高さHは、要求通水量より断面積を算定
し設定するが、H=5〜50mmが好ましい。H<5mmでは
通水断面を十分に得ることが出来ず、更には、布帛が凹
部へ食い込み、通水断面積低下を引き起こす。H>50mm
では、取扱い性、耐圧性が不良となる。又、シート1の
凹部幅L(第2図参照)は、凹凸の高さH、側部3の立
上り角度θ及び頂部2,2′の長さbとの寸法関係より
決められるが、使用する布帛6の剛性とも合わせて決定
するのがよい。すなわち、布帛に剛性がなく高伸長する
にもかかわらず、凹部幅Lを大きくとると、加圧下にお
いて布帛がシート凹部に食い込み、通水断面積低下をお
こす。これらの関係は、膜材理論式(下式)を参考に設
計するのか好ましい。凹部幅Lは少なくとも5〜30mmと
する。L<5mmでは製造が難しく、L>30mmでは布帛の
撓が大きくなりすぎる。
δ:布帛のたわみ量(m) ω:圧力(kg/m2) L:シートの凹部幅(m) Et:布帛の引張剛性(kg/m) 以上の構成によって得られる凹凸シートの耐圧特性は、
極めて高いものとなる。
上記貫通孔4,4′は、耐圧特性、製造面より、突起の
頂部2,2′に規則的又は、不規則的に設ける。頂部
2,2′以外への孔の設置は、耐圧特性を極度に悪化さ
せる。これは、シート1の凹凸成形品が、頂部2,2′
に対して側部3が極度に薄くなるためである。但し、極
度に微細な孔であれば、頂部2,2′の貫通孔4,4′
の他に頂部2,2′以外に部分的に設けてもよい。
貫通孔4,4′の寸法は、頂部2,2′の面積に対し
て、10〜60%をもって中心部にあけるのが好ましい。1
0%未満では、通水が悪く、60%を越えるときは、耐
圧性、製造面が問題となる。又、貫通孔4,4′は表裏
の頂部2,2′の全面に、あるいは片面頂部2又は2′
の全面に、あるいは、それらの面に部分的に設けてもよ
いが、開口率シート1の透影面積に対する孔4,4′全
体の面積割合としては、0.1〜20%とするのが良
い。0.1%未満では、通水性が十分に得られず、20
%を越えるときは耐圧性が極度に低下する。
貫通孔4,4′は、凹凸シートを後加工によって、円
形、楕円形、多角形状に設けることができる。
このようにして、得られる有孔凹凸シート1は、無孔品
とほぼ同等の耐圧強度が得られ、かつ、通水特性が極め
て良好になる。
本発明の有孔凹凸シート1の材料としては、硬質塩化ビ
ニル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ナイロン、ポリエステル、ABS等の硬質の熱可塑性樹
脂等を使用することが出来、内容等特に限定するもので
はない。使用するシート材の厚さは、強度、可撓性の点
から、0.1〜3mmのものが好ましい。
一方、本発明に使用する布帛6としては、親水性布帛6
を用いる、疎水性布帛では、水に対する濡れが極めて悪
いため、表面張力により水の浸透を妨げ、布帛内にエア
ーを満留せしめ、透水性不良をおこす。従って、疎水性
繊維材料を使用の場合は、予め糸段階あるいは布帛段階
で、高級脂肪酸アルカリ塩類、第4級アンモニウム塩
類、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、高級ア
ミンハロゲン酸塩、アルキルスルホン酸塩、スルホコハ
ク酸エステル塩等の界面活性剤で処理して、親水性を付
与して用いる。
従って、使用する繊維材料としては、親水性繊維、疎水
性繊維に限定するものではなく、綿、麻、羊、毛等の天
然繊維、金属、ガラス、炭素系等の無機繊維、セルロー
ス、タンパク質系等の再成繊維、ポリアミド、ポリエス
テル、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリスチレン、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリル、
ポリビニルアルコール系等の合成繊維等を単独、あるい
は複合して用いることが出来る。好ましくは、長期使用
に耐えるために合成繊維等の耐久生繊維材料を用いる。
又、これらの繊維としては、長繊維糸、紡績糸、単繊維
糸等があり、形状も通常の円形断面糸、異型断面糸、発
泡糸、コンジュゲート糸等があり、使用上、特に限定す
るものではなく、それらの繊維を単独あるいは複合して
使用出来、又、物理加工、化学加工を施した加工糸とし
て使用してもよい。
本発明に使用する布帛6の形態は、前記した繊維糸を織
布、編布あるいは不織布化したものを単独あるいは複合
したものであって、使用上、形態内容等を特に限定する
ものではない。
たとえば、織布としては、平織、綾織、朱子織あるいは
特殊織の布帛があり、編布としては、横編、丸編、経編
あるいは特殊編の布帛があり、不織布としては、スパン
ホンド方式、ニードルパンチ方式等の乾式織布、抄紙方
式の湿式不織布の布帛があり、あるいはマリモ、マリワ
ット等の特殊な布帛があり、これらを単独、あるいは、
複合して用いることが出来る。又、これらの布帛は、起
毛処理、プレス処理、熱処理等の物理加工、樹脂処理、
薬剤処理等の化学加工を施したもの使用してもよく、後
述する特性に応じて適宜選定すればよい。
布帛6にフィルター効果(水は透過させるが、土粒子の
透過は防止する効果)を長期にわたって維持させるため
に布帛6に使用する繊維の単糸太さは、0.1〜10デ
ニールの範囲が望ましい。0.1デニール未満では、繊
維充填度が高く、目合が密になるため土砂の透過は防止
出来るものの透水性が極度に低下する。又、布帛強度も
低く破損されやすい。10デニールを越える場合には繊
維充填度が低く、目合が粗になるため透水性は良好なも
のの土粒子の透過が多く布帛内及び有孔凹凸シート1内
への目詰りが生じ、排水材としての機能が損なわれる。
尚、単糸太さが、前記範囲内であれば、単一デニールの
ものを単独あるいは異デニールのものをミックス、積層
等して使用してもよい。
又、布帛6の繊維充填度は、10〜50%とするのが望まし
い。
10%未満では、空隙率が大きくなり、透水性は向上す
るが土粒子の透過が多くなり、布帛6内及び有孔凹凸シ
ート1内への目詰りが生じ排水材機能を損なう。50%
を越えるときは、土粒子の透過は少なくなるが、透水性
が極度に低下する。
尚、ここでいう繊維充填度とは、布帛の一定体積中に占
める繊維体積の率をいい、下式をもって表わす。
但し、α:繊維充填度(%) e′:繊維の見掛比重(g/cm3) e:繊維の真比重(g/cm3) w:布帛重量(g) v:布帛の体積(cm3) 繊維の充填度構成は上記範囲内であれば、布帛全体を均
等密度で構成し、または、厚み方向、綿方向あるいは両
方向に異密度で構成してもよい。フィルター効果の点か
ら異密度構成のものの方が好ましい。これは土粒子の透
過防止は繊維充填量の密度で、水の透過性はその疎部で
向上を図ることが出来るからである。
第5図は上記繊維構成例を示すモデル図である。第5図
(イ)〜(ヘ)はその縦断面図、第5図(ホ)は第5図
(ニ)の平面図である。第5図において6は布帛、8は
繊維充填量の疎部、9はその密部である。第5図(イ)
は、布帛の厚み、面方向全体に繊維を疎密に分散させた
構造である。第5図(ロ)及び(ハ)は、布帛の面に沿
って厚み方向に繊維を緻密にした構造である。第5図
(ニ)は、面方向に一定間隔を置いて厚みの繊維密度を
増した構造であり、第5図(ホ)はその平面図を示す。
第5図(ヘ)は、厚み方向に面に沿ってかつ面方向には
部分的に繊維を疎密にした構造である。この繊維の異密
構造は、布帛形態、単繊維糸の太さ、単繊維糸の集束
度、あるいは物理加工処理、化学加工処理等によって適
宜設定することが出来る。
更に本発明においては、面加圧による布帛6の変形度
は、下記条件を満足するものが良い。すなわち、 (1)圧縮時の面圧5kg/cm2下における繊維充填度変化が
25%以下であること、 (2)更に圧縮時の面圧5kg/cm2下においてシート1の厚
みHに対して、布帛歪が1/2H以下であること、 (3)前記(1)及び(2)条件を満足しない場合は、圧縮回復
曲線による2kg/cm2下での値が前記条件を満足するこ
と、 である。これは、施工時の衝撃荷重、高圧荷重あるいは
施工後の土圧によって、布帛6の変形を極力おさえ、初
期設定の布帛6のフィルター効果(特に透水性)及び排
水材としての通水生を長期にわたって維持させるためで
ある。
布帛変形が大きいものは、布帛の透水性、排水材の通水
生が低下し、どちらが欠けても実用上好ましくない。
第6図は、布帛の圧縮履歴特性のいくつかを示したもの
である。第6図において、斜線部分(A)の範囲は、上
記条件を満たす部分、すなわち、繊維充填度変化が、α
〜1.25α、歪変化が0〜1/2・Hの範囲を示す。
図中の、、および線は圧縮特性、および
線は線の履歴特性を示す。この図において、およ
び線は面圧5kg/cm2下において繊維充填度、歪とも
に上記条件(1)および(2)を満す。図中および線は
面圧5kg/cm2下において、繊維充填度、歪が大きく変
化しているので上記条件(1)と(2)を満足させないが面圧
25kg/cm2下においては、ある程度回復して、それら
の変化が少なくなるので上記条件(3)を満す。図中お
よび線は、上記条件(1),(2),(3)の何れも満足し
ない。
本条件を満足する布帛構成としては、厚み方向及び面方
向に変形の少ない、すなわち剛性をもたせた布帛、たと
えば、低伸長性繊維を使用した布、樹脂加工布、部分融
着加工布、太デニール主体の布、単繊維の部分集束布等
の布帛を用いるのが好ましいが、特にこれらに限定する
ものではない。尚、布帛の歪に関しては、前記したよう
に、有孔凹凸シート1の凹部幅Lと合わせて、膜材理論
式を参考にして布帛6の剛性を設計するのが好ましい。
上記布帛の目付は30〜500g/m2で、かつその厚みが0.1
〜3mmのものが実用上好ましい。目付が30g/m2未満あ
るいは厚みが0.1mm未満では、繊維量が極少となり、
フィルター効果がうすれたり、強度低下をおこしたりす
る。目付が500g/m2を越える、あるいは厚みが3mmを越
えるときは、厚みが過大となり、透水性の低下をおこし
たり、高重量、崇高となり取扱い不良となる。
以上の如き有孔凹凸シート1と親水性布帛6は適宜の公
知方法により複合体にされてよい。
前述したように、本発明の排水材例を示す、第1図にお
いて所定幅の有孔凹凸プラスチックシート1は布帛6で
被覆され、布帛6の端部は接合部7で接合されている。
本発明においては、シート1への布帛6の被覆率 は、95≦P≦105とする。P<95では被覆加工が困
難、かつ出来上ったものはカールし取扱い上問題とな
る。P>105では、布帛の余裕が大きすぎるため、シー
ト凸部へ食い込みが生じて、通水性能の低下をまねく。
P<95ではシートが波打ちし、形状不良、取扱い性不
良を起しやすい。又、布帛6の接合部7は接着、融着、
縫製、マジックテープあるいは他の投錨的接合等を単独
あるいは組み合わせて接合する。好ましくは、強力、品
質面等で縫製、又は接着による接合法が望ましい。その
際、切断時の縫目ほつれ、針穴の少ない縫製形態、ある
いは耐水性に優れた接着剤を選定する必要がある。尚、
接合部7形態は図に限定するものではなく、接合方式、
性能等の面より適宜選定すればよい。
〔実験例〕
次に、本発明による排水材と従来技術による排水材との
耐圧変形特性および耐圧排水特性について比較テストを
行ない、その結果を第7図、および第8図にグラフで示
し、表3の下欄で評価した。
排水材の目詰り特性については、布帛単独で評価し(表
2の下欄)、第9図に示した。
プラスチックシートとして、硬質塩化ビニル樹脂板0.
5mm厚みを用いて、表1に示す寸法構成で比較例および
本発明例を作成した。本発明例は第2図および第3図と
同様の形状品とした。一方、布帛としては、表2に示す
構成のものを作成した。前記両者を複合して(布帛の端
末は接着)第1図と同様形態の排水材とした。プラスチ
ックシートと布帛との組合わせは表1および表2の実施
例番号を用いて表3に示した。
第7図、第8図に示す如く比較のプラスチックシート無
孔品を用いた排水材No.1は体積変化は少ないものの通
水性が極めて悪かった。又、比較のプラスチックシート
有孔品を用いた排水材No.2は、低圧下において破損
し、体積変化、通水性ともに不良であった。本発明のプ
ラスチックシート有効品を用いた排水材No.3は、体積
変化、通水性ともに良好であった。
第7図、第8図に示す如く、比較品の布帛を用いた排
水材No.4は、布帛の変形が大きく、体積変化、通水性低
下が著しい、又、比較品の布帛を用いた排水材No.5
は、体積変化、通水性変化は少ないが、水ぬれが悪く、
通水性が極めて悪い。一方、本発明の布帛,及び
を用いた排水材No.3,No.5,No.7は布帛変形が少ないた
め、体積変化が少なく、通水性も良好である。また、本
発明の材料を用いて、被覆構成を変えた比較の排水材N
o.8は、No.4と同様に不良であった。
又、布帛の目詰り特性においては、表2の最下欄および
第9図に示す如く、比較の布帛は、土粒子の透過が多
く、透水性低下も大であった(布帛内へも土粒子滞
留)。
一方、本発明の布帛は、土粒子の透過が少なく、又、
透水性低下も少なかった(布帛内への土粒子滞留も殆ん
どない)。更には、本発明の布帛,も、とほぼ同
傾向で良好であった。
尚、前記試験の評価方法を下記に示す。
(1)排水材の体積変化 排水材をゴム膜でおおい、端部に管を立て、排水材内部
には水を満たし、砂中に配置して、上部より加圧しなが
ら、排水材より排出される水量を測定し、下式をもって
算出する。
(2)排水材の通水性変化 排水材を加圧して、一方面より一定の水頭で排水材全面
に水を満たし、面方向に排出される水量を測定し、下式
をもって算出する。
但し、 Z:シートがない場合の排水量 (3)排水材の目詰り性 布帛の上部より、極低濃度の濁水を一定水頭下で攪拌し
ながら流し、通過する透水速度及び濃度を測定し、下式
をもって算出する。
尚、初期透水速度とは、清水負荷での測定値、一定時間
後の透水速度とは、濁水負荷での一定時間経過後の布帛
をとり出し、表面洗浄後、清水負荷で測定した値であ
る。
又、排水濁水濃度は、濁水負荷状態での一定時間経過毎
の排水される濁水濃度を測定した値である。
〔発明の効果〕
以上の如く構成による本発明の排水材は、 (1)シートの有孔化により、排水材断面積の利用効率が
高い。
(2)シートの有孔化にもかかわらず、高強度で耐圧変形
性に優れる。
(3)布帛の親水化により、初期より長期にわたっての透
水効果がある。
(4)布帛のフィルター効果が高く、長期使用が可能であ
る。
(5)耐久性素材使用のため、長期使用に耐える。
(6)軽量で取扱いが容易となる。
(7)工場生産であるため、品質が高い、等の効果があ
る。
従って、本発明の排水材は、軟弱地盤改良工法の水平排
水材として、従来にない極めて優れた特性、効果があ
り、更には、本用途以外の利用として、垂直排水材への
利用、盛土内平面排水材、道路・運動施設・廃棄物処理
場等の暗渠排水材、 擁壁・トンネル背面等の裏込排水材等として幅広く展開
できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は排水材の斜視図、第2図は有孔凹凸シートの断
面図、第3図は有効凹凸シートの平面図、第4図は排水
材の原理を説明するモデル図、第5図(イ)(ロ)(ハ)(ニ)(ヘ)
は親水性布帛の構成を説明するモデル断面図、第5図
(ホ)は第5図(ニ)の平面図、第6図は親水性布帛の圧縮履
歴特性を示す説明図、第7図および第8図は排水材の加
圧特性図、第9図は布帛の目詰り特性図を示す。 1…有孔凹凸シート(プラスチックシート)、 2…頂部(表)、2′…頂部(裏)、 3…側部、4…貫通孔(表)、 4′…貫通孔(裏)、5…空洞部(表)、 5′…空洞部(裏)、6…親水性布帛、 7…接合部、8…疎部、 9…密部、H…高さ、 L…凹部幅、a…側部の幅、 b…頂部の長さ、θ…側部の立上り角度、 W…水。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村松 栄二郎 神奈川県横須賀市馬堀町海岸3−9 (56)参考文献 特開 昭58−127820(JP,A) 特開 昭58−123914(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空の凹部および凸部が交互に連続したシ
    ート断面を有しかつ該凹部および/または凸部の頂点部
    分に貫通孔を有するプラスチックシートと親水性布帛と
    の複合体から成ることを特徴とする排水材。
  2. 【請求項2】前記貫通孔の開口率がシートの透影面積の
    0.1〜20%である、特許請求の範囲第1項に記載の
    排水材。
  3. 【請求項3】前記布帛の圧縮履歴特性において、圧縮時
    の面圧5kg/cm2下あるいは圧縮回復時の面圧2kg/cm2
    下における布帛の繊維充填度変化が25%以下であっ
    て、かつ布帛歪が布帛のシート厚の1/2以下である、
    特許請求の範囲第1項に記載の排水材。
  4. 【請求項4】前記布帛の被覆率が上記プラスチックシー
    トに対して95〜105%である、特許請求の範囲第1項に
    記載の排水材。
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