JP4523711B2 - 立体網状体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄物処分場の底面排水材やトンネルの隔壁離面排水材など、土圧が掛かって常に厚味方向に圧縮応力が掛かり、かつ逸流水を速やかに排出することができる排水材において、従来の排水材より圧縮応力が大きいことが求められている土木資材に対応でき、無論、従来の土木基盤材や緑化工事における土壌保持、法面強化工事や護岸工事における土壌流出防止や地盤の流出防止などの土木分野、そして、より大きな嵩を要求されている分野において、立体網状体を折り曲げたり、接着したりして組み立てる立体網状体構造物の組み立て部材、およびベッドパットなどの大きい空隙とクッション性が要求される寝装分野にも適応す立体網状体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特許第1508311号公報に見られる様な、立体網状体が、実質厚みが0.1〜4mmの薄い網状体が、厚み方向断面において凹凸状に波打っており、見掛けの厚みが4〜50mmで、該網状体の凹凸によって大きな空隙を形成したマット形状の立体網状体が公知であり、該立体網状体は、廃棄物処分場において、その底面は漏水によって地下水の汚染を防止するための遮水構造体で形成され、その上部に廃棄物層から逸流する汚水を集め排水する面状排水材が使用され、該面状排水材には、特公昭58−9186号公報や特開平11−247060号公報開示されているフィラメントが融着接着して一体化し、かつ全体的に凹凸状になって一定の厚みを持ったマツト状の立体網状体として使用され、また、この立体網状体を利用した特開平5−118196号公報に見られるトンネルやコンクリートの擁壁の裏面から湧出する水を導水して排水する面状排水材が当該排水材がプラスチック製で軽量のため、施工が簡単で多用されている。また、上記廃棄物処分場の遮水構造体として、セメント打ちなどの剛性工法に比べ、ゴムシートやプラスチックシートを止水材として用いるのが、簡単であり、従来から行なわれてきたが、当該シートが破損して漏水する問題があり、これらを改良する試みがなされ、上下に不透水膜を配置し中層に排水材を設け、該排水材より逸流水が生じた場合に、当該排水材に不透水剤を注入して遮水を完璧なものとする、遮水構造のチェックと補修を兼ねたダブルライナー工法の排水材を挟んだ遮水材、また、前記遮水構造体として、取り扱いが容易な様に、本発明の様な空隙の大きい立体網状体を用い、該立体網状体にベントナイトなどの水によって容易に膨潤する物質を止水材を散布する考案が、特開平6−341124号公報、特開平5−1048号公報や特開平4−146319号公報が開示されており、さらには、これらの止水効果が減じた部分が生じて漏水を発生させた場合まで想定して止水する特開平7−119130号公報が開示されているが、いずれの場合であっても、立体網状体に、より耐圧性のものが望まれてきた。
【0003】
また、従来から土木用資材に土壌や砂を充填して緑化を行ない、より自然的な環境を維持しようとする多種多様な工法が提案され、施工目的や施工場所の環境に対応して、種々の工夫が加えられているが、傾斜面に立体網状体を張りつけて固定し、種子を含んだ土壌を吹き付けるという客土植生工法が、施工性に優れ経済的であることから現在も広く利用されている。そして、客土をより多く保持するため、より嵩高な立体網状体が望まれてきた。
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】
前記した特公昭58−9186号公報や特開平11−247060号公報開示されているフィラメントが融着接着して一体化し、かつ全体的に凹凸状になって一定の厚みを持ったマツト状になった立体網状体は、従来、覆土して緑化工事などに都合良く用いられてきたが、厚みのある立体網状体のため、折り曲げたり、巻いたりしにくく、かつ、容易に切断しにくくて、運搬や利便性に問題がある。特に、土圧が掛かって常に厚味方向に圧縮応力が掛かり、かつ逸流水を速やかに排出することが必要な排水材への展開において、当初はフィラメントの量を増やし、より緻密化した網状体で対応してきたが、製品が剛直となり、製品の柔軟性が喪失し取り扱いが大きな問題となっている。また、最近、本発明者らが開発したより軽量で空隙率が高く従来の排水材より圧縮応力が大きいプリーツ形状の立体網状体は、軽量でも厚み方向への剛直性を強化したため、巻いたり、折ったりすることや、現場での切断が困難となっている。
【0005】
さらに、現在、土壌で覆うことで冷房費を低減できる省エネ効果と、草木を植生することで自然的外観を演出できるため、ビルの屋上緑化などが注目されており、各種の緑化資材が開発されているが、傾斜の急な部分に十分対応できる土壌の保持性に優れた植生基盤材が無く、また、湖水面に浮かべ湖水を緑化すると共に、植生された植物で湖水の浄化を行なう人工浮島など、より嵩高で剛性の大きい立体網状体が求められ、立体網状体をさらにプリーツ折りして組み立てた立体網状体構造物などの用途などが生じたため、量が拡大して、巻いて運搬と保管の利便性を付与する必要が強くなり、また、組み立てのため、容易に折り曲げたり、接着したできる必要性が生じたが、従来のものでは、特に、綺麗に折り曲げることとができず、接着のための扁平な部分も無いため、十分に接着できない問題があった。
【0006】
本発明の目的は、土圧が掛かって常に厚味方向に圧縮応力が掛かる用途で、従来の排水材より圧縮応力が大きくて、高加重下でも厚みの減少量が少なく、高い空隙率を保持して逸流水を速やかに排出することができる立体網状体やその筒状体、そして、圧縮強度が同等で、従来よりフィラメント量を減らして土壌の充填性を向上させた立体網状体、また、従来より、より嵩高で剛性の大きい網状体として、これら立体網状体を固定して組み立てて、従来の立体網状体では不可能であった厚み数十cmの立体網状体構造物の材料立体網状体などとして用いるため、立体網状体の一部に間欠的に帯状の扁平な部分を設け、この扁平帯を安易にできる屈曲部や切断部となした立体網状体を土木資材として提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
従来の網状体の圧縮下の挙動を観察し、上下面を繋ぐ、フィラメントが融着接着した網状物よりなる壁が多い程、圧縮応力が高く、かつ、当該の壁が一つの稜線を持つ三角形状の2面であり、該稜線に対応する辺が不織布などの平面体で固定されて広がることが規制されている場合に、厚み方向に対する圧縮への抵抗力が大きいことを見いだし、厚み方向の断面がプリーツ折り形状の立体網状体を考案したが、耐圧性が向上すると、剛直性も高くなり、折ったり、巻いたりすることができない大きな問題が発生した。これに対し、立体網状体の幅方向の全幅に渡る帯状の扁平な部分を設け、この部分で、折り曲げと巻くための屈曲部とすることで、これらが解決することを発見した。具体的には、連続フィラメントを集積する金型に、幅方向の全幅に渡る凸部または凹部を彫刻することで達成できるが、土木資材は、施工場所などの都合により、種々の製品仕様があり、帯状の扁平部の間隔と幅を任意に決めることができると、極めて都合が良いが、金型に彫刻すると、該間隔は固定され、都合の良い間隔や幅とすることができない問題が新たに生じた。そこで、鋭意検討の結果、梱包材料の帯鉄を金型の上に乗せ、長さ方向で、都合の良い一定間隔にこれらを配置し、金型に固定することで、目的を達することができる様になり、金型も単純なもので良く、極めて都合が良い。
【0008】
すなわち、本発明は、断面が三角の頂点をわずか切断除去した様な、台形のブロックが平面上に配置されており、該台形の上辺と底面がそれぞれ同一の平面上にある形状の金型上に、金型の長さ方向の任意の間隔毎に、全幅に渡って0.3〜2mm厚みで、幅が3〜20mmの金属バーを設置した金型を用い、かつ連続フィラメントが不十分な固化状態の位置に、該金型に押しつける圧着ロールを具備した図1に例示する様な立体網状体製造設備を用いて、該金型を一定速度で移動させながら、該金型上に、熱可塑性合成樹脂からなる、太さが0.1〜1.5mmの多数の連続フィラメントが紡出され、該金型に添って連続フィラメントが網状に重ね合わされ、その交差点で融着接着されて一体化した、実質厚みが数mmの網状体が、厚み方向に波打って網状体で大きな空隙を形成したマット状の立体網状体であって、任意の間隔毎に扁平な帯状の易折り曲げ部がある立体網状体とその製造方法である。
【0009】
さらには、用いる金型が、三角柱の一面が平面上にあり、該三角柱が該平面上にない稜線の上部が、該平面で平行に切断除去されており、該三角柱が長さ方向に、一定間隔で整然と配列されている形状の金型であって、網状体が、厚み方向断面においてプリーツ状で、一方向に連続した多数の畦部と溝部が交互に形成され、該網状体の凹凸によって大きな空隙を形成したマット形状となった見掛けの厚みが数cmの立体網状体とすることで、従来の同様の立体網状体の厚み方向の凹凸が無計画で上記の上下面を繋ぐ網状体の壁を多くする配慮がなされていない立体網状体より、単位表面積当たりの壁の数と壁の面積が圧倒的に多くなせ、これらの壁によって、立体網状体の厚み方向への圧縮応力に対し、大きな抵抗を発揮できる様にした、従来品より剛性の高いプリーツ形状の立体網状体に、極めて好都合である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について実施例の図示に基づいて以下に説明する。図1に本発明の一形態である多数のプリーツ断面構造を持つ立体網状体に、本発明の間歇的間隔、特に任意の間隔に折り曲げのためのフラット部を作る金属バーを設置している製造装置の側面概略図を示す。図2は図1A部の斜め部から見た拡大図である。
【0011】
本発明による網状体の形態は、例えば図3や図4で図示するものであり、該網状体は、多数の連続フィラメント1を溶融紡糸の紡糸口金2より、三角柱を寝かした形状が刻まれている金型4に吐出して、網状に重ねてその交点を溶融接着させ、金型の凸面上部に圧着ローラー6で押しつけて、金型の凸部上の融着接着した網状体をさらに圧着させて、立体網状体の整形と畦部上端の補強を行なって、プリーツ状の立体網状体として、該立体網状体の畦下部と溝上部に三角柱形状の大きな空隙を有するマット形状の立体網状体とするものであるが、間歇的に畦や溝が途切れ平坦なフラット部を形成している立体網状体5である。
【0012】
具体的には、前記フラット部を形成するため、金型に凸部または凹部の彫刻を全幅に渡って行なっても良いが、製品のフラット部の間隔が固定されるため、より好ましくは、金型の上に、任意の間隔で、任意の幅の金属バーを設置し、これらの上に積層された網状体を圧着ロール6によって、圧迫してフラット部を形成させるのである。特に金属バーを用いる本発明の1実施対応策による立体網状体は、従来の金型が流用でき、かつ、間隔の設定に自由度が大きいので極めて好ましい。
【0013】
本発明の一形態である耐圧性向上用途では、整然と並列して配されたプリーツ形状の、立体網状体の表層を一辺と仮想した三角断面構造によって、厚み方向への圧縮力を受けとめることで耐圧性を向上させる効果を発揮させ、加えて、当該三角断面構造をプリーツ状に横方向に整然と配置することで、耐圧性に寄与する該三角断面構造を最大限に組み込むことによって、全体としての耐圧強度を大幅に向上させ得るのであるが、耐圧性向上につれ、立体網状体の剛直性も高くなり、折り曲げや巻き上げが不可能となる。そこで、間歇的な、好ましくは一定間隔毎に、より好ましくは任意の間隔で、折り曲げと接着に便利なフラット部を設ける必要があり、前記した手法でフラット部を設けるのである。また、該折り曲げや巻き上げのためには前記整然と配列している多数の畦部と易折り曲げ部が直交していることが好ましい。
【0014】
なお、耐圧性向上用途では、網状体5のプリーツ部が形成する三角断面構造の斜辺部である2辺が共に圧縮強度が高い方が良く、金型14または4に例示する、プリーツが機械の進行方向に並ぶ網状物を作ることができる金型を用いると、夫々の辺が均質な網状物となせ都合良く、金型に凸部を彫刻した金型4または一定間隔毎に全幅に渡る金属バーを設置した金型14を用いると、図3や図4に例示する、切れ目を入れた本発明の立体網状体5とできる。
【0015】
本発明の他の一形態の図6に例示した網状体13は、図5のCの様な機械の進行方向に斜交する三角柱型ブロックをベースとした金型16上に金属バーを間欠的に設置することで制作できる。
【0016】
本発明に用いる三角柱が寝かされた形状が刻まれている金型4は、金型の底面を1辺とし、等辺に挟まれた頂点からなる稜線を該金型の突出上面とする、断面が2等辺三角形が好ましく、特に正三角形が好ましいが、突出上面と底面の間隔が同じなら、不等辺三角形であっても良い。また、圧着ローラー6で網状体を打しつけて圧着する都合上、前記稜線が鋭いと平面体との圧着性が不十分な部分が発生し易く、また該平面体を破損させることもあるので、該稜線は鈍角もしくは上部を切断して面取りをするのが好ましく、金型底面において、三角柱の間隔も3mm以上、好ましくは5mmあけるのが良い。なおこれらの面取りした金型に連続フィラメントを吐出して、本発明の網状体を作成すると、上端と底部は、適度なアールを描き、外見状、プリーツ状の断面が三角形のものとなせる。
【0017】
本発明の連続フィラメントに使用する素材は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルおよびナイロン6などのポリアミドなどの熱可塑性樹脂で、柔軟性を強化するためこれらの共重合体はさらに好ましく、これらのポリマーブレンドしたものやポリマーアロイも好ましい。
【0018】
本発明の連続フィラメントの太さは、強度と剛性の面から0.1〜1.5mmが好ましく1.5mmより太いと、本発明の網状体を成形しにくく、0.1mmより細いと剛性に問題が出やすくなるため好ましくない。
【0019】
また、本発明の立体網状体の目付けは用途によるが、概ね100〜3000g/m2 の範囲であり、耐圧性強化を意図する場合は、連続フィラメントの強度と本数の積による耐圧強度の問題があり、150〜1500g/m2 が好ましく、土壌の保持を意図する場合はその厚みにもよるが、200〜1500g/m2 が好ましい。
【0020】
本発明の立体網状体の厚みは、耐圧性強化を意図する場合は、4〜40mmが好ましく、土壌の保持を意図する場合は、20〜50mmが用途的に好ましい。なお50mmを超えると、連続フィラメントが金型に接触して、冷やされて到達しにくくなって不揃いとなるし、融着接着不良で、事実上製造が困難であるので好ましくない。
【0021】
本発明に用いる金型は、圧着ロール6を用いる都合上、金型上面と底面が平行で、金型の凸部上面はすべての凸部上面が同一平面にあることが好ましい。
【0022】
また、本発明において立体網状体の形態安定性や引張強度の向上、さらには相互の係合、持ち運び性の付与等のため、該立体網状体を構成する連続フィラメントが可撓性ネットで絡ってなる可撓性ネットで補強された立体網状体が好ましい。該立体網状体の補強に用いる可撓性ネットは、網目が15〜50mm□の漁網などの編みたてネット、スプリットヤーンを使用する寒冷紗、マルチまたはモノフィラメントなどの糸条を縦と横方向に織ったり引き揃えたものやスクリムネットなどが都合良く用いられ、強度補強の点でポリエチレンテレフタレート製漁網が特に好ましい。該ネットで補強された立体網状体は図示はしないが図1に例示の製造装置の金型上にネットを配設、積層し、積層されたネット上方から連続フィラメントを紡糸することにより、図8に例示するような立体網状体を構成する連続フィラメントが可撓性ネットで絡ってなる可撓性ネットで補強された立体網状体となり得る。また、耐圧性の向上のため、易折り曲げ帯が表面を形成している側の面に不織布を張り合わせることが好ましい。張り合わせする不織布は、連続フィラメントの素材の融点より少なくとも20℃高い融点の素材からなるスパンボンド、ニードルパンチ、スパンレースや含浸接着した不織布が都合良く、特に価格などからポリエチレンテレフタレート製スパンボント不織布が好ましい。このような不織布を張り合わせた立体網状体は、図示はしないが図1に例示の製造装置の金型上の圧着ローラ手前に不織布を配設・積層し、積層された不織布上方から該圧着ローラで以て連続フィラメントと不織布とを張り合わせることにより、不織布を張り合わせた立体網状体をなり得る。
【0023】
(作用) 本発明の立体網状体は連続したフィラメントで構成されており、水などの液体は容易に網状体を通過して排水できるため、廃棄物処分場の底面排水材として好適であり、土壌などの固形分はこのフィラメントで濾過して固形分の流出を抑制できるため、土壌を充填する植生用途の土木資材として最適でり、これらを巻いたり、折って加工できるので、極めて利便性が良くなる。また不織布を張り合わせることで耐圧性に優れた立体網状体となり得る。また該立体網状体を構成する連続フィラメントを可撓性ネットで補強することにより、立体網状体の引張強度や耐圧強度の向上、さらには立体網状態同士の係合や持ち運び性を付与することができる。
【0024】
【実施例】
次に本発明の効果を実施例と比較例で具体的に説明する。
(実施例1〜5、比較例1〜2) 本発明の網状体は第1図に例示する装置に、図5AまたはBの金型4、14を用い、金型14では、一定間隔毎に、幅2cm、厚さ0.8mmの金属帯を全幅に渡り設置し、端を金型にビス固定したものを用いることで、効率良く製造できる。融点が140℃でメルトフローレートが18g/10分のエチレンープロピレン共重合体の溶融物を、孔径0.6mmの多数の紡糸ノズルが列設された紡糸口金2より繊維径が0.7mmの連続フィラメント1を紡出し、等速で移動している三角柱が寝かされた形状が刻まれている金型に垂らして網状に重ね、その交差点を融着接着させて、網状物3を形成させると共に、ロール6で金型と金属バー上の網状体を、圧着接着して、図3および図4に例示する実施例1〜5の立体網状体を得た。また、金型を図5の16とし、金型14と同様にして金属バーを用いて任意の間隔毎にフラット部のある実施例6〜7の立体網状体を得た。
【0025】
実施例1〜7の立体網状体は何れもフラット部で折り曲げることができ、金属バーの間隔を20cmとすると、巻くこともできた。また、これらをプリーツ折りして別の立体網状体のフラット部に合わせて圧迫しながら熱風発生機で接着したところ、容易に接着加工できた。
【0026】
比較例1〜2は、図5Cに例示する当社が従来から使用している金型16を用い、金属バーを設置せず実施例2〜3と同様にして作成した。これらは何れも綺麗に折り曲げることができず、溶接しようとしたが、まず溶接の予定部分の圧迫ができず、間にスリットのある金属バーを2枚使って挟み、圧迫してさらに溶接を試みたが、フィラメントが予め接着して一体化していないため、個々のフィラメントが溶けるのが早く、溶接が極めて困難であり前記したバーを外すと、折角接着させた接合部の一部が破断する現象も生じ、大きな問題となった。これらの実施例と比較例の圧縮性能を表1示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】
本発明の1つは、立体網状体の断面が、三角形が横に繋がったプリーツ形状で、その1辺を立体網状体の上下面と仮想する、三角形状がしっかりと固定されて耐圧性を向上させたものであるが、該網状体の内部は網状物の壁で構成されており、該網状物は熱可塑性樹脂のフィラメントで構成されているため、嵩高で、通気性と通水性に優れており、空隙率が極めて大きいため軽量で、施工場所に運びかつ施工するに便利であり、従来のものより強度が向上しているため、従来品よりきつい使用条件に耐え得ることができるため、より汎用できる植生用土木資材とできるが、耐圧性の向上に比例して剛直性も大きくなったため、巻くことや折ることができず問題となったが、本発明のフラット部を配置することでこれらの問題を解決できた。さらに、本発明の1つである金属バーを用いることで、任意の高さの立体網状体を接着して組み立てた立体網状体構造物を、現状の金型を用いて作ることができ、極めて経済的であり、顧客の要望にも答えられ都合が良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の耐圧性が向上した網状体の製造装置の概略図である。
【図2】 図1Aの斜上部から見た拡大図である。
【図3】 本発明の耐圧性が向上した網状体の一実施形態5を示す斜視図である。
【図4】 本発明の金型を彫刻して巻取りを可能とした一実施形態13の図である。
【図5】 金型を例示する斜視図である。
A:プリーツ断面の立体網状体に使用する例を示す。
B:フラット部を彫刻した金型Aである。
C:従来の金型の例を示す。
ただし、AとCは金属バーの未装着例である。
【図6】 金属バーの一実施形態を示す斜視図である。
【図7】 金属バーの一実施状態を示す斜視図である。
【図8】 連続フィラメントが可撓性ネットで絡ってなる可撓性ネットで補強された立体網状体を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
1 連続フィラメント
2 紡糸口金
3 連続フィラメントが金型の上で融着接着した網状物
4、14、16 金型(ただし、14と16は金属バー未装着)
5、13 本発明の立体網状体
6 圧着ロール
7、8 ガイドロール
9、15、金属バー
10 可撓性ネット
11 不織布
12 フラット部
Claims (7)
- 熱可塑性合成樹脂からなる太さが0.1〜1.5mmの多数の連続フィラメントが網状に重ね合わされ、その交差点で融着接着されて一体化した実質厚みが0.1〜4mmの網状体を形成し、該網状体が、厚み方向断面において凹凸状に波打っており、見掛けの厚みが4〜50mmで、該網状体の凹凸によって大きな空隙を形成したマット形状の立体網状体であって、該立体網状体の長さ方向に、間欠的に、全幅に渡って、任意幅の、押しつけられて扁平となった帯状の易折り曲げ帯を具備していることを特徴とする立体網状体。
- マット形状の立体網状体が、厚み方向断面においてプリーツ状で、長さ方向に整然と平行して配列している連続した複数の畦部と溝部とが、交互に形成されているプリーツ形状の立体網状体であることを特徴とする請求項1記載の立体網状体。
- 長さ方向に連続した畦部と易折り曲げ帯とが直交していることを特徴とする請求項2記載の立体網状体。
- 連続フィラメントが可撓性ネットで絡ってなる、可撓性ネットで補強された立体網状対であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の立体網状体。
- 易折り曲げ帯が表面を形成している側の面に不織布が張り合わせてあることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の立体網状体。
- 断面が三角の頂点をわずか切断除去した台形状の複数のブロックが平面上に配置されており、該複数のブロックの上辺と底面がそれぞれ同一の平面上にある形状の金型上に、該金型を一定速度で移動させながら、熱可塑性合成樹脂からなる、太さが0.1〜1.5mmの多数の連続フィラメントが紡出され、該金型に添って連続フィラメントが網状に重ね合わされ、その交差点で融着接着されて一体化した、プリーツ形状の網状体で大きな空隙を形成したマット状の、厚みが4〜50mmの立体網状体を製造するにあたり、該連続フィラメントが不十分な固化状態の位置に、該金型に押しつける圧着ロールが装着されており、金型の長さ方向の任意の間隔毎に、全幅に渡って0.3〜2mm厚みで、幅が3〜20mmの金属バーが設置してある金型を用いて、前記した任意の間隔毎に圧着ロールと金属バーの間で、金属バーに積層された連続フィラメントを圧着して、扁平な帯状の易折り曲げ部を作りながら立体網状体を製造することを特徴とする立体網状体の製造方法。
- 金型が、三角柱の一面が平面上にあり、該三角柱が該平面上にない稜線の上部が、該平面で平行に切断除去されており、該三角柱が長さ方向に、一定間隔で整然と配列されている形状の金型であることを特徴とする請求項6記載の立体網状体の製造方法。
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JPH09313430A (ja) * | 1996-05-24 | 1997-12-09 | Daiwabo Co Ltd | 床敷きマット |
JPH11247060A (ja) * | 1998-03-04 | 1999-09-14 | Daiwabo Co Ltd | 生分解性立体網状構造物 |
JP2001254334A (ja) * | 2000-03-10 | 2001-09-21 | Public Works Research Institute Ministry Of Land Infrastructure & Transport | 侵食防止マット、及びその製造方法 |
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JPS5718235A (en) * | 1980-07-08 | 1982-01-30 | Daiwa Spinning Co Ltd | Manufacture of material for engineering work |
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