JP3518619B2 - 土木用材料 - Google Patents

土木用材料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、盛土の補強や排水材、
軟弱地盤埋め立て地の表層安定工の補強材や排水材とし
て好適なシート状の高強力な土木用材料に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】盛土の補強や軟弱地盤埋め立て地の表層
安定工に用いられる補強材としては、熱可塑性合成重合
体からなるフィルムを2軸延伸した格子状シート[商品
名:テンサー(三井石化産資株式会社製)]や、ポリエ
チレンやポリプロピレン等の成型品であるネット[商品
名:トリカルネット(タキロン株式会社製)]等の格子
状に補強構造をもつ通水性補強シートが汎用されてい
る。
【0003】さらに排水のため合成繊維と合成樹脂を素
材とする不織布の積層構造からなる排水材[商品名:O
−Vフィルター(日本バイリーン株式会社製)]や不織
布等の通水性シートが提案されており、本出願人も実開
平2−6735号公報、同4−119827号公報にお
いて合成樹脂連続線条体を不織布でサンドイッチした土
木用排水材を提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、表裏の
不織布間に合成樹脂製の材料によって通水路を形成して
いる従来の排水材は、排水性は良好ではあるが引っ張り
強度が不足し、盛土の補強や排水材、軟弱地盤埋め立て
地の表層安定工の補強材や排水材としては不向きであ
る。そしてこのような引っ張り強度の要求される用途に
適合するべく通水性に富んだ芯材を介装してなる土木用
材料も知られているが、かかる用途の従来の土木用材料
はフレキシブル性が乏しく、ロール状に巻回した長尺の
シートとなすことができず、長さ方向に接合して使用し
なければならないという不都合を有している。
【0005】このことから、盛土や軟弱地盤埋立地の表
層安定工の地盤の補強および排水して圧密を促進するた
め、まず通水性シートを展開し、その上にネット等の補
強シートを展開敷設するという展開敷設作業を2度行っ
ているのが実情であり、したがって作業能率が悪く、業
界においては作業工程が簡略化できる土木用材料の開発
が強く望まれていた。
【0006】本発明は上記不都合が改善され、高い引っ
張り強度を有するにも拘らずフレキシブル性を有し、排
水路が確保された土木用材料を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の土木材料は、引
っ張り強度が大きい熱可塑性合成重合体からなる可撓性
の粗目ネットに、熱可塑性合成重合体からなる連続線条
を絡ませてなる排水材ベースを補強芯材とし、この排水
材ベースの表裏面に通水性不織布シートを接着複合一体
化することにより上記課題を解決したものである。
【0008】即ち本発明の土木用材料は、網目部分の大
きさが100cm2 以下で平行光線の透過率が80〜9
8%、引っ張り強度が500kg/m以上の可撓性の粗
目ネットに、熱可塑性合成重合体からなる直径0.1〜
5mmの多数の連続線条が不規則なループをなして重ね
合わされてそれぞれの各交差点において接着され、かつ
粗目ネットの網目部分の空間に垂下された連続線条の一
部が粗目ネットの裏面側に屈曲され粗目ネットと一体化
されて排水材ベースが形成され、この排水材ベースの表
裏に、目付けが20〜1500g/m2 、繊維密度が
0.03〜0.15g/cm3 の通水性不織布シートが
連続線条を介して貼り合わされ、粗目ネットの上面と下
面に位置した連続線条は粗目ネットと表裏の不織布シー
トをスポット的に接着して上面と下面に位置する連続線
条間に長さ方向に延びる通水隙間を形成したことを特徴
としているものである。
【0009】本発明の土木材料に用いる上記可撓性の粗
目ネットは、軟弱地盤の補強、重量物の耐荷重力などの
補強材の働きをする。したがって500kg/m以上の
引っ張り強度が必要である。このネットは水分の多い所
で用いられる場合でも腐食しないように合成樹脂でなっ
ていることが好ましく、網目部分の大きさが100cm
2 以下、平行光線の透過率が80〜98%であることを
要する。具体的には、骨材部の厚さが1〜5mm、幅が
1.5〜10mmの合成樹脂の成型ネットや、熱可塑性
合成重合体からなる繊維を編織し合成樹脂加工を施した
ネット、例えば商品名:クラグリッド(クラレ株式会社
製)、商品名:ストレッチファイバー(東洋紡績株式会
社製)や、2軸延伸された厚さ1〜5mmの穿孔樹脂シ
ートから得られるネットおよび太さが2〜5mmの合成
樹脂モノフィラメントからなるネット等、引っ張り強度
の大きい樹脂製ネットが好ましく使用できる。
【0010】平行光線の透過率が98%を超えると粗目
ネットの強度や剛性が低くなって耐久性に問題が生じ、
80%未満では剛性が大きくなり過ぎて、出来上がった
製品を巻き取りあるいは敷設展開するのが困難となる。
【0011】粗目ネットに絡ませ不規則なループをなし
て重ね合わされ、各交差点において接着されて排水材ベ
ースを形成する連続線条は、熱可塑性合成重合体を溶融
紡糸することにより得られるものであ。熱可塑性合成重
合体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ
オレフィン系、ポリエチレンテレフタレート等のポリエ
ステル系、ナイロン6、66などのポリアミド系等の重
合体の単独溶融物または2種以上の複合溶融物などが適
用できるが、製造コストを考慮した場合、比較的融点の
低いポリエチレン、ポリプロピレンが好都合である。
【0012】また連続線条の線径は0.1〜5mmであ
ることが好ましい。0.1mmより小さいと得られる連
続線条の強度が小さくなりすぎ排水空隙が小さくなる。
また5mmを超えると得られる排水材ベースの剛性が大
きくなりすぎ、巻き取りや展開敷設などの作業が困難と
なる。
【0013】粗目ネットと連続線条により形成される排
水材ベースの連続線条の目付けは300〜2000g/
2 、排水材ベースの見掛けの厚さが1〜10mm、空
隙率が70〜95%であることが望ましい。連続線条の
目付けが300g/m2 よりも小さいと耐圧性、耐久性
が劣るとともに、排水材ベースの表裏に接着複合一体化
する通水性シート状物の接着強力が小さくなり、剥離し
排水機能を損ねる原因となる。また連続線条の目付けが
2000g/m2 以上となると排水材ベースの剛性が大
きくなりすぎ、巻き取りや展開敷設などの作業が困難と
なる。
【0014】排水材ベースの空隙率が70%より小さい
と排水材ベースが密になりすぎ剛性が大きくなり、展開
敷設が困難となり好ましくない。空隙率が98%より大
きくなると排水材ベースの耐圧性、耐久性が劣り排水路
の形成が悪くなるという問題が生じてくる。
【0015】上記排水材ベースの表裏に貼り合わされる
通水性不織布シートとしては、目付けが20〜1500
g/m2 、繊維密度が0.03〜0.15g/cm3
ものが好ましく使用できる。具体的にはニードルパンチ
ング不織布、スパンボンド不織布、割布あるいは粗目織
物で補強したニードルパンチング不織布等を使用するこ
とができる。繊維密度が0.03g/cm3 より小さい
と微細なシルト層(粒径5〜74μm)や粘土層(粒径
5μm以下)が流出し地盤沈下の原因となり、繊維密度
が0.15g/cm3 よりも大きくなると、水の排水が
阻害されて地盤の圧密に長い期間を要するといった問題
が生じるとともに価格的にも高価となり不都合を生じ
る。
【0016】上記した粗目ネットに熱可塑性合成重合体
からなる連続線条を絡ませて接着してなる排水材ベース
と通水性不織布シートを一体化してなる本発明の土木材
料は次のようにして製造すると経済的である。
【0017】即ち図4に略示したように、熱可塑性合成
重合体の溶融物を孔径0.1〜5mmの多数の紡糸ノズ
ルを有する溶融紡糸機(10)から多数横列となして紡出
し連続線条(3)(3)として自然落下させ、矢印方向に連続
線条(3) の落下速度よりも遅い速度で移動している搬送
体(11)の上に落下させながら搬送体(11)の上に不織布
シート(6) を供給するとともに、不織布シート(6) 上方
から不織布シート(6)と間隔をあけて粗目ネット(2) を
供給して不織布シート(6) および粗目ネット(2) を搬送
体(11)と同じ速度で同じ方向に移動させ、その上に連続
線条(3) を構成する樹脂が固化しないうちに連続線条
(3) を自然落下させて集積して連続線条(3) を不規則に
屈曲させ、かつ粗目ネット(2) の網目部分(2b)に連続線
条(3) を垂下膨出させるとともに各交差点を自己融着さ
せる。さらに、粗目ネット(2) 上の連続線条(3a)が未だ
固化せざる間に、連続線条(3a)の上方から通水性不織シ
ート(5) を供給してニップローラ(12)でもって粗目ネ
ット(2) 上の連続線条(3a)に向かって加圧し、未だ固化
していないこの連続線条(3a)(3a)の接着力で通水性不織
布シート(5)(6)を排水材ベース(4) の表裏に接着するこ
とにより、本発明の土木用材料(1) となすことができ
る。
【0018】即ち、上記ニップローラ(12)による加圧の
際、粗目ネット(2) の網目部分(2b)から垂下膨出してい
る連続線条(3) の一部が押圧されて粗目ネット(2) の骨
材(2a)の下面側に屈曲し、屈曲した連続線条(3a)同士が
接着するとともに骨材(2a)と連続線条(3a)および不織布
(6) が接着され、不可分に一体化されて土木用材料(1)
が形成される。
【0019】上記搬送体(11)の移動速度は紡出されてい
る連続線条(3) の落下速度よりも遅くなければならな
い。移動速度が連続線条(3) の落下速度と同じかそれよ
りも速いと、嵩高な網状体が形成されないばかりでな
く、連続線条(3)(3)の一部を粗目ネットの幅方向に延び
る骨材(2a)の下側に屈曲させて粗目ネット(2) と連続線
条(3) とが不可分に一体化することができない。そのう
え粗目ネット(2) の表裏に連続線条(3a)が存在しない
と、排水材ベースを(4) を形成しながら排水材ベース
(4) の表裏に図2に示すような連続線条(3a)(3a)を介し
て通水性不織布シート(5)(6)が接着された構造となすこ
とができず、土木材料の製造が非能率となる。
【0020】万一排水材ベース(4) を形成する粗目ネッ
ト(2) と連続線条(3) が不可分に一体化されないとか、
排水材ベース(4) と通水性不織布シート(5)(6)とが不可
分に一体化されなかった場合には、図5に示すような盛
土(20)の工事に土木用材料(1) を使用した場合、あるい
は帯状に裁断して排水材としを使用した場合、土木用材
料(1) の内部が滑り面となり地滑りを惹起し、擁壁面(2
1)の崩壊や表裏の不織布シート(5)(6)の分離を招く恐れ
が生じる。
【0021】
【作用】本発明の土木用材料において、熱可塑性合成樹
脂からなる可撓性の粗目ネットは長尺の補強材としての
役割を果たし、土木用材料全体の引張強度向上および寸
法安定性向上に寄与するとともに、本発明の土木用材料
を盛土の水平排水材として使用した場合には、地盤補強
材としての役割を果たし、降雨等により土壌中水分が上
昇した場合の地盤の崩壊を防ぐのに役立つ。
【0022】粗目ネットに連続線条とが絡み合って不可
分に一体化された排水材ベースの連続線条は、不織布シ
ートと粗目ネット間に空隙を形成する作用をなし、表裏
の不織布シートは土壌中の水分を排水材ベースによって
形成された空間に導き入れ、上記連続線条によって形成
された空隙を通って一方から他方へと流動させ、土壌中
の水分を連続的に排水する。
【0023】そして連続線条の膨出部の裏面に接着され
ている通水性不織布シートは、本発明の土木用材料が盛
土補強材や軟弱地盤の補強材として用いられる場合は、
排水材として働き、盛土内の水分を上記した排水作用に
よって外へ放出し盛土の圧密を促進する。一方、本発明
の土木用材料を沈床防止材として使用する場合、通水性
不織布シートは地盤の土砂の流出を防ぐ役割をし、沈床
防止に寄与するものとなる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の土木用材料の構成およびその
製造方法について実施例により具体的に説明する。
【0025】図1は、本発明の土木用材料の一例を示し
たものであって、図2および図3は図1の長さ方向およ
び幅方向の断面図である。図において(1) は土木用材
料、(2) は粗目ネット、(3) は連続線条、(4) は排水材
ベース、(5)(6)は表裏の通水性の不織布シートである。
【0026】粗目ネット(2) として、ポリプロピレン樹
脂を押出し二軸延伸して得られた、骨材(2a) の幅が
4.0mm、厚さが1.8mm、1つの網目部の大きさ
12cm 2 、平行光線透過率が約80%、引張強度が
3800kg/mの成型ネットを使用している。また通
水性不織布シート(5)(6)として、繊度が6デニール、繊
維長が64mmのポリプロピレン繊維60重量%と繊度
が8デニール、繊維長が76mmのポリプロピレン繊維
40重量%からなる目付300g/m2 、見かけ厚さ3
mmのニードルパンチング不織布を使用した。そして連
続線条(3) は、ポリプロピレン樹脂を直径1.2mmの
紡糸ノズルを有する紡糸機から紡出・落下させることに
より形成している。
【0027】本発明の土木用材料(1) は、図1〜図3に
示しているように、上記粗目ネット(2) 上に、熱可塑性
合成重合体からなる上記連続線条(3) が不規則なループ
をなして重ね合わされてそれぞれの各交差点において接
着され、かつ粗目ネット(2)の網目部分の空間に垂下さ
れた連続線条(3) の一部が粗目ネット(2) の裏面側に屈
曲されて粗目ネット(2) と一体化された排水材ベース
(4) が形成され、この排水材ベース(4) の表裏に、粗目
ネット(2) の骨材(2a)上の連続線条(3a)(3a)を接着剤と
して上記通水性の不織布シート(5)(6)が貼り合わされて
構成されている。
【0028】上記した構造の土木用材料(1) は次のよう
にして製造した。即ち、図4に示したように、ポリプロ
ピレン樹脂を溶融させ、幅方向に数列の紡糸ノズルを有
した紡糸機(10)より直径1.2mmの多数の連続線条
(3)(3)を紡出するとともに、紡糸ノズルの下方において
上記連続線条(3) の落下速度より遅く矢印方向に移動し
ているエンドレス状の搬送体(11)に上記連続線条(3)
群を自然落下させる。そして搬送体(11)上に上記1枚の
不織布シート(6) を載置供給するとともにこの不織布シ
ート(6) の上方から不織布シート(6) と約10cmの間
隔をあけて粗目ネット(2) を供給して不織布シート(6)
と粗目ネット(2) とを搬送体(11)と同速で同方向に移動
させながら粗目ネット(2) および不織布シート(6) の上
に落下している上記連続線条(3) 群を垂下集積させ、不
規則に屈曲させながら粗目ネット(2) の網目部分(2b)に
連続線条(3) を垂下膨出させるとともに各交差点を自己
融着させる。このとき粗目ネット(2) の網目部分(2b)か
ら膨出した連続線条(3) の一部は搬送体(11)の移動にと
もなって幅方向に延びている骨材(2a)の下面側に屈曲す
る。
【0029】さらに上記のようにして垂下集積された連
続線条(3) が上に集積し、その集積された連続線条(3)
が未だ固化せざる間にもう1枚の不織布シート(5) を上
方から粗目ネット(2) 上の連続線条(3a)に向かって供給
するとともにニップローラー(12)でもってその不織布シ
ート(5) を粗目ネット(2) 上の連続線条(3a)に加圧し、
未だ固化していない連続線条(3a)の接着力によって上下
の不織布シート(5)(6)を粗目ネット(2) に接着し、順次
巻き取ることによって本発明の上記土木用材料(1) とし
た。
【0030】上記土木用材料(1) の連続線条(3) の目付
は400g/m2 、粗目ネット(2)連続線条(3) とから
なる排水材ベース(4) の見掛け厚さは約2.5mm、空
隙率は82%であり、土木用材料(1) の引張強度は約4
000kgf/mであった。
【0031】図2および図3は、上記製造方法により得
られた土木用材料(1) の長さ方向および幅方向の断面図
を示している。この図から明らかなように、粗目ネット
(2)の骨材(2a)の上面と下面に位置した連続線条(3b)(3
b)は、粗目ネット(2) と表裏の不織布シート(5)(6)とを
スポット的に接着して3層を合体させるとともに、各連
続線条(3)(3)間に長さ方向に延びる通水隙間(7)(7)を形
成された構造となっている。
【0032】
【発明の効果】このように本発明による土木用材料(1)
は、網目部分(2b)の大きさが100cm2 以下で平行光
線の透過率が80〜98%、引っ張り強度が500kg
/m以上の粗目ネット(2) に、熱可塑性合成重合体から
なる直径0.1〜5mmの多数の連続線条(3) が不規則
なループをなして重ね合わされてそれぞれの各交差点に
おいて接着され、かつ粗目ネット(2) の網目部分の空間
の連続線条(3) の一部が粗目ネット(2) の裏面側に屈曲
され粗目ネット(2) と一体化されて排水材ベース(4) が
形成され、この排水材ベース(4) の表裏に、目付けが2
0〜1500g/m2 、繊維密度が0.03〜0.15
g/cm3 の通水性不織布シート(5)(6)が貼り合わされ
てなるものであり、排水性を具備しながら特に引っ張り
強度が大きいから、これを盛土(20)用補強材を兼ねた排
水材(1A)として用いて図5に略示したように広幅で展開
敷設すれば、敷設施工時の引っ張りに耐え、施工後は通
水性不織布シート(5)(6)を介して盛土(20)内の水分が排
水材ベース(4) へと移行し、排水材ベース(4) 内を移動
して盛土(20)外へと排出されるので、盛土が圧密され、
それによってまた土との摩擦抵抗が増加し、盛土(20)の
土滑りを効果的に防止することができる。
【0033】また図示を省略しているが、本発明の土木
用材料(1) を帯状に裁断して盛土内の水平排水材として
使用すると、上記と同様に土壌内の水分は通水性不織布
シート(5)(6)を介して排水材ベース(4) へと導かれ、さ
らに排水材ベース(4) の連続線条(3)(3)間の上記通水隙
間(7)(7)を通って排出することができ、盛土(20)内の圧
密が有効に促進される。
【0034】また図6に示すように、軟弱地盤(30)の垂
直ドレン用ペーパードレン材(1B)として土壌中に埋設し
て使用しても、土圧にも拘らず十分な通水路を確保し、
表裏の不織布シート(5)(6)を通って排水材ベース(4) 内
へ流入した水分を、排水材ベース(4) 内の上記通水隙間
に沿って地上へ排水することができる。そしてこの垂直
ドレン用ペーパードレン材(1B)を油圧パックホウを用い
て地下20〜30mまで打設してもこの打設時の外力に
十分耐えることができる。
【0035】また、本発明の土木用材料(1) を軟弱地盤
用補強材(1C)としても使用することができる。即ち、図
7のように軟弱地盤(30)の上面に展開敷設したのちパワ
ーショベルのような重量物が軟弱地盤の上に進入するよ
うなことがあっても、路盤を強化する役目をするので、
重量物が沈み込むようなこともない。さらに施工の際
に、土木用材料(1) を軟弱地盤(30)の域外へまで延長す
るように展開敷設したとき、土木用材料(1) に大きな土
圧がかかっても十分な通水路を確保し、表裏の不織布シ
ート(5)(6)を通って排水材ベース(4) へ流入した水分は
前記しているように排水材ベース(4) の連続線条(3)(3)
間の通水隙間(7)(7)を通って域外へと排水することがで
き、軟弱地盤の圧密にも好適となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の土木用材料の一部破断斜視図である。
【図2】図1の長さ方向の断面拡大図である。
【図3】図1の幅方向の断面拡大図である。
【図4】本発明の土木用材料の製造方法を略示した断面
図である。
【図5】本発明の土木用材料を盛土工事の施工に使用し
た簡略説明図である。
【図6】本発明の土木用材料を軟弱地盤垂直ドレン用ペ
ーパードレン材として用いた簡略説明図である。
【図7】本発明の土木用材料を軟弱地盤補強の施工に使
用した簡略説明図ある。
【符号の説明】
1.土木用材料 2.粗目ネット 3.連続線条 4.排水材ベース 5.通水性の不織布シート 6.通水性の不織布シート 7.通水隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平2−6735(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 網目部分の大きさが100cm2 以下で
    平行光線の透過率が80〜98%、引っ張り強度が50
    0kg/m以上の可撓性の粗目ネットに、熱可塑性合成
    重合体からなる直径0.1〜5mmの多数の連続線条が
    不規則なループをなして重ね合わされてそれぞれの各交
    差点において接着され、かつ粗目ネットの網目部分の空
    間に垂下された連続線条の一部が粗目ネットの裏面側に
    屈曲され粗目ネットと一体化されて排水材ベースが形成
    され、この排水材ベースの表裏に、目付けが20〜15
    00g/m2 、繊維密度が0.03〜0.15g/cm
    3 の通水性不織布シートが連続線条を介して貼り合わさ
    れ、粗目ネットの上面と下面に位置した連続線条は粗目
    ネットと表裏の不織布シートをスポット的に接着して
    面と下面に位置する連続線条間に長さ方向に延びる通水
    隙間を形成したことを特徴とする土木用材料。
  2. 【請求項2】 上記粗目ネットが、二軸延伸して得られ
    る熱可塑性合成重合体の成型体または熱可塑性合成重合
    体からなる繊維を編織し合成樹脂加工を施した材料から
    なる請求項1記載の土木用材料。
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