JPH0611960B2 - 良気密性包装材料の製造方法 - Google Patents

良気密性包装材料の製造方法

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JPH0611960B2
JPH0611960B2 JP58021402A JP2140283A JPH0611960B2 JP H0611960 B2 JPH0611960 B2 JP H0611960B2 JP 58021402 A JP58021402 A JP 58021402A JP 2140283 A JP2140283 A JP 2140283A JP H0611960 B2 JPH0611960 B2 JP H0611960B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は良好な気密性を有する包装材料を製造する方法
に関する。
ある種の型の包装製品は、もしも包装材料が充分気密で
ない場合には、損傷しまたは破壊されることが以前から
知られていた。ある種の食料品、例えば、ミルクにおい
ては味は包装を浸透する酸素ガスの作用によって不利な
影響をうける。この問題は包装材料中の気密層、例えば
金属箔またはサランの商標で販売されるポリ塩化ビニリ
デンのような気密プラスチックを使用することによって
解決できることがまた従来から知られている。
包装材料のガス透過性に関連するさらに別の技術的問題
は、紙の層およびプラスチック、例えばポリエチレン塗
布の内側層を含有する包装材料は、包装材料が、例え
ば、封止に関連してまたは殺菌消毒用加熱効果にさらさ
れる場合に強熱されたときにポリエチレン層にしばしば
穴があきまたは破裂を経験することである。プラスチッ
ク層におけるこれらの破裂についての原因は繊維質の紙
の層が完全に乾いてなくて或る程度の湿気を含有しこれ
が包装材料内で気泡の形に膨張しこれが加熱によって軟
化した包装材料の内側ポリエチレン層に破裂を引き起こ
すのである。ポリエチレン層中のこれらの破裂は一般に
気密に関しては重要問題ではない、しかしこの包装材料
が殺菌消毒した内容物は封入する無菌包容用に使う場合
には、細菌は前記破裂個所から侵入して殺菌した内容物
を汚染するであろう。この欠点を克服するには軟化した
内側ポリエチレン層との接触をもたらす上記を阻止する
気密層を使うことができ、そして金属箔層、例えばアル
ミニウム箔層がこの問題を解決することが知られてい
る。
上述のように、ここに言及する技術的問題は気密層、例
えば金属箔層を包装積層物に使用することで解決でき
る。しかし、そのような金属箔層は高価であるため、よ
り廉価にあってしかも有効な代替物を探す努力が払われ
てきた。
ポリビニルアルコールは材料が乾いている限り良好な気
密特性を有するが同時に材料が湿ってくると気密特性は
極端に劣化することが従前から知られている、けれども
この欠点は高加水分解度（９８％以上）のポリビニルア
ルコールの使用によって或る程度阻止することができ
る。一般にポリビニルアルコールは水溶液として適用さ
れそしてもしもこれが例えばプラスチック層のような非
吸収性物質に適用される場合には良好に機能する。他
方、もしもポリビニルアルコール溶液が吸収層、例えば
紙の上に塗布される場合には、エマルションおよび溶液
は紙の中に吸込まれてポリビニルアルコールの連続した
不透性被膜は全然形成されない。本発明では吸収性基剤
表面、特に紙に対してポリビニルアルコール層を適用す
るときの技術的問題を解くための方法を記するものであ
りそしてその発明は紙または板紙の連続シートに対し、
少なくともその一側面に添って特定割合の（80％を越え
る加水分解度を有する）ポリビニルアルコール、ポリエ
チレンイミンおよび増粘剤を含有する水性エマルジョン
の層を適用すること、そのエマルジョン中の水を加熱に
よって大部分を煮沸除去すること、および最後に前記の
層を薄いポリオレフィン層、好ましくはポリエチレンに
よる押出しの方法で被覆することを特徴とする。
以下に包装材料の製造方法を例解する添付略図を参照し
ながら本発明を記述する。
図面中ウェブ状包装材料を含有するマガジンロール（ma
gagine roll）を１で表わす。マガジンロール１中の材
料はここに記述する場合にはウェブ２で構成されこれは
紙材料のみまたはウェブ２の片側に（図ではその上面）
プラスチック材料を予め塗布した紙材料から成る。ウェ
ブ２は５および６の２本のローラーから成る１対のロー
ラー間に挿入され、その内のローラー６は釣合−加圧
（counter-pressure）ローラーであって、これはウェブ
２の下側ならびにローラー１５の外辺に抗して回り、ロ
ーラー１５はエマルションを含む容器３中に下部が浸っ
ているが、エマルジョンの組成は後で詳しく検討する。
前記のエマルジョン４はローラー１５を経てローラー５
に移され後者はウェブ２の内側に対して回転する間にウ
ェブ２の上にエマルション４の全面的に被覆する均一な
厚さの層を適用するであろう。
エマルション４の過剰分であればドクラー装置７の助け
によって除去することができ、これはまたウェブ２の表
面全体にエマルション４のより均一な配布を与えるのに
役立つ。ドクター装置７はまたいわゆる空気−刷毛（ai
r-brush）によってつくることができ、この手段によっ
て過剰の液体を吹きとばす。適用されたときのエマルジ
ョン４は除去するべき水を含有するので、ウェブ２は加
熱除湿器８を通過させこの装置によって適用された溶剤
層を加熱しそれによって水を十分蒸発させそしてウェブ
２上に限定された湿分含量を含むだけの被覆層を残す。
このように処理したウェブは次いで案内ローラーまたは
案内シリンダー９の上を通過し一方加熱器を通して乾燥
を続けそして空気−吹付けを行ない、それによって押出
機１０に通した際に適用した層に対し押出機１０の助け
によって保護ポリエチレン層１１を適用することができ
る。適用したポリエチレン層１１は冷却ローラー１２お
よびゴム−被覆ロール１２ａによってその基材に押しつ
けられて固着する。仕上がったウェブ１４はマガジンロ
ール１３上に巻き取る。
前に述べたように容器３中の液体またはエマルション４
はポリビニルアルコールを含む純粋水溶液で構成しな
い、それはそのような水溶液は繊維質紙層２に吸収され
て溶液中の水が煮沸除去された場合に何等連続した不透
性被膜を形成しないからである。同様にポリビニルアル
コール層をポリエチレンによって容易に被覆することは
不可能である、それはポリエチレン層とポリビニルアル
コール層間の接着は満足すべきものではないからであ
る。この問題を解決するためには、容器３の中のエマル
ジョン４は極めて特殊な組成を有さねばならない。ポリ
ビニルアルコール溶液が紙ウェブ２中に吸収されること
を防ぐには液体にさらに粘稠性を与える増粘剤を液体中
に混合する。この事は移送ローラー５によって適用され
た粘性層は吸収によって紙ウェブ中に浸透しないことを
意味する、それは水が粘性エマルション４に結合するた
めであってその結果粘性エマルション４中の水が加熱装
置８の助けによって煮沸除去された後にポリビニルアル
コールはウェブの最上部に横たわる連続的層を形成す
る。
ポリエチレン層１１を既に適用したポリビニルアルコー
ル上に押出しによって適用するのを促進するために、エ
マルジョン４はポリエチレンとポリビニルアルコール間
の接着を促進するいわゆる下塗媒質（priming medium）
をも含有する。本発明の場合下塗媒質は当然ポリエチレ
ンイミンである。容器３中のエマルション４は従ってお
よそ５重量％のポリビニルアルコール、およそ０．５重
量％のアルギナートまたはカルボキシメチルセルロー
ス、およそ０．５重量％のポリエチレンイミンおよび残
部は水を含む水性エマルションから成る。ポリビニルア
ルコールは粉末で供給することができこれを水に溶解す
る、そしてポリビニルアルコールは８０％を越え、好ま
しくは９０％またはそれ以上の加水分解度を有すべきで
ある。増粘剤の助けによって液体は紙の層中へ吸収を防
げる粘稠構造を得るが、他方液体は装置７の助けによっ
てウェブ２の全面に均一層で容易に撒布することがで
き、装置７はまた過剰塗布媒質があれば除去する。もし
もアルギナートを使用すれば、アルギナートは紙の中に
存在するアルミニウムと反応するので適用した液体のゲ
ル化も得られる。この反応はエマルションが紙の中に浸
透するのを妨げるのでフィルム生成を促進する。
エマルション４の適用後、エマルション中の水を上記の
ようにして加熱および多分空気の吹きつけによってプラ
スチック被覆前の含水量が全被覆重量の１０％またはそ
れ以下になる程度まで除去する、これは仕上った層中の
ポリビニルアルコール含量がおよそ８０％までに上るこ
とを意味する。
上述のようにして適用したポリビニルアルコール層は実
質的に改良された気密性を有する積層物を与えそして包
装材料が殺菌消毒に際して加熱されるときプラスチック
内層１１を水蒸気気泡が浸透することを防ぐ。吸収問題
を解決する今一つの方法はカルシウム化合物（例えばＣ
ａＣｌ2）による紙ウェブの前処理から成る。もしも紙
ウェブがそのようなカルシウム化合物によって表面層を
全処理されると添加したアルギナートの極めて早いゲル
化が得られる。この方法の利点はアルギナートと反応す
るカルシウムの十分な供給のためにアルギナート−ポリ
ビニルアルコール−ポリエチレンイミン水性エマルショ
ンは紙表面に適用されると直ちにゲル化することであ
る。その結果吸収は防がれそしてフィルム形成は促進さ
れる。
本発明に係わる方法は長い間前面にあった問題、即ち包
装用積層物中のアルミニウム箔を何等かの実質的に廉価
なもので置き代える問題を解決する。実際試験も本発明
に従った包装用積層物は多くの場合に気密に対する要求
を満たすこと証明した。この方法はまた包装材料が熱せ
られるときに内部のポリマー層中の水ぶくれおよび穴の
発生を妨げるのに有効であることも証明した。
【図面の簡単な説明】
添付した略図は本発明の理解に資するための一実施態様
を示すものであり次の主要設備を含む： １：マガジンロール、２：ウェブ、 ３：容器、４：エマルション、 ５，６，１５：ローラー、７：ドクター装置、 ８：加熱除湿器、９：案内シリンダー、 １０：押出機、１１：ポリエチレン層、 １２：冷却ローラー、１２ａ：ゴム被覆ロール、 １３：マガジンロール、１４：仕上りウェブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ６５Ｄ 65/40 Ｄ 9028−3Ｅ (56)参考文献 特開 昭49−54482（ＪＰ，Ａ) 特開 昭54−56422（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−78835（ＪＰ，Ａ) 特公 昭45−22965（ＪＰ，Ｂ１)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】紙または板紙の、シートまたはウェブの少
    なくとも一つの側面に、80％を越える加水分解度を有す
    るポリビニルアルコール、増粘剤およびポリエチレンイ
    ミンを含有する水性エマルションを被覆すること、その
    エマルション中の水を加熱によって含水量10重量％また
    はそれ以下に減少させる程度にまで沸騰除去すること、
    そして最後に、得られた被覆を薄いポリオレフィン層で
    押出し法によってまた被覆すること、 しかも、前記水性エマルションはポリビニルアルコール
    ２〜10重量％、増粘剤0.1〜２重量％、およびポリエチ
    レンイミン0.1〜１重量％の割合で含有することを特徴
    とする、良好な気密性を有する包装材料の製造方法。
  2. 【請求項２】紙ウェブまたは紙シートをカルシウム化合
    物によって予め表面塗布を行うことを特徴とする特許請
    求の範囲第(1)項に記載の方法。
JP58021402A 1982-02-10 1983-02-10 良気密性包装材料の製造方法 Expired - Lifetime JPH0611960B2 (ja)

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