JPH06115919A - 炭化珪素粉末の製造方法 - Google Patents

炭化珪素粉末の製造方法

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JPH06115919A
JPH06115919A JP4259646A JP25964692A JPH06115919A JP H06115919 A JPH06115919 A JP H06115919A JP 4259646 A JP4259646 A JP 4259646A JP 25964692 A JP25964692 A JP 25964692A JP H06115919 A JPH06115919 A JP H06115919A
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Hideaki Miyashita
英晃 宮下
Takeshi Yasutake
剛 安武
Sadaichi Kohara
定一 菰原
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 水蒸気を含む熱ガス中に、分解性金属
化合物及び炭素化合物を導入して、金属酸化物と単体炭
素を含む混合エ−ロゾル分散質を製造するにあたり、該
熱ガス中へ分解性金属化合物及び炭素化合物の導入に水
冷ノズルを用いる。 【効果】 水冷ノズルを用いることにより分解性
金属化合物及び炭素化合物の過熱が防止され、かつノズ
ルが高温に曝されないので分解物のノズルへの付着防止
となり、さらに比表面積が時間と共に上昇することなく
品質の安定が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はすぐれた高温強度と耐蝕
性を持つセラミック材料として注目を集めている炭化珪
素焼結体の原料として好適な、微細でかつ高純度な炭化
珪素粉末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】焼結体用原料として有用な炭化珪素粉末
の製造方法としては、従来 珪素酸化物の炭素による還元炭化 金属珪素の直接炭化 分解性珪素化合物と炭化水素との気相反応等が知られ
ている。 これらの製造方法のうち珪素酸化物の炭素による還元炭
化法が一般的であり工業的にも行われている。
【0003】得られた炭化珪素粉末は通常成形され、焼
結体にされる。焼結体を製造する際に原料粉体の粒子が
微細であり、かつ粒径分布がシャ−プで高純度である
程、焼結体の密度が高くなり易く(以下、この性質を易
焼結性という)かつ焼結体強度が高くなる。
【0004】このような好ましい炭化珪素粉末を製造す
るためにはその原料である珪素酸化物と炭素との混合物
の混合状態を制御することが必要である。従来、珪素酸
化物と炭素との混合方法としては、微細な珪素酸化物と
炭素粉末とをニ−ダ−やミキサ−等を用いて機械的に混
合することが一般的に行われている。
【0005】しかしながら該方法では、これらの粉末ど
うしを機械的に混合するため、粉塵の発生が激しく、作
業環境を悪化させることや、ニ−ダ−やミキサ−等の機
械的摩耗に基づく不純物が混入し易いという問題点があ
る。更には珪素酸化物と炭素とは密度差があり、機械的
混合では”微細”は達成されても”均一”な混合を得る
ことはかなり難しいという本質的な問題もある。
【0006】これらの問題を解決するために、本発明者
らは特願昭57−192526号で、分解性珪素化合物
と分解性炭素化合物を水蒸気を含む熱ガス中に導入して
これらを分解し、気相中で目的の珪素酸化物と単体炭素
の混合物(以下含炭素組成物と記す)を得、該混合物を
嵩密度が0.15g/cc以上となるよう圧密化した後
加熱して、炭化珪素粉末を製造する方法を提案した。該
方法によれば、微細な珪素酸化物と炭素が均一に混合さ
れた混合物を得ることができる。該混合物を用いること
により、微細、かつ粒径分布のシャ−プな炭化珪素粉末
を製造できる。
【0007】しかしながら、特願昭57−192526
号において使用される分解性珪素化合物は、次のような
難点があることがわかった。即ち、分解性珪素化合物の
多くは高価であり、大量、かつ安価に入手可能な分解性
珪素化合物は、例えばSiCl4あるいはその一部が炭
化水素基で置換されたもの等のように、一般的に塩素を
含んでいることである。従って、目的の炭化珪素粉末を
得る場合、副生成物として塩酸或は反応の形態によって
は塩素を生成する問題がある。このため、得られる炭化
珪素粉末中に塩酸が微量ながら混入し、この塩酸が後工
程の機器を激しく腐食させる問題点がある。しかも腐食
した機器より発生した腐食物が原因で、最終的に易焼結
性炭化珪素粉末を製造する際には、致命的な不純物混入
及び炭化珪素粒子の粗大化を引き起こすという問題点も
ある。これらの問題点を解決するためには炭化珪素粉末
中に混入している塩酸を中和する必要がある。
【0008】塩酸の中和剤として水酸化ナトリウムに代
表される金属アルカリやアンモニアが一般的である。し
かしながら、これらには次のような欠点がある。金属ア
ルカリは中和の結果生成する金属ハロゲン化物が含炭素
組成物中の珪素酸化物と反応し、ガラスを形成して珪素
酸化物の融点を下げ、炭化珪素ウイスカ−を生成し易く
してしまう。また、アンモニアは中和後の後工程(特に
圧密化工程)で発生する熱により容易に分解飛散してし
まい、機器の腐食を防ぐことができない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、含炭
素組成物中に微量に混入する塩酸を中和することによ
り、後工程機器の腐食をおさえ、不純物混入及び炭化珪
素粒子の粗大化を防止し、高純度で微細、かつ粒度分布
がシャ−プな易焼結性炭化珪素粉末を製造する方法を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するために鋭意検討した結果、含炭素組成物に混入
した微量の塩酸を水溶性塩基性アミンで中和することに
より、後工程機器の腐食が防止され、その結果高純度で
微細、かつ粒度分布がシャ−プな易焼結性炭化珪素粉末
の得られることを見出し本発明を完成した。
【0011】即ち、水蒸気を含む熱ガス中に、分解性ハ
ロゲン化珪素化合物及び分解性炭素化合物を導入・分解
して、珪素酸化物と単体炭素のそれぞれのエーロゾルを
含む混合エ−ロゾル分散質を得、該混合エ−ロゾル分散
質を加熱して炭化珪素粉末を生成する方法において、生
成した混合エ−ロゾル分散質に水溶性塩基性アミンを用
いること及び水蒸気を含む熱ガス中に、分解性ハロゲン
化珪素化合物及び分解性炭素化合物を導入・分解して、
珪素酸化物と単体炭素のそれぞれのエーロゾルを含む混
合エ−ロゾル分散質をスラリーとして捕集するにあた
り、水溶性塩基性アミンの水溶液を用いることを特徴と
する炭化珪素粉末の製造方法に関する。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
「炭化珪素粉末」とは、本発明者らの先願にかかる特願
昭57−158786号に詳細に開示されているよう
に、水蒸気含有熱ガス中に、分解性珪素化合物及び分解
性炭素化合物を導入して、珪素酸化物と単体炭素の混合
エ−ロゾルを生成させて、この分散質を捕集して得たこ
とにより特徴づけられる珪素酸化物および単体炭素の各
々の微粒子がミクロのオ−ダ−で均一に混合しているも
のをいう。
【0013】本発明でいう混合エ−ロゾルとは、気体中
に単体炭素と珪素質特に珪素酸化物の固形物が混ってい
るものを意味する。混合エ−ロゾルを得るにおいて、ま
ず、単体炭素のエ−ロゾルは分解性の炭素化合物を熱ガ
ス中に導入して容易に得ることができる。他方珪素酸化
物のエ−ロゾルは、例えばSiCl4の如き分解性ハロ
ゲン化珪素化合物を水蒸気を含む熱ガス中に導入する
と、加水分解あるいは酸化により得ることができる。こ
れより容易に理解できるように、水蒸気を含む熱ガス中
に分解性ハロゲン化珪素化合物及び分解性炭素化合物を
同時に導入すれば、直ちに珪素酸化物と単体炭素を含む
混合エ−ロゾルを生成する。
【0014】本発明で使用しうる分解性のハロゲン化珪
素化合物としては、一般式SinX2n+2(nは1か
ら4の整数)で表されるもので、Xは水素もしくはハロ
ゲン原子またはアルキル基もしくはアルコキシル基であ
り、かかる具体的な化合物の例をあげれば、SiC
4、HSiCl3、SiH2Cl2、SiH3Cl、(C
33SiCl、(CH32SiCl2、CH3SiCl
3、Si(0C252Cl2などである。これらは単独
でまた混合物として使用される。
【0015】本発明の実施に用いられる分解性炭素化合
物は熱ガス中に導入された場合、容易に分解して単体炭
素(スス)を生成しうるもので、そのままで気相もしく
は液相状態か、昇温により容易に液相状態になるものが
好適に使用可能である。例えば、LPG、ナフサ、ガソ
リン、燃料油、灯油、軽油、重油、潤滑油、流動パラフ
ィンなどの石油製品類;メタン、エタン、プロパン、ブ
タン、ペンタンなどの炭化水素;メタノ−ル、エタノ−
ル、プロパノ−ル、エチレン、アセチレン、n−パラフ
ィン、ブタジエン、イソプレン、イソブチレン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、シクロヘキ
セン、ジクロロペンタジエン、エチルベンゼン、スチレ
ン、キュメン、ブソイドクメン、メシチレン、アルキル
ベンゼン、α−メチルスチレン、ジシクロドデカトリエ
ン、ジイソブチレン、塩化ビニル、クロルベンゼン、C
9溜分混合物、エチレンボトムなどの石油化学製品類;
タ−ル、ピッチ、クレオソ−ト油、ナフタリン、アント
ラセン、カルバゾ−ル、タ−ル酸、フェノ−ル、クレゾ
−ル、キシレゾ−ル、ピリジン、ピコリン、キノリンな
どのタ−ル製品類;大豆油、ヤシ油、アマニ油、綿実
油、ナタネ油、キリ油、ヒマシ油、鯨油、牛脂、スクワ
ラン、オレイン酸、ステアリン酸などの油脂類などが好
ましいものとしてあげられるが、もちろんこれらに限ら
れるものではない。
【0016】本発明ではかかる分解性炭素化合物は炭素
の供給が目的であるから、その種類は広範囲に選択可能
である。しかしながら、取扱の簡便さ、炭素収率の面か
らトルエン、キシレン、ベンゼン、灯油、軽油、重油、
9溜分混合物、エチレンボトムなどが好ましい。
【0017】本発明の炭化珪素粉末を得るための具体的
な装置としては、炉を用いるのが好適である この炉には加熱装置及び分解性ハロゲン化珪素化合物及
び分解性炭素化合物の混合物を導入するノズルと、熱ガ
ス導入ダクト、混合エ−ロゾル排出ダクトとが具備され
ているものである。また加熱装置としては燃焼バ−ナ
−、通電発熱体などがあるが、燃焼バ−ナ−が簡便であ
り、また熱効率の面でも好ましい。
【0018】図1はこれに用いられる炉の1例を示すも
のである。本発明では、炉内に少なくとも600℃以
上、好ましくは700℃以上、より好ましくは800℃
以上の空間領域がなければならない。この温度以上であ
れば炭素化合物からは単体炭素が、更に水蒸気を含む雰
囲気下で分解性ハロゲン化珪素化合物からは珪素酸化物
が各々極めて微細な粒子として得られ、気体と固形物と
の混合体である混合エ−ロゾル状態を発生する。
【0019】なお、2000℃以上の温度は通常熱ロス
を招くだけであるのでこのような高温は好ましくない。
また、珪素酸化物に加えて、単体珪素さらには珪素ハロ
ゲン化物が挟在していても、本発明での最終目的である
炭化物焼結体を得るのに格別の妨げにはならない。
【0020】本発明で使用する水蒸気を含む熱ガスを得
る方法としては、通電加熱方式、高周波加熱方式、放電
方式によって得た熱ガス中に水蒸気を注入することによ
って得ることもできるが、水素、メタン、エタン、プロ
パンなど、あるいは原料とする炭化水素のように燃焼し
て水蒸気を生成する可燃物を空気で燃焼させる方法が、
一工程で水蒸気を含む熱ガスを得ることができるので装
置上簡便であり、熱交率の面からも経済的である。
【0021】本発明の炭化珪素粉末中の珪素酸化物及び
単体炭素の割合の調節は、ノズルから熱ガス中に導入す
る原料である分解性ハロゲン化珪素化合物、分解性炭素
化合物の混合物の組成を調節するだけで容易に成しうる
のである。
【0022】生成した珪素酸化物と単体炭素を含む混合
エ−ロゾル分散質は、炉の外に誘導した後、含まれる固
形物をバグフィルタ−、サイクロン、電気集塵機等の公
知の捕集装置を使用する固−気分離操作により捕集する
が、捕集装置での熱負荷を軽減するためには予冷するこ
とが望ましい。予冷の方法としては、反応後の帯域を冷
却するとか、または水を注入する等の手段を採用でき
る。
【0023】また、大量の水を噴霧することにより、混
合エ−ロゾル分散質を液体と接触させ珪素酸化物と単体
炭素を含む混合エ−ロゾル分散質のスラリ−として捕集
する方法も採用可能である。
【0024】以上の如くして捕集された本発明の含炭素
組成物及び混合エーロゾル分散質のスラリーは、微量な
塩酸が混入しているため、これを中和した後工程機器の
腐食を防ぐ目的で、水溶性塩基性アミン化合物を用い
る。具体的な水溶性塩基性アミン化合物を上げれば、C
3NH2、(CH32 NH、(CH33N、C25
2、(C252NH、(C353 N、NH2 24
OH、NH(C240H)2、N(C240H)3、C 3
7NH2、(C372NH、N(C373、C49
2、(C492NH、(C493N、C65NH2
がある。
【0025】水溶性塩基性アミンは、含炭素組成物を固
−気分離操作により捕集する場合は、ヘンシェルミキサ
−等で撹拌混合しながら直接添加する方法が、大量の水
を用いて捕集する場合は含炭素組成物を捕集する噴霧水
中に添加する方法が好適である。水溶性塩基性アミンで
中和された含炭素組成物は、圧密化の後、高周波加熱
炉、通電抵抗炉、直火式管状加熱炉などを用い、好まし
くはアルゴン、ヘリウム、窒素、水素などの非酸化性ガ
ス雰囲気下で、1000〜2500℃好ましくは120
0〜2000℃程度に強熱することによって、焼結体原
料として好適な高純度、かつ微細な炭化物粉末とするこ
とができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を具体的に説明
する。 実施例1 図1は、本発明の含炭素組成物の製造装置を断面図で示
したものである。Aは燃焼室、Bは反応ゾ−ンであり、
炉材に囲まれたこれらの空間はA−B方向に軸対称な円
筒状で、A部の内径は550mm、B部の内径は300
mmである。この装置を用いて、ダクト1より空気を1
50Nm3/h連続的に送入し、燃焼バ−ナ−2より水
素を12Nm3/h供給燃焼させた。原料として、分解
性珪素化合物はHSiCl3を、分解性炭素化合物はト
ルエンを用い、この両者を重量比で1:1の割合に混合
したものを40kg/hの流量で水冷ノズル3より製造
装置内に注入した。得られた混合エ−ロゾルはダクト5
より系外に導かれ、エ−ロゾル中の分散質をバッグフィ
ルタ−で捕集して含炭素組成物を20.2kg/hの生
成量で得た。含炭素組成物中のケイ素質は二酸化珪素で
あることが化学分析により確認され、ESRスペクトル
解析の結果Siと他元素との結合形態にはSi−O結合
のみが観察された。その結果を表1に示した。
【0027】この間注入した全HSiCl3中のケイ素
量に対する捕集した全含炭素組成物中のケイ素量の割合
〔以下、金属捕収率と称す(捕集金属量/注入金属量)
×100〕は99.7%であった。得られた含炭素組成
物40gにモノエタノ−ルアミン0.2gを添加混合し
た後、円筒容器内に入れ一軸圧縮し、嵩密度0.85g
/ccの圧粉体とした。圧密化後の含炭素組成物中の鉄
濃度を測定したところ43ppmであった。これを黒鉛
ルツボに入れ、高周波加熱炉を用いてアルゴン雰囲気中
1700℃で1時間加熱し、一旦冷却後空気中で700
℃に加熱して残存した炭素を燃焼除去して炭化珪素粉末
12.1gを得た。この炭化珪素粉末をX線回折スペク
トルで解析の結果、結晶形状はβ型であり、炭化珪素粉
末の窒素吸着比表面積及び光透過式遠心沈降法による平
均粒子径は各々13.5m2/g、0.37μmであっ
た。また炭化珪素中の鉄濃度は120ppmであった。
【0028】
【表1】
【0029】実施例2 実施例1と全く同一の製造条件とし、混合エ−ロゾルを
水と接触させスラリ−として捕集するに際し、1.5%
モノエタノ−ルアミン水溶液を2000kg/h噴霧す
ることにより、含炭素組成物を20.3kg/hを得
た。含炭素組成物の式量比C/Si、比表面積及び含炭
素組成物中に含まれる鉄濃度は、各々6.7、41.1
2/g、55ppmであった。また金属捕集率は9
9.5%であった。得られた含炭素組成物45gを圧密
化し、嵩密度0.84g/ccの圧粉体を得た。この圧
粉体中の鉄濃度は57ppmであった。この圧粉体を実
施例1と同様にして炭化珪素粉末12.1gを得た。得
られた炭化珪素粉末の比表面積及び平均粒子径は各々1
2.8m2/g、0.39μmであった。また、鉄濃度
は160ppmであった。
【0030】実施例3〜5 実施例1と同様に図1に示す製造装置を使用し、表2に
示す条件、原料を用いて表2に示す含炭素組成物を得
た。これらの含炭素組成物各40gに各々アミンを添
加、混合した後、圧粉体とした。これを実施例1と同様
にして炭化珪素粉末を得た。結晶形状はすべてβ型であ
った。それらの結果は表3に示す通りであった。
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】比較例1 実施例1で得た含炭素組成物50gに、塩酸中和剤とし
てモノエタノ−ルアミンのかわりに48%水酸化ナトリ
ウム溶液0.46gを添加混合した。圧粉体の嵩密度、
圧密化後の含炭素組成物中の鉄濃度は各々0.86g/
cc、49ppmであった。これを実施例1と全く同様
の操作により炭化珪素粉末13.8gを得た。得られた
粉末の比表面積は3.1m2/gと非常に低く、平均粒
子径は2.61μmと大きく、電子顕微鏡観察の結果ウ
イスカ−の生成が認められた。炭化珪素粉末中の鉄濃度
は150ppmであった。
【0034】比較例2 実施例1で得た含炭素組成物45gに、塩酸中和剤とし
てモノエタノ−ルアミンのかわりに29%アンモニア水
溶液0.3gを添加混合した以外は実施例1と全く同様
にして炭化珪素粉末12.4gを得た。圧粉体の嵩密度
及び圧密化後の炭化珪素粉末中の鉄濃度は各々0.83
g/cc、3170ppm、得られた粉末の比表面積は
5.2m2/g、平均粒子径は0.81μmであった。
また炭化珪素中の鉄濃度は840ppmと非常に高かっ
た。この結果より、含炭素組成物中の塩酸の中和にアン
モニアを使用した場合、圧密化工程での鉄の混入が激し
いことが明らかである。これは中和剤であるアンモニア
が圧密化時の機器の発熱により分散飛散し、機器の腐食
が発生するためと推定している。以上の如く実施例、比
較例より含炭素組成物中に混入した塩酸の中和剤に水溶
性塩基性アミンを用いた場合に限り、焼結体用原料とし
て好適な高純度、かつ微細な炭化珪素粉末が得られるこ
とが理解され、焼結体原料用炭化珪素粉末を工業的に製
造する方法として本願がいかにすぐれているかがわか
る。
【0035】
【発明の効果】以上の如く、本発明の含炭素組成物は、
珪素酸化物及び単体炭素が分子のオ−ダ−で混合されて
いるため、従来の機械的な混合法によるものに比べ本質
的に極めて均一、かつ微細となっている。さらに、この
中に微量に混入した塩酸を水溶性塩基性アミンで中和す
る場合に限り後工程機器の腐食が防止され、その結果と
して最終生成物である炭化珪素への腐食成分の混入及び
炭化珪素粒子の粗大化が防止され、焼結体用原料として
好適な高純度、かつ微細な炭化珪素粉末が得られるので
ある。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】水冷ノズルを具備した含炭素組成物の製造装置
の断面図
【符号の説明】
1 ダクト 2 燃焼バーナー 3 水冷ノズル 4 炉材 5 ダクト

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水蒸気を含む熱ガス中に、分解性ハロ
    ゲン化珪素化合物及び分解性炭素化合物を導入・分解し
    て、珪素酸化物と単体炭素のそれぞれのエーロゾルを含
    む混合エ−ロゾル分散質を得、該混合エ−ロゾル分散質
    を加熱して炭化珪素粉末を生成する方法において、生成
    した混合エ−ロゾル分散質に水溶性塩基性アミンを用い
    ることを特徴とする炭化珪素粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】 水蒸気を含む熱ガス中に、分解性ハロ
    ゲン化珪素化合物及び分解性炭素化合物を導入・分解し
    て、珪素酸化物と単体炭素のそれぞれのエーロゾルを含
    む混合エ−ロゾル分散質をスラリーとして捕集するにあ
    たり、水溶性塩基性アミンの水溶液を用いることを特徴
    とする炭化珪素粉末の製造方法。
JP4259646A 1992-09-29 1992-09-29 炭化珪素粉末の製造方法 Pending JPH06115919A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10207303B2 (en) 2014-01-20 2019-02-19 Jfe Steel Corporation Cold rolling apparatus
US11612923B2 (en) 2017-02-28 2023-03-28 Jfe Steel Corporation Cold rolling mill and cold rolling method

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