JPH06115013A - 表面保護フィルムおよびその使用方法 - Google Patents

表面保護フィルムおよびその使用方法

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JPH06115013A
JPH06115013A JP4263593A JP26359392A JPH06115013A JP H06115013 A JPH06115013 A JP H06115013A JP 4263593 A JP4263593 A JP 4263593A JP 26359392 A JP26359392 A JP 26359392A JP H06115013 A JPH06115013 A JP H06115013A
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JP
Japan
Prior art keywords
film
water
adherend
surface protective
protective film
Prior art date
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Pending
Application number
JP4263593A
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English (en)
Inventor
Takayuki Kusu
隆之 久須
Kozaburo Toshima
耕三郎 戸島
Akimoto Shirai
章元 白井
Tsutomu Hagisako
勉 萩迫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication of JPH06115013A publication Critical patent/JPH06115013A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被着体への貼り付け前には粘着性がなく、貼
り付け時に常温で好適な接着力を有し、再剥離が容易で
かつ被着体表面に糊残りのない表面保護フィルムを提供
する。 【構成】 この表面保護フィルムは、水溶性フィルムと
非水溶性フィルムの二層構成の複合フィルムより成るこ
とを特徴とするものである。またこのフィルムの使用方
法は、上記表面保護フィルムの水溶性フィルム面を、水
分を介して被着体に貼付けることを特徴とするものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、合成樹脂板、化粧
板、ガラス板、銘板、アクリル板、金属板などの表面に
仮着し、これらの表面に塵が付着したり傷が付くのを防
止して表面を一時的に保護するための表面保護フィルム
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、表面保護フィルムは、合成樹脂
板、化粧板などの被着体の表面に対し、その加工時や運
搬時に剥がれないだけの粘着性を具備する必要がある一
方、これらの板材の使用に際し簡単に剥がせる必要があ
り、かつその剥離後に被着体の表面に粘着層の残存によ
る汚れが付かないことが要求されるものである。
【0003】従来、表面保護フィルムとしては、粘着剤
組成物を適当な溶剤に溶解したものを、下塗り処理など
を施した基材フィルム上に塗布加工し、乾燥工程で溶剤
を除去して作製される感圧接着型フィルム(特開昭49
−48736号公報参照)などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、感圧接着型フ
ィルムは強力な粘着性を有し、複雑な形状物や大きな面
積の被着体へ貼り付ける際にはフィルムどうしが粘着し
て皺を発生させることがある。特にこのフィルムを手貼
り作業で皺なく均一に接着させることは極めて困難であ
り、手間を要するものである。また、被着体によって
は、再剥離の際に被着体表面に糊残りを生じ、その除去
に苦労することもある。
【0005】上記溶剤塗工法に代るものとして、ホット
メルトタイプの樹脂や粘着付与剤を少量配合して、熱溶
融塗工または共押出加工により得られる熱接着型フィル
ムがあるが、これは、常温での接着力が弱く、好適な接
着力を得るには被着体表面またはフィルムを加熱して熱
融着させる必要があり、加熱を好まぬ被着体や手貼り加
工を要するものには向かない難点がある。
【0006】この発明は、上記の実情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、被着体への貼り付け前には
粘着性がなく、貼り付け時に常温で好適な接着力を有
し、再剥離が容易でかつ被着体表面に糊残りのない表面
保護フィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明による表面保護
フィルムは、上記課題を解決すべく工夫されたもので、
水溶性フィルムと非水溶性フィルムの二層構成の複合フ
ィルムより成ることを特徴とする。
【0008】以下、この発明による表面保護フィルムを
構成する水溶性フィルムと非水溶性フィルム、およびこ
の表面保護フィルムの使用方法について詳しく説明す
る。
【0009】水溶性フィルム用の樹脂としては、ケン化
度80モル%以上、好ましくは85〜90モル%のポリ
ビニルアルコールすなわちポリ酢酸ビニルのケン化物が
使用される。ポリビニルアルコールのケン化度は水溶性
の度合いをコントロールする。ポリビニルアルコール
は、ケン化度が小さい程、水溶性となる。したがって、
ポリビニルアルコールのケン化度の選定により、接着度
合い、すなわち接着条件をコントロールできる。
【0010】非水溶性フィルムは特に限定されるもので
はなく、一般に流通しているフィルムが適用される。非
水溶性フィルムは、貼合せ内面になる水溶性フィルムに
外部からの水が直接接触するのを妨げる役目を担う。な
お、湿気の浸入はほとんど影響を受けない。非水溶性フ
ィルム用の樹脂としては、ポリオレフィン、ポリ塩化ビ
ニル、ナイロン、ポリエチレンテレフタレートなどが例
示される。これらの樹脂からなる非水溶性フィルムが、
用途に応じて、柔軟性、剛性、透明性、耐熱性、耐候性
などのニーズに合わせて、適宜選択される。
【0011】水溶性フィルムと非水溶性フィルムとを積
層して2層構成の複合フィルムを得るには、通常、非水
溶性フィルム面にプライマー処理を施し、通常のウレタ
ン系の接着剤で水溶性フィルムをドライラミネーション
する方法が行われる。ドライラミネーションの代わり
に、押出ラミネーション、共押出による複合化も適用可
能である。
【0012】この発明による表面保護フィルムを使用す
るに際しては、まず、被着体表面を水噴霧などで軽く濡
らしておく。親水性に乏しい被着体の場合は水に界面活
性剤などを加えて濡れを良くするのが好ましい。
【0013】つぎに、水溶性面を被着体に押し付ける。
その結果、水溶性フィルム表面が水で解かされ溶解部が
好適に被着体に接着し、接着力を発揮する。水溶性フィ
ルム中の水分が平衡状態に達すると、水溶性フィルムの
強度は元の強力なフィルム強度に戻る。そのため、表面
保護フィルムを再剥離する場合、フィルムが材質破壊を
来たすことなく、容易に被着体表面より取り除ける。万
一、剥離後に被着体の表面に樹脂の残存による汚れが付
いても、この樹脂は水溶性であるため、容易に水洗除去
できる。
【0014】
【実施例】つぎに、この発明を具体的に説明するため
に、この発明の実施例およびこれとの比較を示すための
比較例をいくつか挙げ、さらに得られた各表面保護フィ
ルムの性能試験を示す。
【0015】実施例1 水溶性フィルム用の樹脂として、ポリビニルアルコール
樹脂(日本合成化学工業社製「ゴーセノールGH−1
7」、ケン化度86.5〜90.0モル%)を用い、ベ
ント式2軸押出Tダイ法により、厚み20μm、幅50
0mmのフィルムを成膜し、得られた水溶性フィルムを
ロール状に巻取った。
【0016】非水溶性フィルム用の樹脂として、低密度
ポリエチレン樹脂(旭化成社製「サンテックL164
0」、MFR−4.2、密度0.916)を用い、押出
ラミネーターにて厚み30μm、幅500mmで押出し
た。
【0017】得られた非水溶性フィルムを、前記水溶性
ポリビニルアルコールフィルムを2液硬化型ウレタン系
プライマー(武田薬品工業社製A520、A10)で処
理した面と押出ラミネートして、図1に示すように、非
水溶性フィルム(1) と水溶性フィルム(2) との二層構造
の厚み50μmの表面保護フィルム(3) を作製した。
【0018】実施例2 水溶性フィルム用の樹脂として、ポリビニルアルコール
樹脂(日本合成化学工業社製「ゴーセノールKM−1
1」、ケン化度76.7〜79.3モル%)を使用した
以外は実施例1とまったく同一の操作で表面保護フィル
ムを得た。
【0019】比較例1 水溶性フィルム用の樹脂として、ポリビニルアルコール
樹脂(日本合成化学工業社製「ゴーセノールN−30
0」、ケン化度98.0〜99.0モル%)を使用した
以外は実施例1とまったく同一の操作で表面保護フィル
ムを得た。
【0020】比較例2 ポリビニルアルコール樹脂(日本合成化学工業社製「ゴ
ーセノールGH−17」、ケン化度86.5〜90.0
モル%)の単体フィルムよりなる表面保護フィルムを得
た。
【0021】使用方法 図2において、被着体(4) としてアルミニウム板とアク
リル樹脂板を用い、まず、被着体の表面(5) を常温水
(15℃)の噴霧によって濡らした後、実施例および比
較例で得られた各表面保護フィルム(3) の水溶性フィル
ム(2) 面を被着体(4) の水濡れ表面(5) に重ね、一対の
圧着ロールで常温で表面保護フィルムと被着体を貼り合
わせた。
【0022】性能評価 得られた貼合せ体について、粘着テープ剥離試験に準
じ、25mm幅の試験片の180度剥離によって(剥離
速度300mm/min.)、表面保護フィルムと被着
体との接着試験を行った。試験結果は表1の通りであ
る。
【0023】
【表1】 表1から明らかなように、この発明による表面保護フィ
ルムは、貼り付け時に常温で好適な接着力を有し、再剥
離が容易でかつ被着体表面に糊残りのないものであるこ
とが認められる。
【0024】
【発明の効果】この発明による表面保護フィルムは、水
溶性フィルムと非水溶性フィルムの二層構成の複合フィ
ルムより成るものであるので、つぎのような効果を奏す
る。
【0025】a)被着体への貼り付け前には粘着性がな
く、したがってこれを手貼り作業で皺なく均一に接着さ
せることができる。
【0026】b)貼り付け時に常温で好適な接着力を発
揮する。
【0027】c)剥離が容易でかつ被着体表面に糊残り
を生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による表面保護フィルムの断面図であ
る。
【図2】被着体と表面保護フィルムの接着後の態様を示
した断面図である。
【符号の説明】
1: 非水溶性フィルム 2: 水溶性フィルム 3: 表面保護フィルム 4: 被着体 5: 被着体の表面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00 4F

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性フィルムと非水溶性フィルムの二
    層構成の複合フィルムより成ることを特徴とする表面保
    護フィルム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の表面保護フィルムの水溶
    性フィルム面を、水分を介して被着体に貼付けることを
    特徴とする表面保護フィルムの使用方法。
JP4263593A 1992-10-01 1992-10-01 表面保護フィルムおよびその使用方法 Pending JPH06115013A (ja)

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JP4263593A JPH06115013A (ja) 1992-10-01 1992-10-01 表面保護フィルムおよびその使用方法

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JPH06115013A true JPH06115013A (ja) 1994-04-26

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000082237A (ja) * 1995-11-17 2000-03-21 Taiyo Yuden Co Ltd 光情報記録媒体
JP2016055497A (ja) * 2014-09-09 2016-04-21 株式会社ディスコ 保護被膜の被覆方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000082237A (ja) * 1995-11-17 2000-03-21 Taiyo Yuden Co Ltd 光情報記録媒体
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